JP2017183726A - 異方性ボンド磁石の製造方法及び製造システム - Google Patents

異方性ボンド磁石の製造方法及び製造システム Download PDF

Info

Publication number
JP2017183726A
JP2017183726A JP2017065775A JP2017065775A JP2017183726A JP 2017183726 A JP2017183726 A JP 2017183726A JP 2017065775 A JP2017065775 A JP 2017065775A JP 2017065775 A JP2017065775 A JP 2017065775A JP 2017183726 A JP2017183726 A JP 2017183726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic field
thermoplastic resin
laminate
anisotropic bonded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017065775A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017183726A5 (ja
JP6520979B2 (ja
Inventor
英樹 原田
Hideki Harada
英樹 原田
弘 岡島
Hiroshi Okajima
弘 岡島
正宏 増澤
Masahiro Masuzawa
正宏 増澤
栗山 義彦
Yoshihiko Kuriyama
義彦 栗山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Publication of JP2017183726A publication Critical patent/JP2017183726A/ja
Publication of JP2017183726A5 publication Critical patent/JP2017183726A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6520979B2 publication Critical patent/JP6520979B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Abstract

【課題】金型が不要であって形状が変わるたびに新たな金型を作製する必要がなく、任意の形状をなす異方性ボンド磁石を容易に製造でき、また、磁場配向を精度よく行えて、良好な磁気特性を有する異方性ボンド磁石を製造できる方法及びシステムを提供する。【解決手段】磁性粉末と溶融された熱可塑性樹脂との混合物をノズル15から板状の積層台13に、ノズル15及び積層台13を相対的に三次元で移動させながら、押出し、積層させて積層体L(等方性ボンド磁石)を成形する。成形した積層体Lを容器に収容し、積層体Lを収容した容器を一定方向の磁場領域に配置する。熱可塑性樹脂の融点以上の温度を維持しながら、容器内の積層体Lに一定方向の磁場を配向させる。この一定方向の磁場を配向させながら、積層体Lを熱可塑性樹脂の融点未満の温度まで冷却して、異方性ボンド磁石を製造する。【選択図】図1

Description

本発明は、異方性ボンド磁石を製造する方法及びシステムに関する。
磁性粉末と、該磁性粉末のバインダーとしての樹脂とを固化成形してなるボンド磁石は、焼結磁石に比べて、寸法精度が高く、形状自由度が高いという利点がある。ボンド磁石には、磁性粉末として磁気異方性がない等方性材料を用いた等方性ボンド磁石と、磁性粉末として磁気異方性を有する材料を用いた異方性ボンド磁石とが存在する。磁性粉末の磁化方向を一定の向きに揃えている異方性ボンド磁石は、等方性ボンド磁石よりも磁気特性が比較的優れている。
異方性ボンド磁石を製造する手法として、種々のものが提案されている(例えば、特許文献1及び2など)。
特許文献1では、磁性粉末と熱硬化性樹脂との混合物を成形用の金型に充填した後、その金型を磁場中に維持させた状態で、混合物の圧縮成形により、所望の形状を有した異方性ボンド磁石を製造する。
特許文献2では、押出口に磁場印加用コイルを配置した押出成型機を用いて、異方性磁性粉末と樹脂との混合物を磁場を印加しながら押出成形することにより、異方性ボンド磁石を製造する。
特開2010−199222号公報 特開2013−105964号公報 中国出願公開第104441667号明細書 特開平11−8109号公報 特開2003−23191号公報 特開平2−296311号公報 特開平1−128404号公報
しかしながら、特許文献1にあっては、製造される異方性ボンド磁石の形状が変化するたびに新たな金型が必要になるという問題がある。また、金型による成形のために磁性粉末の配向が乱れるという問題もある。
一方、特許文献2にあっては、成形し得る形状が限定されるという問題がある。また、押出成形により磁性粉末の配向が乱れるという問題もある。
なお、本願における異方性ボンド磁石の製造に関連する文献として特許文献3〜7が存在する。
特許文献3には、三次元の印刷成形機を用いて異方性ボンド磁石を製造することが開示されているが、印刷成形機に磁場発生装置を設けることで異方性ボンド磁石を製造しており、磁場発生装置とボンド磁石との間に空間があるため、ボンド磁石に精度良く磁場の配向処理を行い難いという問題がある。
磁性合金の配向を向上させるための磁場中熱処理が、特許文献4〜7に記載されている。しかしながら、特許文献4には、アモルファス合金を熱処理して結晶化する際に、所定の磁場中で熱処理を行うことにより、磁気異方性を有する希土類永久磁石を製造することが開示されているだけであり、本願のように、三次元成形機の手法を利用して成形したボンド磁石に加熱環境での磁場配向処理を施して異方性ボンド磁石を製造することは開示も示唆もない。また、特許文献5では、交換結合磁場による固定磁性層の磁化方向の単磁区化を行うために磁場中熱処理が利用されているだけであり、本願のように、三次元成形機の手法を利用して成形したボンド磁石に加熱環境での磁場配向処理を施して異方性ボンド磁石を製造することは開示も示唆もない。さらに、特許文献6及び7にあっても、永久磁石の製造に関する技術であり、本願のようなボンド磁石への適用は開示も示唆もない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、三次元成形機の手法を利用することにより、金型が不要であって形状が変わるたびに新たな金型を作製する必要がなく、任意の形状をなす異方性ボンド磁石を容易に製造でき、また、磁場配向を精度よく行えて、良好な磁気特性を有する異方性ボンド磁石を製造できる異方性ボンド磁石の製造方法及び製造システムを提供することを目的とする。
本発明に係る異方性ボンド磁石の製造方法は、異方性ボンド磁石を製造する方法において、磁性粉末と溶融された熱可塑性樹脂との混合物をノズルから積層台に、前記ノズル及び前記積層台を相対的に三次元で移動させながら、押出し、積層させて積層体を成形する工程と、前記成形した積層体を収容した容器を、一定方向の磁場領域に配置する工程と、前記熱可塑性樹脂の融点以上の温度を維持しながら、前記容器内の前記積層体に、一定方向の磁場を配向させる工程と、前記一定方向の磁場を配向させながら、前記積層体を前記熱可塑性樹脂の融点未満の温度まで冷却する工程とを有することを特徴とする。
本発明に係る異方性ボンド磁石の製造システムは、異方性ボンド磁石を製造するシステムにおいて、磁性粉末と溶融された熱可塑性樹脂との混合物を押出するノズルと、該ノズルから押出される前記混合物を受けて積層させる積層台と、前記ノズル及び前記積層台を相対的に三次元で移動させる移動機構とを有しており、前記ノズル及び前記積層台を相対的に三次元で移動させながら、前記混合物を前記積層台上に積層して積層体を成形する成形装置、及び、一定方向の磁場を形成する磁気回路と、該磁気回路を収納して内部温度が調節可能である熱処理炉とを有しており、前記熱処理炉内にて、前記熱可塑性樹脂の融点以上の温度に維持しながら、容器に収容された前記積層体に前記一定方向の磁場を配向させ、その後、前記積層体に前記一定方向の磁場を配向させながら、前記積層体を前記熱可塑性樹脂の融点未満の温度まで冷却する磁場中熱処理装置を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、磁性粉末と溶融された熱可塑性樹脂との混合物をノズルから積層台に押出し、積層させて積層体(等方性ボンド磁石)を成形する。この際、ノズル及び積層台を相対的に三次元で移動させながら、積層処理を行うことにより、所望の形状をなす積層体を成形する。次いで、成形した積層体を、容器に収容する。積層体を収容した容器を、熱処理炉内の磁気回路が形成する一定方向の磁場領域に配置し、積層体を容器及び磁気回路とともに、熱可塑性樹脂の融点以上に所定時間維持しながら、積層体に一定方向の磁場を配向させる。その後、積層体を、磁場配向させたままで、熱可塑性樹脂の融点未満まで冷却して、異方性ボンド磁石を製造する。
製造すべき形状になるようにノズル及び積層台を相対的に三次元で移動させることにより、金型を用いることなく、所望の形状を有する異方性ボンド磁石を簡単に製造できる。また、三次元印刷の手法を用いており、従来のような金型成形または押出成形ではないため、成形圧力により配向が乱れることはない。また、成形した積層体(等方性ボンド磁石)に磁場中熱処理を施すため、配向精度は高い。その結果、高精度の磁気特性を有する異方性磁石が得られる。
本発明に係る異方性ボンド磁石の製造方法は、前記混合物において、磁性粉末が磁気異方性を有することを特徴とする。
本発明にあっては、ノズルから押出する混合物の磁性粉末が磁気異方性を有している。よって、磁場中熱処理での配向磁場が少なくても磁気特性が良好である異方性ボンド磁石を製造できる。
本発明に係る異方性ボンド磁石の製造方法は、前記磁性粉末と前記熱可塑性樹脂との体積混合比は、50:50から56.5:43.5の範囲であることを特徴とする。
本発明にあっては、磁性粉末と熱可塑性樹脂との体積混合比を、50:50から56.5:43.5の範囲としている。磁性粉末の割合が多い場合には、製造される異方性ボンド磁石の磁気特性は向上するが、所望の形状に成形するための積層処理が難しくなる。得られる磁気特性と製造の容易さとは相反する関係になるため、磁性粉末と熱可塑性樹脂との体積混合比を上記のような範囲に設定する。
本発明に係る異方性ボンド磁石の製造方法は、前記磁性粉末として使用する磁性体の材料は、Sr系フェライト、Ba系フェライト、Sr−La−Co系フェライト、Ca−La−Co系フェライト、Sm−Fe−N系合金、及びR−T−B系合金(Rは希土類元素であり、Nd、Prのいずれかを必ず含む。Tは遷移金属であり、Feを必ず含む。Bはボロンである。)からなる群から選ばれたものであることを特徴とする。
本発明にあっては、磁性粉末の材料は、Sr系フェライト、Ba系フェライト、Sr−La−Co系フェライト、Ca−La−Co系フェライト、Sm−Fe−N系合金、またはR−T−B系合金である。これらの材料を用いる場合には、従前の手法(金型成形、押出成形など)で製造されるボンド磁石の残留磁束密度の1〜2倍の配向磁束密度を磁場中熱処理工程で印加することにより、従前の製造工程で製造されるボンド磁石と同等な磁気特性が得られる。
本発明によれば、金型が不要であって形状が変わるたびに新たな金型を作製する必要がなく、任意の形状をなす異方性ボンド磁石を短期間で容易に製造することができ、これまで金型作製に時間及び費用を要していたリング状の異方性ボンド磁石であっても、短時間及び低コストにて製造することができる。また、磁場中熱処理にて所定の配向磁束密度を印加することにより、良好な磁気特性を有する異方性ボンド磁石を製造できる。
本発明に係る異方性ボンド磁石の製造システムにおける積層体成形装置の構成を示す斜視図である。 樹脂成形体を形成する形成機の構成を示す断面図である。 本発明に係る異方性ボンド磁石システムにおける磁場中熱処理装置の構成を示す部分破断斜視図である。 本発明に係る異方性ボンド磁石の製造方法の手順を示すフローチャートである。 磁場中熱処理装置における磁気回路の他の構成例を示す斜視図である。 磁場中熱処理装置の他の構成例を示す断面図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。本発明に係る異方性ボンド磁石の製造システムは、磁性粉末と溶融された熱可塑性樹脂との混合物の積層体を成形する積層体成形装置1(図1参照)と、成形された積層体に磁場中熱処理装置を施す磁場中熱処理装置3(図3参照)とを備えている。
まず、積層体成形装置1の構成について、図1を参照して説明する。図1にあって、11は矩形状をなすベースである。ベース11の四隅には支柱12が立設されており、この支柱12により矩形板状の積層台13が支持されている。この積層台13上にて、後述するように磁性粉末と溶融された熱可塑性樹脂との混合物の積層体が成形される。なお、図1では、積層台13の直交する2辺方向をX方向及びY方向とし、積層台13の厚さ方向をZ方向としている。
積層台13の中央の上方には、基端が加熱ヒータ14に接続されたノズル15の先端部が位置決めされている。加熱ヒータ14の上部は遮熱板16を介して保温筒17に連通しており、保温筒17の上面部には、表面に凹凸がある一対のローラ18が設けられている。
磁性粉末と熱可塑性樹脂との成形体である樹脂成形体Rが、回転するローラ18によって、保温筒17を介して加熱ヒータ14に導入される。加熱ヒータ14は、導入される樹脂成形体Rを加熱して熱可塑性樹脂を溶融させ、溶融後の混合物をノズル15に供給する。ノズル15は、供給された混合物を、その先端部から押出して順次積層することにより、積層体(ボンド磁石)Lを成形する。遮熱板16は、加熱ヒータ14からの熱が放散されることを防止し、保温筒17は、樹脂成形体Rが外気温にて冷却されることを防止する。なお、樹脂成形体Rの形成機構については後述する。
加熱ヒータ14には、X方向に延在するガイド19が貫設されており、また、一端がモータ(図示せず)に接続されたベルト20が架設されている。そして、ベルト20のX方向の移動によって、加熱ヒータ14及びノズル15が一体的にX方向に移動できるようになっている。ガイド19は、ボールねじ(図示せず)の回転駆動により、Y方向に移動可能な台座21に接続されている。そして、台座21のY方向の移動によって、加熱ヒータ14及びノズル15が一体的にY方向に移動できるようになっている。このような駆動手段により、ノズル15はX方向及びY方向への任意の移動が可能である。
積層台13には、中途が台座22に貫通されている一対のガイド23が、Z方向に延在して固設されている。また、台座22にはボールネジ24が設けられており、ボールネジ24の回転駆動により、積層台13がZ方向に移動できるようになっている。
上述したような駆動機構により、積層台13及びノズル15が相対的に三次元で移動できるようになっている。
なお、上述した実施の形態では、ノズル15がX方向及びY方向に移動し、積層台13がZ方向に移動する構成としたが、この構成は一例であり、ノズル15が積層台13に対して相対的に三次元方向に移動可能であれば良く、例えば積層台13は固定であってノズル15がX方向、Y方向及びZ方向に移動可能である構成でも良く、積層台13及びノズル15の間で相対的な三次元移動が行えれば任意の駆動機構を採用可能である。
図2は、樹脂成形体Rを形成する形成機2の構成を示す断面図である。形成機2は、シリンダ25と、シリンダ25の基端部に設けられたホッパー26と、シリンダ25内に設けられたスクリュー27と、シリンダ25の先端に連なる金型28とを有している。
この形成機2では、押出成形によって樹脂成形体Rが形成される。ホッパー26を介して、樹脂成形体Rの材料となる磁性粉末と熱可塑性樹脂とが、シリンダ25内に投入される。スクリュー27は、磁性粉末及び熱可塑性樹脂を混合させて先端側に押し出して金型28へ供給する。そして、金型28から所定の径を有する樹脂成形体Rが押し出される。
形成機2にあって、金型28の周囲に配向コイルを設けるようにしても良い。配向コイルを設けた場合には、金型28を通過する際に、混合物がこの配向コイルから磁場を印加されて、磁気異方性を有する磁性粉末を含む樹脂成形体Rが得られる。なお、配向コイルは本発明に必須の構成要素ではなく、後述する磁場中熱処理装置3を用いた異方性ボンド磁石の製造時に十分な配向処理を行えれば、樹脂成形体Rでの磁性粉末の配向処理は特には必要でない。
次に、磁場中熱処理装置3の構成について、図3を参照して説明する。図3にあって、31は熱処理炉である。熱処理炉31内には磁気回路32が設けられており、熱処理炉31外に温度調節器38が設置されている。
磁気回路32は、コ字状のヨーク33と、ヨーク33の上側片33aの下面(内面)に設けられた矩形状をなす配向用のN型永久磁石34と、ヨーク33の下側片33bの上面(内面)に設けられた矩形状をなす配向用のS型永久磁石35と、N型永久磁石34の下面に固着された整磁板36と、S型永久磁石35の上面に固着された整磁板37とを有する。N型永久磁石34(整磁板36)と、S型永久磁石35(整磁板37)とは、所定距離を隔てて上下方向に対向している。これらのN型永久磁石34及びS型永久磁石35は、高温になっても発生磁場強度の温度変化が少ない磁石であって、例えば、SmCo系の永久磁石である。ここでN型永久磁石とは、S型永久磁石と上下に対向している面がN極となっている永久磁石をいい、一方でS型永久磁石とは、その対向している面がS極となっている永久磁石をいう。
このような構成により、N型永久磁石34(整磁板36)とS型永久磁石35(整磁板37)との間の対向領域には、一定方向(上から下に向かう方向)に磁束が流れる。そして、この対向領域(一定方向の磁場領域)に、積層体成形装置1にて成形された積層体Lを収容した非磁性の容器40が配置される。
ここで、磁場配向させる積層体Lの磁化方向の中央にて、一般的な手法(圧縮成形、押出成形など)で製造されるボンド磁石の残留磁束密度の配向磁束密度が印加されるように、積層体Lの大きさ及び材料を考慮して、磁気回路32を構成するヨーク33、N型永久磁石34及びS型永久磁石35の大きさを適宜変更する。ここで、印加する配向磁束密度は製造されるボンド磁石の残留磁束密度の1〜2倍とすることが好ましい。このようにすることにより、一般的な手法で製造されるボンド磁石と同等な磁気異方性が得られる。例えば、N型永久磁石34及びS型永久磁石35がSmCo系の永久磁石であって、磁性粉末が後述するSr系フェライト、Ba系フェライト、Sr−La−Co系フェライト、Ca−La−Co系フェライトであり、積層体Lの長さが5mm〜10mm程度である場合、積層体Lの磁化方向の中央に印加されるべき配向磁束密度は0.2T〜0.5Tである。
温度調節器38は、加熱ヒータ(図示せず)を備えており、熱処理炉31内の温度を、例えば室温から250℃程度までの範囲で調節する。選択する熱可塑性樹脂によってさらに高い温度まで調節してもよい。
以下、本発明に係る異方性ボンド磁石の製造方法の工程について説明する。図4は、本発明に係る異方性ボンド磁石の製造方法の手順を示すフローチャートである。この製造方法は、図2に示した形成機2を用いて材料となる樹脂成形体Rを形成する工程(S1)と、図1に示した積層体形成装置1を用いて積層体L(等方性ボンド磁石)を成形する工程(S2)と、成形された積層体Lを容器40に収容し、積層体Lを収容した容器40を図3に示した磁場中熱処理装置3に配置する工程(S3)と、図3に示した磁場中熱処理装置3を用いて積層体Lに磁場中熱処理(配向処理)を実施する工程(S4)と、配向処理された積層体Lを冷却して異方性ボンド磁石を得る工程(S5)とを有する。
まず、樹脂成形体Rを形成する工程について説明する。図2に示した形成機2のホッパー26を介して、樹脂成形体Rの材料となる磁性粉末と熱可塑性樹脂とを、シリンダ25内に投入する。
磁性粉末として使用する磁性体の材料は、例えば、Sr系フェライト、Ba系フェライト、Sr−La−Co系フェライト、Ca−La−Co系フェライト、Sm−Fe−N系合金、R−T−B系合金である。これらの磁性体を用いることにより、比較的低い磁場強度にて異方性ボンド磁石を製造できる。本発明では、何れの系の磁性体も使用できる。磁性体は、予め粉砕して平均粒径3μm〜5μmの粉末状にしておく。レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて平均粒径を所定範囲に設定する。ここで、R−T−B系合金は、Rが希土類元素であって、Nd、Prのいずれかを必ず含み、Tが遷移金属であって、Feを必ず含み、Bはボロンである。
一方、熱可塑性樹脂は、融点が低くて、強靭性及び耐衝撃性を有するものを使用する。このような条件を満たすものとして、ナイロンなどのポリアミド合成繊維が好ましい。具体的には、12ナイロン、ポリプロピレン、液晶ポリマー、ポリフェニレンサルファイドなどを用いることが好ましく、代表的な例として12ナイロン(融点:179℃)を使用できる。以下に詳述する熱処理温度、熱処理時間は、選択する熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂の組合せにより変動する。
材料となる磁性粉末と熱可塑性樹脂(例えば12ナイロン)とをシリンダ25内に投入し、スクリュー27の回転によって、磁性粉末に熱可塑性樹脂を200℃〜300℃(好ましくは250℃〜270℃)で混錬し、熱可塑性樹脂が溶融した状態で両者の混合物を先端側に押し出して内径0.1mm〜1mmの金型28へ供給し、ワイヤ状の樹脂成形体Rを金型28から押し出す。その後、押し出された樹脂成形体Rを、水冷容器(図示せず)中で冷却固化する。
なお、金型28の周囲に配向コイル(図示せず)を設けておく場合には、金型28を通過する際に、混合物がこの配向コイルから磁場を印加されて、磁気異方性を有する磁性粉末を含む樹脂成形体Rが得られる。このような場合、配向コイルから混合物に印加される金型28の空間の磁束密度は、好ましくは0.2T以上である。三次元印刷の手法では、磁気異方性を有する磁性粉末を含む樹脂成形体Rだけで異方性ボンド磁石とはならないが、後述するS2からS5の工程に係る時間を短縮する効果がある。
次に、所望の形状をなす積層体L(等方性ボンド磁石)を成形する工程について説明する。上述した工程で形成した樹脂成形体Rを、図1に示した回転するローラ18によって、保温筒17を介して加熱ヒータ14に導入する。加熱ヒータ14は、導入された樹脂成形体Rを加熱する。この際の加熱温度は、使用した熱可塑性樹脂の融点以上(熱可塑性樹脂に12ナイロンを使用した場合、好ましくは190℃〜220℃)に設定する。加熱ヒータ14は、熱可塑性樹脂が溶融した混合物をノズル15に供給する。
成形すべき積層体L(製造すべき異方性ボンド磁石)の形状に対応して、ノズル15及び積層台13を相対的に三次元で移動させながら、供給された混合物をノズル15から押出して順次積層することにより、積層台13上にて積層体Lを成形する。この際、積層台13の温度は70℃〜110℃に維持する。積層体Lの形状は、例えば、円柱状、円筒状、多角柱状又は多角筒状でも良く、中央部の径が端部の径より大きい樽形状、逆に中央部の径が端部の径より小さい鼓形状のように、端部押出し成形だけでは容易に製造できない形状も可能である。また、スイッチ駆動用突起を端部又は側面に同時成形した円柱状、円筒状、多角柱状又は多角筒状のモータ用磁石形状も可能である。
ノズル15の径は、0.3mm〜0.7mm、好ましくは0.4mm〜0.6mm程度にして、積層ピッチを狭くする。積層ピッチを狭くすることにより、成形される積層体Lの密度を大きくすることができる。具体的に、積層ピッチは0.03mm〜0.3mm程度が好ましい。
図示していないが、上記のように積層体Lを成形するときに、積層台13での積層体Lを成形する領域にスカート(積層体Lより一回り大きい樹脂の積層体)を予め作製しておくことが好ましい。スカートを作製しておくことにより、ノズル15から押出される混合物を精度よく積層することが可能である。
また、図示していないが、積層体Lを成形する位置での積層台13の下面に永久磁石を設けるようにしても良い。熱可塑性樹脂が溶融している混合物中の磁性粉末がこの設けた永久磁石に吸引されることになり、ノズル15から押出された混合物が積層台13の中心部に集まりやすくなって周りに飛び散ることを防止でき、効率良く積層成形を行っていくことができる。
次に、成形された積層体Lを磁場中熱処理装置3に配置する工程について説明する。上述した工程で成形された積層体Lを、熱変形しない容器40に収容する。容器40は、例えばアルミニウム製である。容器40は、収容する積層体Lと相似形状をなし、積層体Lより僅かに大きい。このような容器40に収容しておくので、後の磁場中熱処理中に積層体Lの形状が崩れることを抑制できる。容器40は後の磁場中熱処理にあって、積層体Lが容器40による磁場の影響を受けることなく、所望の異方性磁場配向を精度よく行える点から非磁性材料製であることが好ましいが、所望配向に応じて、磁性ステンレスなどの磁性材製の容器、または、磁性材を一部に組み込んだ非磁性の容器を用いても良い。
積層体Lを収容した容器40を、熱処理炉31内の磁気回路32におけるN型永久磁石34(整磁板36)とS型永久磁石35(整磁板37)との間の対向領域に、その軸心方向を上下方向に合わせて配置する。よって、磁束が一定方向(上から下に向かう方向)をなす磁場領域に、積層体Lを収容した容器40が配置される。容器40の形状は、成形した積層体Lの形状に応じて作製される。例えば、中央部の径が端部より大きい樽形の円筒状の積層体Lについては、中央部で上下2分割となる容器にすればよい。また、スイッチ駆動用突起を同時成形したモータ用磁石形状の積層体Lについては、上部にスイッチ駆動用突起を収容できる凹部を形成した構成とし、積層体Lを収容して蓋を載せるような容器にすればよい。また、N型永久磁石とS型永久磁石との対向領域にできる磁束の方向は、図3では上から下に向かう方向になっているが、これに限定されない。積層体Lへの配向方向によって左右方向になってもよいし、斜め方向になってもよい。また、複数個の極ができるようにN型永久磁石とS型永久磁石の組合せは複数あってもよい。
次に、積層体Lに磁場中熱処理(配向処理)を施す工程について説明する。上述したように、成形された積層体Lを収容した容器40が、熱処理炉31内に配置された後、積層体Lが収容された容器40を磁気回路32とともに、大気雰囲気で加熱処理する。即ち、積層体Lは、加熱されながら一定方向の磁場を配向される。この結果、積層体Lは、磁性粉末の配向方向が上下方向にそろった異方性を有する積層体L(異方性ボンド磁石)となる。ここで、積層体Lは容器40に収容されているので、加熱されても変形せず、所望の形状を維持している。
この際の熱処理温度は、熱可塑性樹脂の融点以上とする。配向時に熱可塑性樹脂を溶融させておくことにより、磁性粉末の移動性が向上して磁場が配向し易くなり、効率よく異方性ボンド磁石を製造することができる。熱処理温度は、熱可塑性樹脂として12ナイロンを用いる場合、具体的には、190℃〜240℃であり、ポリプロピレンでは170℃〜210℃、液晶ポリマー及びポリフェニレンサルファイドでは240℃〜300℃が適している。これらの温度を0.5時間〜3時間程度維持する。また、磁場配向を行う空間の磁束密度は0.4T〜0.9Tが好ましい。この0.4T以上は、フェライト系の磁性粉末に異方性を持たせるために必要と考えられる磁束密度である。
次に、磁場配向された積層体Lを冷却する工程について説明する。上述したような磁場中熱処理を行った後、大気雰囲気の熱処理炉31内で、磁場配向を続けながら、積層体Lを容器40及び磁気回路32とともに冷却する。冷却処理後、所望形状をなす異方性ボンド磁石が得られる。熱可塑性樹脂の融点未満まで冷却処理した後に、異方性ボンド磁石を収容した容器40を取り出すことで、製造した異方性ボンド磁石の異方性配向が崩れない。
この際の冷却温度は、熱可塑性樹脂の融点未満とする。熱可塑性樹脂として12ナイロンを用いる場合、具体的には170℃以下まで冷却し、好ましくは100℃まで冷却する。さらに好ましくは室温まで冷却する。この場合、磁場中熱処理中の190℃〜240℃から室温まで急激に冷却させても良いし、150℃、100℃などと段階的に冷却していくようにしても良い。
なお、上述した例では、熱処理炉31内の雰囲気を大気としたが、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気であっても良い。但し、磁性粉末としてR−T−B系合金を使用する場合には、真空雰囲気、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気が好ましい。真空雰囲気、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気で磁場中熱処理を行うことにより、磁場中熱処理工程中にR−T−B系合金が酸化されず、R−T−B系合金を用いた異方性ボンド磁石の磁気特性が高くなる。100Paより高真空中で実施することが望ましく、圧力は0.01Pa〜100Paが好ましい。
図5は、磁場中熱処理装置3における磁気回路32の他の構成例を示す斜視図である。この例では、角筒状のヨーク33と、ヨーク33の上側片33aの下面(内面)に設けられた矩形状をなす配向用のS型永久磁石35と、ヨーク33の下側片33bの上面(内面)に設けられた矩形状をなす配向用のN型永久磁石34とを有する。このような構成により、N型永久磁石34とS型永久磁石35との間の対向領域には、磁気異方性方向として、一定方向(図5矢印方向:下から上に向かう方向)に磁束が流れる。この対向領域(一定方向の磁場領域)に、積層体成形装置1にて成形されて容器(図示せず)内に収容されたリング状の積層体Lが配置される。そして、好ましくは、一般的な手法で製造されるボンド磁石の残留磁束密度の1〜2倍となる配向磁束密度が、磁気異方性方向(図5矢印方向)に印加される。
また、図6は、磁場中熱処理装置3の他の構成例を示す断面図である。磁場中熱処理装置3は、コ字状のヨーク33を有しており、ヨーク33の対向する一方の内面には矩形状をなす配向用のN型永久磁石34が設けられ、他方の内面には矩形状をなす配向用のS型永久磁石35が設けられている。これらのヨーク33、N型永久磁石34及びS型永久磁石35にて磁気回路32を構成している。
ヨーク33内でN型永久磁石34及びS型永久磁石35との間の対向領域には、内部にヒータ41を有する真空断熱容器42が設置されている。側面がヒータ41に覆われた態様で、積層体成形装置1にて成形されて容器(図示せず)内に収容された円柱状の積層体Lが配置される。そして、印加される配向残留磁束密度において、好ましくは一般的な手法で製造されるボンド磁石の残留磁束密度の1〜2倍となる配向磁束密度が、磁気異方性方向(図6矢印方向:右から左に向かう方向)に印加される。
図3に示した磁場中熱処理装置3では熱処理炉31内に磁気回路32を配置しているが、図6に示す磁場中熱処理装置3は、熱処理容器(真空断熱容器42)の外部に磁気回路32を配置した構成である。図6に示す構成例では、熱処理容器を真空断熱容器42にて構成しているため、熱処理温度の影響を受けにくい構成であって、磁気回路32の熱減磁による劣化を抑えることができるので、より安定した熱処理が可能となる。ここで、磁気回路32として通常の励磁コイルを用いても良い。なお、図6に示す磁場中熱処理装置3における磁場中熱処理(配向処理)などの動作は、前述した図3に示す磁場中熱処理装置3の場合と同様であるので、説明を省略する。
本発明では、上述したように、金型を作製することなく、様々な形状の異方性ボンド磁石を製造することができる。本発明では、CAD(Computer Aided Design)にて積層図面を作成しておけば、その積層図面に応じてノズル15及び積層台13を相対的に三次元移動させながら、磁性粉末及び溶融した熱可塑性樹脂の混合物を押出し、積層することにより、異方性ボンド磁石の元となる積層体を所望の形状に成形できる。よって、複雑であっても所望の形状をなす異方性ボンド磁石を容易に製造できる。例えば、太鼓型形状のように一部が括れたような形状の異方性ボンド磁石、円筒体に突起を有するような形状の異方性ボンド磁石でも、簡単に製造できる。長時間を要する金型の作製が不要となるため、短時間にて異方性ボンド磁石の製造が可能となる。
また、本発明では形状が確定した積層体(等方性ボンド磁石)に磁場中熱処理(配向処理)を施すようにしたので、配向の乱れが生じることはなく、優れた磁気異方性を有する異方性ボンド磁石を製造することができる。
上述したような本発明の製造方法にしたがって種々の異方性ボンド磁石を製造し、製造した異方性ボンド磁石の特性を測定した。以下、その結果について説明する。
(実施例1)
磁性粉末としてSr系フェライト(組成:SrO・6Fe23 )を使用し、熱可塑性樹脂として12ナイロンを使用して、円柱状の異方性ボンド磁石を製造した。使用した磁性粉末の粒径は、D50で3μm以下であり、フェライト磁性粉と12ナイロン樹脂とを図2に示す形成機2にて混錬し、熱可塑性樹脂が溶融した状態で押出し、冷却して棒状の樹脂成形体Rを得た。その後、、図1に示す積層体成形装置1を用いて、得た樹脂成形体Rを熱可塑性樹脂の融点以上に加熱し、ノズル15及び積層台13を相対的に三次元で移動させながら、供給された混合物をノズル15から押出して積層台に順次積層することにより、所定の成形密度になるように円柱状に成形して積層体Lを得た。成形した積層体Lを容器40に収容し、図3に示す磁場中熱処理装置3にて、磁場中熱処理を行った。磁場中熱処理後、形状を整えるために砥石による加工を行って、直径10mm×長さ7mmの円柱状の異方性ボンド磁石を製造した。磁場中熱処理における磁場配向を行う空間の磁束密度は0.4Tであり、磁場中熱処理では230℃の温度を3時間保持した。磁場配向を行う空間の磁束密度を0.4Tにして磁場配向を行いながら室温(25℃)まで冷却した。熱処理炉31の雰囲気は大気とした。磁場中熱処理装置3にて磁束が流れる方向は上から下に向かう方向である。
使用する磁性粉末及び熱可塑性樹脂の体積混合比を変化させて種々の異方性ボンド磁石を製造して、それらの異方性ボンド磁石の特性(磁場中熱処理にて配向した方向の磁束密度(Br )、密度、保磁力(HcB)、最大エネルギー積((BH)max )を測定した。測定結果を表1に示す。なお、磁気特性はB−Hトレーサを用いて測定し、密度はアルキメデス法を用いて測定した。
Figure 2017183726
表1におけるNo1―No5は、磁性粉末及び熱可塑性樹脂の体積混合比が異なる本発明の実施例1を表している。また、表1におけるNo6は、磁場中熱処理を行わなかった参考例を表している。
実施例1のNo1―No5について、No6と比べて優れた磁気特性が測定されている。表1のNo1―No5を比較した場合に、磁性粉末の割合が多い例では、製造した異方性ボンド磁石の磁気特性が良くなっている。しかしながら、磁性粉末の割合を多くした場合には、混合物の流動性が低くなって所望の形状を得るための積層処理が難しくなる。このように、得られる磁気特性と製造の容易さとは相反する関係になるため、磁性粉末と熱可塑性樹脂との体積混合比は、50:50(No2)〜56.5:43.5(No3)の範囲が好ましいと言える。
表1のNo2(実施例1)とNo6(参考例)とを比較した場合、磁場中熱処理を行わなかったNo6は、磁場中熱処理を行ったNo2に比べて磁気特性がはるかに劣っており、磁場中熱処理にて高精度に磁場配向を行えていることが分かる。
(比較例1)
比較例として、特許文献2に記載された押出成型機を用いて、異方性ボンド磁石を製造した。材料として、実施例1と同じもの(磁性粉末の粒径:D50で3μm以下、磁性粉末:Sr系フェライト(組成:SrO・6Fe23 )及び熱可塑性樹脂:12ナイロン)を使用し、磁性粉末及び熱可塑性樹脂の体積混合比を変化させて、磁場配向を行う空間の磁束密度は0.4Tにして、実施例1と同じ形状(直径10mm×長さ7mmの円柱体)の2種の異方性ボンド磁石を製造した。なお、製造条件は、特許文献2における記載内容を準用した。製造した異方性ボンド磁石について実施例1と同様に特性を測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 2017183726
表1のNo2及びNo3と表2のNo7及びNo8とを比較した場合、本発明では、従来の押出成型機により製造した異方性ボンド磁石と同程度の磁気特性を有する異方性ボンド磁石を製造できていることが分かる。密度について、表1のNo2は表2のNo7より低く、表1のNo3は表2のNo8よりも低いが、本発明では、Br 、HcB、(BH)max の値がそれぞれ同等の値となっている。これは従来の押出成型機により製造した異方性ボンド磁石よりも異方性配向されていることが要因であると考える。
(実施例2)
磁性粉末としてSm−Fe−N系合金(組成:Sm2 Fe173 )を使用し、熱可塑性樹脂として12ナイロンを使用して、異方性ボンド磁石を製造した。なお、実施例2における異方性ボンド磁石の形状、磁性粉末の粒径、樹脂成形体Rの形成方法、積層体Lの成形方法、磁場中熱処理方法、磁場中熱処理における磁場配向を行う空間の磁束密度、温度及び保持時間、冷却条件、ならびに、熱処理炉31の雰囲気は、上記の実施例1と同じである。
実施例1と同様に、使用する磁性粉末及び熱可塑性樹脂の体積混合比を変化させて種々の異方性ボンド磁石を製造して、それらの異方性ボンド磁石の特性を測定した。測定結果を表3に示す。
Figure 2017183726
表3におけるNo9―No14は、磁性粉末及び熱可塑性樹脂の体積混合比が異なる本発明の実施例2を表している。また、表2におけるNo15は、磁場中熱処理を行わなかった参考例を表している。
実施例2でも、すべての例(No9―No14)について、No15よりも優れた磁気特性が測定されている。また、実施例1の場合と同じ理由により、磁性粉末と熱可塑性樹脂との体積混合比は、50:50(No11)〜56.5:43.5(No12)の範囲が好ましい。また、実施例1と同様に、磁場中熱処理を行わなかったNo15は、磁場中熱処理を行ったNo11に比べて磁気特性がはるかに劣っており、磁場中熱処理にて高精度に磁場配向を行えていることが分かる。
(実施例3)
実施例3では、本発明の製造方法の最終工程である冷却処理における温度を種々に変更させて、異方性ボンド磁石を製造した。実施例3において使用した磁性粉末及び熱可塑性樹脂の材料、異方性ボンド磁石の形状、磁性粉末の粒径、樹脂成形体Rの形成方法、積層体Lの成形方法、磁場中熱処理方法、磁場中熱処理における磁場配向を行う空間の磁束密度、温度及び保持時間、ならびに、熱処理炉31の雰囲気は、上記の実施例1と同じである。但し、冷却条件については、磁場配向を行う空間の磁束密度を0.4Tにしながら、100℃、170℃、190℃までと冷却する温度を変化させて6種の異方性ボンド磁石を製造した。製造した6種の異方性ボンド磁石の特性を測定した。測定結果を表4に示す。
Figure 2017183726
表4におけるNo16−No18は、磁性粉末と熱可塑性樹脂との体積混合比が50:50の例であり、表4におけるNo19−No21は、磁性粉末と熱可塑性樹脂との体積混合比が56.5:43.5の例である。また、表4におけるNo16及びNo19は、熱可塑性樹脂として使用した12ナイロンの融点(179℃)よりも低い100℃まで冷却した例であり、表4におけるNo17及びNo20は、熱可塑性樹脂として使用した12ナイロンの融点よりも低い170℃まで冷却した例であり、表4におけるNo18及びNo21は、熱可塑性樹脂として使用した12ナイロンの融点よりも高い190℃までしか冷却しなかった例である。よって、表4におけるNo16、No17、No19及びNo20は本発明の例であり、表4におけるNo18及びNo21は参考例である。
表4の結果によれば、熱可塑性樹脂として使用した12ナイロンの融点未満まで冷却しなかった参考例(No18及びNo21)では、融点未満まで冷却した本発明の例(No16、No17、No19及びNo20)に比べて、得られる磁気特性がはるかに劣っている。よって、本発明では、熱可塑性樹脂の融点未満まで冷却する処理が必要であることが理解される。
(実施例4)
実施例4は、熱可塑性樹脂として12ナイロン以外の材料を使用して異方性ボンド磁石を製造した例である。磁性粉末としてBa系フェライト(組成:BaO・6Fe23 )を使用し、熱可塑性樹脂としてポリプロピレン、液晶ポリマー、またはポリフェニレンサルファイドを使用して、異方性ボンド磁石を製造した。なお、実施例4における異方性ボンド磁石の形状、磁性粉末の粒径、樹脂成形体Rの形成方法、積層体Lの成形方法、磁場中熱処理方法、磁場中熱処理における磁場配向を行う空間の磁束密度及び保持時間、ならびに、熱処理炉31の雰囲気は、上記の実施例1と同じである。但し、熱処理温度については、ポリプロピレンでは210℃、液晶ポリマー及びポリフェニレンサルファイドでは330℃とし、冷却条件については、磁場配向を行う空間の磁束密度を0.4Tにしながら50℃まで冷却した。
製造した3種の異方性ボンド磁石の特性を測定した。測定結果を表5に示す。
Figure 2017183726
表5におけるNo22、No23、No24はそれぞれ、熱可塑性樹脂としてポリプロピレン、液晶ポリマー、ポリフェニレンサルファイドを使用した場合の異方性ボンド磁石を表している。実施例4でも、すべての例(No22―No24)について、優れた磁気特性が測定されている。
(実施例5)
磁性粉末としてR−T−B系合金(組成:Nd2 (Fe、Nb、Ga)14B)を使用し、熱可塑性樹脂として12ナイロンを使用して、異方性ボンド磁石を製造した。なお、実施例5における異方性ボンド磁石の形状、磁性粉末の粒径、樹脂成形体Rの形成方法、積層体Lの成形方法、磁場中熱処理方法、磁場中熱処理における磁場配向を行う空間の磁束密度、温度及び保持時間、ならびに、冷却条件は上記の実施例1と同じである。但し、熱処理炉31の雰囲気については、No25−No28は上記の実施例1と同じ(大気中)であるが、No30は、圧力を50Pa、酸素量を1000ppm未満の真空雰囲気に制御した。
実施例1と同様に、使用する磁性粉末及び熱可塑性樹脂の体積混合比を変化させて種々の異方性ボンド磁石を製造して、それらの異方性ボンド磁石の特性を測定した。測定結果を表6に示す。
Figure 2017183726
表6におけるNo25―No28は、磁性粉末及び熱可塑性樹脂の体積混合比が異なる本発明の実施例5を表している。また、表6におけるNo29は、磁場中熱処理を行わなかった参考例を表している。
実施例5でも、No25―No28、No30について、優れた磁気特性が測定されている。また、実施例1の場合と同じ理由により、磁性粉末と熱可塑性樹脂との体積混合比は、50:50(No25)〜56.5:43.5(No26、No30)の範囲が好ましい。また、実施例1と同様に、磁場中熱処理を行わなかったNo29は、磁場中熱処理を行ったNo26に比べて磁気特性がはるかに劣っており、磁場中熱処理にて高精度に磁場配向を行えていることが分かる。
実施例5のNo30は、熱処理炉31の雰囲気が真空である以外はNo26と同じ条件で製造した。真空中であることでR−T−B系合金の酸化が抑制され、Br 、HcB、(BH)max がさらに向上していた。
(実施例6)
磁性粉末としてD50で3μm以下のSm−Fe−N系合金(組成:Sm2 Fe173 )を使用し、熱可塑性樹脂として12ナイロンを使用して、直径10mm×長さ7mmの円柱形状の異方性ボンド磁石を製造した。磁場中熱処理における磁場配向を行う空間の磁束密度は0.7Tまたは0.9Tであり、磁場中熱処理では240℃の温度を1時間保持した。磁場配向を行う空間の磁束密度を0.7Tまたは0.9Tにして磁場配向を行いながら室温(25℃)まで冷却した。熱処理炉31の雰囲気は大気とした。磁性粉末の粒径、樹脂成形体Rの形成方法、積層体Lの成形方法、磁場中熱処理方法は、上記の実施例1と同じである。
使用する磁性粉末及び熱可塑性樹脂の体積混合比又は磁場中熱処理における磁場配向を行う空間の磁束密度を変化させて種々の異方性ボンド磁石を製造して、それらの異方性ボンド磁石の特性を測定した。測定結果を表7に示す。
Figure 2017183726
表7におけるNo31及びNo32は、磁性粉末及び熱可塑性樹脂の体積混合比が異なる本発明の実施例6を表している。表7におけるNo31及びNo33は、磁場中熱処理における磁場配向を行う空間の磁束密度が0.7Tと0.9Tとで異なる本発明の実施例6を表している。
実施例6のNo31及びNo32を比較した場合、磁性粉末の割合が多い例(No32)では、製造した異方性ボンド磁石の磁気特性が向上している。この実施例6にあっても、上述した実施例1と同様の理由により、磁性粉末と熱可塑性樹脂との体積混合比は、50:50(No31)〜56.5:43.5(No32)の範囲が好ましいと言える。実施例6のNo31及びNo33を比較した場合、磁場中熱処理における磁場配向を行う空間の磁束密度が高い例(No33)では、製造した異方性ボンド磁石の磁気特性が向上している。磁場中熱処理における磁場配向を行う空間の磁束密度は高い方が好ましいと言える。
(比較例2)
比較例として、特許文献2に記載された押出成型機を用いて、異方性ボンド磁石を製造した。材料として、実施例6と同じもの(磁性粉末:Sm−Fe−N系合金(組成:Sm2 Fe173 )D50で3μm以下、及び熱可塑性樹脂:12ナイロン)を使用し、実施例6と同じ形状(直径10mm×長さ7mmの円柱体)の異方性ボンド磁石を製造した。なお、製造条件は、特許文献2における記載内容を準用した。具体的には、押出口に磁場印加用コイルを配置した押出成型機を用いて異方性磁性粉末と樹脂との混合物を磁束密度0.9Tを印加しながら押出成形した。製造した異方性ボンド磁石について実施例6と同様に特性を測定した。測定結果を表8に示す。
Figure 2017183726
表7のNo31及びNo33と表8のNo34とを比較した場合、本発明では、従来の押出成型機により製造した異方性ボンド磁石と同程度の磁気特性を有する異方性ボンド磁石を製造できていることが分かる。密度について、表7のNo31及びNo33は表8のNo34より低いが、本発明では、表7のNo31は、磁場中熱処理における磁場配向を行う空間の磁束密度が0.7Tと比較例よりも低いため、Br 、HcBがやや低い値となっているが、(BH)max の値はより優れた値となっている。また、表7のNo33は、Br 、HcBが同等であり、かつ(BH)max の値がより優れた値となっている。Br 、HcBがそれぞれ同等の値となっており、(BH)max の値はより優れた値となっている。これは従来の押出成型機により製造した異方性ボンド磁石よりも異方性配向されていることが要因であると考える。また、角型性を表す(BH)max の値が、押出成型機に比べて良くなる理由については、磁場を印加している時間も関連していると推定される。押出成型機は連続で成形を行っているため、磁場をかけているのは押出し口付近である一方、本発明では、熱処理中、磁場を印加し続けて配向されているため、配向性が向上し、角型性がよくなったものと推定される。
上述した実施例1−6における異方性ボンド磁石の測定結果から、本発明によれば磁気特性に優れた異方性ボンド磁石を製造できることが立証できた。
なお、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 積層体成形装置
2 形成機
3 磁場中熱処理装置
13 積層台
15 ノズル
19 ガイド
20 ベルト
21 台座
22 台座
23 ガイド
24 ボールネジ
31 熱処理炉
32 磁気回路
40 容器
L 積層体

Claims (5)

  1. 異方性ボンド磁石を製造する方法において、
    磁性粉末と溶融された熱可塑性樹脂との混合物をノズルから積層台に、前記ノズル及び前記積層台を相対的に三次元で移動させながら、押出し、積層させて積層体を成形する工程と、
    前記成形した積層体を収容した容器を、一定方向の磁場領域に配置する工程と、
    前記熱可塑性樹脂の融点以上の温度を維持しながら、前記容器内の前記積層体に、一定方向の磁場を配向させる工程と、
    前記一定方向の磁場を配向させながら、前記積層体を前記熱可塑性樹脂の融点未満の温度まで冷却する工程と
    を有することを特徴とする異方性ボンド磁石の製造方法。
  2. 前記混合物において、磁性粉末が磁気異方性を有することを特徴とする請求項1に記載の異方性ボンド磁石の製造方法。
  3. 前記磁性粉末と前記熱可塑性樹脂との体積混合比は、50:50から56.5:43.5の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の異方性ボンド磁石の製造方法。
  4. 前記磁性粉末として使用する磁性体の材料は、Sr系フェライト、Ba系フェライト、Sr−La−Co系フェライト、Ca−La−Co系フェライト、Sm−Fe−N系合金、及びR−T−B系合金(Rは希土類元素であり、Nd、Prのいずれかを必ず含む。Tは遷移金属であり、Feを必ず含む。Bはボロンである。)からなる群から選ばれたものであることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の異方性ボンド磁石の製造方法。
  5. 異方性ボンド磁石を製造するシステムにおいて、
    磁性粉末と溶融された熱可塑性樹脂との混合物を押出するノズルと、該ノズルから押出される前記混合物を受けて積層させる積層台と、前記ノズル及び前記積層台を相対的に三次元で移動させる移動機構とを有しており、前記ノズル及び前記積層台を相対的に三次元で移動させながら、前記混合物を前記積層台上に積層して積層体を成形する成形装置、及び、
    一定方向の磁場を形成する磁気回路と、該磁気回路を収納して内部温度が調節可能である熱処理炉とを有しており、前記熱処理炉内にて、前記熱可塑性樹脂の融点以上の温度に維持しながら、容器に収容された前記積層体に前記一定方向の磁場を配向させ、その後、前記積層体に前記一定方向の磁場を配向させながら、前記積層体を前記熱可塑性樹脂の融点未満の温度まで冷却する磁場中熱処理装置
    を備えることを特徴とする異方性ボンド磁石の製造システム。
JP2017065775A 2016-03-29 2017-03-29 異方性ボンド磁石の製造方法及び製造システム Active JP6520979B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016066370 2016-03-29
JP2016066370 2016-03-29

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017183726A true JP2017183726A (ja) 2017-10-05
JP2017183726A5 JP2017183726A5 (ja) 2018-05-17
JP6520979B2 JP6520979B2 (ja) 2019-05-29

Family

ID=60007692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017065775A Active JP6520979B2 (ja) 2016-03-29 2017-03-29 異方性ボンド磁石の製造方法及び製造システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6520979B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107942549A (zh) * 2017-12-05 2018-04-20 张家港康得新光电材料有限公司 配向膜烘干装置
CN109712798A (zh) * 2019-01-08 2019-05-03 北京科技大学 一种3d打印制备粘结钕铁硼磁体的方法
CN116721860A (zh) * 2023-08-08 2023-09-08 乳源瑶族自治县力强磁铁制品有限公司 一种钕铁硼电机磁体生产用烧结工艺及专用设备
WO2024014783A1 (ko) * 2022-07-12 2024-01-18 한국재료연구원 이방성 벌크 영구자석 제조용 자장열처리 장치

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5423997A (en) * 1977-07-26 1979-02-22 Maguneteiku Fuiirudo Kk Method of making ring type resin magnet having anisotropic magnetism
JPH05283258A (ja) * 1992-04-02 1993-10-29 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 円柱もしくは円筒状樹脂結合型磁石の製造方法およびそれに用いられる磁場中加熱冷却装置
JP2004134698A (ja) * 2002-10-15 2004-04-30 Mate Co Ltd 磁石製造方法及びその装置
CN103854844A (zh) * 2014-03-19 2014-06-11 北京科技大学 一种利用3d打印技术制备复杂形状粘结磁体的方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5423997A (en) * 1977-07-26 1979-02-22 Maguneteiku Fuiirudo Kk Method of making ring type resin magnet having anisotropic magnetism
JPH05283258A (ja) * 1992-04-02 1993-10-29 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 円柱もしくは円筒状樹脂結合型磁石の製造方法およびそれに用いられる磁場中加熱冷却装置
JP2004134698A (ja) * 2002-10-15 2004-04-30 Mate Co Ltd 磁石製造方法及びその装置
CN103854844A (zh) * 2014-03-19 2014-06-11 北京科技大学 一种利用3d打印技术制备复杂形状粘结磁体的方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107942549A (zh) * 2017-12-05 2018-04-20 张家港康得新光电材料有限公司 配向膜烘干装置
CN109712798A (zh) * 2019-01-08 2019-05-03 北京科技大学 一种3d打印制备粘结钕铁硼磁体的方法
WO2024014783A1 (ko) * 2022-07-12 2024-01-18 한국재료연구원 이방성 벌크 영구자석 제조용 자장열처리 장치
CN116721860A (zh) * 2023-08-08 2023-09-08 乳源瑶族自治县力强磁铁制品有限公司 一种钕铁硼电机磁体生产用烧结工艺及专用设备
CN116721860B (zh) * 2023-08-08 2023-12-08 乳源瑶族自治县力强磁铁制品有限公司 一种钕铁硼电机磁体生产用烧结工艺及专用设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP6520979B2 (ja) 2019-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6520979B2 (ja) 異方性ボンド磁石の製造方法及び製造システム
JP6648111B2 (ja) 希土類磁石形成用焼結体及び希土類焼結磁石
JP6388709B2 (ja) 異なる磁気特性の領域を有する磁石およびそのような磁石の形成方法
CN103875045B (zh) R-t-b 系合金薄片、r-t-b 系烧结磁体及其制造方法
US20190153565A1 (en) ANISOTROPIC COMPLEX SINTERED MAGNET COMPRISING MnBi WHICH HAS IMPROVED MAGNETIC PROPERTIES AND METHOD OF PREPARING THE SAME
US20160322134A1 (en) SINTERED MAGNET BASED ON MnBi HAVING IMPROVED HEAT STABILITY AND METHOD OF PREPARING THE SAME
TW201401728A (zh) 永久磁石馬達、永久磁石馬達之製造方法及永久磁石
US20070151629A1 (en) Methods of producing radial anisotropic cylinder sintered magnet and permanent magnet motor-use cyclinder multi-pole magnet
US20150279529A1 (en) Rare earth magnet and method for producing same
US20140238553A1 (en) Sintered body that is precursor of rare-earth magnet, and method for producing magnetic powder for forming the same
EP2767992B1 (en) Manufacturing method for magnetic powder for forming sintered body of rare-earth magnet precursor
JP2010199222A (ja) 異方性ボンド磁石の製造方法、磁気回路及び異方性ボンド磁石
WO2005124796A1 (ja) ラジアル異方性円筒焼結磁石及び永久磁石モータ
TW201728054A (zh) 永久磁體單元、具有該永久磁體單元的旋轉機械、及該永久磁體單元的製造方法
JP2017183726A5 (ja)
Tomše et al. A spark-plasma-sintering approach to the manufacture of anisotropic Nd-Fe-B permanent magnets
KR101261099B1 (ko) 희토류 소결자석 제조방법
US7166171B2 (en) Longitudinal magnetic field compacting method and device for manufacturing rare earth magnets
JPH07120576B2 (ja) 鋳造希土類―鉄系永久磁石の製造方法
JP2018107446A (ja) 希土類永久磁石材料及びその製造方法
JP2020156203A (ja) 磁石部材の製造装置およびその製造方法
JP4370877B2 (ja) 永久磁石粉末の配向方法および永久磁石の製造方法
JP2005101437A (ja) 磁場中押出し成形装置および磁石の製造方法
JP2016189462A (ja) 異方性ボンド磁石の製造方法及び製造装置並びに異方性ボンド磁石
JP6421551B2 (ja) R−t−b系焼結磁石

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180329

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190415

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6520979

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350