JP2002295219A - 機関の潤滑装置 - Google Patents

機関の潤滑装置

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JP2002295219A
JP2002295219A JP2001096342A JP2001096342A JP2002295219A JP 2002295219 A JP2002295219 A JP 2002295219A JP 2001096342 A JP2001096342 A JP 2001096342A JP 2001096342 A JP2001096342 A JP 2001096342A JP 2002295219 A JP2002295219 A JP 2002295219A
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oil
pump
pressure
amount
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Takashi Kikuchi
隆司 菊池
Setsu Shimura
節 志村
Kenji Hayama
健二 羽山
Atsushi Matsui
淳 松井
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイル供給量を適正化することができる機関
の潤滑装置の提供。 【解決手段】 (1)機関の潤滑油を供給するポンプ2
Aを機関の機械的出力以外で駆動する機関の潤滑装置に
おいて、機関各部9へのオイル通路7に油圧制御弁5ま
たは油量制御弁6が配され、前記ポンプ2Aおよび油圧
制御弁5または油量制御弁6が機関各部の要求油圧また
は油量に基づいて制御される。(2)機関各部の要求は
油圧または油量のいずれかである。(3)ポンプ2A
が、機関の機械的出力で駆動されるポンプ2Bと併用さ
れる。(4)オイル通路7に貯圧槽2Cが設けられてい
る。(5)貯圧槽2Cが、機関の機械的出力で駆動され
るポンプ2Bと併用される。(6)ポンプ2Aまたは貯
圧槽2Cが併用されるポンプ2Bからの潤滑油量または
油圧との合計を機関各部の要求油圧と油量となるように
制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の潤滑装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関のオイルポンプはエンジ
ンクランクシャフトに連動されて機関の機械的出力で駆
動されるが、特開平10−30788号公報は、オイル
ポンプを電動モータで駆動し、クランクシャフトの回転
数とは独立にオイルを供給できるようにした内燃機関の
潤滑装置を示している。従来の電動オイルポンプによ
る、エンジン各部へのオイルの供給は、エンジン各部が
要求する最大油量を供給できる油圧制御を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、オイルが供給
される部位では、必要なオイルの油圧がまたは油量が各
々異なっており、必要油量または油圧の最大値のみを考
慮した従来潤滑装置は最適な設計とはいえない。このた
め、供給部位によっては不必要に多くの油量または油圧
を供給している領域もあり、ポンプ駆動ロス、ひいては
燃費の悪化を招いている。本発明の目的は、オイル供給
量を適正化することができる機関の潤滑装置を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) 機関の潤滑油を供給するポンプを機関の機械的
出力以外で駆動する機関の潤滑装置において、機関各部
へのオイル通路に油圧制御弁または油量制御弁が配さ
れ、前記ポンプおよび油圧制御弁または油量制御弁が機
関各部の要求油圧または油量に基づいて制御されること
を特徴とする機関の潤滑装置。 (2) 機関各部の要求は油圧または油量のいずれかで
ある(1)記載の機関の潤滑装置。 (3) 前記ポンプが、機関の機械的出力で駆動される
ポンプと併用される(1)または(2)記載の機関の潤
滑装置。 (4) オイル通路に貯圧槽が設けられており、機関各
部へのオイル通路に油圧制御弁または油量制御弁が配さ
れ、前記貯圧槽および前記油圧制御弁または油量制御弁
が機関各部の要求油圧または油量に基づいて制御される
ことを特徴とする機関の潤滑装置。 (5) 前記貯圧槽が、機関の機械的出力で駆動される
ポンプと併用される(4)記載の機関の潤滑装置。 (6) 前記ポンプまたは貯圧槽は併用される機関の機
械的出力で駆動されるポンプからの潤滑油量または油圧
との合計が機関各部の要求油圧と油量となるように制御
される(3)または(5)記載の機関の潤滑装置。
【0005】上記(1)の機関の潤滑装置では、機関の
機械的出力以外で駆動されるポンプおよび機関各部への
オイル通路に配した油圧制御弁または油量制御弁が機関
各部の要求油圧または油量に基づいて制御されるので、
ポンプが各部位の必要油量または油圧の最大値のみに基
づいて制御される場合に比べてポンプ制御が適正化さ
れ、ポンプ駆動ロスの低減、燃費向上がはかられる。上
記(2)の機関の潤滑装置では、機関各部の要求は油圧
または油量のいずれかであるため、かつ要求が油圧か油
量かは機関各部で決まっているので、制御において無駄
な演算をすることを避けることができる。上記(3)の
機関の潤滑装置では、機関の機械的出力以外で駆動され
るポンプが機関の機械的出力で駆動されるポンプと併用
されるので、万一機関の機械的出力以外で駆動されるポ
ンプが故障しても、機械的出力で駆動されるポンプを駆
動して修理ステーションまで車両を移動できるので安全
である。上記(4)の機関の潤滑装置では、貯圧槽が設
けられているので、電動オイルポンプの場合と同様のポ
ンプ制御を行うことができる。上記(5)の機関の潤滑
装置では、前記貯圧槽が、機関の機械的出力で駆動され
るポンプと併用されるので、貯圧槽による制御系が故障
しても、機械的出力で駆動されるポンプを駆動して修理
ステーションまで車両を移動できるので安全である。上
記(6)の機関の潤滑装置では、ポンプまたは貯圧槽は
併用されるポンプからの潤滑油量または油圧との合計を
機関各部の要求油圧と油量となるように制御されるの
で、不必要に多くの油量を供給することがなく、無駄が
ない。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の機関の潤滑装置を図面を
参照して説明する。図1は本発明の実施例1を示し、図
2は本発明の実施例2を示し、図3は本発明の実施例3
を示している。図4はエンジン各部の要求油圧、油量特
性を示している。ただし、図4の潤滑系統は、従来のも
のをそのまま使用しているので本発明の潤滑系統ではな
い。本発明の全実施例に共通または類似する構成部分に
は本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。
【0007】まず、本発明の全実施例に共通する構成、
作用、およびエンジン各部の要求(理想)油圧、油量特
性を説明する。図4に示すように、エンジンオイルパン
の潤滑オイル1はオイルポンプ2で汲み上げられ、オイ
ルフィルタ3、オイルクーラー4を通してエンジン各部
9に供給され、エンジン各部を潤滑および/または冷却
した後、オイルパンに戻る。エンジン各部9には、A)
バランスシャフト軸受9A、B)クランクシャフト軸受
およびピストン潤滑9B、C)チェーン9C(カムシャ
フト駆動用チェーン)、D)ピストン冷却用ジェット9
D、E)バキュームポンプ9E(ブレーキアシスト用負
圧を作るバキュームポンプのシール用オイル)、F)カ
ムシャフト9F、G)チェーンテンショナー9G(チェ
ーン弛み防止用テンショナー)、H)可変バルブタイミ
ング/リフト機構用油圧アクチュエータ、I)ターボ9
I(ターボ軸受潤滑および冷却)、J)シリンダボアジ
ェット9J、を含む。
【0008】エンジン各部9の要求油圧、油量特性は、
図4に示す通りである。 A)バランスシャフト軸受9Aの要求オイル特性は、油
量Qがエンジン回転数Rに対して右上がりの油量特性で
ある。始動前から所定の油量が必要である。 B)クランクシャフト軸受およびピストン潤滑9Bの要
求オイル特性は、油圧Pがエンジン回転数Rに対して右
上がりの油圧特性である。始動前から所定の油圧が必要
である。 C)チェーン9C潤滑の要求オイル特性は、油量Qがエ
ンジン回転数Rに対して一定の油量特性である。始動時
にもチェーン5回転程度オイルをかけるために所定の油
量が必要である。所定回転数以上の領域では、クランク
軸の回転によるオイルミストにより潤滑できるので、油
量は0でよい。 D)ピストンジェット9Dの要求オイル特性は、油量Q
がエンジン出力Jに対してある所定燃料噴射量以上にお
いて右上がり(勾配α)の油量特性である。暖機時な
ど、所定燃料噴射量β以下の領域では、オイルジェット
を噴かない。 E)バキュームポンプ9Eの要求オイル特性は、油圧P
がエンジン回転数に対して一定の油圧特性である。 F)カムシャフト9Fの要求オイル特性は、油圧Pがエ
ンジン回転数Rに対して右上がりの油圧特性である。回
転数0からすべり軸受にオイルが必要なため、回転数0
でも所定の油圧は必要である。 G)チェーンテンショナー9Gの要求オイル特性は、油
圧Pがエンジン回転数Rに対して右上がりの油圧特性で
ある。始動時にも所定油圧が必要である。 H)可変バルブタイミング/リフト機構用油圧アクチュ
エータ9Hの要求オイル特性は、アクチュエータを作動
させ得る以上の油圧があればよいので、油圧Pがエンジ
ン回転数Rに対して一定の油圧特性である。 I)ターボ9Iの要求オイル特性は、油圧Pがエンジン
回転数Rに対して所定エンジン回転数までは右上がりで
所定エンジン回転数以上で一定の油圧特性である。ま
た、運転停止後30秒〜3分は一定油圧で冷却用のオイ
ルを供給する。 J)シリンダボア潤滑ジェットまたは機構9Jの要求オ
イル特性は、始動時、エンジン回転数Rが0で一定油量
を供給して潤滑する。その後はクランクシャフトからの
飛沫オイルで潤滑されるのでオイル供給は無しでよい。
【0009】本発明の全実施例に共通する構成、作用
を、図1を参照して説明する。本発明の機関の潤滑装置
は、機関の機械的出力以外で駆動するポンプ2Aを用
いて、または機関の機械的出力以外で駆動するポンプ
2Aと機関の機械的出力で駆動するポンプ2Bとを併用
して、または機関の機械的出力以外で駆動するポンプ
2Aを貯圧槽2Cで置換して、機関の各部に潤滑油を供
給する機関の潤滑装置において、機関各部へのオイル通
路7に油圧制御弁5または油量制御弁6が配され、ポン
プ2(ポンプ2A、またはポンプ2A+2B、または2
C、または2C+2B)および油圧制御弁5または油量
制御弁6は、機関各部の油圧または油量が該機関各部の
要求油圧または油量となるように、制御システム8(E
CU)により、制御されるものからなる。従来は各部の
必要油量または油圧の最大値のみを考慮していたが、本
発明では機関各部の要求油圧および油量が考慮される。
【0010】図4に示したように、機関の各部9で要求
されるオイル特性は、油圧または油量の何れかである。
機関の各部9のうち一部の各部では油圧特性が要求さ
れ、残りは油量特性が要求される。要求オイル特性は、
エンジン回転数に対応して変化するものであってもよい
し、また、エンジンの始動時、運転前、運転中、運転停
止後の何れであるかに対応して変化するものであっても
よい。機関の各部へのオイル通路7の適宜箇所に、油圧
センサと油圧制御弁5または油量センサと油量制御弁6
が配置され、エンジン運転状態に対応して制御される。
機関各部のうち、油圧特性が要求される機関各部へのオ
イル通路7には油圧制御弁5が配され、油量特性が要求
される機関各部へのオイル通路7には油量制御弁6が配
される。さらに詳しくは、チェーンジェット9C、チェ
ーンテンショナー9G、カムシャフト9F、可変バルブ
タイミング/リフト機構用油圧アクチュエータ9H、タ
ーボ9I、クランクベアリング9Bの各々への通路に
は、それぞれ、油圧制御弁5C、5G、5F、5H、5
I、5Bが配される。また、バランスシャフト軸受9
A、ボア潤滑ジェット9J、ピストン冷却ジェット9
D、バキュームポンプ9Eへのオイル通路には、それぞ
れ、油量制御弁6A、6J、6D、6Eが配される。各
制御弁5、6ではセンサにより油圧または油量を検出
し、検出信号を制御システム8に送り、演算結果の指示
信号が各制御弁5、6に送られて、各制御弁5、6がフ
ィードバックコントロールされる。
【0011】ポンプ2は、機関の機械的出力以外で駆動
するポンプ2A(たとえば、電動ポンプ)である場合も
あるし、または機関の機械的出力以外で駆動するポンプ
2Aと機関の機械的出力で駆動するポンプ2Bとの併用
(ハイブリッド)である場合もあるし、または貯圧槽2
C(ポンプと均等の働きをする手段)である場合もある
し、または貯圧槽2Cと機械的出力で駆動するポンプ2
Bとの併用である場合もある。ポンプ2Aまたは貯圧槽
2Cがポンプ2Bと併用される場合には、ポンプ2Aま
たは貯圧槽2Cは、併用されるポンプ2Bからの潤滑油
量または油圧との合計が機関各部の要求油圧と油量とな
るように、制御される。
【0012】機関の機械的出力以外で駆動するポンプ2
Aは電動ポンプ2Aであってもよいし、または貯圧槽2
Cであってもよい。電動ポンプ2Aまたは貯圧槽2C
は、機関の機械的出力で駆動するポンプ2Bと異なり、
エンジンクランクシャフトの回転数と無関係に潤滑油を
供給可能であるため、エンジン停止時でも、すなわちエ
ンジン始動前でもエンジン停止後でも、常時作動油圧を
確保できてオイルを供給できる。また、電動ポンプ2A
または貯圧槽2Cは制御弁および制御システム8と組み
合わせることにより、エンジン出力に合わせた油量コン
トロールが可能で、エンジン回転数比例油圧・油量を作
ることも可能である。
【0013】これらのポンプ2、油圧制御弁5、油量制
御弁6の組み合わせを制御システム8で制御することに
より、エンジン始動前またはエンジン停止後でもオイル
を供給でき、かつ、エンジン回転数と無関係に、図4の
機関各部でのオイルの要求特性が出せるようになる。こ
れらの要求特性を全て満足させることは、機関の機械的
出力で駆動するポンプ2のみでは不可能であった。本発
明の機関の潤滑装置によって、オイル供給が機関各部に
最適化されたものになり、不必要に多くのオイルの供給
や無駄なオイルの供給が無くなり、ポンプ駆動ロスの低
減、燃費の向上が得られる。
【0014】つぎに、本発明の各実施例に特有な構成、
作用を説明する。本発明の実施例1では、図1に示すよ
うに、ポンプ2は機関の機械的出力以外で駆動するポン
プ2Aのみからなり、機関の機械的出力以外で駆動する
ポンプ2Aは、たとえば電動ポンプである。ポンプ2A
に接続されたオイル通路7は、途中で分岐して、機関各
部9、すなわちバランスシャフト軸受9A、クランク軸
受9B、チェーンジェット9C、ピストン冷却ジェット
9D、バキュームポンプ9E、カム9F、チェーンテン
ショナー9G、VVT9H、ターボ9I、ボア潤滑ジェ
ット9Jに、油圧制御弁5または油量制御弁6を介し
て、ポンプ2Aからのオイルを送る。
【0015】本発明の実施例1の作用はつぎの通りであ
る。本発明の実施例1では、オイルポンプ2Aを機関出
力以外で駆動されるポンプ、たとえば電動ポンプとし、
エンジン回転数とは独立にポンプ回転数を制御できるよ
うにし、エンジン各部の要求油圧、油量を満足するオイ
ルの供給を行うようにポンプ2Aを制御する。その結
果、本発明実施例1のポンプ駆動では、従来のクランク
シャフトに連動した機械的駆動と異なり、エンジン起動
前、停止後においてもポンプを駆動してオイルを供給で
きる。エンジン停止前の必要部の潤滑、エンジン停止後
のターボ冷却、などを行うことができる。また、本発明
実施例1のポンプ駆動では、従来の油量基準でエンジン
高負荷でも要求油量を出せるようにしたポンプ駆動にお
いてエンジン低負荷・高回転時に生じていたような不必
要に多くのオイル供給が必要でなくなり、ポンプの最適
化制御が可能になり、必要十分なオイル供給で済み、ポ
ンプ駆動ロスを低減でき、燃費向上をはかることができ
るようになった。
【0016】本発明の実施例2では、図2に示すよう
に、ポンプ2は機関の機械的出力以外で駆動するポンプ
2Aと機関の機械的出力で駆動するポンブ2B(たとえ
ば、クランクシャフトに連動して駆動される機械的駆動
式ポンプ)とのハイブリッドからなり、機関の機械的出
力以外で駆動するポンプ2Aは、たとえば、電動ポンプ
からなる。5Lはリリーフ用の油圧制御弁である。ポン
プ2Aに接続されたオイル通路7Aは、途中で分岐し
て、機関各部9、すなわちチェーンジェット9C、ピス
トン冷却ジェット9D、チェーンテンショナー9G、可
変バルブタイミング/リフト機構用油圧アクチュエータ
9H、ターボ9I、ボア潤滑ジェット9Jに、油圧制御
弁5または油量制御弁6を介して、ポンプ2Aからのオ
イルを送る。機関の機械的出力で駆動されるポンプ2B
のオイル通路7Bには、エンジン回転数に比例したオイ
ル供給量が欲しい機器へのオイル通路が接続される。ポ
ンプ2Bに接続されたオイル通路7Bは、途中で分岐し
て、機関各部9、すなわちバランスシャフト軸受9A、
クランク軸受9B、バキュームポンプ9E、カム9F、
油圧制御弁5または油量制御弁6を介して、ポンプ2B
からのオイルを送る。オイル通路7Aとオイル通路7B
とは、オイル通路7Cおよびバルブ10を介して連通し
ている。
【0017】電動ポンプ2Aは、併用されるポンプ2B
からの潤滑油量または油圧との合計を機関各部の要求油
圧と油量となるように制御される。したがって、ポンプ
2Aとポンプ2Bとのハイブリッド構造にかかわらず、
機関各部の要求油圧と油量を不必要に超える余分のオイ
ルを供給することはない。
【0018】本発明実施例2の作用はつぎの通りであ
る。本発明実施例2では、オイルポンプ2をポンプ2A
とポンプ2Bとのハイブリッドとし、ポンプ2Aをたと
えば電動ポンプとし、ポンプ2Bをクランクシャフト連
動の機械式ポンプとしたので、回転数に比例したオイル
量が欲しい機器にはポンプ2Bからオイルを供給し、そ
れ以外はポンプ2Aからオイルを供給することにより、
エンジン回転数とは独立に、エンジン各部の要求油圧、
油量を満足するオイルの供給を行うことができる。その
結果、本発明のポンプ駆動では、従来のクランクシャフ
トに連動した機械的駆動のみの場合と異なり、エンジン
起動前、停止後においてもポンプ2Aを駆動してオイル
を供給でき、エンジン停止前の必要部の潤滑(ポンプ2
Bに接続された潤滑部位は、バルブ10を開き、オイル
通路7Cを連通させることで潤滑する。)、エンジン停
止後のターボ冷却、などを行うことができる。また、本
発明のポンプ駆動では、従来の油量基準でエンジン高負
荷でも要求油量を出せるようにしたポンプ駆動において
エンジン低負荷・高回転時に生じていたような不必要に
多くのオイル供給が必要でなくなり、ポンプの最適化制
御が可能になり、必要十分なオイル供給で済み、ポンプ
駆動ロスを低減でき、燃費向上をはかることができるよ
うになった。この場合、ポンプ2Aとポンプ2Bからの
潤滑油量または油圧との合計を機関各部の要求油圧と油
量となるように制御したので、ポンプ2Aとポンプ2B
とのハイブリッド構造にかかわらず、機関各部の要求油
圧と油量を不必要に超える余分のオイルを供給すること
はない。
【0019】本発明の実施例3では、図3に示すよう
に、オイル通路7に貯圧槽2Cが設けられており、その
上流側オイル通路(貯圧槽2Cとポンプを結ぶ通路)に
油圧を所定圧にするプレッシャレギュレータとして働く
油圧制御弁5Kが配置されている。貯圧槽2Cは、エン
ジン停止時にも油圧を確保し供給できる手段で、実施例
1、2のポンプ2Aと均等な手段として働く。貯圧槽2
Cはタンクとタンク内に摺動可能に配置したピストンと
ピストンを付勢するばねとからなり、タンク内に所定圧
のオイルを貯蔵する。貯圧槽2Cは、機関出力で駆動さ
れるポンプ2Bからのオイル通路7に設けられている。
【0020】機関各部9のうち、チェーンジェット9
C、ピストン冷却ジェット9D、バキュームポンプ9
E、カム9F、チェーンテンショナー9G、可変バルブ
タイミング/リフト機構用油圧アクチュエータ9H、タ
ーボ9I、ボア潤滑9Jは、貯圧槽2Cからのオイルが
貯圧槽2C下流のオイル通路7Cを介して供給され、貯
圧槽2Cの下流に接続している。機関各部9のうち、バ
ランスシャフト軸受9A、クランク軸受9B、バキュー
ムポンプ9W、カムシャフト9Fは機械式ポンプ2Bか
らのオイルが、貯圧槽2Cを通さずに、供給される。貯
圧槽2Cを通らないオイル通路にはプレッシャレギュレ
ータとして働く油圧制御弁5Lが配置されている。
【0021】ポンプ2Bは、貯圧槽2Cからの潤滑油量
または油圧との合計を機関各部の要求油圧と油量となる
ように制御される。したがって、ポンプ2Bと貯圧槽2
Cとの組み合わせ構造にかかわらず、機関各部の要求油
圧と油量を不必要に超える余分のオイルを供給すること
はない。
【0022】本発明の実施例3の作用はつぎの通りであ
る。本発明の実施例3ではオイル通路に貯圧槽2Cを設
けたので、所定圧のオイルを貯圧槽2Cに溜めておき、
エンジン各部には貯圧槽2Cからのオイルを送り、エン
ジン回転数に比例した油量または油圧を必要とするエン
ジン各部にはポンプ2Bから直接オイルを送ることによ
り、エンジン回転数とは独立に、エンジン各部の要求油
圧、油量を満足するオイルの供給を行うことができる。
【0023】その結果、本発明実施例3では、従来のク
ランクシャフトに連動した機械的駆動のみの場合と異な
り、エンジン起動前、停止後においても貯圧槽2Cから
オイルを供給でき、エンジン停止前の必要部の潤滑、エ
ンジン停止後のターボ冷却、などを行うことができる。
また、本発明実施例3では、従来の油量基準でエンジン
高負荷でも要求油量を出せるようにしたポンプ駆動にお
いてエンジン低負荷時に生じていたような不必要に多く
のオイル供給が必要でなくなり、ポンプの最適化制御が
可能になり、必要十分なオイル供給で済み、ポンプ駆動
ロスを低減でき、燃費向上をはかることができるように
なった。この場合、ポンプ2Bと貯圧槽2Cからの潤滑
油量または油圧との合計を機関各部の要求油圧と油量と
なるように制御したので、機関各部の要求油圧と油量を
不必要に超える余分のオイルを供給することはない。
【0024】
【発明の効果】請求項1の機関の潤滑装置によれば、機
関の機械的出力以外で駆動されるポンプおよび機関各部
へのオイル通路に配した油圧制御弁または油量制御弁が
機関各部の要求油圧または油量に基づいて制御されるの
で、ポンプが油量のみに基づいて制御される場合に比べ
てポンプ制御が適正化され、ポンプ駆動ロスの低減、燃
費向上をはかることができる。請求項2の機関の潤滑装
置によれば、機関各部の要求は油圧または油量のいずれ
かであるため、かつ要求が油圧か油量かは機関各部で決
まっているので、制御において無駄な演算をすることを
避けることができる。請求項3の機関の潤滑装置によれ
ば、機関の機械的出力以外で駆動されるポンプが機関の
機械的出力で駆動されるポンプと併用されるので、万一
機関の機械的出力以外で駆動されるポンプが故障して
も、機械的出力で駆動されるポンプを駆動して修理ステ
ーションまで車両を移動できるので安全である。請求項
4の機関の潤滑装置によれば、貯圧槽が設けられている
ので、電動オイルポンプの場合と同様のポンプ制御を行
うことができる。請求項5の機関の潤滑装置によれば、
前記貯圧槽が、機関の機械的出力で駆動されるポンプと
併用されるので、貯圧槽による制御系が故障しても、機
械的出力で駆動されるポンプを駆動して修理ステーショ
ンまで車両を移動できるので安全である。請求項6の機
関の潤滑装置によれば、ポンプまたは貯圧槽は併用され
るポンプからの潤滑油量または油圧との合計を機関各部
の要求油圧と油量となるように制御されるので、不必要
に多くの油量を供給することがなく、無駄がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の機関の潤滑装置の潤滑油系
統図である。
【図2】本発明の実施例2の機関の潤滑装置の潤滑油系
統図である。
【図3】本発明の実施例3の機関の潤滑装置の潤滑油系
統図である。
【図4】本発明の全実施例に適用可能なエンジン各部の
要求油圧および油量特性図である。
【符号の説明】
1 オイル 2 ポンプ 2A 機関の機械的出力以外で駆動するポンプ 2B 機関の機械的出力で駆動するポンプ 2C 貯圧槽 3 オイルフィルタ 4 オイルクーラー 5(5B、5C、5F、5G、5H、5I、5K、5
L) 油圧制御弁 6(6A、6D、6E、6J) 油量制御弁 7、7A〜7C オイル通路 8 制御システム 9 エンジン各部 9A バランスシャフト軸受 9B クランクシャフト軸受およびピストン潤滑 9C チェーン 9D ピストン冷却用ジェット 9E バキュームポンプ 9F カムシャフト 9G チェーンテンショナー 9H 可変バルブタイミング/リフト機構用油圧アクチ
ュエータ 9I ターボ軸受潤滑および冷却 9J シリンダボアジェット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽山 健二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松井 淳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G013 BB02 BB11 BB14 BB24 BB32 EA02 EA03 EA05 EA06 EA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の潤滑油を供給するポンプを機関の
    機械的出力以外で駆動する機関の潤滑装置において、前
    記ポンプが機関各部の要求油圧または油量に基づいて制
    御されることを特徴とする機関の潤滑装置。
  2. 【請求項2】 機関各部の要求は油圧または油量のいず
    れかである請求項1記載の機関の潤滑装置。
  3. 【請求項3】 前記ポンプが、機関の機械的出力で駆動
    されるポンプと併用される請求項1または請求項2記載
    の機関の潤滑装置。
  4. 【請求項4】 オイル通路に貯圧槽が設けられており、
    機関各部へのオイル通路に油圧制御弁または油量制御弁
    が配され、前記貯圧槽および前記油圧制御弁または油量
    制御弁が機関各部の要求油圧または油量に基づいて制御
    されることを特徴とする機関の潤滑装置。
  5. 【請求項5】 前記貯圧槽が、機関の機械的出力で駆動
    されるポンプと併用される請求項4記載の機関の潤滑装
    置。
  6. 【請求項6】 前記ポンプまたは貯圧槽は併用される機
    関の機械的出力で駆動されるポンプからの潤滑油量また
    は油圧との合計が機関各部の要求油圧と油量となるよう
    に制御される請求項3または請求項5記載の機関の潤滑
    装置。
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