JP2017187176A - シェル形ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍔部の内径の設計の自由度を高め、かつ外輪の強度を高め、かつ方向判別が可能なシェル形ころ軸受を提供する。
【解決手段】本発明のシェル形ころ軸受(10)は、胴部(12)と、第1の鍔部(13)と、第2の鍔部(14)とを含むシェル形外輪(11)と、このシェル形外輪(11)の内径面(12a)に沿うように配置されるころ(15)とを備えている。第1の鍔部(13)は、胴部(12)と連なり、かつ胴部(12)の一方端部から内径側に延びる。第2の鍔部(14)は、胴部(12)と連なり、かつ胴部(12)の他方端部から内径側に延びる。第1の鍔部(13)は、平坦な外側面(13a)を有する形状であり、第2の鍔部(14)は、リング状の段差(14a)を有する形状である。
【選択図】図1

Description

本発明は、シェル形ころ軸受に関し、特に、ハウジングに圧入されるシェル形ころ軸受に関する。
従来、スロットルバルブ、トランスミッション、カーエアコン用コンプレッサ、スタータ等に使用される軸受として、シェル形ころ軸受が使用されている。このようなシェル形ころ軸受は、シェル形外輪と、このシェル形外輪の内径面に沿うように配置されたころとを備えている。
このようなシェル形ころ軸受の製造方法について、図6を参照して説明する。まず、図6(A)に示すシェル形外輪となる平板状の鋼板121を、図6(B)に示すように深絞り加工してカップ状に成型した後、図6(C)に示すように、カップの底部分を打ち抜いて一方の鍔部122を形成する。次に、軌道面123の加工を行い、全体に浸炭焼入れ等の焼入れ処理を行う。次に、図6(D)に示すように、底部分が打ち抜かれたカップにころ125と保持器126とを入れ、矢印のようにカップの入口側の縁曲げ部124を縁曲げ加工して他方の鍔部127を形成する。
この製造方法においては、図6(C)に示すカップの底部分を打ち抜いた状態で一旦焼入れ処理を行うため、図6(D)に示すカップの入口側の鍔部127の縁曲げ加工を行う前に、縁曲げ部124を焼きなまし処理して、縁曲げ加工を行っても割れが発生しないようにする。なお、ころ125と保持器126とをカップに入れた後に焼入れ処理を行ってもよい。その後、洗浄等の工程を経て、シェル形ころ軸受が製造される。
このように製造されたシェル形ころ軸受は、ハウジングに設けられた係合穴にシェル形外輪の締め代をもって圧入されることにより、組み込まれる。シェル形外輪のカップ入口側は、鍔部127の縁曲げ加工を行う前に、縁曲げ部124を焼きなましすることにより硬度を下げている。このため、圧入に際しては、カップ入口側を押圧すると、縁曲げ部分が変形するおそれがあるので、シェル形外輪のカップの底部側を押圧して圧入することが好ましい。
上記のようにシェル形ころ軸受をハウジングに取り付ける場合、ハウジングの係合穴への圧入時にシェル形ころ軸受の方向(表裏)性が問われるため、圧入の際にシェル形外輪の方向判別(縁曲げ部124とカップ底部との判別)が必要となる。方向判別を容易に行うことのできるシェル形ころ軸受として、特開2002−106576号公報(特許文献1)が挙げられる。
特許文献1には、図7に示すように、外輪128の両鍔部122、127の内径寸法を異ならせたシェル形ころ軸受が開示されている。このシェル形ころ軸受の外輪128を挟むようにその軸方向両側に治具140を配置し、治具140の案内面141、142を鍔部122、127に押し当てて、鍔部122、127と基準面143、144との距離A、Bをそれぞれ測定して、方向を判別することが特許文献1に開示されている。
また、特許文献1には、図8に示すように、外輪128の外径面129の一方に段差130を形成して、外輪128両端の外径寸法を異ならせたシェル形ころ軸受が開示されている。このシェル形ころ軸受の段差130を設けた外輪128の外径面129に治具140の一方の案内面141を押し当て、外輪128の他方の外径面129に他方の案内面1
42を押し当てて、鍔部122、127と基準面143、144との距離A、Bをそれぞれ測定して、方向を判別することが特許文献1に開示されている。
特開2002−106576号公報
しかしながら、図7に示す上記特許文献1のシェル形軸受においては、内径寸法を異ならせる必要があるので、鍔部内径を小さくする仕様が難しいなど、鍔部の内径を自由に設定することはできない。また、内径寸法が異なるので、潤滑油が封入されている場合に潤滑油の漏れを抑制するためには、シール部材を用いる必要がある。鍔部の内径を自由に設計できないと、シール部材を用いない設計に対応することができない。
また、図8に示す上記特許文献1のシェル形ころ軸受においては、外輪の外径面に段差130が形成されているので、軌道面を有する外輪の強度が弱くなる。例えば、シェル形ころ軸受をハウジングに圧入する際には、軸方向に応力が加えられるので、図8に示す上記特許文献1のシェル形ころ軸受では、段差130に応力が集中して変形するおそれがある。
本発明は、上記問題点に鑑み、鍔部の内径の設計の自由度を高め、かつ外輪の強度を高め、かつ方向判別が可能なシェル形ころ軸受を提供することを課題とする。
本発明のシェル形ころ軸受は、胴部と、第1の鍔部と、第2の鍔部とを含むシェル形外輪と、このシェル形外輪の内径面に沿うように配置されるころとを備えている。第1の鍔部は、胴部と連なり、かつ胴部の一方端部から内径側に延びる。第2の鍔部は、胴部と連なり、かつ胴部の他方端部から内径側に延びる。第1の鍔部は、平坦な外側面を有する形状であり、第2の鍔部は、リング状の段差を有する形状である。
本発明のシェル形ころ軸受において好ましくは、第2の鍔部は、段差に対して外径側に位置する外径側鍔部と、段差に対して内径側に位置する内径側鍔部とを有し、外径側鍔部と第1の鍔部とでころの位置決めをし、内径側鍔部は、外径側鍔部よりも軸方向において外側に位置する。
本発明のシェル形ころ軸受において好ましくは、第2の鍔部は、プレス加工により形成されている。
本発明のシェル形ころ軸受において好ましくは、第1の鍔部の内径と、第2の鍔部の内径とは、略同じである。
本発明のシェル形ころ軸受によれば、鍔部の内径の設計の自由度を高め、かつ外輪の強度を高め、かつ方向判別が可能である。
本発明の実施の形態におけるシェル形ころ軸受を概略的に示す断面図である。 (A)及び(B)は、本発明の実施の形態におけるシェル形ころ軸受の製造工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態におけるシェル形ころ軸受の方向判別方法を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態におけるシェル形ころ軸受の方向判別方法を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態におけるシェル形ころ軸受に回転軸を挿入した状態を概略的に示す断面図である。 (A)〜(D)は、従来のシェル形ころ軸受の製造方法を概略的に示す断面図である。 特許文献1のシェル形ころ軸受の方向判別方法を概略的に示す断面図である。 特許文献1の別のシェル形ころ軸受の方向判別方法を概略的に示す断面図である。 図7に示す特許文献1のシェル形ころ軸受に回転軸を挿入した状態を概略的に示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
図1〜図5を参照して、本発明の一実施形態のシェル形ころ軸受について説明する。本発明の実施の形態のシェル形ころ軸受10は、胴部12と、第1の鍔部13と、第2の鍔部14とを含むシェル形外輪11と、複数のころ15と、保持器16とを備えている。ころ15および保持器16は、シェル形外輪11の胴部12の内径面12aに沿うように配置される。保持器16は、複数のころ15を保持する。
シェル形外輪11は、円筒形状の胴部12と、両端部が内径側に折り曲げられた第1及び第2の鍔部13、14とを含み、オープンエンド形である。胴部12は、内径側に位置する内径面12aと、この内径面12aと対向し、かつ外径側に位置する外径面12bとを有している。内径面12aは、軌道面である。
第1の鍔部13は、胴部12と連なり、かつ胴部12の一方端部から内径側に延びている。第2の鍔部14は、胴部12と連なり、かつ胴部12の他方端部から内径側に延びている。
第1の鍔部13の内径D1と第2の鍔部14の内径D2とは、異なっていてもよく、略同じであってもよい。ここで、第1の鍔部13の内径D1と第2の鍔部14の内径D2が略同じとは、完全に同一である場合と、同一とみなすことができる場合とを含む。同一とみなすことができる場合とは、例えば、左右互換性を有しており、第1の鍔部13と第2の鍔部14とを入れ替えたとしても、内径側に挿入される回転軸と鍔部とのクリアランスが加工公差を加味して実質的に同一である状態を表す。
第1の鍔部13は、製造工程におけるカップの入口側の縁曲げ部であり、平坦な外側面13aを有する形状である。
第2の鍔部14は、プレス加工により形成され、製造工程におけるカップの底部であり、リング状の段差14aを有する形状である。つまり、第2の鍔部14には、全周に渡って段差14aが形成されている。本実施の形態では、第2の鍔部14の厚みは、第1の鍔部13の厚みよりも大きく、胴部12の厚みと略同じである。
第2の鍔部14は、段差14aに対して外径側に位置する外径側鍔部14bと、段差14aに対して内径側に位置する内径側鍔部14cとを有している。
外径側鍔部14bは、胴部12と連なり、内径側に延びている。外径側鍔部14bは、第1の鍔部13とで、ころ15(本実施の形態では、ころ15及び保持器16)の位置決めをしている。
内径側鍔部14cは、外径側鍔部14bと連なり、内径側に延びている。内径側鍔部14cは、外径側鍔部14bよりも軸方向(図1における左右方向)において外側に位置している。
内径側鍔部14cの軸方向に沿った寸法S2は、シェル形外輪11の軸方向に沿った幅から内径側鍔部14cの軸方向に沿った幅を除いた寸法S1(胴部12と第1の鍔部13と外径側鍔部14bとの合計の寸法S1)の許容差(公差)の範囲よりも大きい値である。また、第2の鍔部14は、寸法S2分だけ、第1の鍔部13よりも軸方向外側に突出している。
続いて、図1及び図2を参照して、本実施の形態のシェル形ころ軸受10の製造方法について説明する。
まず、シェル形外輪となる平板状の鋼板を、図2(A)に示すようにリング状の段差14aを有するように段付き加工をして、第2の鍔部を有するカップ状に成型する。成型方法は、例えば、金型によるプレス加工、平面押しによるプレス加工、曲げ加工、旋削、コイニング加工などが挙げられ、成型が容易である観点から、プレス加工であることが好ましい。その後、内径面12aの加工を行う。
次に、図2(B)に示すように、図2(A)に示すカップの底部21の一部を打ち抜く。これにより、幅面に段差14aが設けられた外輪を形成できる。全体に浸炭焼入れ等の焼入れ処理を行う。その後、カップに、ころ15と保持器16とを入れる。
次に、軸方向の内側にカップの入口部22を曲げ加工して、図1に示す平坦な外側面13aを有する形状である第1の鍔部13を形成する。この工程では、入口部22の曲げ加工を行うときに、入口部22を焼きなまし処理する。
なお、上記焼入れ処理は、ころ15と保持器16とを図2(B)の形状のカップに入れた後に行ってもよい。その後、洗浄等の工程を経て、図1に示すシェル形ころ軸受10を製造できる。
続いて、図1、図3及び図4を参照して、本実施の形態のシェル形ころ軸受10の方向判別方法について説明する。本実施の形態の方向判別方法に用いられる方向判別治具40は、図3及び図4に示すように、保持部41と、この保持部41の両端部から突出するフランジ部42とを備え、フランジ部42は案内面となる端面43を有している。方向判別治具40は、例えばカップ状である。端面43の内径は、段差14aと係合可能な大きさであり、例えば、胴部12の外径と同じまたはそれより小さく、内径側鍔部14cの外径よりも大きい。
図3に示すように、一方の鍔部側を平坦面31に載置し、他方の鍔部側を上方に位置させる。方向判別治具40の端面43が上方に位置する鍔部に当接するように、方向判別治具40を配置する。このとき、平坦面31と端面43との距離Kを求める。次に、図4に示すように、他方の鍔部側を平坦面31に載置し、一方の鍔部側を上方に位置させて、同
様に、方向判別治具40により、平坦面31と端面43との距離Mを求める。この状態(図4)で、距離Kが距離Mよりも大きい場合には、上方に第2の鍔部14が位置し、下方に第1の鍔部13が位置していると判別できる。つまり、方向判別治具40と接触する側の鍔部に段差14aがあると、方向判別治具40の案内面と平坦面31との距離が小さくなる。したがって、シェル形ころ軸受10の方向を判別することができる。
続いて、図1〜図4を参照して、本実施の形態のシェル形ころ軸受10をハウジングに圧入する方法について説明する。
上述した方向判別方法により、第1の鍔部13と第2の鍔部14とを判別する。次に、曲げ加工の際に入口部22を焼きなましにより、あるいは、板厚を薄くすることにより硬度を下げている第1の鍔部13を圧入側とし、圧入プレスや圧入冶具等を用いて第2の鍔部14を押しながら、ハウジングに設けられた係合穴に圧入する。これにより、シェル形ころ軸受10において押す方向を定めて、ハウジングにシェル形ころ軸受10を圧入することができる。
ここで、本実施の形態では、カップの入口部22側に位置する鋼板を第1の鍔部13とし、かつカップの底部21側に位置する鋼板を第2の鍔部14としているが、カップの入口部22側に位置する鋼板を第2の鍔部14とし、かつカップの底部21側に位置する鋼板を第1の鍔部13としてもよい。この場合、第2の鍔部14は、例えば、曲げ加工、旋削などにより形成される。
また、本実施の形態のシェル形ころ軸受10は保持器16を備えているが、保持器16は省略されてもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態のシェル形ころ軸受10は、胴部12と、この胴部12と連なり、かつ胴部12の一方端部から内径側に延びる第1の鍔部13と、胴部12と連なり、かつ胴部12の他方端部から内径側に延びる第2の鍔部14とを含むシェル形外輪11と、このシェル形外輪11の内径面12aに沿うように配置されるころ15とを備え、第1の鍔部13は、平坦な外側面13aを有する形状であり、第2の鍔部14は、リング状の段差14aを有する形状である。
本実施の形態のシェル形ころ軸受10によれば、第1の鍔部13は平坦な外側面13aを有し、第2の鍔部14はリング状の段差14aを有している。シェル形外輪11の両端の鍔部の形状が異なるため、第1の鍔部13及び第2の鍔部14のそれぞれに、方向判別治具40の案内面(端面43)を当接させたときのそれぞれの位置関係から、第1の鍔部13と第2の鍔部14とを判別することができる。
このように、第2の鍔部14にリング状の段差14aを設けることにより、方向を判別できるので、シェル形外輪11の内径は制限されない。このため、両鍔部の内径を自由に設定することができる。
また、リング状の段差14aは、軌道面(内径面12a)を有するシェル形外輪11の胴部12にではなく、ころ15の位置決めをする鍔部(第2の鍔部14)に形成されている。これにより、図8に示す上記特許文献1のシェル形外輪11の胴部12に段差130が形成されている場合に比べて、軌道面(内径面12a)を有するシェル形外輪11の強度を高めることができる。このため、シェル形ころ軸受10をハウジングに圧入する際に、シェル形外輪11に軸方向に応力が加えられる時に有利である。なお、シェル形ころ軸受10をハウジングに圧入した後は、ころ15が転動する部分には段差14aが形成された薄肉部分が重ならないため、段差14aによる影響を低減できる。
また、図8に示す上記特許文献1のシェル形ころ軸受のように胴部に段差130を設けると、段差130の加工時に軌道面に影響を与えるが、本実施の形態のシェル形ころ軸受10では、軌道面は、準備した鋼板をそのまま用いている。このため、本実施の形態のシェル形ころ軸受10においては、軌道面の精度を高めることができるので、シェル形ころ軸受10の運転時の軌道面への影響を低減できる。
よって、本実施の形態のシェル形外輪11は、鍔部の内径の設計の自由度を高め、かつシェル形外輪11の強度を高め、かつ方向判別が可能である。したがって、本実施の形態のシェル形ころ軸受10は、シェル形外輪11の鍔部の内径D1、D2に制限があり、かつ方向判別が必要な用途に好適に用いられる。
本実施の形態のシェル形ころ軸受10において好ましくは、第2の鍔部14は、段差14aに対して外径側に位置する外径側鍔部14bと、段差14aに対して内径側に位置する内径側鍔部14cとを有し、外径側鍔部14bと第1の鍔部13とでころ15の位置決めをし、内径側鍔部14cは、外径側鍔部14bよりも軸方向において外側に位置する。これにより、図1に示すように、鍔部の内径の設計の自由度を高め、かつシェル形外輪11の強度を高め、かつ方向判別が可能なシェル形ころ軸受10を実現できる。
本実施の形態のシェル形ころ軸受10において好ましくは、第2の鍔部14は、プレス加工により形成されている。これにより、リング状の段差14aを有する形状の第2の鍔部14を容易に形成することができる。
本実施の形態のシェル形ころ軸受10において好ましくは、第1の鍔部13の内径D1と、第2の鍔部14の内径D2は、略同じである。
本実施の形態のシェル形ころ軸受10は、内径D1、D2を実質的に同一としても、方向判別が可能である。このため、図5に示すように、シェル形ころ軸受10の内径側に回転軸50を支持するように挿入した場合に、第1の鍔部13と回転軸50との隙間W1と、第2の鍔部14と回転軸50との隙間W2とを略同じにできる。一方、図7に示す上記特許文献1のシェル形ころ軸受に回転軸50を挿入した場合、鍔部122、127の内径が異なるので、図9に示すように、カップ入口部側の鍔部127と回転軸50との隙間W3は、カップ底部の鍔部122と回転軸50との隙間W4よりも大きい。本実施の形態のように第1及び第2の鍔部13、14と回転軸50との隙間W1、W2を狭くする設計ができると、グリース潤滑の場合には潤滑油の流出を抑制でき、オイル潤滑の場合には潤滑油のシェル形ころ軸受10内を通過する流量調整が可能となる。また、隙間W1、W2を小さくできるので、シール部材を省略することもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 シェル形ころ軸受、11 シェル形外輪、12 胴部、12a 内径面、12b
外径面、13 第1の鍔部、13a 外側面、14 第2の鍔部、14a 段差、14b 外径側鍔部、14c 内径側鍔部、15 ころ、16 保持器、21 底部、22 入口部、31 平坦面、40 方向判別治具、41 保持部、42 フランジ部、43 端面、50 回転軸、D1,D2 内径、K,M 距離、S1,S2 寸法、W1,W2,W3,W4 隙間。
本発明のシェル形ころ軸受は、胴部と、第1の鍔部と、第2の鍔部とを含むシェル形外輪と、このシェル形外輪の内径面に沿うように配置されるころとを備えている。第1の鍔部は、胴部と連なり、かつ胴部の一方端部から内径側に延びる。第2の鍔部は、胴部と連なり、かつ胴部の他方端部から内径側に延びる。第1の鍔部は、平坦な外側面を有する形状であり、第2の鍔部の板厚よりも薄く、曲げ加工によって形成される。第2の鍔部は、リング状の段差と、該段差に対して外径側に位置する外径側鍔部と、リング状の段差に対して内径側に位置する内径側鍔部とを有する形状であり、本発明のシェル形ころ軸受がハウジングに圧入される際の押圧部である。
本発明のシェル形ころ軸受において好ましくは、内径側鍔部は、外径側鍔部よりも軸方向において外側に突出する。かかる突出量は内径側鍔部の板厚よりも小さい。
内径側鍔部14cの軸方向に沿った寸法S2は、シェル形外輪11の軸方向に沿った幅から内径側鍔部14cの軸方向に沿った幅を除いた寸法S1(胴部12と第1の鍔部13と外径側鍔部14bとの合計の寸法S1)の許容差(公差)の範囲よりも大きい値である。また、内径側鍔部14は、寸法S2分だけ、外径側鍔部14bよりも軸方向外側に突出している。
上述した方向判別方法により、第1の鍔部13と第2の鍔部14とを判別する。次に、曲げ加工の際に入口部22を焼きなましにより、あるいは、板厚を薄くすることにより硬度を下げている第1の鍔部13を圧入側とし、圧入プレスや圧入具等を用いて第2の鍔部14を押しながら、ハウジングに設けられた係合穴に圧入する。これにより、シェル形ころ軸受10において押す方向を定めて、ハウジングにシェル形ころ軸受10を圧入することができる。

Claims (4)

  1. 胴部と、前記胴部と連なり、かつ前記胴部の一方端部から内径側に延びる第1の鍔部と、前記胴部と連なり、かつ前記胴部の他方端部から内径側に延びる第2の鍔部とを含むシェル形外輪と、
    前記シェル形外輪の内径面に沿うように配置されるころとを備え、
    前記第1の鍔部は、平坦な外側面を有する形状であり、
    前記第2の鍔部は、リング状の段差を有する形状である、シェル形ころ軸受。
  2. 前記第2の鍔部は、前記段差に対して外径側に位置する外径側鍔部と、前記段差に対して内径側に位置する内径側鍔部とを有し、
    前記外径側鍔部と前記第1の鍔部とで前記ころの位置決めをし、
    前記内径側鍔部は、前記外径側鍔部よりも軸方向において外側に位置する、請求項1に記載のシェル形ころ軸受。
  3. 前記第2の鍔部は、プレス加工により形成されている、請求項1または2に記載のシェル形ころ軸受。
  4. 前記第1の鍔部の内径と、前記第2の鍔部の内径とは、略同じである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシェル形ころ軸受。
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