JP2017183673A - 電磁弁用カートリッジアッシ、電磁弁用ソレノイドおよび電磁弁 - Google Patents

電磁弁用カートリッジアッシ、電磁弁用ソレノイドおよび電磁弁 Download PDF

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Abstract

【課題】コイルから生じ、筒状部材を介して可動鉄心に伝導する磁力が小さくなり、固定鉄心への可動鉄心の吸引力が弱くなる。【解決手段】磁性筒状部材30と、非磁性筒状部材35と、磁性筒状部材30および非磁性筒状部材35の内部において軸方向に移動可能に挿入された可動鉄心45と、軸方向において可動鉄心45の端部に対向する固定鉄心40と、を備え、磁性筒状部材30は非磁性筒状部材35の径方向厚さよりも厚く、固定鉄心側端部の外周を切り欠いた薄肉部31を有し、固定鉄心40は、可動鉄心側端部の外周を切り欠いた小径部42を有し、非磁性筒状部材35が、薄肉部31と小径部42との外周側に配置され、可動鉄心45が、その外周面から非磁性筒状部材35に向かって延び、薄肉部31より固定鉄心側に配置された突出部47を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、電磁弁用カートリッジアッシ、電磁弁用ソレノイドおよび電磁弁に関する。
従来、電磁弁のソレノイドに用いられるカートリッジアッシとして例えば特許文献1には、筒状部材の一端に固定された固定鉄心と、筒状部材の他端に固定されたストッパと、筒状部材の内部に移動可能に配置された可動鉄心とを備えたものが記載されている。
特開2013―7472号公報
しかし特許文献1に記載の電磁弁用カートリッジアッシでは、筒状部材の径方向厚さが薄いため、コイルから生じ、筒状部材を介して可動鉄心に伝導する磁力が小さくなり、固定鉄心への可動鉄心の吸引力が弱くなるという問題がある。
そこで、この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、固定鉄心への可動鉄心の吸引力を強くできる電磁弁用カートリッジアッシ、電磁弁用ソレノイドおよび電磁を提供することを目的とする。
第1の発明に係る電磁弁用カートリッジアッシは、
磁性を有する磁性筒状部材と、
磁性を有しない非磁性筒状部材と、
前記磁性筒状部材および前記非磁性筒状部材の内部において軸方向に移動可能に挿入された可動鉄心と、
軸方向において前記可動鉄心の端部に対向する固定鉄心と、
を備え、
前記磁性筒状部材は前記非磁性筒状部材の径方向厚さよりも厚く、前記固定鉄心側端部の外周を切り欠いた薄肉部を有し、
前記固定鉄心は、前記可動鉄心側端部の外周を切り欠いた小径部を有し、
前記非磁性筒状部材が、前記薄肉部と前記小径部との外周側に配置され、
前記可動鉄心が、その外周面から前記非磁性筒状部材に向かって延び、前記薄肉部より前記固定鉄心側に配置された突出部を有する。
この電磁弁用カートリッジアッシでは、磁性筒状部材が厚いので、コイルから生じる磁力を伝導し易くなり、可動鉄心に大きな磁力を伝導できる。これにより、固定鉄心への可動鉄心の吸引力を強くできる。また、電磁弁用カートリッジアッシを組み立てる際には、非磁性筒状部材の内部に可動鉄心を挿入することで、治具を用いず容易に非磁性筒状部材を位置決めできる。これにより、電磁弁用カートリッジアッシの組み立て性を向上できる。この後、磁性筒状部材を可動鉄心の周りに配置し、薄肉部と小径部との外周側に非磁性筒状部材を嵌め込んで非磁性筒状部材を固定する。この状態で、非磁性筒状部材を磁性筒状部材に確実に溶接できる。可動鉄心が突出部を有することにより、固定鉄心との吸着面積(可動鉄心における固定鉄心側の端部の表面積)を大きくし、更に吸引力を強くできる。
第2の発明に係る電磁弁用ソレノイドは、
前記電磁弁用カートリッジアッシと、
前記電磁弁用カートリッジアッシの前記固定鉄心の中心に設けられた貫通孔に摺動自在に嵌合されたプッシュピンと、
前記電磁弁用カートリッジアッシの外側に対向して配置されたコイルと
を備えた。
この電磁弁用ソレノイドでは、前記電磁弁用カートリッジアッシを備えるので、固定鉄心への可動鉄心の吸引力を強くできる。
第3の発明に係る電磁弁は、
前記電磁弁用ソレノイドと、
前記電磁弁用ソレノイドにより作動される弁体と、
を備えた。
この電磁弁では、前記電磁弁用ソレノイドを備えるので、固定鉄心への可動鉄心の吸引力を強くできる。
第1の発明では、磁性筒状部材が厚いので、コイルから生じる磁力を伝導し易くなり、可動鉄心に大きな磁力を伝導できる。これにより、固定鉄心への可動鉄心の吸引力を強くできる。また、電磁弁用カートリッジアッシを組み立てる際には、非磁性筒状部材の内部に可動鉄心を挿入することで、治具を用いず容易に非磁性筒状部材を位置決めできる。これにより、電磁弁用カートリッジアッシの組み立て性を向上できる。この後、磁性筒状部材を可動鉄心の周りに配置し、薄肉部と小径部との外周側に非磁性筒状部材を嵌め込んで非磁性筒状部材を固定する。この状態で、非磁性筒状部材を磁性筒状部材に確実に溶接できる。可動鉄心が突出部を有することにより、固定鉄心との吸着面積(可動鉄心における固定鉄心側の端部の表面積)を大きくし、更に吸引力を強くできる。
第2の発明では、前記電磁弁用カートリッジアッシを備えるので、固定鉄心への可動鉄心の吸引力を強くできる。
第3の発明では、前記電磁弁用ソレノイドを備えるので、固定鉄心への可動鉄心の吸引力を強くできる。
本発明の電磁弁用カートリッジアッシを含む電磁弁を示す縦断面図。 本発明の電磁弁用カートリッジを示す縦断面図。 図2の拡大断面図。
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
図1に示すように、この電磁弁1は、電磁弁用ソレノイド10と、電磁弁用ソレノイド10により作動される弁体12とを備えている。
弁体12は筒状に形成され、弁体12の両端を水平方向に貫通する弁体側貫通孔13を有する。弁体側貫通孔13内には、環状の突出部で成るランド15が形成されており、ランド15の軸方向に移動して流体の流路を切り替えるスプール14が挿通されている。弁体側貫通孔13の内面には、環状溝で成る流体の供給流路P、第1負荷流路A、第2負荷流路Bおよび排出流路Tが設けられている。そして、スプール14は、弁体側貫通孔13内を軸方向に移動してランド15で各流路P,A,B,Tを開閉することによって、各流路P,A,B,T間の連通路を切り換える。
電磁弁用ソレノイド10は、電磁弁用カートリッジアッシ20と、プッシュピン22と、コイル23とを有する。弁体12の一端には弁体側貫通孔13と同軸に嵌合孔16が形成されている。この嵌合孔16に、電磁弁用カートリッジアッシ20の固定鉄心40が嵌合されることによって、電磁弁用カートリッジアッシ20は弁体12の一端に一体に取り付け固定される。
電磁弁用カートリッジアッシ20は、同軸上に配置された磁性筒状部材30と非磁性筒状部材35と可動鉄心45と固定鉄心40とを備えている。
プッシュピン22は、電磁弁用カートリッジアッシ20の固定鉄心40の中心に設けられた固定鉄心側貫通孔43に摺動自在に嵌合されている。コイル23は、樹脂製のコイルポビン24に巻き回され、電磁弁用カートリッジアッシ20の外側に対向して配置されている。コイルポビン24の軸方向両端部にはヨーク25が設けられ、コイルポビン24の径方向外側には金属製の筐体26が設けられている。
以下、本発明の電磁弁用カートリッジアッシ20について詳述する。
図2および図3に示すように、コイル23の内周側には、電磁弁用カートリッジアッシ20の外方から弁体12側に向かって軸方向に順に、磁性を有する磁性筒状部材30と、磁性を有しない非磁性筒状部材35とが設けられている。磁性筒状部材30の軸方向の外側端部には、ナット27が固定されている。非磁性筒状部材35の軸方向の弁体12側端部には、固定鉄心40が固定されている。
磁性筒状部材30は軸方向に延び、一端部がナット27に固定され、他端部は非磁性筒状部材35を支持している。本発明では磁性筒状部材30とは特に、コイル23およびヨーク25の内周面と、可動鉄心45の後述する可動鉄心本体46の外周面との間に配置されている部分を指す。可動鉄心45が軸方向に移動すると、可動鉄心本体46の外周面が磁性筒状部材30の内周面と摺接する。磁性筒状部材30の径方向厚さは、非磁性筒状部材35の径方向厚さよりも厚い。また磁性筒状部材30には、非磁性筒状部材35側の端部の外周を全周にわたって切り欠いた薄肉部31が形成されている。この薄肉部31に、非磁性筒状部材35の一端部が嵌合している。
非磁性筒状部材35は軸方向に延び、径方向厚さが均一の円筒形状である。非磁性筒状部材35は、軸方向において磁性筒状部材30と固定鉄心40との間に配置され、径方向においてコイル23の内周面と可動鉄心45の後述する突出部47との間に配置されている。可動鉄心45が軸方向に移動すると、突出部47の外周面が非磁性筒状部材35の内周面と摺接する。
固定鉄心40は軸方向に延び、一端部が弁体12に固定され、他端部は非磁性筒状部材35を支持している。また固定鉄心40は、コイル23およびヨーク25の内周側に配置され、軸方向において可動鉄心45の端部と対向している。
固定鉄心40は、弁体12に嵌合する固定鉄心本体41と、固定鉄心本体41より可動鉄心45側に形成された小径部42とを有する。小径部42は、固定鉄心40の弁体12への嵌合側と反対側(可動鉄心45側)の外周面を全周にわたって切り欠いて形成されている。小径部42の径方向厚さは、固定鉄心本体41の径方向厚さより薄い。この小径部42に、非磁性筒状部材35の他端部が嵌合している。すなわち、非磁性筒状部材35は、小径部42と磁性筒状部材30の薄肉部31との外周側に配置され支持されている。なお、磁性筒状部材30の外周面と、非磁性筒状部材35の外周面と、固定鉄心本体41の外周面とが面一になるように配置されている。
可動鉄心45は、磁性筒状部材30および非磁性筒状部材35の内部において軸方向に移動可能に挿入されている。可動鉄心45は、軸方向に延びる溝(図示せず)が形成された円柱形状であり、ナット27側から固定鉄心40側に向かって順に形成された可動鉄心本体46と突出部47と段差部48とを有する。可動鉄心本体46の外周面の一部は、磁性筒状部材30の内周面に摺接している。
突出部47は、可動鉄心本体46より固定鉄心40側に形成され、可動鉄心本体46の外周面から非磁性筒状部材35に向かって径方向外側に延びている。突出部47は可動鉄心本体46より厚肉であり、突出部47の外周面は非磁性筒状部材35の内周面に摺接している。また突出部47は、薄肉部31より固定鉄心40側に配置され、突出部47の外周面は、磁性筒状部材30の内周面より径方向外方に突出している。なお、薄肉部31の外周面と突出部47の外周面と小径部42の外周面とが面一になるように配置されている。
段差部48は、可動鉄心45の固定鉄心40側端部に形成されている。段差部48の径方法厚さは、可動鉄心本体46および突出部47のいずれの径方向厚さよりも薄い。段差部48の外周面は、非磁性筒状部材35の内周面と所定の間隔を隔てて配置されている。段差部48を設けることで、固定鉄心40と対向する可動鉄心45の表面積が大きくなり、固定鉄心40への可動鉄心45の吸着力を高めることができる。
突出部47の段差部48と反対側の端部、言い換えれば突出部47の磁性筒状部材30側の端部には、傾斜面49(図3参照)が形成されている。この傾斜面49は、可動鉄心本体46から固定鉄心40に向かって可動鉄心45の径が大きくなるように傾斜している。この傾斜面49により、可動鉄心45が非磁性筒状部材35に対して移動し易くなる。なお、傾斜面49と対向する薄肉部31の端面は、可動鉄心45の軸方向と直交する方向(磁性筒状部材30の径方向)に延びている。
可動鉄心45における固定鉄心40側の端面には、プッシュピン22の一端が取り付けられている。プッシュピン22は、固定鉄心側貫通孔43に挿入されて、スプール14の一端に連結されている。スプール14は、可動鉄心45の移動に伴って、可動鉄心45と同じ方向に同じ距離だけ移動可能になっている。
上記構成において、コイル23に通電されると、ヨーク25、可動鉄心45および固定鉄心40を通る磁気回路52が形成され、この磁気回路52によって固定鉄心40には可動鉄心45を吸引する吸引力が発生する。これにより、可動鉄心45は、固定鉄心40に吸引されて固定鉄心40側に移動し、プッシュピン22を介してスプール14を図1中左方向に移動させる。そうすると、第1負荷流路Aが排出流路Tに連通する。
磁気回路52は図3中、ナット27側のヨーク25、磁性筒状部材30、可動鉄心45、固定鉄心40および筐体26を通るように形成されている。ここで本実施形態では、磁性筒状部材30より固定鉄心40側に非磁性筒状部材35を配置している。磁力は非磁性筒状部材35を通過しないため、磁性筒状部材30を通過した磁力は非磁性筒状部材35を回避し、可動鉄心45を通過して固定鉄心40に至る。
[本実施形態の電磁弁用カートリッジアッシの特徴]
本実施形態の電磁弁用カートリッジアッシ20には以下の特徴がある。
本実施形態の電磁弁用カートリッジアッシ20では、磁性筒状部材30が厚いので、コイル23から生じる磁力を伝導し易くなり、可動鉄心45に大きな磁力を伝導できる。これにより、固定鉄心40への可動鉄心45の吸引力を強くできる。また、電磁弁用カートリッジアッシ20を組み立てる際には、非磁性筒状部材35の内部に可動鉄心45を挿入することで、治具を用いず容易に非磁性筒状部材35を位置決めできる。これにより、電磁弁用カートリッジアッシ20の組み立て性を向上できる。この後、磁性筒状部材30を可動鉄心45の周りに配置し、薄肉部31と小径部42との外周側に非磁性筒状部材35を嵌め込んで非磁性筒状部材35を固定する。この状態で、非磁性筒状部材35を磁性筒状部材30に確実に溶接できる。可動鉄心45が突出部47を有することにより、固定鉄心40との吸着面積(可動鉄心45における固定鉄心40側の端部の表面積)を大きくし、更に前記吸引力を強くできる。
本実施形態の電磁弁用ソレノイド10では、電磁弁用カートリッジアッシ20を備えるので、コイル23から生じる磁力を伝導し易くなり、可動鉄心45に大きな磁力を伝導できる。
本実施形態の電磁弁1では、電磁弁用ソレノイド10を備えるので、コイル23から生じる磁力を伝導し易くなり、可動鉄心45に大きな磁力を伝導できる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
前記実施形態では、突出部47の外周面が非磁性筒状部材35の内周面と摺接した。しかし突出部47が可動鉄心45(可動鉄心本体46)の外周面から非磁性筒状部材35に向かって延びる限り、突出部47の外周面の位置は特に限定されない。
前記実施形態では、薄肉部31の外周面と突出部47の外周面と小径部42の外周面とが面一になるように配置したが、これら外周面の位置関係は特に限定されない。
前記実施形態では、可動鉄心45が、固定鉄心側の端部に段差部48を有した。しかしこれに限定されず、可動鉄心45が段差部48を有さず、可動鉄心45の固定鉄心40側の端部に突出部47を形成しても良い。
1 電磁弁
10 電磁弁用ソレノイド
12 弁体
20 電磁弁用カートリッジアッシ
22 プッシュピン
23 コイル
30 磁性筒状部材
31 薄肉部
35 非磁性筒状部材
40 固定鉄心
42 小径部
43 固定鉄心側貫通孔
45 可動鉄心
47 突出部

Claims (3)

  1. 磁性を有する磁性筒状部材と、
    磁性を有しない非磁性筒状部材と、
    前記磁性筒状部材および前記非磁性筒状部材の内部において軸方向に移動可能に挿入された可動鉄心と、
    軸方向において前記可動鉄心の端部に対向する固定鉄心と、
    を備え、
    前記磁性筒状部材は前記非磁性筒状部材の径方向厚さよりも厚く、前記固定鉄心側端部の外周を切り欠いた薄肉部を有し、
    前記固定鉄心は、前記可動鉄心側端部の外周を切り欠いた小径部を有し、
    前記非磁性筒状部材が、前記薄肉部と前記小径部との外周側に配置され、
    前記可動鉄心が、その外周面から前記非磁性筒状部材に向かって延び、前記薄肉部より前記固定鉄心側に配置された突出部を有することを特徴とする電磁弁用カートリッジアッシ。
  2. 請求項1に記載の電磁弁用カートリッジアッシと、
    前記電磁弁用カートリッジアッシの前記固定鉄心の中心に設けられた貫通孔に摺動自在に嵌合されたプッシュピンと、
    前記電磁弁用カートリッジアッシの外側に対向して配置されたコイルと
    を備えたことを特徴とする電磁弁用ソレノイド。
  3. 請求項2に記載の電磁弁用ソレノイドと、
    前記電磁用ソレノイドにより作動される弁体と、
    を備えたことを特徴とする電磁弁。
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