JP2017192304A - お汁の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】料理人が調理する場合と同様な風味のお汁を安定して製造する。【解決手段】返しあるいは液みそと、風味だしとを湯にて希釈しそれらを混合攪拌して和風つゆ、スープ、みそ汁などのお汁を製造するものである。湯を供給する湯供給部と、風味だしを濃縮液状態で収容する第1の収容容器12と、第1の収容容器12を交換可能に保持する第1の保持部14と、返しあるいは液みそを濃縮液状態で収容する第2の収容容器13と、第2の収容容器13を交換可能に保持する保持する第2の保持部15と、第1の収容容器12からの計量された風味だしと第2の収容容器13からの計量された返しあるいは液みそとを、前記湯供給部から供給される一定量の湯にて希釈し、それらを攪拌混合する攪拌混合部11とを備える。【選択図】 図1
Description
本発明は、和風つゆ、スープ、みそ汁などのお汁の製造装置に関する。
従来、例えばみそ汁について、みそ汁を必要に応じて随時自動的に、あるいは半自動的に提供することのできるディスペンサーが提案されている。たとえば、粉末状のみそ汁調合品に湯を供給するタイプのものや、ペースト状のだし入りみそと湯を混合するタイプのもの等が知られている。ただ、粉末状のみそ汁調合品を用いる場合はペースト状のだし入りものに比較すると味と風味がどうしても劣ってしまうため、市販されている家庭用の即席みそ汁もペースト状のだし入りみそを使用するものがその主流となっている。
そして、このペースト状のだし入りみそを湯と混合する方式では、みそ汁を提供する際に、椀にみそと湯を同時に供給して混合するのではなく、あらかじめ混合してから器に供給するようになっている(例えば特許文献1参照)。
前記特許文献1記載のものでは、湯にペースト状のだし入りみそを混合して溶かしてみそ汁を供給するだけのものであり、風味に欠ける。
そこで,料理人が調理する場合と同様な風味のみそ汁を提供したいという要求がある。また、みそ汁に限らず、和風つゆ(うどんつゆ、そばだしつゆ、吸い物など)やスープ(ラーメンスープ、洋風スープなど)についても、料理人が調理する場合と同様な風味のものを提供したいという要求がある。
本発明は、料理人が調理する場合と同様な風味のお汁を安定して製造できる、お汁の製造装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、返しあるいは液みそと、風味だしとを湯にて希釈しそれらを混合攪拌して和風つゆ、スープ、みそ汁などのお汁を製造する、お汁の製造装置であって、前記湯を供給する湯供給部と、前記風味だしを濃縮液状態で収容する第1の収容容器と、前記第1の収容容器を交換可能に保持する第1の保持部と、前記返しあるいは液みそを濃縮液状態で収容する第2の収容容器と、前記第2の収容容器を交換可能に保持する第2の保持部と、前記第1の収容容器から計量されて供給された風味だしと、前記第2の収容容器から計量されて供給された返しあるいは液みそとを前記湯供給部から供給される一定量の湯にて希釈して混合攪拌する攪拌混合部とを備えることを特徴とする。ここで、「返し」には、うどんだしの素ととなるうどん返し(例えば、うるめ節、かつお節、さば節、こんぶ、そうだかつお節からひいた「だし」に熟成しょうゆと砂糖、みりん,食塩を加えただし)、そばだしの素となるそば返し(例えば、かつお節、そうだかつお節、さば節、うるめ節からひいた「だし」に熟成しょうゆと砂糖、みりん,食塩を加えただし)のほか、吸い物などの素となる和風スープ、ラーメンスープなどの素ととなる中華スープ、コンソメスープなどの素となる洋風スープなどが含まれる。「液みそ」は、みそ汁の素ととなるものである。「風味だし」には、かつおだし、こんぶだし、かつお・こんぶだし、椎茸だし、煮干しだしなどが含まれる。
このようにすれば、2液(返しあるいは液みそ、風味だし)を湯で希釈して攪拌混合するようにしているので、料理人が調理する場合と同様に、天然だしの豊かな風味のお汁が得られる。特に、顆粒だしや粉末だしを用いるのではなく、2液(返し、風味だし)を希釈して用いているので、お汁について一定の風味が安定して得られる。また、第1の収容容器や第2の収容容器を交換するだけで、風味だしや返しあるいは液みその補充を簡単にできるので、料理人が調理する場合と同様な風味が、長期間にわたって、安定して得られる。
この場合、請求項2に記載のように、前記風味だしは、かつお節、こんぶなどの風味原料から熱水抽出した煮汁を煮詰めて造り上げた、化学調味料、たん白加水分解物、酵母エキス、しょうゆを含まない濃縮液である、ことが望ましい。そして、請求項3に記載のように、前記風味だしは、前記濃縮液に、食塩を加えていないものである、ことがより望ましい。
また、請求項4に記載のように、前記返しは、かつお節、こんぶなどの風味原料から熱水抽出した煮汁を煮詰めて造り上げた、化学調味料、たん白加水分解物、酵母エキスを含まない濃縮液に、しょうゆなどの天然調味料を加えたもの、とすることができる。ここで、天然調味料は,お汁の種類に応じて適宜変更される。
請求項5に記載のように、前記風味だしは前記返しより濃度が濃く、前記風味だしは、20〜40倍程度の希釈により用いられるものである、とすることができる。
請求項6に記載のように、前記第2の保持部は、複数の第2の収容容器を交換可能に保持するものであり、さらに、前記攪拌混合部に計量して供給する返しあるいは液みその第2の収容容器を、前記複数の第2の収容容器の中から選択する容器選択部をさらに備える、ことが望ましい。
本発明は、2液(返しあるいは液みそ、風味だし)を湯で希釈して攪拌混合するようにしているので、料理人が調理する場合と同様な風味が得られる、和風つゆ(うどんつゆ、そばだしつゆ、吸い物など)、スープ(ラーメンスープ、洋風スープなど)、みそ汁などのお汁を製造することができる。また、返しあるいは液みそ、風味だしとして2液を用いているので、顆粒だしや粉末だしを用いる場合に比べて、お汁について一定の風味が安定して得られる。特に、第1の収容容器や第2の収容容器を交換するだけで、風味だしや返しあるいは液みその補充を簡単にできるので、料理人が調理する場合と同様な風味が、長期間にわたって、安定して得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。
図1は本発明に係るお汁の製造装置の外観を示す斜視図、図2は前記製造装置の内部概略構造を示す説明図である。
図1において、1は和風つゆ、スープ、みそ汁などのお汁の製造装置であって、和風つゆ、スープなどの素となる返しあるいはみそ汁の素となる液みそと、風味だしとを湯で希釈し、混合攪拌して、うどんだし、ラーメンスープ、みそ汁などのお汁を製造するものである。ここで、「返し」及び「風味だし」は、かつお節、こんぶなどの風味原料から熱水抽出した煮汁を、低温で長時間煮詰めて造り上げた濃縮液で、化学調味料、たん白加水分解物、酵母エキスを含まないものである。「液みそ」は、塩水やアルコールで希釈した液状のみそで、更にうまみを増すために予め「風味だし」を加える場合もある。
また、「返し」は、前記濃縮液に、しょうゆなどの天然調味料を加えたものであるが、天然調味料は,お汁の種類に応じて適宜変更される。そして「返し」には、うどんだしの素ととなるうどん返し(例えば、うるめ節、かつお節、さば節、こんぶ、そうだかつお節からひいた「だし」に、熟成しょうゆと砂糖、みりん,食塩を加えただし)、そばだしの素となるそば返し(例えば、かつお節、そうだかつお節、さば節、うるめ節からひいた「だし」に、熟成しょうゆと砂糖、みりん,食塩を加えただし)のほか、吸い物の素となる和風だし、ラーメンスープの素ととなる中華だし、洋風スープの素になる洋風だしなどが含まれる。
「風味だし」には、しょうゆが入っておらず、おだしの色そのままで、かつおだし、こんぶだし、かつお・こんぶだし、椎茸だし、煮干しだしなどが含まれる。特に、この「風味だし」は、かつおだしなどのだし自体に含まれる塩分(食塩相当量)を利用し、食塩を加えない、つまり食塩不使用とすることがより望ましい。
製造装置1は、お汁を製造する本体部2と、本体部2の下部前方に配置される受け部3とを有し、受け部3の上側に設置されるお椀などのうつわ4に、本体部2で製造されたお汁が供給されるようになっている。なお、本体部2は、脚2aを有する。
本体部2は、上部前面側に蓋5が上方に開放可能に設けられ、蓋5で覆われる内部においては、下部に配置される攪拌混合部11の上方左右に、風味だしを濃縮液状態で収容する第1の収容容器12と、返しあるいは液みそを濃縮液状態で収容する第2の収容容器13とが配置されている。第1及び第2の収容容器12,13は、紙容器、ペットボトル等の樹脂容器、樹脂パックなどが用いられ、風味だし,返しなどの濃縮液を漏れることなく収容できるものであれば、特に制限されない。ここで、風味だしと返しとを比べると、風味だしは返しより濃度が濃く、通常、風味だしは20〜40倍程度希釈され、返しは5〜10倍程度希釈されて使用されるが、希釈の程度は、設置できる容器の大きさなどに応じて適宜変更されるもので、これらに制限されるものではない。液みその場合も適宜希釈される。
第1の収容容器12及び第2の収容容器13は、第1及び第2の保持部14,15によって交換可能に保持される。
攪拌混合部11には、第1の収容容器12及び第2の収容容器13から、第1及び第2の供給チューブ16,17を通じて、風味だしや返しあるいは液みそが供給されるようになっている。第1及び第2の供給チューブ16,17の途中には、濃縮液(風味だし、返しあるいは液みそ)を計量し供給する計量供給手段としての第1及び第2のチューブポンプ18,19が設けられている。
また、攪拌混合部11には、背面側より、湯供給部(図示せず)によって一定量の湯を供給するようになっている。また、攪拌混合部11は、下方に延びる筒状の供給口11aを有し、受け部3に配置されるうつわ4に、供給口11aを通じて、前記一定の量の湯にて風味だしと返しあるいは液みそとを希釈し混合攪拌した後のお汁を供給するようになっている。
上記装置によれば、攪拌混合部11においては、第1のチューブポンプ18によって第1の収容容器12から風味だしが計量されて供給される一方、第2のチューブポンプ19によって第2の収容容器13から返しあるいは液みそが計量されて供給され、それらが、前記湯供給部から供給される一定量の湯によって希釈されて攪拌混合され、風味があるお汁とされて、供給口11aを通じてうつわ4に供給される。これらの量は、お汁を製造する前に予め、希望する風味のお汁となるように設定される。また、途中で変更することも可能である。なお、計量供給手段としてチューブポンプ18,19を用いているが、それに限らず、風味だしなどの濃縮液を計量供給できるものであれば,他のものを用いることも可能である。
そして、蓋5に設けられている操作部5A(操作ボタンなど)を操作することで、希望する風味のお汁が、必要量だけ、うつわ4に供給される。ここで、前記一定量の湯によって、風味だしは20〜40倍程度希釈され、返し(あるいは液みそ)は5〜10倍程度希釈され、前記希望する風味のお汁になる。
このように、2液(風味だし、返しあるいは液みそ)、つまり濃縮液である風味だしと濃縮液である返しあるいは液みそとを一定量の湯にて希釈して攪拌混合して、お汁を製造するようにしているので、料理人が手作業で調理する場合と同様に、天然だしによる豊かな風味のお汁が得られる。また、返しあるいは液みそ、風味だしを2つの液体として用いているので、お汁について、一定の風味が安定して得られる。特に、顆粒だしを用いる場合よりも風味が増すし、粉末だしを用いる場合よりも風味の変化が少なく、一定の風味のお汁が得られる安定性が高い。
そして、第1の収容容器12や第2の収容容器13を交換するだけで、風味だしや返し(あるいは液みそ)の補充を簡単にできるので、料理人が調理する場合と同様な風味のお汁が、長期間にわたって変化することなく、安定して得られる。
続いて、だし入り液みそを湯で希釈してなる比較例のみそ汁と、製造装置1を用い、液みそと風味だしを湯で希釈してなる本発明例のみそ汁とについて、外観、香り、味を比較する官能評価を行った結果について説明する。なお、比較例のみそ汁は、だし入り液みそ15gを150mlの湯で希釈したものであり、本発明例のみそ汁は、風味だし2ml,液みそ14gを150mlの湯で希釈したものである。官能評価は、パネラーとしての20代〜60代の男女11名(A〜Kで表示)が5段階評価を行った。
前記実施の形態では、第2の保持部15は1つの第2の収容容器13を保持するようにしているが、第2の保持部15が複数の第2の収容容器13を保持できるようにすることも可能である。その場合は、第2の保持部が、収容物が異なる複数種類の第2の収容容器を保持できるようにし、攪拌混合部11に計量して供給する第2の収容容器を容器選択部(例えば操作部5Aに設ける)にて選択できるようにして、1つの装置で和風つゆ、スープ、みそ汁などの、複数種類のお汁を選択的に製造できるようにすることができる。また、第2の保持部は同一種類の収容物を収容する第2の収容容器を複数個保持するようにして、使用中の第2の収容容器が空になると、新しい第2の収容容器に切り替えて使用するようにし、忙しいときなどにおいて交換に要する時間を節約することも可能である。
第1の収容容器についても、同様に複数個設けるようにすることも可能である。
1 製造装置
2 本体部
2a 脚
3 受け部
4 うつわ
5 蓋
5A 操作部
11 攪拌混合部
12 第1の収容容器
13 第2の収容容器
14,15 保持部
16,17 供給チューブ
18,19 チューブポンプ
2 本体部
2a 脚
3 受け部
4 うつわ
5 蓋
5A 操作部
11 攪拌混合部
12 第1の収容容器
13 第2の収容容器
14,15 保持部
16,17 供給チューブ
18,19 チューブポンプ
Claims (6)
- 返しあるいは液みそと、風味だしとを湯にて希釈しそれらを混合攪拌して和風つゆ、スープ、みそ汁などのお汁を製造する、お汁の製造装置であって、
前記湯を供給する湯供給部と、
前記風味だしを濃縮液状態で収容する第1の収容容器と、
前記第1の収容容器を交換可能に保持する第1の保持部と、
前記返しあるいは液みそを濃縮液状態で収容する第2の収容容器と、
前記第2の収容容器を交換可能に保持する第2の保持部と、
前記第1の収容容器から計量されて供給された風味だしと、前記第2の収容容器から計量されて供給された返しあるいは液みそとを前記湯供給部から供給される一定量の湯にて希釈して混合攪拌する攪拌混合部とを備えることを特徴とするお汁の製造装置。
- 前記風味だしは、かつお節、こんぶなどの風味原料から熱水抽出した煮汁を煮詰めて造り上げた、化学調味料、たん白加水分解物、酵母エキス、しょうゆを含まない濃縮液である、請求項1記載のお汁の製造装置。
- 前記風味だしは、前記濃縮液に、食塩を加えていないものである、請求項2記載のお汁の製造装置。
- 前記返しは、かつお節、こんぶなどの風味原料から熱水抽出した煮汁を煮詰めて造り上げた、化学調味料、たん白加水分解物、酵母エキスを含まない濃縮液に、しょうゆなどの天然調味料を加えたものである、請求項1〜3のいずれかに記載のお汁の製造装置。
- 前記風味だしは前記返しより濃度が濃く、前記風味だしは、20〜40倍程度の希釈により用いられるものである、請求項1〜4のいずれかに記載のお汁の製造装置。
- 前記第2の保持部は、複数の第2の収容容器を交換可能に保持するものであり、
さらに、前記攪拌混合部に計量して供給する返しあるいは液みその第2の収容容器を、前記複数の第2の収容容器の中から選択する容器選択部をさらに備える、請求項1〜5のいずれかに記載のお汁の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016082717A JP2017192304A (ja) | 2016-04-18 | 2016-04-18 | お汁の製造装置 |
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-
2016
- 2016-04-18 JP JP2016082717A patent/JP2017192304A/ja active Pending
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