JP2017187655A - 光導波路の製造方法 - Google Patents

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雅夫 内ヶ崎
山口 正利
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正利 山口
杉本 靖
Yasushi Sugimoto
靖 杉本
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Abstract

【課題】伝搬損失が小さく、交差及び曲げによる光損失の増加が小さい光導波路の製造方法を提供すること。
【解決手段】コアパターン30は、光路の方向に伸びるコア周面31を有する。コア周面31は、第1のクラッド層40に接触した第1接触コア周面31aと第1接触コア周面31a以外の第2接触コア周面31bとを有する。第2接触コア領域34bの屈折率は、第2接触コア周面31bからコア中央領域34aにかけて連続的に高い。第2のクラッド層20は、(A)酸性置換基を有するポリマーと、(B)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物と、(C)重合開始剤と、を含有するクラッド形成用の樹脂組成物を用いて形成される。コアパターン30は、(A’)酸性置換基を有するポリマーと、(B’)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物と、(C’)重合開始剤と、を含有するコア形成用の樹脂組成物を用いて形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、光導波路の製造方法に関する。
近年、電子素子間及び配線基板間の高速及び高密度信号伝送において、従来の電気配線による伝送では信号の相互干渉及び減衰が障壁となり、高速及び高密度化の限界が見え始めている。これを打ち破るため、電子素子間及び配線基板間を光で接続する技術、いわゆる光インタコネクションが検討されている。光の伝送路としては、加工が容易であり、低コストであり、さらに配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能であるという観点から、ポリマー光導波路が注目を集めている。
ポリマー光導波路の形態としては、光電気混載基板への適用を想定したガラスエポキシ樹脂基板上に作製するタイプ、ボード同士の接続を想定した硬い支持基板を持たないフレキシブルタイプが好適と考えられる。
ポリマー光導波路には、直線での透明性(低光伝搬損失)と共に曲線及び交差での低損失であることも要求される。
また、光配線設計の自由度向上、デバイスの高機能化、工程簡略化等の要求に従い、露光及び現像により要求されるパターンを自由に形成可能な材料であることが望まれている。
ポリマー光導波路の作製方法としてフィルム状の第1のクラッド材、コア材、第2のクラッド材を用い、基板上に第1のクラッド材、コア材を順番にラミネート後フォトマスクを通して光を照射し、現像を行うことによりコアパターンを形成した後第2のクラッド材をラミネートする例が報告されている(例えば、特許文献1参照)。この場合、コアは露光によって十分硬化し、コア内で屈折率も均一な状態になっている。
そして、この状態で第2のクラッド材で覆った場合、コアとクラッドとの間の屈折率分布は、コアとクラッドとの間の界面で階段状に変化するステップインデックス型になっている。また、基板上に第1のクラッド材、コア材を順番にラミネート後フォトマスクを通して光を照射し、加熱することによりコア層のモノマーが移動し屈折率分布が生じ屈折率が高いコアと低いクラッドを形成し、更に第2のクラッド材をラミネートすることにより光導波路を作製する方法が報告されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、この特許文献1に記載のステップインデックス型の光導波路はコアを導波する光がコアとクラッドとの間の界面にも存在することからコア側面の荒れの影響を受け伝搬損失が大きくなり、特に曲げ及び交差によって光損失が大きくなる。
また、特許文献2に記載のグレーデドインデックス型光導波路では、コアとクラッドの屈折率差を大きくできないこと、及び、熱による拡散を用いることから拡散の制御が難しいこと、という課題がある。
そこで、本発明者等は、次のクラッド層とコアパターンとを有する光導波路を開発した(特許文献3参照)。
つまり、第1のクラッド層と、
光信号の光路を形成する前記第1のクラッド層に積層されたコアパターンと、を備え、
前記コアパターンは、前記光路の方向に伸びるコア周面と前記コア周面の内側に形成されたコア本体とを有し、
前記コア周面は、前記第1のクラッド層に接触した接触コア周面と前記接触コア周面以外の非接触コア周面とを有し、
前記コア本体には、前記コア本体のうち前記非接触コア周面から所定の範囲の非接触面近傍コア領域と、前記コア本体のうち前記非接触面近傍コア領域以外のコア中央領域とが有り、
前記非接触面近傍コア領域の屈折率は、前記コア中央領域の屈折率より小さい、光導波路である。
該特許文献3の光導波路により、光伝搬損失のさらなる低減が達成された。
特許第4715437号公報 特開2012−68631号公報 特開2015−215468号公報
しかしながら、上記のような従来の光導波路は、コア中央領域と非接触面近傍コア領域との屈折率差が小さいこと、コア中央領域と非接触面近傍コア領域間の屈折率変化が連続的ではないことなどにより、中央付近での光伝搬が不十分であり、コアパターン側壁の荒れ等の構造要因の影響を受ける場合がある。そのため、光伝搬損失をさらに低減し得るコアパターンを有する光導波路のさらなる開発が切望されている。
そこで、本発明は、伝搬損失が小さく、交差及び曲げによる光損失の増加が小さい光導波路の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、このような目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。
[1] 第1のクラッド層と、
光信号の光路を形成し、前記第1のクラッド層に積層され、前記光路の方向に伸びるコア周面を有するコアパターンと、
前記コア周面を覆うように、前記第1のクラッド層に積層された第2のクラッド層と、を備え、
前記コア周面は、前記第1のクラッド層に接触した第1接触コア周面と前記第2のクラッド層に接触した前記第1接触コア周面以外の第2接触コア周面とを有し、
前記コアパターンは、前記第2接触コア周面から所定の範囲の第2接触コア領域と該第2接触コア領域以外のコア中央領域とを有し、
前記第2接触コア領域の屈折率は、前記第2接触コア周面から前記コア中央領域にかけて連続的に高くなっており、
前記第2のクラッド層は、(A)酸性置換基を有するポリマーと、(B)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物と、(C)重合開始剤と、を含有するクラッド形成用の樹脂組成物を用いて形成され、
前記コアパターンは、(A’)酸性置換基を有するポリマーと、(B’)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物と、(C’)重合開始剤と、を含有するコア形成用の樹脂組成物を用いて形成された、光導波路の製造方法であって、
前記コア形成用の樹脂組成物を用いて、硬化前のコアパターンを前記第1のクラッド層上に形成する工程1と、
前記クラッド形成用の樹脂組成物を用いて、硬化前の第2のクラッド層を前記硬化前のコアパターンの周面に接触させ、前記(B)成分を前記コアパターン内に浸入させる工程2と、
前記硬化前のコアパターンと前記硬化前の第2のクラッド層とを硬化させて、前記コアパターンと前記第2のクラッド層とを形成する工程3とを含む、
光導波路の製造方法。
[2] 前記(B)成分が、(B1)ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートを含有する、[1]に記載の光導波路の製造方法。
[3] 前記(B1)成分が、エチレングリコール及びアルキレングリコールから選ばれる1種以上のアルキレングリコールに由来する構造単位を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートである、[2]に記載の光導波路の製造方法。
[4] 前記(B1)成分の重量平均分子量が170〜4,000である、[2]又は[3]に記載の光導波路の製造方法。
[5] 前記(B)成分が、さらに、(B2)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物(但し、(B1)成分は除く。)を含有する、[2]から[4]のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
[6] 前記(B)成分中、前記(B1)成分の含有量が、(B)成分の総量100質量部に対して30〜100質量部である、[2]から[5]のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
[7] 前記(B)成分の含有量が、前記(A)成分と前記(B)成分の総量100質量部に対して20〜70質量部である、[1]から[6]のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
[8] 前記(C)成分が、光ラジカル重合開始剤である、[1]から[7]のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
[9] 前記コア形成用の樹脂組成物は、(D’)熱硬化性樹脂を含有する、[1]から[8]のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
[10] 前記工程2は、前記硬化前の第2のクラッド層及び前記硬化前のコアパターンの少なくとも一方を、120℃以下で加温する工程を有する、[1]から[9]のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
[11] 前記硬化前のコアパターンは、半硬化状態である、[1]から[10]のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
[12] 前記工程1において、前記硬化前のコアパターンが前記半硬化状態となるように、前記コア形成用の樹脂組成物に、紫外線を照射させる工程を含む、[11]に記載の光導波路の製造方法。
[13] 前記クラッド形成用の樹脂組成物は、(D)熱硬化性樹脂を含有する、[1]から[12]のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
[14] 前記第2接触コア領域の屈折率の分布は、グレーテッドインデックス型、又はそれに類似した屈折率分布を有する、[1]から[13]のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
本発明によれば、伝搬損失が小さく、交差及び曲げによる光損失の増加が小さい光導波路の製造方法を提供することができる。
(A)は、本発明の光導波路の例を示す断面図、(B)は、光導波路に形成されたコアパターンを拡大して撮影した写真を併せて示した断面図である。 本発明の製造方法により製造した光導波路の構成例を示す断面図である。 光導波路形成用樹脂フィルムを第1のクラッド層、コアパターン及び第2のクラッド層に用いて形成する光導波路の製造方法を示す断面図である。
本発明者らは、以前、アルカリ現像に用いられる光導波路形成用樹脂組成物において、アルカリ現像のプロセスによってコア部(コアパターンとも称する)を形成したときのコア部の表層にアルカリカチオンが残存し、これに起因して全光線透過率の低下、あるいは黄変を引き起こし、結果として光損失が悪化するという現象を捉えた。そしてその原因を分析し、ポリマーの屈折率に関するLorentz−Lorenzの式の近似式
屈折率n ≒ 定数a×分極(α)×材料密度(V)+b
を想定し、この式において、上記式の材料密度(V)に着目した。そして、アルカリ現像の影響を受ける表層の材料密度(V)が小さくなれば、コア部の表層の屈折率が低下し、屈折率の高いコア内部を光が多く伝搬し、光伝搬損失を向上できるのではないかと想定して、材料全体の特性及び材料の成分面から検討した(特許文献2参照)。
本発明者らは、さらなる検討によって、コアパターンの外周周辺部と中心部との間の屈折率変化を緩やかな分布とすることで光伝搬損失の小さい光導波路を提供できるのではないかと考えた。そこで、光導波路のクラッド層の原料をコア部へ浸透させる方法を検討した。具体的には、コア部を形成する際に架橋反応をさせないか又は架橋反応の程度を抑えておき、且つクラッド層を形成する際に特定の材料(光導波路クラッド層形成用樹脂フィルム)を用いることによって、クラッド層を形成しながらクラッド層の原料をコア部の内部へ浸透させることができた。これにより、コア部のより内部においても大きな屈折率分布を有するコア部を形成することができ、光伝搬損失のより小さい光導波路の製造に成功した。
以下、本発明の実施態様の一つについて詳述する。
[光導波路]
図1を参照して、本発明により製造される第1実施形態の光導波路10を説明する。光導波路10は、第1のクラッド層40と、光信号の光路を形成し、第1のクラッド層40に積層され、光路の方向に伸びるコア周面31を有するコアパターン30と、コア周面31を覆うように、第1のクラッド層40に積層された第2のクラッド層20と、を備える。
コア周面31は、第1のクラッド層40に接触した第1接触コア周面31aと第2のクラッド層20に接触した第1接触コア周面31a以外の第2接触コア周面31bとを有する。
コアパターン30は、第2接触コア周面31bから所定の範囲の第2接触コア領域34bと第2接触コア領域34b以外のコア中央領域34aとを有する。
第2接触コア領域34bの屈折率は、第2接触コア周面31bからコア中央領域34aにかけて連続的に高くなっている。
第2のクラッド層20は、(A)酸性置換基を有するポリマーと、(B)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物と、(C)重合開始剤と、を含有するクラッド形成用の樹脂組成物を用いて形成される。
コアパターン30は、(A’)酸性置換基を有するポリマーと、(B’)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物と、(C’)重合開始剤と、を含有するコア形成用の樹脂組成物を用いて形成される。
本発明では、コアパターンの外周周辺の少なくとも一部の屈折率が、コアパターンの中心の屈折率よりも小さくなっている。より詳細には、コアパターンの中心から外周(後述する上部クラッド層側)へ向けて、屈折率が少しずつ小さくなっている部位を有し、屈折率の高い領域と低い領域との間では、屈折率の変化が連続的になっているため、これは、いわゆるGI型(グレーテッドインデックス型)の屈折率分布に属する。これにより、コアパターンを伝搬する光は、コアパターン中心付近を主に伝搬するようになり、より一層の低光伝搬損失化が可能となる。また、コア部の外側に、さらに屈折率の低い下部クラッド層及び/又は上部クラッド層を有することで、さらなる低光伝搬損失化が可能となる。
以上の原理に基づいて作製した光導波路の例を図1に示す。図1において、(A)は、本発明の光導波路の例を示す断面図であり、(B)は、光導波路に形成されたコアパターンを拡大して撮影した写真を併せて示した断面図である。
次に、図2を参照して、本発明により製造される第2から第4実施形態の光導波路10a、10b及び10cを説明する。
図2(a)に示すように、第2実施形態の光導波路10aは、基材52と、第1のクラッド層40と、コアパターン30と、第2のクラッド層20と、を備える。
第1のクラッド層40は、基材52上に形成され、低屈折率であるクラッド形成用の樹脂組成物からなる。コアパターン30は、高屈折率であるコア部形成用の樹脂組成物からなる。
光導波路10aのコアパターン30は、光導波路10のコアパターン30と同様に、第2接触コア領域34bと、コア中央領域34aとが形成されることになる。そして、アルカリ現像液が浸透した第2接触コア領域34bの屈折率は、第2接触コア周面31bからコア中央領域34aにかけて連続的に高くなり、コア中央領域34aの屈折率より小さくなる。
光導波路10aにおいて、基材52としてはシリコーン基板、ガラス基板又はFR−4等のガラスエポキシ樹脂基板のような硬い基板を用いることができる。光導波路10aは、上記基板の代わりに、柔軟性及び強靭性のある前記基材フィルムを用いて、フレキシブル光導波路としてもよい。
図2(b)に示すように、第3実施形態の光導波路10bは、第1実施形態の光導波路10の第2のクラッド層20に、柔軟性及び強靭性のある基材フィルムをカバーフィルム54として積層している。
また、図2(c)に示すように、第4実施形態の光導波路10cは、第2実施形態の光導波路10aの第2のクラッド層20に、柔軟性及び強靭性のある基材フィルムをカバーフィルム54として積層し、また、第2実施形態の光導波路10aの基材52の代わりに、柔軟性及び強靭性のある基材フィルムをカバーフィルム54として、第1のクラッド層40に積層している。
カバーフィルム54を第1のクラッド層40、又は、第2のクラッド層20に積層することにより、カバーフィルム54の柔軟性及び強靭性を光導波路10b、10cが付与することが可能となる。また、光導波路10b、10cが汚れ及び傷を受けなくなるため、取り扱いやすさが向上する。
光導波路10に柔軟性及び強靭性が十分に備わっているならば、図2(d)に示すように、カバーフィルム54を積層していなくてもよい。
第1のクラッド層40の厚みは、特に制限はないが、2〜200μmであることが好ましい。2μm以上であると伝搬光をコアパターンの内部に閉じ込めるのが容易となり、200μm以下であると、光導波路の全体の厚みが大きすぎることがない。なお、第1のクラッド層40の厚みとは、コアパターン30と第1のクラッド層40との境界から第1のクラッド層40の下面までの値である。
第1のクラッド層形成用樹脂フィルムの厚みについては特に制限はなく、硬化後の第1のクラッド層40の厚みが上記の範囲となるように厚みが調整される。
コアパターン30の高さは、露光後アルカリ現像液によって、第2接触コア領域34bとコア中央領域34aとを形成することができれば、特に制限はないが、10〜100μmであることが好ましい。コアパターン30の高さが10μm以上であると、光導波路を形成した後の受発光素子又は光ファイバとの結合において位置合わせトレランスが小さくなることがなく、100μm以下であれば、光導波路を形成した後の受発光素子又は光ファイバとの結合において、結合効率が小さくなることがない。以上の観点から、コアパターン30の高さは、15〜80μmであることがさらに好ましく、20〜70μmであることが特に好ましい。なお、コア部形成用樹脂フィルムの厚みについては特に制限はなく、硬化後のコアパターン30の高さが上記の範囲となるように厚みが調整される。
第2のクラッド層20の厚みは、コアパターン30を埋め込むことができる範囲であれば、特に制限はないが、乾燥後の厚みで、12〜500μmであることが好ましい。第2のクラッド層20の厚みとしては、最初に形成される第1のクラッド層40の厚みと同一であっても異なってもよいが、コアパターン30を埋め込むという観点から、第1のクラッド層40の厚みよりも厚くすることが好ましい。なお、第2のクラッド層20の厚みとは、コアパターン30と第1のクラッド層40との境界から第2のクラッド層20の上面までの値である。
本発明の製造方法により得られる光導波路のコアパターン中における、第2接着コア領域が占める体積の割合は、コア部において、コア部を形成するコア材に、クラッド層を形成するクラッド材が混入して形成されてなる部位を有する。コア部において、前記コア材に前記クラッド材が混入して形成されてなる部位が10〜90体積%を占めることが好ましく、20〜90体積%を占めることがより好ましく、30〜90体積%を占めることがさらに好ましく、40〜90体積%を占めることが特に好ましく、さらには、50〜90体積%、60〜90体積%、60〜80体積%を占めていることも好ましい。
また、クラッド層において、クラッド層を形成するクラッド材に、コア部を形成するコア材が混入して形成されてなる部位を有していてもよい。
本発明の製造方法により得られる光導波路は、波長405〜850nmにおける光伝搬損失として3.0dB/cm以下を実現することができるため、光の損失が小さくなり、伝送信号の強度が十分である。
次に、前記クラッド形成用の樹脂組成物及び前記コア形成用の樹脂組成物について詳細について説明する。
<クラッド形成用の樹脂組成物>
前記形態を実現するためのクラッド形成用の樹脂組成物(以下、「光導波路クラッド材」又は「クラッド材」ともいう)は、(A)酸性置換基を有するポリマーと、(B)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物と、(C)重合開始剤と、を含有するものである。ここで、クラッド材とは、クラッド層の原料の混合物を指す。
このようなクラッド材を用いることにより、クラッド層形成時にクラッド材がコア部へ効率的に浸透するため、コア部が前記の特性を示し、これにより、コアパターンを伝搬する光はコアパターンの比較的中心付近を主に伝搬するようになり、低光伝搬損失化が可能となる。
以下、クラッド材の各成分について詳述する。
((A)成分:酸性置換基を有するポリマー)
(A)成分の酸性置換基を有するポリマーの酸性置換基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基等が挙げられ、水酸基、カルボキシル基が好ましい。
(A)成分としては、酸性置換基を有する(メタ)アクリルポリマーが好ましく、水酸基及びカルボキシル基からなる群から選択される少なくとも1つを有する(メタ)アクリルポリマーがより好ましく、水酸基を有する(メタ)アクリルポリマーがさらに好ましい。なお、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
酸性置換基を有する(メタ)アクリルポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、各種(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリルアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル等]、(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル系モノマーのホモポリマー又はコポリマー;前記(メタ)アクリル系モノマーと他の重合性不飽和基含有モノマー(例えば、スチレン、α−メチルスチレン、マレイン酸無水物等)等とのコポリマーなどが好ましく挙げられる。
(A)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A)成分としては、より具体的には、カルボキシル基を有する重合性化合物(A−1)に由来する構造単位を有するポリマーであることが好ましい。(A)成分は、前記(A−1)成分と共に、さらに、水酸基を有する重合性化合物(A−2)に由来する構造単位及び前記(A−1)及び(A−2)成分以外の重合性化合物(A−3)に由来する構造単位からなる群から選択される少なくとも1つの構造単位を有するコポリマーであってもよく、前記(A−1)成分に由来する構造単位と前記(A−3)成分に由来する構造単位とを有するコポリマーであることが好ましい。
(A−1)成分について;
カルボキシル基を有する重合性化合物(A−1)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等のジカルボン酸;2−サクシノロイルエチル(メタ)アクリレート、2−マレイノロイルエチル(メタ)アクリレート、2−ヘキサヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレート等の、カルボキシル基及びエステル結合を有する(メタ)アクリル酸誘導体などが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、2−ヘキサヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレートが好ましく、アクリル酸、メタクリル酸がより好ましく、メタクリル酸がさらに好ましい。
(A−1)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A−2)成分について;
水酸基を有する重合性化合物(A−2)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有脂肪族(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(1−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(2−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有芳香族(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
但し、カルボキシル基と水酸基との両方を有する重合性化合物である場合は、カルボキシル基を有するものであることを優先し、(A−1)成分として分類される。
これらの中でも、低光伝搬損失の観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレートが好ましく、脂肪族(メタ)アクリレートがより好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
(A−2)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A−3)成分について;
前記(A−1)及び(A−2)成分以外の重合性化合物(A−3)は、主として、(A)成分である酸性置換基を有するポリマーの機械的特性、透明性及び屈折率を制御できる。
このような重合性化合物としては、(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、(メタ)アクリルアルキルエステルがより好ましい。該(メタ)アクリルアルキルエステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、低光伝搬損失の観点から、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートが好ましく、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
(A−3)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。(A−3)成分としては、2種以上を併用することが好ましく、メチル(メタ)アクリレートとブチル(メタ)アクリレートとを併用することがより好ましい。
(A)成分において、カルボキシル基を有する重合性化合物(A−1)に由来する構造単位の含有率は、3〜60モル%であることが好ましい。3モル%以上であるとフィルムが低タック傾向にあり、フィルムの取り扱い性が向上する。60モル%以下であれば、後述する基材へのクラッド材の積層の際、基材に対し、高密着力となる傾向にある。以上の観点から、5〜50モル%であることがより好ましく、10〜40モル%であることがさらに好ましく、20〜40モル%であることが特に好ましい。
(A)成分において、水酸基を有する重合性化合物(A−2)に由来する構造単位の含有率は、0〜50モル%であることが好ましい。50モル%以下であれば、フィルムタックが小さい、且つ基材との密着性が良好となる傾向にある。以上の観点から、0〜35モル%であることがより好ましく、0〜15モル%であることがさらに好ましく、0〜5モル%であることが特に好ましい。
(A)成分において、前記(A−1)成分及び前記(A−2)成分以外の重合性化合物(A−3)に由来する構造単位の含有率は、(A−1)成分に由来する構造単位、(A−2)成分に由来する構造単位、及び(A−3)成分に由来する構造単位の合計が100モル%となる量である。
(A)成分の機械的特性、透明性及び屈折率を制御する観点からは、(A−3)成分に由来する構造単位の含有率は、30〜97モル%であることが好ましい。30モル%以上であると低光伝搬損失が充分となる傾向にあり、97モル%以下であれば、フィルムが低タック傾向にあり、フィルムの取り扱い性が向上する。以上の観点から、30〜90モル%であることがより好ましく、50〜90モル%であることがさらに好ましく、60〜80モル%であることが特に好ましい。
なお、(A)成分において、前記(A−1)〜(A−3)成分に由来する構造単位の含有率は、上記の各構成単位の含有率から、合計が100質量%となるようにそれぞれ選択される。
特に、(A)成分が前記(A−1)成分に由来する構造単位と前記(A−3)成分に由来する構造単位とを有するコポリマーである場合、前記(A−1)成分に由来する構造単位と前記(A−3)成分に由来する構造単位との含有比率[(A−1):(A−3)]に特に制限はないが、モル比で、好ましくは10:90〜50:50、より好ましくは20:80〜50:50である。
(A)成分の製造方法に特に制限はないが、例えば、前記(A−1)〜(A−3)成分を、適切な重合開始剤(好ましくはラジカル重合開始剤)を用いて重合又は共重合させることにより、(A)成分を得ることができる。このとき、必要に応じて、有機溶剤を用いることもできる。
重合開始剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、メチルシクロヘキサノンパーオキシド等のケトンパーオキシド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール;p−メンタンヒドロパーオキシド等のヒドロパーオキシド;α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド;オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ステアリルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド;ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシカーボネート等のパーオキシカーボネート;t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート等のパーオキシエステル;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2’−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物などが挙げられる。
有機溶剤としては、重合反応によって得られる(A)成分を溶解し得るものであれば、特に制限はない。例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、p−シメン等の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の環状エーテル;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭酸エステル;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の多価アルコールアルキルエーテルアセテート;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミドなどが挙げられる。
有機溶剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
さらに(A)成分は、必要に応じて、側鎖にエチレン性不飽和基を含んでいてもよい。その組成や合成方法に特に制限はないが、例えば(A)成分としての酸性置換基を有するポリマー、例えば酸性置換基を有する(メタ)アクリルポリマーに、少なくとも1つのエチレン性不飽和基と、エポキシ基、オキセタニル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基及びカルボキシル基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有する化合物とを付加反応させて側鎖にエチレン性不飽和基を導入することができる。
少なくとも1つのエチレン性不飽和基と、エポキシ基、オキセタニル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基及びカルボキシル基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基とを有する化合物としては、特に制限されるものではないが、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、α−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、α−ブチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、α−エチル−6,7−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等の、エチレン性不飽和基とエポキシ基を有する化合物;(2−エチル−2−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、2−(2−エチル−2−オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−メチル−2−オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、3−(2−エチル−2−オキセタニル)プロピル(メタ)アクリレート、3−(2−メチル−2−オキセタニル)プロピル(メタ)アクリレート等の、エチレン性不飽和基とオキセタニル基を有する化合物;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等の、エチレン性不飽和基とイソシアネート基を有する化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の、エチレン性不飽和基とヒドロキシル基を有する化合物;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、コハク酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)、2−フタロイルエチル(メタ)アクリレート、2−テトラヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレート、2−ヘキサヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸等の、エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する化合物などが挙げられる。
これらの中でも、透明性及び反応性の観点から、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、2−ヘキサヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレートが好ましい。これらの化合物は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A)成分の重量平均分子量(Mw)は、1,000〜3,000,000であることが好ましい。1,000以上であると分子量が大きいため樹脂組成物とした場合の硬化物の強度が十分となる傾向にあり、3,000,000以下であれば、有機溶剤に対する溶解性及び(B)成分との相溶性が良好となる傾向にある。以上の観点から、3,000〜2,000,000がより好ましく、5,000〜1,000,000がさらに好ましく、5,000〜200,000が特に好ましく、5,000〜100,000が最も好ましい。なお、本発明における重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレン換算した値であり、詳細な測定方法は実施例に記載したとおりである。
((B)成分:2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物)
(B)成分は、2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物であれば特に限定されない。
(B)成分が有するエチレン性不飽和基としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリール基等が挙げられ、これらの中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
(B)成分が有するエチレン性不飽和基の数は、2以上であり、2〜3であることが好ましく、2であることがより好ましい。
(B)成分の65℃における粘度は、クラッド材のコア部への浸透し易さの観点から、80mPa・s以下が好ましく、60mPa・s以下がより好ましく、40mPa・s以下がさらに好ましく、25mPa・s以下が特に好ましい。一方、取り扱い性及びクラッド材のコア部への浸透し易さを調整する観点からは、好ましくは5mPa・s以上、より好ましくは10mPa・s以上である。
(B)成分の65℃における粘度は、例えば、レオメーターを使用して、温度25〜100℃までの範囲を、昇温10℃/min、歪み1%、周波数1Hzの条件で複素粘度を測定して得ることができる。
(B)成分は、低光伝搬損失の観点から、2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつポリアルキレングリコール骨格を含む重合性化合物であることが好ましく、(B1)ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
〔(B1)ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート〕
(B1)ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコール及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上のアルキレングリコールに由来する構造単位を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。具体的には、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレンプロピレン)グリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの中でも、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートがより好ましい。
(B)成分中の「アルキレングリコールに由来する構造単位」の含有率としては、クラッド材のコア部への浸透し易さの観点から、全構造単位に対して、好ましくは5〜100モル%、より好ましくは20〜100モル%、さらに好ましくは40〜100モル%、特に好ましくは50〜100モル%、最も好ましくは80〜100モル%であり、実質的に100モル%であることも好ましい。
(B)成分中の該(B1)成分の含有率は、特に制限されるものではないが、低光伝搬損失の観点から、(B)成分の総量100質量部に対して、好ましくは30〜100質量部、より好ましくは40〜100質量部、さらに好ましくは40〜100質量部、特に好ましくは60〜100質量部、最も好ましくは85〜100質量部である。
(B1)成分の重量平均分子量は、光伝搬特性の観点から、好ましくは170〜4,000、より好ましくは300〜4,000、さらに好ましくは300〜3,000、特に好ましくは300〜2,000、最も好ましくは300〜900であり、また、450〜1,300の範囲も好ましい。
〔(B2)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物〕
また、(B)成分としては、該(B1)成分以外に、さらに(B2)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物(但し、(B1)成分は除く。)を含有していてもよい。
(B2)成分が有するエチレン性不飽和基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等が挙げられ、これらの中でも、(メタ)アクリロイル基、ビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
(B2)成分としては、透明性、耐熱性及び低光伝搬損失の観点から、(B2−1)ジ(メタ)アクリレート、(B2−2)3官能以上のポリ(メタ)アクリレートが好ましく、(B2−2)3官能以上のポリ(メタ)アクリレートがより好ましい。
(B2−1)ジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等の脂肪族ジ(メタ)アクリレート;前記脂肪族ジ(メタ)アクリレートの、エトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体又はカプロラクトン変性体;エチレングリコール型エポキシジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール型エポキシジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール型エポキシジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール型エポキシジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール型エポキシジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール型エポキシジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオール型エポキシジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,3−プロパンジオール型エポキシジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール型エポキシジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール型エポキシジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール型エポキシジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオール型エポキシジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール型エポキシジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオール型エポキシジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオール型エポキシジ(メタ)アクリレート等の脂肪族エポキシジ(メタ)アクリレート;シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート等の脂環式ジ(メタ)アクリレート;前記脂環式ジ(メタ)アクリレートの、エトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体又はカプロラクトン変性体;シクロヘキサンジメタノール型エポキシジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール型エポキシジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールF型エポキシジ(メタ)アクリレート等の脂環式エポキシジ(メタ)アクリレート;ヒドロキノンジ(メタ)アクリレート、レゾルシノールジ(メタ)アクリレート、カテコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、ビフェノールジ(メタ)アクリレート、フルオレンビスフェノールジ(メタ)アクリレート等の芳香族ジ(メタ)アクリレート;前記芳香族ジ(メタ)アクリレートの、エトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体又はカプロラクトン変性体;ヒドロキノン型エポキシジ(メタ)アクリレート、レゾルシノール型エポキシジ(メタ)アクリレート、カテコール型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAF型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビフェノール型エポキシジ(メタ)アクリレート、フルオレンビスフェノール型エポキシジ(メタ)アクリレート等の芳香族エポキシジ(メタ)アクリレート;イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート等の複素環式ジ(メタ)アクリレート;前記複素環式ジ(メタ)アクリレートの、エトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体又はカプロラクトン変性体;イソシアヌル酸モノアリル型エポキシジ(メタ)アクリレート等の複素環式ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ここで、「エトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体」とは、原料となるアルコール又はフェノール類[例えば、モノ(メタ)アクリレート;CH=C(R)−COO−R(Rは水素原子又はメチル基、Rは1価の有機基)の場合は、HO−Rで示されるもの]の代わりに、前記アルコール又はフェノール類に、それぞれ、1以上のエチレンオキシドを付加した構造のアルコール、1以上のプロピレンオキシドを付加した構造のアルコール、又は1以上のエチレンオキシド及びプロピレンオキシドを付加した構造のアルコールを、原料に用いて得られる(メタ)アクリレートを示し[例えば、エトキシ化体の場合はCH=C(R)−COO−(CHCHO)q−R(qは1以上の整数、R、Rは前記と同様)で示される。]、以下、同様である。例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレートのエトキシ化体とは、フェノキシエチルアルコールにエチレンオキシドを付加したアルコールと、アクリル酸又はメタクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートを意味する。また、カプロラクトン変性体とは、(メタ)アクリレートの原料となるアルコールをカプロラクトンで変性した変性アルコールを原料とする(メタ)アクリレートを示し[例えば、モノ(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン変性体の場合、CH=C(R)−COO−((CHCOO)q−R(q、R、Rは前記と同様)で示される。]、以下、同様である。
これらの中でも、透明性、耐熱性及び低光伝搬損失の観点からは、脂環式ジ(メタ)アクリレート;前記脂環式ジ(メタ)アクリレートの、エトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体、カプロラクトン変性体;脂環式エポキシジ(メタ)アクリレート;ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、ビフェノールジ(メタ)アクリレート、フルオレンビスフェノールジ(メタ)アクリレート等の芳香族ジ(メタ)アクリレート;前記芳香族ジ(メタ)アクリレートの、エトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体、カプロラクトン変性体;ビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAF型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビフェノール型エポキシジ(メタ)アクリレート、フルオレンビスフェノール型エポキシジ(メタ)アクリレート等の芳香族エポキシジ(メタ)アクリレート;複素環式ジ(メタ)アクリレート;前記複素環式ジ(メタ)アクリレートの、エトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体、カプロラクトン変性体が好ましい。
(B2−1)成分としては、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(B2−2)3官能以上のポリ(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の脂肪族ポリ(メタ)アクリレート;前記脂肪族ポリ(メタ)アクリレートの、エトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体又はカプロラクトン変性体;フェノールノボラック型エポキシポリ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型エポキシポリ(メタ)アクリレート等の芳香族エポキシポリ(メタ)アクリレート;イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート等の複素環式ポリ(メタ)アクリレート;前記複素環式ポリ(メタ)アクリレートのエトキシ化体、プロポキシ化体、エトキシ化プロポキシ化体又はカプロラクトン変性体;イソシアヌル酸型エポキシトリ(メタ)アクリレート等の複素環式エポキシポリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
以上において、ポリ(メタ)アクリレートとしては、いずれも、トリ(メタ)アクリレート、テトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレートが好ましく、トリ(メタ)アクリレートがより好ましく、トリアクリレートがさらに好ましい。
これらの中でも、透明性、耐熱性及び低光伝搬損失の観点から、脂肪族ポリ(メタ)アクリレート;芳香族エポキシポリ(メタ)アクリレート;複素環式ポリ(メタ)アクリレート;イソシアヌル酸型エポキシポリ(メタ)アクリレートが好ましく、脂肪族ポリ(メタ)アクリレートがより好ましく、脂肪族トリ(メタ)アクリレートがさらに好ましく、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが特に好ましく、ペンタエリスリトールトリアクリレートが最も好ましい。
(B2−2)成分としては、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(B)成分の含有量は、低光伝搬損失の観点から、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、20〜70質量部であることが好ましい。同様の観点から、(B)成分の配合量の下限値は、25質量部であることがより好ましく、35質量部であることがさらに好ましい。また、上限値は、70質量部であることがより好ましく、65質量部であることがさらに好ましい。
((C)成分:重合開始剤)
重合開始剤としては、加熱又は紫外線等の照射によって重合を開始させるものであれば特に制限はなく、例えば、熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤等が挙げられるが、硬化速度が速く常温硬化が可能なことから、光ラジカル重合開始剤であることが好ましい。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンゾインケタール;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシケトン;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1,2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のα−アミノケトン;1−[(4−フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタジオン−2−(ベンゾイル)オキシム等のオキシムエステル;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等のホスフィンオキシド;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル化合物;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニルヘプタン)等のアクリジン化合物:N−フェニルグリシン、クマリンなどが挙げられる。
また、前記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つのトリアリールイミダゾール部位のアリール基の置換基は、同一で対称な化合物を与えてもよく、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン化合物と第三級アミンとを組み合わせてもよい。
これらの中で、硬化性、透明性及び耐熱性の観点から、α−ヒドロキシケトン、ホスフィンオキシドが好ましく、ホスフィンオキシドがより好ましい。
光ラジカル重合開始剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。さらに、適切な増感剤と組み合わせて用いることもできる。
熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、メチルシクロヘキサノンパーオキシド等のケトンパーオキシド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール;p−メンタンヒドロパーオキシド等のヒドロパーオキシド;α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド;オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ステアリルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド;ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシカーボネート等のパーオキシカーボネート;t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート等のパーオキシエステル;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2’−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物などが挙げられる。
これらの中で、硬化性、透明性、及び耐熱性の観点から、ジアシルパーオキシド、パーオキシエステル、アゾ化合物が好ましい。
熱ラジカル重合開始剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、光ラジカル重合開始剤と熱ラジカル重合開始剤とを組み合わせて用い、光硬化性と熱硬化性とを有するクラッド材とすることもできる。
(C)成分の重合開始剤の含有量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.3〜10質量部であることが好ましい。0.3質量部以上であると、硬化が十分であり、硬化不足による未反応物の析出を抑制し易い傾向にあり、10質量部以下であると、十分な光透過性が得られる傾向にある。以上の観点から、0.35〜7質量部であることがより好ましく、0.40〜5質量部であることがさらに好ましく、0.45〜3質量部であることが特に好ましい。
((D)成分:熱硬化性樹脂)
クラッド材は、(D)成分として熱硬化性樹脂を含有していてもよい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物、及び分子内にエポキシ基とエチレン性不飽和基を有する化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂等の2官能フェノールグリシジルエーテル;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添2,2’−ビフェノール型エポキシ樹脂、水添4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂等の水添2官能フェノールグリシジルエーテル;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂等の多官能フェノールグリシジルエーテル;ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、ネオペンチルグリコール型エポキシ樹脂、1,6−ヘキサンジオール型エポキシ樹脂等の2官能脂肪族アルコールグリシジルエーテル;シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、トリシクロデカンジメタノール型エポキシ樹脂等の2官能脂環式アルコールグリシジルエーテル;トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、ソルビトール型エポキシ樹脂、グリセリン型エポキシ樹脂等の多官能脂肪族アルコールグリシジルエーテル;フタル酸ジグリシジルエステル等の2官能芳香族グリシジルエステル;テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の2官能脂環式グリシジルエステル;N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトリフルオロメチルアニリン等の2官能芳香族グリシジルアミン;N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4−ジアミノジフェニルメタン、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,O−トリグリシジル−p−アミノフェノール等の多官能芳香族グリシジルアミン;アリサイクリックジエポキシアセタール、アリサイクリックジエポキシアジペート、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキシド等の2官能脂環式エポキシ樹脂;2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加体等の多官能脂環式エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート等の多官能複素環式エポキシ樹脂;オルガノポリシロキサン型エポキシ樹脂等の2官能又は多官能ケイ素含有エポキシ樹脂などが挙げられる。該エポキシ樹脂のエポキシ当量は、それぞれ、好ましくは50〜3,000g/eq、より好ましくは80〜2,000g/eq、さらに好ましくは100〜1,000g/eqである。ここで、エポキシ当量は、1当量のエポキシ基あたりの樹脂の質量(g/eq)であり、JIS K 7236に規定された方法に従って測定することができる。
分子内にエポキシ基とエチレン性不飽和基を有する化合物としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、α−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、α−ブチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、α−エチル−6,7−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等が挙げられる。
クラッド材が(D)成分を含有する場合、その含有量は、(A)〜(C)成分の総量100質量部に対して、1〜40質量部であることが好ましい。1質量部以上であると、(A)成分と十分な架橋構造を形成するため、耐熱性が良好となる傾向にあり、40質量部以下であると、光伝搬特性が良好となる傾向にある。同様の観点から、(D)成分の含有量は、3〜30質量部であることがより好ましく、5〜20質量部であることがさらに好ましい。クラッド材が(D)成分を含有する場合、必要に応じて、硬化促進剤を含有していてもよい。
((E)モノ(メタ)アクリレート)
クラッド材は、(E)成分としてモノ(メタ)アクリレートを含有していてもよい。モノ(メタ)アクリレートとしては、特に制限は無く、例えば、特開2015−215467号公報の段落[0033]に記載の(メタ)アクリレートが挙げられる。
クラッド材に(E)成分を含有させる場合、その含有量は、(A)〜(C)成分の総量100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましい。
(添加剤)
また、この他に、クラッド材は、必要に応じて、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤等の添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で含有していてもよい。
クラッド材に添加剤を含有させる場合、その含有量は、(A)〜(C)成分の総量100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましい。
<コア形成用の樹脂組成物>
コア形成用の樹脂組成物(以下、「光導波路コア材」又は「コア材」ともいう)は、(A’)酸性置換基を有するポリマーと、(B’)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物と、(C’)重合開始剤と、を含有するものである。ここで、コア材とは、コア部の原料の混合物を指す。
このようなコア材を用いることにより、コア部(コアパターン)形成時に前記クラッド材がコア部へ効率的に浸透するため、前述の通り、コアパターンを伝搬する光はコアパターンの比較的中心付近を主に伝搬するようになり、低光伝搬損失化が可能となる傾向にある。
以下、コア材の各成分について詳述する。
((A’)成分:酸性置換基を有するポリマー)
(A’)成分の酸性置換基を有するポリマーとしては、アルカリ水溶液に対して溶解し得るポリマーであればよい。該酸性置換基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基等が挙げられ、水酸基、カルボキシル基が好ましい。
(A’)成分としては、酸性置換基を有する(メタ)アクリルポリマーが好ましく、水酸基及びカルボキシル基からなる群から選択される少なくとも1つを有する(メタ)アクリルポリマーがより好ましく、水酸基を有する(メタ)アクリルポリマーがさらに好ましい。なお、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
酸性置換基を有する(メタ)アクリルポリマーとしては、アルカリ性水溶液からなる現像液に溶解し、目的とする現像処理が遂行される程度に溶解性を有するものであれば特に制限はない。例えば、(メタ)アクリル酸、各種(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル等]、(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル系モノマーのホモポリマー又はコポリマー;前記(メタ)アクリル系モノマーと他の重合性不飽和基含有モノマー(例えば、スチレン、α−メチルスチレン、マレイン酸無水物等)等とのコポリマーなどが好ましく挙げられる。
(A’)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A’)成分としては、より具体的には、カルボキシル基を有する重合性化合物(A’−1)に由来する構造単位を有するポリマーであることが好ましい。(A’)成分は、前記(A’−1)成分と共に、さらに、水酸基を有する重合性化合物(A’−2)に由来する構造単位、脂肪族環又は芳香族環を有する重合性化合物(A’−3)に由来する構造単位、及び前記(A’−1)〜(A’−3)成分以外の重合性化合物(A’−4)に由来する構造単位からなる群から選択される少なくとも1つの構造単位を有するコポリマーであってもよく、前記(A’−1)成分に由来する構造単位と前記(A’−2)成分に由来する構造単位と前記(A’−3)成分に由来する構造単位と前記(A’−4)成分に由来する構造単位とを全て有するコポリマーであることが好ましい。
(A’−1)成分について;
カルボキシル基を有する重合性化合物(A’−1)としては、前記(A−1)成分と同じものが挙げられる。それらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、2−ヘキサヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレートが好ましく、アクリル酸、メタクリル酸がより好ましく、メタクリル酸がさらに好ましい。
(A’−1)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A’−2)成分について;
水酸基を有する重合性化合物(A’−2)としては、前記(A−2)成分と同じものが挙げられる。それらの中でも、透明性の観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレートが好ましく、脂肪族(メタ)アクリレートがより好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
(A’−2)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A’−3)成分について;
脂肪族環又は芳香族環を有する重合性化合物(A’−3)としては、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)テトラヒドロフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)ヘキサヒドロフタレート等の脂環式(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o−ビフェニル(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、1−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(1−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(2−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;2−テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−N−カルバゾール等の複素環式(メタ)アクリレート、これらのカプロラクトン変性体などが挙げられる。
これらの中でも、透明性及び屈折率の観点から、脂環式(メタ)アクリレート、芳香族(メタ)アクリレートが好ましく、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o−ビフェニル(メタ)アクリレートがより好ましく、芳香族(メタ)アクリレートがさらに好ましく、フェニル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(A’−3)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、(A’−2)成分に含まれる2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートのように、水酸基と、脂肪族環又は芳香族環との両方を有する重合性化合物の場合には、この重合性化合物は水酸基を有するものであることを優先し、(A’−2)成分の水酸基を有する重合性化合物として分類される。同様に、(A’−1)成分に含まれる2−ヘキサヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレートのように、カルボキシル基と脂肪族環との両方を有する重合性化合物の場合、あるいは、カルボキシル基と、水酸基と、脂肪族環又は芳香族環とを有する重合性化合物である場合は、カルボキシル基を有するものであることを優先し、(A’−1)成分として分類される。
(A’−4)成分について;
前記(A’−1)〜(A’−3)成分以外の重合性化合物(A’−4)は、主として、(A’)成分である酸性置換基を有するポリマーの機械的特性、透明性及び屈折率を制御できる。
このような重合性化合物としては、(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましい。該(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、前記(A−3)成分における例示と同じものが挙げられる。それらの中でも、透明性の観点から、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートが好ましく、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートがより好ましく、メチル(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
(A’−4)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A’)成分において、カルボキシル基を有する重合性化合物(A’−1)に由来する構造単位の含有率は、5〜60モル%であることが好ましい。5モル%以上であるとアルカリ性水溶液等からなる現像液に溶解し易い傾向にあり、60モル%以下であれば、後述する現像により感光性樹脂組成物の層を選択的に除去してパターンを形成する現像工程において、耐現像液性(現像により除去されずにパターンとなる部分が、現像液によって侵されない性質)が良好となる傾向にある。以上の観点から、8〜50モル%であることがより好ましく、10〜45モル%であることがさらに好ましく、15〜40モル%であることが特に好ましい。
(A’)成分において、水酸基を有する重合性化合物(A’−2)に由来する構造単位の含有率は、5〜50モル%であることが好ましい。50モル%以下であれば、後述する現像により感光性樹脂組成物の層を選択的に除去してパターンを形成する現像工程において、耐現像液性が良好となる傾向にある。以上の観点から、5〜35モル%であることがより好ましく、5〜20モル%であることがさらに好ましい。
(A’)成分において、脂肪族環又は芳香族環を有する重合性化合物(A’−3)に由来する構造単位の含有率は、5〜70モル%であることが好ましい。5モル%以上であると屈折率を上昇させるのに充分であり、70モル%以下であれば、より高屈折率となり、現像液への溶解性が低下せずに現像によるパターン形成が容易となる。以上の観点から、10〜60モル%であることがさらに好ましく、15〜40モル%であることが特に好ましい。
(A’)成分において、前記(A’−1)〜(A’−3)成分以外の重合性化合物(A’−4)に由来する構造単位の含有率は、(A’−1)成分に由来する構造単位、(A’−2)成分に由来する構造単位、(A’−3)成分に由来する構造単位及び(A’−4)成分に由来する構造単位の合計が100モル%となる量である。
(A’)成分の機械的特性、透明性及び屈折率を制御する観点からは、(A’−4)成分に由来する構造単位の含有率は、10〜80モル%であることが好ましい。10モル%以上であると透明性が充分となる傾向にあり、80モル%以下であれば、より高透明となり、現像液への溶解性が低下せずに現像によるパターン形成が容易となる傾向にある。以上の観点から、20〜70モル%であることがより好ましく、30〜60モル%であることがさらに好ましく、35〜50モル%であることが特に好ましい。
なお、(A’)成分において、前記(A’−1)〜(A’−4)成分に由来する構造単位の含有率は、上記の各構造単位の含有率から、合計が100モル%となるようにそれぞれ選択される。
(A’)成分の製造方法に特に制限はないが、例えば、前記(A’−1)〜(A’−4)成分を、適切な重合開始剤(好ましくはラジカル重合開始剤)を用いて重合又は共重合させることにより、(A’)成分を得ることができる。このとき、必要に応じて、有機溶剤を用いることもできる。
重合開始剤及び有機溶剤について、前記(A)成分における説明と同じように説明される。
さらに(A’)成分は、必要に応じて、側鎖にエチレン性不飽和基を含んでいてもよい。これも、前記(A)成分における説明と同じように説明される。
(A’)成分の重量平均分子量(Mw)は、1,000〜3,000,000であることが好ましい。1,000以上であると分子量が大きいため樹脂組成物とした場合の硬化物の強度が十分となる傾向にあり、3,000,000以下であれば、アルカリ性水溶液からなる現像液に対する溶解性及び(B’)成分との相溶性が良好となる傾向にある。以上の観点から、3,000〜2,000,000がより好ましく、5,000〜1,000,000がさらに好ましく、5,000〜200,000が特に好ましく、5,000〜100,000が最も好ましい。
(A’)成分は、後述する現像により感光性樹脂組成物の層を選択的に除去してパターンを形成する工程において、公知の各種現像液により現像可能となるように酸価を規定することができる。例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエタノールアミン等のアルカリ性水溶液を用いて現像する場合には、(A’)成分の酸価は20〜300mgKOH/gであることが好ましい。20mgKOH/g以上であると現像が容易となる傾向にあり、300mgKOH/g以下であると耐現像液性が低下しない傾向にある。以上の観点から、上記アルカリ性水溶液を用いて現像する場合には、(A’)成分の酸価は30〜250mgKOH/gであることがより好ましく、40〜200mgKOH/gであることがさらに好ましい。
また、水又はアルカリ性水溶液と、1種以上の界面活性剤とからなるアルカリ性水溶液を用いて現像する場合には、(A’)成分の酸価は10〜260mgKOH/gであることが好ましい。酸価が10mgKOH/g以上であると現像が容易となる傾向にあり、260mgKOH/g以下であると耐現像液性が低下しない傾向にある。以上の観点から、1種以上の界面活性剤を含有するアルカリ性水溶液を用いて現像する場合には、(A’)成分の酸価は20〜250mgKOH/gであることがより好ましく、30〜200mgKOH/gであることがさらに好ましい。
((B’)成分:2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物)
(B’)が有するエチレン性不飽和基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等が挙げられ、これらの中でも、(メタ)アクリロイル基、ビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
(B’)成分としては、透明性、耐熱性及び低光伝搬損失の観点から、(B’−1)ジ(メタ)アクリレート、(B’−2)3官能以上のポリ(メタ)アクリレートが好ましく、(B’−1)ジ(メタ)アクリレートがより好ましい。
(B’−1)ジ(メタ)アクリレートは、クラッド材における前記(B2−1)成分のジ(メタ)アクリレートと同じように説明される。特に、下記一般式(1)で表される芳香族ジ(メタ)アクリレート、下記一般式(2)で表される芳香族ジ(メタ)アクリレートがより好ましく、下記一般式(1)で表される芳香族ジ(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
式(1)中、R10は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、R11は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜20の1価の有機基を示し、同一でも異なっていてもよい。
なお、炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、エステル基(−CO−O−R又は−O−CO−Rを意味する。ただしRは炭化水素基である)、カルバモイル基等の1価の有機基が挙げられ、それらは、さらに水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、カルボニル基、ホルミル基、エステル基、アミド基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、シリル基、シリロキシ基等で置換されていてもよい。これらの中でも、透明性、及び耐熱性の点から、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基が好ましい。
式(1)中、Zは単結合、酸素原子、硫黄原子、−CH−、−C(CH−、−CF−、−C(CF−、−SO−、及び下記式で示されるいずれかの2価の基を示す。
12は水素原子、フッ素原子、及び炭素数1〜20の1価の有機基のいずれかを示し、同一でも異なっていてもよい。また、fは2〜10の整数を示す。なお、炭素数1〜20の1価の有機基としては、前述のR11で炭素数1〜20の1価の有機基として記載されたものと同様のものを好適に挙げることができ、好ましいものも同じである。
一般式(1)において、Yは酸素原子、硫黄原子、−OCH−、−SCH−、−O(CHCHO)−、−O[CH(CH)CHO]−、−O[CHCH(CH)O]−、及び−O[(CHCO−のいずれかの2価の基を含み、同一でも異なっていてもよい。また、g〜jは各々独立に1〜10の整数を示す。
式(2)中、kは、1〜10の整数を示す。
式(2)中、R13は水素原子又はメチル基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、R14は水素原子、フッ素原子、及び炭素数1〜20の1価の有機基のいずれかを示し、同一でも異なっていてもよい。
炭素数1〜20の1価の有機基としては、前述のR11で炭素数1〜20の1価の有機基として記載されたものと同様のものを好適に挙げることができ、好ましいものも同じである。
式(2)中、Zは単結合、酸素原子、硫黄原子、−CH−、−C(CH−、−CF−、−C(CF−、−SO−、及び下記式で示されるいずれかの2価の基を示す。
15は水素原子、フッ素原子、及び炭素数1〜20の1価の有機基のいずれかを示し、同一でも異なっていてもよい。また、lは2〜10の整数を示す。
炭素数1〜20の1価の有機基としては、前記R14と同じものが挙げられる。これらの中でも、透明性、及び耐熱性の点から、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基が好ましい。
一般式(2)において、Yは酸素原子、硫黄原子、−O(CHCHO)−、−O[CH(CH)CHO]−、−O[CHCH(CH)O]−、及び−O[(CHCO−のいずれかの2価の基を含み、同一でも異なっていてもよい。また、m〜pは各々独立に1〜10の整数を示す。
(B’−2)3官能以上のポリ(メタ)アクリレートとしては、前記クラッド材の(B2−2)と同じように説明される。
前記(B’)成分の含有量は、(A’)成分及び(B’)成分の総量100質量部に対して、20〜70質量部であることが好ましい。20質量部以上であると、低光伝搬損失が向上し、且つ、光硬化時に(A’)成分を十分に絡め込んで硬化するために耐現像液性が良好となる傾向にあり、70質量部以下であると、アルカリ現像液への溶解性が良好となる傾向にある。以上の観点から、(B’)成分の配合量の下限値は、25質量部であることがより好ましく、35質量部であることがさらに好ましい。また、上限値は、70質量部であることがより好ましく、65質量部であることがさらに好ましい。
((C’)成分:重合開始剤)
重合開始剤としては、加熱又は紫外線等の照射によって重合を開始させるものであれば特に制限はなく、例えば、熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤等が挙げられるが、硬化速度が速く常温硬化が可能なことから、光ラジカル重合開始剤であることが好ましい。
熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤としては、クラッド材の(C)成分と同じように説明される。
(C’)成分の重合開始剤の含有量は、(A’)成分及び(B’)成分の総量100質量部に対して、0.3〜10質量部であることが好ましい。0.3質量部以上であると、硬化が十分であり、硬化不足による未反応物の析出を抑制し易い傾向にあり、10質量部以下であると、十分な光透過性が得られる傾向にある。以上の観点から、0.35〜7質量部であることがより好ましく、0.40〜5質量部であることがさらに好ましく、0.45〜3質量部であることが特に好ましい。
((D’)成分:熱硬化性樹脂)
コア材は、(D’)成分として熱硬化性樹脂を含有していてもよい。
熱硬化性樹脂としては、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物、及び分子内にエポキシ基とエチレン性不飽和基を有する化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物、分子内にエポキシ基とエチレン性不飽和基を有する化合物としては、前記(D)成分の熱硬化性樹脂と同じものが挙げられる。
コア材が(D’)成分を含有する場合、その含有量は、(A’)〜(C’)成分の総量100質量部に対して、1〜40質量部であることが好ましい。1質量部以上であると、(A’)成分と十分な架橋構造を形成するため、耐熱性が良好となる傾向にあり、40質量部以下であると、アルカリ現像液への溶解性が良好となる傾向にある。同様の観点から、(D’)成分の配合量は、3〜35質量部であることがさらに好ましく、5〜30質量部であることが特に好ましい。
コア材が(D’)成分を含有する場合、必要に応じて、硬化促進剤を含有していてもよい。
((E’)モノ(メタ)アクリレート)
コア材は、(E’)成分としてモノ(メタ)アクリレートを含有していてもよい。モノ(メタ)アクリレートとしては、特に制限は無く、例えば、特開2015−215467号公報の段落[0033]に記載の(メタ)アクリレートが挙げられる。
コア材に(E’)成分を含有させる場合、その含有量は、(A’)〜(C’)成分の総量100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましい。
(添加剤)
また、この他に、コア材は、必要に応じて、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤等の添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で含有していてもよい。
コア材に添加剤を含有させる場合、その含有量は、(A’)〜(C’)成分の総量100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましい。
〔樹脂ワニス〕
(有機溶剤)
前記クラッド材及びコア材はいずれも、好適な有機溶剤を含有させて希釈した、いわゆる樹脂ワニスであってもよい。該有機溶剤としては、クラッド材及びコア材を溶解し得るものであれば特に制限はない。例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、p−シメン等の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の環状エーテル;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭酸エステル;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の多価アルコールアルキルエーテルアセテート;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミドなどが挙げられる。
これらの中でも、溶解性及び沸点の観点から、芳香族炭化水素、アルコール、ケトン、エステル、多価アルコールアルキルエーテルアセテート、アミドが好ましく、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N,N−ジメチルアセトアミドであることがより好ましい。
また、クラッド材及びコア材は、(A)成分及び(A’)成分の製造の際に用いた有機溶剤をそのまま含有していてもよい。
有機溶剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂ワニス中の固形分濃度は、塗布容易性の観点から、通常、20〜80質量%であることが好ましい。
クラッド材及びコア材を樹脂ワニスとする際には、撹拌により混合することが好ましい。撹拌方法には特に制限はないが、撹拌効率の観点からプロペラを用いた撹拌が好ましい。撹拌する際のプロペラの回転速度には特に制限はないが、10〜1,000rpm(min−1)であることが好ましい。
特に制限されるわけではないが、樹脂ワニスは、孔径50μm以下のフィルタを用いて濾過することが好ましい。孔径50μm以下であると、大きな異物等が除去されて、ワニス塗布時にはじき等を生じることがなく、またコア部を伝搬する光の散乱が抑制される傾向にある。以上の観点から、孔径30μm以下のフィルタを用いて濾過することがより好ましく、孔径10μm以下のフィルタを用いて濾過することがさらに好ましい。
また、特に制限されるわけではないが、樹脂ワニスは減圧下で脱泡したものを用いることが好ましい。脱泡方法には、特に制限はなく、具体例としては、真空ポンプとベルジャー、真空装置付き脱泡装置を用いる方法が挙げられる。減圧時の圧力には特に制限はないが、樹脂ワニスに含まれる有機溶剤が沸騰しない圧力が好ましい。減圧脱泡時間には特に制限はないが、3〜60分であることが好ましい。3分以上であると、樹脂ワニス内に溶解した気泡を取り除ける傾向にある。60分以下であると、樹脂ワニスに含まれる有機溶剤が揮発しにくい傾向にある。
クラッド材又はコア材から形成される硬化フィルムの、温度25℃における波長830〜850nmの範囲での屈折率は、1.400〜1.700であることが好ましい。1.400〜1.700であれば、通常の光学樹脂との屈折率が大きく異ならないため、光学材料としての汎用性が損なわれにくい傾向にある。以上の観点から、前記屈折率は、1.425〜1.675であることがより好ましく、1.450〜1.650であることがさらに好ましい。
クラッド材又はコア材から形成される厚み50μmの硬化フィルムの波長400nmでの透過率は80%以上であることが好ましい。80%以上であると、光の透過量が十分であるといえる。同様の観点から、該透過率は85%以上であることがさらに好ましい。なお、透過率の上限については特に制限はない。
[光導波路クラッド層形成用樹脂フィルム及び光導波路コア部形成用樹脂フィルム]
前記クラッド材及びコア材から、前記クラッド材を含有する光導波路クラッド層形成用樹脂フィルム(以下、「クラッド層形成用樹脂フィルム」ともいう)、及び前記コア材を含有する光導波路コア部形成用樹脂フィルム(以下、「コア部形成用樹脂フィルム」ともいう)を形成することができる。以下、光導波路クラッド層形成用樹脂フィルム及び光導波路コア部形成用樹脂フィルム(以下、「光導波路形成用樹脂フィルム」と総称することがある)について説明する。
光導波路形成用樹脂フィルムは、前記クラッド材又はコア材を樹脂ワニスの状態で基材フィルムに塗布し、次いで有機溶剤を除去することにより容易に製造することができる。また、有機溶剤を含有しないクラッド材又はコア材を、直接基材フィルムに塗布することによってフィルムを製造してもよい。
前記基材フィルムとしては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン、液晶ポリマーなどが挙げられる。
これらの中でも、柔軟性及び強靭性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホンが好ましい。
基材フィルムの厚みは、目的とする柔軟性により適宜選択できるが、通常、3〜250μmであることが好ましい。3μm以上であるとフィルム強度が十分となる傾向にあり、250μm以下であると、十分な柔軟性が得られる傾向にある。以上の観点から、基材フィルムの厚みは5〜200μmであることがより好ましく、7〜150μmであることがさらに好ましい。なお、クラッド材又はコア材との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物等により離型処理が施されたフィルムを用いてもよい。
以上のようにして得られる光導波路形成用樹脂フィルムは、必要に応じて保護フィルムを樹脂層(クラッド材又はコア材から形成される層を指し、以下、同様である。)上に貼り付け、基材フィルム、樹脂層及び保護フィルムの順で積層された3層構造としてもよい。これにより、本発明は、基材フィルムと、光導波路クラッド材を含有する樹脂層と、保護フィルムとを有する光導波路クラッド層形成用樹脂フィルムも提供する。
該保護フィルムとしては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンなどが挙げられる。これらの中でも、柔軟性及び強靭性の観点から、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンであることが好ましい。なお、樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物等により離型処理が施されたフィルムを必要に応じて用いてもよい。保護フィルムの厚みは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、10〜250μmであることが好ましい。10μm以上であるとフィルム強度が十分であり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。以上の観点から、15〜200μmであることがより好ましく、20〜150μmであることがさらに好ましい。
光導波路クラッド層形成用樹脂フィルム及び光導波路コア部形成用樹脂フィルムの樹脂層の厚みについては特に限定されないが、いずれも、乾燥後の厚みで、通常、5〜500μmであることが好ましい。5μm以上であると、厚みが十分であるため樹脂フィルム又は該フィルムの硬化物の強度が十分となる傾向にあり、500μm以下であると、乾燥を十分に行えるため、樹脂フィルム中の残留溶媒量が増えることなく、該フィルムの硬化物を加熱したときに発泡するのを抑制しやすくなる傾向にある。
このようにして得られた光導波路形成用樹脂フィルムは、例えば、ロール状に巻き取ることによって容易に保存することができる。または、ロール状のフィルムを好適なサイズに切り出して、シート状にして保存することもできる。
[光導波路の製造方法]
図3を参照して、本発明の光導波路10aの製造方法を説明する。
光導波路の製造方法は、前記コア形成用の樹脂組成物を用いて、硬化前のコアパターンを前記第1のクラッド層上に形成する工程1と、前記クラッド形成用の樹脂組成物を用いて、硬化前の第2のクラッド層を前記硬化前のコアパターンの周面に接触させ、前記(B)成分を前記コアパターン内に浸入させる工程2と、前記硬化前のコアパターンと前記硬化前の第2のクラッド層とを硬化させて、前記コアパターンと前記第2のクラッド層とを形成する工程3とを含む。
本製造法は、第1のクラッド層形成工程、工程1、工程2、工程3を含む。
また、本発明における「硬化前」とは、未硬化状態又は半硬化状態を意味する。
<第1のクラッド層形成工程>
まず、図3(a)に示すように、第1のクラッド層形成用樹脂フィルムを基材52上に積層して第1のクラッド層40を形成する、第1のクラッド層形成工程を行う。
第1のクラッド層形成工程における積層方式としては、ロールラミネータ、又は平板型ラミネータを用いて加熱しながら圧着することにより積層する方法が挙げられるが、密着性及び追従性の観点から、平板型ラミネータを用いて減圧下で第1のクラッド層形成用樹脂フィルムを積層することが好ましい。なお、平板型ラミネータとは、積層材料を一対の平板の間に挟み、平板を加圧することにより圧着させるラミネータのことを指し、例えば、真空加圧式ラミネータを好適に用いることができる。ここでの加熱温度は、40〜130℃であることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPaであることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。第1のクラッド層形成用樹脂フィルムに保護フィルムが存在する場合には、保護フィルムを除去した後に積層する。
なお、真空加圧式ラミネータによる積層の前に、ロールラミネータを用いて、あらかじめ第1のクラッド層形成用樹脂フィルムを基材52上に仮貼りしておいてもよい。ここで、密着性及び追従性向上の観点から、圧着しながら仮貼りすることが好ましく、圧着する際、ヒートロールを有するラミネータを用いて加熱しながら行ってもよい。ラミネート温度は、20〜130℃であることが好ましい。20℃以上であると第1のクラッド層40の形成用樹脂フィルムと基材52との密着性が向上し、130℃以下であると樹脂層がロールラミネート時に流動しすぎることがなく、必要とする膜厚が得られる。以上の観点から、40〜100℃であることがより好ましい。圧力は0.2〜0.9MPaであることが好ましく、ラミネート速度は0.1〜3m/minであることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
続いて、基材52上に積層された第1のクラッド層形成用樹脂フィルムを光及び/又は加熱により硬化し、第1のクラッド層形成用樹脂フィルムの基材フィルムを除去し、第1のクラッド層40を形成する。
第1のクラッド層40を形成する際の活性光線の照射量は、0.1〜5J/cmとすることが好ましく、加熱温度は50〜200℃とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
<工程1>
次いで、図3(b)に示すように、コア部形成用樹脂フィルム30aを第1のクラッド層形成工程と同様な方法で積層する(工程1の積層工程)。ここで、コア部形成用樹脂フィルム30aは第1のクラッド層形成用樹脂フィルムより高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターンを形成し得る感光性樹脂組成物からなることが好ましい。
次に、図3(c)に示すように、コア部を露光し、光導波路のコアパターン(硬化前のコアパターン、コア部ともいう)30を形成する(工程1の露光工程)。具体的には、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを有するフォトマスク60を通して活性光線が画像状に照射される。また、レーザ直接描画を用いてフォトマスク60を通さずに直接活性光線を画像上に照射してもよい。活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射する公知の光源が挙げられる。また、他にも写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものが挙げられる。
また、工程1の露光工程におけるコアパターンへの露光は、後の工程2におけるクラッド材の浸透性を確保する観点から、コア形成用の樹脂組成物が半硬化状態となるように、コア形成用の樹脂組成物に、紫外線を照射させることが好ましい。このような観点から、活性光線の照射量は、例えば、50〜2,000mJ/cmであることが好ましく、100〜1,800mJ/cmであることがより好ましく、500〜1,600mJ/cmであることがさらに好ましい。なお、好適な活性光線の照射量は、コア材の組成によって異なるため、前記範囲中で、コア形成用の樹脂組成物が半硬化状態となるように選択することが好ましい。
なお、露光後におけるコアパターン30の解像度及び密着性向上の観点から、露光後に加熱を行う露光後加熱工程を行ってもよい。紫外線照射の開始から露光後加熱工程の完了までの間の露光後加熱時間は、10分以内であることが好ましい。露光後加熱時間が10分以内であると、紫外線照射により発生した活性種が失活することがない。露光後加熱を行う場合、その温度は40〜160℃であることが好ましく、時間は30秒〜10分であることが好ましい。ただし、前記のとおり、本工程で形成されるコアパターン30は、硬化前のコアパターンであり、コア形成用の樹脂組成物を硬化前の状態に保つ観点及び生産性を高める観点からは、露光後加熱工程を行わなくてもよい。
露光後におけるコアパターン30の硬化度(重合度)は、クラッド材中の(B)成分がコアパターン30に浸透する範囲とすることが好ましく、このような硬化度になるように、適宜露光条件、加熱条件等を調整することが好ましい。
露光後、図3(d)に示すように、コア部形成用樹脂フィルム30aの基材フィルムを除去し、アルカリ性水溶液、水系現像液等の前記コア部形成用樹脂フィルムの組成に対応した現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング、ディップ及びパドル等の公知の方法により現像する(工程1の除去現像工程)。また、必要に応じて2種類以上の現像方法を併用してもよい。
現像後の処理として、酸性水溶液等の洗浄液を用いて洗浄してもよい。洗浄方法として、特に制限はないが、例えば、スプレー法、ディップ法、パドル法、スピン法、ブラッシング法、スクラッピング法等が挙げられる。また必要に応じてこれらの洗浄方法を併用してもよい。
工程1を経ることにより、第1のクラッド層40と、光信号の光路を形成し、第1のクラッド層40に積層され、光路の方向に伸びるコア周面31を有するコアパターン30を得ることができ、また、コア周面31は、第1のクラッド層40に接触した第1接触コア周面31aを有する。
また、このとき、コアパターン30は、半硬化状態であることが好ましい。
<工程2>
続いて、図3(e)に示すように、コアパターン30の周面31に、クラッド形成用の樹脂組成物を用いた硬化前の第2のクラッド層20を接触させる。すなわち、第2のクラッド層20は、第1接触コア周面31aには接触せずに、第2接触コア周面31bに接触する。これにより、(B)成分は、コアパターン30の第2接触コア領域34bを、第2接触コア周面31bからコア中央領域34aに向けて浸入するので、第2接触コア領域34bの屈折率は、第2接触コア周面31bからコア中央領域34aにかけて連続的に高くなる。
また、工程2において、第2のクラッド層20を接触させるコアパターンは、半硬化状態であることが好ましく、その硬化度の好適範囲は、前記露光後におけるコアパターン30の硬化度(重合度)と同様である。
工程2では、第2のクラッド層20が硬化する前に、コアパターン30と接触させた状態で、120℃以下で第2のクラッド層20を加温する加温工程を有することが好ましい。工程2が加温工程を有することにより、クラッド材が含有する(B)成分が、コアパターン30、すなわち、第2接触コア領域34bの内部に浸入することを促進させることができる。
加温工程における温度は、使用する材料によっても異なるが、好ましくは40〜140℃、より好ましくは60〜130℃、さらに好ましくは80〜110℃である。
加温工程における加温時間は、使用する材料によっても異なるが、好ましくは5〜90分間、より好ましくは10〜60分間、さらに好ましくは15〜30分間である。
加温工程において、第2のクラッド層20とコアパターン30とを接触させた状態で加圧してもよく、その場合の圧力は、好ましくは0.1〜5MPa、より好ましくは0.2〜4MPa、さらに好ましくは0.3〜2MPaである。
工程2において、第2のクラッド層20が硬化する前に、第2のクラッド層20とコアパターン30とを接触させておく時間は、好ましくは5〜90分間、より好ましくは10〜80分間、さらに好ましくは20〜70分間である。
第2のクラッド層20は、第2のクラッド層形成用樹脂フィルムを用いることができる。第2のクラッド層形成用樹脂フィルムは、コア部形成用樹脂フィルムよりも低屈折率になるように設計されている。また、第2のクラッド層20の厚みは、コアパターン30の高さより大きくすることが好ましい。
<工程3>
次いで、第1の工程と同様な方法で第2のクラッド層形成用樹脂フィルムを光及び/又は熱によって硬化させて、コアパターン30と第2のクラッド層20とを形成する。
なお、より硬化させるために、両面から同時に活性光線を照射することが可能な両面露光機を使用することができる。また、加熱をしながら活性光線を照射してもよい。活性光線照射中及び/又は照射後の加熱温度は50〜200℃であることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
第2のクラッド層20を形成後、必要であれば基材フィルムを除去して、光導波路10を作製することができる。
光導波路は、透明性及び光伝搬性に優れているために光モジュールの光伝送路として用いてもよい。光モジュールの形態としては、例えば光導波路の両端に光ファイバを接続した光ファイバ付き光導波路、光導波路の両端にコネクタを接続したコネクタ付き光導波路、光導波路とプリント配線板と複合化した光電気複合基板、光導波路と光信号と電気信号を相互に変換する光/電気変換素子を組み合わせた光電気変換モジュール、光導波路と波長分割フィルタを組み合わせた波長合分波器等が挙げられる。なお、光電気複合基板において、複合化するプリント配線板としては、特に制限はなくガラスエポキシ基板等のリジッド基板、ポリイミド基板などのフレキシブル基板のどちらを用いてもよい。
次に、下記の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は本発明をいかなる意味においても制限するものではない。
合成例1
[(A)クラッド層形成用ポリマー;(メタ)アクリルポリマー(A−1)の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下漏斗、及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部及び乳酸メチル23質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を65℃に上昇させ、メチルメタクリレート47質量部、ブチルアクリレート33質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート16質量部、メタクリル酸14質量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部、及び乳酸メチル23質量部の混合物を3時間かけて滴下後、65℃で3時間撹拌し、さらに95℃で1時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマー(A−1)溶液(固形分45質量%)を得た。
[酸価の測定]
(メタ)アクリルポリマー(A−1)の酸価を測定した結果、79mgKOH/gであった。なお、酸価は(メタ)アクリルポリマー(A−1)溶液を中和するのに要した0.1mol/L水酸化カリウム水溶液量から算出した。このとき、指示薬として添加したフェノールフタレインが無色からピンク色に変色した点を中和点とした。
[重量平均分子量の測定]
(メタ)アクリルポリマー(A−1)の重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)をGPC(東ソー株式会社製「SD−8022」、「DP−8020」、及び「RI−8020」)を用いて測定した結果、3.9×10であった。なお、カラムは日立化成株式会社製「Gelpack GL−A150−S」及び「Gelpack GL−A160−S」を使用した。溶離液としてはテトラヒドロフランを用い、サンプル濃度0.5mg/mlとし、溶出速度を1ml/分として測定した。
合成例2
[(A’)コア層形成用ポリマー;(メタ)アクリルポリマ(A’−1)の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下漏斗、及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート47質量部及び乳酸メチル24質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を65℃に上昇させ、メチルメタクリレート34質量部、ベンジルメタクリレート34質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート14質量部、メタクリル酸18質量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.5質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート43質量部、及び乳酸メチル24質量部の混合物を3時間かけて滴下後、65℃で3時間撹拌し、さらに95℃で1時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマー(A’−1)溶液(固形分43質量%)を得た。
合成例1と同様の方法で、(メタ)アクリルポリマー(A’−1)の酸価及び重量平均分子量を測定した結果、それぞれ120mgKOH/g、34,000であった。
製造例1
[クラッド層形成用樹脂ワニスCLVの調合]
(A)成分として、(メタ)アクリルポリマー(A−1)溶液(固形分35質量%)143質量部(固形分換算で50質量部)、(B)成分として、2官能アクリレートのポリプロピレングリコールジアクリレート(日立化成株式会社製「ファンクリルFA−P240A」)45質量部及び3官能アクリレートのペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学株式会社製「PE−3A」)5質量部、(C)成分として、リン酸エステル系光開始剤のビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(BASF社製「イルガキュア819」)1質量部を広口のポリ瓶に秤量し、撹拌機を用いて、温度25℃、回転数400min−1の条件で、6時間撹拌して、クラッド層形成用樹脂ワニスを調合した。その後、孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製「PF020」)及び孔径0.5μmのメンブレンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製「J050A」)を用いて、温度25℃、圧力0.4MPaの条件で加圧濾過した。続いて、真空ポンプ及びベルジャーを用いて減圧度50mmHgの条件で15分間減圧脱泡し、クラッド層形成用樹脂ワニスを得た。
[クラッド層形成用樹脂フィルムCLFの作製]
上記で得られたクラッド層形成用樹脂組成物を、PETフィルム(東洋紡績株式会社製「コスモシャインA4100」、厚み50μm)の非処理面上に、前記塗工機を用いて塗布し、100℃で20分乾燥後、保護フィルムとして表面離型処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製「ピューレックスA31」、厚み25μm)を貼付け、クラッド層形成用樹脂フィルムCLFを得た(以下、クラッド層形成用樹脂フィルムを「クラッドフィルム」とも称する。)。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であり、本実施例では第1のクラッド層の厚みは15μm、第2のクラッド層の厚みは70μmとした。実施例中に記載するクラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚は塗工後の膜厚とする。
製造例2
[コア部形成用樹脂ワニスCOVの調合]
(A’)成分として、(メタ)アクリルポリマー(A’−1)溶液(固形分42質量%)60質量部、(B’)成分として、下記式で表されるエトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(日立化成株式会社製「ファンクリルFA−324A」)40質量部

(C’)成分として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製イルガキュア819)1質量部を広口のポリ瓶に秤量し、撹拌機を用いて、温度25℃、回転速度400min−1の条件で、6時間撹拌して、コア部形成用樹脂ワニスを調合した。その後、孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製PF020)及び孔径0.5μmのメンブレンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製J050A)を用いて、温度25℃、圧力0.4MPaの条件で加圧濾過した。続いて、真空ポンプ及びベルジャーを用いて減圧度50mmHgの条件で15分間減圧脱泡し、コア部形成用樹脂ワニスCOVを得た。
[コア部形成用樹脂フィルムCOFの作製]
上記コア部形成用樹脂ワニスCOVを、PETフィルム(東洋紡績株式会社製コスモシャインA1517、厚み16μm)の非処理面上に塗工機(株式会社ヒラノテクシード製マルチコーターTM−MC)を用いて塗布し、100℃で20分乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製A31、厚み25μm)を貼付け、コア部形成用樹脂フィルムCOFを得た(以下、コア部形成用樹脂フィルムを「コアフィルム」とも称する。)。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であるが、本実施例では硬化後の膜厚が、50μmとなるように調節した。
実施例1
[光導波路の作製法]
真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製「MVLP−500/600」)を用い、圧力0.4MPa、温度80℃及び加圧時間30秒の条件で、保護フィルム(ピューレックスA31)を除去した前記第1のクラッド層形成用樹脂フィルムCLFを、ガラスエポキシ樹脂基板(日立化成株式会社製「MCL−E−679FB」、板厚0.6mm、銅箔はエッチングにより除去)上に積層した。次に、紫外線露光機(大日本スクリーン株式会社製「MAP−1200−L」)を用い、紫外線(波長365nm)を4,000mJ/cm照射後、支持フィルム(コスモシャインA4100)を除去し、170℃で1時間加熱処理することによって、第1のクラッド層40を形成した。
続いて、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製「HLM−1500」)を用い、保護フィルム(ピューレックスA31)を除去した前記コア部形成用樹脂フィルムCOFを、第1のクラッド層40上に、圧力0.5MPa、温度50℃、速度0.2m/minの条件で積層した。次いで、幅50μmの光導波路形成用パターンを有するネガ型フォトマスクを介し、前記紫外線露光機で紫外線(波長365nm)を1,500mJ/cm照射して、コア部(コアパターン30)を露光した。露光後のコア部表面についてFT−IR(BIO-RAD社製、フーリエ変換赤外分光光度計、型式:EXCALIBUR FTS-3000MX)測定を行ったところ、1,640〜1,620cm−1にC=C結合由来のピークが明確に確認され、コア部が半硬化状態であることが確認された。
支持フィルム(コスモシャインA1517)を除去した後、スプレー式現像装置(株式会社山縣機械製「RX−40D」)を用い、1質量%炭酸ナトリウム水溶液にて温度30℃、スプレー圧0.15MPa、現像時間105秒の条件で現像した。続いて、0.3質量%硫酸水溶液(pH1)を用いて洗浄した後、純水にて洗浄した。
次に、前記真空加圧式ラミネータを用い、保護フィルム(ピューレックスA31)を除去した前記第2のクラッド層形成用樹脂フィルムCLFを、コアパターン30及び第1のクラッド層40上に、圧力0.4MPa、温度80℃及び加圧時間30秒の条件で積層した。紫外線(波長365nm)を4,000mJ/cm照射し、支持フィルム(コスモシャインA4100)を除去した後、170℃で1時間加熱硬化することによって、第2のクラッド層20を形成し、図1に示す光導波路10を得た。その後、ダイシングソー(株式会社ディスコ製「DAD−341」)を用いて長さ10cmのリジッド光導波路を切り出した。
比較例1
実施例1において、コア部(コアパターン30)の露光を、1,500mJ/cmから、3,000mJ/cmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、光導波路を作製した。なお、露光後のコア部表面について、実施例1と同様の条件でFT−IR(BIO-RAD社製、フーリエ変換赤外分光光度計、型式:EXCALIBUR FTS-3000MX)測定を行ったところ、1,640〜1,620cm−1にC=C結合由来のピークを明確に確認することができなかった。
下記測定方法に従って、得られた光導波路の光伝搬損失を測定した。結果を表1に示す。
[光伝搬損失の測定]
光導波路の光伝搬損失を、光源に波長850nmを中心波長とするVCSEL(EXFO社製「FLS−300−01−VCL」)、受光センサ(株式会社アドバンテスト製「Q82214」)、入射ファイバ(SI−10/125シングルモードファイバ、NA=0.14)、及び出射ファイバ(SI−114/125、NA=0.22)を用いて測定した。光伝搬損失は、光損失測定値(dB)を光導波路長(10cm)で割ることにより算出し、以下の基準で評価した。
A:0.10dB/cm以下
B:0.10dB/cmより大きく、0.15dB/cm以下
C:0.15dB/cmより大きい
[コア部内部の屈折率変化の測定]
実施例2
上記で作製した光導波路における、コア部の内部の屈折率分布を確認するために、下記のようなサンプルを作製し、屈折率を測定し、屈折率分布について評価した。
(サンプルBの作製及び屈折率測定)
(1)コアパターンの形成
ポリイミド基板(東レ・デュポン株式会社社製「カプトン200EN」、サイズ:60×20mm、厚さ:50μm)上に、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製「HLM−1500」)を用い、保護フィルムを除去したコアフィルムCOF(厚み:5μm)を、圧力0.5MPa、温度50℃、速度0.2m/minの条件で積層した。次いで、紫外線露光機で紫外線(波長365nm)を1,500mJ/cm照射して、コアフィルムCOFを露光した。露光後、コアフィルムCOFの基材フィルム(コスモシャインA1517)を除去した後、スプレー式現像装置(株式会社山縣機械製「RX−40D」)を用い、1質量%炭酸ナトリウム水溶液にて温度30℃、スプレー圧0.15MPa、現像時間90秒の条件で現像した。続いて、0.3質量%硫酸水溶液(pH1)を用いて洗浄した後、さらに純水にて洗浄した。
(2)上部クラッド層の形成
続いて、クラッドフィルムCLF(厚み:70μm)を、上記現像後のコアフィルムCOF上に、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製「HLM−1500」)を用い、圧力0.5MPa、温度50℃、速度0.2m/minの条件で積層し、紫外線露光機で紫外線(波長365nm)を4,000mJ/cm照射した。
(3)屈折率の測定
次いで、樹脂層(すなわち、コアフィルムCOF由来のコア材及びクラッドフィルムCLF由来のクラッド材)をポリイミド基板から剥がし、これをサンプルBとした。
サンプルBのポリイミド基板と接していた面(コアフィルムCOF側)をプリズム結合式屈折率計(Metricon社製「Model2020」)を用いて屈折率を測定し、屈折率Bとした。
(サンプルA、C、Dの作製及び屈折率測定)
サンプルA:上記サンプルBの作製の「(2)上部クラッド層の形成」で使用した光導波路クラッド層形成用樹脂フィルム1(厚み:70μm)について、紫外線露光機で紫外線(波長365nm)を4,000J/cm照射したものをサンプルAとした。得られたサンプルAについて、サンプルBと同様の条件で屈折率を測定し、屈折率A(クラッド1の屈折率)とした。
サンプルC及びD:サンプルBの作製において、コアフィルムCOFの厚みを、各々10μm及び15μmに変更したこと以外は、サンプルBと同様にして、サンプルC及びDを作製した。得られたサンプルC及びDについて、サンプルBと同様の条件で屈折率を測定し、屈折率C及びDとした。
比較例2
実施例2において、コアフィルムの露光条件を3,000mJ/cmに変更したこと以外は、実施例2と同様にして、サンプルA〜Dを作製し、屈折率A〜Dを測定した。結果を表2に示す。
表2の結果から、本発明の製造方法により作製した光導波路のコア部(コアパターン)の屈折率は、上部クラッド層からの距離が0μmから15μmとなるにしたがい、徐々に(緩やかに)屈折率が変化していることが分かる。すなわち、本発明の製造方法で得られた光導波路は、コアパターン外周周辺部4からコアパターン中心部へかけて屈折率が徐々に(緩やかに)変化し、そのため、従来の光導波路に比べて、より一層の光伝搬損失の低減が可能となったものと推察する。
本発明の製造方法により得られた光導波路は光伝搬損失の低減が可能であるため、各種光学装置、光インタコネクション等の幅広い分野に適用可能である。
10、10a、10b、10c 光導波路
20 第2のクラッド層
22 第2接触コア周面から所定の範囲の領域
30 コアパターン
31 コア周面
31a コア周面の第1接触コア周面
31b コア周面の第2接触コア周面
34 コア本体
34a コア中央領域
34b 第2接触コア領域
40 第1のクラッド層
52 基材
54 カバーフィルム

Claims (14)

  1. 第1のクラッド層と、
    光信号の光路を形成し、前記第1のクラッド層に積層され、前記光路の方向に伸びるコア周面を有するコアパターンと、
    前記コア周面を覆うように、前記第1のクラッド層に積層された第2のクラッド層と、を備え、
    前記コア周面は、前記第1のクラッド層に接触した第1接触コア周面と前記第2のクラッド層に接触した前記第1接触コア周面以外の第2接触コア周面とを有し、
    前記コアパターンは、前記第2接触コア周面から所定の範囲の第2接触コア領域と該第2接触コア領域以外のコア中央領域とを有し、
    前記第2接触コア領域の屈折率は、前記第2接触コア周面から前記コア中央領域にかけて連続的に高くなっており、
    前記第2のクラッド層は、(A)酸性置換基を有するポリマーと、(B)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物と、(C)重合開始剤と、を含有するクラッド形成用の樹脂組成物を用いて形成され、
    前記コアパターンは、(A’)酸性置換基を有するポリマーと、(B’)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物と、(C’)重合開始剤と、を含有するコア形成用の樹脂組成物を用いて形成された、光導波路の製造方法であって、
    前記コア形成用の樹脂組成物を用いて、硬化前のコアパターンを前記第1のクラッド層上に形成する工程1と、
    前記クラッド形成用の樹脂組成物を用いて、硬化前の第2のクラッド層を前記硬化前のコアパターンの周面に接触させ、前記(B)成分を前記コアパターン内に浸入させる工程2と、
    前記硬化前のコアパターンと前記硬化前の第2のクラッド層とを硬化させて、前記コアパターンと前記第2のクラッド層とを形成する工程3とを含む、
    光導波路の製造方法。
  2. 前記(B)成分が、(B1)ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートを含有する、請求項1に記載の光導波路の製造方法。
  3. 前記(B1)成分が、エチレングリコール及びアルキレングリコールから選ばれる1種以上のアルキレングリコールに由来する構造単位を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートである、請求項2に記載の光導波路の製造方法。
  4. 前記(B1)成分の重量平均分子量が170〜4,000である、請求項2又は3に記載の光導波路の製造方法。
  5. 前記(B)成分が、さらに、(B2)2つ以上のエチレン性不飽和基を有する重合性化合物(但し、(B1)成分は除く。)を含有する、請求項2から4のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法。
  6. 前記(B)成分中、前記(B1)成分の含有量が、(B)成分の総量100質量部に対して30〜100質量部である、請求項2から5のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法。
  7. 前記(B)成分の含有量が、前記(A)成分と前記(B)成分の総量100質量部に対して20〜70質量部である、請求項1から6のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法。
  8. 前記(C)成分が、光ラジカル重合開始剤である、請求項1から7のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法。
  9. 前記コア形成用の樹脂組成物は、(D’)熱硬化性樹脂を含有する、請求項1から8のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法。
  10. 前記工程2は、前記硬化前の第2のクラッド層及び前記硬化前のコアパターンの少なくとも一方を、120℃以下で加温する工程を有する、請求項1から9のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法。
  11. 前記硬化前のコアパターンは、半硬化状態である、請求項1から10のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法。
  12. 前記工程1において、前記硬化前のコアパターンが前記半硬化状態となるように、前記コア形成用の樹脂組成物に、紫外線を照射させる工程を含む、請求項11に記載の光導波路の製造方法。
  13. 前記クラッド形成用の樹脂組成物は、(D)熱硬化性樹脂を含有する、請求項1から12のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法。
  14. 前記第2接触コア領域の屈折率の分布は、グレーテッドインデックス型、又はそれに類似した屈折率分布を有する、請求項1から13のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法。
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