JP2017183067A - 非水電解液用添加剤、非水電解液および蓄電デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】サイクル特性、充放電容量、内部抵抗の電池特性を改善する非水電解液用添加剤、それを用いた非水電解液および非水電解液を用いた蓄電デバイスの提供。【解決手段】式(1)で表される化合物を含む、非水電解液用添加剤。[A1〜A4は夫々独立にH又は−SO2−B;A1〜A4中の少なくとも1つは−SO2−B;nは1又は2;Bは、置換基を有していてもよいアルキル基等]【選択図】なし
Description
本発明は、非水電解液用添加剤に関する。また、本発明は、該非水電解液用添加剤を用いた非水電解液および該非水電解液を用いた蓄電デバイスに関する。
近年、環境問題の解決、持続可能な循環型社会の実現に対する関心が高まるにつれ、リチウムイオン電池に代表される非水電解液二次電池や、電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイスの研究が広範囲に行われている。なかでもリチウムイオン電池は高い使用電圧とエネルギー密度から、ノート型パソコン、携帯電話等の電源として用いられている。これらリチウムイオン電池は、鉛電池やニッケルカドミウム電池と比較してエネルギー密度が高く、高容量化が実現されることから、新たな電源として期待されている。
しかしながら、リチウムイオン電池には、充放電サイクルの経過に伴って電池の容量が低下するという問題がある。
しかしながら、リチウムイオン電池には、充放電サイクルの経過に伴って電池の容量が低下するという問題がある。
充放電サイクルの経過に伴う電池の容量の低下を抑制する方法として、電解液に各種添加剤を加える方法が検討されている。添加剤は、最初の充放電時に分解され、電極表面上に固体電解質界面(SEI)と呼ばれる被膜を形成する。SEIは、充放電サイクルの最初のサイクルにおいて形成するため、電解液中の溶媒等の分解に電気が消費されることはなく、リチウムイオンはSEIを介して電極を行き来することができる。すなわち、SEIの形成は充放電サイクルを繰り返した場合の非水電解液二次電池等の蓄電デバイスの劣化を防ぎ、電池特性、保存特性又は負荷特性等を向上させることに寄与する。
そして、かかる非水電解液用添加剤のSEIの形成能については、該添加剤を形成する化合物のLUMO(最低空分子軌道)が低いほど、電極表面上に安定なSEIを形成し易いことが知られており[例えば、「Geun−Chang,Hyung−Jin kim,Seung−ll Yu,Song−Hui Jun,Jong−Wook Choi,Myung−Hwan Kim.Journal of The Electrochemical Society,147,12,4391(2000)」]、現在では、非水電解液用添加剤のSEI形成能の評価方法として、該添加物を形成する化合物のLUMOエネルギーを測定する手法が有用な手段として採用されるに至っている。
SEIを形成する化合物として、例えば、特許文献1には、電解液中に添加剤として1,3−プロパンスルトン(PS)を添加することにより、リチウム二次電池の充放電のサイクル特性が向上することが開示されている。また、特許文献2には、電解液中に添加剤としてビニレンカーボネート(VC)又はフルオロエチレンカーボネート(FEC)を添加することにより、リチウムイオン電池用電解液の充放電効率が向上することが開示されている。
しかしながら、これらの添加剤を用いても充分な性能が得られず、蓄電デバイスの電池特性をさらに向上させる新規な添加剤の開発が望まれていた。
本発明は、非水電解液二次電池等の蓄電デバイスに用いた場合に、サイクル特性、充放電容量、内部抵抗の電池特性を改善する非水電解液用添加剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該非水電解液用添加剤を用いた非水電解液および該非水電解液を用いた蓄電デバイスを提供することを目的とする。
本発明は、非水電解液二次電池等の蓄電デバイスに用いた場合に、サイクル特性、充放電容量、内部抵抗の電池特性を改善する非水電解液用添加剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該非水電解液用添加剤を用いた非水電解液および該非水電解液を用いた蓄電デバイスを提供することを目的とする。
本発明は、下記式(1)で表される化合物を含む、非水電解液用添加剤である。
Bは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、又は式(2)で示される異項環基を表し、Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ個別に、同一または相異なっていてもよい。
本発明によれば、保存安定性に優れ、非水電解液二次電池等の蓄電デバイスに用いた場合に、サイクル特性、充放電容量、内部抵抗の電池特性を改善する非水電解液用添加剤を提供することができる。また、該非水電解液用添加剤を用いた非水電解液および該非水電解液を用いた蓄電デバイスをも提供することができる。
本発明は、前記式(1)で表される化合物を含む非水電解液用添加剤を提供する。
前記−SO2−Bで示される基において、Bが置換基を有していてもよいアルキル基を示す場合、当該置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基等が挙げられる。前記アルキル基としては、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、プロピル基、i−プロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ノナフルオロ−t−ブチル基等が挙げられる。なかでも、非水電解液溶媒への溶解度等の観点から、前記アルキル基としては、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、プロピル基、i−プロピル基又は1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−i−プロピル基であることが好ましい。
前記−SO2−Bで示される基において、Bが置換基を有していてもよいアルケニル基である場合、当該置換基としては、ハロゲン原子、アミノ基等が挙げられる。前記アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基等が挙げられ、なかでも、非水電解液溶媒への溶解度等の観点から、ビニル基又はアリル基であることが好ましい。
前記−SO2−Bで示される基において、Bが置換基を有していてもよいアルキニル基である場合、当該置換基としては、ハロゲン原子、アミノ基等が挙げられる。前記アルキニル基としては、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基(プロパギル基)、1−ブチニル基等が挙げられ、なかでも、非水電解液溶媒への溶解度等の観点から、プロパルギル基であることが好ましい。
前記−SO2−Bで示される基において、Bが置換基を有していてもよいフェニル基である場合、当該置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。前記フェニル基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2−メチル−4−フルオロフェニル基、2−アミノ−5−フルオロフェニル基、2−エチル−6−フルオロフェニル基、3−エチル−4−メトキシフェニル基、3−エチル−5−フルオロフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、2,3−ジメチル−4−フルオロフェニル基、2−ブロモ−3−フルオロ−5−メチルフェニル基、2−メトキシ−3−フルオロ−6−(ジメチルアミノ)フェニル基、2−(メチルアミノ)−4−フルオロ−6−メチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラフルオロフェニル基、2,3−ジメチル−4,5−ジフルオロフェニル基、2−エトキシ−3−メチル−4−フルオロ−6−(ジメチルアミノ)フェニル基、2−ブロモ−3,5−ジフルオロ−6−(ジメチルアミノ)フェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基等が挙げられる。なかでも、前記フェニル基としては、非水電解液溶媒への溶解度等の観点からフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基又は4−フルオロフェニル基であることが好ましい。
前記−SO2−Bで示される基において、Bが置換基を有していてもよいアルコキシ基である場合、当該置換基としては、ハロゲン原子、アミノ基等が挙げられる。前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、−OCH(CH3)CH2CH3、−OCH2CH(CH3)2、−OCF3、−OCH2CF3、−OCF2CF2CF3、−OCH2CH2CH2CH3、−OCH(CF3)CH2CH3、−OCH2CH(CF3)2、−OC(CF3)3等が挙げられ、なかでも、非水電解液溶媒への溶解度等の観点からメトキシ基、エトキシ基又は−OCF3であることが好ましい。
前記−SO2−Bで示される基において、Bが置換基を有していてもよいアルケニルオキシ基である場合、当該置換基としては、ハロゲン原子、アミノ基等が挙げられる。前記アルケニルオキシ基としては、例えば、−OCH=CH2、−OCH2CH=CH2、−OCH2CH2CH=CH2、−OCH=CF2、−OCH2CH=CF2、−OCH2CH2CH=CF2等が挙げられ、なかでも、非水電解液溶媒への溶解度等の観点から−OCH=CH2、−OCH2CH=CH2であることが好ましい。
前記−SO2−Bで示される基において、Bが置換基を有していてもよいアミノ基である場合、当該置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、フェニル(Ph)基、ベンジル(Bn)基、ハロゲン原子等が挙げられる。前記アミノ基としては、例えば、−NHCH3、−NHCH2CH3、−NHCH2CH2CH3、−NHCH(CH3)2、−NHCH2CH2CH2CH3、−NHCH(CH3)CH2CH3、−NHCH2CH(CH3)2、−N(CH3)CH3、−N(CH3)CH2CH3、−N(CH3)CH2CH2CH3、−N(CH3)CH(CH3)2、−N(CH3)CH2CH2CH2CH3、−N(CH3)CH(CH3)CH2CH3、−N(CH3)CH2CH(CH3)2、−NPhCH3、−NPhCH2CH3、−NPhCH2CH2CH3、−NPhCH(CH3)2、−NPhCH2CH2CH2CH3、−NPhCH(CH3)CH2CH3、−NPhCH2CH(CH3)2、−NPhCH3、−N(Ph−F)CH3、−NPhCF3、−NPhCH2CH3、−NPhCH2CH2CH3、−NPhCH(CH3)2、−NPhCH2CH2CH2CH3、−NPhCH(CH3)CH2CH3、−NPhCH2CH(CH3)2、−NBnCH3、−NBnCH2CH3、−NHCH2CH2CH3、−NHCH(CH3)2、−NHCH2CH2CH2CH3、−NBnCH(CH3)CH2CH3、−NBnCH2CH(CH3)2、−NBnCH3、−NBnCH2CH3、−NBnCH2CH2CH3、−NBnCH(CH3)2、−NBnCH2CH2CH2CH3、−NBnCH(CH3)CH2CH3、−NBnCH2CH(CH3)2、−NPh2、−NPhBn、−NBn2等が挙げられる。なかでも、非水電解液溶媒への溶解度等の観点から、前記アミノ基としては、−NHCH3、−N(CH3)2、−NHCF3、−N(CF3)CF3、−NHPh、−NHBn、−NPhCH3、−NBnCH3、−NPh2、−NPnBn又は−NBn2であることが好ましい。
前記式(2)で示される異項環基としては、例えば、下記式(3)で表される基が挙げられる。(式中(*)は結合手を表す。)
前記式(1)で表される化合物において、A1〜A4のうち、少なくとも3個が−SO2−Bであることが好ましく、全てが−SO2−Bであることが特に好ましい。
前記式(1)で表される化合物の製造方法としては、例えば、前記式(1)におけるA1〜A4が全て水素原子である化合物と、メタンスルホニルクロライド、パラトルエンスルホニルクロライド、ベンゼンスルホニルクロライド、トリフルオロメタンスルホニルクロライドなどのスルホニルクロライド誘導体とを反応させる方法、又は前記式(1)におけるA1〜A4が全て水素原子である化合物と塩化スルフリルを反応させて水酸基をスルホニルクロライド化し、これにアルコール又はアミンを反応させる方法等が挙げられる。また、試薬として市販されている場合は、該市販品を用いることもできる。
なお、上記反応に供される前記スルホニルクロライド誘導体又は前記塩化スルフリルの使用モル比を調整することによって、目的とする前記式(1)で表される化合物を得ることができる。
なお、上記反応に供される前記スルホニルクロライド誘導体又は前記塩化スルフリルの使用モル比を調整することによって、目的とする前記式(1)で表される化合物を得ることができる。
前記製造方法においては、必要に応じて、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、酢酸等の反応溶媒や、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)などの縮合剤を用いることもできる。
なお、前記製造方法において、例えば、n=1の化合物としては、リボース、リキソース、キシロース、アラビオース及びアピオース等、n=2の化合物としては、アロース、タロース、グロース、グルコース、アルトロース、ガラクトース、マンノース、イドース等を原料化合物として用いることができる。
なかでも、入手容易性等の観点から、キシロース、グルコース、ガラクトース又はマンノースが好ましい。
なかでも、入手容易性等の観点から、キシロース、グルコース、ガラクトース又はマンノースが好ましい。
前記式(1)で表される化合物としては、例えば、5−O−メタンスルホニルキシロース、1,2,3,5−テトラ−O−メタンスルホニルキシロース、1,2,3,5−テトラ−O−アリルスルホニルキシロース、1,2,3,5−テトラ−O−モルホリニルスルホニルキシロース、5−O−メタンスルホニルリボース、1,2,3,5−テトラ−O−メタンスルホニルリキソース、1,2,3,5−テトラ−O−アリルスルホニルアラビノース、6−O−メタンスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−メタンスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−トルエンスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ジメチルアミノスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−モルホリニルスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルスルホニルガラクトース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルガラクトース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−モルホリニルスルホニルガラクトース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−トルエンスルホニルマンノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルマンノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ジメチルアミノスルホニルマンノース、6−O−メタンスルホニルアルトロース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−メタンスルホニルタロース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルスルホニルグロース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−トルエンスルホニルアロース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルイドース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ジメチルアミノスルホニルタロース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルタロース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−モルホリニルスルホニルアロース等が挙げられる。
なかでも、入手容易性等の観点から、5−O−メタンスルホニルキシロース、1,2,3,5−テトラ−O−メタンスルホニルキシロース、1,2,3,5−テトラ−O−アリルスルホニルキシロース、1,2,3,5−テトラ−O−モルホリニルスルホニルキシロース、6−O−メタンスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−メタンスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−トルエンスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ジメチルアミノスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−モルホリニルスルホニルグルコース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルスルホニルガラクトース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルガラクトース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−モルホリニルスルホニルガラクトース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−トルエンスルホニルマンノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルマンノース、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ジメチルアミノスルホニルマンノースが好ましい。
前記式(1)表される化合物を含む非水電解液用添加剤は、これを、電解質が溶解されている非水溶媒に添加することにより、本発明の非水電解液が調製される。
本発明の非水電解液用添加剤は、前記式(1)で表される化合物を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、必要に応じて、VC、FEC、PS等の一般的な添加剤と併用することもできる。
本発明に係る非水電解液を調整するに際し、これらの添加剤の配合量は、非水電解液の全質量を基準として、総量で0.005〜10質量%の範囲が好ましい。添加剤の含有量が0.005質量%以上であると、より優れた電池特性を得られ、また、含有量が10質量%以下であると、非水電解液の粘度が上昇しにくいため、イオンの移動度を充分に確保できる。
前記非水溶媒としては、得られる非水電解液の粘度を低く抑える等の観点から、非プロトン性溶媒が好適である。なかでも、環状カーボネート、鎖状カーボネート、脂肪族カルボン酸エステル、ラクトン、ラクタム、環状エーテル、鎖状エーテル、スルホン、ニトリル及びこれらのハロゲン誘導体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。なかでも、環状カーボネート又は鎖状カーボネートがより好ましく用いられる。
前記環状カーボネートとしては、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン等が挙げられる。前記鎖状カーボネートとしては、例えば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル等が挙げられる。前記脂肪族カルボン酸エステルとしては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル等が挙げられる。前記ラクトンとしては、例えば、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。前記ラクタムとしては、例えば、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等が挙げられる。前記環状エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン等が挙げられる。前記鎖状エーテルとしては、例えば、1,2−ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン等が挙げられる。前記スルホンとしては、例えば、スルホラン等が挙げられる。前記ニトリルとしては、例えば、アセトニトリルが挙げられる。前記ハロゲン誘導体としては、例えば、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン等が挙げられる。これらの非水溶媒は、単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
前記電解質としては、リチウムイオンのイオン源となるリチウム塩が好ましい。なかでも、LiAlCl4、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiAsF6及びLiSbF6からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、解離度が高く電解液のイオン伝導度を高めることができ、さらに耐酸化還元特性により長期間の使用による蓄電デバイスの性能劣化を抑制する作用がある等の観点から、LiBF4又はLiPF6であることがより好ましい。これらの電解質は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の非水電解液における前記電解質の濃度は、0.1〜2.0mol/Lの範囲が好ましい。前記電解質の濃度が0.1mol/L以上であると、より優れた放電特性または充電特性等が得られる。前記電解質の濃度が2.0mol/L以下であると、非水電解液の粘度が上昇しにくいため、イオンの移動度を充分に確保でき、より好ましくは、0.5〜1.5mol/Lの範囲である。
このようにして調整される本発明の非水電解液は、正極および負極を備えた蓄電デバイスの電解液として好適に使用される。より具体的には、本発明にかかる非水電解液用添加剤を用いて調整される非水電解液を、リチウムイオン電池等の非水電解液二次電池やリチウムイオンキャパシタ等の電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスに用いた場合、サイクル特性、充放電容量、内部抵抗等の電池特性を改善することができる。更には、本発明にかかる非水電解液用添加剤は、非水電解液中で安定であることから、充電にともなう正極上での分解による二酸化炭素他のガス発生を抑制し、電池性能および安全性を向上することもできる。
図1は、本発明の蓄電デバイスにかかる非水電解液二次電池の一例を模式的に示した断面図である。
図1において、非水電解液二次電池1は、正極板4および負極板7を有し、ここで該正極板4は正極集電体2の内面側に正極活物質層3が設けられて構成され、また該負極板7は負極集電体5の内面側に負極活物質層6が設けられて構成される。正極板4と負極板7は、非水電解液8を介して対向して配置されており、非水電解液8中には、セパレータ9が配置されている。
本発明の蓄電デバイスにかかる非水電解液二次電池において、正極集電体2および負極集電体5としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス等の金属からなる金属箔を用いることができる。
図1において、非水電解液二次電池1は、正極板4および負極板7を有し、ここで該正極板4は正極集電体2の内面側に正極活物質層3が設けられて構成され、また該負極板7は負極集電体5の内面側に負極活物質層6が設けられて構成される。正極板4と負極板7は、非水電解液8を介して対向して配置されており、非水電解液8中には、セパレータ9が配置されている。
本発明の蓄電デバイスにかかる非水電解液二次電池において、正極集電体2および負極集電体5としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス等の金属からなる金属箔を用いることができる。
本発明の蓄電デバイスにかかる非水電解液二次電池において、正極活物質層3に用いる正極活物質としては、リチウム含有複合酸化物が好ましく用いられ、例えば、LiMnO2、LiFeO2、LiCoO2、LiMn2O4、Li2FeSiO4、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2、LiFePO4等のリチウム含有複合酸化物が挙げられる。
負極活物質層6に用いる負極活物質としては、例えば、リチウムを吸蔵、放出することができる材料が挙げられる。このような材料としては、黒鉛、非晶質炭素等の炭素材料や、酸化インジウム、酸化シリコン、酸化スズ、酸化亜鉛および酸化リチウム等の酸化物材料等が挙げられる。
また、負極活物質として、リチウム金属およびリチウムと合金を形成することができる金属材料を用いることもできる。前記リチウムと合金を形成することができる金属としては、例えば、Cu、Sn、Si、Co、Mn、Fe、Sb、Ag等が挙げられ、これらの金属とリチウムを含む2元又は3元からなる合金を用いることもできる。
これらの負極活物質は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
セパレータ9としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂等からなる多孔質フィルムを用いることができる。
また、負極活物質として、リチウム金属およびリチウムと合金を形成することができる金属材料を用いることもできる。前記リチウムと合金を形成することができる金属としては、例えば、Cu、Sn、Si、Co、Mn、Fe、Sb、Ag等が挙げられ、これらの金属とリチウムを含む2元又は3元からなる合金を用いることもできる。
これらの負極活物質は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
セパレータ9としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂等からなる多孔質フィルムを用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
実施例1
1.5−O−メタンスルホニルキシロース(化合物1)の合成
撹拌機、冷却管、温度計及び滴下ロートを備え付けた500mL容の4つ口フラスコに、D−キシロース7.5g(0.05モル)及びジメチルホルムアミド50gを入れ、次いで、該混合溶液に、ジメチルホルムアミド50gに溶解させたメタンスルホニルクロライド5.8g(0.05モル)を0℃に維持しながら20分間かけて滴下した。引続き、同温度に維持しながら2時間撹拌した。
次に、反応液をろ過した後、ろ液にトルエン100.0g及び水50.0gを添加して攪拌した後分液し、得られた有機層に飽和食塩水50gを添加して攪拌した後分液し、有機層を得た。次に、この有機層に無水硫酸マグネシウム5g添加して30分間室温で攪拌した後、ろ過した。得られたろ液を30℃で減圧下に濃縮した後、これにヘプタンを滴下して結晶析出させ、結晶をろ取し、得られた結晶を乾燥することにより、5−O−メタンスルホニルキシロース(化合物1)7.8g(0.034モル)を取得した。5−O−メタンスルホニルキシロースの収率は、D−キシロースに対して68.0%であった。なお、得られた化合物1はLC/MSスペクトルによって分子量282.2と確認した。
実施例1
1.5−O−メタンスルホニルキシロース(化合物1)の合成
撹拌機、冷却管、温度計及び滴下ロートを備え付けた500mL容の4つ口フラスコに、D−キシロース7.5g(0.05モル)及びジメチルホルムアミド50gを入れ、次いで、該混合溶液に、ジメチルホルムアミド50gに溶解させたメタンスルホニルクロライド5.8g(0.05モル)を0℃に維持しながら20分間かけて滴下した。引続き、同温度に維持しながら2時間撹拌した。
次に、反応液をろ過した後、ろ液にトルエン100.0g及び水50.0gを添加して攪拌した後分液し、得られた有機層に飽和食塩水50gを添加して攪拌した後分液し、有機層を得た。次に、この有機層に無水硫酸マグネシウム5g添加して30分間室温で攪拌した後、ろ過した。得られたろ液を30℃で減圧下に濃縮した後、これにヘプタンを滴下して結晶析出させ、結晶をろ取し、得られた結晶を乾燥することにより、5−O−メタンスルホニルキシロース(化合物1)7.8g(0.034モル)を取得した。5−O−メタンスルホニルキシロースの収率は、D−キシロースに対して68.0%であった。なお、得られた化合物1はLC/MSスペクトルによって分子量282.2と確認した。
2.非水電解液の調製
炭酸エチレン(EC)と炭酸ジエチル(DEC)とを、EC:DEC=30:70の体積組成比で混合して得られた混合非水溶媒に、電解質としてLiPF6を1.0mol/Lの濃度となるように溶解し、該溶液に、非水電解液用添加剤としての化合物1を、溶液全重量に対する含有割合が1.0質量%となるように添加し、非水電解液を調製した。
炭酸エチレン(EC)と炭酸ジエチル(DEC)とを、EC:DEC=30:70の体積組成比で混合して得られた混合非水溶媒に、電解質としてLiPF6を1.0mol/Lの濃度となるように溶解し、該溶液に、非水電解液用添加剤としての化合物1を、溶液全重量に対する含有割合が1.0質量%となるように添加し、非水電解液を調製した。
実施例2
1.1,2,3,5−テトラ−O−メタンスルホニルキシロース(化合物2)の合成
実施例1におけるメタンスルホニルクロライド5.8g(0.05モル)を22.9g(2.00モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,5−テトラ−O−メタンスルホニルキシロース(化合物2)14.8g(0.032モル)を取得した。1,2,3,5−テトラ−O−メタンスルホニルキシロース(化合物2)の収率は、D−キシロースに対して64.0%であった。
なお、得られた化合物2はLC/MSスペクトルによって分子量678.4と確認した。
1.1,2,3,5−テトラ−O−メタンスルホニルキシロース(化合物2)の合成
実施例1におけるメタンスルホニルクロライド5.8g(0.05モル)を22.9g(2.00モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,5−テトラ−O−メタンスルホニルキシロース(化合物2)14.8g(0.032モル)を取得した。1,2,3,5−テトラ−O−メタンスルホニルキシロース(化合物2)の収率は、D−キシロースに対して64.0%であった。
なお、得られた化合物2はLC/MSスペクトルによって分子量678.4と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物2を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物2を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例3
1.1,2,3,5−テトラ−O−アリルスルホニルキシロース(化合物3)の合成
実施例3におけるメタンスルホニルクロライド22.9g(0.20モル)をアリルスルホニルクロライド28.1g(0.20モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,5−テトラ−O−アリルスルホニルキシロース(化合物3)16.8g(0.030モル)を取得した。1,2,3,5−テトラ−O−アリルスルホニルキシロース(化合物3)の収率は、D−キシロースに対して59.3%であった。
なお、得られた化合物3はLC/MSスペクトルによって分子量566.6と確認した。
1.1,2,3,5−テトラ−O−アリルスルホニルキシロース(化合物3)の合成
実施例3におけるメタンスルホニルクロライド22.9g(0.20モル)をアリルスルホニルクロライド28.1g(0.20モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,5−テトラ−O−アリルスルホニルキシロース(化合物3)16.8g(0.030モル)を取得した。1,2,3,5−テトラ−O−アリルスルホニルキシロース(化合物3)の収率は、D−キシロースに対して59.3%であった。
なお、得られた化合物3はLC/MSスペクトルによって分子量566.6と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物3を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物3を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例4
1.1,2,3,5−テトラ−O−モルホリニルスルホニルキシロース(化合物4)の合成
実施例3におけるメタンスルホニルクロライド22.9g(0.20モル)をモルホリニルスルホニルクロライド37.1g(0.20モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,5−テトラ−O−モルホリニルスルホニルキシロース(化合物4)17.8g(0.024モル)を取得した。1,2,3,5−テトラ−O−モルホリニルスルホニルキシロース(化合物4)の収率は、D−キシロースに対して47.7%であった。
なお、得られた化合物4はLC/MSスペクトルによって分子量746.8と確認した。
1.1,2,3,5−テトラ−O−モルホリニルスルホニルキシロース(化合物4)の合成
実施例3におけるメタンスルホニルクロライド22.9g(0.20モル)をモルホリニルスルホニルクロライド37.1g(0.20モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,5−テトラ−O−モルホリニルスルホニルキシロース(化合物4)17.8g(0.024モル)を取得した。1,2,3,5−テトラ−O−モルホリニルスルホニルキシロース(化合物4)の収率は、D−キシロースに対して47.7%であった。
なお、得られた化合物4はLC/MSスペクトルによって分子量746.8と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物4を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物4を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例5
1.6−O−メタンスルホニルグルコース(化合物5)の合成
実施例2におけるD−キシロース5.8g(0.05モル)をD−グルコース9.0g(0.05モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、6−O−メタンスルホニルグルコース(化合物5)6.5g(0.025モル)を取得した。6−O−メタンスルホニルグルコース(化合物5)の収率は、D−グルコースに対して50.3%であった。
なお、得られた化合物5はLC/MSスペクトルによって分子量258.3と確認した。
1.6−O−メタンスルホニルグルコース(化合物5)の合成
実施例2におけるD−キシロース5.8g(0.05モル)をD−グルコース9.0g(0.05モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、6−O−メタンスルホニルグルコース(化合物5)6.5g(0.025モル)を取得した。6−O−メタンスルホニルグルコース(化合物5)の収率は、D−グルコースに対して50.3%であった。
なお、得られた化合物5はLC/MSスペクトルによって分子量258.3と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物5を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物5を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例6
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−メタンスルホニルグルコース(化合物6)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド5.8g(0.05モル)を42.1g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−メタンスルホニルグルコース(化合物6)15.7g(0.028モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−メタンスルホニルグルコース(化合物6)の収率は、D−グルコースに対して55.0%であった。
なお、得られた化合物6はLC/MSスペクトルによって分子量570.6と確認した。
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−メタンスルホニルグルコース(化合物6)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド5.8g(0.05モル)を42.1g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−メタンスルホニルグルコース(化合物6)15.7g(0.028モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−メタンスルホニルグルコース(化合物6)の収率は、D−グルコースに対して55.0%であった。
なお、得られた化合物6はLC/MSスペクトルによって分子量570.6と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物6を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物6を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例7
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルスルホニルグルコース(化合物7)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をアリルスルホニルクロライド35.1g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルスルホニルグルコース(化合物7)16.9g(0.024モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルスルホニルグルコース(化合物7)の収率は、D−グルコースに対して48.2%であった。
なお、得られた化合物7はLC/MSスペクトルによって分子量700.8と確認した。
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルスルホニルグルコース(化合物7)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をアリルスルホニルクロライド35.1g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルスルホニルグルコース(化合物7)16.9g(0.024モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルスルホニルグルコース(化合物7)の収率は、D−グルコースに対して48.2%であった。
なお、得られた化合物7はLC/MSスペクトルによって分子量700.8と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物7を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物7を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例8
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−トルエンスルホニルグルコース(化合物8)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をトルエンスルホニルクロライド47.7g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−トルエンスルホニルグルコース(化合物8)16.4g(0.017モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−トルエンスルホニルグルコース(化合物8)の収率は、D−グルコースに対して34.5%であった。
なお、得られた化合物8はLC/MSスペクトルによって分子量951.1と確認した。
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−トルエンスルホニルグルコース(化合物8)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をトルエンスルホニルクロライド47.7g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−トルエンスルホニルグルコース(化合物8)16.4g(0.017モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−トルエンスルホニルグルコース(化合物8)の収率は、D−グルコースに対して34.5%であった。
なお、得られた化合物8はLC/MSスペクトルによって分子量951.1と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物8を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物8を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例9
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルグルコース(化合物9)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をアリルオキシスルホニルクロライド39.1g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルグルコース(化合物9)19.8g(0.025モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルグルコース(化合物9)の収率は、D−グルコースに対して50.7%であった。
なお、得られた化合物9はLC/MSスペクトルによって分子量780.8と確認した。
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルグルコース(化合物9)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をアリルオキシスルホニルクロライド39.1g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルグルコース(化合物9)19.8g(0.025モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルグルコース(化合物9)の収率は、D−グルコースに対して50.7%であった。
なお、得られた化合物9はLC/MSスペクトルによって分子量780.8と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物9を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物9を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例10
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−ジメチルアミノスルホニルグルコース(化合物10)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をジメチルアミノスルホニルクロライド35.9g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ジメチルアミノスルホニルグルコース(化合物10)20.2g(0.028モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−ジメチルアミノスルホニルグルコース(化合物10)の収率は、D−グルコースに対して56.4%であった。
なお、得られた化合物10はLC/MSスペクトルによって分子量715.8と確認した。
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−ジメチルアミノスルホニルグルコース(化合物10)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をジメチルアミノスルホニルクロライド35.9g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ジメチルアミノスルホニルグルコース(化合物10)20.2g(0.028モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−ジメチルアミノスルホニルグルコース(化合物10)の収率は、D−グルコースに対して56.4%であった。
なお、得られた化合物10はLC/MSスペクトルによって分子量715.8と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物10を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物10を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例11
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルグルコース(化合物11)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をベンジルメチルアミノスルホニルクロライド54.9g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルグルコース(化合物11)24.8g(0.027モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルグルコース(化合物11)の収率は、D−グルコースに対して45.2%であった。
なお、得られた化合物11はLC/MSスペクトルによって分子量1096.3と確認した。
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルグルコース(化合物11)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をベンジルメチルアミノスルホニルクロライド54.9g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルグルコース(化合物11)24.8g(0.027モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルグルコース(化合物11)の収率は、D−グルコースに対して45.2%であった。
なお、得られた化合物11はLC/MSスペクトルによって分子量1096.3と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物11を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物11を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例12
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−モルホリニルスルホニルグルコース(化合物12)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をモルホリニルスルホニルクロライド46.4g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−モルホリニルスルホニルグルコース(化合物12)19.8g(0.021モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−モルホリニルスルホニルグルコース(化合物12)の収率は、D−グルコースに対して42.8%であった。
なお、得られた化合物12はLC/MSスペクトルによって分子量926.0と確認した。
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−モルホリニルスルホニルグルコース(化合物12)の合成
実施例6におけるメタンスルホニルクロライド42.1g(0.25モル)をモルホリニルスルホニルクロライド46.4g(0.25モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−モルホリニルスルホニルグルコース(化合物12)19.8g(0.021モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−モルホリニルスルホニルグルコース(化合物12)の収率は、D−グルコースに対して42.8%であった。
なお、得られた化合物12はLC/MSスペクトルによって分子量926.0と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物12を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物12を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例13
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルガラクトース(化合物14)の合成
実施例12におけるD−グルコース9.0g(0.05モル)をD−ガラクトース9.0g(0.05モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルガラクトース(化合物14)24.2g(0.022モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルガラクトース(化合物14)の収率は、D−ガラクトースに対して44.1%であった。
なお、得られた化合物14はLC/MSスペクトルによって分子量1096.3と確認した。
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルガラクトース(化合物14)の合成
実施例12におけるD−グルコース9.0g(0.05モル)をD−ガラクトース9.0g(0.05モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルガラクトース(化合物14)24.2g(0.022モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−ベンジルメチルアミノスルホニルガラクトース(化合物14)の収率は、D−ガラクトースに対して44.1%であった。
なお、得られた化合物14はLC/MSスペクトルによって分子量1096.3と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物14を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物14を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
実施例14
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルマンノース(化合物17)の合成
実施例10におけるD−グルコース9.0g(0.05モル)をD−マンノース9.0g(0.05モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルマンノース(化合物17)23.9g(0.034モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルマンノース(化合物17)の収率は、D−マンノースに対して68.2%であった。
なお、得られた化合物17はLC/MSスペクトルによって分子量780.8と確認した。
1.1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルマンノース(化合物17)の合成
実施例10におけるD−グルコース9.0g(0.05モル)をD−マンノース9.0g(0.05モル)に変更したこと以外は同様に反応を実施し、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルマンノース(化合物17)23.9g(0.034モル)を取得した。1,2,3,4,6−ペンタ−O−アリルオキシスルホニルマンノース(化合物17)の収率は、D−マンノースに対して68.2%であった。
なお、得られた化合物17はLC/MSスペクトルによって分子量780.8と確認した。
2.非水電解液の調製
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物17を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、化合物17を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
比較例1
上記実施例1の2.において、化合物1を用いなかったこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1を用いなかったこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
比較例2
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、D−キシロース(東京化成工業株式会社製)(化合物19)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、D−キシロース(東京化成工業株式会社製)(化合物19)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
比較例3
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、D−グルコース(東京化成工業株式会社製)(化合物20)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、D−グルコース(東京化成工業株式会社製)(化合物20)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
比較例4
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、D−ガラクトース(東京化成工業株式会社製)(化合物21)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、D−ガラクトース(東京化成工業株式会社製)(化合物21)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
比較例5
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、D−マンノース(東京化成工業株式会社製)(化合物22)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、D−マンノース(東京化成工業株式会社製)(化合物22)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
比較例6
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、1,3−プロパンスルトン(PS、東京化成工業株式会社製)(化合物23)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、1,3−プロパンスルトン(PS、東京化成工業株式会社製)(化合物23)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
比較例7
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、ビニレンカーボネート(VC、東京化成工業株式会社製)(化合物24)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、ビニレンカーボネート(VC、東京化成工業株式会社製)(化合物24)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
比較例8
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、フルオロエチレンカーボネート(FEC、東京化成工業株式会社製)(化合物25)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
上記実施例1の2.において、化合物1に代えて、フルオロエチレンカーボネート(FEC、東京化成工業株式会社製)(化合物25)を用いたこと以外は、同様にして非水電解液を調製した。
<評価>
(LUMOエネルギーの測定)
本発明にかかる化合物及び比較例に用いた各化合物の軌道計算により得られたLUMO(最低空分子軌道)エネルギーを表1に示した。
LUMOエネルギーを測定は、Gaussian03ソフトウェアにより、半経験的分子軌道計算を行った。
(LUMOエネルギーの測定)
本発明にかかる化合物及び比較例に用いた各化合物の軌道計算により得られたLUMO(最低空分子軌道)エネルギーを表1に示した。
LUMOエネルギーを測定は、Gaussian03ソフトウェアにより、半経験的分子軌道計算を行った。
(電池の作製)
正極活物質としてLiMn2O4及び導電性付与剤としてカーボンブラックを乾式混合し、これを、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を溶解させたN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に均一に分散させスラリーを作製した。得られたスラリーを正極集電体となるアルミ金属箔(角型、厚さ20μm)上に塗布後、NMPを蒸発させることにより正極シートを作製した(正極シート中の固形分比率は質量比で、正極活物質:導電性付与剤:PVDF=80:10:10)。
一方、負極シートとして、市販の黒鉛塗布電極シート(宝泉社製、商品名:電極シート負極単層)を用いた。
正極活物質としてLiMn2O4及び導電性付与剤としてカーボンブラックを乾式混合し、これを、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を溶解させたN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に均一に分散させスラリーを作製した。得られたスラリーを正極集電体となるアルミ金属箔(角型、厚さ20μm)上に塗布後、NMPを蒸発させることにより正極シートを作製した(正極シート中の固形分比率は質量比で、正極活物質:導電性付与剤:PVDF=80:10:10)。
一方、負極シートとして、市販の黒鉛塗布電極シート(宝泉社製、商品名:電極シート負極単層)を用いた。
各実施例および各比較例で得られた非水電解液中にて、負極シートと正極シートとを、ポリエチレンからなるセパレータを介して積層し、円筒型二次電池を作製した。
(放電容量維持率及び内部抵抗比の測定)
得られた各円筒型二次電池に対して、25℃において、充電レートを0.3C、放電レートを0.3C、充電終止電圧を4.2V及び放電終止電圧を2.5Vとして充放電サイクル試験を行った。200サイクル後の放電容量維持率(%)及び内部抵抗比を表2に示した。
なお、上記「放電容量維持率(%)」は、下記式により算出した値である。また、上記「内部抵抗比」とは、サイクル試験前の抵抗を1としたときの、200サイクル試験後の抵抗を相対値で示したものである。
放電容量維持率(%)=
(200サイクル試験後の放電容量/10サイクル試験後の放電容量)×100
得られた各円筒型二次電池に対して、25℃において、充電レートを0.3C、放電レートを0.3C、充電終止電圧を4.2V及び放電終止電圧を2.5Vとして充放電サイクル試験を行った。200サイクル後の放電容量維持率(%)及び内部抵抗比を表2に示した。
なお、上記「放電容量維持率(%)」は、下記式により算出した値である。また、上記「内部抵抗比」とは、サイクル試験前の抵抗を1としたときの、200サイクル試験後の抵抗を相対値で示したものである。
放電容量維持率(%)=
(200サイクル試験後の放電容量/10サイクル試験後の放電容量)×100
(ガス発生試験)
サイクル試験に用いた電池とは別に、実施例及び比較例で調整した各非水電解液を含む同様の構成の非水電解液二次電池を準備した。この電池を25℃において、充電レート0.2Cで4.2Vまで充電し、その後、放電レート0.2Cで3Vまで放電する操作を2サイクル繰り返して、電池を安定したことを確認した。
次いで、充電レートを0.3Cとして再度、電池を4.2Vまで充電した後、電池を60℃の環境下に168時間、放置した。その後、電池を室温まで冷却した。この電池におけるガス発生量を、アルキメデス法により測定した。結果を表3に示した。
サイクル試験に用いた電池とは別に、実施例及び比較例で調整した各非水電解液を含む同様の構成の非水電解液二次電池を準備した。この電池を25℃において、充電レート0.2Cで4.2Vまで充電し、その後、放電レート0.2Cで3Vまで放電する操作を2サイクル繰り返して、電池を安定したことを確認した。
次いで、充電レートを0.3Cとして再度、電池を4.2Vまで充電した後、電池を60℃の環境下に168時間、放置した。その後、電池を室温まで冷却した。この電池におけるガス発生量を、アルキメデス法により測定した。結果を表3に示した。
<評価>
(安定性の評価)
本発明に係る非水電解液用添加剤としての各化合物及び比較例の非水電解液の調製に際して用いられた各化合物について、温度40±2℃、湿度75±5%の恒温恒湿下で90日間の保存試験を行った。各化合物を保存前後で高速液体クロマトグラフ(HPLC)により測定し、その純度で安定性を評価した。結果を表4に示した。
(安定性の評価)
本発明に係る非水電解液用添加剤としての各化合物及び比較例の非水電解液の調製に際して用いられた各化合物について、温度40±2℃、湿度75±5%の恒温恒湿下で90日間の保存試験を行った。各化合物を保存前後で高速液体クロマトグラフ(HPLC)により測定し、その純度で安定性を評価した。結果を表4に示した。
本発明によれば、保存安定性に優れ、非水電解液二次電池に用いた場合に、電池の寿命や容量等の電池特性を改善することができる非水電解液用添加剤を提供することができる。また、本発明によれば、該非水電解液用添加剤を用いた非水電解液及び該非水電解液を用いた蓄電デバイスを提供することができる。
1 非水電解液二次電池
2 正極集電体
3 正極活物質層
4 正極板
5 負極集電体
6 負極活物質層
7 負極板
8 非水電解液
9 セパレータ
2 正極集電体
3 正極活物質層
4 正極板
5 負極集電体
6 負極活物質層
7 負極板
8 非水電解液
9 セパレータ
Claims (10)
- 下記式(1)で表される化合物を含む、非水電解液用添加剤。
Bは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルケニルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、又は式(2)で示される異項環基を表し、Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ個別に、同一または相異なっていてもよい。
- 式(1)において、A1〜A4の全てが−SO2−Bである請求項1に記載の非水電解液用添加剤。
- 請求項1又は2に記載の非水電解液用添加剤、非水溶媒及び電解質を含有する非水電解液。
- 非水溶媒が、非プロトン性溶媒である請求項3に記載の非水電解液。
- 非プロトン性溶媒が、環状カーボネート、鎖状カーボネート、脂肪族カルボン酸エステル、ラクトン、ラクタム、環状エーテル、鎖状エーテル、スルホン、ニトリル及びこれらのハロゲン誘導体からなる群より選択される少なくとも1種である請求項4に記載の非水電解液。
- 電解質が、リチウム塩を含む電解質である請求項3、4又は5に記載の非水電解液。
- リチウム塩が、LiAlCl4、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiAsF6及びLiSbF6からなる群より選択される少なくとも1種である請求項6に記載の非水電解液。
- 請求項3〜7のいずれか一項に記載の非水電解液、ならびに、正極及び負極を備える蓄電デバイス。
- リチウムイオン電池である請求項8に記載の蓄電デバイス。
- リチウムイオンキャパシタである請求項8に記載の蓄電デバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016068057A JP2017183067A (ja) | 2016-03-30 | 2016-03-30 | 非水電解液用添加剤、非水電解液および蓄電デバイス |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016068057A JP2017183067A (ja) | 2016-03-30 | 2016-03-30 | 非水電解液用添加剤、非水電解液および蓄電デバイス |
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ID=60007121
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JP2016068057A Pending JP2017183067A (ja) | 2016-03-30 | 2016-03-30 | 非水電解液用添加剤、非水電解液および蓄電デバイス |
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JP (1) | JP2017183067A (ja) |
Cited By (1)
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CN113764728A (zh) * | 2020-06-01 | 2021-12-07 | 比亚迪股份有限公司 | 电解液以及锂金属电池 |
-
2016
- 2016-03-30 JP JP2016068057A patent/JP2017183067A/ja active Pending
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CN113764728A (zh) * | 2020-06-01 | 2021-12-07 | 比亚迪股份有限公司 | 电解液以及锂金属电池 |
CN113764728B (zh) * | 2020-06-01 | 2023-11-14 | 比亚迪股份有限公司 | 电解液以及锂金属电池 |
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