JP2017191953A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】スピン注入効率を悪化させることなく素子抵抗の低下を実現可能とするスピン注入電極構造と、それを用いたスピン伝導素子を提供する。【解決手段】半導体チャンネル層と、前記半導体チャンネル層上に形成されたトンネルバリア層と、前記トンネルバリア層上に形成された強磁性層を備え、前記トンネルバリア層は、立方晶系のスピネル型結晶構造を有する酸化アルミニウムを主成分とし、亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンを含有するスピン注入電極構造。【選択図】図2

Description

本発明は、スピン注入電極構造とそれを用いたスピン伝導素子に関するものである。
最近、半導体におけるスピン伝導現象が、多くの注目を集めている。半導体中のスピン拡散長は、金属中のスピン拡散長に比べて格段に長いため、出力及び回路の観点において、多様な使い方が出来る優位性がある。なかでも、シリコンは現在の主な半導体製品の中心となる材料であり、シリコンベースのスピントロニクスが実現できれば、既存技術を捨てることなく、シリコンデバイスに革新的な機能を付加することができる。例えば、特許文献1に開示されているspin−MOSFETがあげられる。
シリコンベースのスピン伝導素子を実現するためには、室温において十分な出力特性を得ることが望まれる。そのためには、シリコンへの高効率なスピン注入・蓄積が必須であり、強磁性層/シリコン界面にトンネルバリア層を挿入する積層構造が期待されている。
トンネルバリア層の材料としては、Al(非特許文献1)、SiO(非特許文献2)、及びMgO(非特許文献3)が知られており、いずれも従来からスピントロニクスにおいて代表的な材料である。なかでも、MgOはコヒーレントトンネルが実現できる材料であるため、スピンを効率よく注入するためのトンネルバリア層として適していると考えられている。実際、シリコンにおける室温スピン伝導現象は、強磁性層としてFe、トンネルバリア層としてMgOを用いた積層構造において観測された実績がある(非特許文献4)。しかしながら、依然として出力特性は理論値に及んでいないため、スピン注入効率のさらなる改善が期待されている。
スピン注入効率を低下させている原因のひとつとして、トンネルバリア層/シリコン接合の格子不整合が挙げられる。格子不整合は、積層する2つの層の材料固有のパラメータ(格子定数)から計算され、例えば、MgO/シリコン接合の場合、キュービック・オン・キュービック成長した場合(cubic on cubic)で−22.4%、面内で45度回転して成長した場合(45deg rotation)で+9.7%であり、格子不整合はいずれも大きい。格子不整合が大きいと、接合界面にダングリングボンドが残り、生成した欠陥準位がスピンを捕獲・散乱してしまうと考えられる。
特開2004−111904号公報
Applied Physics Letters, Vol. 91, p 212109,(2007) Applied Physics Letters, Vol. 95, p 172102,(2009) Applied Physics Express, Vol. 2, p 053003,(2009) Applied Physics Express, Vol. 4, p 023003,(2011)
スピン伝導素子を磁気ヘッドやspin−MOSFETなどのデバイスに応用する場合、素子単体の特性として高い出力値だけでなく、低い抵抗値(面積抵抗値:RA)を併せ持つことが要求されている。素子の低抵抗化は、微細化・高集積化した際の低消費電力・低電圧駆動だけでなく、周辺回路とのインピーダンス整合による高周波応答特性の向上を実現するために不可欠である。
一般的に、スピン伝導素子の低抵抗化のためには、トンネルバリア層の膜厚を薄くすることが有効である。しかしながら、トンネルバリア層の膜厚を薄くしすぎると、ピンホールが発生することによりノイズの増大や出力の低下といった特性の劣化が発生したり、トンネルバリア層の耐圧が不十分となり絶縁破壊を起こしたりするという問題が生じやすくなる。そのため、スピン注入電極構造に用いられるトンネルバリア層には、膜厚を薄くすることなく低抵抗化を実現し、高いスピン注入効率を維持することができる、新たな仕様の材料の適用が望まれている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、スピン注入効率を悪化させることなく素子抵抗の低下を実現可能とするスピン注入電極構造と、それを用いたスピン伝導素子を提供することを目的とする。
本発明に係るスピン注入電極構造は、半導体チャンネル層と、前記半導体チャンネル層上に形成されたトンネルバリア層と、前記トンネルバリア層上に形成された強磁性層とを備えており、前記トンネルバリア層は、立方晶系のスピネル型結晶構造を有する酸化アルミニウムを主成分とし、亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンを含むことを特徴とする。
また、前記トンネルバリア層は、前記酸化アルミニウムに、亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンが置換固溶していることを特徴とする。
また、前記トンネルバリア層は、前記トンネルバリア層における亜鉛イオンの陽イオン分率が10〜33mol%の範囲であることを特徴とする。
また、前記トンネルバリア層は、前記トンネルバリア層におけるマグネシウムイオンの陽イオン分率が20〜33mol%の範囲であることを特徴とする。
本発明に係るスピン伝導素子は、前記スピン注入電極構造からなるスピン注入電極と、半導体チャンネル層と、スピンを検出するスピン検出電極とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、接合界面における格子不整合が小さく、結晶性が良好でありながら、抵抗率を低下させたトンネルバリア層を備えたスピン注入電極構造を得ることができる。これにより、半導体チャンネルへの高効率なスピン注入を維持しながら素子単体の低抵抗化が可能となり、素子特性の信頼性を向上させるとともに、高周波応答特性を向上させたスピン伝導素子が提供できる。
本実施形態に係るスピン伝導素子の斜視図である。 図1のIII−III線に沿った断面図である。 非局所スピンバルブ測定におけるY軸方向の印加磁場B1の強さ(Oe)と、それに応じて検出される電圧出力(μV)との関係を示すグラフである。 非局所Hanle効果測定におけるZ軸方向の印加磁場B2の強さ(Oe)と、それに応じて検出される電圧出力(μV)との関係を示すグラフである。 トンネルバリア層における亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンの陽イオン分率(mol%)と素子の面積抵抗(kΩ・μm)との関係を示すグラフである。 トンネルバリア層における亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンの陽イオン分率(mol%)と素子の非局所スピンバルブ測定で検出された電圧出力(μV(規格化))との関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、スピン伝導素子1の斜視図である。図2は、図1におけるIII−III線に沿った断面図である。
図2に示すように、スピン伝導素子1は、半導体としてシリコンを用いた場合として、シリコン基板10上に、シリコン酸化膜11、及びシリコンチャンネル層12をこの順に備えている。また、シリコンチャンネル層12上には、第一強磁性層14A、第一非磁性電極15A、第二強磁性層14B、及び第二非磁性電極15Bが、X軸方向に所定の間隔を置いて、この順に配置されている。また、シリコンチャンネル層12と、第一強磁性層14A及び第二強磁性層14Bとの間には、トンネルバリア層13A及びトンネルバリア層13Bがそれぞれ設けられている。シリコンチャンネル層12と、トンネルバリア膜13Aと、第一強磁性層14Aとが、スピン注入電極構造IEを構成している。
シリコン基板10、シリコン酸化膜11、及びシリコンチャンネル層12として、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板を用いることができる。シリコン酸化膜11の膜厚は例えば200nmである。
シリコンチャンネル層12には、シリコンに導電性を付与するためのドーパントが添加されたものが用いられる。ドーパント濃度は、1.0×1016〜1.0×1022cm−3とすることができる。シリコンチャンネル層12の膜厚は例えば100nmである。シリコンチャンネル層12は、所定濃度のデルタドープが施された積層構造チャンネルであってもよい。デルタドープとは、ドーパントを均一に拡散させるドーピングとは異なり、界面から数nm程度の極めて薄い領域に高いドーパント濃度でドーピングを施すことを意味している。
図2に示すように、シリコンチャンネル層12は、側面に傾斜部を有しており、その傾斜角θは50度から60度である。この傾斜角θとは、シリコンチャンネル層12の底部と側面のなす角度である。なお、シリコンチャンネル層12はウェットエッチングにより形成することができ、シリコンチャンネル層12の上面は(001)面であることが好ましい。
図2に示すように、シリコンチャンネル層12は、第一凸部12A、第二凸部12B、第三凸部12C、第四凸部12D、及び主部12Eを含む。第一凸部12A、第二凸部12B、第三凸部12C、及び第四凸部12Dは、主部12Eから突出するように延在する部分であり、X軸方向に所定の間隔を置いて配置されている。
第一凸部12A、第二凸部12B、第三凸部12C、及び第四凸部12Dの膜厚H1は、例えば20nmである。主部12Eの膜厚H2は、例えば80nmである。第一凸部12Aと第三凸部12Cとの間の距離L1は、例えば100μm以下である。第一凸部12AのX軸方向の長さの中央部と、第二凸部12BのX軸方向の長さの中央部との間の距離dは、スピン拡散長以下であることが好ましい。室温(300K)でのシリコンチャンネル層12におけるスピン拡散長はおよそ0.8μmである。
トンネルバリア層13A及び13Bは、酸化アルミニウムを主成分とし、亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンを含んだ材料で構成される。ここで本願において主成分とは、トンネルバリア層を構成するアルミニウムイオンの陽イオン分率が50mol%以上であることを意味する。
トンネルバリア層13A及び13Bにおける亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンの陽イオン分率は、33mol%以下であることが好ましい。このような組成範囲で含有された亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンは、主成分である酸化アルミニウムに対して置換固溶した(酸化亜鉛または酸化マグネシウムが単独析出していない)形態となっている。トンネルバリア層における亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンの陽イオン分率が、33mol%を超えると、陽イオンが、格子間位置に存在したり、局所的に集中したりし、トンネルバリア層の結晶構造が悪化し、また、トンネルバリア層中に異なる結晶構造を有するドメインが発生するため、高いスピン注入効率を得られなくなる。
トンネルバリア層13A及び13Bにおける亜鉛イオンの陽イオン分率は、10mol%以上であることが好ましい。亜鉛イオンを含有することにより、トンネルバリアのバンドギャップを相対的に小さくすることが可能となり、トンネルバリア層の膜厚を薄くすることなく素子単体を低抵抗化することができる。亜鉛イオンの陽イオン分率が10mol%未満の場合は、必ずしも低抵抗化を実現できるとは限らない。
トンネルバリア層13A及び13Bにおけるマグネシウムイオンの陽イオン分率は、20mol%以上であることが好ましい。マグネシウムイオンを含有することにより、トンネルバリアのバンドギャップを相対的に小さくすることが可能となり、トンネルバリア層の膜厚を薄くすることなく素子単体を低抵抗化することができる。マグネシウムイオンの陽イオン分率が20mol%未満の場合は、必ずしも低抵抗化を実現できるとは限らない。
トンネルバリア層13A及び13Bは、シリコンチャンネル層の第一凸部12A及び第二凸部12B上において、エピタキシャル成長しており、立方晶系のスピネル型結晶構造(一般化学式:AB)を含んでいる。トンネルバリア層に含まれる亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンは、スピネル型結晶構造(一般化学式:AB)のAサイト(四面体サイト)に配置され、結晶構造を悪化させることなく含有されていると考えられる。この際、トンネルバリア層の格子定数(a)は、立方晶のスピネル型結晶構造を有するγ−Alの格子定数(a=7.91Å)からZnAlまたはMgAlの格子定数(a=8.09Å)までの範囲内となるため、シリコン(a=5.43Å)に対する格子不整合は+3.0〜+5.2%(45deg rotation)となる。トンネルバリア層/シリコン接合の格子不整合が比較的小さく保たれ、接合界面に存在する格子欠陥が比較的少ない積層構造を得られることにより、高いスピン注入効率を維持することができる。
トンネルバリア層13A及び13Bの膜厚は、0.6nm以上2.0nm以下であることが好ましい。これにより、結晶欠陥(ミスフィット転位)が少ない良質なエピタキシャル膜を得ることができるため、コヒーレントトンネルが実現できる。なお、0.6nm未満の場合、格子定数以下の膜厚となり、膜質や耐圧が不十分となってしまうため、信頼性の確保などの観点から好ましくない。また、2.0nmを超えた場合、素子抵抗が高くなりすぎて、微細化・高集積化した際の低消費電力・低電圧駆動が不可能になるだけでなく、高周波応答特性が悪化してしまう。
第一強磁性層14A及び第二強磁性層14Bは、一方は、シリコンチャンネル層12にスピンを注入するための電極として機能し、他方は、シリコンチャンネル層12を伝導してきたスピンを検出するための電極として機能する。第一強磁性層14Aは、トンネルバリア層13A上に設けられている。第二強磁性層14Bは、トンネルバリア層13B上に設けられている。
第一強磁性層14A及び第二強磁性層14Bの材料は、例えば、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択された少なくとも一種の元素から構成される。これらの材料はスピン分極率の大きい強磁性材料であるため、スピン注入電極またはスピン検出電極としての機能を好適に実現することが可能である。
第一強磁性層14A及び第二強磁性層14Bは、体心立方格子(bcc)構造の結晶構造を有していることが好ましい。また、ホイスラー合金層(XYZの組成で、L2構造と呼ばれる規則構造を有する高スピン偏極材料)を含んでいてもよい。これにより、トンネルバリア層上に強磁性層を所定の結晶方位でエピタキシャル成長させることができるため、スピン分極率をさらに増大させることができる。
第一強磁性層14Aと第二強磁性層14Bは、保磁力(反転磁場)の差が設けられていることが好ましい。図1に示す例では、第一強磁性層14A及び第二強磁性層14Bは、Y軸方向を長軸とした直方体形状を有しており、形状異方性(アスペクト比の違い)によって保磁力差を付けている。第一強磁性層14Aの幅(X軸方向の長さ)は、例えば350nm程度である。第二強磁性層14Bの幅(X軸方向の長さ)は、例えば2μm程度である。
第一強磁性層14A及び第二強磁性層14Bは、一方に反強磁性層を備えることにより、一方の強磁性層の磁化が一方向に固定されている態様であってもよい。さらに、シンセティックピンド構造によって反強磁性層との交換結合を強化している態様であってもよい。また、バイアス磁界印加層を隣接させるなどして、強磁性層を単磁区化させている態様であってもよい。
第一非磁性電極15A及び第二非磁性電極15Bは、一方は、シリコンチャンネル層12にスピン偏極電流を流すための電極として機能し、他方は、シリコンチャンネル層12を伝導してきたスピンを電圧出力として検出するための電極として機能する。第一非磁性電極15A及び第二非磁性電極15Bは、シリコンチャンネル層12の第三凸部12C及び第四凸部12D上にそれぞれ設けられている。第一非磁性電極15A及び第二非磁性電極15Bは、例えばAlなどのSiに対して低抵抗な非磁性金属が好ましい。
保護膜7aは、シリコンチャンネル層12の側面に形成されている。また、保護膜7bは、シリコンチャンネル層12、保護膜7a、トンネルバリア層13A、トンネルバリア層13B、第一強磁性層14A、第二強磁性層14B、第一非磁性電極15A、及び第二非磁性電極15Bの側面に形成されている。また、シリコンチャンネル層12の上面のうち、第一強磁性層14A、第二強磁性層14B、第一非磁性電極15A、及び第二非磁性電極15Bの設けられていない主部12E上には、保護膜7bが形成されている。保護膜7a及び7bは、シリコンチャンネル層12を絶縁分離するとともに、配線などによるスピンの吸収を抑制するために形成される。また、トンネルバリア層13A、13Bの劣化を抑制するための保護膜としても機能する。保護膜7a及び7bの材料は、例えばSiOである。
図1に示すように、第一非磁性電極15A、第一強磁性層14A、第二強磁性層14B、及び第二非磁性電極15Bの上部には、配線18A、18B、18C、及び18Dがそれぞれ設けられており、保護膜7b(シリコンチャンネル層12の傾斜した側面)上を経て、シリコン酸化膜11上まで引き回されている。配線18A、18B、18C及び18Dの材料は、例えばCuなどの低抵抗な導電性材料が好ましい。
図1に示すように、配線18A、18B、18C及び18Dのそれぞれの端部には、測定用の電極パッドE1、E2、E3及びE4が設けられており、シリコン酸化膜11上に形成されている。電極パッドE1、E2、E3及びE4の材料は、例えばAuなどの耐腐食性が高く、低抵抗な導電性材料が好ましい。
以下、本発明の実施形態に係るスピン伝導素子1の動作の一例を説明する。
図1及び図2に示すように、電極パッドE1及びE3を電流源70に接続することにより、第一強磁性層14A、トンネルバリア層13A、シリコンチャンネル層12及び第一非磁性電極15Aの間に第一強磁性層14Aの磁化の向きG1に対応するスピン偏極電流が流れる。それに伴い、第一強磁性層14Aの磁化の向きG1に対応するスピンがシリコンチャンネル層12へ注入され、スピン流として第二強磁性層14B側へと拡散していく。すなわち、シリコンチャンネル層12のX軸方向に電流及びスピン流が流れる構造とすることができる。
第一強磁性層14Aからシリコンチャンネル層12へ注入され、第二強磁性層14B側へと拡散したスピンは、第二強磁性層14Bの磁化の向きG2に対応するスピンとの電位差により、シリコンチャンネル層12と第二強磁性層14Bの界面において、電圧出力を発生させる。この電圧出力は、図1及び図2に示すように、電極パッドE2及びE4を出力測定器80に接続することにより検出することができる。
ここで、図2に示すように、Y軸方向の外部磁界B1が印加される場合を考える。この場合、いわゆる非局所スピンバルブ効果を利用することができる。第一強磁性層14A及び第二強磁性層14Bには、形状異方性の効果などにより保磁力(反転磁場)の差が付けられているため、外部磁界B1の向き及び強さに応じて、それぞれの磁化の向きG1及びG2が変化する。これにより、第一強磁性層14Aからシリコンチャンネル層12へ注入され、第二強磁性層14B側へと拡散したスピンと、第二強磁性層14Bの磁化の向きG2に対応するスピンとの相対角度が変化し、それに応じて、シリコンチャンネル層12と第二強磁性層14Bの界面における電圧出力(抵抗値)が変化する。
非局所スピンバルブ測定の結果例を図3に示す。図3は、Y軸方向の印加磁場B1の強さ(Oe)と、それに応じて検出される電圧出力(μV)との関係を示すグラフである。図3において、F1は外部磁場B1をマイナス側からプラス側に変化させた場合、F2は外部磁場B1をプラス側からマイナス側に変化させた場合を示す。すなわち、第一強磁性層14Aの磁化の向きG1及び第二強磁性層14Bの磁化の向きG2が平行の場合には低抵抗、反平行の場合には高抵抗となる。
次に、図2に示すように、Z軸方向の外部磁界B2が印加される場合を考える。この場合、いわゆる非局所Hanle効果を利用することができる。第一強磁性層14Aからシリコンチャンネル層12へ注入されたスピンは、第二強磁性層14B側へと拡散する際、Z軸方向(スピンの向きに対して垂直方向)の外部磁界B2の強さに応じて、ラーモア歳差運動を起こす。これにより、第一強磁性層14Aからシリコンチャンネル層12へ注入され、第二強磁性層14B側へと歳差運動しながら拡散したスピンと、第二強磁性層14Bの磁化の向きG2に対応するスピンとの相対角度が変化し、それに応じて、シリコンチャンネル層12と第二強磁性層14Bの界面における電圧出力(抵抗値)が変化する。
非局所Hanle効果測定の結果例を図4に示す。図4は、Z軸方向の印加磁場B2の強さ(Oe)と、それに応じて検出される電圧出力(μV)との関係を示すグラフである。外部磁場がゼロのとき、シリコンチャンネル層12を拡散するスピンは歳差運動せず、注入されたときの状態を保つため、電圧出力は極値となる。すなわち、第一強磁性層14Aの磁化の向きG1及び第二強磁性層14Bの磁化の向きG2が平行の場合には、磁場強度の増大に伴い、抵抗が増大する。第一強磁性層14Aの磁化の向きG1及び第二強磁性層14Bの磁化の向きG2が反平行の場合には、磁場強度の増大に伴い、抵抗が減少する。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、半導体チャンネル層はGaAs(a=5.65Å)、もしくはGe(a=5.67Å)であってもよい。この場合、本発明のトンネルバリア層との格子不整合はそれぞれ−1.0〜+1.2%(45deg rotation)、−1.4〜+0.8%(45deg rotation)となるため、本発明の効果を十分に発現することができる。
また、シリコンチャンネル層12上において、第一強磁性層14A及び第二強磁性層14Bとの間に、ゲート電極を備えていてもよい。これにより、シリコンチャンネル層12を伝導するスピンの歳差運動をゲート電界で制御することが可能となる。
本発明におけるスピン伝導素子は、例えば磁気ヘッド、磁気抵抗メモリ(MRAM)、論理回路、核スピンメモリ、量子コンピュータなどの種々のスピン伝導デバイスに適用することができる。
以下、実験例1、実験例2、比較例1、及び比較例2に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実験例1)
シリコン基板、シリコン酸化膜(膜厚200nm)、及びシリコン膜(膜厚100nm)からなるSOI基板を準備した。シリコン膜に導電性を付与するためのドーパントをイオン注入し、900℃のアニールを行い、拡散・活性化させることにより、キャリア濃度が5.0×1019cm−3の均一ドーピングされたシリコンチャンネル層を形成した。
次に、RCA洗浄を用いて、SOI基板表面の付着物、有機物、及び自然酸化膜を除去し、SOI基板表面を水素終端させた。続いて、分子線エピタキシー(MBE)装置内で、SOI基板をフラッシング処理することにより、清浄化・平坦化されたSOI基板表面を形成した。
次に、MBE法を用いて、SOI基板上に、トンネルバリア層(膜厚0.8nm)、強磁性層としてFe(膜厚13nm)、及びFeの酸化防止膜としてTi(膜厚3nm)をこの順に成膜し、積層体を形成した。トンネルバリア層は、酸化アルミニウムを主成分とし、表1に示すように、亜鉛イオンの陽イオン分率を変え、各サンプルを作製した。成膜後の評価により、いずれのサンプルにおいてもトンネルバリア層は立方晶系のスピネル型結晶構造を有する結晶相を含んでおり、シリコン上でエピタキシャル成長していることを確認した。なお、成膜後の評価は、X線回折法(XRD)及び高分解能透過型電子顕微鏡(HRTEM)により、トンネルバリア層の結晶構造、格子定数、及び積層膜の結晶配向性をそれぞれ評価し、エネルギー分散型X線分光法(EDX)により、トンネルバリア層中に存在する陽イオンの組成比及び分布を評価し、X線光電子分光法(XPS)により、トンネルバリア層中に存在する陽イオンの電子状態を評価した。
次に、フォトリソグラフィ及びイオンミリングにより、上記の積層体をパターニングし、シリコンチャンネル層を露出させた。上記の積層体及びレジストをマスクとして、シリコンチャンネル層を異方性ウェットエッチングすることにより、側面に傾斜部を有するシリコンチャンネル層を形成した。この際、シリコンチャンネル層のサイズは、23μm×300μmとし、シリコンチャンネル層の側面を酸化させた。
次に、フォトリソグラフィ及びイオンミリングにより、上記の積層体をパターニングし、スピン注入電極及びスピン検出電極を形成した。この際、スピン注入電極及びスピン検出電極の平面寸法(ジャンクションサイズ)は、それぞれ0.5μm×21μm、2μm×21μmとした。さらに、このスピン注入電極及びスピン検出電極の側壁と、シリコンチャンネル層が露出した部分に、保護膜としてSiOを成膜した。その後、第一非磁性電極及び第二非磁性電極となる位置の保護膜を除去し、Alから成る第一非磁性電極及び第二非磁性電極を形成した。
次に、スピン注入電極、スピン検出電極、第一非磁性電極、及び第二非磁性電極上に配線をそれぞれ形成した。配線として、Ta(膜厚10nm)、Cu(膜厚50nm)、及びTa(膜厚10nm)の積層構造を用いた。さらに、各配線の端部にそれぞれ電極パッドを形成した。電極パッドとして、Cr(膜厚50nm)及びAu(膜厚150nm)の積層構造を用いた。このようにして、図1及び図2に示すスピン伝導素子1と同様の形態を有する実験例1のスピン伝導素子を作成した。
これらのスピン伝導素子に対し、室温において三端子測定を行い、スピン注入電極の面積抵抗(Ω・μm)を評価した。各水準のサンプル数は100個とし、素子の面積抵抗の平均値及びばらつき(標準偏差)を算出した。また、非局所スピンバルブ測定を行い、検出される電圧出力(μV)を評価した。その結果を表1に示す。なお、各サンプルの電圧出力は、サンプル#1で得られた電圧出力を1として規格化した。
Figure 2017191953
(実験例2)
実験例2では、実験例1におけるトンネルバリア層を、酸化アルミニウムを主成分とし、マグネシウムイオンが含有されてなるような構成に変更した以外は、実験例1と同様の手順により、サンプルを作製した。成膜後、実験例1と同様の評価により、いずれのサンプルにおいてもトンネルバリア層は立方晶系のスピネル型結晶構造を有する結晶相を含んでおり、シリコン上でエピタキシャル成長していることを確認した。得られたサンプルは、実験例1と同様の方法で測定を行い、評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2017191953
(比較例1)
比較例1では、実験例1のサンプル#10の組成で、成膜前のフラッシング処理をせずにトンネルバリア層を成膜することによりサンプルを作製した。成膜後、実験例1と同様の評価により、トンネルバリア層がアモルファスであることを確認した。得られたサンプルは、実験例1と同様の方法で測定を行い、評価した。面積抵抗は3.19kΩ・μm、非局所出力は検出されなかった。
(比較例2)
比較例2では、実験例2のサンプル#30の組成で、成膜前のフラッシング処理をせずにトンネルバリア層を成膜することによりサンプルを作製した。成膜後、実験例1と同様の評価により、トンネルバリア層がアモルファスであることを確認した。得られたサンプルは、実験例1と同様の方法で測定を行い、評価した。面積抵抗は3.45kΩ・μm、非局所出力は検出されなかった。
表1、表2、及び図5に示すように、トンネルバリア層における亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンの陽イオン分率が多いほど、スピン注入電極の面積抵抗(すなわちトンネルバリア層の抵抗率)を低くすることができる。素子間のばらつきを考慮すると、亜鉛イオンを含有する場合には10mol%以上、マグネシウムイオンを含有する場合には20mol%以上の陽イオン分率で顕著な低抵抗化を実現することができる。
また、表1、表2、及び図6に示すように、亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンの陽イオン分率が、33mol%以下の範囲では、非局所スピンバルブ測定で検出される電圧出力(すなわちスピン注入効率)を高い水準のまま維持することが可能である。一方、陽イオン分率が33mol%を超えると、非局所スピンバルブ測定で検出される電圧出力は急激に低下してしまう。
以上のことから、トンネルバリア層中に亜鉛イオンを含有する場合には、陽イオン分率が10〜33mol%となるような範囲で含有することが望ましく、トンネルバリア層中にマグネシウムイオンを含有する場合には、陽イオン分率が20〜33mol%となるような範囲で含有することが好ましいことがわかる。
なお、比較例1及び比較例2の結果が示すように、トンネルバリア層中に亜鉛イオンまたはマグネシウムイオンを本発明の効果が有効な範囲で含有したとしても、結晶構造がアモルファスである場合は、スピン注入効率は格段に低下してしまう。以上のことから、本発明の効果は、トンネルバリア層が立方晶系のスピネル型結晶構造を有することで、はじめて実現可能なものとなる。
上記の実施例では、材料依存のない系統的な比較をするため、強磁性層をFeに限定したが、強磁性層とトンネルバリア層の界面における格子不整合を小さくするために、強磁性層の材料を適宜変更するのが効果的である。
IE …スピン注入電極構造
1 …スピン伝導素子
10 …基板
11 …シリコン酸化膜
12 …シリコンチャンネル層
13A、13B …トンネルバリア層
14A …第一強磁性層
14B …第二強磁性層
15A …第一非磁性電極
15B …第二非磁性電極
70 …電流源
80 …出力測定器

Claims (2)

  1. トンネルバリア層と、前記トンネルバリア層上に形成された強磁性層と、を備えており、前記トンネルバリア層は、立方晶系のスピネル型結晶構造を有する酸化アルミニウムを主成分とし、主成分である前記酸化アルミニウムに、亜鉛イオンが置換固溶しており、前記トンネルバリア層における亜鉛イオンの陽イオン分率が10〜30mol%の範囲であることを特徴とする積層体。
  2. トンネルバリア層と、前記トンネルバリア層上に形成された強磁性層と、を備えており、前記トンネルバリア層は、立方晶系のスピネル型結晶構造を有する酸化アルミニウムを主成分とし、主成分である前記酸化アルミニウムに、マグネシウムイオンが置換固溶しており、前記トンネルバリア層におけるマグネシウムイオンの陽イオン分率が20〜30mol%の範囲であることを特徴とする積層体。
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