JP2017191875A - 発光モジュール - Google Patents

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裕 四ノ宮
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Hisao Yagi
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公典 榎本
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Abstract

【課題】簡便な構成で指向性が低く、全方向に二次光を照射することが可能な発光モジュールを提供する。【解決手段】表面及び裏面を有する基板(1)と、380〜480nmの範囲にピーク波長を有する一次光で発光し表面に搭載された発光素子(2)と、発光素子(2)を封止する波長変換部材(3)とを備える発光モジュールであって、波長変換部材(3)は、一次光によって励起されて二次光を発する蛍光体粒子(4)を含有し、少なくとも裏面の一部を覆う。【選択図】図3

Description

本発明は、発光モジュールに関し、特に発光素子が発光する一次光により励起されて二次光を発光する蛍光体を備える発光モジュールに関する。
近年、発光素子として発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などを用い、発光素子が発光した一次光により蛍光体が励起され二次光を発光する発光モジュールが利用されている。このような発光モジュールでは、基板またはリードフレームの表面に発光素子を実装して、蛍光体を含有した波長変換部材で発光素子を封止する形態が一般的に採用されている(例えば特許文献1,2等を参照)。
図28は、従来の発光モジュールにおける蛍光体が発光した二次光の光路を説明する模式図である。発光モジュールは、基板1の表面に発光素子2を搭載し、波長変換部材3に蛍光体粒子4を含有させて発光素子2を封止している。発光素子2は、基板1に形成された配線パターンから電力が供給されて一次光で発光する。蛍光体粒子4は、一次光が入射すると励起されて波長変換した二次光を発し、二次光と波長変換されなかった一次光が波長変換部材3の外側に取り出される。
図28に示すように蛍光体粒子4の周囲全方向に進行するため、基板1方向に進行した二次光は基板1で遮られて反射し上方に取り出される。図中では簡略化して蛍光体粒子4を一つしか示していないが、波長変換部材3には多量の蛍光体粒子4が含有されており、各蛍光体粒子4で同様の波長変換と光取り出しが行われる。全ての蛍光体粒子4からの二次光の合計が発光モジュールの配光特性となる。
図29は、従来の発光モジュールにおける光の指向性を示す模式図である。図中で発光素子2から放射状に伸びる破線は、発光素子2の上方を0°として水平方向を±90°としたときの光の進行方向を示している。また、図中で発光素子2を中心とした半円状の破線は、0°方向を基準としたときの各方向における相対光強度を示している。図29に示したように従来の発光モジュールでは、基板1の鉛直方向への光強度が最大で水平方向への光は小さくなっており、指向性が高い配光特性となっている。
特開2015−012293号公報 特開2015−029122号公報
イルミネーションや照明器具では、指向性が低い配光特性が好ましい場合がある。しかし従来の発光モジュールでは、指向性の低い配光特性を実現するためには光学系部材を追加する必要があり、部品点数が増加して組立工数も増加してしまうという問題があった。また、追加した光学系部材と発光モジュールの位置合わせも必要であり、組立工程が煩雑になるという問題もあった。
特に、従来の発光モジュールでは、基板1の裏面側に対しても光を照射して、全方向に均等に二次光を照射するような配光特性は、光学系部材を追加しても困難であった。
そこで本発明は、簡便な構成で指向性が低く、全方向に二次光を照射することが可能な発光モジュールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の発光モジュールは、表面及び裏面を有する基板と、380〜480nmの範囲にピーク波長を有する一次光で発光し前記表面に搭載された発光素子と、前記発光素子を封止する封止部材とを備える発光モジュールであって、前記封止部材は、前記一次光によって励起されて二次光を発する蛍光体を含有し、少なくとも前記裏面の一部を覆うことを特徴とする。
このような本発明の発光モジュールでは、封止部材が蛍光体を含有して、基板の表面に搭載された発光素子を封止し、基板の裏面の一部も覆うことで、基板裏面側からも二次光の取り出しをできる。これにより、簡便な構成で指向性が低く、全方向に二次光を照射することが可能となる。
また本発明の一態様では、前記基板の両側面が前記封止部材に覆われ、前記基板の幅は前記封止部材の幅の1/2以下である。
また本発明の一態様では、前記基板が透光性材料で形成されている。
また本発明の一態様では、前記基板の屈折率と、前記基板と接触する前記封止部材の屈折率との差が0.4以下である。
また本発明の一態様では、前記封止部材は、前記表面を覆う第1領域と前記裏面を覆う第2領域とを有し、前記第1領域における前記蛍光体の濃度は、前記第2領域における前記蛍光体の濃度よりも高い。
また本発明の一態様では、前記封止部材は、前記発光素子の直上である第3領域を有し、前記第3領域における前記蛍光体の濃度は、他の領域よりも高い。
また本発明の一態様では、前記封止部材は、前記発光素子の直上である第4領域における散乱剤の濃度が、他の領域よりも高い。
また本発明の一態様では、前記基板に沿って前記発光素子が複数配列され、前記基板の一端から他端に向かって前記発光素子同士の間隔が徐々に広くなっている。
また本発明の一態様では、前記基板に沿って前記発光素子が複数配列され、前記基板の一方から他方に向かって前記封止部材の厚みが徐々に厚くなっている。
また本発明の一態様では、前記一次光及び/又は前記二次光を散乱する拡散層を備え、前記拡散層が前記封止部材を覆っている。
また本発明の一態様では、前記蛍光体が、青色蛍光体を含有する第5領域と、黄色蛍光体を含有する第6領域とを有し、前記第5領域は前記第6領域を覆っている。
本発明では、簡便な構成で指向性が低く、全方向に二次光を照射することが可能な発光モジュールを提供することができる。
第1実施形態における発光モジュール10を示す模式図である。 発光モジュール10における波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す図であり、幅方向の断面図である。 発光モジュール10における波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す図であり、長手方向の断面図である。 発光モジュール10を製造する方法の一例を示す模式図である。 第2実施形態における発光モジュール20を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。 第3実施形態における発光モジュール30を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。 第4実施形態における発光モジュール40を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。 第4実施形態との比較例を示す模式図であり、蛍光体粒子4による二次光の反射を示している。 第5実施形態における発光モジュール50を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。 第7実施形態の発光モジュール60を示す模式図である。 第8実施形態の発光モジュール70を示す模式図である。 第9実施形態の発光モジュール80を示す模式図である。 第10実施形態の発光モジュール90を示す模式図である。 第11実施形態の発光モジュール100を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4、散乱剤8を模式的に示す幅方向の断面図である。 第12実施形態の発光モジュール110を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4a,4bを模式的に示す幅方向の断面図である。 第13実施形態の発光モジュール120を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4a、拡散シート9aを模式的に示す幅方向の断面図である。 第14実施形態の発光モジュール130を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4a、拡散レンズ9bを模式的に示す幅方向の断面図である。 第15実施形態の発光モジュール140を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4a、拡散シート9a、拡散レンズ9bを模式的に示す幅方向の断面図である。 第16実施形態の発光モジュール150を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4、散乱剤8を模式的に示す幅方向の断面図である。 第17実施形態の発光モジュール160を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4、散乱剤8を模式的に示す幅方向の断面図である。 第18実施形態の発光モジュール170を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。 第19実施形態の発光モジュール180を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。 第20実施形態の発光モジュール190を示す模式図である。 第21実施形態の発光モジュール200を示す模式図である。 第22実施形態の発光モジュール210を示す模式図である。 第23実施形態の発光モジュール220を示す模式図である。 第24実施形態の発光モジュール230を示す模式図である。 従来の発光モジュールにおける蛍光体が発光した二次光の光路を説明する模式図である。 従来の発光モジュールにおける光の指向性を示す模式図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付すものとし、適宜重複した説明は省略する。図1は、本実施形態における発光モジュール10を示す模式図である。図2は、発光モジュール10における波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す図であり、幅方向の断面図である。図3は、発光モジュール10における波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す図であり、長手方向の断面図である。
発光モジュール10は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が複数の発光素子2と共に基板1の表面、裏面及び側面を覆うように形成されている。波長変換部材3には全体に蛍光体粒子4が分散されており、基板1の表面、裏面及び側面にも蛍光体粒子4が分散されている。図1に示したように本実施形態の発光モジュール10は、幅方向の断面が略円形で長手方向の断面が長円形状の略円柱形状をしており、基板1の表面と裏面、側面、端面のいずれの方向にも光を照射する。
基板1は、表面に導電パターンが形成され、複数の発光素子2を搭載して回路を構成するための回路基板である。基板1の形状は、例えば図1に示したように長手方向を有する矩形状とされている。基板1の長手方向における一方の端部は波長変換部材3で覆われており、他方の端部は波長変換部材3から露出している。露出した他方の端部では、表面に形成された導電パターンも露出され、外部との電気的接続が行われる。基板1を構成する材料としては、通常のプリント配線基板として用いられるものであればよく、ガラスエポキシ樹脂などの絶縁材料や、金属板の表裏面に絶縁膜を形成したもの、フレキシブル基板などであってもよい。
発光素子2は、基板1の表面に搭載されて電流供給により発光する素子であり、発光ダイオードや有機EL素子、半導体レーザ素子などが挙げられる。発光素子2は、波長変換部材3に含有される蛍光体粒子を励起する波長を含んだ一次光で発光し、好ましいピーク波長は紫色から青色の380〜480nmの範囲であり、さらに好ましくは380〜410nmの範囲である。また、発光素子2としてはLED等のベアチップであってもよく、チップをパッケージ化したものであってもよい。
波長変換部材3は、発光素子2と基板1の表面、裏面、側面を覆って形成された略円柱状であり、発光素子2全体を被覆するため本発明の封止部材に相当している。波長変換部材3には、樹脂等のバインダ材料中に多数の蛍光体粒子4が分散されており、発光素子2からの一次光により蛍光体粒子4が励起されて波長変換した二次光を発する。波長変換部材3が波長変換して得られる光としては、アンバー色や白色などがあり、分散されている蛍光体粒子4の種類により選択することができる。また、波長変換部材3にバインダ材料とは屈折率が異なる微粒子を散乱剤として含有させてもよい。
波長変換部材3を構成する材料は、発光素子2からの一次光および蛍光体粒子からの二次光を透過できるものであれば限定されない。具体的には、例えばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シクロオレフィン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの有機化合物、セラミックス等の無機物が挙げられる。
蛍光体粒子4は、発光素子2からの一次光によって励起され二次光を発する蛍光体材料が粒子化された部材である。蛍光体粒子4の材料や組成は限定されず、無機物でも有機物でもよい。蛍光体粒子4の粒径は数μm〜50μmの範囲が好ましい。また、蛍光体粒子4として複数種類の材料を用いてもよく、複数種類の蛍光体粒子4で異なる波長の二次光に波長変換するとしてもよい。
蛍光体粒子4を構成する材料としては、例えば無機化合物では酸化物系、窒化物系などがあり、具体的には酸化物系にはCa3Sc2Si312:Ce、CaSc24:Ce、Y3Al512:Ce、(Y、Gd)3(Al,Ga)512:Ce、(Sr,Ba)2SiO4:Eu、(Si,Al)3(N,O)4:Eu、Ba3Si6122:Eu、CaAlSiN3:Eu、BaMgAl1017:Eu、Y22S:Eu、Sr4Al1425:Eu、クルムス、CaSrクロロアパタイトなどが挙げられる。窒化物系にはY−SiO−N:Ce、La−Si−O−N:Ce、AlN:Eu、SrSi68:Eu、SrSi9Al19ON31:Eu、SrSiAl232:Eu、SrSi5AlO27:Eu、BaSi222:Eu、Ba3Si6122:Eu、SrSiAl232:Eu、SrSi5AlO27:Eu、Sr3Si13Al3221:Eu、Sr5Si21Al5235:Eu、β−sialon:Eu((Si,Al)6(O,N)8:Eu)、MSi222:Eu(M=Ca,Sr)、AlON:Mn、α−sialon:Yb、MYSi47:Eu(M=Sr,Ba)、α−sialon:Eu(Cax(Si,Al)12(O,N)16:Eu)、CaAlSiN3:Ce、CaAlSiN3:Eu、M2Si58:Eu(M=Ca,Sr,Ba)、LaSi35:Eu、CaSiN2:Eu、CaSiN2:Ce、(Ca,Sr)Si58:Eu、(Ca,Sr)SiN3:Euが挙げられる。硫化物系には(Ca,Sr)S:Eu、CaGa24:Eu、ZnS:Cu,Alが挙げられる。有機物にはbrilliantsulfoflavine FF、basic yellow HG、eosine、rhodamine 6G、rhodamine Bが挙げられる。
本実施形態の発光モジュール10では、図1〜3に示したように波長変換部材3が基板1の表面と裏面、両側面と一方の端部を覆っている。これにより、発光素子2が発光した一次光は波長変換部材3の内部を伝搬して、波長変換部材3と外部との界面や蛍光体粒子4または散乱剤により一部が繰り返し散乱され、基板1の表面側領域から裏面側領域、側面領域、端部領域の各領域に回り込む。波長変換部材3の各領域に分散されている蛍光体粒子4は、一次光によって励起されて二次光を発し、波長変換部材3の表面側領域、裏面側領域、側面領域、端部領域の各領域から二次光が取り出される。したがって、図1に矢印で模式的に示したように、発光モジュール10から全方向に二次光を照射することができる。本実施形態では、発光モジュール10の形状として略円柱形状のものを示したが、他の形状であっても基板1の側面および裏面にまで波長変換部材3を形成することで、全方向に対して二次光を取り出すことができる。
図4は、発光モジュール10を製造する方法の一例を示す模式図である。まず、予め用意した基板1上に複数の発光素子2を搭載しておく。また、基板1と発光素子2に対応した凹部を有する封止部上部3aと封止部下部3bとを予め各種樹脂成型方法で成型しておく。次に、封止部上部3aと封止部下部3bとで基板1及び発光素子2の上方及び下方から挟み、両者を接着剤等で接着する。このように、予め封止部上部3aと封止部下部3bとを成型しておくことで、発光モジュール10を簡便に組み立てることができる。発光モジュール10の製造方法としては、図3に示した方法に限定されず、金型を用いた波長変換部材3の射出成型や、ポッティング成型など各種方法を用いることができる。
上述したように本実施の形態では、蛍光体粒子4を含有した波長変換部材3で基板1の表面と裏面を覆うので、簡便な構成で全方位に指向性が低い二次光を照射できる。よって、柱状の発光モジュール10全体が発光するような配光特性を得ることができる。このような配光特性を実現することで、意匠性が向上してイルミネーション等の用途に適した発光モジュール10を提供することができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について図5を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図5は、本実施形態における発光モジュール20を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。本実施形態では、波長変換部材3は基板1の表面と側面の全体を覆うとともに、裏面に回り込んで裏面の少なくとも一部を覆うように形成されている。
本実施形態でも、波長変換部材3が基板1の裏面側の少なくとも一部を覆っているため、発光素子2が発光した一次光は波長変換部材3の内部を伝搬して、波長変換部材3と外部との界面や蛍光体粒子4または散乱剤により一部が繰り返し散乱され、基板1の表面側領域から裏面側領域、側面領域、端部領域の各領域に回り込む。波長変換部材3の各領域に分散されている蛍光体粒子4は、一次光によって励起されて二次光を発し、波長変換部材3の各領域から二次光が取り出される。したがって、基板1の裏面全てを波長変換部材3で覆わなくとも、発光モジュール10から全方向に二次光を照射することができる。
また本実施形態では、図5に示すように基板1の発光素子2を搭載した領域の裏面側には波長変換部材3が設けられない領域が存在し、基板1の裏面が露出している。これにより、露出した基板1の裏面からの放熱性を向上させることができる。また、露出した基板1の裏面に外部から発光モジュール20への電気的接続をすることもできる。
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態について図6を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図6は、本実施形態における発光モジュール30を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。本実施形態では、波長変換部材3に含有される蛍光体粒子4の濃度を領域ごとに変える点が第1実施形態と異なっている。
図6に示すように本実施形態の発光モジュール30では、基板1の表面側を覆う封止部上部3aと裏面側を覆う封止部下部3bとで波長変換部材3の蛍光体粒子4の濃度が異なり、封止部上部3aで濃度が高く封止部下部3bで濃度が低くなっている。このような濃度分布の波長変換部材3は、図4に示したような予め封止部上部3aと封止部下部3bとを蛍光体粒子4の濃度が異なる別体として成型しておき、基板1と発光素子2を挟み込んで接着するなどの方法で製造することができる。また、蛍光体粒子4の濃度が異なる樹脂材料を用いる射出成型やポッティング成型、2色成型などでも製造可能である。
発光素子2からの一次光は、波長変換部材3と外部との界面や蛍光体粒子4または散乱剤により散乱されて、波長変換部材3の内部を伝搬して基板1の裏面側である封止部下部3bにも到達する。しかし、封止部下部3bに到達する一次光の光量は、封止部上部3aの光量よりも小さくなってしまう。そこで、封止部上部3aでの蛍光体粒子4の濃度を封止部下部3bよりも高くすることで、封止部上部3aの領域内で蛍光体粒子4により一次光を二次光に波長変換し、発光モジュール30全体での二次光への効率的な波長変換をすることができる。
また、図中に矢印で模式的に示した二次光の経路のように、蛍光体粒子4からの二次光は各方向に向かって照射され、その一部が蛍光体粒子4によって遮蔽されるか散乱される。封止部上部3aでは蛍光体粒子4の濃度が高いため、蛍光体粒子4による遮蔽や散乱の確率が大きくなり、外部への二次光の取り出し効率が低い。封止部下部3bでは蛍光体粒子4の濃度が低いため、蛍光体粒子4による遮蔽や散乱の確率が低く、外部への二次光の取り出し効率が高い。
さらに、封止部上部3aで蛍光体粒子4の濃度を高くすることで、一次光および二次光が蛍光体粒子4によって散乱されて基板1の裏面側に回りこむ確率が高くなり、封止部下部3bに伝搬する一次光および二次光が増加する。これにより、封止部下部3bでの一次光と二次光の光量を増加させることができる。
(実施例1)
蛍光体粒子4として青色蛍光体と黄色蛍光体を用い、封止部上部3aの蛍光体粒子4の濃度を合計2.0体積%とし、封止部下部3bの蛍光体粒子4の濃度を合計0.67体積%として白色発光する発光モジュール30を作製した。発光モジュール30からは、基板1の表面側と裏面側から同程度の光量の白色光が取り出された。
(実施例2)
蛍光体粒子4として赤色蛍光体を用い、封止部上部3aの蛍光体粒子4の濃度を1.0体積%とし、封止部下部3bの蛍光体粒子4の濃度を0.33体積%として赤色発光する発光モジュール30を作製した。発光モジュール30からは、基板1の表面側と裏面側から同程度の光量の赤色光が取り出された。
基板1の表面側と裏面側から同程度の光量を取り出すためには、封止部上部3aに含有される蛍光体粒子4の体積濃度Daと、封止部下部3bに含有される蛍光体粒子4の体積濃度Dbの比Db/Daを0.1〜0.6の範囲とすることが好ましい。
以上に述べたように、本実施形態の発光モジュール30では、波長変換部材3に蛍光体粒子4の濃度分布を設け、封止部上部3aの蛍光体粒子4の濃度を封止部下部3bの濃度よりも高くすることで、発光モジュール30全体での光量を向上させるとともに、基板1の裏面側から取り出される二次光の光量を増加させて、全方位により均等に二次光を照射し指向性の低い発光モジュールを実現できる。
(第4実施形態)
次に本発明の第4実施形態について図7及び図8を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図7は、本実施形態における発光モジュール40を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。図中の矢印は蛍光体粒子4からの二次光の経路を模式的に示している。図8は本実施形態との比較例を示す模式図であり、蛍光体粒子4による二次光の反射を示している。本実施形態の発光モジュール40では、基板1の幅が波長変換部材3の幅の1/2以下である点が第1実施形態と異なっている。
本実施形態の発光モジュール40では、基板1の幅を波長変換部材3の幅の1/2以下としているため、蛍光体粒子4からの基板1の裏面側にまで到達して取り出される二次光の光量が増加する。また、基板1の幅を波長変換部材3の幅の1/2よりも小さくすることで、発光素子2が発光した一次光が波長変換部材3の内部を伝搬して基板1の裏面側に回り込みやすくなる。よって基板1の裏面側領域で蛍光体粒子4によって波長変換されて取り出される二次光の光量も増加する。
図8に示した比較例では、基板1の幅が波長変換部材3の1/2より大きい。この場合、基板1の表面側に含有された蛍光体粒子4からの二次光が基板1によって遮られてその一部が反射し、基板1の表面側から外部に取り出される光量が増加し、基板1の裏面側から外部に取り出される光量が低下する。
図8に示した比較例でも、基板1の表面と裏面と側面が波長変換部材3で覆われているため、基板1の裏面側から二次光を取り出して全方向に照射することはできる。しかし、本実施の形態の発光モジュール40のように基板1の幅を波長変換部材3の1/2以下とすることで、基板1の裏面側からの二次光を取り出しやすくなり、より低い指向性を簡便な構成で実現することができる。
(第5実施形態)
次に本発明の第5実施形態について図9を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図9は、本実施形態における発光モジュール50を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。図中の矢印は蛍光体粒子4からの二次光の経路を模式的に示している。本実施形態の発光モジュール50では、基板1が透光性材料で構成されている点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール50の基板1を構成する透光性材料としては、透光性セラミックやガラス、透明なFPC(Flexible Printed Circuit)などが挙げられる。また、発光素子2が発光する一次光または蛍光体粒子4が波長変換した二次光に対して、基板1の光透過率が5%以上であることが好ましい。
本実施形態の発光モジュール50でも、発光素子2が発光した一次光は波長変換部材3の内部を伝搬して、基板1の表面側領域から裏面側領域、側面領域、端部領域の各領域に回り込む。さらに発光モジュール50では、基板1を透光性材料で構成しているため、基板1の表面側で蛍光体粒子4により波長変換された二次光は、基板1を透過して基板1の裏面側領域の波長変換部材3に到達して外部に取り出される。また、基板1を透光性材料で構成することで、発光素子2が発光した一次光が基板1を透過して裏面側に到達し、基板1の裏面側領域で蛍光体粒子4によって波長変換されて取り出される二次光の光量も増加する。
以上に述べたように、本実施の形態の発光モジュール50では、基板1を透光性材料で構成することで、基板1の裏面側からの二次光を取り出しやすくなり、より低い指向性を簡便な構成で実現することができる。
(第6実施形態)
次に本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態では、基板1を構成する材料の屈折率と、波長変換部材3を構成する材料の屈折率との差を0.4以下とする。これにより、空気中では光の反射率が高い材料であっても、基板1の表面と裏面を覆うことで波長変換部材3との屈折率差による光の反射率を抑制し、一次光や二次光の一部が裏面側に透過する。
したがって、基板1の表面側で蛍光体粒子4により波長変換された二次光は、基板1を透過して基板1の裏面側領域の波長変換部材3に到達して外部に取り出される。また、発光素子2が発光した一次光が基板1を透過して裏面側に到達し、基板1の裏面側領域で蛍光体粒子4によって波長変換されて取り出される二次光の光量も増加する。
本実施の形態でも、基板1と波長変換部材3の屈折率差を0.4以下とすることで、基板1の裏面側からの二次光を取り出しやすくなり、より低い指向性を簡便な構成で実現することができる。
(第7実施形態)
次に本発明の第7実施形態について図10を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図10は、本実施形態の発光モジュール60を示す模式図である。本実施形態では、発光素子2の直上に蛍光体粒子4の濃度が高い高濃度領域5を設ける点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール60は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が複数の発光素子2と共に基板1の表面、裏面及び側面を覆うように形成されている。波長変換部材3には全体に蛍光体粒子4が分散されており、基板1の表面、裏面及び側面にも蛍光体粒子4が分散されている。また、波長変換部材3のうち発光素子2の直上に位置する領域には、蛍光体粒子4の濃度が他の領域よりも高い高濃度領域5が形成されている。具体的な蛍光体粒子4の濃度としては、高濃度領域5では5体積%以上の濃度で、波長変換部材3のその他の領域では0.1〜5体積%の濃度とすることが好ましい。
このような高濃度領域5の形成方法としては、図4に示したように予め封止部上部3aと封止部下部3bを成型する際に、蛍光体粒子4の濃度が異なる樹脂材料を用いて射出成型やポッティング成型、2色成型などで封止部上部3a中に高濃度領域5を形成する方法が挙げられる。また、基板1の表面に発光素子2を搭載した後に、マスクとスキージ等を用いて発光素子2の上部に蛍光体粒子4を高濃度に含有した樹脂層を塗布し、硬化させて高濃度領域5を形成するとしてもよい。また、蛍光体粒子4を高濃度に含有したシートやキャップ等を別途成型し、これを発光素子2の直上を被うように接着剤等で貼り付けてもよい。
発光素子2からの一次光の配光特性は、基板1の上方に強い指向性で放射される。したがって、波長変換部材3に含有される蛍光体粒子4の濃度を均一にすると、発光素子2の上方の領域が部分的に明るく発光する傾向がある。このような不均一な発光を抑制するために、蛍光体粒子4や散乱剤の濃度を高くし過ぎると、発光素子2からの光路が長い領域に到達する光量が低下し、均一性を確保するのが難しい。
発光モジュール60では、発光素子2の直上に設けられた高濃度領域5で蛍光体粒子4によって一次光を二次光に波長変換するとともに、蛍光体粒子4によって一次光および二次光を散乱する。高濃度領域5で散乱された一次光および二次光は、発光素子2から放射される一次光よりも指向性が弱く、波長変換部材3の全方向に向かって進行する。発光モジュール60でも、波長変換部材3が基板1の表面と裏面、両側面と一方の端部を覆っており、一次光および二次光は基板1の表面側領域から裏面側領域、側面領域、端部領域の各領域に回り込んで取り出される。
したがって本実施形態でも、高濃度領域5を発光素子2の直上領域に設けることで、簡便な構成で部分的に明るい領域が生じることを抑制して、全方位に指向性が低い二次光を照射できる。
(第8実施形態)
次に本発明の第8実施形態について図11を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図11は、本実施形態の発光モジュール70を示す模式図である。本実施形態では、発光素子2の直上に散乱剤の濃度が高い高散乱領域6を設ける点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール70は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が複数の発光素子2と共に基板1の表面、裏面及び側面を覆うように形成されている。波長変換部材3には蛍光体粒子4又は散乱剤、又は双方が分散されている。また、波長変換部材3のうち発光素子2の直上に位置する領域には、散乱剤の濃度が他の領域よりも高い高散乱領域6が形成されている。具体的な散乱剤の材料としては、SiO2やTiO2、Ta25などが挙げられる。また、高散乱領域6に分散される散乱剤の濃度としては、5〜50体積%の範囲が好ましく、波長変換部材3のその他の領域では高散乱領域6よりも低濃度であればよく、散乱剤を含有しなくてもよい。
このような高散乱領域6の形成方法としては、図4に示したように予め封止部上部3aと封止部下部3bを成型する際に、散乱剤の濃度が異なる樹脂材料を用いて射出成型やポッティング成型、2色成型などで封止部上部3a中に高散乱領域6を形成する方法が挙げられる。また、基板1の表面に発光素子2を搭載した後に、マスクとスキージ等を用いて発光素子2の上部に散乱剤を高濃度に含有した樹脂層を塗布し、硬化させて高散乱領域6を形成するとしてもよい。また、高散乱領域6を別途成型し、これを発光素子2の直上を被うように、接着剤等で貼り付けてもよい。
発光モジュール70では、発光素子2の直上に設けられた高散乱領域6で散乱剤によって一次光を散乱する。高散乱領域6で散乱された一次光は、発光素子2から放射される一次光よりも指向性が弱く、波長変換部材3の全方向に向かって進行する。発光モジュール70でも、波長変換部材3が基板1の表面と裏面、両側面と一方の端部を覆っており、一次光および二次光は基板1の表面側領域から裏面側領域、側面領域、端部領域の各領域に回り込んで取り出される。
したがって本実施形態でも、高散乱領域6を発光素子2の直上領域に設けることで、簡便な構成で部分的に明るい領域が生じることを抑制して、全方位により均等に指向性が低い二次光を照射できる。
(第9実施形態)
次に本発明の第9実施形態について図12を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図12は、本実施形態の発光モジュール80を示す模式図である。本実施形態では、基板1の表面に搭載した複数の発光素子2同士の間隔が一定ではない点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール80では、基板1の長手方向に沿って発光素子2が複数配列され、基板1の一端から他端に向かって、図中矢印で示すように発光素子2同士の間隔が徐々に広くなっている。ここでは、波長変換部材3から基板1が突出した図中左側の端部から右側の端部に向かって発光素子2同士の間隔が広くなっている例を示したが、左側の端部から右側の端部に向かって発光素子2同士の間隔が短くなるとしてもよい。
このように基板1の表面に配置される発光素子2の実装密度を長手方向に沿って変化させることで、発光素子2同士の間隔が小さい領域では二次光の光量が多く、間隔が大きい領域では二次光の光量が少なくなる。したがって発光モジュール80では、長手方向に沿って明るさが徐々に変化するグラデーション状に光取り出しが可能となり、意匠性が向上する。
発光モジュール80の幅方向の断面は、第1実施形態で示した図2と同様であり、発光素子2が発光した一次光は波長変換部材3の内部を伝搬して、基板1の表面側領域から裏面側領域、側面領域、端部領域の各領域に回り込む。したがって幅方向の断面内では基板1の表面側、側面側、裏面側のいずれの円周方向からも二次光を取り出すことができる。
本実施形態の発光モジュール80では、基板1の表面における発光素子2の配置間隔を調整するだけでグラデーション状の光量分布と、円周方向への均一な光取り出しを実現できる。したがって発光素子2毎に電流値又はPWM(Pulse Width Modulation)制御を変化させる等の複雑な駆動回路や回路配線が不要である。また、波長変換部材3の内部に複雑な光学系部材を設ける必要もなく、簡便な構成で所望の光量分布を実現できる。
(第10実施形態)
次に本発明の第10実施形態について図13を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図13は、本実施形態の発光モジュール90を示す模式図である。本実施形態では、基板1の長手方向に沿って波長変換部材3の直径が変化する点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール90では、基板1の長手方向に沿って発光素子2が複数配列され、基板1の一端から他端に向かって、図中矢印で示すように波長変換部材3の直径が徐々に広くなっている。ここでは、波長変換部材3から基板1が突出した図中左側の端部から右側の端部に向かって波長変換部材3の直径が大きくなっている例を示したが、左側の端部から右側の端部に向かって波長変換部材3の直径が小さくなるとしてもよい。波長変換部材3の直径が小さい領域では、発光素子2からの一次光や蛍光体粒子4からの二次光が外部に取り出されるまでの光路長が短く、蛍光体粒子4や散乱剤により散乱される確率が小さいため、取り出される光量が大きい。一方、波長変換部材3の直径が大きい領域では、一次光と二次光が外部に取り出されるまでの光路長が長く、蛍光体粒子4や散乱剤によって散乱される確率が高くなり、取り出される光量が小さくなる。
このように波長変換部材3の直径を長手方向に沿って変化させることで、波長変換部材3の直径が小さい領域では二次光の光量が多く、直径が小さい領域では二次光の光量が少なくなる。したがって発光モジュール90では、長手方向に沿って明るさが徐々に変化するグラデーション状に光取り出しが可能となり、意匠性が向上する。
発光モジュール90の幅方向の断面は、第1実施形態で示した図2と同様であり、発光素子2が発光した一次光は波長変換部材3の内部を伝搬して、基板1の表面側領域から裏面側領域、側面領域、端部領域の各領域に回り込む。したがって幅方向の断面内では基板1の表面側、側面側、裏面側のいずれの円周方向からも二次光を取り出すことができる。
本実施形態の発光モジュール90でも、波長変換部材3の直径を調整するだけでグラデーション状の光量分布と、円周方向180°以上の広い範囲での光取り出しを実現できる。
(第11実施形態)
次に本発明の第11実施形態について図14を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図14は、本実施形態の発光モジュール100を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4、散乱剤8を模式的に示す幅方向の断面図である。本実施形態では、波長変換部材3の最外周に拡散層7を設けている点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール100は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が複数の発光素子2と共に基板1の表面、裏面及び側面を覆うように形成されている。波長変換部材3には全体に蛍光体粒子4が分散されており、基板1の表面、裏面及び側面にも蛍光体粒子4が分散されている。また、波長変換部材3の最外周には拡散層7が設けられており、拡散層7を構成する樹脂等のバインダ中には散乱剤8が含有されている。具体的な散乱剤8の材料としては、SiO2やTiO2、Ta25などが挙げられる。また、拡散層7に分散される散乱剤8の濃度としては、0.1〜10体積%の範囲が好ましい。
ここでは、拡散層7として樹脂中に散乱剤8を含有させたものを示したが、可視光を散乱することができるものであれば構造は限定されず、波長変換部材3の外周表面に微小な凹凸を形成した構造や、波長変換部材3の外周に微小な気泡を含有させる構造などでもよい。
波長変換部材3が外部に露出していると、発光素子2を発光させない非点灯の状態では、波長変換部材3に含有される蛍光体粒子4の色が外観色となってしまう。しかし本実施形態では、発光モジュール100の最外周に拡散層7を設けているため、発光素子2を発光させない非点灯の状態であっても、外部からの光が拡散層7で散乱されて白色に視認される。つまり発光モジュール100では非点灯状態に外観色が白色であり、点灯状態では二次光を全方向により均等に照射する。本実施形態では、波長変換部材3の最外周に拡散層7を設けるという簡便な構成で、発光モジュール100の非点灯時の外観色を白色とすることができ、意匠性が向上する。
(第12実施形態)
次に本発明の第12実施形態について図15を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図15は、本実施形態の発光モジュール110を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4a,4bを模式的に示す幅方向の断面図である。本実施形態では、波長変換部材3の内側領域に蛍光体粒子4aを含有し、内側領域の外周を覆う外側領域に蛍光体粒子4bを含有している点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール110は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が複数の発光素子2と共に基板1の表面、裏面及び側面を覆うように形成されている。波長変換部材3には、基板1と発光素子2を直接覆う内側領域には黄色光に波長変換する黄色蛍光体が蛍光体粒子4aとして分散され、内側領域の外周を覆う外側領域には青色光に波長変換する青色蛍光体が蛍光体粒子4bとして分散されている。波長変換部材3に分散される蛍光体粒子4a,4bの濃度としては、それぞれ0.1〜5体積%の範囲が好ましい。
黄色蛍光体を含有した波長変換部材3は、発光素子2を発光させない非点灯状態では黄色の外観色となる。一方、青色蛍光体を含有した波長変換部材3は、非点灯状態で少し青みがかった白色の外観色となる。本実施形態の発光モジュール110では、波長変換部材3の内側領域に黄色蛍光体を含有させ、その外周を覆う外側領域に青色蛍光体を含有させている。これにより、発光モジュール110では非点灯状態に少し青みがかった白色の外観色であり、点灯状態では二次光を全方向に照射する。本実施形態では、波長変換部材3の最外周に青色蛍光体の蛍光体粒子4を含有させるという簡便な構成で、発光モジュール110の非点灯時の外観色を白色とすることができ、意匠性が向上する。
(第13実施形態)
次に本発明の第13実施形態について図16を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図16は、本実施形態の発光モジュール120を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4a、拡散シート9aを模式的に示す幅方向の断面図である。本実施形態では、波長変換部材3全体を拡散シート9aで被覆した点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール120は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が複数の発光素子2と共に基板1の表面、裏面及び側面を覆うように形成されている。波長変換部材3には全体に蛍光体粒子4が分散されており、基板1の表面、裏面及び側面にも蛍光体粒子4が分散されている。また、波長変換部材3の全体が拡散シート9aで被覆されている。
拡散シート9aは、波長変換部材3とは別体に設けられた可撓性を有するシート状の部材であり、透光性の樹脂材料中に散乱剤を含有しており、透過する可視光を拡散させる機能を備えている。散乱剤の代わりに気泡を含有する構造や、表面に微小な凹凸を含有する構造などであってもよい。本実施形態の発光モジュール120は、第1実施形態と同様にして基板1と発光素子2と波長変換部材3を用意し、予め用意した拡散シート9aで波長変換部材3の外周を被覆して接着剤で固定することで形成できる。
本実施形態でも、発光モジュール120の最外周を拡散シート9aで被覆しているため、発光素子2を発光させない非点灯の状態であっても、外部からの光が拡散シート9aで散乱されて白色に視認される。発光モジュール120では非点灯状態に外観色が白色であり、点灯状態では二次光を全方向により均等に照射する。本実施形態では、波長変換部材3の最外周を拡散シート9aで被覆するという簡便な構成で、発光モジュール120の非点灯時の外観色を白色とすることができ、意匠性が向上する。
(第14実施形態)
次に本発明の第14実施形態について図17を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図17は、本実施形態の発光モジュール130を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4a、拡散レンズ9bを模式的に示す幅方向の断面図である。本実施形態では、波長変換部材3の外側に波長変換部材3よりも外側に拡散レンズ9bを設ける点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール130は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が複数の発光素子2と共に基板1の表面、裏面及び側面を覆うように形成されている。波長変換部材3には全体に蛍光体粒子4が分散されており、基板1の表面、裏面及び側面にも蛍光体粒子4が分散されている。また、波長変換部材3よりも外側に、波長変換部材3から離間した位置に拡散レンズ9bが設けられている。本実施形態では、波長変換部材3と拡散レンズ9bとは長手方向の中心軸が一致するように互いに位置決めされている。
拡散レンズ9bは、波長変換部材3とは別体に設けられた略円筒状の部材であり、透光性の樹脂材料中に散乱剤を含有しており、透過する可視光を拡散させる機能を備えている。散乱剤の代わりに気泡を含有する構造や、表面に微小な凹凸を含有する構造などであってもよい。拡散レンズ9bは、散乱剤を分散した樹脂材料を射出成型等の樹脂成形技術を用いて略円筒形状に加工することで得られる。
本実施形態の発光モジュール120は、第1実施形態と同様にして基板1と発光素子2と波長変換部材3を用意し、予め用意した拡散レンズ9bの内部に位置決めすることで形成される。図17では拡散レンズ9bを支持する構造を示していないが、図示しないスペーサーや締結部材等を用いて波長変換部材3と拡散レンズ9bとが所定の位置関係になるように固定される。
本実施形態でも、発光モジュール130よりも外側に拡散レンズ9bを設けているため、発光素子2を発光させない非点灯の状態であっても、外部からの光が拡散レンズ9bで散乱されて白色に視認される。発光モジュール130では非点灯状態に外観色が白色であり、点灯状態では二次光を全方向により均等に照射する。本実施形態では、波長変換部材3よりも外側に拡散レンズ9bを設けるという簡便な構成で、発光モジュール130の非点灯時の外観色を白色とすることができ、意匠性が向上する。
(第15実施形態)
次に本発明の第15実施形態について図18を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図18は、本実施形態の発光モジュール140を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4a、拡散シート9a、拡散レンズ9bを模式的に示す幅方向の断面図である。本実施形態では、波長変換部材3全体を拡散シート9aで被覆し、波長変換部材3よりも外側に拡散レンズ9bを設ける点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール140は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が複数の発光素子2と共に基板1の表面、裏面及び側面を覆うように形成されている。波長変換部材3には全体に蛍光体粒子4が分散されており、基板1の表面、裏面及び側面にも蛍光体粒子4が分散されている。また、波長変換部材3の全体が拡散シート9aで被覆され、波長変換部材3よりも外側に波長変換部材3から離間した位置に拡散レンズ9bが設けられている。
本実施形態でも、発光モジュール140の最外周を拡散シート9aで被覆し、外側に拡散レンズ9bを設けているため、発光素子2を発光させない非点灯の状態であっても、外部からの光が拡散シート9aおよび拡散レンズ9bで散乱されて白色に視認される。発光モジュール140では非点灯状態に外観色が白色であり、点灯状態では二次光を全方向により均等に照射する。本実施形態では、波長変換部材3の最外周を拡散シート9aで被覆し、外側に拡散レンズ9bを設けるという簡便な構成で、発光モジュール140の非点灯時の外観色を白色とすることができ、意匠性が向上する。
(第16実施形態)
次に本発明の第16実施形態について図19を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図19は、本実施形態の発光モジュール150を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4、散乱剤8を模式的に示す幅方向の断面図である。
発光モジュール150は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が複数の発光素子2と共に基板1の表面、裏面及び側面を覆うように形成されている。波長変換部材3には全体に蛍光体粒子4と散乱剤8が分散されており、基板1の表面、裏面及び側面にも蛍光体粒子4と散乱剤8が分散されている。
散乱剤8は、波長変換部材3のバインダ材料とは屈折率が異なる微粒子であり、バインダ材料との屈折率差によって波長変換部材3を伝搬する光を散乱させる。散乱剤8の材料としては、SiO2やTiO2、Ta25などが挙げられる。また、波長変換部材3に含有される散乱剤8の濃度Ddとしては、0.1〜30体積%の範囲が好ましい。散乱剤8としてSiO2を用いた場合には、波長変換部材3に含有される蛍光体粒子4の濃度Daとの比率Da:Ddを約1:4とすることが好ましい。
波長変換部材3に蛍光体粒子4と共に散乱剤8を含有させることで、波長変換部材3を伝搬する一次光および二次光が散乱剤8に入射するたびに、バインダ材料との屈折率差によって界面で散乱される。これにより、波長変換部材3の内部では一次光および二次光が繰り返し散乱され、基板1の側面側領域や裏面側領域に到達しやすくなり、全方向により均一に二次光を照射しやすくなる。
上述したように本実施の形態では、波長変換部材3に蛍光体粒子4と散乱剤8を含有させるので、より均等に指向性が低い二次光を照射できる。よって、柱状の発光モジュール150全体が発光するような配光特性を得ることができる。このような配光特性を実現することで、意匠性が向上してイルミネーション等の用途に適した発光モジュール150を提供することができる。
(第17実施形態)
次に本発明の第17実施形態について図20を用いて説明する。第16実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図20は、本実施形態の発光モジュール160を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4、散乱剤8を模式的に示す幅方向の断面図である。本実施形態では、波長変換部材3に含有される散乱剤8の濃度を領域ごとに変える点が第16実施形態と異なっている。
図20に示すように本実施形態の発光モジュール160では、基板1の表面側を覆う封止部上部3aと裏面側を覆う封止部下部3bとで散乱剤8の濃度が異なり、封止部上部3aで濃度が高く封止部下部3bで濃度が低くなっている。また、封止部下部3bは散乱剤8を含まなくてもよい。このような濃度分布の波長変換部材3は、図4に示したような予め封止部上部3aと封止部下部3bとを散乱剤8の濃度が異なる別体として成型しておき、基板1と発光素子2を挟み込んで接着するなどの方法で製造することができる。また、散乱剤8の濃度が異なる樹脂材料を用いる射出成型やポッティング成型、2色成型などでも製造可能である。
封止部上部3aの散乱剤8濃度が高いと、一次光および二次光が散乱される確率が高くなり、内部で繰り返し散乱されるため封止部上部3aから外部に取り出される光量が減少し、封止部上部3aから封止部下部3bにまで回りこむ光量が増加する。これにより、基板1の表面側で発光素子2からの一次光が直接照射される封止部上部3aと、散乱剤8により散乱されて一次光および二次光が到達する封止部下部3bとの光量のバランスをより均一にすることができる。
上述したように本実施の形態では、波長変換部材3の封止部上部3aに含有される散乱剤8の濃度を封止部下部3bよりも高くすることで、より均等に指向性が低い二次光を照射できる。よって、柱状の発光モジュール160全体が均一に発光するような配光特性を得ることができる。このような配光特性を実現することで、意匠性が向上してイルミネーション等の用途に適した発光モジュール160を提供することができる。
(第18実施形態)
次に本発明の第18実施形態について図21を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図21は、本実施形態の発光モジュール170を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。本実施形態では、波長変換部材3で発光素子2を封止せず、カバー部材として用いる点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール170は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が基板1と発光素子2の上面、側面および下面を包囲するように設けられている。図に示すように本実施形態の波長変換部材3は略円筒形状の部材であり、発光素子2を封止せず発光素子2から離間した位置にカバー部材として設けられている。略円筒形状の波長変換部材3は、蛍光体粒子4を分散した樹脂材料を射出成型等の樹脂成形技術を用いて略円筒形状に加工することで得られる。
本実施形態の発光モジュール170は、表面に複数の発光素子2を搭載した基板1を用意し、予め用意した波長変換部材3の内部に位置決めすることで形成される。図21では波長変換部材3を支持する構造を示していないが、図示しないスペーサーや締結部材等を用いて波長変換部材3と基板1とが所定の位置関係になるように固定される。
本実施形態では、発光素子2が発光した一次光は、波長変換部材3の内部空間を伝搬して波長変換部材3の内面に入射し、波長変換部材3に含有された蛍光体粒子4により二次光に波長変換される。一次光および二次光は、波長変換部材3に含有された蛍光体粒子4や散乱剤によって散乱され、波長変換部材3の内部空間やバインダ材料中を伝搬して、波長変換部材3のうち基板1の側面や裏面に対向する領域にまで到達する。これにより、発光モジュール170では、基板1の表面、側面、裏面に対向する領域といった180°以上の広い方位から二次光を取り出すことができる。
(第19実施形態)
次に本発明の第19実施形態について図22を用いて説明する。第18実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図22は、本実施形態の発光モジュール180を示す模式図であり、波長変換部材3と蛍光体粒子4を模式的に示す幅方向の断面図である。本実施形態では、波長変換部材3が基板1の裏面側全体をカバーせず、一部が切り欠かれている点が第18実施形態と異なっている。
発光モジュール180は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が基板1と発光素子2の上面、側面および下面を包囲するように設けられている。図に示すように本実施形態の波長変換部材3は、略円筒形状の一部が長手方向に切り欠かれた部材であり、長手方向の中心を軸として180°以上の角度を有していることで、基板1の裏面側領域を部分的に覆って、発光素子2を封止せず発光素子2から離間した位置にカバー部材として設けられている。波長変換部材3の切り欠かれた領域は、基板1の裏面側に位置するが、基板1の表面側全体と側面、および裏面側領域の一部を覆うように波長変換部材3が配置される。
本実施形態の発光モジュール180でも、発光素子2が発光した一次光は、波長変換部材3の内部空間を伝搬して波長変換部材3の内面に入射し、波長変換部材3に含有された蛍光体粒子4により二次光に波長変換される。一次光および二次光は、波長変換部材3の内部空間やバインダ材料中を伝搬して裏面側の領域にまで回りこむ。これにより、発光モジュール180では、基板1の表面、側面、裏面の一部に対向する領域といった180°以上の広い方位から二次光を取り出すことができる。
(第20実施形態)
次に本発明の第20実施形態について図23を用いて説明する。第18実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図23は、本実施形態の発光モジュール190を示す模式図である。本実施形態では、波長変換部材3の内部空間に向けて送風装置Fから空気を送り込む点が第18実施形態と異なっている。
発光モジュール190は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が基板1と発光素子2の上面、側面および下面を包囲するように設けられている。図に示すように本実施形態の波長変換部材3は略円筒形状の部材であり、発光素子2を封止せず発光素子2から離間した位置にカバー部材として設けられている。波長変換部材3の両端は開放されており、その一端側に送風装置Fが配置されている。
送風装置Fは、外部からの電力が供給されて制御信号によって回転駆動され、波長変換部材3の内部空間に空気を送り込む装置であり、例えば送風ファンなどを用いることができる。ここでは送風装置Fを波長変換部材3の端部から離間した位置に設けた例を示したが、波長変換部材3の端部に接触してもよく、内部空間に設けるとしてもよい。また、送風装置Fから波長変換部材3の内部に空気を送り込む例を示したが、波長変換部材3の内部空間に空気の流れを発生させることができればよく、内部空間から空気を外部に排出するとしてもよい。
本実施形態の発光モジュール190では、送風装置Fによって波長変換部材3の内部空間に空気が送り込まれ、基板1の表面に搭載された複数の発光素子2の周囲にある空気を流動させる。これにより、発光素子2が発光する際に生じる熱を効率的に放熱して、発光素子2を冷却して発光波長の安定化を図り、発光素子2の長寿命化を図ることができる。また、波長変換部材3の内部空間の空気を流動させるので、波長変換部材3を冷却することもできる。
(第21実施形態)
次に本発明の第21実施形態について図24を用いて説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図24は、本実施形態の発光モジュール200を示す模式図である。本実施形態では、基板1の長手方向における両方の端部も波長変換部材3で封止する点が第1実施形態と異なっている。
発光モジュール200は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が複数の発光素子2と共に基板1の表面、裏面、側面及び両端部を覆うように形成されている。波長変換部材3には全体に蛍光体粒子4が分散されており、基板1の表面、裏面、側面および両端部にも蛍光体粒子4が分散されている。基板1から波長変換部材3の外部に図示しない導電部材等を引き出すことで、基板1および発光素子2に対する電気的接続がされており、発光モジュール200外部から電力が供給される。
本実施形態の発光モジュール200では、基板1の長手方向両端部も波長変換部材3で封止しているため、両端部方向も含めて全方向に二次光を取り出すことができる。
(第22実施形態)
次に本発明の第22実施形態について図25を用いて説明する。第18実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図25は、本実施形態の発光モジュール210を示す模式図である。本実施形態では、波長変換部材3の直径が長手方向に沿って変化し、波長変換部材3と発光素子2との距離が長手方向に沿って変化する点が第18実施形態と異なっている。
発光モジュール210は、基板1上に複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が基板1と発光素子2の上面、側面、下面及び両端部を包囲するように設けられている。図に示すように本実施形態の波長変換部材3は両端が閉じた略円錐台形状の筒状部材であり、発光素子2を封止せず発光素子2から離間した位置にカバー部材として設けられている。略円錐台形状の筒状部材とは、長手方向に沿って直径が漸増または漸減する円錐の頂点領域を切り欠いた形状である。
図に示すように、波長変換部材3の内部空間に基板1が配置されているが、発光素子2から波長変換部材3までの距離は、基板1の左端部から右端部に向かって徐々に大きくなっている。発光素子2から波長変換部材3までの距離が大きいと、単位面積当たりに入射する一次光の光量が減少する。これにより、発光素子2と波長変換部材3の距離が小さい領域では二次光の光量が多く、距離が大きい領域では二次光の光量が少なくなる。したがって本実施形態の発光モジュール210では、長手方向に沿って明るさが徐々に変化するグラデーション状に光取り出しが可能となり、意匠性が向上する。
(第23実施形態)
次に本発明の第23実施形態について図26を用いて説明する。第18実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図26は、本実施形態の発光モジュール220を示す模式図である。本実施形態では、基板1を複数備えて傾斜させることで、波長変換部材3と発光素子2との距離が長手方向に沿って変化する点が第18実施形態と異なっている。
発光モジュール220は、2つの基板1a,1b上にそれぞれ複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が基板1と発光素子2の上面、側面、下面及び両端部を包囲するように設けられている。図に示すように本実施形態の波長変換部材3は略円筒形状の部材であり、発光素子2を封止せず発光素子2から離間した位置にカバー部材として設けられている。基板1a,1bは、それぞれ波長変換部材3の長手方向中心軸に対して傾斜して配置されている。
図に示すように、基板1a,1bが傾斜して設けられているため、発光素子2から波長変換部材3までの距離は、基板1の左端部から右端部に向かって徐々に大きくなっている。発光素子2から波長変換部材3までの距離が大きいと、単位面積当たりに入射する一次光の光量が減少する。これにより、発光素子2と波長変換部材3の距離が小さい領域では二次光の光量が多く、距離が大きい領域では二次光の光量が少なくなる。したがって本実施形態の発光モジュール220でも、長手方向に沿って明るさが徐々に変化するグラデーション状に光取り出しが可能となり、意匠性が向上する。
(第24実施形態)
次に本発明の第24実施形態について図27を用いて説明する。第18実施形態と重複する部分についての説明は省略する。図27は、本実施形態の発光モジュール230を示す模式図である。本実施形態では、ステップ形状の基板1を複数備えることで、波長変換部材3と発光素子2との距離が長手方向に沿って変化する点が第18実施形態と異なっている。
発光モジュール230は、2つの基板1c,1d上にそれぞれ複数の発光素子2が搭載され、波長変換部材3が基板1と発光素子2の上面、側面、下面及び両端部を包囲するように設けられている。図に示すように本実施形態の波長変換部材3は略円筒形状の部材であり、発光素子2を封止せず発光素子2から離間した位置にカバー部材として設けられている。基板1c,1dは、それぞれ階段状に形成されて各段に発光素子2が搭載されており、波長変換部材3の長手方向中心軸から各段の距離が変化するように配置されている。
図に示すように、基板1c,1dが階段状に設けられているため、発光素子2から波長変換部材3までの距離は、基板1の左端部から右端部に向かって徐々に大きくなっている。発光素子2から波長変換部材3までの距離が大きいと光路長が長くなり、蛍光体粒子4または散乱剤8によって一次光及び二次光が遮蔽や散乱されるため、一次光と二次光の光量が減少する。これにより、発光素子2と波長変換部材3の距離が小さい領域では二次光の光量が多く、距離が大きい領域では二次光の光量が少なくなる。したがって本実施形態の発光モジュール230でも、長手方向に沿って明るさが徐々に変化するグラデーション状に光取り出しが可能となり、意匠性が向上する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1…基板
10〜230…発光モジュール
1,1a〜1d…基板
3…波長変換部材
3a…封止部上部
3b…封止部下部
4,4a,4b…蛍光体粒子
5…高濃度領域
6…高散乱領域
7…拡散層
8…散乱剤
9a…拡散シート
9b…拡散レンズ

Claims (11)

  1. 表面及び裏面を有する基板と、380〜480nmの範囲にピーク波長を有する一次光で発光し前記表面に搭載された発光素子と、前記発光素子を封止する封止部材とを備える発光モジュールであって、
    前記封止部材は、前記一次光によって励起されて二次光を発する蛍光体を含有し、少なくとも前記裏面の一部を覆うことを特徴とする発光モジュール。
  2. 請求項1に記載の発光モジュールであって、
    前記基板の両側面が前記封止部材に覆われ、前記基板の幅は前記封止部材の幅の1/2以下であることを特徴とする発光モジュール。
  3. 請求項1または2に記載の発光モジュールであって、
    前記基板が透光性材料で形成されていることを特徴とする発光モジュール。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つに記載の発光モジュールであって、
    前記基板の屈折率と、前記基板と接触する前記封止部材の屈折率との差が0.4以下であることを特徴とする発光モジュール。
  5. 請求項1乃至4の何れか1つに記載の発光モジュールであって、
    前記封止部材は、前記表面を覆う第1領域と前記裏面を覆う第2領域とを有し、前記第1領域における前記蛍光体の濃度は、前記第2領域における前記蛍光体の濃度よりも高いことを特徴とする発光モジュール。
  6. 請求項1乃至5の何れか1つに記載の発光モジュールであって、
    前記封止部材は、前記発光素子の直上である第3領域を有し、前記第3領域における前記蛍光体の濃度は、他の領域よりも高いことを特徴とする発光モジュール。
  7. 請求項1乃至6の何れか1つに記載の発光モジュールであって、
    前記封止部材は、前記発光素子の直上である第4領域における散乱剤の濃度が、他の領域よりも高いことを特徴とする発光モジュール。
  8. 請求項1乃至7の何れか1つに記載の発光モジュールであって、
    前記基板に沿って前記発光素子が複数配列され、前記基板の一端から他端に向かって前記発光素子同士の間隔が徐々に広くなっていることを特徴とする発光モジュール。
  9. 請求項1乃至8の何れか1つに記載の発光モジュールであって、
    前記基板に沿って前記発光素子が複数配列され、前記基板の一方から他方に向かって前記封止部材の厚みが徐々に厚くなっていることを特徴とする発光モジュール。
  10. 請求項1乃至9の何れか1つに記載の発光モジュールであって、
    前記一次光及び/又は前記二次光を散乱する拡散層を備え、前記拡散層が前記封止部材を覆っていることを特徴とする発光モジュール。
  11. 請求項1乃至10の何れか1つに記載の発光モジュールであって、
    前記蛍光体が、青色蛍光体を含有する第5領域と、黄色蛍光体を含有する第6領域とを有し、前記第5領域は前記第6領域を覆っていることを特徴とする発光モジュール。
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