JP2017189732A - フィルムの異物除去機構及びフィルム製造装置 - Google Patents

フィルムの異物除去機構及びフィルム製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フィルムに付着した微小な磁性異物を除去できるフィルムの異物除去機構及びフィルム製造装置を提供する。【解決手段】本発明の一態様にかかるフィルムの異物除去機構は、フィルム又はフィルムを成形する前の溶融体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記フィルム又は前記溶融体の少なくとも一面に、イオンを供給して前記フィルム又は前記溶融体を除電する除電器と、前記除電器より搬送方向の下流側に設けられ、前記フィルム又は前記溶融体に付着した磁性異物を吸着する磁石と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、フィルムの異物除去機構及びフィルム製造装置に関する。
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン及びポリ塩化ビニル等に代表される汎用プラスチックフィルムは、各種包装等の生活用品から自動車等の工業用品の部材まで、種々の用途で用いられている。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンは、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタ等のセパレータフィルムとして用いられている。
用途によってフィルムに求められる品質は異なるが、フィルムに混入した異物は種々の問題の原因となるため、異物を減少させるということは共通の課題である。例えば、フィルムを光学用途に用いる場合、異物は散乱原因であり、フィルムの透明性等の劣化の原因となる。またフィルムを電池等の用途に用いる場合は、フィルムに混入した金属異物は、電池の短絡等の原因となる。またこの他、フィルムに混入した異物は、フィルム強度の低下の原因にもなりうる。
例えば特許文献1には、2軸ベント式押出機を用いて、所定の樹脂異物による欠点を3個/10000m以下にした樹脂フィルムが記載されている。
また例えば特許文献2には、長径50μm以上の異物の個数を3〜2000個/1000mに低減した偏光板用保護フィルムが記載されている。
また特許文献3には、リチウムイオン二次電池用のセパレータのスラリーから磁石を使用して磁性異物を除去する方法が記載されている。
特開平11−277622号公報 特開2015−102655号公報 特開2015−65097号公報
しかしながら従来の方法では、フィルムに混入した磁性異物を充分に除去できるとは言えなかった。中でも特に100μm以下の微小な磁性異物は、静電気力などの要因の影響を受けるために充分に除去することが困難であった。
このような微小な磁性異物が付着又は混在したフィルムを用いて製品を加工すると、製品の品質に影響が及ぶ場合があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、フィルムに付着した微小な磁性異物を除去できるフィルムの異物除去機構及びフィルム製造装置を提供する。
上記目的を達成するために、本発明のフィルムの異物除去機構及びフィルム製造装置が有する特徴を以下に示す。
(1)本発明の一態様にかかるフィルムの異物除去機構は、フィルム又はフィルムを成形する前の溶融体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記フィルム又は前記溶融体の少なくとも一面に、イオンを供給して前記フィルム又は前記溶融体を除電する除電器と、前記除電器より搬送方向の下流側に設けられ、前記フィルム又は前記溶融体に付着した磁性異物を吸着する磁石と、を備える。
(2)上記(1)に記載のフィルムの異物除去機構において、前記除電器及び前記磁石が、前記フィルム又は前記溶融体の両面に設けられていてもよい。
(3)上記(1)又は(2)のいずれかに記載のフィルムの異物除去機構において、前記除電器及び前記磁石が、前記搬送方向に交互に複数設けられていてもよい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のフィルムの異物除去機構において、前記磁石は、前記搬送方向と略垂直をなす幅方向に延在して前記幅方向で略均一な磁場を形成する構成でもよい。
(5)本発明の一態様にかかるフィルム製造装置は、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のフィルムの異物除去機構を備える。
(6)上記(5)に記載のフィルム製造装置において、フィルムを成形する前の溶融体を吐出する吐出機構と、吐出された前記溶融体を成形するフィルム成形機構と、前記フィルム成形機構で成形されたフィルムを延伸する延伸機構と、をさらに備え、前記フィルムの異物除去機構が、前記吐出機構と前記フィルム成形機構の間または前記延伸機構の後の、一方または両方に設けられていてもよい。
本発明の一態様にかかるフィルムの異物除去機構によれば、フィルムに対してイオンを供給して除電した後に、磁石がフィルムに対して磁場を与えるため、静電気力の影響を受けることなく、磁性異物を吸着して除去できる。中でも、サイズが50μm前後の磁性異物を除去することが可能である。
また、本発明の異物除去機構をリチウムイオンバッテリ用セパレータフィルムに適用した場合、セパレータフィルム表面から50μm前後のサイズの磁性異物を除去することが可能となる。
本発明の第1実施態様にかかるフィルムの異物除去機構の概略図である。 本発明の第1実施態様にかかるフィルムの異物除去機構の磁石近傍を拡大した拡大斜視図である。 本発明の第1実施態様にかかるフィルムの異物除去機構の変形例の概略図である。 本発明の第2実施態様にかかるフィルムの異物除去機構の概略図である。 本発明の第3実施態様にかかるフィルムの異物除去機構の概略図である。 本発明の一態様にかかるフィルム製造装置の概略図である。
「フィルムの異物除去機構」
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかるフィルムの異物除去機構の概略図である。
図1に示すように、フィルムの異物除去機構10は、搬送手段1と、除電器2と、磁石3とを有する。フィルムの異物除去機構10は、フィルム又はフィルムを成形する前の溶融体から磁性異物を除去する。
ここで、本明細書においてフィルムは、一般に広く用いられる薄いフィルムのみに限定されず、ある程度の剛性を有するシートも含む。またフィルムを成形する前の溶融体とは、樹脂フィルムを成形する場合は樹脂組成物であり、ガラスシート等の無機化合物からなるフィルムを成形する場合は溶融したガラスである。
以下、フィルムから磁性異物を除去する場合を例に説明する。
搬送手段1は、フィルムfを一方向に搬送できれば特に問わない。例えば、図1に示す搬送手段1は、巻出し部1aと巻き取り部1bとを備える搬送手段1である。巻出し部1aで巻き出されたフィルムfは、巻き取り部1bで再度巻き取られることで、フィルムfは一方向に流れる。以下、フィルムfの巻出し部1a側を「上流」、巻き取り部1b側を「下流」、フィルムの流れ方向を「搬送方向」ということがある。
搬送手段1によって搬送されるフィルムfの種類は、特に問わない。例えば、光学用途のフィルム、セパレータ等の電子デバイス用とのフィルム等のフィルム等から磁性異物を除去することができる。
除電器2は、搬送方向に流れるフィルムfの一面に設けられる。除電器2は、フィルムfと接触せずに、一定の距離を離して配置されている。除電器2には、例えば、イオナイザ等を用いることができる。以下、除電器2の一例であるイオナイザを用いた場合を例にとって説明する。
イオナイザ2は、イオンをフィルムfに供給する。イオナイザ2はプラス(正)イオンおよびマイナス(負)イオンを供給することができ、プラスイオンおよびマイナスイオンの供給量が制御装置(図示省略)によってコントロールされる。
イオナイザ2は正イオン用放電針と負イオン用放電針とを備え、各放電針に電圧を印加することにより、コロナ放電を発生させ、これにより生成された正イオンまたは負イオンがイオン供給口(図示省略)を介して供給される。イオナイザ2の供給口を、フィルムfに向け、イオン供給口から供給されるイオンにより、搬送されるフィルムfを除電する。
正イオン濃度もしくは負イオン濃度は手動で調節してもよいし自動で調節してもよい。
イオナイザ2から供給するイオン濃度を調整は、フィルムfの帯電量に応じて行う。搬送されるフィルムfに除電イオンを供給することで、フィルムfから静電気が除去される。フィルムfから静電気が除去されることで、後述する磁石3における磁気吸着が阻害されること又は低減されることが避けられる。
また例えば帯電レベルを検知するセンサを移送路内に設け、このセンサからの信号を処理してフィルムfの帯電レベルを検知回路で判断し、検知回路で判断された帯電レベルに基づいて正負のイオンの供給量を調整してもよい。
このような構成でフィルムfを除電することでフィルムfの帯電レベルの調整にかかる手間を省くことができ、利便性の高い選別装置を提供することができる。
フィルムfに対してイオンをなるべく均一に分散させるには、イオンを含む空気(エア)を所定の風圧で供給するとよい。フィルムfに変えて、フィルムfを成形する前の溶融体にイオンを当てる場合は、溶融体が波打たない程度の風圧が好ましい。イオンを含む空気を供給する除電方法は、接地させるタイプの除電と比較して短時間で除電可能であり、歩留まりが向上しコンパクトな装置が可能となる。
磁石3は、フィルムfのイオナイザ2と同一面側で、イオナイザ2より下流側に設けられる。磁石3は、フィルムfと接触せずに、一定の距離を離して配置されている。
図2は、本発明の第1実施態様にかかるフィルムの異物除去機構の磁石近傍を拡大した拡大斜視図である。磁石3は、磁気吸着面3aをフィルムfと対向するように配設される。
磁石3は、フィルムf上に磁気吸着領域Mを形成する。搬送されるフィルムfが磁気吸着領域Mを通過する際に、フィルムfに付着した磁性異物が磁石3に吸着される。磁石3により磁性異物を吸着することで、搬送されるフィルムfに付着または混在した磁性異物を吸着する。磁石3により磁性異物を吸着することで、巻き取り部1bで巻き取られるフィルムが有する異物数を少なくすることができる。
磁石3は、永久磁石でもよいし電磁石でもよい。電磁石の場合は電力供給が必要であるが、形成する磁場強度を自在に制御することができる。また、永久磁石であれば磁場の形成に電力が不要となり、ランニングコストを抑えることができる。
磁石3の方式や形状などの態様に特に制限はない。
例えば、図2に示すように、磁石3を細長い方形状に形成してもよい。細長い方形状の磁石は、長手方向に略均一な磁場を形成する。フィルムfと対向する磁気吸着面3aが長手方向に略均一な磁束密度を発生するためである。
方形状の磁石3を用いる場合は、フィルムfの搬送方向と略垂直な方向に磁石3の長手方向を合わせて、磁石3を配置する。磁石3の長手方向と、フィルムfの搬送方向と略垂直な方向とを一致させることで、搬送されるフィルムf全面に対して、ムラの少ない磁場を形成できる。
磁石3の磁気吸着面3aとフィルムfとの間隔は、適宜調整することができる。一方で、搬送されるフィルムfに与えられる磁気強度の観点からは、磁石3の磁気吸着面3aとフィルムfとの間隔は、なるべく狭い方が好ましい。
例えば、表面磁束密度10000ガウス(1.0テスラ)の磁石3を、10mmだけフィルムfから離間させ、搬送されるフィルムfに約0.5テスラ(5000ガウス)の磁場を与えてもよい。また、フィルムfと磁石3との距離を10mmとしつつ、より強力な1.5テスラ、2.0テスラ、2.5テスラ、2.7テスラ、3.0テスラの表面磁束密度を有する磁石3を使用して、より強力な磁場を形成できるようにしてもよい。またフィルムfと磁石3との間隔をより狭くして、フィルムf上に形成される磁場をより強くしてもよい。
磁石3は、上記のとおり例えば0.5テスラ以上、好ましくは0.8テスラ、より好ましくは1.0テスラ、更に好ましくは1.5テスラ、より更に好ましくは2.5ないし2.7テスラ以上の磁束密度を有することが好ましい。磁石3が充分な磁束密度を有することで、フィルムf上に適切な磁気吸着領域Mを形成でき、樹脂異物の除去精度を高めることができる。
次に本発明の作用について説明する。
フィルムfは、搬送手段1の巻出し部1aから巻き出され、巻き取り部1bで巻き取られることで、一方向に搬送される。
搬送されるフィルムfの上方には、イオナイザ2が設けられている。イオナイザ2のイオン供給口から供給される正イオンまたは負イオンによってフィルムfが除電される。
除電されたフィルムfは、磁石3によって形成された磁気吸着領域Mを通過する。フィルムfが磁気吸着領域Mを通過する際に、フィルムfに付着した磁性異物は、磁石3の磁気吸着面3aに吸着される。
磁性異物が除去されたフィルムfは、巻き取り部1bで巻き取られ、ロール状のウェブ(製品)となる。
なお、磁気吸着面3aの磁性異物はユーザが定期的に除去回収することで磁石3を継続使用することができる。
上述のように、本発明の一態様にかかるフィルムの異物除去機構10を用いることで、フィルムfに付着している磁性異物を好適に除去することができる。またイオナイザ2により除電するため、静電気力の影響を受けることなくフィルムfから磁性異物を吸着して除去できる。
磁石3のみを用いた構成では、静電気の力が磁気力を上回っており、磁石3によって除去できる磁性異物には限りがある。特に50〜60μm以下のサイズの磁性異物を除去することは困難である。
これに対し、本発明の一態様にかかるフィルムの異物除去機構10により除去可能な磁性異物のサイズは20μm〜数百μmまで様々であるが、とりわけ20μm〜100μmサイズの磁性異物を除去することができ、特に50μm以下のサイズの磁性異物を高い精度で除去できる。
なお、磁性異物がフィルムfに付着しているか否かは走査型電子顕微鏡などを用いて検査してもよいし、あるいは磁場内を移動する磁性異物による磁場の変動をモニタリングしてもよく、検査手法に特に制限はない。
ここまで、フィルムから磁性異物を除去する場合を例に説明した。フィルムを成形する前の溶融体から磁性異物を除去する場合も、ほとんど同様の過程で磁性異物が除去される。図3は、本発明の第1実施態様にかかるフィルムの異物除去機構の変形例の概略図である。
溶融体faは形状を維持できないという点が、フィルムfの場合と異なる。そのため、図1に示すように、単体を中空で搬送することはできない。そのため、溶融体の場合は、回転駆動するコンベア等を搬送手段1として用い、搬送手段1で溶融体faを支持搬送する。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施態様にかかるフィルムの異物除去機構の概略図である。第2実施形態にかかるフィルムの異物除去機構11は、除電器2及び磁石3が搬送されるフィルムfの両面に設けられている点が、第1実施形態にかかるフィルムの異物除去機構10と異なる。
フィルムfの両面に除電器2及び磁石3を設けることで、フィルムfの両面に付着した磁性異物を除去することができる。
フィルムfを成形する前の溶融体の場合、溶融体が固化していない。そのため、両面から除電及び磁気吸着を行わなくても、除電器2及び磁石3が配設された面と反対側の磁性異物も除去することはできる。一方で、溶融体の場合でも、両面から除電及び磁気吸着することで、磁性異物の除去精度を高めることができる。溶融体を両面から除電及び磁気吸着をする場合は、図3に示す搬送手段1を接地し、搬送手段1の内部に磁石3を設けることで行うことができる。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施態様にかかるフィルムの異物除去機構の概略図である。第3実施形態にかかるフィルムの異物除去機構12は、除電器2及び磁石3が搬送されるフィルムfの搬送方向に複数設けられている点が、第1実施形態にかかるフィルムの異物除去機構10と異なる。
磁石3を大型化すると磁石の入手が困難となる。これに対し、磁石3を複数配置することで、フィルムの異物除去機構12の作製が容易になる。
また搬送方向に複数配置された磁石3毎に除電器2を設けることが好ましい。すなわち、除電器2と磁石3は、搬送方向に交互に複数設けることが好ましい。除電器2と磁石23を搬送方向に交互に複数設けることで、磁性異物の除去精度をより高めることができる。
フィルムfは、搬送時の大気等との摩擦により帯電しやすい。そのため、上流側の磁石3により形成される磁気吸着領域Mを通過後に再度帯電することがある。
フィルムfが各磁石3により形成される各磁気吸着領域Mを通過する前に、除電器2によって予めフィルムfを除電することで、いずれの磁石3により形成される磁気吸着領域Mにおいても静電気の影響が避けられる。
磁石3により形成される磁場は、下流ほど大きいことが好ましい。例えば、最上流側の磁石3の磁束密度が0.5テスラであれば、下流側に行くにつれて、1.0テスラ、1.5テスラと段階的に増やしていくことが好ましい。下流側の磁石3により形成される磁場程大きくすれば、上流側の磁石3で除けなかった磁性異物を下流側で確実に除去することができる。
「フィルム製造装置」
図6は、本発明の一態様にかかるフィルム製造装置の概略図である。
本発明の一態様にかかるフィルム製造装置は、上述の異物除去機構10を備える。例えば図6に示すフィルム製造装置は、上述の異物除去機構10と、吐出機構20と、フィルム成形機構30と、延伸機構40と、を備える。
吐出機構20から吐出されたフィルムを成形する前の溶融体faは、フィルム成形機構30で所定の厚みのフィルムfに加工される。加工されたフィルムfは、延伸機構40で1軸又は2軸に延伸され、巻き取り部50で巻き取られ、ロール状のウェブ(製品)となる。
吐出機構20は、フィルムを成形する前の溶融体を吐出する。吐出機構20は、スリットダイ等の公知の吐出ダイ等を用いることができる。図6では、吐出機構20から吐出された溶融体faをドラム21で受ける構造を図示しているが、フィルム成形機構30を構成する圧延ロール等に溶融体faを直接吐出してもよい。
フィルム成形機構30は、公知のものを用いることができる。フィルムを成形する方法は、いわゆる溶融押出成形法を用いることができる。具体的には、T−ダイ法、インフレーション法、溶液流延法、カレンダー法等を用いることができる。
フィルムを積層構造にする場合は、複数の素材を一度に押し出して重ねる共押出法等を行って作製することができる。またそれぞれ成形したフィルムを熱圧着等によりラミネート加工してもよい。
図6に示すフィルム成形機構30は、圧延ロールとドラム21により溶融体faを所定の厚みのフィルムfに加工する。例えば、溶融体faが露光により架橋する樹脂化合物の場合は、圧延ロール又はドラム21のいずれかに露光手段を設ける。露光手段で露光することで、溶融体faが架橋しフィルムfになる。また例えば、溶融体faが結晶性樹脂の場合は、圧延ロール又はドラム21のいずれかに冷却手段を設ける。冷却手段で冷却することで、溶融体faが結晶化しフィルムfになる。
延伸機構40は、公知のものを用いることができる。例えば、図6に示すフィルム製造装置は、縦軸延伸機構41と、横軸延伸機構42を有する。縦軸延伸機構41は、第1ロール41Aと第2ロール42Bの回転速度を変化させることで、フィルムfを搬送方向に延伸する。横軸延伸機構42は、フィルムfを搬送する搬送方向に対して垂直なフィルムfの幅方向にフィルムfを延伸する。
上述の異物除去機構10は、吐出機構20で溶融体faを吐出してから、フィルムfを巻き取り部50で巻き取るまでの間のいずれの部分に設けてもよい。いずれの部分に異物除去機構10を設けても、フィルムfに付着、混入した磁性異物を除去することができる。
また異物除去機構10は、吐出機構20とフィルム成形機構30の間、または、延伸機構40の後の、一方または両方に設けられていることが好ましい。
吐出機構20とフィルム成形機構30の間において搬送されるものは、フィルムfに成形される前の溶融体faである。そのため、吐出機構20とフィルム成形機構30の間に異物除去機構10を設けることで、最終的に出来上がるフィルム内に噛みこむ磁性異物を低減することができる。
またフィルムfは延伸機構40の後に、巻き取り部50で巻き取られる。搬送過程でフィルムfには、異物が付着することがある。そのため、延伸機構40後に異物除去機構10で異物を除去することで、最終製品の品質を高めることができる。またロール状のウェブ(製品)に加工する際に、噛みこむ異物を低減することができる。
上述のように、本発明の一態様にかかるフィルム製造装置によれば、磁性異物の少ないフィルムを得ることができる。とりわけ従来除去することが困難だった20μm〜100μmサイズの磁性異物を除去することができ、特に50μm前後のサイズの磁性異物を精密に除去できる。
また、リチウムイオンバッテリ用セパレータフィルム(以降、セパレータという)の表面から磁性異物を除去してもよい。
形成されたフィルムが所定の温度条件のもと、幅方向(TD方向)とこの幅方向と略垂直をなす搬送方向(機械方向またはMD方向)とのうちの少なくともどちらか一方に延伸されてセパレータが作製される。
作製されたセパレータの表面にイオナイザによって除電イオンを供給し、除電されたセパレータは磁気吸着領域を通される。
除電されたセパレータが磁気吸着領域を通過することによって、セパレータ表面から磁性異物を除去することができる。セパレータ表面に磁性異物が付着したまま電池を製造した場合、予期しない不具合や短絡などの危険性を有することが考えられる。本発明をセパレータの製造に適用することにより、このような危険性を低減することができ、安全で信頼性の高い電池の製造が可能となる。
除電エアの供給態様や磁場の付与態様は、図1〜図5での例示内容を適宜適用するとよい。これにより、セパレータ表面から20μm〜100μmサイズの磁性異物を除去することができ、特に50μm前後のサイズの磁性異物を除去することが可能となる。
10,11,12,13…異物除去機構、1…搬送手段、1a…巻出し部、1b…巻き取り部、2…イオナイザ(除電器)、3…磁石、3a…磁気吸着面、20…吐出機構、30…フィルム成形機構、40…延伸機構、41…縦軸延伸機構、41A…第1ロール、41B…第2ロール、42…横軸延伸機構、50…巻き取り部

Claims (6)

  1. フィルム又はフィルムを成形する前の溶融体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送される前記フィルム又は前記溶融体の少なくとも一面に、イオンを供給して前記フィルム又は前記溶融体を除電する除電器と、
    前記除電器より搬送方向の下流側に設けられ、前記フィルム又は前記溶融体に付着した磁性異物を吸着する磁石と、
    を備えるフィルムの異物除去機構。
  2. 前記除電器及び前記磁石が、前記フィルム又は前記溶融体の両面に設けられている請求項1に記載のフィルムの異物除去機構。
  3. 前記除電器及び前記磁石が、前記搬送方向に交互に複数設けられている請求項1又は2のいずれかに記載のフィルムの異物除去機構。
  4. 前記磁石は、前記搬送方向と略垂直をなす幅方向に延在して前記幅方向で略均一な磁場を形成する請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルムの異物除去機構。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルムの異物除去機構を備えるフィルム製造装置。
  6. フィルムを成形する前の溶融体を吐出する吐出機構と、
    吐出された前記溶融体を成形するフィルム成形機構と、
    前記フィルム成形機構で成形されたフィルムを延伸する延伸機構と、をさらに備え、
    前記フィルムの異物除去機構が、前記吐出機構と前記フィルム成形機構の間または前記延伸機構の後の、一方または両方に設けられている請求項5に記載のフィルム製造装置。
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