JP2017194116A - 免震テーブル及びそれに用いる減衰力付与部材 - Google Patents

免震テーブル及びそれに用いる減衰力付与部材 Download PDF

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Abstract

【課題】入力された振動に対する減衰要素を簡便に追加可能であり、過大な振動の入力に対して上部テーブルの挙動を適切に制御することが可能な免震テーブル及びそれに用いる減衰力付与部材を提供する。【解決手段】固定部に設置される下部テーブル2と、免震対象物を搭載する上部テーブル3と、下部テーブル2に対してX方向及びこれと直交するY方向へ上部テーブル3を自在に案内すると共に、X方向及びY方向と直交するZ方向に関しては下部テーブル2に対して上部テーブル3を相対的に移動不能に保持する案内部材と、下部テーブル2に対する上部テーブル3の移動に対して摩擦減衰を及ぼす減衰力付与部材5とを備え、減衰力付与部材5は下部テーブル2と上部テーブル3の双方に圧接しており、下部テーブル2に対する上部テーブル3の移動に伴って下部テーブル2及び上部テーブル3の双方に対して相対的に移動するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、精密機器、電子機器、美術品等の免震対象物と建物の床面との間に介装され、前記免震対象物を地震等の外部振動から保護する目的で使用される免震テーブル及びそれに用いる減衰力付与部材に関する。
従来、精密機器、電子機器、美術品等の免震対象物の運搬時における振動対策として、あるいは当該免震対象物を建物内に設置した場合における地震等の外部振動対策として、これら免震対象物を床面の振動から断絶する目的で免震テーブルが用いられている。
この種の免震テーブルとしては、特開2001−349373に開示されるものが知られている。この免震テーブルは、床面に設置される下部テーブルと、この下部テーブル上に取り付けられる複数の下側スライドガイドと、前記下側スライドガイドに沿って移動するスライド部と、前記スライド部によって前記下側スライドガイドと直交する方向へ移動自在に保持される上側スライドガイドと、前記上側スライドガイドが取り付けられると共に免震対象物が搭載される上部テーブルと、前記スライド部と前記下部テーブルの間、及び前記スライド部と前記上部テーブルの間に設けられ、前記上部テーブルを前記下部テーブル上の初期位置に引き戻す複数の弾性部材と、を有している。
このような構成の免震テーブルでは床面に対して振動が作用した場合に、前記下側スライドガイド及び上側スライドガイドに対して前記スライド部が互いに直交するX方向及びY方向へ自在に移動することにより、免震対象物を載せた上部テーブルを床面の振動から断絶し、かかる上部テーブルの振動の周期を十分に長く設定して免震対象物の揺れを軽減することが可能となっている。また、床面の振動が収まり、前記上部テーブルの振動も収束すると、かかる上部テーブルは弾性部材の張力によって初期位置に引き戻されるように構成されている。
更に、この免震テーブルでは前記下部テーブルに対する前記上部テーブルの移動範囲を制限するためにストッパー機構が設けられている。具体的には、前記下部テーブルには枠状の下側ストッパーが立設される一方、前記上部テーブルには前記下側ストッパー内に挿入される上側ストッパーが設けられている。前記下側ストッパーは前記上側ストッパーの移動範囲を制限しており、前記下側ストッパーと前記上側ストッパーとが干渉することにより、前記下部テーブルに対する前記上部テーブルの作動範囲が制限される。
特開2001−349373
前述した従来の免震テーブルでは、前記下側スライドガイド及び前記上部スライドガイドと前記スライド部との間に作用する摩擦抵抗以外に、前記上部テーブルの振動に対する減衰要素が存在しない。このため、大地震等のように大きな振動エネルギが前記下部テーブルに入力されると、前記上部テーブルの応答変位を前記ストッパー機構によって制限された当該上部テーブルの作動範囲に収めることが困難であり、前記下側ストッパーと前記上側ストッパーとの干渉によって、前記上部テーブルに搭載された免震対象物に急激な加速度が作用するなど、前記下部テーブルに対する前記上部テーブルの挙動を適切に制御することが困難であった。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、入力された振動に対する減衰要素を簡便に追加することが可能であり、過大な振動の入力に対して上部テーブルの挙動を適切に制御することが可能な免震テーブル及びそれに用いる減衰力付与部材を提供することにある。
すなわち、本発明の免震テーブルは、固定部に設置される下部テーブルと、免震対象物を搭載する上部テーブルと、前記下部テーブルに対してX方向及びこれと直交するY方向へ前記上部テーブルを自在に案内すると共に、前記X方向及びY方向と直交するZ方向に関しては前記下部テーブルに対して前記上部テーブルを相対的に移動不能に保持する案内部材と、前記下部テーブルに対する前記上部テーブルの移動に対して摩擦減衰を及ぼす減衰力付与部材とを備えている。前記減衰力付与部材は前記下部テーブルと前記上部テーブルの双方に圧接しており、前記下部テーブルに対する前記上部テーブルの移動に伴って当該下部テーブル及び上部テーブルの双方に対して相対的に移動するように構成されている。
このような本発明によれば、前記前記下部テーブ及び前記上部テーブルの双方に圧接する減衰力付与部材を当該下部テーブルと上部テーブルの間に配置するのみで、前記上部テーブルの移動に対して摩擦減衰を及ぼす減衰要素を免震テーブルに簡便に追加することが可能である。また、前記減衰力付与部材の前記下部テーブル及び前記上部テーブルに対する圧接力を調整することで、摩擦減衰の大きさを任意に制御することができ、過大な振動の入力に対して上部テーブルの挙動を適切に制御することが可能となる。
本発明が適用された免震テーブルの概略を示す正面断面図である。 図1に示す免震テーブルに利用可能な案内装置の一例を示す斜視図である。 図1に示す免震テーブルの下部テーブルの構成を示す平面図である。 図1に示す免震テーブルに装着可能な減衰力付与部材の一例を示す断面図である。 下部テーブルに対して上部テーブルが移動した際の減衰力付与部材の移動を示す平面図である。
以下、添付図面を用いて本発明の免震テーブル及びそれに用いる減衰力付与部材を詳細に説明する。
図1は本発明を適用した免震テーブル1の概略を示す正面断面図である。この免震テーブル1は、床面に載置される下部テーブル2と、精密機器、電子機器、美術品等の免震が必要とされる免震対象物を搭載する上部テーブル3と、前記下部テーブル2に対して前記上部テーブル3をX方向及びこれと直交するY方向(図1の紙面奥行き方向)へ自在に移動させる案内装置4と、前記下部テーブル2及び前記上部テーブル3の間に収容された減衰力付与部材5と、を備えている。
図2は前記案内装置4の具体的構成を示すものである。この案内装置は、前記案内装置4は、前記下部テーブル2上に敷設された下側軌道レール40と、この下側軌道レールと直交する方向に沿って前記上部テーブル3の下面側に固定された上側軌道レール41と、これら下側軌道レール40及び上側軌道レール41の双方に沿って運動する移動部材42と、を備えている。また、前記移動部材42は、多数の転動体を介して下側案内レール40に組付けられた下側スライドブロック43と、多数の転動体を介して上側案内レール41に組付けられる上側スライドブロック44と、前記下側スライドブロック43と前記上側スライドブロック44を背面合わせで一体化する結合プレート45と、から構成されている。
前記下側軌道レール40及び前記上側軌道レール41のそれぞれには長手方向に沿って転動体の転走面が複数条形成されている。一方、前記下側スライドブロック43及び前記上側スライドブロック44は無限循環しながら前記転走面を転走する多数の転動体を有しており、前記下側スライドブロック43は前記下側軌道レール40に沿って自在に移動し、前記上側スライドブロック44は前記上側軌道レール41に沿って自在に移動する。また、前記下側スライドブロック43は前記下側軌道レール40と、前記上側スライドブロック44は前記上側軌道レール41と、それぞれ分離不能に組み付けられている。
仮に下側軌道レール40の長手方向をX方向とした場合、前記下側スライドブロック43と前記上側スライドブロック44が一体化した前記移動部材42は前記下側軌道レール40に沿ってX方向に沿って移動自在であり、前記上側スライドブロック44が組つけられた上側軌道レール41は前記移動部材に対してX方向と直交するY方向へ移動自在である。これにより、前記上側軌道レール41が固定された前記上部テーブル3は前記下部テーブル2に対してX方向及びY方向へ自在に移動可能である。
また、前記移動部材42は前記下側軌道レール40及び前記上側軌道レール41と分離不能であり、例えば前記上部テーブル3を前記下部テーブル2から持ち上げる方向の荷重、すなわち浮き上がり荷重が当該上部テーブル3に作用した場合でも、前記案内装置4は浮き上がり荷重を負荷しながら前記上部テーブル3をX方向及びY方向へ自在に案内することができる。尚、前記下側スライドブロック43及び上側スライドブロック44の耐荷重は、前記上部テーブル3に搭載する免震対象物の重量に応じて適宜選定することができる。
図3は前記免震テーブル1の実施形態の一例であり、前記結合プレート45から前記上部スライドブロック44を分離し、前記下部テーブル2から上部テーブル3を取り外した状態を示す平面図である。前記下部テーブル2は長方形状に形成されており、周囲四辺には当該下部テーブル2の強度を高めるためにフランジ部20が設けられている。かかるフランジ部20には他の免震テーブルとの連結に利用可能なボルト取付け孔を形成することも可能である。
前記下部テーブル2には2基の前記案内装置4a,4bが配置されている。各案内装置4a,4bの下側軌道レール40は前記下部テーブル2の各辺と45度の角度をなすように当該下部テーブル2上に敷設されている。また、一方の案内装置4aの下側軌道レール40と他方の案内装置4bの下側軌道レール40は90度異なる向きで配置されている。また、前記上部テーブル3に固定される前記上側軌道レール41は前記下側軌道レール40と直交して配置されており、参考のために図3中では当該上側軌道レール41を一点鎖線で描いてある。
また、前記結合プレート45と前記下部テーブル2との間にはコイルスプリングからなる複数の下側弾性部材6aが設けられている。前記下側弾性部材6aは長手方向が前記下側軌道レール40と直交する方向に合致しており、前記移動部材42が前記下側軌道レール40の長手方向の中央位置に存在する際に、最も張力が軽減するように張り渡されている。従って、前記下側弾性部材6aは、前記移動部材42が前記下側軌道レール40に沿って移動するのに伴い伸縮し、当該移動部材42を前記下側軌道レール40の長手方向の中央位置に引き戻す方向の引っ張り力を発揮する。
一方、前記案内装置4の上側軌道レール41が固定される前記上部テーブル3は前述した下部テーブル2と同一形状をなしており、前記案内装置4を介して図3に示す前記下部テーブル2上に積み重ねられている。同図中に一点鎖線で示すように、前記上側軌道レール41は前記下側軌道レール40と直交しており、これら上側軌道レール41と下側軌道レール40との交点に前記移動部材42が存在している。
また、前記結合プレート45と上部テーブル3との間にはコイルスプリングからなる複数の上側弾性部材6bが設けられている。前記上側弾性部材6bは長手方向が前記上側軌道レール41と直交する方向に合致しており、前記移動部材42が前記上側軌道レール41の長手方向の中央位置に存在する際に、最も張力が軽減するように張り渡されている。従って、前記上側弾性部材6bは、前記上側軌道レール41が前記移動部材42に対して移動するのに伴って伸縮し、前記移動部材42が当該上側軌道レール41の長手方向の中央に位置するように前記上部テーブル3に対して引っ張り力を及ぼす。
従って、この免震テーブル1は前記案内装置4、前記下側弾性部材6a及び前記上側弾性部材6bの作用によって振動系を構成しており、床面に設置された下部テーブル2に対して当該床面から振動が作用した際に、前記上部テーブル3が下部テーブル2と異なる周期でX方向及びY方向へ自由に振動することが可能となっている。
尚、図3に示す例では、前記下側軌道レール40の両側に下側弾性部材6aを2本ずつ、前記上側軌道レール41の両側に上側弾性部材6bを2本ずつ、配置したが、これら弾性部材6a,6bの数は、前記上部テーブル3上に設置する免震対象物の重量や、下側軌道レール40及び上側軌道レール41に対する前記移動部材42の移動抵抗等を考慮し、適宜変更して差し支えない。
図4は前記下部テーブル2と前記上部テーブル3との間に収容される減衰力付与部材5を示すものである。この減衰力付与部材5は、前記下部テーブル2に接する円板状の下部摩擦プレート50と、前記上部テーブル3に接する円板状の上部摩擦プレート51と、前記下部摩擦プレート50を前記下部テーブル2に向けて押圧すると共に前記上部摩擦プレート51を前記上部テーブル3に向けて押圧する弾性部材52と、を備えている。
前記上部摩擦プレート51はピストン53を備える一方、前記下部摩擦プレート50は前記ピストン53が摺動するシリンダ54を備えており、これによって前記上部摩擦プレート51は前記下部摩擦プレート50に対して上下動自在に保持されている。また、前記下部摩擦プレート50と前記上部摩擦プレート51との間には前記弾性部材52としてのコイルスプリングが圧縮した状態で介装されており、当該弾性部材52の発揮する押圧力によって、前記上部摩擦プレート51は前記上部テーブル3へ、前記下部摩擦プレート50は前記下部テーブル2へ圧接する。前記上部摩擦プレート51のピストン53の先端には係止ボルト55が螺合しており、この係止ボルト55は前記下部プレート50を貫通している。このため、図4に示すように前記減衰力付与部材5を前記下部テーブル2と上部テーブル3との間から抜き出した状態では、前記係止ボルト55の頭部が前記下部摩擦プレート50に引っ掛かり、前記上部摩擦プレート51と前記下部摩擦プレート50の分離が防止される。また、図1に示すように前記減衰力付与部材5を前記下部テーブル2と上部テーブル3との間に収容した状態では、前記係止ボルト55の頭部が前記下部摩擦プレート50から浮き上がるように設定されている。前記減衰力付与部材5を前記下部テーブル2と上部テーブル3との間から抜き出した状態での前記上部摩擦プレート51と前記下部摩擦プレート50との間隔は、前記ピストン53に対する前記係止ボルト55の締結量を変化させることで調整可能である。
尚、前記上部摩擦プレート51又は前記下部摩擦プレート50の構造は図示のものに限られず、適宜設計変更することが可能である。例えば、前記下部テーブル2と前記上部テーブル3の間の狭い空間に対して前記減衰力付与部材5を側方から挿入可能とするために、前記上部摩擦プレート51又は前記下部摩擦プレート50を複数に分割し、それを前記下部テーブル2と前記上部テーブル3の間で組み立てるように構成することができる。
前記上部摩擦プレート51及び前記下部摩擦プレート50には摩擦材56が固定されており、当該摩擦材56の変更や前記弾性部材52のばね係数の変更によって、前記上部摩擦プレート51と前記上部テーブル3との間に発生する摩擦力、及び前記下部摩擦プレート50と前記下部テーブル2との間に発生する摩擦力は任意に調整することが可能である。
前記減衰力付与部材5は前記下部テーブル2及び前記上部テーブル3に対しては何ら固定されておらず、当該減衰力付与部材5の前記上部摩擦プレート51及び前記下部摩擦プレート50は前記弾性部材52の押圧力によって前記上部テーブル3及び前記下部テーブル2に圧接しているのみである。従って、前記弾性部材52の押圧力が適度に設定されていれば、前記下部テーブル2に対して上部テーブル3が移動すると、前記上部摩擦プレート51は前記上部テーブル3に対して滑りを生じると共に、前記下部摩擦プレート50も前記下部テーブル2に対して滑りを生じる。すなわち、前記減衰力付与部材5は前記上部テーブル3及び前記下部テーブル2の移動に対して摩擦抵抗を与えている。
図3に示した下部テーブル2内に一点鎖線で円形状に示した範囲は、当該下部テーブル2に対する前記減衰力付与部材5の移動可能範囲を示している。前記上部摩擦プレート51及び前記下部摩擦プレート50に固定した摩擦材56の摩擦係数が同じであり、且つ、前記摩擦材56が接している上部テーブル3及び下部テーブル2の面が同程度の粗さを有しているのであれば、前記上部テーブル3が下部テーブル2に対して距離aだけ移動した際に、前記減衰力付与部材5は前記下部テーブル2及び前記上部テーブル3のそれぞれに対して距離a/2ずつ移動することになる。
このことを考慮して、前記下部テーブル2と前記上部テーブル3との間には前記減衰力付与部材5の移動可能範囲が区画されており、この移動可能範囲においては前記減衰力付与部材5が前記案内装置4の前記移動部材42や前記弾性部材6a,6bに干渉しないように設定されている。また、前記減衰力付与部材5の移動可能範囲の直径は前記下部テーブル2に対する上部テーブル3の最大ストローク距離よりも小さく設定されている。
そして、以上のように構成された本実施形態の減衰免震テーブル1は、前記下部テーブル2を建物や運搬車輛の床面に設置する一方、前記上部テーブル3上には精密機器、美術品等の免震対象物を載置して使用される。
例えば運搬や地震等に起因して前記床面に対して振動が作用すると、かかる床面の振動が下部テーブル2及び上部テーブル3を介して免震対象物に伝播し、免震対象物も振動することになる。しかし、前述の如く、前記上部テーブル3は下部テーブル2に対してX方向及びY方向へ自由に振動することが可能であり、当該上部テーブル3は下部テーブル2の振動の振幅及び周期とは無関係に振動することが可能である。このため、免震対象物を搭載した上部テーブル3は下部テーブル2の振動からは断絶された状態にあり、床面の振動に拘束されることなく、当該振動に比べて長周期の振動で揺れることが可能となっている。これにより、床面の振動による前記免震対象物の損傷を効果的に防止することが可能となる。
図5は前記上部テーブル3が前記下部テーブル2に対して移動した状態を示す模式図である。同図において、二点鎖線が上部テーブル3及び当該上部テーブル3に固定された上側軌道レール41を示している。また、前記下部テーブル2内に一点鎖線で示された円は当該下部テーブル上における前記減衰力付与部材5の移動可能範囲を、前記上部テーブル3内に二点鎖線で示された円は当該上部テーブル3上における前記減衰力付与部材5の移動可能範囲をそれぞれ示している。このように、前記上部テーブル3が前記下部テーブル2に対して移動すると、前記減衰力付与部材5は前記上部テーブル3の移動量の約1/2の移動量で当該上部テーブル3及び前記下部テーブル2に対して滑りながら移動する。
従って、前記上部テーブル3が下部テーブル2に対してX方向及びY方向へ振動すると、前記減衰力付与部材5の前記上部摩擦プレート51と前記上部テーブル3との間、及び前記下部摩擦プレート50と前記下部テーブル2との間の双方に摩擦抵抗が生じ、当該摩擦抵抗は下部テーブル2に対する上部テーブル3の移動を押し止める力として作用する。これによって下部テーブル2に対する上部テーブル3の振動が減衰される。
すなわち、前記上部テーブル3が前記下部テーブル2に対して振動すると、かかる振動が前記下部テーブル2と前記上部テーブル3との間に収容された前記減衰力付与部材5によって減衰され、床面から前記下部テーブル2に作用する振動が収まり次第、前記下部テーブル2に対する前記上部テーブル3の振動を早期に収束させることが可能である。
前記減衰力付与部材5は前記下部テーブル2に対する前記上部テーブル3の移動を押し止める力を発揮することから、当該減衰力付与部材5は前記下部テーブル2に対する前記上部テーブル3の静的剛性を高める機能を発揮する。そのため、前記摩擦材56の変更や前記弾性部材52のばね係数の変更によって、この免震テーブル1の初期剛性を任意に設定することが可能であり、僅かな力が作用しただけで前記上部テーブル3が前記下部テーブル2に対して変位してしまうといった不具合を克服することが可能である。
また、前記減衰力付与部材5は前記下部テーブル2と前記上部テーブル3との隙間内に収容されるので、当該減衰免震テーブル1を極めてコンパクトに構成することが可能となる。特に、入力された振動に対する減衰要素を有していない従来の免震テーブルに対しても簡便に追加することが可能であり、過大な振動の入力に対して前記上部テーブル3が前記下部テーブル2に対して最大振幅で振動するのを防止し、当該上部テーブル3の挙動を適切に制御することが可能である。
1…免震テーブル、2…下部テーブル、3…上部テーブル、4…案内装置、5…減衰力付与部材,50…上部摩擦プレート、51…下部摩擦プレート、52…弾性部材

Claims (6)

  1. 固定部に設置される下部テーブルと、
    免震対象物を搭載する上部テーブルと、
    前記下部テーブルに対してX方向及びこれと直交するY方向へ前記上部テーブルを自在に案内すると共に、前記X方向及びY方向と直交するZ方向に関しては前記下部テーブルに対して前記上部テーブルを相対的に移動不能に保持する案内部材と、
    前記下部テーブルに対する前記上部テーブルの移動に対して摩擦減衰を及ぼす減衰力付与部材とを備え、
    前記減衰力付与部材は前記下部テーブルと前記上部テーブルの双方に圧接し、前記下部テーブルに対する前記上部テーブルの移動に伴って当該下部テーブル及び上部テーブルの双方に対して相対的に移動することを特徴とする免震テーブル。
  2. 前記減衰力付与部材は、前記下部テーブルに接する下部摩擦プレートと、前記上部テーブルに接すると共に前記下部摩擦プレートに対して上下動自在に設けられた上部摩擦プレートと、前記下部摩擦プレートを前記下部テーブルに向けて押圧すると共に前記上部摩擦プレートを前記上部テーブルに向けて押圧する弾性部材とを備えたことを特徴する請求項1記載の免震テーブル。
  3. 前記下部テーブル及び前記上部テーブルの間には前記減衰力付与部材の移動可能範囲が設定され、当該移動可能範囲の直径は前記下部テーブルに対する上部テーブルの最大ストローク距離よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1記載の免震テーブル。
  4. 免震対象物を搭載した上部テーブルが固定部に設置される下部テーブルに対して水平方向へ自在に移動可能な免震テーブルに適用されて、前記下部テーブルと前記上部テーブルとの間に収容される減衰力付与部材であって、
    前記下部テーブルに圧接する下部摩擦プレート及び前記上部テーブルに圧接する上部摩擦プレートを備え、前記下部テーブルに対する前記上部テーブルの移動に伴って当該下部テーブル及び上部テーブルの双方に対して相対的に移動することを特徴とする減衰力付与部材。
  5. 前記上部摩擦プレートは前記下部摩擦プレートに対して上下動自在に設けられ、これら下部摩擦プレートと上部摩擦プレートとの間には弾性部材が介装されていることを特徴とする請求項4記載の減衰力付与部材。
  6. 前記弾性部材の付勢力は調整可能であることを特徴とする請求項5記載の減衰力付与部材。
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