JP2017190734A - 内燃機関の油供給装置および油供給方法 - Google Patents

内燃機関の油供給装置および油供給方法 Download PDF

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【課題】動弁機構に過剰に潤滑油が供給されることを抑制する内燃機関の油供給装置および油供給方法を提供する。【解決手段】油供給装置1は、内燃機関のカム3およびカムスラスト4などの動弁機構に潤滑油を供給する油供給装置であって、潤滑油を貯蔵するオイルパン12と、動弁機構に潤滑油を滴下するチャンバ8と、オイルパン12から吸い上げた潤滑油をチャンバ8に供給するオイルポンプ11と、オイルポンプ12を介したチャンバ8への潤滑油の供給油量を制御するECU20と、を備え、ECU20は、動弁機構の動作によって生じた飛沫油量が動弁機構の潤滑に必要な油量以上である場合、開閉弁10を閉じることによってオイルポンプ12を介したチャンバ8への潤滑油の供給を停止する。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の油供給装置および油供給方法に関し、特に、内燃機関の動弁機構に潤滑油を供給する油供給装置および油供給方法に関する。
内燃機関の動弁機構を潤滑する従来の技術として、たとえば、特開2014−101763号公報(特許文献1)には、オイルポンプによってオイルパンから吸い上げた潤滑油をカムシャワーに供給するオイル供給装置が開示されている。
特開2014−101763号公報
ところで、内燃機関の動弁機構は、オイルポンプおよびカムシャワーによって供給される潤滑油により潤滑される他に、動弁機構に供給された潤滑油のうち動弁機構自身の動作によって周囲に飛散する飛沫油が再び動作弁機構に戻ることによっても潤滑され得る。しかしながら、特許文献1に開示されたオイル供給装置においては、飛沫油による動弁機構の自己潤滑について何ら考慮されていないため、動弁機構を適切に潤滑するために必要な量以上の潤滑油が動弁機構に供給されてしまう虞がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、動弁機構に過剰に潤滑油が供給されることを抑制する内燃機関の油供給装置および油供給方法を提供することである。
この発明のある局面に係る内燃機関の油供給装置は、内燃機関の動弁機構に潤滑油を供給する油供給装置である。この油供給装置は、潤滑油を貯蔵する供給源と、動弁機構に潤滑油を滴下する滴下部と、供給源から吸い上げた潤滑油を滴下部に供給するオイルポンプと、オイルポンプを介した滴下部への潤滑油の供給油量を制御する制御装置と、を備える。制御装置は、動弁機構の動作によって生じる飛沫油量が動弁機構の潤滑に必要な油量以上である場合、オイルポンプを介した滴下部への潤滑油の供給を停止する。
このようにすると、動弁機構の動作によって生じる飛沫油量が動弁機構の潤滑に必要な油量に達した以降、動弁機構に潤滑油を滴下する滴下部への潤滑油の供給油量を削減することができる。よって、動弁機構に過剰に潤滑油が供給されることを抑制することができる。
好ましくは、制御装置は、飛沫油量が動弁機構の潤滑に必要な油量未満である場合、供給油量および飛沫油量の合計量と、動弁機構の潤滑に必要な油量とが等しくなるように、供給油量を制御する。
このようにすると、飛沫油量が動弁機構の潤滑に必要な油量に達する前から、動弁機構の潤滑に必要な油量を超えて動弁機構に潤滑油が供給されることを抑制することができる。
好ましくは、油供給装置は、オイルポンプと滴下部とを接続するとともにオイルポンプによって供給源から吸い上げられた潤滑油が流通する潤滑油流路と、潤滑油流路に配置された開閉弁と、をさらに備える。制御装置は、開閉弁およびオイルポンプの少なくともいずれかを制御することによって供給油量を制御する。
このようにすると、開閉弁およびオイルポンプの少なくともいずれかを制御することによって、動弁機構への潤滑油の供給油量を制御することができる。
この発明のある局面に係る内燃機関の油供給方法は、内燃機関の動弁機構に潤滑油を供給する油供給方法である。この油供給方法は、動弁機構の動作によって生じる飛沫油量を算出するステップと、飛沫油量が動弁機構の潤滑に必要な油量以上である場合、動弁機構に潤滑油を滴下する滴下部への潤滑油の供給を停止するステップと、を含む。
このようにすると、動弁機構の動作によって生じる飛沫油量が動弁機構の潤滑に必要な油量に達した以降、動弁機構に潤滑油を滴下する滴下部への潤滑油の供給油量を削減することができる。よって、動弁機構に過剰に潤滑油が供給されることを抑制することができる。
油供給装置の概略構成を示す図である。 油供給装置における一例のエンジン回転数に対する潤滑油の油量を示すグラフである。 本実施例におけるエンジン回転数に対する潤滑油の油量を示すグラフである。 ECUが実行する制御処理を示すフローチャートである。 変形例におけるエンジン回転数に対する潤滑油の油量を示すグラフである。 変形例におけるECUが実行する制御処理を示すフローチャートである。 変形例におけるチャンバの構造を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
[油供給装置の構成]
図1は、油供給装置1の概略構成を示す図である。油供給装置1は、エンジン50の動弁機構に潤滑油を供給する。
エンジン50は、燃焼室(図示省略)に燃料を噴射する燃料噴射弁(図示省略)を有する内燃機関である。エンジン50の一例としては、ガソリンエンジン、ガスエンジン、およびディーゼルエンジンなどがある。
エンジン50は、動弁機構として、カムシャフト2と、カム3と、カムジャーナル5と、カムスラスト4と、チェーン7と、を備える。なお、エンジン50は、これら以外の部材を動弁機構として備えていてもよい。
カムシャフト2は、長尺状の円柱形状を有し、シリンダヘッド9上に複数のカムキャップ6によって支持される。カムシャフト2は、末端に設けられたチェーン7の働きで回転力が与えられることによって周方向に回転する。カム3は、カムシャフト2の軸方向に複数設けられる。カムシャフト2が回転すると、その回転に従ってカム3も周方向に回転する。カム3が回転することにより、カム3に接触するロッカーアーム(図示省略)が駆動して燃焼室(図示省略)の吸排気を行う吸気バルブ(図示省略)および排気バルブ(図示省略)が駆動する。
カムジャーナル5は、カムシャフト2の一部の外周面を覆うように設けられる。カムスラスト4は、カムシャフト2の軸方向においてカムジャーナル5の両端に設けられ、カムジャーナル5をスラスト方向に支持するためのスラスト軸受である。カムシャフト2が回転すると、その回転に従ってカムスラスト4も周方向に回転する。
このように、動弁機構である、カム3、カムシャフト2、カムジャーナル5、カムスラスト4、およびチェーン7は、エンジン50の駆動中にそれぞれ動作する。
上述した動弁機構は、シリンダヘッド9と、シリンダヘッド9上に覆い被さるように取り付けられるシリンダヘッドカバー14との間の空間に設けられる。動弁機構の上方には、チャンバ8が設けられる。チャンバ8内を流通する潤滑油は、各カム3の上方に設けられた供給孔8aを通って各カム3に供給されるとともに、チェーン7の上方に設けられた供給孔8bを通ってチェーン7に供給される。このように、チャンバ8は、供給孔8aおよび供給孔8bを介して動弁機構に潤滑油を滴下する。チャンバ8は、「滴下部」の一実施形態に対応する。
エンジン50は、オイルパン12と、オイルポンプ11と、開閉弁10と、を備える。オイルパン12は、動弁機構へ供給される潤滑油を貯蔵する。オイルパン12は、「供給源」の一実施形態に対応する。オイルポンプ11は、エンジン回転数の上昇による油圧の上昇に従ってオイルパン12から潤滑油を吸い上げる機械式のポンプである。オイルポンプ11によってオイルパン12から吸い上げられた潤滑油は、オイルポンプ11とチャンバ8とを接続する流路17に供給される。流路17は、「潤滑油流路」の一実施形態に対応する。
流路17には、各部へのオイルギャラリ(図示省略)に通じる供給口17aが設けられる。また、流路17には、カム3、カムシャフト2、カムジャーナル5、カムスラスト4、およびチェーン7などの動弁機構に通じる供給口17bが設けられ、オイルパン12からの潤滑油が供給口17bを介して動弁機構に供給される。
開閉弁10は、流路17におけるチャンバ8の手前に配置され、油供給装置1が備えるECU(Electronic Control Unit)20からの弁駆動信号に基づき流路17を開放または遮断する。ECU20は、「制御装置」の一実施形態に対応する。開閉弁10が開放(全開)すると、流路17内を流通する潤滑油がチャンバ8へと流れ込み、供給孔8aを介して潤滑油がカム3に供給されるとともに、供給孔8bを介して潤滑油がチェーン7に供給される。一方、開閉弁10が閉鎖(全閉)すると、チャンバ8への流路17が遮断されるため、潤滑油が動弁機構へ供給されない。
エンジン50は、水温センサ31と、油温センサ32と、油圧センサ33と、エンジン回転数センサ34と、を備える。水温センサ31は、エンジン冷却水の温度(以下、エンジン水温とも称する)を検出する。油温センサ32は、オイルギャラリに流通する潤滑油の温度(以下、油温とも称する)を検出する。油圧センサ33は、オイルポンプ11の吐出圧力(以下、油圧とも称する)を検出する。エンジン回転数センサ34は、エンジン50の回転数(以下、エンジン回転数とも称する)を検出する。これら各センサによって検出された値を示す信号は、ECU20に入力される。
エンジン50は、スタータ13を備える。スタータ13は、電源15から供給される電力を用いてピストン(図示省略)を駆動してエンジン50を始動させる。スタータ13に流れる電流(以下、スタータ電流とも称する)およびスタータ13に印可される電圧(以下、スタータ電圧とも称する)の値を示す信号は、ECU20に入力される。電源15は、スタータ13に対して駆動電圧(スタータ電圧)を供給するとともに、ECU20に対して駆動電圧(以下、ECU電圧とも称する)を供給する。
アクセルペダル16には、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ35が設けられている。アクセル開度センサ35によって検出されたアクセル開度を示す信号は、ECU20に入力される。
[油供給装置における一例]
上記のような構成を備える油供給装置1においては、オイルポンプ11によって吸い上げられた潤滑油が開閉弁10を介して動弁機構に供給される。ところで、動弁機構は、オイルポンプ11およびチャンバ8によって供給される潤滑油により潤滑される他に、動弁機構に供給された潤滑油のうち動弁機構自身の動作によって周囲に飛散する飛沫油が再び動弁機構に戻ることによっても自己潤滑され得る。しかしながら、この飛沫油による動弁機構の自己潤滑を考慮することなくオイルポンプ11からの潤滑油を動弁機構に供給し続けた場合、動弁機構を適切に潤滑するために必要な量以上の潤滑油が動弁機構に供給されてしまう虞がある。
たとえば、図2は、油供給装置における一例のエンジン回転数に対する潤滑油の油量を示すグラフである。図2においては、動弁機構を潤滑するために必要な潤滑油の量(以下、必要油量とも称する)が破線で示され、飛沫油の量(以下、飛沫油量とも称する)が2点鎖線で示され、オイルポンプ11によって吸い上げられて開閉弁10およびチャンバ8を介して動弁機構に供給される潤滑油の量(以下、供給油量とも称する)が実線で示され、飛沫油量と供給油量との合計量(以下、合計油量とも称する)が太線で示される。なお、以下に示す図3および図5においても、図2と同様に各油量が示される。
図2に示すように、エンジン回転数がN0となるエンジン始動時に開閉弁10が開放すると、オイルポンプ11によって必要油量分の供給油量が動弁機構に供給される。エンジン回転数が上昇するにつれて油圧が大きくなるため、供給油量は大きくなる。エンジン回転数がさらに上昇してN1になったときには、カム3などの回転速度も大きくなるため、動弁機構の動作によって潤滑油が飛沫し始める。その後、エンジン回転数が上昇するにつれて供給油量とともに飛沫油量は大きくなる。
エンジン回転数がN2になったときには、流路17内の圧力異常を防ぐため、安全弁(図示省略)が開く。これにより、エンジン回転数がN2以上においては供給油量の上昇は落ち着くが、依然としてオイルポンプ11を介したチャンバ8からの潤滑油の供給は継続される。
エンジン回転数がN3になったときには、飛沫油量が必要油量に達する。すなわち、飛沫油量のみで必要油量を補うことができる。それにも関わらず、エンジン回転数がN3以上においても、オイルポンプ11を介したチャンバ8からの潤滑油の供給は継続される。これにより、エンジン回転数の上昇に伴って、合計油量は上昇し続ける。
このように、飛沫油による動弁機構の自己潤滑を考慮することなくオイルポンプ11を介したチャンバ8からの潤滑油を動弁機構に供給し続けた場合、動弁機構を適切に潤滑するために必要な量以上の潤滑油が動弁機構に供給されてしまう。特に、エンジン回転数が高くなればなるほど、供給油量および飛沫油量は大きくなるため、潤滑油の過剰供給が顕著になる。動弁機構への潤滑油の過剰供給は、潤滑油の消耗を促進するばかりでなく、エンジン50の燃焼行程で生じるブローバイガスに潤滑油のオイルミストが混入し易くなるため、ブローバイガスを吸気系統に戻すための構造(PCV)における油きり構造も複雑になる。
そこで、本実施の形態における油供給装置1においては、ECU20の制御によって、動弁機構の動作によって生じる飛沫油量が動弁機構の潤滑に必要な油量以上である場合、オイルポンプ11を介したチャンバ8への潤滑油の供給が停止される。以下、詳細に説明する。
[本実施例]
図3は、本実施例におけるエンジン回転数に対する潤滑油の油量を示すグラフである。なお、図3においては、エンジン回転数がN0〜N3の期間については、図2に示すグラフと同じであるため、説明を繰り返さない。
図3に示すように、ECU20は、エンジン回転数がN3になったときに飛沫油量が必要油量に達すると、弁駆動信号を出力することで開閉弁10を閉鎖させる。
このように、エンジン回転数がN3以上においては、飛沫油量のみで必要油量を補うことができるため、開閉弁10が閉鎖されることで開閉弁10およびチャンバ8を介する動弁機構への潤滑油の供給が停止される。これにより、エンジン回転数がN3以上においては、斜線で示す分の供給油量を削減することができる。
[ECUが実行する制御処理]
図4を参照しながら、ECU20が実行する制御処理の内容を説明する。図4は、ECUが実行する制御処理を示すフローチャートである。なお、図4および後述の図6に示すフローチャートの各ステップ(以下、Sと略す)は、基本的にはECU20によるソフトウェア処理によって実現されるが、ECU20内に作製されたハードウェア(電子回路)によって実現されてもよい。
図4に示すように、ECU20は、エンジン50が始動したか否かを判定する(S10)。ECU20は、エンジン50が始動していない場合(S10でNO)、本ルーチンを終了する。一方、ECU20は、エンジン50が始動した場合(S10でYES)、弁駆動信号を出力することで開閉弁10を開放する(S11)。
次に、ECU20は、必要油量を取得する(S12)。ここで、ECU20は、動弁系ヘルツ応力と、潤滑油動粘度と、を用いて必要油量を取得する。
動弁系ヘルツ応力とは、たとえば、カム3の回転によって、カムシャフト2、ロッカーアーム、スプリング、吸気バルブ、および排気バルブなどに掛かる力である。動弁系ヘルツ応力が大きいと、必要油量は大きくなり、動弁系ヘルツ応力が小さいと、必要油量は小さくなる。
動弁系ヘルツ応力は、エンジン回転数センサ34によって検出されたエンジン回転数と、アクセル開度センサ35によって検出されたアクセル開度と、予めECU20に記憶された動弁系仕様と、を用いて取得される。エンジン回転数が大きいと、動弁系ヘルツ応力が小さくなり、エンジン回転数が小さいと、動弁系ヘルツ応力が大きくなる。アクセル開度は、吸気バルブおよび排気バルブなどに掛かる力に関係し、動弁系仕様は、スプリングなどに掛かる力に関係する。なお、動弁系ヘルツ応力は、予め実験によって取得された値が格納されたデータマップを用いて、エンジン回転数とアクセル開度と動弁系仕様とに基づき取得されてもよいし、算出式を用いて、エンジン回転数とアクセル開度と動弁系仕様とに基づき取得されてもよい。
潤滑油動粘度とは、潤滑油の粘度である。潤滑油動粘度が大きいと、動弁機構が潤滑し易くなるため必要油量は小さくなり、潤滑油動粘度が小さいと、必要油量は大きくなる。
潤滑油動粘度は、油温センサ32によって検出された油温と、予め記憶された潤滑油の仕様と、を用いて取得される。油温が高いと、潤滑油動粘度が小さくなり、油温が低いと、潤滑油動粘度が大きくなる。なお、油温の代わりに、水温センサ31によって検出されたエンジン水温を用いてもよい。また、潤滑油の仕様は、たとえば、市場で用いられている潤滑油のうち、潤滑油動粘度が最も小さくなる(すなわち、必要油量が最も大きくなる)仕様を用いればよい。なお、潤滑油の仕様は、潤滑油動粘度が最も小さくなるものに限らず、潤滑油動粘度が所定値以下(あるいは、必要油量が所定値以上)となる仕様を用いてもよい。なお、潤滑油動粘度は、予め実験によって取得された値が格納されたデータマップを用いて、油温と潤滑油の仕様とに基づき取得されてもよいし、算出式を用いて、油温と潤滑油の仕様とに基づき取得されてもよい。
次に、ECU20は、飛沫油量を取得する(S13)。ECU20は、油圧と、潤滑油動粘度と、エンジン回転数と、を用いて飛沫油量を取得する。
油圧は、油圧センサ33によって検出された値が用いられてもよいし、油温とエンジン回転数とを用いて取得されてもよい。なお、油温の代わりに、エンジン水温を用いてもよい。油圧が大きいと、飛沫油量は大きくなり、油圧が小さいと、飛沫油量は小さくなる。潤滑油動粘度が大きいと、飛沫油量は小さくなり、潤滑油動粘度が小さいと、飛沫油量は大きくなる。エンジン回転数が大きいと、飛沫油量は大きくなり、エンジン回転数が小さいと、飛沫油量は小さくなる。なお、飛沫油量は、予め実験によって取得された値が格納されたデータマップを用いて、油圧と潤滑油動粘度とエンジン回転数とに基づき取得されてもよいし、算出式を用いて、油圧と潤滑油動粘度とエンジン回転数とに基づき取得されてもよい。
次に、ECU20は、必要油量と飛沫油量とを比較して、飛沫油量が必要油量以上であるか否かを判定する(S14)。ECU20は、飛沫油量が必要油量未満である場合(S14でNO)、エンジン50が停止されたか否かを判定し(S15)、エンジン50が停止されていない場合(S15でNO)、開閉弁10を開放状態に維持したままS12の処理に戻る。ECU20は、エンジン50が停止された場合(S15でYES)、弁駆動信号を出力することで開閉弁10を閉鎖し(S16)、本ルーチンを終了する。
一方、ECU20は、飛沫油量が必要油量以上である場合(S14でYES)、弁駆動信号を出力することで開閉弁10を閉鎖する(S17)。これにより、図3に示すように、飛沫油量が必要油量以上である場合(エンジン回転数がN3になる時)には開閉弁10およびチャンバ8を介する動弁機構への潤滑油の供給が停止される。
次に、ECU20は、エンジン50が停止されたか否かを判定し(S18)、エンジン50が停止されていない場合(S18でNO)、S12の処理に戻る。その後、ECU20は、飛沫油量が必要油量以上であれば(S14でYES)、開閉弁10を閉鎖し続け(S17)、飛沫油量が必要油量未満であれば(S14でNO)、再び開閉弁10を開放する(S11)。
一方、ECU20は、エンジン50が停止された場合(S18でYES)、本ルーチンを終了する。
以上のように、本実施の形態の油供給装置1においては、ECU20による開閉弁10の制御によって、飛沫油量が必要油量以上である場合、オイルポンプ11を介したチャンバ8への潤滑油の供給が停止される。これにより、飛沫油量が必要油量に達した以降、オイルポンプ11を介したチャンバ8への潤滑油の供給油量を削減することができるため、動弁機構に過剰に潤滑油が供給されることを抑制することができる。また、オイルポンプ11を介したチャンバ8への潤滑油の供給油量を削減することにより、オイルポンプ11の仕事量も低減することができるため、燃費向上を図ることができる。さらに、ブローバイガスに潤滑油のオイルミストが混入し難くなるため、PCVにおける油きり構造を複雑にする必要もない。
さらに、図1に示すように、本実施の形態の油供給装置1においては、チャンバ8内にカバー部18が設けられる。具体的には、カムスラスト4およびカムジャーナル5の上方に設けられた開口部8cの上方にカバー部18が設けられる。カバー部18は、カムスラスト4の動作によって生じる飛沫油が開口部8cを介してブローバイガスに混入することを防ぐとともに、開口部8cを通過した飛沫油を再び開口部8cを介してカムスラスト4およびカムジャーナル5が位置する方向に案内する。カバー部18によって案内された飛沫油は、カムジャーナル5を支持するカムキャップ6を介して、再びカムシャフト2内に戻される。このように、カバー部18で飛沫油を再びカムシャフト2内に戻すことで、飛沫油を用いて動弁機構を効率よく自己潤滑させることができる。
[変形例]
本実施の形態においては、ECU20は、開閉弁10を全開または全閉させるように制御するものであったが、これに限らない。たとえば、ECU20は、開閉弁10の開放度合いを調整するように可変制御するものであってもよい。
たとえば、図5は、変形例におけるエンジン回転数に対する潤滑油の油量を示すグラフである。図5に示すように、エンジン回転数がN0になるエンジン始動時に開閉弁10が開放すると、オイルポンプ11によって必要油量分の供給油量がチャンバ8を介して動弁機構に供給される。このとき、ECU20は、供給油量が必要油量と等しくなるように開閉弁10の開放度合いを調整する。
エンジン回転数が上昇してN1になったときには、動弁機構の動作によって潤滑油が飛散し始める。エンジン回転数が上昇するにつれて飛沫油量は大きくなるため、それに伴って、ECU20は、供給油量と飛沫油量との合計油量が必要油量と等しくなるように開閉弁10の開放度合いを調整する。つまり、ECU20は、飛沫油量の上昇に伴って、開閉弁10を徐々に閉鎖して供給油量を減少させる。
エンジン回転数がN3になったときには、飛沫油量が必要油量に達するため、ECU20は、開閉弁10を閉鎖(全閉)させる。
このように、エンジン始動時から飛沫油量を考慮して開閉弁10が可変制御されることによって供給油量が調整されるため、斜線で示す分の供給油量を削減することができる。
図6を参照しながら、変形例におけるECU20が実行する制御処理の内容を説明する。図6は、変形例におけるECUが実行する制御処理を示すフローチャートである。なお、図6に示すS10〜S16の処理は、図4に示すS10〜S16の処理と同じであるため、説明を繰り返さない。変形例におけるECU20は、S10〜S16の処理に加えて、さらに、S17の処理を実行する。
具体的には、ECU20は、飛沫油量が必要油量未満であり(S14でNO)、かつエンジン50が停止されていない場合(S15でNO)、供給油量と飛沫油量との合計油量が必要油量と等しくなるように開閉弁10の開放度合いを調整する。その後、ECU20は、開閉弁10の開放度合いを調整後の開放度合いに維持したままS12の処理に戻る。
このように、変形例の油供給装置1においては、ECU20による開閉弁10の可変制御によって、飛沫油量が必要油量未満である場合、供給油量および飛沫油量の合計量と必要油量とが等しくなるように、供給油量が制御される。これにより、飛沫油量が必要油量に達する前から、必要油量を超えて動弁機構に潤滑油が供給されることを抑制することができる。
なお、ECU20は、供給油量と飛沫油量との合計油量が必要油量と等しくなるように供給油量を制御するものに限らず、合計油量と必要油量との差が所定範囲内になるように供給油量を制御するものであってもよい。
さらに、変形例の油供給装置1においては、図7に示すような構造を有するチャンバ80を備えてもよい。図7は、変形例におけるチャンバ80の構造を示す図であり、カムジャーナル5およびチャンバ80の断面図である。
図7に示すように、チャンバ80は、カムジャーナル5などの動作によって生じる飛沫油が衝突するとともに衝突した飛沫油を屋根伝いに案内する屋根部80a,80bと、屋根部80a,80bによって案内された飛沫油を溜める貯留部80c,80dと、を備える。貯留部80c,80dに溜められた飛沫油は、カムシャフト2の軸方向に案内され、やがて供給孔8aを介して動弁機構に供給される。このように、チャンバ80のような構造を採用すると、飛沫油を用いて動弁機構を効率よく潤滑することができる。
上述したように、ECU20は、飛沫油量を考慮して、開閉弁10のみを開放または閉鎖し、あるいは開放度合いを調整し、それによって供給油量を制御していたが、これに限らない。たとえば、ECU20は、飛沫油量を考慮して、開閉弁10に加えてオイルポンプ11の供給量も制御してもよい。また、ECU20は、飛沫油量を考慮して、オイルポンプ11のみを制御して供給油量を制御してもよい。この場合、油供給装置1は、開閉弁10を備えていなくてもよい。すなわち、ECU20は、開閉弁10およびオイルポンプ11の少なくともいずれかを制御することによって供給油量を制御すればよい。なお、本実施の形態においては、開閉弁10およびオイルポンプ11は機械的に開閉制御されるが、これに代えて、開閉弁10およびオイルポンプ11を電気的に開閉制御してもよい。
また、開閉弁10は、オイルポンプ11と、供給口17aとの間の流路17に設けられてもよい。このようにすれば、飛沫油量を考慮して開閉弁10を閉鎖したときには、動弁機構に繋がる全ての潤滑油の供給を停止することができる。
本実施の形態においては、潤滑油動粘度の取得時に潤滑油の仕様を用いる際、市場で用いられている潤滑油のうち、潤滑油動粘度が最も小さくなる(すなわち、必要油量が最も大きくなる)仕様を用いていたが、これに限らない。
たとえば、ECU20は、潤滑油動粘度の初期値としては、潤滑油動粘度が最も小さくなる潤滑油の仕様を用いてもよい。そして、ECU20は、クランキング時のエンジン回転数(以下、クランキング回転数とも称する)に対する潤滑油動粘度が格納されたデータマップを予め記憶しておき、エンジン始動時のクランキング回転数を、スタータ電流、スタータ電圧、あるいはECU電圧を用いて補正することで、標準バッテリ状態でのクランキング回転数を推定してもよい。そして、ECU20は、データマップを用いて標準バッテリ状態でのクランキング回転数に基づき潤滑油動粘度を推定し、初期値を書き換えてもよい。このように、ECU20は、ECU電圧などを用いて潤滑油動粘度を推定してもよい。この場合、油温センサ32を設ける必要がなくなり、コストを削減することができる。
本実施の形態においては、カバー部18は、カムスラスト4およびカムジャーナル5が配置された上方に設けられていたが、各カム3の上方に設けられていてもよい。このようにすれば、各カム3の動作によって生じた飛沫油を再び各カム3に戻すことができる。
なお、上述した本実施の形態およびその変形例については、適宜組合せることも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 油供給装置、2 カムシャフト、3 カム、4 カムスラスト、5 カムジャーナル、6 カムキャップ、7 チェーン、8 チャンバ、8a,8b 供給孔、8c 開口部、9 シリンダ、10 開閉弁、11 オイルポンプ、12 オイルパン、13 スタータ、14 シリンダヘッド、15 電源、16 アクセルペダル、17 流路、17a,17b 供給口、18 カバー部、20 ECU、31 水温センサ、32 油温センサ、33 油圧センサ、34 エンジン回転数センサ、35 アクセル開度センサ。

Claims (4)

  1. 内燃機関の動弁機構に潤滑油を供給する油供給装置であって、
    潤滑油を貯蔵する供給源と、
    前記動弁機構に潤滑油を滴下する滴下部と、
    前記供給源から吸い上げた潤滑油を前記滴下部に供給するオイルポンプと、
    前記オイルポンプを介した前記滴下部への潤滑油の供給油量を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記動弁機構の動作によって生じる飛沫油量が前記動弁機構の潤滑に必要な油量以上である場合、前記オイルポンプを介した前記滴下部への潤滑油の供給を停止する、内燃機関の油供給装置。
  2. 前記制御装置は、前記飛沫油量が前記動弁機構の潤滑に必要な油量未満である場合、前記供給油量および前記飛沫油量の合計量と、前記動弁機構の潤滑に必要な油量とが等しくなるように、前記供給油量を制御する、請求項1に記載の内燃機関の油供給装置。
  3. 前記オイルポンプと前記滴下部とを接続するとともに前記オイルポンプによって前記供給源から吸い上げられた潤滑油が流通する潤滑油流路と、
    前記潤滑油流路に配置された開閉弁と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記開閉弁および前記オイルポンプの少なくともいずれかを制御することによって前記供給油量を制御する、請求項1または請求項2に記載の内燃機関の油供給装置。
  4. 内燃機関の動弁機構に潤滑油を供給する油供給方法であって、
    前記動弁機構の動作によって生じる飛沫油量を算出するステップと、
    前記飛沫油量が前記動弁機構の潤滑に必要な油量以上である場合、前記動弁機構に潤滑油を滴下する滴下部への潤滑油の供給を停止するステップと、を含む、内燃機関の油供給方法。
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