JP2017190314A - 外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】かゆみ抑制、及び包材の腐食抑制に優れ、さっぱり感を付与することができる外用剤の提供。【解決手段】(A)抗ヒスタミン薬の塩酸塩及び局所麻酔薬の塩酸塩の少なくともいずれか0.5w/v%〜5w/v%、(B)エタノール3w/v%〜30w/v%、(C)ホウ砂及びホウ酸の少なくともいずれか、並びに(D)有機酸及び有機塩基のいずれか、を含有する外用組成物と、基材と、アルミニウム層を少なくとも有する積層フィルムからなる包材と、を含み、前記(D)成分の有機酸及び有機塩基のいずれかが、クエン酸水和物、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸ナトリウム水和物、及びコハク酸二ナトリウム水和物から選択される少なくとも1種であり、前記外用組成物が、前記基材に含浸され、前記包材で包装されてなる外用剤である。【選択図】なし

Description

本発明は、外用剤に関する。
従来から、皮膚のかゆみや湿疹等の皮膚疾患を治療するために、抗ヒスタミン薬、局所麻酔薬などの有効成分を配合した軟膏剤、クリーム剤、液剤、貼付剤などの外用組成物が用いられている。汗や皮脂などの皮膚汚れは、かゆみや湿疹などを生じさせたり悪化させるため、前記皮膚汚れを残したまま前記外用組成物を使用すると、治療効果が低下したり、認められないことがある。
このため、汚れを拭き取る成分と、かゆみや湿疹を治療する有効成分とを配合した外用組成物を不織布に含浸させたシート剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、前記シート剤を包装する包材として、熱可塑性樹脂フィルム、アルミニウム箔、熱可塑性樹脂に無機物を蒸着したフィルムなどが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
前記熱可塑性樹脂フィルムによる包装は、水分が透過しやすいため有効成分の含有量の変化が生じやすいという問題がある。また、前記アルミニウム箔による包装は、例えば、抗ヒスタミン薬の塩酸塩などの酸及び塩基によって腐食されやすいという問題がある。更に、前記熱可塑性樹脂に無機物を蒸着したフィルム、例えば、内層が熱可塑性樹脂のアルミニウム箔を積層したフィルムによる包装は、内層の熱可塑性樹脂の物質透過性を、前記外用組成物に含有されるエタノールなどが促進するため、有効成分の酸や塩によるアルミニウム箔の腐食が生じるという問題がある。また、前記内層の熱可塑性樹脂の厚みを一定以上厚くすると、ヒートシールによるパウチ包装が困難になるという問題がある。
したがって、かゆみ抑制、及び包材の腐食抑制に優れ、さっぱり感を付与することができる外用剤の提供が望まれている。
特開2014−141470号公報 特開2012−35889号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、かゆみ抑制、及び包材の腐食抑制に優れ、さっぱり感を付与することができる外用剤を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らが、鋭意検討を重ねた結果、(A)抗ヒスタミン薬の塩酸塩及び局所麻酔薬の塩酸塩の少なくともいずれか、(B)エタノール、(C)ホウ砂及びホウ酸の少なくともいずれか、並びに(D)有機酸及び有機塩基のいずれかを含有する外用組成物を基材に含浸させ、包材で包装してなる外用剤が、前記(A)〜(D)成分の相乗効果によって、かゆみ抑制、及び包材の腐食抑制に優れ、さっぱり感を付与することができることを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (A)抗ヒスタミン薬の塩酸塩及び局所麻酔薬の塩酸塩の少なくともいずれか0.5(質量/体積)%(以下、w/v%と記載する)〜5w/v%(B)エタノール3w/v%〜30w/v%、(C)ホウ砂及びホウ酸の少なくともいずれか、並びに(D)有機酸及び有機塩基のいずれか、を含有する外用組成物と、基材と、アルミニウム層を少なくとも有する積層フィルムからなる包材と、を含み、
前記(D)成分の有機酸及び有機塩基のいずれかが、クエン酸水和物、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸ナトリウム水和物、及びコハク酸二ナトリウム水和物から選択される少なくとも1種であり、
前記外用組成物が、前記基材に含浸され、前記包材で包装されてなることを特徴とする外用剤である。
<2> 前記(D)成分の含有量(w/v%)と前記(C)成分の含有量(w/v%)との質量比(D/C)が、0.2〜1.5である前記<1>に記載の外用剤である。
<3> 前記(A)成分が、ジフェンヒドラミン塩酸塩、イソチペンジル塩酸塩、ジブカイン塩酸塩、及びリドカイン塩酸塩から選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載の外用剤である。
<4> 前記包材が、前記アルミニウム層の両側に熱可塑性樹脂層を更に有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の外用剤である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、かゆみ抑制、及び包材の腐食抑制に優れ、さっぱり感を付与することができる外用剤を提供することができる。
図1は、腐食した包材を示す図である。
(外用剤)
本発明の外用剤は、外用組成物と、基材と、包材とを含み、更に必要に応じてその他の部材を含み、前記外用組成物が、前記基材に含浸され、前記包材で包装されてなる。
<外用組成物>
前記外用組成物は、(A)抗ヒスタミン薬の塩酸塩及び局所麻酔薬の塩酸塩の少なくともいずれか、(B)エタノール、(C)ホウ砂及びホウ酸の少なくともいずれか、並びに(D)有機酸及び有機塩基のいずれかを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
<<(A)抗ヒスタミン薬の塩酸塩及び局所麻酔薬の塩酸塩の少なくともいずれか>>
前記(A)成分の抗ヒスタミン薬の塩酸塩及び局所麻酔薬の塩酸塩の少なくともいずれかは、かゆみ抑制のために含有される。
前記抗ヒスタミン薬の塩酸塩としては、例えば、ジフェンヒドラミン塩酸塩、イソチペンジル塩酸塩などが挙げられる。
前記局所麻酔薬の塩酸塩としては、例えば、ジブカイン塩酸塩、リドカイン塩酸塩などが挙げられる。
これらの中でも、かゆみ抑制の点から、ジフェンヒドラミン塩酸塩、イソチペンジル塩酸塩、ジブカイン塩酸塩、リドカイン塩酸塩が好ましい。
前記(A)成分の抗ヒスタミン薬の塩酸塩及び局所麻酔薬の塩酸塩の少なくともいずれかの含有量としては、かゆみ抑制の点から、前記外用組成物全量に対して、0.5w/v%〜5w/v%であり、1w/v%〜3w/v%が好ましい。前記含有量が、0.5w/v%未満であると、かゆみ抑制が不十分となることがあり、5w/v%を超えると、包材の腐食抑制が不十分となることがある。
<<(B)エタノール>>
前記(B)成分のエタノールは、かゆみ抑制、及びさっぱり感を向上させるために含有される。
前記(B)成分のエタノールとしては、無水エタノール、95体積%エタノール(規格値95〜95.5体積%)などが挙げられる。
前記(B)成分のエタノールの含有量としては、かゆみ抑制、及びさっぱり感の点から、前記外用組成物全量に対して、無水エタノール換算で、3w/v%〜30w/v%であり、5w/v%〜20w/v%が好ましく、7w/v%〜15w/v%がより好ましい。前記含有量が、3w/v%未満であると、かゆみ抑制、及びさっぱり感が不十分となることがあり、30w/v%を超えると、包材の腐食抑制が不十分となることがある。
95体積%エタノールを使用した場合の、無水エタノールに換算した含有量(質量%)は、下記の式1(独立行政法人医薬品医療機器総合機構発信文書038−1309.pdf)及び式2で求めることができる。
・エタノールの質量%=体積%×0.79422(15℃における100体積%の比重)/d(15℃における比重)・・・式1
=(95×0.79422)/0.81639
=92.42
・無水エタノールの含有量(質量%)=95体積%エタノール含有量(質量%)×92.42/100・・・式2
<<(C)ホウ砂及びホウ酸の少なくともいずれか>>
前記(C)成分のホウ砂及びホウ酸の少なくともいずれかは、抗菌及び防腐力を向上させるために含有される。
前記(C)成分のホウ砂及びホウ酸の少なくともいずれかの含有量としては、抗菌、防腐力、及び包材の腐食抑制の点から、前記外用組成物全量に対して、0.3w/v%〜0.6w/v%が好ましく、0.4w/v%〜0.5w/v%がより好ましい。前記含有量が、0.3w/v%未満であると、防腐力が不十分であり、0.6w/v%を超えると、包材の腐食抑制が不十分となることがある。
<<(D)有機酸及び有機塩基のいずれか>>
前記(D)成分の有機酸及び有機塩基のいずれかは、包材の腐食抑制を向上させるために含有される。
前記有機酸としては、例えば、クエン酸水和物、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸などが挙げられる。前記有機塩基としては、例えば、クエン酸ナトリウム水和物、及びコハク酸二ナトリウム水和物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記クエン酸水和物としては、1水和物を用いることができる。
前記クエン酸ナトリウム水和物としては、2水和物を用いることができる。
前記コハク酸二ナトリウム水和物としては、6水和物を用いることができる。
前記(D)成分の有機酸及び有機塩基のいずれかの含有量としては、包材の腐食抑制の点から、外用組成物全量に対して、0.1w/v%〜0.6w/v%が好ましく、0.2w/v%〜0.4w/v%がより好ましい。前記含有量が、0.1w/v%未満であると、包材の腐食抑制が不十分となることがあり、0.6w/v%を超えると、皮膚刺激が強くなり使用することができない。
[質量比(D/C)]
前記(D)成分の含有量(w/v%)と前記(C)成分の含有量(w/v%)との質量比(D/C)としては、包材の腐食抑制の点から、0.2〜1.5が好ましく、0.4〜1がより好ましい。前記質量比が、0.2未満であると、包材の腐食抑制が不十分となることがあり、1.5を超えると、抗菌及び防腐作用が不十分となり、皮膚刺激が強くなることがある。
<<その他の成分>>
本発明の外用組成物には、前記その他の成分として本発明の効果を損なわない範囲で、通常の外用組成物に添加されるその他の成分を配合することができる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記(A)成分以外の薬剤、可溶化剤、シリコーン油、エステル油、保湿剤、増粘剤、前記(D)成分以外のキレート剤、防腐剤、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ類、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、紫外線吸収剤、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、香料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記(A)成分以外の薬剤としては、外用組成物として配合することができるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロルフェニラミン、クロルフェニラミンマレイン酸塩、クロタミトン、インドメタシン、ウフェナマート、吉草酸酢酸プレドニゾロン、グリチルレチン酸、トコフェロール酢酸エステル、イソプロピルメチルフェノールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記防腐剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、ベンジルアルコール、サリチル酸ナトリウム、ベンジルアルコール、液状フェノール、フェノール、クロルヘキシジン塩酸塩、クロロブタノール、クロロクレゾールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール等の2価のアルコール;グリセリン等の3価のアルコール;D−ソルビトール等の6価のアルコール;ポリエチレングリコール等のアルコールアルキルエーテル;マルトテトラオース等の糖アルコール;ヘパリン類似物質等の多糖アルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用して
もよく、2種以上を併用してもよい。
前記可溶化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン油としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサ
ン、フッ素変性ポリシロキサン等の各種変性ポリシロキサン;3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記エステル油としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、1,
2−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリス
リトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を
併用してもよい。
前記保湿剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−1,2−ヒドロキシステアレート、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン−メタクリル酸ブチル共重合体液、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(エチレンオキサイド)付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記増粘剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アルギン酸ナト
リウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルメチルエーテル(PVM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸及びそのナトリウム塩、ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン塩架橋重合体、アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリン塩架橋重合体、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<<<前記(D)成分以外のキレート剤>>>
前記キレート剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エチレンジアミン三ナトリウム、エチレンジアミン二ナトリウム、エチレンジアミン四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、アスコルビン酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記粉末成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機粉末、金属石鹸、有機粉末、顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記無機粉末としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記金属石鹸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、窒化ホウ素などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記有機粉末としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド樹脂粉末、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸との共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機白色顔料、無機赤色系顔料、無機褐色系顔料、無機黄色系顔料、無機黒色系顔料、無機紫色系顔料、無機緑色系顔料、無機青色系顔料、パール顔料、金属粉末顔料、有機顔料、天然色素などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記無機白色顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛などが挙げられる。
前記無機赤色系顔料としては、例えば、酸化鉄、チタン酸鉄などが挙げられる。
前記無機褐色系顔料としては、例えば、γ−酸化鉄などが挙げられる。
前記無機黄色系顔料としては、例えば、黄酸化鉄、黄土などが挙げられる。
前記無機黒色系顔料としては、例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタンなどが挙げられる。
前記無機紫色系顔料としては、例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレットなどが挙げられる。
前記無機緑色系顔料としては、例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルトなどが挙げられる。
前記無機青色系顔料としては、例えば、群青、紺青などが挙げられる。
前記パール顔料としては、例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔などが挙げられる。
前記金属粉末顔料としては、例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダーなどが挙げられる。
前記有機顔料としては、ジルコニウム、バリウム、アルミニウムレーキなどを含有する顔料が挙げられ、例えば、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色205号、黄色401号、青色1号、青色404号、緑色3号などが挙げられる。
前記天然色素としては、例えば、クロロフィル、β−カロチンなどが挙げられる。
前記液体油脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アボカド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記固体油脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ロウ類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、
POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記炭化水素油としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記高級脂肪酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記高級アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、直鎖アルコール、分枝鎖アルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記直鎖アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記分枝鎖アルコールとしては、例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記安息香酸系紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記アントラニル酸系紫外線吸収剤としては、例えば、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記サリチル酸系紫外線吸収剤としては、例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記桂皮酸系紫外線吸収剤としては、例えば、オクチルメトキシシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−P−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート、3−(4’−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オンジモルホリノピリダジノンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記アミノ酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、中性アミノ酸、塩基性アミノ酸、アミノ酸の誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記中性アミノ酸としては、例えば、スレオニン、システインなどが挙げられる。
前記塩基性アミノ酸としては、例えば、ヒドロキシリジンなどが挙げられる。
前記アミノ酸の誘導体としては、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸などが挙げられる。
前記有機アミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記高分子エマルジョンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2003−300811号公報の段落番号〔0021〕〜〔0035〕に記載された香料成分などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−pH−
前記外用組成物のpHとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3.0以上7.0以下が好ましく、3.5以上6.5以下がより好ましく、4.5以上5.5以下が更に好ましい。前記pHが、3.0未満又は7.0を超えると、皮膚刺激を起こすことがある。
<基材>
前記基材は、前記外用組成物を保持することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、不織布、織布、パフなどが挙げられる。
前記基材の素材としては、例えば、コットン、パルプ、麻、シルク等の天然繊維;ポリノジック、キュプラ、リヨセル、アセテート、レーヨン、ナイロン、アクリル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート、ビニロンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記基材としては、単層であってもよく、積層構造であってもよい。これらの中でも前記外用組成物の保持量、及び肌触りの点で、コットン及びレーヨンの少なくともいずれかを含む不織布が好ましい。
前記不織布の坪量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20g/m〜90g/mが好ましく、30g/m〜80g/mがより好ましい。
前記不織布の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾式法、湿式法、スパンボンド法、ケミカルボンド法、サーマルボンド法、ニードルパンチ法、水流絡合法などが挙げられる。
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記天然繊維及び前記再生繊維の少なくともいずれかを、30質量%以上含むことが好ましく、55質量%以上含むことがより好ましく、80質量%以上含むことが更に好ましい。
<包材>
前記包材は、前記外用組成物を含浸した基材を包装することができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記外用剤の保存の点から、アルミニウム層を少なくとも有する積層フィルムからなる。
前記積層フィルムの層構成としては、アルミニウム層を有すれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アルミニウム層の両側に熱可塑性樹脂層を有することが好ましい。具体的には、前記外用剤の側から外側に向かって、前記熱可塑性樹脂層である最内層、アルミニウム層、前記熱可塑性樹脂層である最外層の順番で3層以上に積層されてなることが好ましく、前記アルミニウム層と前記最外層の間に中間層を更に積層してなることがより好ましい。
前記熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタラート、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記最内層の平均厚みとしては、10μm〜60μmが好ましく、20μm〜55μmがより好ましい。前記最内層の平均厚みが10μm未満であると、包材の腐食抑制が低下することがあり、60μmを超えると、ヒートシール効率が低下することがある。
前記アルミニウム層の平均厚みとしては、1.5μm〜15μmが好ましく、2μm〜12μmがより好ましい。
前記最外層の平均厚みとしては、1.5μm〜60μmが好ましく、2μm〜55μmがより好ましい。
前記中間層の平均厚みとしては、1.5μm〜60μmが好ましく、2μm〜55μmがより好ましい。
前記積層フィルム全体の平均厚みとしては、40μm〜110μmが好ましく、50μm〜90μmがより好ましい。前記積層フィルム全体の平均厚みが40μm未満であると、密封性が低下し、前記外用剤の保存安定性が不十分となることがあり、携帯時に破損する可能性がある。前記積層フィルム全体の平均厚みが110μmを超えると、ヒートシール効率が低下し、製造に支障をきたすことがあり、携帯時の柔軟性が失われ、使用性が悪化することがある。
<製造方法>
前記外用剤の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、第十五改正日本薬局方製剤総則ローション剤に準じて製造することができるが、例えば、メンブランフィルター(例えば、オムニポア JHWP04700、メルクミリポア社製)でろ過した前記外用組成物を、基材に含浸させる方法などが挙げられる。
前記含浸の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基材に前記外用組成物を滴下もしくは噴霧することにより含浸させる方法、前記外用組成物に前記基材を浸漬することにより含浸させる方法などが挙げられる。
前記外用組成物の前記基体への含浸量(含浸倍率)は、前記外用組成物の皮膚への移行の点から、前記基体の質量に対する前記外用組成物の質量の比(前記外用組成物の質量/前記基体の質量)で3〜5であることが好ましい。
<用途>
本発明の外用剤は、かゆみ抑制、及び包材の腐食抑制に優れ、さっぱり感を付与することができるため、例えば、顔用汗拭きシート、身体用汗拭きシート、身体用デオドラントシート、足用拭き取りシート、介護用清拭シート、皮脂拭き取り用シートなどにも好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制限されるものではない。なお、実施例、及び比較例の記載の各成分の含有量(w/v%)は、(D)成分のクエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物以外は、総て純分換算した値である。クエン酸水和物の含有量は、クエン酸1水和物として、クエン酸ナトリウム水和物の含有量は、クエン酸ナトリウム2水和物としての含有量を記載している。
(実施例1〜28及び比較例1〜7)
<外用剤の製造>
表1〜表6に記した組成に従い外用組成物を調製した。その後、基材として、20cm四方の不織布1を用い、前記不織布1gに対して前記外用組成物5gを含浸させ、包材に包み、口をヒートシールして、実施例1〜28、比較例1〜7の外用剤を製造した。
前記包材として、平均厚み78μmのアルミニウム積層ラミネートフィルム(藤森工業株式会社製)を用いた。前記包材の層構成は、外用剤側から、最内層、アルミニウム層、中間層、最外層の順に積層されてなり、それぞれの平均厚みは、最内層:直鎖状低密度ポリエチレン 平均厚み 40μm;アルミニウム層:平均厚み 7μm;中間層:直鎖状低密度ポリエチレン 平均厚み15μm;最外層:ポリエチレンテレフタラート 平均厚み16μmである。
次に、得られた外用剤について、以下のようにして「包材の腐食抑制」、「かゆみ抑制」、及び「さっぱり感」を評価した。結果を下記表1〜表6に併記した。
<包材の腐食抑制>
各外用剤を、50℃において2ヵ月間保存した後、アルミニウム箔の腐食抑制について、専門パネル1名が、目視及び顕微鏡(倍率100倍)により腐食の程度を観察し、下記評価基準に基づき、「包材の腐食抑制」を評価した。なお、△、○、◎を合格とする。
包材が腐食すると、図1の1に示すように黒色〜暗褐色の変色が生じる。
また、50℃において2ヶ月間保存したことは、医薬品の保存基準である25℃において3年間保存したことに相当する。
−評価基準−
◎:目視で確認できる腐食は認められない
○:目視で確認できる腐食があり、顕微鏡下で観察すると0.1mm未満の腐食がある
△:目視で確認できる腐食があり、顕微鏡下で観察すると0.1mm以上0.5mm未満の腐食がある
×:目視で確認できる腐食があり、顕微鏡下で観察すると0.5mm以上の腐食がある
<かゆみ抑制>
10名の専門パネルが、かゆみを感じる部位を、各外用組成物を含浸した基材でふき、ふき取り直後にかゆみを感じるかどうかについて、下記評価基準に基づき評価した。結果は、専門パネル10名の平均評価点を算出し、下記判定基準に基づき「かゆみ抑制」を評価した。なお、判定基準が3以上を合格とする。
−評価基準−
6点:かゆみを全く感じない
5点:ほとんどかゆみを感じない
4点:わずかにかゆみを感じる
3点:ややかゆみを感じる
2点:かゆみを感じる
1点:非常にかゆみを感じる
−判定基準−
6:平均評価点5.5以上
5:平均評価点5.0以上5.5未満
4:平均評価点4.0以上5.0未満
3:平均評価点3.0以上4.0未満
2:平均評価点2.0以上3.0未満
1:平均評価点2.0未満
<さっぱり感>
10名の専門パネルが、各外用組成物を含浸させた基材で、首筋をふき、ふき取り直後にさっぱりしたかどうかについて、下記評価基準に基づき評価した。結果は、専門パネル10名の平均評価点を算出し、下記判定基準に基づき「さっぱり感」を評価した。なお、判定基準が3以上を合格とする。
−評価基準−
6点:非常にさっぱりした
5点:とてもさっぱりした
4点:さっぱりした
3点:少しさっぱりした
2点:あまりさっぱりしなかった
1点:全くさっぱりしなかった
−判定基準−
6:平均評価点5.5以上
5:平均評価点5.0以上5.5未満
4:平均評価点4.0以上5.0未満
3:平均評価点3.0以上4.0未満
2:平均評価点2.0以上3.0未満
1:平均評価点2.0未満
(実施例29〜34)
表7に記した組成に従い外用組成物を調製した。包材としては、表7に記した最内層の平均厚みを有すること以外は、実施例1と同じ層構成、及び平均厚みを有するアルミニウム積層フィルム(藤森工業株式会社製)を用いた。外用組成物、及び包材以外は、実施例1と同様にして、実施例29〜34の外用剤を製造した。
得られた実施例29〜34の外用剤を、実施例1と同様にして評価した。評価結果は、表7に示した。
なお、包材の最内層の平均厚みが60μmを超えると、ヒートシールが困難であった。
(実施例35〜39)
基材として、表8に記した不織布を用いたこと以外は、実施例1と同様にして実施例35〜39の外用剤を製造した。
得られた実施例35〜39の外用剤を、実施例1と同様にして評価した。評価結果は、表8に示した。なお、比較のため、表8には実施例1の結果も併記した。
(配合例1)
本発明における外用組成物の好適な配合例を下記表9に示す。
なお、実施例1〜39、比較例1〜7、及び配合例1で使用した試薬の商品名及び製造会社は下記表10に示す通りである。
なお、実施例1〜39及び比較例1〜7で使用した不織布の材質、坪量、商品名、及び製造会社は下記表11に示す通りである。
本発明の外用剤は、かゆみ抑制、及び包材の腐食抑制に優れ、さっぱり感を付与することができるため、例えば、顔用汗拭きシート、身体用汗拭きシート、身体用デオドラントシート、足用拭き取りシート、介護用清拭シート、皮脂拭き取り用シートとして好適に利用可能である。

Claims (4)

  1. (A)抗ヒスタミン薬の塩酸塩及び局所麻酔薬の塩酸塩の少なくともいずれか0.5w/v%〜5w/v%、(B)エタノール3w/v%〜30w/v%、(C)ホウ砂及びホウ酸の少なくともいずれか、並びに(D)有機酸及び有機塩基のいずれか、を含有する外用組成物と、
    基材と、
    アルミニウム層を少なくとも有する積層フィルムからなる包材と、を含み、
    前記(D)成分の有機酸及び有機塩基のいずれかが、クエン酸水和物、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸ナトリウム水和物、及びコハク酸二ナトリウム水和物から選択される少なくとも1種であり、
    前記外用組成物が、前記基材に含浸され、前記包材で包装されてなることを特徴とする外用剤。
  2. 前記(D)成分の含有量(w/v%)と前記(C)成分の含有量(w/v%)との質量比(D/C)が、0.2〜1.5である請求項1に記載の外用剤。
  3. 前記(A)成分が、ジフェンヒドラミン塩酸塩、イソチペンジル塩酸塩、ジブカイン塩酸塩、及びリドカイン塩酸塩から選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載の外用剤。
  4. 前記包材が、前記アルミニウム層の両側に熱可塑性樹脂層を更に有する請求項1から3のいずれかに記載の外用剤。
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