JP2017188969A - 系統モデル作成システム - Google Patents

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航太 矢口
金子 武
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Abstract

【課題】二負荷法・改良二負荷の考え方に基づき、ループ系統のように主系統と外部系統が多点連系している系統構成にも適用可能な系統モデル作成システムを提供する。【解決手段】系統モデル作成システムは、複数の異なった連系線15a〜15cによって主系統11と接続される縮約対象系統の縮約モデル8を行う。それぞれの連系線15a〜15cは、主系統11及び縮約対象系統22とそれぞれ連系点13a〜13c及び14a〜14cで接続される。主系統11の各連系点13a〜13cと接続する等価縮約ブランチ25と、縮約対象系統22内にある発電機を1機に縮約した等価縮約発電機21と、縮約対象系統内にある負荷を縮約した等価縮約負荷23と、等価縮約負荷12が接続されたノードから等価発電機21までを縮約した等価縮約ブランチ26と、からなる縮約モデルを作成する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、ループ系統のように複数の連系点によって接続される電力系統に対して、高精度な系統縮約モデル作成を可能とする系統モデル作成システムに関する。
電力系統では、ある地点で発生した事故の影響が系統全体に波及することを防ぐため、事故波及防止リレーシステムが用いられている。このようなリレーシステムの一つとして、オンライン事前演算型システムがある。
オンライン事前演算型システムでは、オンラインデータによって現在の系統状態を把握し、その時々の系統状態に基づく過渡安定度計算を行うため、系統構成・運用状態に対応した安定化制御が可能などの利点がある。
しかし、広域連系系統を考慮した場合、オンライン事前演算型システムにおいて外部系統(他電力会社系統等)のような大規模系統をそのまま取り扱うと系統モデルデータが膨大となり、安定度計算に要する時間が増大することになる。また、一般的に外部系統の詳細データをオンラインで入手することはできないため、オンライン事前演算型システムを適用する際には、大規模系統を効果的に簡略化した系統縮約モデルを作成する必要がある。
特開平10−56735号 特開2012−170168号
しかしながら、従来技術は、放射状系統を対象としており、主系統と外部系統の連系点が1箇所の場合を想定している。したがって、複数の連系点によって接続された系統には適用することができない。
また、複数の連系点によって接続される場合にも対応可能であるが、連系点の短絡インピーダンスを主系統側1母線から外部系統側を見た1方向のみで表現している。しかし、ループ系統のように複数の連系点を介して主系統と外部系統が連系している系統構成に適用する際には、各連系点の短絡インピーダンスが相互に影響を及ぼすため、より高精度な系統縮約モデルを作成するためには連系点毎に短絡インピーダンスを合せ込む必要がある。
本実施形態では、二負荷法・改良二負荷の考え方に基づき、ループ系統のように主系統と外部系統が多点連系している系統構成にも適用可能な電力系統縮約モデルの作成手法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため本実施形態は、複数の異なった連系線によって主系統と接続される縮約対象系統の縮約モデルを作成する系統モデル作成システムであって、それぞれの前記連系線は、主系統及び縮約対象系統とそれぞれ連系点で接続され、主系統の各連系点と接続する各連系線の等価縮約ブランチと、前記縮約対象系統内にある発電機を1機に縮約した等価縮約発電機と、前記縮約対象系統内にある負荷を縮約した等価縮約負荷と、前記等価縮約負荷が接続されたノードから前記等価縮約発電機までを縮約した等価縮約ブランチと、からなる縮約モデルを作成する縮約モデル作成部を備えることを特徴とする。
第1実施形態に係る事故波及防止リレーにおける事前演算部の構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る事故波及防止リレーの事前演算部の概略制御フローを示すフローチャートである。 (a)が原系統モデルの構成例、(b)が縮約系統モデルの構成例を示す図である。 第1実施形態の縮約系統モデルにおいて、連結点14aからみた縮約系統モデルの構成例を示す図である。 第1実施形態の状態推定/系統縮約部の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の縮約系統モデルパラメータの推定手順を示すフローチャートである。
以下、本実施形態に係る系統モデル作成システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
[1.第1の実施形態]
[1−1.実施形態の概略]
以下、本実施形態の系統モデル作成システムについて、図1〜6を参照して具体的に説明する。本実施形態の系統モデル作成システムでは、事故波及防止リレーにおける安定度計算を実施するための縮約系統モデルの作成を行う。事故波及防止リレーは、縮約系統モデルを使用して安定度を算出し、脱調防止に必要な電制機を選択する。
[1−2.事故波及防止リレー]
事故波及防止リレーとしては、事後演算型と、オフライン事前演算型と、オンライン事前演算型という3つの方式が知られている。このなかで、オフライン及びオンラインの事前演算型は、実際に事故が発生するよりも前に、事故を想定して系統安定化演算を実施しておく方式である。オフライン及びオンラインの事前演算型は、系統安定化演算を実施するための事前演算部を有している。
この事前演算部1は、図1に示すように、状態推定及び系統縮約を実行する状態推定/系統縮約部2、スクリーニング部3、安定度計算部4、安定度判定部5、電制機選択部6を備えている。
また、事前演算部1では、演算データとして事故発生前の系統情報を用いる。このとき使用する演算データにより、オフライン事前演算型とオンライン事前演算型とを分類している。オフライン事前演算型では、計画系統・潮流から想定した系統情報を演算データとして使用する。一方、オンライン事前演算型では、系統の潮流状況や遮断器入切情報等のオンラインデータを演算データとして使用する。
[1−3.事故波及防止リレーシステムにおける状態推定/系統縮約処理]
図2のフローチャートは、オンライン事前演算型の事故波及防止リレーにおける事前演算部1の概略制御フローを示している。図2に示すように、事前演算部1では、最初に解析モデルを生成するための状態推定/系統縮約処理を行う。以下、状態推定/系統縮約機能について、系統縮約を中心に説明する。なお、状態推定/系統縮約処理以降の処理であるスクリーニングや安定度計算等に関しては、図2の概略制御フローを示すだけに留め、詳しい説明を省略する。
[解析モデルの構成]
オンライン事前演算型の事故波及防止リレーにおいては、事前演算部1が脱調防止に必要な電制機を決めるために安定度計算を実施するが、このとき、安定度計算のベースとなる解析モデルの生成が不可欠である。
系統モデルは、事故波及防止リレーの保護対象系統である内部系統モデルだけではなく、内部系統モデルと、内部系統以外の系統である外部系統モデルとを結合させることにより構成されることが多い。外部系統モデル及び内部系統モデルからなる解析モデルを、原系統モデルと呼んでいるが、実際の解析モデルは、この原系統モデルを基にした縮約系統モデルと呼ばれるモデルを採用している。
ここで、外部系統モデル及び内部系統モデルからなる原系統モデルと、外部系統縮約モデル及び内部系統モデルからなる縮約系統モデルについて、図3を用いて説明する。図の3(a)に示すように、主系統11と、外部系統12と、両者を接続(結合)する複数の連系線15a〜15cとから構成される。
主系統11は、ループ系統である。主系統11には、複数の異なる連系点13a〜13cが含まれ、主系統は、連系点13a〜13cを含むループ状の構成となっている。また、連系点13a〜13cは、連系線15a〜15cを介して外部系統の連系点14a〜14cに接続されている。ここで、連系点14a〜14cが外部系統12の縮約起点となる。すなわち、主系統11と系統縮約対象である外部系統12とは、主系統11側の複数の連系点13a〜13cと、外部系統12側の複数の連系点14a〜14cとで接続されている。なお、図3では、連系点が3箇所の場合を例として示しているが、連系点の数は3箇所に限られない。すなちわ、連系点の数は、3箇所未満でも3箇所より多くても良い。
このような原系統モデルにおいて、外部系統12を系統縮約対象とし、外部系統12の連系点14a〜14cが縮約起点となる。また、図3(a)中の符号Zs1〜Za3は、原系統11の連系点13a〜13cから系統縮約対象側つまり外部系統12をみた短絡インピーダンスを表している。符号Zsa〜Zacは、原系統11の連系点13a〜13cから主系統11をみた短絡インピーダンスを表している。
図3の(b)は、本実施形態における外部系統12を縮約した例を示している。縮約系統モデルにおける内部系統モデルは、上述した主系統11のそれと同一であるが、外部系統縮約モデルは等価縮約発電機21、等価縮約ブランチ22〜26、等価縮約負荷23,24から構成されている。
[縮約系統モデルの生成]
以上のような縮約系統モデルの生成は、事前演算部1の状態推定/系統縮約機能によって実現される。このとき、縮約系統モデルは、状態推定と系統縮約という2段階の処理を経て生成されている。状態推定とは、オンラインで内部系統の情報を収集し、内部系統モデル101の初期状態を決定する処理である。
[状態推定]
状態推定にてオンラインで内部系統から収集される情報としては、内部系統のテレメータ情報(以下、TM情報と呼ぶ)やスーパビジョン情報(以下、SV情報と呼ぶ)などがある。このうち、TM情報は各所線路の潮流値や母線電圧値を計測した潮流情報である。またSV情報は、遮断器の入切情報となる発電機や送電線の並解列情報である。このように、オンラインから様々な情報を収集して生成される内部系統モデル101は、詳細模擬のモデルとなり得る。
[系統縮約]
これに対して、保護対象外である外部系統モデル12は、内部系統モデル11とは異なり、収集可能なオンラインデータに制約がある。その上、オンライン事前演算型システムでは、系統安定化演算に要する演算時間を短縮することが要求される。したがって、オンライン事前演算型システムの事前演算部1では、外部系統モデル12に関して、着目する現象に関して計算精度が維持できる範囲で系統縮約を行い、簡略模擬である外部系統縮約モデル20を生成する。
[外部系統縮約モデルのパラメータ]
ところで、事前演算部1における系統縮約処理では、作成した外部系統縮約モデル20のパラメータを更新する必要がある。ただし、外部系統からのオンラインデータは、収集が限定的なので、限られたデータを基にして、外部系統縮約モデル20の各パラメータを推定し、更新している。したがって、この推定値精度が縮約モデルの精度を大きく左右することになる。本実施形態に係る縮約モデルのパラメータ推定は、正にこの点に関する技術である。
[外部系統縮約モデルのパラメータ推定]
外部系統縮約モデル20では、外部系統の発電量や負荷量は、内部系統のそれと同じ傾向で変化するものとして想定している。そのため、等価縮約発電機の電気出力や等価縮約負荷といったパラメータに関しては、原系統のオンラインデータを用いて推定している。
また、パラメータ推定手法では、等価縮約発電機21の発電機定数や等価縮約ブランチ25,26のインピーダンスといったパラメータに関しては、等価縮約負荷22a〜22c等のように内部系統のオンラインデータを用いるのではなく、次のような推定を行っている。
すなわち、特許文献1の第11〜第15の実施形態にあるように、外部系統及び連系線の全ての設備の諸元を表す設備データ等の設備関連データと、外部系統のオンラインデータの発電機並解列情報(SV情報)を用いて、現時点の発電機並列状態に修正した外部系統モデル12を生成する。そして、この生成した外部系統モデル12を用いて、短絡容量法や二負荷法などの既存の系統縮約手法により、前記パラメータつまり等価縮約発電機21の発電機定数や等価縮約ブランチ25,26のインピーダンスを、周期ごとに算出している。
[外部系統の等価縮約方法]
外部系統縮約モデル20のパラメータとは、具体的には、等価縮約発電機21の電気出力や発電機定数(定格容量や内部インピーダンス等)、各連系線の等価縮約ブランチ22、等価縮約負荷23、24、等価縮約ブランチ25、26のインピーダンス等である。
そして、本実施形態の特徴は、連系線がループ系統で接続されていることを考慮し、外部系統縮約部4において、各連系点における連系線潮流と連系点から外部系統モデル12側をみた主系統側と外部系統側の双方向の短絡インピーダンスを用いて、各連系点の短絡インピーダンスが縮約前後で一致するように、当該パラメータを推定する点に特徴がある。
[モデルパラメータの調整方法]
本実施形態における外部系統縮約部4は、外部系統縮約モデル20のモデルパラメータの推定値を算出する。外部系統縮約部4が、本実施形態で算出するモデルパラメータは、次の(a)〜(i)である。
(a)ノード1(中間負荷ノード)の有効電力負荷PL
(b)ノード2(発電機ノード)の有効電力負荷PL
(c)等価縮約ブランチ25のリアクタンスX
(d)等価縮約ブランチ22aのリアクタンスX11
(e)等価縮約ブランチ22bのリアクタンスX12
(f)等価縮約ブランチ22cのリアクタンスX13
(g)縮約ブランチ22a〜22c、等価縮約ブランチ25の抵抗分R11〜R13、R2
(h)縮約ブランチ22a〜22c、等価縮約ブランチ25の対地アドミタンスY11〜Y13、Y2
(i)発電機パラメータ(定格容量G、定格出力P、慣性定数Mg、インピーダンスZg、時定数Tg、制動係数Dg)
図5は、外部系統縮約部の構成を示すブロック図である。外部系統縮約部4は、外部系統縮約モデルのモデルパラメータの推定値を算出するために、短絡インピーダンス関係式算出部41、無効電力損失算出部42、発電機内部初期位相角算出部43、無効電力損失の誤差算出部44、発電機内部初期位相角の誤差算出部45、縮約モデルパラメータ推定部46を備える。また、外部系統縮約部4は、図示しない記憶部を備え、短絡インピーダンス関係式算出部41、無効電力損失算出部42、発電機内部初期位相角算出部43、無効電力損失の誤差算出部44、発電機内部初期位相角の誤差算出部45で算出した算出結果を記憶部に記憶する。縮約モデルパラメータ推定部46では、記憶部に記憶された各算出部の算出結果を諒してモデルパラメータの推定を行う。
[短絡インピーダンス関係式算出部]
短絡インピーダンス関係式算出部41は、モデルパラメータの推定に必要な、短絡インピーダンス関係式の算出を行う。短絡インピーダンスの関係式の算出では、縮約系統の連系点14a〜14cから縮約系統側を見た短絡インピーダンスZs1’〜 Zs3’と、原系統11の連系点13a〜13cから縮約系統側を見た短絡インピーダンスZs1〜 Zs3をそれぞれ一致させる短絡インビーダンスの関係式(1−1)を成立させる。
[式1−1]
Figure 2017188969
・・・・(1−1)
関係式(1−1)においては、ループ系統では、各連系点の短絡インピーダンスが、他の連系点に対して相互に影響を与える。そのため、連系点14a〜14cから主系統側を見たインピーダンスZsa’〜Zsc ’を考慮している。また、源系統側を連結点13a〜13cから主系統側を見たインピーダンスは、Zsa〜Zscである。
[無効電力損失算出部]
無効電力損失算出部42では、各連系線における等価縮約ブランチの損失を考慮し、無効電力損失Qlossを算出する。
無効電力損失Qlossは、連結線等価縮約ブランチ15a、連結線等価縮約ブランチ15b、連結線等価縮約ブランチ15c、等価縮約ブランチ25、等価縮約ブランチ26の無効電力損失を和することにより算出する。式(1−2)は、無効電力損失Qlossを表した式である。
[式1−2]
Figure 2017188969
・・・・(1−2)
:縮約対象系統内の全発電機の有効出力の合計
:縮約対象系統内の全有効負荷の合計
PL:ノード1(中間負荷ノード)の有効電力負荷
PL:ノード2(発電機ノード)の有効電力負荷
[発電機内部初期位相角算出部]
発電機内部初期位相角算出部43では、各連系点から見た等価発電機の初期位相角を考慮して発電機の初期位相角θd1、θd2、θd3を算出する。発電機の初期位相角θd1は、連系点ノード13aから見た発電機の初期位相角であり、発電機の初期位相角θd2は、連系点ノード13bから見た発電機の初期位相角であり、発電機の初期位相角θd3は、連系点ノード13cから見た発電機の初期位相角である。
発電機の初期位相角θd1は、二負荷法と同様にして、連結線等価縮約ブランチ15aでの電圧降下X11(PG−PL)、等価縮約ブランチ25での電圧降下X(PG−PL2)、等価縮約ブランチ26での電圧降下X3PG、発電機内部での電圧降下をXd’ PGより算出される。同様に、発電機の初期位相角θd2は、連結線等価縮約ブランチ15bでの電圧降下X12(PG−PL)bと、等価縮約ブランチ25での電圧降下X(PG−PL2)、等価縮約ブランチ26での電圧降下X3PG、発電機内部での電圧降下をXd’ PGより算出され、発電機の初期位相角θd3は、連結線等価縮約ブランチ15bでの電圧降下X12(PG−PL)b、等価縮約ブランチ25での電圧降下X(PG−PL2)、等価縮約ブランチ26での電圧降下X3PG、発電機内部での電圧降下Xd’ PGより算出される。発電機の初期位相角θd1、θd2、θd3は、以下の式(1−3)により示される。
[式1−3]
Figure 2017188969
・・・・(1−3)
[無効電力損失の誤差算出部]
無効電力損失の誤差算出部44では、負荷をすべて等価発電機ノードに付けたときに生じる無効電力損失(ΔQ)の誤差を誤差Q”と置く。誤差Q”は、縮約対象系統内の全発電機の無効出力の合計(QG)と、縮約対象系統内の全無効負荷の合計(QL)を無視し、等価発電機端子電圧の大きさ(Vt)を1.0PUと仮定し、等価縮約ブランチにおける無効電力損失をXt×(PG‐PL)とすると、以下の式(1−4)で表される。
[式1−4]
Q”= ΔQ−Xt×(P−P・・・(1−4)
無効電力損失の式(1−2)を変換すると下記式(1−5)が導出される。
[式1−5]
Figure 2017188969
・・・・式(1−5)
ここで、誤差Q”は、原系統の縮約範囲内のブランチにおける無効電力の損失Qlossの合計ΣQtと、縮約モデルにおいて負荷をすべて発電機端に付けたときの仮想ブランチにかける無効電力損失Qloss’の差とすると、誤差Q”は、下記式(1−6)となる。
[式1−6]
Figure 2017188969
・・・・(1−6)
[発電機内部初期位相角の誤差算出部]
発電機の初期位相角の誤差の算出工程では、各連系から見た等価発電機の初期位相角を考慮して、各連系から見た等価発電機の誤差θg1、θg2、θg3を算出し、各連系点から見た等価発電機の誤差より、発電機端子の初期位相角θg0を算出する。等価発電機の誤差θg1、θg2、θg3は、式(1−3)から算出され、下記式(1−7)となる。
[式1−7]
Figure 2017188969
・・・・(1−7)
式(1−7)より、初期位相角θg0の誤差θ”は、下記の式(1−8)となる。
[式1−8]
Figure 2017188969
・・・・(1−8)
[縮約モデルパラメータ推定部]
縮約モデルパラメータ算出部46では、以下の(a)〜(i)のモデルパラメータについて算出する。
(a)ノード1(中間負荷ノード)の有効電力負荷PL
(b)ノード2(発電機ノード)の有効電力負荷PL
(c)等価縮約ブランチ25のリアクタンスX
(d)等価縮約ブランチ13aのリアクタンスX11
(e)等価縮約ブランチ13bのリアクタンスX12
(f)等価縮約ブランチ13cのリアクタンスX13
(g)縮約ブランチ13a〜13c、R2の抵抗分R11〜R13、R2
(h)縮約ブランチ13a〜13c、R2の対地アドミタンスY11〜Y13、Y2
(i)発電機パラメータ(定格容量G、定格出力P、慣性定数Mg、インピーダンスZg、時定数Tg、制動係数Dg)
このうち、(a)〜(c)のパラメータに関しては、放射状系統を対象とした従来の二負荷法と同じ手順で導出することができる。
(d)〜(f)のパラメータに関しては、縮約後のXs1’〜 Xs3’が、原系統モデルのXs1〜 Xs3と一致するX11〜X13を算出する。縮約ブランチのリアクタンスは、縮約後のXs1’、Xs2’、Xs3’が原系統のXs1、Xs2、Xs3と一致するように、X11〜X13を算出する。
(g)〜(h)のパラメータに関しては、従来の二負荷法と同様に、縮約ブランチ22a〜22cの抵抗分R11〜R13、R2に関しては、原系統の有効電力損失ΣPlossと無効電力損失ΣQlossとの比より算出する。また、縮約ブランチ13a〜13c、R2の対地アドミタンスY11〜Y13、Y2に関しては、縮約ブランチのリアクタンス比より算出する。
(i)のパラメータに関しては、従来の二負荷法と同様の計算式を用いることにより算出する。
[1−2.作用]
以下では、本実施形態の系統モデル作成システムにおけるモデルパラメータの算出手順について、詳細に説明する。図6に示すように系統モデル作成装置は、以下の手順でモデルパラメータの調整を行う。
(1)短絡リアクトルの関係式の算出工程(Step1)
(2)無効電力損失の計算工程(Step2)
(3)発電機の初期位相角の算出工程(Step3)
(4)無効電力損失の誤差の計算工程(Step4)
(5)発電機の初期位相角の誤差の算出工程(Step5)
(6)縮約モデルパラメータの算出工程(Step6)
Step1では、縮約系統の連系点14a、14b、14cから縮約系統側を見た短絡インピーダンスZs1′、Zs2′、Zs3′と、原系統の連系点13a、13b、13cから縮約系統側を見た短絡インピーダンスZs1、Zs2、Zs3をそれぞれ一致させる短絡インピーダンスの関係式を成立させる。
ループ系統では各連系点の短絡インピーダンスが他の連系点に対して相互に影響を与えることになるため、連系点14a、14b、14cから主系統側を見た短絡インピーダンスZsa′、Zsb′、Zsc′(原系統の連系点13a、13b、13cから主系統側を見た場合はZsa、Zsb、Zsc)を考慮する。
図4には連系点14aから縮約系統側を見た場合の等価系統図を示しており、Zs1′の短絡インピーダンス関係式を記述するにはZsb′、Zsc′を考慮する必要がある。従来の二負荷法・改良二負荷法では、短絡インピーダンスを求めるのは1箇所・1方向のみであるが、本実施形態では複数の連系点において双方向の短絡インピーダンスを考慮することで、各連系点の短絡インピーダンスを縮約前後でそれぞれ一致させることができ、ループ系統に対応した等価縮約系統の作成が可能となる。なお、簡略化のためにR3=0、X3=0としても良い。
Step2、Step3、Step4、Step5では、従来の二負荷法・改良二負荷法と同様に無効電力損失Qloss、等価発電機内部初期位相角θ、負荷を全て等価発電機ノードにつけた場合に生じる無効電力損失誤差Q”、負荷を全て等価発電機ノードにつけた場合に生じる等価発電機内部初期位相角θ”を算出する。但し、本実施形態では連系点が複数あるため、Step2とStep4では各連系線等価縮約ブランチの損失を、Step3とStep5ではそれぞれの連系点からみた等価発電機の初期位相角を考慮する。
Step6では、モデルパラメータを算出する。PL1、PL2、X2はQ”、θ”を用いて従来の二負荷法・改良二負荷法と同様の計算式で算出することができる。各連系線等価縮約ブランチのリアクタンス成分X11、X12、X13はStep1で求めた各連系点から見た短絡インピーダンスの関係式を用いて、連立非線形方程式を解くことで算出する。なお、縮約ブランチの抵抗成分R11、R12、R13、R2については、従来の二負荷法・改良二負荷法と同様に原系統の有効電力損失と無効電力損失の比を用いて算出可能である。等価縮約発電機内部定数(定格容量G、定格出力P、慣性定数Mg、インピーダンスZg、時定数Tg、制動係数Dg)は従来の二負荷法・改良二負荷法と同様の計算式を用いて算出する。
[1−3.効果]
本実施形態によれば、複数の異なる連系点を介してループ系統を構成する主系統と、主系統から複数の連系点により接続される外部系統が存在する電力系統に対して、外部系統の縮約前後で各連系点の短絡インピーダンスをそれぞれ一致させることにより、原系統と等価な外部系統縮約モデルを作成することができる。
[2.他の実施形態]
なお、上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、3つの連系点14a、14b、14cがある系統を例として説明したが、連系点の数は限定されず、3箇所以上、あるいは3箇所未満でもよい。また、上記実施形態では、ループ系統を対象とした場合を例に説明したが、メッシュ系統あるいは放射系統など、対象系統は限定されない。
上記実施形態では、モデルパラメータを、等価縮約発電機21の内部定数、線路インピーダンス(R11、R12、R13、X11、X12、X13、R2、R3、X2、X3)、有効電力負荷(PL1、PL2)、無効電力負荷(QL1、QL2)としたが、モデルパラメータ数は限定されておらず、モデルパラメータを追加または省略してもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…事前演算部
2…状態推定/系統縮約部
3…スクリーニング部
4…安定度計算部
41…短絡インピーダンス関係式算出部
42…無効電力損失部算出部
43…発電機内部初期位相角算出部
44…無効電力損失部の誤差算出部
45…発電機内部初期位相角の誤差算出部
46…縮約モデルパラメータ算出部
5…安定度判定部
6…電制機選択部
7…原系統モデル
8…縮約系統モデル
11…主系統
12…外部系統(縮約対象系統)
13a,13b,13c…連系点ノード(原系統)
14a,14b,14c…連系点ノード(縮約起点)
15a,15b,15c…連系線
20…外部系統縮約モデル
21…等価縮約発電機
22a,22b,22c…連系線等価縮約ブランチ
23…等価縮約負荷1
24…等価縮約負荷2
25…等価縮約ブランチ1
26…等価縮約ブランチ2

Claims (5)

  1. 複数の異なった連系線によって主系統と接続される縮約対象系統の縮約モデルを作成する系統モデル作成システムであって、
    それぞれの前記連系線は、主系統及び縮約対象系統とそれぞれ連系点で接続され、
    主系統の各連系点と接続する各連系線の等価縮約ブランチと、
    前記縮約対象系統内にある発電機を1機に縮約した等価縮約発電機と、
    前記縮約対象系統内にある負荷を縮約した等価縮約負荷と、
    前記等価縮約負荷が接続されたノードから前記等価縮約発電機までを縮約した等価縮約ブランチと、
    からなる縮約モデルを作成する縮約モデル作成部を備えることを特徴とする系統モデル作成システム。
  2. 前記縮約モデル作成部は、
    前記縮約系統側の各連系点から見た短絡インピーダンスと、前記原系統側の各連系点から見た短絡インピーダンスを一致させる短絡インピーダンスの関係式を算出する短絡インピーダンス関係式算出部と、
    前記短絡インピーダンスの関係式を用いて前記縮約モデルのモデルパラメータを推定する縮約モデルパラメータ推定部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の系統モデル作成システム。
  3. 前記縮約モデルパラメータ推定部は、
    前記縮約モデルのモデルパラメータとして、各連系線の等価縮約ブランチのインピーダンスと、等価縮約発電機の定数と、等価縮約負荷と、等価縮約負荷から等価縮約発電機までの等価縮約ブランチのインピーダンスをモデルパラメータとして算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の系統モデル作成システム。
  4. 前記縮約モデルパラメータの推定部は、
    前記各連系点から前記等価発電機ノードまでの有効電力損失及び無効電力損失を一致させることを特徴する請求項1乃至3の何れか1項に記載の系統モデル作成システム。
  5. 前記縮約モデルパラメータ推定部は、
    前記等価縮約発電機の初期位相角と、前記等価縮約発電機の総発電量と、前記等価縮約負荷の総量が縮約前後で一致させることを特徴する請求項1乃至4の何れか1項に記載の系統モデル作成システム。
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KR20190061143A (ko) * 2017-11-27 2019-06-05 한국전기연구원 전력계통의 하모닉 임피던스 측정장치 및 측정방법
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