JP2017185438A - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

排ガス浄化用触媒 Download PDF

Info

Publication number
JP2017185438A
JP2017185438A JP2016075339A JP2016075339A JP2017185438A JP 2017185438 A JP2017185438 A JP 2017185438A JP 2016075339 A JP2016075339 A JP 2016075339A JP 2016075339 A JP2016075339 A JP 2016075339A JP 2017185438 A JP2017185438 A JP 2017185438A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
palladium
exhaust gas
carrier
purifying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016075339A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6639309B2 (ja
Inventor
知弘 糟谷
Tomohiro Kasuya
知弘 糟谷
健一 滝
Kenichi Taki
健一 滝
悟司 松枝
Satoshi Matsueda
悟司 松枝
俊介 芳我
Shunsuke Haga
俊介 芳我
裕幸 林田
Hiroyuki Hayashida
裕幸 林田
健太 吉岡
Kenta Yoshioka
健太 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Kigenso Kagaku Kogyo Co Ltd
Cataler Corp
Original Assignee
Daiichi Kigenso Kagaku Kogyo Co Ltd
Cataler Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiichi Kigenso Kagaku Kogyo Co Ltd, Cataler Corp filed Critical Daiichi Kigenso Kagaku Kogyo Co Ltd
Priority to JP2016075339A priority Critical patent/JP6639309B2/ja
Publication of JP2017185438A publication Critical patent/JP2017185438A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6639309B2 publication Critical patent/JP6639309B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】自動推進車両の排ガス温度は益々高くなる傾向にある。従って、このような使用環境下でも十分な性能を発揮する排ガス浄化用触媒を実現すべく、パラジウムのシンタリングに起因した性能の劣化を生じ難い排ガス浄化用触媒を提供する。
【解決手段】Pr6O11からなる担体と、前記担体に担持されたパラジウムとを含む排ガス浄化用触媒であって、前記排ガス浄化用触媒は、前記パラジウムの前記担体への固溶率が80%以上である排ガス浄化用触媒。
【選択図】図5

Description

本発明は、排ガス浄化用触媒に関する。
従来から、自動車の排ガスを処理する排ガス浄化用触媒としては、セリアやアルミナ等の無機酸化物にパラジウム等の貴金属を担持させてなる三元触媒が広く使用されている。この三元触媒では、貴金属は、窒素酸化物の還元反応並びに一酸化炭素及び炭化水素の酸化反応を促進する役割を担っている。また、無機酸化物は、貴金属の比表面積を増大させると共に、反応による発熱を消散させて貴金属のシンタリングを抑制する役割を担っている。
ところで、近年、自動車等の自動推進車両は、そのエンジン性能向上に伴い、高速で走行する機会が増えている。これに加え、大気汚染を防止すべく、排ガス規制の強化が進められている。このような背景のもと、自動推進車両の排ガス温度は益々高くなる傾向にある。従って、このような使用環境下でも十分な性能を発揮する排ガス浄化用触媒を実現すべく、研究開発が盛んに行われている。
例えば、特許文献1は、パラジウム含有率が0.05〜7重量%であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ固溶体(α+β+γ=1.000であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である)からなる排ガス浄化用触媒を開示する。この触媒は、以下のとおり製造される。ZrO2−Pr611の固溶体結晶上にPdO及び/又はPdO2を担持させ、その後、PdO及び/又はPdO2の金属パラジウムへの還元が進行しない条件で熱処理する。これにより、Pd4+がZrO2−Pr611の固溶体結晶中に取り込まれ、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体が形成される。
特開2013−166130号公報
パラジウムなどの貴金属を含んだ排ガス浄化用触媒は、高温であり且つ燃料リッチの排ガスが供給された場合に、貴金属のシンタリングを生じ易い。
そこで、本発明は、パラジウムのシンタリングに起因した性能の劣化を生じ難い排ガス浄化用触媒を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、Pr611からなる担体と、前記担体に担持されたパラジウムとを含む排ガス浄化用触媒であって、前記排ガス浄化用触媒は、前記パラジウムの前記担体への固溶率が80%以上である排ガス浄化用触媒が提供される。
本発明によると、パラジウムのシンタリングに起因した性能の劣化を生じ難い排ガス浄化用触媒が提供される
本発明の一態様に係る排ガス浄化用触媒を概略的に示す斜視図。 図1に示す排ガス浄化用触媒の一部を拡大して示す断面図。 図1に示す排ガス浄化用触媒に含まれる担持触媒が燃料リーンな高温雰囲気(酸化性雰囲気)中で呈する状態を概略的に示す断面図。 図1に示す排ガス浄化用触媒に含まれる担持触媒が燃料リッチな高温雰囲気(還元性雰囲気)中で呈する状態を概略的に示す断面図。 酸化性雰囲気中で熱処理した直後及び還元性雰囲気中で熱処理した直後の排ガス浄化用触媒について得られたX線回折スペクトルを示すグラフ。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には全ての図面を通じて同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一態様に係る排ガス浄化用触媒を概略的に示す斜視図である。図2は、図1に示す排ガス浄化用触媒の一部を拡大して示す断面図である。図3は、図1に示す排ガス浄化用触媒に含まれる担持触媒が燃料リーンな高温雰囲気(酸化性雰囲気)中で呈する状態を概略的に示す断面図である。図4は、図1に示す排ガス浄化用触媒に含まれる担持触媒が燃料リッチな高温雰囲気(還元性雰囲気)中で呈する状態を概略的に示す断面図である。
図1及び図2に示す排ガス浄化用触媒1は、モノリス触媒である。この排ガス浄化用触媒1は、モノリスハニカム基材などの基材2を含んでいる。基材2は、典型的には、コージェライトなどのセラミックス製である。
基材2の隔壁上には、触媒層3が形成されている。触媒層3は、担持触媒30を含み、担持触媒30は、図3及び図4に示す担体31及び触媒金属32を含んでいる。担体31は、Pr611からなり、触媒金属32は、パラジウムである。
担体31は、例えば、粒子の形態で存在している。この場合、担体31の平均粒径は、例えば0.5乃至100μmの範囲内にあり、典型的には、1乃至20μmの範囲内にある。なお、この「平均粒径」は、以下の方法によって得られる値を意味している。
まず、排ガス浄化用触媒1から触媒層3の一部を除去する。次に、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて、この試料のSEM像を、2500倍乃至50000倍の範囲内の倍率で撮影する。SEM像の撮影は、25視野について行う。次いで、各SEM像に写っている担体31の中から、全体が見えている粒子を無作為に4つ選択し、選択した各粒子の面積を求める。これら面積と等しい面積を有している円の直径をそれぞれ算出し、更に、これら直径の算術平均を求める。この算術平均を平均粒径とする。なお、この平均粒径の標準偏差は15μm以下である。
担体31は、触媒金属32の比表面積を増大させると共に、反応による発熱を消散させて触媒金属32のシンタリングを抑制する役割を担っている。なお、担体31が果たす他の役割については、後で詳しく説明する。
排ガス浄化用触媒1は、触媒金属32であるパラジウムの担体31への固溶率が80%以上であり、典型的には80%乃至100%であり、好ましくは90%乃至100%であり、更に好ましくは95乃至100%である。
排ガス浄化用触媒1を、酸化性雰囲気中(例えば、大気雰囲気中)において高温(例えば、1050℃で1時間)で加熱すると、加熱処理直後の触媒において、触媒金属32であるパラジウムの少なくとも一部は、担体31に固溶している(図3参照)。このとき、パラジウムの少なくとも一部は酸化されている(酸化数が増大している)可能性がある。
一方、排ガス浄化用触媒1を、還元性雰囲気中(例えば、10体積%の一酸化炭素を含む窒素雰囲気中)において高温(例えば、1000℃で10時間)で加熱すると、加熱処理直後の触媒において、触媒金属32であるパラジウムの少なくとも一部は、担体31に担持されている(図4参照)。
パラジウムが担体31に固溶しているとは、パラジウムが、担体31を構成しているPr611の結晶格子中に侵入または置換することにより、パラジウムとPr611とが固溶体を形成していることを意味する。また、パラジウムが担体31に担持されているとは、パラジウムが担体31に固溶することなく、その表面に保持されていること、例えば、パラジウムが担体31に物理的に担持されていることを意味する。なお、物理的担持とは、Pr611をパラジウム塩水溶液に分散させた後、分散液を加熱すること(後述の乾燥や焼成など)によりPr611にパラジウムを保持させることである。
本明細書において、パラジウムの担体31への固溶率は、パラジウムの総質量(すなわち、担体31に担持されているパラジウムと担体31に固溶しているパラジウムとの合計質量)に対する、担体31に固溶しているパラジウムの質量%を意味する。また、本明細書において、パラジウムの担体31への固溶率は、製造直後の排ガス浄化用触媒1について得られる値である。製造直後の排ガス浄化用触媒1は、上述のとおり、80%以上の固溶率、好ましくは90%以上の固溶率、更に好ましくは95%以上の固溶率を有する。固溶率が80%より低いと、担持されているパラジウムの凝集(シンタリング)が生じ易くなる。
パラジウムの担体31への固溶率は、ICP発光分光分析法(高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法)を用いて求めることができる。具体的には、所定の質量の担持触媒30を、触媒中の全パラジウムが可溶である溶液に浸漬し、得られた溶液をICP発光分光分析法により測定する。これにより、触媒に含まれる全パラジウムの質量を算出する。一方、所定の質量の担持触媒30を、パラジウムが不溶であり、かつ担体31を構成するPr611が可溶である溶液に浸漬し、この溶液を濾過し、濾液をICP発光分光分析法により測定する。これにより、濾液に含有されるパラジウムの質量を算出する。得られた2つの算出値から、パラジウムの固溶率を算出する。
また、排ガス浄化用触媒1は、X線回折スペクトルについて以下の特性を有する。
排ガス浄化用触媒1を、還元性雰囲気中(即ち、10体積%の一酸化炭素を含む窒素雰囲気中)、1000℃で10時間に亘って加熱し、加熱処理直後の排ガス浄化用触媒1についてX線回折スペクトル1を得る。また、排ガス浄化用触媒1を、酸化性雰囲気中(即ち、大気雰囲気中)、1050℃で1時間に亘って加熱し、加熱処理直後の排ガス浄化用触媒1についてX線回折スペクトル2を得る。X線回折スペクトル1では、Pr611に対応するピーク(2θ=28.25°)が存在する。X線回折スペクトル2では、Pr611の結晶格子中に含まれるパラジウムの量に応じて、Pr611に対応するピーク(2θ=28.25°)が高角度側にシフトする。典型的には、X線回折スペクトル2では、Pr611に対応するピーク(2θ=28.25°)が高角度側に0.4°〜3.8°シフトし、結果として、28.65°〜32.05°の範囲にピークが存在する。X線回折スペクトル2で、Pr611に対応するピーク(2θ=28.25°)が高角度側に0.4°〜3.8°シフトするということは、パラジウムが、担体31を構成するPr611に対して0.88〜8質量%の量で担体31に固溶していることを示す。
担体31の質量と触媒金属32の質量との合計に占める触媒金属32の質量の割合は、例えば1乃至10質量%の範囲内にあり、典型的には1乃至3質量%の範囲内にある。この質量比を小さくすると、高い排ガス浄化性能を達成するためには、より多量の担体31が必要となり、それ故、排ガス浄化用触媒1の熱容量が増大する。この質量比を大きくすると、触媒金属32のシンタリングを生じ易くなる。
触媒金属32の質量と排ガス浄化用触媒1の容積との比は、例えば0.1乃至20g/Lの範囲内にあり、典型的には1乃至10g/Lの範囲内にある。この比が小さい場合、高い排ガス浄化性能を達成することが難しい。この比を大きくすると、排ガス浄化用触媒1の原料コストが増大する。
なお、ここで触媒金属32について言及した数値は、酸化性雰囲気中で高温に加熱した直後の排ガス浄化用触媒1について得られる値である。
触媒層3は、他の成分を更に含むことができる。例えば、触媒層3は、酸素貯蔵材料を更に含んでいてもよい。
酸素貯蔵材料は、酸素過剰条件下で酸素を吸蔵し、酸素希薄条件下で酸素を放出して、HC及びCOの酸化反応並びにNOxの還元反応を最適化する。酸素貯蔵材料は、例えば粒子の形態にある。
酸素貯蔵材料は、例えば、セリア、セリアと他の金属酸化物との複合酸化物、又はそれらの混合物である。複合酸化物としては、例えば、セリアとジルコニアとの複合酸化物を使用することができる。
この排ガス浄化用触媒1は、高温条件下で以下に説明する状態変化を生じる。
図3は、高温条件下で高酸素濃度雰囲気に晒した場合、例えばエンジンへの燃料供給を停止した場合に排ガス浄化用触媒1に含まれる担持触媒30が呈する状態を示している。他方、図4は、高温条件下で低酸素濃度雰囲気に晒した場合、例えばエンジンに多量の燃料を供給し続けている場合に排ガス浄化用触媒1に含まれる担持触媒30が呈する状態を示している。なお、以下の説明において、触媒金属32はパラジウムであるとする。
図3に示す状態において、パラジウムは、主に、担体31に固溶している。なお、図3では、図示されるパラジウムの全てが担体31に固溶しているが、パラジウムの一部が担体31に担持されていてもよい。また、この状態において、パラジウムの少なくとも一部は酸化されている可能性がある。
高温条件下で雰囲気中の酸素濃度が低くなると、排ガス浄化用触媒1に含まれる担持触媒層30は、図3に示す状態から図4に示す状態へと変化する。具体的には、担体31からパラジウムが析出し、析出したパラジウムは担体31に担持される。なお、図4では、図示されるパラジウムの全てが担体31に担持されているが、パラジウムの一部が担体31に固溶していてもよい。
そして、高温条件下で雰囲気中の酸素濃度が再び高くなると、排ガス浄化用触媒1に含まれる担持触媒30は、図4に示す状態から図3に示す状態へと変化する。具体的には、担体31に担持されているパラジウムの少なくとも一部は担体31へと固溶する。
このように、排ガス浄化用触媒1に含まれる担持触媒30は、高温条件下において、雰囲気中の酸素濃度の変化に伴って可逆的な変化を生じる。
このような可逆的な変化が起こることにより、触媒金属32であるパラジウムのシンタリングを長期間に亘って抑制することができる。即ち、排ガス浄化用触媒1は、パラジウムのシンタリングに起因した性能の劣化を生じ難い。
排ガス浄化用触媒1は、例えば、以下の方法により製造する。
まず、担体31を準備する。担体31は、市販品を購入してもよいし、共沈法等の公知の方法により調製してもよい。
担体31を構成するPr611は、複合酸化物と比べて単純な組成を有している。このため、担体31の準備に関する煩雑さがなく、担体31の組成が原子レベルで均一であるという利点を有する。
準備された担体31を脱イオン水中に分散させる。続いて、この分散液に、パラジウム塩溶液を添加して、担体31にパラジウムを吸着させる。その後、これを乾燥させ、更に酸化性雰囲気中で焼成する。焼成は、例えば約1000℃乃至約1100℃の範囲内の温度で、例えば1〜5時間で行うことができる。焼成温度が1000℃より低いと、製造直後におけるパラジウムの担体31への固溶率が低下する傾向がある。また、焼成温度が1100℃より高いと、パラジウムが、担体31に担持されず、担体31を構成するPr611と複合酸化物(Pr4PdO7)を形成し易くなる。以上のようにして、担体31とこれに担持された触媒金属32とを含んだ担持触媒30を得る。
その後、この担持触媒30を含んだスラリーを調製する。このスラリーには、必要に応じて、他の成分、例えば酸素貯蔵材料を添加する。次いで、このスラリーを基材2にコートし、更に塗膜の乾燥及び焼成を行う。以上のようにして、排ガス浄化用触媒1を完成する。
なお、ここで説明した排ガス浄化用触媒1において、触媒層3は単層構造を有しているが、触媒層3は多層構造を有していてもよい。また、ここでは、モノリス触媒について説明したが、上述した技術はペレット触媒に適用することも可能である。
以下に、本発明の例を記載する。
排ガス浄化用触媒を、以下の方法により製造した。
<触媒Aの製造>
48.5gのプラセオジム系酸化物I(Pr611=100(質量%))と、30gの硝酸パラジウム水溶液(5質量%のパラジウムを含む)とを、200mLのイオン交換水に添加し、この混合液を60分間撹拌した。次いで、この混合液を110℃で乾燥させ、大気雰囲気中、1000℃で1時間に亘って焼成して、50g(パラジウム含量:1.5g)の粉末を得た。このようにして得られた粉末を「触媒A」と呼ぶ。
<触媒Bの製造>
焼成を1000℃で行う代わりに800℃で行ったこと以外は、触媒Aについて上述したのと同様の方法により粉末を得た。以下、この触媒を「触媒B」と呼ぶ。
<触媒Cの製造>
焼成を1000℃で行う代わりに900℃で行ったこと以外は、触媒Aについて上述したのと同様の方法により粉末を得た。以下、この触媒を「触媒C」と呼ぶ。
<触媒Dの製造>
焼成を1000℃で行う代わりに1100℃で行ったこと以外は、触媒Aについて上述したのと同様の方法により粉末を得た。以下、この触媒を「触媒D」と呼ぶ。
<触媒Eの製造>
焼成を1000℃で行う代わりに1200℃で行ったこと以外は、触媒Aについて上述したのと同様の方法により粉末を得た。以下、この触媒を「触媒E」と呼ぶ。
<触媒Fの製造>
焼成を1000℃で行う代わりに1050℃で行ったこと以外は、触媒Aについて上述したのと同様の方法により粉末を得た。以下、この触媒を「触媒F」と呼ぶ。
<触媒Gの製造>
プラセオジム系酸化物I(Pr611=100(質量%))の代わりにプラセオジム系酸化物II(Pr611/ZrO2=80/20(質量%))を使用したこと以外は、触媒Aについて上述したのと同様の方法により粉末を得た。以下、この触媒を「触媒G」と呼ぶ。
<触媒Hの製造>
プラセオジム系酸化物I(Pr611=100(質量%))の代わりにプラセオジム系酸化物III(Pr611/Al23=70/30(質量%))を使用したこと以外は、触媒Aについて上述したのと同様の方法により粉末を得た。以下、この触媒を「触媒H」と呼ぶ。
<触媒Iの製造>
30gの硝酸パラジウム溶液(5質量%のパラジウムを含む)の代わりに10gの硝酸パラジウム水溶液(5質量%のパラジウムを含む)を使用したこと以外は、触媒Aについて上述したのと同様の方法により粉末を得た。以下、この触媒を「触媒I」と呼ぶ。
<触媒Jの製造>
30gの硝酸パラジウム溶液(5質量%のパラジウムを含む)の代わりに100gの硝酸パラジウム水溶液(5質量%のパラジウムを含む)を使用したこと以外は、触媒Aについて上述したのと同様の方法により粉末を得た。以下、この触媒を「触媒J」と呼ぶ。
<触媒Kの製造>
焼成を1000℃で行う代わりに500℃で行ったこと以外は、触媒Aについて上述したのと同様の方法により粉末を得た。以下、この触媒を「触媒K」と呼ぶ。
<評価1:固溶率>
触媒A乃至Kについて、パラジウムのプラセオジム系酸化物への固溶率を以下の方法により調べた。
製造直後の各触媒について、触媒に含まれる全パラジウムの質量を以下のとおり求めた。
触媒の一部を、フッ化水素酸、王水の混合液に溶解した。なお、この条件は、触媒(粉末)の全量が溶解する条件である。得られた溶液中のパラジウムを、高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法により定量分析した。この分析結果から触媒(粉末)に含まれる全パラジウムの質量を算出した。
また、製造直後の各触媒について、プラセオジム系酸化物に固溶しているパラジウムの質量を以下のとおり求めた。
触媒の一部を、7質量%のフッ酸水溶液に溶解し、室温で20時間放置した。その後、得られた溶液を0.1μφのフィルターで濾過した。なお、この条件は、プラセオジム系酸化物のみが溶解する条件である。濾液に溶解したパラジウムを、高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法により定量分析した。この分析結果からプラセオジム系酸化物に固溶しているパラジウムの質量を算出した。
これらの結果から、パラジウムのプラセオジム系酸化物への固溶率を算出した。
<評価2:パラジウム粒径>
触媒A乃至Kの耐久性を以下の方法により調べた。
まず、触媒A乃至Kの各々を流通式の耐久試験装置内に設置し、触媒床に窒素を主成分としたガスを100mL/分の流量で20時間流通させた。この間、触媒床温度は1000℃に維持した。また、触媒床に流通させるガスとしては、窒素に酸素を5%加えてなるリーンガスと、窒素に一酸化炭素を10%加えてなるリッチガスとを使用し、これらガスは5分毎に切り替えた。この耐久試験は、触媒床に最後に流通させるガスがリッチガスとなるように行った。
耐久試験後の触媒(粉末)に対し、X線回折測定(Rigaku RINT-2500)を行った。得られたX線回折スペクトルより、2θ=82°付近のピークに基づいてパラジウム粒径を算出した。
<評価3:X線回折スペクトル>
触媒Aの一部を、還元性雰囲気中で熱処理した。具体的には、10体積%の一酸化炭素を含む窒素雰囲気中、1000℃で10時間に亘って熱処理を行った。還元性雰囲気中で熱処理した直後の触媒Aに対し、X線回折測定(Rigaku RINT-2500)を行い、X線回折スペクトル1を得た。
また、触媒Aの一部を、酸化性雰囲気中で熱処理した。具体的には、大気雰囲気中、1050℃で1時間に亘って熱処理を行った。酸化性雰囲気中で熱処理した直後の触媒Aに対し、X線回折測定(Rigaku RINT-2500)を行い、X線回折スペクトル2を得た。
<結果>
評価1及び2の結果を以下の表1に示し、評価3の結果を図5に示す。
表1に示されるとおり、担体としてPr611を使用し、かつ、パラジウムの担体への固溶率が80%以上である場合に、耐久試験後のパラジウム粒径がとりわけ小さかった。したがって、かかる触媒(触媒A、D、F、I及びJ)は、パラジウムのシンタリングに起因した性能の劣化を生じ難いという効果を奏する。また、表1より、かかる触媒は、触媒製造時の焼成を、1000℃〜1100℃の温度で1時間行うことにより得られることが分かる。
図5より、X線回折スペクトル1では、Pr611に対応するピーク(2θ=28.25°)が見られた。X線回折スペクトル2では、29.40°にピークが見られ、X線回折スペクトル1で見られたPr611に対応するピーク(2θ=28.25°)が、高角度側に1.15°シフトしていた。この結果は、パラジウムが、Pr611に対して2.43質量%の量でPr611に固溶していることを示す。
1…排ガス浄化用触媒、2…基材、3…触媒層、30…担持触媒、31…担体、32…触媒金属。

Claims (2)

  1. Pr611からなる担体と、前記担体に担持されたパラジウムとを含む排ガス浄化用触媒であって、前記排ガス浄化用触媒は、前記パラジウムの前記担体への固溶率が80%以上である排ガス浄化用触媒。
  2. 前記排ガス浄化用触媒は、前記パラジウムを前記担体及び前記パラジウムの合計質量に対して1乃至10質量%の量で含む請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
JP2016075339A 2016-04-04 2016-04-04 排ガス浄化用触媒 Active JP6639309B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016075339A JP6639309B2 (ja) 2016-04-04 2016-04-04 排ガス浄化用触媒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016075339A JP6639309B2 (ja) 2016-04-04 2016-04-04 排ガス浄化用触媒

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017185438A true JP2017185438A (ja) 2017-10-12
JP6639309B2 JP6639309B2 (ja) 2020-02-05

Family

ID=60045966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016075339A Active JP6639309B2 (ja) 2016-04-04 2016-04-04 排ガス浄化用触媒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6639309B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107824186A (zh) * 2017-11-17 2018-03-23 中国科学技术大学 一种氧化镨负载纳米钯复合材料及其制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107824186A (zh) * 2017-11-17 2018-03-23 中国科学技术大学 一种氧化镨负载纳米钯复合材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6639309B2 (ja) 2020-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5216189B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP4959129B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP5567923B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP2006334490A (ja) 排気ガス浄化用触媒
WO2017179679A1 (ja) 排ガス浄化触媒、排ガス浄化方法、及び排ガス浄化システム
WO2012093600A1 (ja) 排気ガス浄化用触媒及び排気ガス浄化用触媒構成体
JP6567168B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及びその製造方法並びにそれを用いた排ガス浄化装置
JP6516862B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及びその製造方法並びにそれを用いた排ガス浄化装置
JP4465305B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
WO2006134787A1 (ja) 排ガス浄化用触媒
WO2008007628A1 (fr) Particule porteuse catalytique, son procédé de fabrication et catalyseur de purification de gaz d'échappement
JP4435750B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及びその製造方法
KR102577494B1 (ko) 연소 엔진을 위한 백금-함유 촉매
JP2010227799A (ja) 排ガス浄化用触媒
JP5196656B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及びその製造方法
JP6050703B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP6639309B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP4775953B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及びその再生方法
JP5030573B2 (ja) 複合酸化物粉末及びその製造方法
JP4851190B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP6073732B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
CN111867724B (zh) 废气净化用催化剂
JP6851225B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及びその製造方法並びにそれを用いた排ガス浄化装置
JP2017180453A (ja) 排ガス浄化装置及びその製造方法
JP2005052805A (ja) 排気ガス浄化用触媒及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20160516

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160516

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190305

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6639309

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250