JP2018091395A - アクチュエータ - Google Patents

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高田 声一
Seiichi Takada
声一 高田
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Abstract

【課題】電力消費量が少なく、モータ停止中には作業者が被駆動部材を出力側から容易に動かすことができるアクチュエータを提供する。
【解決手段】アクチュエータのブレーキとして、モータ軸8と連結される出力軸9の径方向外側に配された外輪10が回転不能に拘束された状態では、モータ軸8の回転を出力軸9に伝達し、出力軸9に加えられる逆入力トルクに対しては出力軸9を外輪10とロックさせて停止させる逆入力遮断クラッチ5と、非操作時は逆入力遮断クラッチ5の外輪10を回転不能に拘束し、手動操作によりその外輪10を回転自在に解放するクラッチ制御機構6とを組み合わせて機械的に構成したブレーキユニット2を採用することにより、電磁ブレーキを用いた場合よりも電力消費量を少なくでき、モータ1停止中にクラッチ制御機構6を手動操作すれば、作業者が被駆動部材を出力側から容易に動かせるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータが停止したときに被駆動部材の位置を保持するブレーキを備えたアクチュエータに関する。
ロボットの関節部等に用いられ、モータ駆動によって被駆動部材を作動させるアクチュエータでは、停電等によってモータが停止してしまったときに、被駆動部材が重力等の外力を受けて位置(姿勢)を変えることによって種々のトラブルが生じるおそれがある。このため、通常は、モータ停止時に被駆動部材の位置を保持するブレーキ(以下、これと同じ機能を有するものを単に「ブレーキ」ともいう。)を備えている。
上記のようなアクチュエータでは、そのブレーキとして無励磁作動型の電磁ブレーキを使用することが多い。その電磁ブレーキは、一般に、モータ軸に相対回転不能に取り付けられたブレーキ板と、ブレーキばねによってブレーキ板に押し付けられるアーマチュアと、通電によりアーマチュアをブレーキばねの弾力に抗してブレーキ板から離反させる電磁石とを備え、モータ回転中(通電中)には電磁石でアーマチュアを吸引してブレーキ板から離反させておき、モータ停止時(非通電時)にはブレーキばねの弾力でアーマチュアをブレーキ板に押し付けてブレーキ板およびモータ軸の回転を規制することにより、それまでモータに駆動されていた被駆動部材の位置を保持するようになっている(例えば、特許文献1、2参照。)。
また、ブレーキとして、上記の無励磁作動型の電磁ブレーキに代えて、入力側部材に入力トルクが加えられたときは、その回転を出力側部材に伝達し、出力側部材に逆入力トルクが加えられたときは、出力側部材をロックさせる逆入力遮断クラッチ(例えば、特許文献3参照。)を用い、その入力側部材をモータ軸に、出力側部材を被駆動部材にそれぞれ連結することも考えられる。
上記逆入力遮断クラッチには、同一軸心のまわりに回転する入力側部材と出力側部材との間に、入力側部材の回転を出力側部材に伝達するトルク伝達手段を設け、出力側部材の径方向外側に固定の外輪を配し、出力側部材の外周面に複数のカム面を設けて、外輪の内周円筒面と出力側部材の各カム面との間に周方向で次第に狭小となる楔形空間を形成し、これらの各楔形空間に一対のころとその一対のころを楔形空間の狭小部へ押し込むばねを組み込むとともに、各楔形空間の周方向両側(ころを挟んでばねに周方向で対向する位置)に、入力側部材と一体回転するロック解除片の柱部を挿入した構成のものが多い。
この構成によれば、出力側部材に逆入力トルクが加えられても、回転方向後側のころが外輪および出力側部材に係合することにより出力側部材がロックされる。一方、入力側部材に入力トルクが加えられたときは、入力側部材と一体回転するロック解除片の柱部が回転方向後側のころをばねの弾力に抗して楔形空間の広大部へ押し出すことにより、そのころと外輪および出力側部材との係合が解除されて、出力側部材がロック状態から解放された後、トルク伝達手段によって入力側部材から出力側部材に回転が伝達される。
したがって、この構成の逆入力遮断クラッチをブレーキとして組み込んだアクチュエータでは、モータを駆動するとモータ軸の回転が出力軸に伝達されて被駆動部材が作動し、モータ停止時に被駆動部材に重力等の外力が加わっても、被駆動部材の位置を保持することができる。
特開平8−9589号公報 特開2008−144786号公報 特開2010−281375号公報
ところで、上記の無励磁作動型電磁ブレーキを組み込んだアクチュエータでは、被駆動部材に加えられる最大トルクに応じたブレーキ容量すなわちブレーキばねがアーマチュアをブレーキ板に押し付ける力が必要となり、モータ回転中はそのブレーキばねの弾力に抗してアーマチュアをブレーキ板から離反させる(ブレーキがかからないようにする)ために、常時ブレーキの電磁石にも電力を供給する必要があり、電力消費量が大きくなるという問題があった。
これに対し、上記の逆入力遮断クラッチを組み込んだアクチュエータでは、モータ回転中にブレーキがかからないようにするための電力を必要としないので、無励磁作動型電磁ブレーキを組み込んだものに比べて電力消費量の低減を図ることができる。
しかしながら、逆入力トルクに対して逆入力遮断クラッチの出力側部材がロックするので、アクチュエータの機械装置への組み付けやメンテナンス等を行う際に、作業者が被駆動部材を出力側から動かすことができず、作業性が低くなるという難点がある。
そこで、本発明は、電力消費量が少なく、モータ停止中には作業者が被駆動部材を出力側から容易に動かすことができるアクチュエータを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、モータと、前記モータが停止したときにそのモータ軸と連結されている出力軸の回転方向位置を保持するブレーキとを備えたアクチュエータにおいて、前記ブレーキは、前記モータ軸、出力軸および出力軸の径方向外側に配された外輪を含み、前記外輪が回転不能に拘束された状態では、前記モータ軸の回転を出力軸に伝達し、前記出力軸に加えられる逆入力トルクに対しては出力軸を外輪とロックさせて停止させる逆入力遮断クラッチと、非操作時は前記外輪を回転不能に拘束し、手動操作により前記外輪を回転自在に解放するクラッチ制御機構とからなるブレーキユニットであり、前記外輪が回転自在に解放された状態で出力軸に逆入力トルクが加えられたときには、前記出力軸が外輪とロックした状態で回転する構成を採用した。
上記の構成によれば、通常使用時(クラッチ制御機構の非操作時)は、クラッチ制御機構が逆入力遮断クラッチの外輪を回転不能に拘束しているので、モータ軸の回転を出力軸に伝達し、逆入力トルクに対して出力軸を停止させることができる。そして、その逆入力遮断クラッチとクラッチ制御機構とからなるブレーキユニットは機械的に構成できるので、モータ回転中に電磁ブレーキへの通電が必要となる従来のものに比べて電力消費量を少なくすることができるし、モータ停止中にメンテナンス等を行う際には、クラッチ制御機構を手動操作して外輪を回転自在に解放することにより、作業者が被駆動部材を出力側から動かせるようになる。
前記逆入力遮断クラッチとしては、前記モータ軸と出力軸とが同一軸線のまわりに回転する状態で配されており、前記モータ軸と出力軸との間に、モータ軸の回転を出力軸に伝達するトルク伝達手段が設けられており、前記出力軸の外周面に複数のカム面が設けられて、前記外輪の内周円筒面と出力軸の各カム面との間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間が形成されており、これらの各楔形空間に一対のころとその一対のころに挟まれて各ころを楔形空間の狭小部へ押し込む弾性部材が組み込まれており、前記各楔形空間の周方向両側に挿入される柱部を有するロック解除片が、前記モータ軸に相対回転不能に連結されているものを採用することができる。
また、前記クラッチ制御機構としては、前記外輪の外周側に相対回転不能に取り付けられ、前記外輪の径方向外側に張り出すブレーキ板と、前記ブレーキ板の一側面と対向し、軸方向移動可能かつ回転不能に保持された制動板と、前記制動板をブレーキ板に押し付けるブレーキばねと、手動操作により前記制動板をブレーキばねの弾力に抗してブレーキ板から離反させるブレーキ解除部材とを備えたものを採用することができる。
本発明のアクチュエータは、上述したように、逆入力遮断クラッチとクラッチ制御機構とからなるブレーキユニットを機械的に構成できるので、電磁ブレーキを用いた従来のものよりも電力消費量を少なくできるし、モータ停止中にメンテナンス等を行う際には、ブレーキユニットのクラッチ制御機構を手動操作することにより作業者が被駆動部材を出力側から容易に動かせるようになるので、効率よく作業することができる。
実施形態のアクチュエータの縦断正面図 図1のクラッチ制御機構の組込状態の正面図 図1のIII−III線に沿った断面図 aは図1のIV−IV線に沿った断面図、bはaの要部拡大断面図 a、bは、それぞれ図4(b)に対応してモータ回転時の動作を説明する断面図 図2に対応してクラッチ制御機構の手動操作時の状態を示す正面図 図4(b)に対応してクラッチ制御機構を手動操作したときの逆入力トルクに対する動作を説明する断面図
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。このアクチュエータは、図1および図2に示すように、モータ1の出力側にブレーキユニット2と減速機構としての波動歯車装置3とクロスローラ軸受4を組み込んだもので、そのブレーキユニット2が逆入力遮断クラッチ5とクラッチ制御機構6で構成されており、クロスローラ軸受4の出力側にモータ1の駆動によって作動する被駆動部材(図示省略)が連結されるようになっている。
前記モータ1は、そのモータハウジング7が図示省略した外部部材に固定されて、後述するように前記ブレーキユニット2、波動歯車装置3およびクロスローラ軸受4を一体に支持するようになっている。そして、モータハウジング7から一部を突出させたモータ軸8がブレーキユニット2の入力側部材となっている。
前記ブレーキユニット2の逆入力遮断クラッチ5は、図1および図3に示すように、入力側部材となるモータ軸8と、後述するように波動歯車装置3に連結される出力軸9と、出力軸9の径方向外側に配される二段円筒状の外輪10と、出力軸9の入力側端部と外輪10大径部の径方向隙間に挿入される複数の柱部11aを有するロック解除片11と、出力軸9の入力側端部と外輪10大径部の径方向隙間に組み込まれるころ12およびコイルばね(弾性部材)13とで構成されている。なお、コイルばねは、板ばね等の他の弾性部材に代えることもできる。
前記モータ軸8は、外周に二面幅が形成された係合部8aが出力軸9の入力側端面に設けられた係合穴9aに挿入されるとともに、係合部8aの端面から突出する小径円筒部が出力軸9の係合穴9aの底に設けられた円形穴に摺動自在に嵌め込まれて、出力軸9と同一軸線のまわりに回転するようになっている。一方、出力軸9は、その出力側端部が断面D字状に形成され、この断面D字状の出力側端部で後述するように波動歯車装置3の入力側に連結されている。
ここで、図4(a)、(b)に示すように、出力軸9の係合穴9aはモータ軸8を挿入したときに僅かな回転方向の隙間が生じるように形成され、これによりモータ軸8の回転を僅かな角度遅れをもって出力軸9に伝達するトルク伝達手段が構成されている。その出力軸9の入力側端部の外周にはカム面9bが周方向に複数設けられ、外輪10大径部の内周円筒面と出力軸9の各カム面9bとの間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間14が形成されている。これらの各楔形空間14には前記ころ12が一対ずつ組み込まれ、前記コイルばね13がその一対のころ12に挟まれるように組み込まれて各ころ12を楔形空間14の狭小部へ押し込んでいる。
そして、図3および図4に示すように、前記各楔形空間14の周方向両側(ころ12を挟んでコイルばね13と周方向で対向する位置)に、前記ロック解除片11の柱部11aが挿入されており、そのロック解除片11は、モータ軸8の係合部8aの外周に隙間なく嵌め込まれて、モータ軸8と一体回転するようになっている。一方、前記外輪10は、大径部の外周面に軸方向に延びる複数の突条が設けられており、これらの突条で後述するようにクラッチ制御機構6に連結されている。
この逆入力遮断クラッチ5は、各ころ12がコイルばね13の弾力で楔形空間14の狭小部に押し込まれているので、後述するように外輪10が拘束された状態では、出力軸9に逆入力トルクが加えられても、回転方向後側のころ12が外輪10および出力軸9に係合することにより出力軸9がロックされて回転しない。
また、外輪10が拘束された状態でモータ軸8に入力トルクが加えられたときは、まず、図5(a)に示すように、モータ軸8の回転に伴って、モータ軸8と一体のロック解除片11の柱部11aが回転方向後側のころ12をコイルばね13の弾力に抗して楔形空間14の広大部へ押し出すことにより、そのころ12と外輪10および出力軸9との係合が解除されて、出力軸9がロック状態から解放される。そして、図5(b)に示すように、モータ軸8がさらに回転して、モータ軸8の係合部8aが出力軸9の係合穴9aと係合すると、モータ軸8の回転が出力軸9に伝達されるようになる(このとき、回転方向前側のころ12は楔形空間14の広大部に相対移動するので、外輪10および出力軸9と係合することはない)。
一方、前記ブレーキユニット2のクラッチ制御機構6は、図1および図2に示すように、逆入力遮断クラッチ5の外輪10の径方向外側に張り出す円板部15aを外輪10の軸方向に延びる円筒部15bの外周に嵌め込んだブレーキ板15と、ブレーキ板15の円板部15aの一側面(出力側の面)と対向する制動板16と、ブレーキ板15の円板部15aの他側面(入力側の面)と対向する固定板17と、制動板16をブレーキ板15の円板部15aに押し付ける複数のブレーキばね18と、各ブレーキばね18を挟んで制動板16の一側面と対向するばね受け板19と、後述する手動操作により制動板16をブレーキばね18の弾力に抗してブレーキ板15の円板部15aから離反させるブレーキ解除部材20と、モータハウジング7にボルト結合されるブレーキハウジング21とを備えたものである。なお、ブレーキばね18はコイルばねが用いられているが、他の弾性部材を採用することもできる。
前記ブレーキ板15は、円筒部15bの内周面および外周面にそれぞれ複数の軸方向溝が形成されており、その外周の各軸方向溝に円板部15a内周の突部が嵌まり込み、内周の各軸方向溝に外輪10外周の突条が嵌まり込むことにより、円板部15aと円筒部15bとが相対回転不能に結合されるとともに、円筒部15bが外輪10と相対回転不能に連結されている(図3および図4参照)。
前記制動板16は、ブレーキ板15の円筒部15bの外周に摺動自在に嵌め込まれるとともに、固定板17の一側面にねじ込まれる複数のボルト22を通されることにより、軸方向移動可能かつ回転不能に保持されている。そして、そのボルト22が各ブレーキばね18とばね受け板19にも通され、各ブレーキばね18が一端をばね受け板19に支持されて、他端で制動板16を押圧している。
前記固定板17は、外周が略小判形に形成され、ブレーキ板円筒部15bの入力側部分の径方向外側に配される本体部と、本体部の入力側に連続する大径円板部とからなり、その大径円板部の外周から径方向外側に張り出す複数の取付片17aが、モータハウジング7とブレーキハウジング21の互いのボルト結合部に挟まれて固定されている。また、その外周の一対の直線部分には、それぞれ径方向と平行な方向に突出して、後述するようにブレーキ解除部材20を支持する支軸17bが設けられている(図3参照)。
前記ブレーキ解除部材20は、図2、図3および図4(a)に示すように、略逆Y字状の部材で、ブレーキハウジング21から径方向外側へ突出するレバー部20aと、レバー部20aの下端から二股に分かれ、ブレーキ板15の円板部15aの径方向外側に配される一対の脚部20bとからなる。そして、各脚部20bの下端に設けられた取付部20cが、それぞれ固定板17の支軸17bに回動可能に取り付けられている。
また、ブレーキ解除部材20の各脚部20bの取付部20cの近傍には、制動板16の他側面と対向する突起20dが設けられている。その2つの突起20dはモータ軸8の軸心を挟んで対向する位置に配され、ブレーキ解除部材20を出力側へ回動させたときに、バランスよく制動板16を押圧できるようになっている。なお、各脚部20bおよび両脚部20bの境界部分の内周には、固定板17にねじ込まれるボルト22との干渉を避けるための切欠き20eが設けられている。
したがって、通常使用時は、ブレーキ解除部材20が操作されないので、ブレーキばね18が制動板16をブレーキ板15の円板部15aに押し付け、ブレーキ板15の円板部15aがブレーキハウジング21に固定された固定板17に押し付けられている。そして、ブレーキ解除部材20のレバー部20aに対して手動操作することにより、図6に示すように、ブレーキ解除部材20全体を固定板17の支軸17bのまわりに出力側へ回動させると、ブレーキ解除部材20の一側面の2つの突起20dが制動板16を押してブレーキばね18の弾力に抗して軸方向移動させ、制動板16がブレーキ板15の円板部15aから離反する。すなわち、通常使用時はブレーキ板15とこれに連結された逆入力遮断クラッチ5の外輪10を回転不能に拘束し、ブレーキ解除部材20に対する手動操作によりブレーキ板15と外輪10を回転自在に解放するようになっている。
また、図1に示すように、前記波動歯車装置3は、その入力側で逆入力遮断クラッチ5の出力軸9に連結される回転伝達軸23と、回転伝達軸23のフランジ部23aにボルト結合されるウェイブジェネレータ24と、ウェイブジェネレータ24の径方向外側に配されるサーキュラースプライン25と、ウェイブジェネレータ24とサーキュラースプライン25との間に大径部が挟まれるフレックススプライン26とを備えている。
前記回転伝達軸23は、一端に小径部が形成され、他端にフランジ部23aを有する大径部が形成された3段円筒状のものである。そして、その他端面に設けられている断面D字状の連結穴に逆入力遮断クラッチ5の出力軸9の出力側端部が嵌め込まれることにより、出力軸9と相対回転不能に連結されている。
前記ウェイブジェネレータ24は、径方向断面が楕円形に形成されたカム24aの外周に玉軸受24bの内輪を嵌合固定したものである。サーキュラースプライン25は、その内周に歯が設けられた円環状の部品であり、後述するように外周部をブレーキハウジング21と一体化されている。また、フレックススプライン26は、金属弾性体で形成された薄肉カップ状の部品であり、その大径部外周にサーキュラースプライン25内周の歯と噛み合う歯が設けられ、小径部でクロスローラ軸受4の内輪27とボルト結合されている。
そして、逆入力遮断クラッチ5の出力軸9から回転伝達軸23に回転が伝達され、回転伝達軸23と一体にウェイブジェネレータ24が回転すると、ウェイブジェネレータ24の玉軸受24bの外輪に大径部内周を押圧されたフレックススプライン26が、弾性変形してサーキュラースプライン25との噛合位置を変えていくことにより、サーキュラースプライン25との歯数の差分だけクロスローラ軸受4の内輪27と一体に回転し、大きな減速率が得られるようになっている。
前記クロスローラ軸受4は、波動歯車装置3のフレックススプライン26とボルト結合される内輪27と、サーキュラースプライン25とボルト結合される外輪28との間に、複数のローラ29を周方向で隣り合うものどうしが互いに直交するように配したものである。その内輪27は、両端面に中心穴27a、27bを有し、一端面の中心穴27aで被駆動部材と連結されるようになっており、他端面の中心穴27bに波動歯車装置3の回転伝達軸23の小径部を支持する玉軸受30が嵌め込まれている。
そして、クロスローラ軸受4の外輪28とブレーキハウジング21が波動歯車装置3のサーキュラースプライン25を貫通するボルトで結合されるとともに、前述のようにブレーキハウジング21がモータハウジング7にボルト結合されていることにより、ブレーキユニット2と波動歯車装置3とクロスローラ軸受4がモータハウジング7で一体に支持されている。
なお、前記モータ1には、モータハウジング7の軸方向外側にエンコーダ(回転検出器)31が取り付けられている。また、前記ブレーキユニット2では、外輪10の大径部とモータ軸8との間およびブレーキ板15の円筒部15bと出力軸9中央部との間に焼結含油軸受32が組み込まれている。
このアクチュエータは、上記の構成であり、ブレーキとして、外輪10が回転不能に拘束された状態では、モータ軸8の回転を出力軸9に伝達し、出力軸9に加えられる逆入力トルクに対して出力軸9を外輪10とロックさせて停止させる逆入力遮断クラッチ5と、非操作時は逆入力遮断クラッチ5の外輪10を回転不能に拘束し、手動操作によりその外輪10を回転自在に解放するクラッチ制御機構6とを組み合わせたブレーキユニット2をモータ1の出力側に組み込んでいる。
したがって、通常使用時(クラッチ制御機構6の非操作時)は、モータ1を回転させると、モータ軸8の回転が出力軸9に伝達され、出力軸9の回転が波動歯車装置3で減速された後、クロスローラ軸受4を介して被駆動部材に伝達され、被駆動部材が駆動される。また、モータ1停止したときに、被駆動部材からクロスローラ軸受4および波動歯車装置3を介して出力軸9に逆入力トルクが加えられても、出力軸9が外輪10とロックして回転しないので、出力軸9から被駆動部材までの各部材の回転方向位置が保持される。一方、モータ1停止状態で、クラッチ制御機構6のブレーキ解除部材20を手動操作して外輪10を回転自在に解放すると、被駆動部材から出力軸9に逆入力トルクが加えられたときに、図7に示すように、出力軸9が外輪10とロックした状態でブレーキ板15やモータ軸8と一体に回転することになる。
そして、ブレーキユニット2が機械的に構成されており電力を必要としないので、電磁ブレーキを用いた従来のものよりも電力消費量を少なくできるし、モータ1の停止中にメンテナンス等を行うときは、クラッチ制御機構6を手動操作することにより作業者が被駆動部材を出力側から容易に動かせるようになるので、効率よく作業することができる。
また、ブレーキユニット2は、ブレーキ板と軸方向で並ぶように電磁石を組み込む必要のある電磁ブレーキを用いた場合に比べて、軸方向長さを短くすることができ、それによりアクチュエータ全体を軸方向にコンパクト化することも可能となるし、電磁ブレーキの配線が不要になるので、アクチュエータのロボットアーム等への組み込みが容易になる。
なお、上述した実施形態では、ブレーキ板15は円板部15aと円筒部15bを相対回転不能に結合したものとし、その円筒部15bを外輪10と相対回転不能に連結したが、ブレーキ板の円板部と円筒部を一体形成したり、ブレーキ板の円筒部を外輪と一体形成したりしてもよい。また、ブレーキ板全体を外輪と一体形成することもできる。
1 モータ
2 ブレーキユニット
3 波動歯車装置
4 クロスローラ軸受
5 逆入力遮断クラッチ
6 クラッチ制御機構
7 モータハウジング
8 モータ軸
9 出力軸
9b カム面
10 外輪
11 ロック解除片
11a 柱部
12 ころ
13 コイルばね(弾性部材)
14 楔形空間
15 ブレーキ板
15a 円板部
15b 円筒部
16 制動板
17 固定板
18 ブレーキばね
19 ばね受け板
20 ブレーキ解除部材
21 ブレーキハウジング

Claims (3)

  1. モータと、前記モータが停止したときにそのモータ軸と連結されている出力軸の回転方向位置を保持するブレーキとを備えたアクチュエータにおいて、
    前記ブレーキは、前記モータ軸、出力軸および出力軸の径方向外側に配された外輪を含み、前記外輪が回転不能に拘束された状態では、前記モータ軸の回転を出力軸に伝達し、前記出力軸に加えられる逆入力トルクに対しては出力軸を外輪とロックさせて停止させる逆入力遮断クラッチと、非操作時は前記外輪を回転不能に拘束し、手動操作により前記外輪を回転自在に解放するクラッチ制御機構とからなるブレーキユニットであり、
    前記外輪が回転自在に解放された状態で出力軸に逆入力トルクが加えられたときには、前記出力軸が外輪とロックした状態で回転することを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記逆入力遮断クラッチは、前記モータ軸と出力軸とが同一軸線のまわりに回転する状態で配されており、前記モータ軸と出力軸との間に、モータ軸の回転を出力軸に伝達するトルク伝達手段が設けられており、前記出力軸の外周面に複数のカム面が設けられて、前記外輪の内周円筒面と出力軸の各カム面との間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間が形成されており、これらの各楔形空間に一対のころとその一対のころに挟まれて各ころを楔形空間の狭小部へ押し込む弾性部材が組み込まれており、前記各楔形空間の周方向両側に挿入される柱部を有するロック解除片が、前記モータ軸に相対回転不能に連結されているものであることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記クラッチ制御機構は、前記外輪の外周側に相対回転不能に取り付けられ、前記外輪の径方向外側に張り出すブレーキ板と、前記ブレーキ板の一側面と対向し、軸方向移動可能かつ回転不能に保持された制動板と、前記制動板をブレーキ板に押し付けるブレーキばねと、手動操作により前記制動板をブレーキばねの弾力に抗してブレーキ板から離反させるブレーキ解除部材とを備えたものであることを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ。
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