JP2017184602A - ブレーキ付モータ - Google Patents

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Seiichi Takada
声一 高田
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Abstract

【課題】電力消費量が少なく軽量化が可能なブレーキ付モータを提供する。【解決手段】モータ1停止時に出力軸13の回転方向位置を保持するブレーキとして、モータ1を回転させたときは、モータ軸3と一体にカム受け12が回転し、カム受け12の偏心穴12cに相対回転可能に嵌め込まれた偏心カム14が偏心回転することにより、偏心カム14と一体に出力軸13が回転し、モータ1停止状態では、出力軸13に逆入力トルクを加えられても、出力軸13が偏心軸線O2のまわりの偏心回転をブレーキハウジング15で規制されてロックされることにより、出力軸13の回転方向位置が保持される構造の逆入力遮断クラッチ11を採用した。これにより、無励磁作動型電磁ブレーキを用いたものに比べて省電力化および軽量化を図ることできる。【選択図】図1

Description

本発明は、モータが停止したときに被駆動部材の位置を保持するブレーキが付設されているブレーキ付モータに関する。
モータ駆動によって被駆動部材を作動させるアクチュエータ等の位置決め装置では、被駆動部材の作動中に、その動作を止めるためにモータを停止させたときや、停電等によってモータが停止してしまったときに、被駆動部材が重力等の外力を受けて位置(姿勢)を変えることによって種々のトラブルが生じるおそれがある。このため、通常は、モータ停止時に被駆動部材の位置を保持するブレーキ(以下、これと同じ機能を有するものを単に「ブレーキ」ともいう。)を付設したブレーキ付モータが用いられている。
上記のようなブレーキ付モータでは、そのブレーキとして無励磁作動型電磁ブレーキを使用することが多い(例えば、特許文献1、2参照。)。無励磁作動型電磁ブレーキは、一般に、モータ軸に設けられたブレーキ板と、ばねによってブレーキ板に押し付けられる摩擦板と、通電時にばねの弾力に抗して摩擦板をブレーキ板から離反させる電磁石とを備えており、モータ回転中(通電中)には電磁石でばねを縮ませて摩擦板をブレーキ板から離反させておき、モータ停止時(電源遮断時)には、摩擦板をばねの弾力でブレーキ板に押し付けてブレーキ板およびモータ軸の回転を規制することにより、それまでモータに駆動されていた被駆動部材の位置を保持するようになっている。
特開平8−9589号公報 特開2001−165208号公報
上記のような無励磁作動型電磁ブレーキを用いたブレーキ付モータでは、モータ回転中はブレーキがかからないように常時ブレーキの電磁石にも電力を供給する必要があり、電力消費量が大きくなるという問題があった。また、ブレーキの電磁石を構成するコイル部の重量が大きいため、ブレーキ付モータ全体が重くなるという難点もあった。
そこで、本発明は、電力消費量が少なく軽量化が可能なブレーキ付モータを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、モータが停止したときにそのモータ軸と連結されている出力軸の回転方向位置を保持するブレーキが付設されているブレーキ付モータにおいて、前記ブレーキとして、前記モータを回転させたときは前記モータ軸の回転を前記出力軸に伝達し、前記モータが停止している状態で出力軸に逆入力トルクが加えられたときは、前記出力軸をロックして停止させる逆入力遮断クラッチが組み込まれている構成を採用した。
すなわち、モータ停止時に出力軸の回転方向位置を保持するブレーキとして、逆入力トルクが加えられた出力軸の回転を機械的なロック作用で阻止できる逆入力遮断クラッチを採用することにより、無励磁作動型電磁ブレーキを用いたものに比べて省電力化および軽量化が図れるようにしたのである。
前記逆入力遮断クラッチとしては、前記モータ軸と出力軸とが同一軸線のまわりに回転する状態で配されており、前記出力軸にはその軸線と平行な偏心軸線を有する状態で円筒状の偏心カムが設けられており、前記モータ軸にはその軸線と同一の軸線を有する状態でカム受けが相対回転不能に連結されており、前記カム受けには前記偏心カムと同一軸線を有する偏心穴が形成されており、前記偏心カムは前記カム受けの偏心穴に相対回転可能に嵌め込まれており、前記モータ軸およびカム受けを含む入力側部材のモータ停止状態での前記モータ軸の軸線まわりの回転トルクが、前記出力軸および偏心カムを含む出力側部材の前記出力軸の軸線まわりの回転トルクよりも大きく、かつ前記入力側部材のモータ停止状態での前記モータ軸の軸線まわりの回転トルクが、前記出力側部材の前記偏心カムの偏心軸線まわりの回転トルクよりも大きく設定されているものを採用することができる。ここで、回転トルクとは、入力側部材や出力側部材を回転させるのに必要なトルクのことをいう(以下同じ)。そして、入力側部材と出力側部材の回転トルクの大小関係は、主として、停止状態のモータが磁力でモータ軸に付与する回転抵抗(コギングトルク)によって実現される。
前記モータ軸に入力トルクが加えられたときは、前記モータ軸と一体にカム受けが回転し、前記カム受けと前記カム受けの偏心穴に嵌め込まれている偏心カムが前記モータ軸または前記出力軸の軸線まわりに回転して、前記偏心カムと一体に出力軸が回転し、前記出力軸に逆入力トルクが加えられたときは、前記出力側部材が前記入力側部材の前記モータ軸の軸線まわりの回転トルクに抑えられて前記偏心カムの偏心軸線まわりに回転しようとして、回転不能に固定されたブレーキハウジングにより前記出力軸がロックして、前記出力軸からモータ軸への回転トルクが遮断される。
上記構成の逆入力遮断クラッチにおいては、前記入力側部材と出力側部材の回転トルクの大小関係の実現を補助するために、前記カム受けと軸方向で対向する位置またはカム受けの径方向外側に、前記カム受けと摺接する固定部材が配されている構成を採用することができ、この構成を採用する場合は、前記カム受けを軸方向または径方向で前記固定部材に押し付ける弾性部材が組み込まれている構成とすることが望ましい。
また、上記以外で前記入力側部材と出力側部材の回転トルクの大小関係の実現を補助する手段として、前記逆入力遮断クラッチのカム受けは、前記モータ軸と軸方向で対向する面に、径方向断面で前記偏心カムの偏心方向と直交する方向に延びる凸状の連結部が設けられており、前記カム受けの連結部がモータ軸のブレーキ側端面に設けられた連結穴に嵌め込まれることにより、前記モータ軸とカム受けとが相対回転不能に連結されている構成や、前記モータ軸を支持する転がり軸受が、予圧を受ける状態でモータハウジングに取り付けられている構成を採用することもできる。
また、前記逆入力遮断クラッチは、上記構成のもののほかに、前記モータ軸と出力軸とが同一軸線のまわりに回転する状態で配されており、前記モータ軸と出力軸との間に、モータ軸の回転を僅かな角度遅れをもって出力軸に伝達するトルク伝達手段が設けられており、前記出力軸の径方向外側に内周円筒面を有する固定外輪が配されており、前記出力軸の外周面に複数のカム面が設けられて、前記固定外輪の内周円筒面と出力軸の各カム面との間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間が形成されており、これらの各楔形空間に一対のローラとその一対のローラに挟まれて各ローラを楔形空間の狭小部へ押し込むばねが組み込まれており、前記各楔形空間の周方向両側に挿入される柱部を有する保持器が前記モータ軸と一体回転する状態で連結されているものを採用することもできる。
そして、前記出力軸がブレーキハウジングに取り付けられている転がり軸受によって回転自在に支持されている構成とすれば、出力軸がブレーキハウジングと接触しないので、ブレーキハウジングの材質として鋼材を用いた場合でも熱処理等の硬化処理は不要で、寸法精度の変化も抑えられるし、鋼材以外の材質でブレーキハウジングを形成してブレーキ全体の軽量化を図ることもできるようになる。
本発明のブレーキ付モータは、上述したように、ブレーキとして、逆入力トルクが加えられた出力軸の回転を機械的なロック作用で阻止できる逆入力遮断クラッチを採用したものであるから、従来の無励磁作動型電磁ブレーキを用いたものに比べて省電力化および軽量化を図ることができる。
第1実施形態のブレーキ付モータの縦断正面図 図1の要部の分解斜視図 図1のIII−III線に沿った断面図 図1のブレーキの動作を説明するIV−IV線に沿った断面図 図1のカム受けを押圧する板ばねを組み込んだ変形例を示す縦断正面図 第2実施形態のブレーキ付モータの縦断正面図 aは図6のモータとブレーキとの連結構造の変形例を示す縦断正面図、bはaの要部の分解斜視図 第3実施形態のブレーキ付モータの縦断正面図 第4実施形態のブレーキ付モータの縦断正面図 図9のX−X線に沿った断面図 a、bは、それぞれ図10に対応してブレーキの動作を説明する断面図
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。図1乃至図4は第1の実施形態を示す。このブレーキ付モータは、図1に示すように、モータ1の一側(出力側)に、モータ1を停止したときにそれまでモータ1に駆動されていた被駆動部材(図示省略)の位置を保持するブレーキとしての逆入力遮断クラッチ11を付設したものである。
前記モータ1は、図示省略した外部部材に固定されるモータハウジング2からモータ軸3の両端部を突出させており、モータ軸3の一端部3aをその外周のセレーションにより後述するようにブレーキ11の入力側に相対回転不能に連結されている。また、モータ軸3の他端部は断面D字状に形成されており、その外周に円盤状の手動操作部材4が相対回転不能に嵌め込まれている。その手動操作部材4は、モータ軸3の他端部の端面にねじ込まれるねじ5で抜け止めされている。
前記ブレーキ(逆入力遮断クラッチ)11は、図1乃至図3に示すように、モータ軸3と連結される円筒状のカム受け12と、モータ軸3と同一軸線Oのまわりに回転する状態で配される出力軸13と、出力軸13の内端側に一体形成される円筒状の偏心カム14と、ブレーキハウジング15とで基本的に構成されている。そのカム受け12は、円板部12aの外側面の中央に設けられた連結穴12bの内周にセレーション加工が施され、この連結穴12bにモータ軸3の一端部3aが嵌め込まれることにより、モータ軸3と相対回転不能に連結されている。一方、出力軸13は、前記被駆動部材に相対回転不能に連結されている。
前記ブレーキハウジング15は、内周に2段の円筒面を有する本体部15aがカム受け12および出力軸13の径方向外側に配されており、その本体部15aの一端から出力軸13を突出させている。そして、その本体部15aの他端に設けられたフランジ部15bでモータハウジング2に固定されている。また、本体部15aの一端側には、小径の内周円筒面に、出力軸13を回転自在に支持する深溝玉軸受16が嵌め込まれている。
前記カム受け12は、モータ軸3および出力軸13と同一の軸線Oを有し、モータハウジング2の一側面に軸方向で摺接して、ブレーキハウジング15とは接触しない状態で組み込まれている。一方、前記偏心カム14は、モータ軸3および出力軸13の軸線Oと平行な偏心軸線Oを有している。そして、カム受け12には偏心カム14と同一軸線Oを有する偏心穴12cが形成されており、この偏心穴12cに偏心カム14が深溝玉軸受17を介して相対回転可能に嵌め込まれている。なお、この深溝玉軸受17は、カム受け12の軸方向中央よりも出力軸13側に配置するとよい。また、出力軸13と偏心カム14との間には、2つの深溝玉軸受16、17をそれぞれ軸方向に位置決めするためのフランジ18、19が形成されている。これらの深溝玉軸受16、17は、ほかの種類の転がり軸受に代えることもできる。
そして、モータ軸3およびカム受け12を含む入力側部材のモータ1停止状態での軸線Oまわりの回転トルクが、出力軸13および偏心カム14を含む出力側部材の軸線Oまわりの回転トルクよりも大きく、かつ入力側部材のモータ1停止状態での軸線Oまわりの回転トルクが、出力側部材の偏心軸線Oまわりの回転トルクよりも大きくなるように設定されている。この回転トルクの大小関係は、主として、停止状態のモータ1が磁力でモータ軸3に付与する回転抵抗(コギングトルク)によって実現している。
このブレーキ付モータは、上記の構成であり、モータ1に通電してモータ1を回転させたときは、モータ軸3と一体にカム受け12が回転し、カム受け12の偏心穴12cに深溝玉軸受17を介して相対回転可能に嵌め込まれた偏心カム14が偏心回転(公転しながら自転)することにより、偏心カム14と一体に出力軸13が回転して、出力軸13に連結された被駆動部材が駆動される。
一方、モータ1の電源を遮断してモータ1が停止している状態で、被駆動部材に作用する重力等の外力によって出力軸13に逆入力トルクが加えられたときは、前記入力側部材の軸線Oまわりの回転トルクが、前記出力側部材の軸線Oまわりの回転トルクおよび偏心軸線Oまわりの回転トルクよりも大きいため、図4に示すように出力軸13が偏心カム14の偏心軸線Oのまわりに偏心回転しようとする。しかし、その出力軸13の偏心回転は深溝玉軸受16を介して固定のブレーキハウジング15で規制されるので、出力軸13はロックされて回転せず、出力軸13および被駆動部材の回転方向位置が保持される。
ここで、逆入力トルクを加えられた出力軸13が偏心カム14を介してカム受け12を回転させようとしたときに、カム受け12が傾いてブレーキハウジング本体部15aの内周面と接触すると、ブレーキ(逆入力遮断クラッチ)11の入力側部材が一層回転しにくくなるため、より確実に出力軸13がロックされるようになる。
また、モータ1を停止させてメンテナンス等を行う際には、必要に応じて手動操作部材4を回転操作することにより、モータ1を電力で回転させたときと同じメカニズムでモータ軸3から出力軸13へ回転を伝達して、被駆動部材の回転方向位置(姿勢)を変えることができる。
なお、モータ軸3から出力軸13への伝達トルクが大きい場合は、カム受け12と偏心カム14の間の深溝玉軸受17の個数を増やすか負荷容量の大きいものを用い、逆入力トルクが大きい場合は、出力軸13を支持する深溝玉軸受16の個数を増やすか負荷容量の大きいものを用いるとよい。
そして、このブレーキ付モータでは、ブレーキとして、モータ1停止中に逆入力トルクが加えられた出力軸13の回転を機械的なロック作用で阻止する逆入力遮断クラッチ11を採用しているので、従来の無励磁作動型電磁ブレーキを用いたものに比べて省電力化および軽量化が図れるし、配線も不要である。
また、そのブレーキ(逆入力遮断クラッチ)11は、停止状態のモータ1のコギングトルクを利用してロック作用を行っており、別途トルク負荷部を設ける必要がないため、簡単な構造のものとなっている。そして、逆入力トルクを受けた出力軸13は深溝玉軸受16の内輪に押し当てられてロックされるようになっており、ブレーキハウジング15とは接触しないので、ブレーキハウジング15の材質として鋼材を用いた場合でも熱処理等の硬化処理は不要で、寸法精度の変化も抑えられるし、鋼材以外の材質でブレーキハウジング15を形成してブレーキ11全体の軽量化を図ることもできる。
なお、上述した第1実施形態の図1の例では、前記入力側部材と出力側部材の回転トルクの大小関係を実現するための補助的な手段として、カム受け12をモータハウジング2に摺接させているが、コギングトルクが十分大きければ、カム受け12はモータハウジング2に摺接させなくてもよい。一方、コギングトルクが小さい場合は、入力側部材の回転トルクを確実に大きくするために、カム受け12を弾性部材で固定部材に押し付けて摺接させることが望ましい。例えば、図5に示す変形例では、カム受け12とモータハウジング2の一側面との間に組み込まれた弾性部材としての板ばね20により、カム受け12を固定部材であるモータハウジング2に固定されたブレーキハウジング15の内周側の段差面に軸方向で押し付けるようにしている。
図6は第2の実施形態を示す。この実施形態は、第1実施形態のブレーキ(逆入力遮断クラッチ)11のカム受け12を、モータハウジング2とは接触せず、ブレーキハウジング15の本体部15aの内周面と径方向で摺接する状態で組み込んで、固定のブレーキハウジング15に対する摺動抵抗をカム受け12に付与することにより、第1実施形態で説明した回転トルクの大小関係を実現するための補助的手段としたものである。
この第2実施形態では、逆入力トルクを加えられた出力軸13が偏心カム14を介してカム受け12を回転させようとすることにより、カム受け12が傾いてカム受け12のブレーキハウジング本体部15aとの摺動抵抗が大きくなり、ブレーキ11の入力側部材が一層回転しにくくなるため、より確実に出力軸13をロックすることができる。なお、この第2実施形態においても、カム受け12を径方向でブレーキハウジング本体部15aの内周面に押し付ける板ばね等の弾性部材を組み込むようにしてもよい。
図7(a)、(b)は、上記第2実施形態のモータ1とブレーキ11との連結構造の変形例を示す。この変形例では、カム受け12の円板部12aの外側面(モータ軸3と軸方向で対向する面)中央に、径方向断面で偏心カム14の偏心方向と直交する方向に延びる凸状の連結部12dを設け、この連結部12dをモータ軸3のブレーキ11側端面の中央に設けた連結穴3bに嵌め込んで、モータ軸3とカム受け12とを相対回転不能に連結している。これにより、図6で示した例に比べて、出力軸13に逆入力トルクが加えられたときにカム受け12が傾きやすくなって入力側部材の回転トルクが大きくなるので、出力軸13をさらに確実にロックできるようになる。
また、図6の例ではカム受け12と摺動するブレーキハウジング15を全体として硬質材で形成する必要があるが、図7の変形例では、ブレーキハウジング15のカム受け12と摺動する部分を、本体部15aの内周に嵌め込まれる別体のリング部材15cとして、そのリング部材15cのみを硬質材で形成し、その他の部位は軟質材で形成できるようにしているので、図6の例よりもブレーキハウジング15の製造が容易で、軽量化も可能になる。
図8は第3の実施形態を示す。この実施形態は、第1実施形態のブレーキ(逆入力遮断クラッチ)11のカム受け12を、モータハウジング2およびブレーキハウジング15と接触しない状態で組み込み、第1実施形態で説明した回転トルクの大小関係を実現するための補助的手段として、後述するようにモータ軸3を支持するアンギュラ玉軸受6の予圧を利用してモータ軸3の回転抵抗を大きくしたものである。なお、図8では、モータ1の構成部品のうち、モータ軸3を支持する部分以外(コイル部等)の図示を省略している。
すなわち、この第3実施形態では、モータハウジング2が筒状の本体部2aと、本体部2aの両端の開口を塞ぎ、モータ軸3を通す蓋2b、2cとからなり、各蓋2b、2cの内側面に設けられた筒状の軸受支持部2dの内周に、モータ軸3を回転自在に支持するアンギュラ玉軸受6が嵌め込まれている。各アンギュラ玉軸受6は、それぞれの内輪の内端面がモータ軸3の外周に形成された段差面3b、3cに当接しており、一方のアンギュラ玉軸受6の外輪の外端面がモータハウジング2の一端の蓋2bに当接し、他方のアンギュラ玉軸受6とモータハウジング2の他端の蓋2cとの間に予圧ばねとしての皿ばね7が配されている。そして、皿ばね7が他方のアンギュラ玉軸受6の外輪を軸方向内側へ押圧することにより、両アンギュラ玉軸受6、6がモータ軸3を介して予圧を受ける状態で組み込まれ、モータ軸3に回転抵抗を付与している。
なお、上述した各実施形態では、逆入力トルクを加えられた出力軸13は、偏心カム14の偏心軸線Oのまわりの偏心回転が深溝玉軸受16を介してブレーキハウジング15で規制されることによってロックされるようになっているが、出力軸がブレーキハウジングに取り付けられた軸受で支持されていなくても、出力軸の偏心回転は出力軸に連結された被駆動部材等で規制されるので、逆入力トルクを加えられた出力軸がロックされて、その回転方向位置が保持されることに変わりはない。
図9乃至図11は第4の実施形態を示す。この実施形態は、第1乃至第3実施形態の逆入力遮断クラッチ11とは基本的な構造が異なる逆入力遮断クラッチ21を、ブレーキとして組み込んだものである。
この第4実施形態のブレーキ(逆入力遮断クラッチ)21は、図9および図10に示すように、モータ軸3と連結される入力軸22と、内輪23が一体形成された出力軸24と、内輪23の径方向外側に配される固定外輪25が一体形成された二段円筒状のブレーキハウジング26と、ブレーキハウジング26のモータ1側に一体形成されている穴あき円盤状の取付板27と、内輪23と固定外輪25との間に挿入される複数の柱部28aを有する保持器28と、内輪23と固定外輪25との間に組み込まれるローラ29およびコイルばね30と、ブレーキハウジング26他端の小径部内周に嵌め込まれて出力軸24を回転自在に支持する軸受31とで構成されている。なお、コイルばね30は、板ばねに代えることもできる。
前記取付板27は、径方向の途中にモータハウジング2の一側面の段差部に沿う形状の段差部が形成されており、その段差部よりも外周側にあけられた複数の取付孔27aで、ブレーキハウジング26と一体にモータハウジング2に固定されている。
前記入力軸22は、モータ1側の端面の中央に設けられた連結穴22aの内周にセレーション加工が施され、この連結穴22aにモータ軸3の一端部3aが嵌め込まれることにより、モータ軸3と相対回転不能に連結されている。また、この入力軸22は、外周に二面幅(軸心と平行でかつ互いに平行な2つの係合面)が形成された係合部22bと、係合部22bの端面から突出する小径円筒部22cとを有し、その係合部22bの先端側部分が、前記内輪23の中央に設けられた係合穴23aに挿入され、小径円筒部22cが内輪23の係合穴23aの底から出力軸24の円形穴24aに嵌め込まれて、出力軸24と同一軸心のまわりに回転するようになっている。ここで、内輪23の係合穴23aは、入力軸22を挿入したときに僅かな回転方向の隙間が生じるように形成され、これにより、モータ軸3の回転を入力軸22を介して僅かな角度遅れをもって出力軸24に伝達するトルク伝達手段が構成されている。
そして、入力軸22の係合部22bの軸方向中央側部分には、保持器28の円筒部28bが隙間なく嵌め込まれて、入力軸22と保持器28が一体回転するようになっている。これにより、保持器28もモータ軸3と一体回転する状態で連結されている。
前記固定外輪25の内周は円筒面となっており、内輪23の外周にはカム面23bが周方向に複数設けられ、固定外輪25の内周円筒面と内輪23の各カム面23bとの間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間32が形成されている。そして、これらの各楔形空間32には前記ローラ29が一対ずつ組み込まれ、前記コイルばね30がその一対のローラ29に挟まれるように組み込まれて各ローラ29を楔形空間32の狭小部へ押し込んでいる。
また、前記各楔形空間32の周方向両側(ローラ29を挟んでコイルばね30と周方向で対向する位置)には、前記保持器28の柱部28aが挿入されている。これにより、モータ軸3から入力軸22に入力トルクが加えられたときに、保持器28が入力軸22と一体に回転して、保持器28の柱部28aが一対のローラ29のうちの回転方向後側のローラ29を楔形空間32の広大部へ押し出すようになっている。
上記構成のブレーキ(逆入力遮断クラッチ)21を採用した第4実施形態では、ブレーキ21の各ローラ29がコイルばね30の弾力で楔形空間32の狭小部に押し込まれているので、モータ1が停止している状態で出力軸24に逆入力トルクが加えられても、回転方向後側のローラ29が固定外輪25および出力軸24の一部である内輪23に係合することにより出力軸24がロックされ、出力軸24およびこれに連結された被駆動部材の回転方向位置が保持される。
一方、モータ1を回転させたときは、まず、図11(a)に示すように、モータ軸3に連結された入力軸22の回転に伴って、入力軸22と一体に回転する保持器28の柱部28aが、回転方向後側のローラ29をコイルばね30の弾力に抗して楔形空間32の広大部へ押し出すことにより、そのローラ29と固定外輪25および内輪23との係合が解除されて、出力軸24がロック状態から解放される。そして、図11(b)に示すように、入力軸22がさらに回転して、その係合部22bと内輪23の係合穴23aとが係合すると、入力軸22の回転が出力軸24に伝達されるようになる(このとき、回転方向前側のローラ29は楔形空間32の広大部に相対移動するので、固定外輪25および内輪23と係合することはない)。
上記のように、この第4実施形態でも、第1乃至第3実施形態と同じく、モータ1を回転させたときはモータ軸3の回転を出力軸24に伝達し、モータ1が停止している状態で出力軸24に逆入力トルクが加えられたときは、出力軸24を機械的にロックして停止させる逆入力遮断クラッチ21を、ブレーキとして組み込んでいるので、従来の無励磁作動型電磁ブレーキを用いたものに比べて省電力化および軽量化を図ることができる。
なお、本発明は、上記各実施形態のようなブレーキ付モータに限らず、そのブレーキの出力軸を減速機の入力側に連結し、減速機で減速した回転を被駆動部材に出力するもの(その場合は「アクチュエータ」とも呼ばれる)にも、もちろん適用することができる。
1 モータ
2 モータハウジング(固定部材)
3 モータ軸
3b 連結穴
4 手動操作部材
6 アンギュラ玉軸受
7 皿ばね
11 ブレーキ(逆入力遮断クラッチ)
12 カム受け
12c 偏心穴
12d 連結部
13 出力軸
14 偏心カム
15 ブレーキハウジング
16、17 深溝玉軸受(転がり軸受)
20 板ばね(弾性部材)
21 ブレーキ(逆入力遮断クラッチ)
22 入力軸
23 内輪
24 出力軸
25 固定外輪
26 ブレーキハウジング
28 保持器
28a 柱部
29 ローラ
30 コイルばね
32 楔形空間

Claims (8)

  1. モータが停止したときにそのモータ軸と連結されている出力軸の回転方向位置を保持するブレーキが付設されているブレーキ付モータにおいて、
    前記ブレーキとして、前記モータを回転させたときは前記モータ軸の回転を前記出力軸に伝達し、前記モータが停止している状態で出力軸に逆入力トルクが加えられたときは、前記出力軸をロックして停止させる逆入力遮断クラッチが組み込まれていることを特徴とするブレーキ付モータ。
  2. 前記逆入力遮断クラッチは、前記モータ軸と出力軸とが同一軸線のまわりに回転する状態で配されており、前記出力軸にはその軸線と平行な偏心軸線を有する状態で円筒状の偏心カムが設けられており、前記モータ軸にはその軸線と同一の軸線を有する状態でカム受けが相対回転不能に連結されており、前記カム受けには前記偏心カムと同一軸線を有する偏心穴が形成されており、前記偏心カムは前記カム受けの偏心穴に相対回転可能に嵌め込まれており、前記モータ軸およびカム受けを含む入力側部材のモータ停止状態での前記モータ軸の軸線まわりの回転トルクが、前記出力軸および偏心カムを含む出力側部材の前記出力軸の軸線まわりの回転トルクよりも大きく、かつ前記入力側部材のモータ停止状態での前記モータ軸の軸線まわりの回転トルクが、前記出力側部材の前記偏心カムの偏心軸線まわりの回転トルクよりも大きく設定されているものであり、
    前記モータ軸に入力トルクが加えられたときは、前記モータ軸と一体にカム受けが回転し、前記カム受けと前記カム受けの偏心穴に嵌め込まれている偏心カムが前記モータ軸または前記出力軸の軸線まわりに回転して、前記偏心カムと一体に出力軸が回転し、
    前記出力軸に逆入力トルクが加えられたときは、前記出力側部材が前記入力側部材の前記モータ軸の軸線まわりの回転トルクに抑えられて前記偏心カムの偏心軸線まわりに回転しようとして、回転不能に固定されたブレーキハウジングにより前記出力軸がロックして、前記出力軸からモータ軸への回転トルクが遮断されることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ付モータ。
  3. 前記逆入力遮断クラッチのカム受けと軸方向で対向する位置またはカム受けの径方向外側に、前記カム受けと摺接する固定部材が配されていることを特徴とする請求項2に記載のブレーキ付モータ。
  4. 前記逆入力遮断クラッチのカム受けを軸方向または径方向で前記固定部材に押し付ける弾性部材が組み込まれていることを特徴とする請求項3に記載のブレーキ付モータ。
  5. 前記逆入力遮断クラッチのカム受けは、前記モータ軸と軸方向で対向する面に、径方向断面で前記偏心カムの偏心方向と直交する方向に延びる凸状の連結部が設けられており、前記カム受けの連結部がモータ軸のブレーキ側端面に設けられた連結穴に嵌め込まれることにより、前記モータ軸とカム受けとが相対回転不能に連結されていることを特徴とする請求項2に記載のブレーキ付モータ。
  6. 前記モータ軸を支持する転がり軸受が、予圧を受ける状態でモータハウジングに取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載のブレーキ付モータ。
  7. 前記逆入力遮断クラッチは、前記モータ軸と出力軸とが同一軸線のまわりに回転する状態で配されており、前記モータ軸と出力軸との間に、モータ軸の回転を僅かな角度遅れをもって出力軸に伝達するトルク伝達手段が設けられており、前記出力軸の径方向外側に内周円筒面を有する固定外輪が配されており、前記出力軸の外周面に複数のカム面が設けられて、前記固定外輪の内周円筒面と出力軸の各カム面との間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間が形成されており、これらの各楔形空間に一対のローラとその一対のローラに挟まれて各ローラを楔形空間の狭小部へ押し込むばねが組み込まれており、前記各楔形空間の周方向両側に挿入される柱部を有する保持器が前記モータ軸と一体回転する状態で連結されているものであることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ付モータ。
  8. 前記出力軸がブレーキハウジングに取り付けられている転がり軸受によって回転自在に支持されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のブレーキ付モータ。
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