JP2017191969A - 多層プリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】同軸コネクタの中心電極を接続するためのスルーホールを備えた多層プリント配線板において、配線層にグラウンドパターンが設けられている場合に、スルーホールによる接続部分での特性インピーダンスを適正に設定できるようにする。【解決手段】導電体層として、配線層10、リファレンス層20、及び、内層30を有する多層プリント配線板において、各層のグラウンドパターンには、配線層の配線パターンの一端に同軸コネクタの中心電極を接続するための接続用スルーホール52の周囲を囲むように抜き部が設けられる。そして、配線層を構成するグラウンドパターン14の抜き部16は、接続用スルーホールを中心として、配線パターン側の面積が配線パターンとは反対側の面積よりも小さくなっている。【選択図】図2

Description

本開示は、高周波信号伝送用の配線パターンに同軸コネクタの中心電極を接続するための接続用スルーホールを備えた多層プリント配線板に関する。
この種の多層プリント配線板においては、接続用スルーホールを介して接続される同軸コネクタと配線パターンとの接続部分で高周波信号が反射することなく、低損失で高周波信号を伝送させる必要がある。
そこで、従来では、配線パターンに対するリファレンス層や多層基板内の他の内層において、接続用スルーホール周囲のグラウンドパターンに設けられる抜き部の形状や大きさを調整し、上記接続部分での特性インピーダンスを規定値にすることが提案されている。
例えば、特許文献1では、リファレンス層において、接続用スルーホール周囲の抜き部の形状を、接続用スルーホールを中心とする円形ではなく、配線層での接続用スルーホールからの配線パターンの延出方向に抜き部の面積を小さくすることが提案されている。
また、特許文献2では、リファレンス層において、接続用スルーホール周囲の抜き部を円形とし、その中心位置を、接続用スルーホールの位置から、配線層での接続用スルーホールからの配線パターンの延出方向とは逆方向に偏心させることが提案されている。
特開2009−59873号公報 特許第5326455号公報
上記提案の多層プリント配線板は、配線層に高周波信号伝送用の配線パターンだけが設けられ、その配線パターンを上下のリファレンス層にて挟むように構成されている。このため、上記提案の技術は、配線パターンが設けられる配線層において、配線パターン周囲にグラウンドパターンが設けられている場合には採用することができない。
つまり、配線パターンの特性インピーダンスは、配線パターンを挟む上下のリファレンス層を使って調整することはできる。しかし、配線パターンが多層基板の表面に設けられるような場合には、配線層の上下にリファレンス層を配置することができないので、配線層に、配線パターンを囲むようにグラウンドパターンを設けることが考えられる。また、配線層の上下にリファレンス層を設けた場合であっても、配線層に、配線パターンを囲むようにグラウンドパターンを設けることも考えられる。
このように、配線層にグラウンドパターンを設ける場合、そのグラウンドパターンには、配線パターンと接続用スルーホールの周囲に抜き部を設けることになるが、従来、この抜き部の形状については検討されておらず、接続用スルーホールを中心とする円形にするのが一般的である。
本開示の一局面は、配線パターンに同軸コネクタの中心電極を接続するためのスルーホールを備えた多層プリント配線板において、配線パターンと同じ配線層にグラウンドパターンが設けられている場合に、スルーホールによる接続部分での特性インピーダンスを適正に設定できるようにすることを目的とする。
本開示の一局面の多層プリント配線板は、絶縁体層を挟んで積層される複数の導電体層を備えた多層基板にて構成されており、導電体層として、配線層、リファレンス層、及び、内層を備える。
配線層には、高周波信号伝送用の配線パターン、及び、配線パターンの周囲に間隔を空けて配置されるグラウンドパターンが設けられている。また、リファレンス層には、配線パターンにて伝送される高周波信号に対する基準電位となるグラウンドパターンが備えられ、内層にも、グラウンドパターンが備えられている。
また、多層プリント配線板を構成する多層基板には、配線層にて配線パターンの一端に接続され、多層基板を貫通することにより、高周波信号伝送用の同軸コネクタの中心電極を接続可能な接続用スルーホールが備えられている。
そして、配線層、リファレンス層、及び内層を構成するグラウンドパターンには、それぞれ、接続用スルーホールと接続されることがないように、接続用スルーホール周囲を、間隔を空けて囲むための抜き部が備えられている。
また、配線層を構成するグラウンドパターンの抜き部は、接続用スルーホールを中心として、配線パターン側の面積が配線パターンとは反対側の面積よりも小さくなっている。このため、配線層において、接続用スルーホールの配線パターン側は、配線パターンとは反対側よりも、グラウンドパターンとの間隔が狭くなり、電気的結合量(換言すれば容量)が大きくなる。
従って、この間隔を調整することで接続用スルーホールによる接続部分での特性インピーダンスを、配線パターンや同軸コネクタのインピーダンスと整合させて、その接続部分で高周波信号が反射するのを抑制できる。
ここで、接続用スルーホールによる接続部分での特性インピーダンスを配線パターンのインピーダンスに整合させるには、配線層を構成する配線パターンにおいて、接続用スルーホールと接続される部分(以下、接続部という)のパターン幅が、接続用スルーホールから離れた領域のパターン幅よりも広くなっていてもよい。
このようにすれば、配線パターンの接続用スルーホールとの接続部のパターン幅を調整することによっても、接続用スルーホールによる接続部分での特性インピーダンスを配線パターンや同軸コネクタのインピーダンスと整合させることができるようになる。この結果、多層プリント配線板を設計し易くなる。
また、配線層を構成するグラウンドパターンの抜き部は、接続用スルーホールから配線パターンとは反対側に向けて所定角度で開いた形状(例えば、扇形状、三角形状等)になっていてもよい。
このようにすれば、接続用スルーホールの配線パターンとは反対側での抜き部の開き角度を調整することによって、接続用スルーホールによる接続部分での特性インピーダンスを配線パターンや同軸コネクタのインピーダンスと整合させることができるようになる。従って、このようにしても多層プリント配線板を設計し易くなる。
ところで、本開示の多層プリント配線板においては、配線層に設けられたグラウンドパターンの接続用スルーホール周りの抜き部の形状や配線パターンの幅を上記のように設定することで、接続用スルーホールによる接続部分での特性インピーダンスを所望インピーダンスに設定できる。
このため、リファレンス層を構成するグラウンドパターンの抜き部は、上述した特許文献に記載のように接続用スルーホールを中心とする形状から変形させたり、接続用スルーホールから偏心した位置に配置したりする必要はない。
つまり、リファレンス層を構成するグラウンドパターンの抜き部は、接続用スルーホールが中心となる形状(例えば、円形若しくは多角形)にすることができ、高周波信号が接続用スルーホールを通過するときの特性インピーダンスの変化を抑制できる。
但し、このようにリファレンス層を構成するグラウンドパターンの抜き部の形状を円形若しくは多角形にした場合、接続用スルーホールから当該抜き部の内周縁までの最大長さは、配線層を構成するグラウンドパターンの抜き部の内周縁までの最大長さよりも短くするとよい。
例えば、配線層を構成するグラウンドパターンの抜き部が上述した扇形である場合、後述実施形態に記載のように、リファレンス層を構成するグラウンドパターンの抜き部は、その扇形の円弧の内側が外周となるように半径が設定された円形にするとよい。
一方、多層プリント配線板は、内層として、リファレンス層の配線層とは反対側に設けられた外側内層を備えていてもよく、リファレンス層と配線層との間に設けられた中間内層を備えていてもよい。
そして、外側内層を構成するグラウンドパターンには、接続用スルーホール周囲の抜き部として、リファレンス層の抜き部と同形状の抜き部が備えられているとよい。
また、中間内層を構成するグラウンドパターンには、接続用スルーホール周囲の抜き部として、リファレンス層の抜き部と同形状か、若しくは、その抜き部よりも大きく、その抜き部を内包可能な形状を有する抜き部が備えられているとよい。また、この中間内層を構成するグラウンドパターンには、配線層の配線パターンと対向し、且つ、配線パターンよりも幅が広い配線用抜き部が備えられているとよい。
このようにすれば、中間内層のグラウンドパターンが、配線パターンや配線パターンの接続用スルーホールとの接続部で、特性インピーダンスに影響を与えるのを抑制することができる。
また、本開示の多層プリント配線板において、配線層は、多層基板の一方の面である表面に設けられ、多層基板の他方の面である裏面には、接続用スルーホール周囲に抜き部を有するグラウンドパターンにて構成される裏層が設けられていてもよい。
また更に、本開示の多層プリント配線板には、接続用スルーホールを中心とする円上で、各層のグラウンドパターンの抜き部よりも外側の複数箇所に、多層基板を貫通して各層のグラウンドパターンに接続される、複数の固定用スルーホールが設けられていてもよい。
このようにすれば、同軸コネクタの外部導体から突出された固定用の脚部を、複数の固定用スルーホールに通し、半田付け等で接続することにより、同軸コネクタを多層プリント配線板にしっかりと固定できるようになる。
第1実施形態の多層プリント配線板の同軸コネクタの接続部分の構成を表す断面図である。 図1に示す配線層、リファレンス層、外側内層及び裏層の接続用スルーホール周りのグラウンドパターンを表す説明図である。 図1に示す多層プリント配線板の同軸コネクタの接続部分での特性インピーダンス及びリターンロスの測定結果を表す説明図である。 図1に示す各層での抜き部の形状を全て同一の円形にした場合の特性インピーダンス及びリターンロスの測定結果を表す説明図である。 第1実施形態の多層プリント配線板の他の使用例を表す説明図である。 第1実施形態の多層プリント配線板の変形例を表す説明図である。 第2実施形態の多層プリント配線板の同軸コネクタの接続部分の構成を表す断面図である。 図7に示す中間内層の接続用スルーホール周りのグラウンドパターンを表す説明図である。 第3実施形態の多層プリント配線板の同軸コネクタの接続部分の構成を表す断面図である。 第3実施形態の多層プリント配線板の変形例を表す説明図である。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態の多層プリント配線板1は、絶縁体層8を挟んで積層される4種類の導電体層を備えた多層基板にて構成されており、基板表面の表層として、配線パターン12及びグラウンドパターン14を備える配線層10を備える。
また、多層プリント配線板1は、配線層10直下の内層として、配線パターン12にて伝送される高周波信号に対する基準電位となるグラウンドパターン22を有するリファレンス層20を備える。
また、多層プリント配線板1は、リファレンス層20よりも更に下方に、グラウンドパターン32を有する外側内層30を備え、配線層10とは反対側の裏面には、グラウンドパターン42を有する裏層40を備える。
配線層10を構成する配線パターン12は、高周波信号を低損失で伝送できるように、周囲のグラウンドパターン14及びリファレンス層20のグラウンドパターン22との容量結合により所定の特性インピーダンス(例えば、75Ω)となるように設定されている。
また、多層プリント配線板1には、同軸コネクタ60の中心電極62を挿通して接続するための接続用スルーホール52と、同軸コネクタ60の外部導体から突出された複数の固定用脚部64を挿通して接続するための複数の固定用スルーホール54が、設けられている。
これら各スルーホール52、54は、多層プリント配線板1を構成する多層基板を貫通するように設けられており、図2に示すように、固定用スルーホール54は、接続用スルーホール52を中心とする円上に90度間隔で合計4個設けられている。
従って、4個の固定用スルーホール54に同軸コネクタ60の固定用脚部64をそれぞれ挿通して半田付け等で接続することで、同軸コネクタ60を多層プリント配線板1にしっかりと固定できるようになる。
また、図2(A)に示すように、接続用スルーホール52は、配線層10にて配線パターン12の一端に接続されており、本実施形態では、多層基板の裏面側から挿入された同軸コネクタ60の中心電極を配線パターン12に接続するのに利用される。
また、配線層10において、配線パターン12は、接続用スルーホール52との接続部12aでは接続用スルーホール52から離れた伝送経路に比べて伝送経路の幅が広くなるように、パターン幅が徐々に広がっている。
この配線パターン12の周囲には、配線パターン12を挟むように、所定の間隔を空けてグラウンドパターン14が設けられている。そして、このグラウンドパターン14には、接続用スルーホール52の配線パターン12とは反対側で、扇状にくり抜かれた抜き部16が設けられている。
この抜き部16は、接続用スルーホール52を中心とする所定半径Aの円弧の両端を、配線パターン12に沿って形成された配線用抜き部18と直線で接続することにより扇形に形成されている。そして、その抜き部16の大きさは、抜き部16の円弧を通る半径Aの円内で、配線用抜き部18よりも面積が大きくなっている。
これは、接続用スルーホール52周りで配線パターン12の幅を他の部分と同一にして、接続用スルーホール52の周りに半径Aの円形の抜き部を設けると、配線パターン12の容量低下によって特性インピーダンスが高くなりすぎるためである。
そこで、本実施形態では、接続用スルーホール52を中心とする半径Aの円内では、配線パターン12の幅を広げ、そのパターン幅を広げた接続部12aの周囲にも他の部分と同様にグラウンドパターン14を配置し、更に、接続用スルーホール52の配線パターン12(換言すれば接続部12a)とは反対側では、グラウンドパターン14に扇形の抜き部16を設けることで、接続用スルーホール52の接続部分での特性インピーダンスを所定インピーダンス(例えば、75Ω)に設定している。
一方、図2(B)に示すように、リファレンス層20及び外側内層30のグラウンドパターン22、32には、接続用スルーホール52の周りに、接続用スルーホール52を中心とする円形の抜き部26、36が設けられている。
なお、この抜き部26、36の半径は、配線層10のグラウンドパターン14の抜き部16の半径よりも小さくなっている。
また、図2(C)に示すように、裏層40のグラウンドパターン42にも、接続用スルーホール52の周りに、抜き部26、36と同形状の抜き部46が設けられている。
そして、多層プリント配線板1には、各層10、20、30、40のグラウンドパターン14、22、32、42は、各層10、20、30、40の抜き部16、26、36、46及び配線層10の配線用抜き部18の周りで、ビア56を介して接続されている。
上記のように構成された本実施形態の多層プリント配線板1によれば、接続用スルーホール52による同軸コネクタ60と配線パターン12との接続部分の特性インピーダンスZ0を所望インピーダンスに近づけ、リターンロスを低減できる。
この効果を確認するために、接続用スルーホール52及び固定用スルーホール54を介して多層プリント配線板1に同軸コネクタ60を固定し、接続用スルーホール52による同軸コネクタ60と配線パターン12との接続部分の特性インピーダンスZ0及びリターンロスS11を測定した。この測定結果について、図3及び図4を用いて説明する。
なお、図3は、本実施形態の多層プリント配線板1による測定結果と、配線層10のグラウンドパターン14の抜き部16の形状を半径Aの円形にした多層プリント配線板(比較例)による測定結果を比較して表している。
また、図4は、配線層10のグラウンドパターン14の抜き部16の形状を円形にし、その大きさ(換言すれば半径)を、半径Aよりも小さい、大、中、小にした場合の測定結果を表している。
また、図3、図4において、上段は、周知のTDR(Time Domain Reflectometry)法による特性インピーダンスZ0の測定結果を表し、下段は、リターンロスS11の測定結果を表している。
図3に示すように、配線層10のグラウンドパターン14の抜き部16の形状を半径Aの円形にした場合には、同軸コネクタ60と配線パターン12との接続部分の特性インピーダンスZ0が急上昇しているのに対し、本実施形態では、所望の75Ω付近で変化している。
これは、抜き部16の形状を半径Aの円形にすると、同軸コネクタ60と配線パターン12との接続部分(特に配線パターン側)でのグラウンドパターンとの間の容量が低くなり過ぎるためである。そして、この測定結果から、抜き部16を本実施形態のように形成すれば、その容量を大きくして、特性インピーダンスZ0を所望インピーダンスに設定できることがわかる。
また、図3に示すリターンロスの測定結果から、本実施形態によれば、数GHz帯の高周波信号でも上記接続部分での反射を抑えることができ、抜き部16の形状を円形にした場合に比べて、リターンロスS11を低減できることもわかる。
次に、図4に示すように、配線層10のグラウンドパターン14の抜き部16の形状を円形にし、その大きさを変化させても、同軸コネクタ60と配線パターン12との接続部分の特性インピーダンスZ0を所望インピーダンスに安定させることができず、リターンロスS11も本実施形態のように改善できないことがわかった。
ここで、本実施形態では、同軸コネクタ60は、多層プリント配線板1の裏面側に固定されるものとして説明したが、図5に示すように、本実施形態の多層プリント配線板1は、同軸コネクタ60を配線層10が設けられる表面側に固定して使用することもできる。
また、例えば、図6に示すように、多層プリント配線板1の裏層40側に配線パターン44が設けられており、基板表面の配線層10の配線パターン12が、ビア58を介して、配線パターン44に接続されている場合であっても、配線パターン12の接続用スルーホール52との接続部12a及びその周囲の抜き部16を上記のように構成することで、上記と同様の効果を得ることができる。
[第2実施形態]
図7に示すように、本実施形態の多層プリント配線板2は、第1実施形態の多層プリント配線板1に比べ、絶縁体層8を挟んで積層される導電体層の数が多い。すなわち、本実施形態の多層プリント配線板2は、表層の配線層10と内層のリファレンス層20との間にグラウンドパターン72を有する中間内層70が設けられ、リファレンス層20と裏層40との間に、2つの外側内層30が間隔を空けて設けられている。
そして、本第2実施形態と第1実施形態との違いは、この点だけであり、他の構成は第1実施形態と同じであるため、以下の説明では、中間内層70の構成について説明し、他の構成については説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態の中間内層70のグラウンドパターン72には、接続用スルーホール52の周囲に、配線層10のグラウンドパターン14の抜き部16と略同じ半径Aで円形の抜き部76が設けられている。
また、この抜き部76からは、配線層10の配線パターン12に沿って配線用抜き部78が延びている。この配線用抜き部78は、配線層10の配線パターン12と対向し、その配線パターン12よりも幅が広くなっている。
これは、中間内層70のグラウンドパターン72が、配線パターン12及び配線パターン12の接続用スルーホール52との接続部12aでの特性インピーダンスに影響を与えるのを抑制するためである。
このように構成された本実施形態の多層プリント配線板2においても、配線層10のグラウンドパターン14の抜き部16や配線パターン12が第1実施形態と同様に構成されているので、同軸コネクタ6と配線パターン12との接続部分の特性インピーダンスZ0を所望インピーダンスに設定して、この接続部分での高周波信号の反射を抑制することができる。
なお、中間内層のグラウンドパターン72の抜き部76は、リファレンス層20のグラウンドパターン22の抜き部26と同形状か、若しくは、この抜き部26よりも大きく、抜き部26を内包可能な形状であればよい。
[第3実施形態]
次に、第1実施形態及び第2実施形態では、配線層10は多層プリント配線板2を構成する多層基板の片面(表面)に設けられるものとして説明したが、図9に示す多層プリント配線板3のように、多層基板内部に、絶縁体層8を介して、上下のリファレンス層20にて挟まれるように設けられていてもよい。
そして、この場合、配線層10の配線パターン12は、多層基板内部で接続用スルーホール52と接続されていればよい。
なお、図9に示す多層プリント配線板3においては、基板表面に、グラウンドパターン82にて構成される表層80が設けられている。そして、この表層80のグラウンドパターン82には、裏層40のグラウンドパターン42の抜き部46と同じ抜き部86が設けられている。
またこのように、多層プリント配線板3を構成する多層基板の内部に配線層10を設けた場合、図10に例示するように、この配線層10の配線パターン12が、ビア59を介して、表層80に設けられた配線パターン84に接続されていてもよい。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の多層プリント配線板は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記各実施形態では、多層プリント配線板3を構成する多層基板内には、グラウンドパターンを有するリファレンス層20や他の内層(つまり、外側内層30や中間内層70)が設けられるものとして説明したが、内層として、電源電圧が印加されるベタパターンを有する電源層が設けられていてもよい。
この場合、電源層を構成するベタパターンには、接続用スルーホール52や固定用スルーホール54、あるいはビア56、58、59等の他のスルーホールに接触することのないよう、抜き部を設ける必要があるが、電源層の抜き部は、高周波信号の伝送特性に影響を与えることがないように形成すればよく、公知の手法を利用すればよいので、ここでは説明を省略する。
また、上記実施形態では、配線層以外の層のグラウンドパターンには、接続用スルーホールを中心とする円形の抜き部を設けるものとして説明したが、この抜き部は、接続用スルーホールを中心とする正方形若しくは長方形等の多角形であってもよいし、接続用スルーホールから偏心した形状であってもよい。
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
また、上述した多層プリント配線板の他、当該多層プリント配線板を備えたSSDやHDD等の電子機器や多層プリント配線板の設計方法など、種々の形態で本発明を実現することもできる。
1,2,3…多層プリント配線板、8…絶縁体層、10…配線層、12,44,84…配線パターン、12a…接続部、14,22,32,42,72,82…グラウンドパターン、16,26,36,46,76,86…抜き部、18,78…配線用抜き部、20…リファレンス層、30…外側内層、40…裏層、52…接続用スルーホール、54…固定用スルーホール、56,58,59…ビア、60…同軸コネクタ、62…中心電極、64…固定用脚部、70…中間内層、80…表層。

Claims (8)

  1. 絶縁体層を挟んで積層される複数の導電体層を備えた多層基板にて構成される多層プリント配線板であって、
    前記導電体層として、
    高周波信号伝送用の配線パターン及び該配線パターンの周囲に間隔を空けて配置されるグラウンドパターンを有する配線層と、
    前記配線パターンにて伝送される高周波信号に対する基準電位となるグラウンドパターンを有するリファレンス層と、
    グラウンドパターンを有する内層と、
    を備えると共に、
    前記配線層にて前記配線パターンの一端に接続され、前記多層基板を貫通することにより、高周波信号伝送用の同軸コネクタの中心電極を接続可能な接続用スルーホールを備え、
    前記配線層、前記リファレンス層、及び前記内層を構成するグラウンドパターンは、それぞれ、前記接続用スルーホール周囲を、間隔を空けて囲むための抜き部を備え、
    前記配線層を構成する前記グラウンドパターンの抜き部は、前記接続用スルーホールを中心として、前記配線パターン側の面積が前記配線パターンとは反対側の面積よりも小さくなっている、多層プリント配線板。
  2. 前記配線層を構成する前記配線パターンにおいて、前記接続用スルーホールとの接続部のパターン幅は、前記接続用スルーホールから離れた領域のパターン幅よりも広くなっている、請求項1に記載の多層プリント配線板。
  3. 前記配線層を構成する前記グラウンドパターンの抜き部は、前記接続用スルーホールから前記配線パターンとは反対側に向けて所定角度で開いた形状になっている、請求項1又は請求項2に記載の多層プリント配線板。
  4. 前記リファレンス層を構成する前記グラウンドパターンの抜き部は、前記接続用スルーホールを中心とする形状を有し、前記接続用スルーホールから当該抜き部の内周縁までの最大長さは、前記接続用スルーホールから前記配線層を構成する前記グラウンドパターンの抜き部の内周縁までの最大長さよりも短い、請求項3に記載の多層プリント配線板。
  5. 前記内層として、前記リファレンス層の前記配線層とは反対側に設けられた外側内層を備え、
    前記外側内層の前記グラウンドパターンには、前記接続用スルーホール周囲の抜き部として、前記リファレンス層の抜き部と同形状の抜き部が備えられている、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の多層プリント配線板。
  6. 前記内層として、前記リファレンス層と前記配線層との間に設けられた中間内層を備え、
    前記中間内層の前記グラウンドパターンには、前記接続用スルーホール周囲の抜き部として、前記リファレンス層の前記抜き部と同形状若しくは該抜き部を内包可能な形状を有する抜き部が備えられると共に、前記配線層の前記配線パターンと対向し、且つ、前記配線パターンよりも幅が広い配線用抜き部が備えられている、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の多層プリント配線板。
  7. 前記配線層は、前記多層基板の一方の面である表面に設けられ、前記多層基板の他方の面である裏面には、前記接続用スルーホール周囲に前記抜き部を有するグラウンドパターンにて構成される裏層が設けられている、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の多層プリント配線板。
  8. 前記接続用スルーホールを中心とする円上で、前記各層の前記グラウンドパターンの前記抜き部よりも外側の複数箇所に、前記多層基板を貫通するよう設けられ、前記各層の前記グラウンドパターンに接続されることにより、前記各層の前記グラウンドパターンに前記同軸コネクタの外部導体を接続して、前記同軸コネクタを固定可能な複数の固定用スルーホール、を備えた請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の多層プリント配線板。
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