JP2017181826A - 調光フィルム、窓 - Google Patents

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Norio Ishii
憲雄 石井
久美子 神原
Kumiko Kanbara
久美子 神原
川島 朋也
Tomoya Kawashima
朋也 川島
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Abstract

【課題】シングルドメインにより液晶セルを駆動する場合等において、見る方向による透過率の変化を低減することを目的とする。
【解決手段】液晶セル4を第1及び第2の直線偏光板2及び3により挟持してなる調光フィルム1において、液晶セル4は、透明フィルム材による第1及び第2の基材15、10に第1及び第2の透明電極16、11及び第1及び第2の配向層17、12を作製してなる第1及び第2の積層体5及び6と、第1及び第2の積層体5及び6により挟持された液晶層8とを備え、第1及び第2の積層体5、6に設けられた第1及び第2の透明電極11、16による駆動によりVA方式により前記液晶層8の配向を可変する。調光フィルム1は、外形形状が矩形形状であり、矩形形状に係る1辺に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように前記第1及び第2の直線偏光板2及び3が配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗用車の窓等に貼り付けて外来光の透過を制御する調光フィルムに関する。
従来、例えば窓に貼り付けて外来光の透過を制御する調光フィルムに関する工夫が種々に提案されている(特許文献1、2)。このような調光フィルムの1つに、液晶を利用したものがある。この液晶を利用した調光フィルムは、透明電極を作製した透明フィルム材により液晶材料を挟持して液晶セルが作製され、この液晶セルを直線偏光板により挟持して作成される。これによりこの調光フィルムでは、液晶に印加する電界の可変により液晶の配向を可変して外来光を遮光したり透過したりし、さらには透過光量を可変したりし、これらにより外来光の透過を制御する。
このような調光フィルムにおける液晶セルの駆動には、液晶表示パネルについて提案されている種々の駆動方法を適用することができる。具体的には、例えばTN(Twisted Nematic)方式、IPS(In−Place−Switching)方式、VA(Virtical Alignment)方式等の駆動方式を適用することができる。特許文献3には、IPS方式によるシングルドメインの液晶表示パネルに関する構成が開示されている。また特許文献4には、IPS方式に分類されるFFS方式に係るシングルドメインによる駆動方法、マルチドイメインによる駆動方法が開示されている。
これらの方式のうちVA方式は、液晶の配向を垂直配向と水平配向とで可変して透過光を制御する方式であり、一般的に、無電界時、液晶を垂直配向させることにより、液晶層を垂直配向層により挟持して液晶セルが構成され、電界の印加により液晶材料を水平配向させるように構成される。
これに対してIPS方式は、液晶層を挟持する一対の基板のうちの、一方の側の基板に、面内方向に電界を形成する電極を作製し、この電極による基材面内方向の電界(いわゆる横電界である)により液晶の配向を制御する方式である。一般的なIPS方式では、線状電極が、離間して対向するように配置され、この線状電極間の電界より液晶を配向させる。FFS方式は、IPS方式に分類させる横電界方式による駆動方式であり、基材の全面に透明電極が作製され、絶縁層を間に挟んで、この透明電極の上に線状電極が繰り返し作製され、この全面の透明電極と線状電極との間の横電界により液晶の配向を制御する。
調光フィルムは、例えば窓ガラス等に貼り付けて大面積により種々の用途で使用することが予測されることにより、簡易な構成により作製することが望まれ、これにより例えばVA方式、IPS方式等の駆動方式により、シングルドメイン方式で駆動することが望まれる。
しかしながらシングルドメイン方式においては、視野角依存性が大きく、見る方向によって透過率が大きく変化する。特に、最大値及び最小値の中間程度の値に透過率を設定している状態(中間諧調の状態である)では、見る方向で大きく透過率が変化することになる。これにより透過光に関して違和感が発生し、使い勝手の点で実用上未だ不充分な問題がある。
この問題を解決する1つの方法として、視野角特性に優れるIPS方式、FFS(フリンジフィールドスイッチング)方式を採用してシングルドメインにより駆動する方法が考えられるものの、これらの方法を採用した場合にあっても、シングルドメインでは、見る方向で大きく透過率が変化し、これにより使い勝手の点で実用上未だ不充分な問題がある。
特開平03−47392号公報 特開平08−184273号公報 特開2001−209063号公報 特開2002−14374号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、シングルドメインにより液晶セルを駆動する場合等において、見る方向による透過率の変化を低減することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、調光フィルムにおける直線偏光板の向きを斜めに傾けた方向とする、との着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 液晶セルを第1及び第2の直線偏光板により挟持してなる調光フィルムにおいて、
前記液晶セルは、
第1の基材上に第1の透明電極及び第1の配向層を積層してなる第1の積層体と、
第2の基材上に第2の透明電極及び第2の配向層を積層してなる第2の積層体と、
前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層とを備え、
第1及び第2の透明電極による駆動によりVA方式により前記液晶層の配向を可変し、
前記調光フィルムは、
水平方向に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように前記第1及び第2の直線偏光板が配置された
調光フィルム。
(1)によれば、VA方式による構成を前提に、例えば調光フィルムの外形形状に係る矩形形状の1辺に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように第1及び第2の直線偏光板を配置することができ、この1辺の延長方向に係る透過率の変化を低減することができ、これによりシングルドメインにより液晶セルを駆動する場合等においても、この1辺の延長方向に係る見る方向による透過率の変化を低減することができる。
(2) (1)において、
前記第1及び第2の配向層が、全面で配向規制力の発現方向が同一であるように設定された調光フィルム。
(2)によれば、シングルドメインの構成に適用して、見る方向による透過率の変化を低減することができる。
(3) (1)において、
前記第2の積層体における前記第2の配向層が、配向規制力の発現方向が異なる第1及び第2の領域の順次交互の配置により作製された調光フィルム。
(3)によれば、マルチドメインによる構成において、一段と見る方向による透過率の変化を低減することができる。
(4) 液晶セルを第1及び第2の直線偏光板により挟持してなる調光フィルムにおいて、
前記液晶セルは、
第1の基材上に第1の透明電極、絶縁層、線状電極、第1の配向層を積層してなる第1の積層体と、
第2の基材上に第2の配向層を積層してなる第2の積層体と、
前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層とを備え、
前記第1の積層体に設けられた第1の透明電極及び線状電極による駆動によりFFS方式により前記液晶層の配向を可変し、
前記調光フィルムは、
水平方向に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように前記第1及び第2の直線偏光板が配置された
調光フィルム。
(4)によれば、FFS方式による構成を前提に、例えば調光フィルムの外形形状に係る矩形形状の1辺に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように第1及び第2の直線偏光板が配置されることにより、この1辺の延長方向に係る透過率の変化を低減することができ、これによりシングルドメインにより液晶セルを駆動する場合等においても、この1辺の延長方向に係る見る方向による透過率の変化を低減することができる。すなわちこの場合、この1辺と直交する方向については、見る方向による透過率の変化が発生するものの、この直交する方向で透過率が変化する分、この1辺の延長方向については、見る方向による透過率の変化を低減することができる。
(5) 調光フィルムを貼り付けてなる透明板材を配置した窓であって、
前記調光フィルムは、
液晶セルを第1及び第2の直線偏光板により挟持して形成され、
前記液晶セルは、
第1の基材上に第1の透明電極及び第1の配向層を積層してなる第1の積層体と、
第2の基材上に第2の配向層を積層してなる第2の積層体と、
前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層とを備え、
前記第1及び第2の積層体に設けられた第1及び第2の透明電極による駆動によりVA方式により前記液晶層の配向を可変し、
前記窓における水平方向に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように前記第1及び第2の直線偏光板が配置された窓。
(5)によれば、車両、建築物の窓等に適用して、VA方式による構成を前提に、水平方向に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように第1及び第2の直線偏光板が配置されていることにより、水平方向に係る透過率の変化を低減することができ、これによりシングルドメインにより液晶セルを駆動する場合等においても、この水平方向に係る見る方向による透過率の変化を低減することができる。
(6) 調光フィルムを貼り付けてなる透明板材を配置した窓であって、
前記調光フィルムは、
液晶セルを第1及び第2の直線偏光板により挟持して形成され、
前記液晶セルは、
第1の基材上に第1の透明電極、絶縁層、線状電極、第1の配向層を積層してなる第1の積層体と、
第2の基材上に第2の透明電極及び第2の配向層を積層してなる第2の積層体と、
前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層とを備え、
透明フィルム材による第1の基材に第1の透明電極、絶縁層、線状電極、第1の配向層を順次作製してなる第1の積層体と、
透明フィルム材による第2の基材に第2の配向層を作製してなる第2の積層体と、
前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層を備え、
前記第1の積層体に設けられた第1の透明電極及び線状電極による駆動によりFFS方式により前記液晶層の配向を可変し、
前記窓における水平方向に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように前記第1及び第2の直線偏光板が配置された窓。
(6)によれば、車両、建築物の窓等に適用して、FFS方式による構成を前提に、水平方向に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように第1及び第2の直線偏光板が配置されていることにより、水平方向に係る透過率の変化を低減することができる。すなわちこの場合、上下方向については、見る方向による透過率の変化が発生するものの、垂直方向で透過率が変化する分、水平方向については、見る方向による透過率の変化を低減することができる。これによりシングルドメインにより液晶セルを駆動する場合等においても、この水平方向に係る見る方向による透過率の変化を低減することができる。
本発明によれば、シングルドメインにより液晶セルを駆動する場合等において、見る方向による透過率の変化を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る調光フィルムを示す図である。 図1の調光フィルムの説明に供する図である。 図1の調光フィルムの視野角特性の説明に供する図である。 図1の調光フィルムの製造工程を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る調光フィルムを示す図である。 図5の調光フィルムの説明に供する図である。 本発明の第3実施形態に係る調光フィルムを示す図である。 図7の調光フィルムの説明に供する図である。 本発明の第4実施形態に係る調光フィルムを示す図である。 図9の調光フィルムの説明に供する図である。
〔第1実施形態〕
〔調光フィルム〕
図1は、本発明の実施の形態に係る調光フィルムの説明に供する断面図である。この実施形態においては、車両の天井に設けられた窓ガラスであるサンルーフに粘着剤層等により調光フィルム1が貼り付けられて配置され、これにより調光フィルム1によりサンルーフの透過光を調整する。なおサンルーフに限らず、リアウインドウ等に配置してもよく、車両以外の各種交通手段の窓、建築物の窓等に配置してもよい。またさらにショーケース、屋内の透明パーテーション等の調光を図る種々の部位に配置してもよい。
調光フィルム1は、液晶を利用して透過光を制御するフィルム材あり、直線偏光板2、3により調光フィルム用の液晶セル4を挟持して構成される。ここで直線偏光板2、3は、ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素等を含浸させた後、延伸して直線偏光板としての光学的機能を果たす光学機能層が形成され、TAC(トリアセチルセルロース)等の透明フィルム材による基材により光学機能層を挟持して作製される。直線偏光板2、3は、クロスニコル配置により、紫外線硬化性樹脂等による接着剤層により液晶セル4に配置される。なお直線偏光板2、3にあっては、いわゆる塗布型の直線偏光板を適用してもよい。なお直線偏光板3には、液晶セル4側に光学補償に供する位相差フィルム3Aが設けられるものの、位相差フィルム3Aは、必要に応じて省略してもよい。位相差フィルム3Aには、COPフィルム材等による2軸延伸透明フィルム材を適用することができる。
液晶セル4は、後述する透明電極への印加電圧により透過光の偏光面を制御する。これにより調光フィルム1は、透過光を制御して種々に調光を図ることができるように構成される。
〔液晶セル〕
液晶セル4は、フィルム形状による第1及び第2の積層体である下側積層体5及び上側積層体6により液晶層8を挟持して構成される。下側積層体5は、透明フィルム材による第1の基材10上に、第1の透明電極11、第1の配向層12、スペーサー13を作製して形成される。上側積層体6は、透明フィルム材による第2の基材15上に、第2の透明電極16、第2の配向層17を積層して形成される。液晶セル4は、この下側積層体5及上側積層体6に設けられた透明電極11、16の駆動により、VA(Virtical Alignment)方式のシングルドメイン方式により液晶層8に設けられた液晶材料の配向を制御し、これにより透過光の偏光面を制御する。
すなわちこの実施形態において、調光フィルム1は、無電界時、配向層12、17の配向規制力により液晶層8の液晶分子を垂直配向させ、これにより液晶セル4の入射光を透過させる。また電界の印加により駆動用電源の電圧に応じて徐々に液晶分子を水平方向に配向させ、これにより入射光の透過光量を減少させる。
基材10、15は、この種のフィルム材に適用可能な種々の透明フィルム材を適用することができるものの、光学異方性の小さなフィルム材を適用することが望ましい。この実施形態において、基材10、15は、ポリカーボネートフィルムが適用されるものの、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム等を適用してもよい。
透明電極11、16は、この種のフィルム材に適用される各種の電極材料を適用することができ、この実施形態ではITO(Indium Tin Oxide)による透明電極材により形成される。
配向層12、17は、光配向層により形成される。ここでこの光配向層に適用可能な光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を広く適用することができるものの、この実施形態では、例えば光2量化型の材料を使用する。この光2量化型の材料については、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J. Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle and A. Schuster : Nature, 381, 212(1996)」等に開示されている。なお配向層12、17は、光配向層に代えて、ポリイミド等の樹脂層を作製し、この樹脂層をラビング処理して作製してもよい。またラビング処理によるライン状微細凹凸形状を賦型処理して配向層を作製するようにしてもよい。配向層12、17は、全面で配向規制力の発現方向が同一であるように設定され、これにより調光フィルム1はシングルドメインにより液晶層8を駆動する。
スペーサー13は、液晶層8の厚みを規定するために設けられ、各種の樹脂材料を広く適用することができるものの、この実施形態ではフォトレジストにより作製され、配向層12を作製してなる基材10の上に、フォトレジストを塗工して露光、現像することにより作製される。なおスペーサー13は、上側積層体6に設けるようにしてもよく、上側積層体6及び下側積層体5の双方に設けるようにしてもよい。またスペーサー13は、透明電極11の上に設けるようにしてもよい。またスペーサー13は、いわゆるビーズスペーサを適用してもよい。
液晶層8は、この種の調光フィルムに適用可能な各種の液晶材料を広く適用することができる。なお液晶セル4は、液晶層8を囲むように、シール材が配置され、このシール材により下側積層体5、上側積層体6が一体に保持され、液晶材料の漏出が防止される。
図2は、直線偏光板2、3、配向層12、17の説明に供する図である。この図2においては、矢印により直線偏光板2、3の吸収軸方向を示す。また同様に、矢印により配向層12、17によるプレチルトに係る配向規制力の方向を示し、矢印の先端方向がプレチルト角の方向である。この配向層12、17に係る配向記載力の方向は、液晶層8に係る液晶材料が電界の印加により倒れ込む方向である。
この調光フィルム1が貼り付けられる窓ガラスは、車両の搭乗者から見て水平方向が横長であって、角が丸みを帯びた略長方形形状により構成され、調光フィルム1は、図2に示すように、この窓ガラスの全体を覆うように、横長の略長方形形状の矩形形状により形成される。調光フィルム1は、直線偏光板2の側より平面視して、この矩形形状に係る1辺である略長方形形状の長辺方向から、反時計方向に45度だけ傾いた方向が、吸収軸方向になるように、直線偏光板2が配置される。また直線偏光板2に対してクロスニコル配置により、直線偏光板2の側より平面視して、長辺方向から、反時計方向に135度だけ傾いた方向が、吸収軸方向になるように、直線偏光板3が配置される。またこの直線偏光板2、3の吸収軸方向を等分割する方向であって、短辺に平行な方向に配向規力を発現するように配向層17が形成され、またこの配向層17の配向規制力と直交する方向に配向規制力を発現するように配向層12が作製される。なお調光フィルム1は、このように外形形状が矩形形状により形成されることにより、隣接する辺の成す角度が90度である四角形形状により形成され、長方形形状、正方形形状は含まれるものの、平行四辺形形状、菱形形状は除かれる形状により形成される。
しかしながら調光フィルムは、種々の形状の部位に貼り付けて使用され、このような貼り付け対象の形状に対応するように、例えば台形形状、三角形形状等により作製することもできる。このような場合、調光フィルムは、このような貼り付け対象における配置において水平方向となる方向に対して、反時計方向に45度だけ傾いた方向が、吸収軸方向になるように直線偏光板2が配置される。また直線偏光板2に対してクロスニコル配置により、直線偏光板2の側より平面視して、長辺方向から、反時計方向に135度だけ傾いた方向が、吸収軸方向になるように、直線偏光板3が配置される。
これにより調光フィルム1では、シングルドメインにより液晶セルを駆動する場合において、左右方向について、見る方向による透過率の変化を低減することができる。
すなわち図2との対比により図3に示すように、直線偏光板2、3の吸収軸方向が調光フィルム1の短辺及び長辺にそれぞれ平行になるように配置し、この直線偏光板2、3の吸収軸方向を等分割する方向に配向規力を発現するように配向層12、17を配置する場合、この調光フィルムでは、中間諧調において、長辺に対して斜め45度の方向に大きく輝度傾斜が発生することになる。より具体的に、この場合、直線偏光板2側から平面視して左上方で透過率が低下し、右下方で透過率が高くなり、これにより左右方向について、見る方向による透過率の変化が大きくなる。
しかしながら図2の配置によれば、図3における左上方から右下方における透過率の変化方向を、正面方向の上方から下方への透過率の変化方向に設定することができ、これにより左右方向における見る方向による透過率の変化を低減することができる。
なお当該調光フィルムが貼り付けられる窓ガラス等にあっては、縦長の場合もあることにより、この場合、調光フィルム1は、この縦長の外形形状に係る矩形形状の短辺に対して斜め45度及び135度の方向が、直線偏光板2、3の吸収軸方向となるように設定する。
なおこのようにして外形形状に係る矩形形状の1辺に対して、斜め45度及び135度の方向が直線偏光板2、3の吸収軸方向となるように設定して、左右方向について、見る方向による透過率の変化を低減する調光フィルムを作製した場合にあって、この調光フィルムを90度回転させて窓ガラス等に貼り付けると、上下方向について、見る方向による透過率の変化を低減することができる。
〔製造工程〕
図4は、液晶セルの製造工程を示すフローチャートである。調光フィルム1の製造工程は、この製造工程で作製された液晶セル4に紫外線硬化性樹脂等の接着剤により直線偏光板2、3を貼り付けた後、粘着剤層、セパレータフィルムを設けて所望の大きさに切断して調光フィルムを作製する。
この製造工程では、透明電極作製工程SP2において、フォトリソグラフィーの手法を適用して、透明基材10、15に透明電極11、16をそれぞれ作成する。さらに続いて配向層作製工程SP3において、基材10、15に配向層12、17を作製する。さらに続くスペーサー作製工程SP4において、配向層12を作製した透明基材10にフォトレジスト膜を作製した後、露光、現像処理し、これによりスペーサー13を作製する。
このようにして基材10及び15にそれぞれ配向層12及び17を作製して、下側積層体5及び上側積層体6を作製すると、この製造工程は、封止工程SP5において、ディスペンサーを使用してシール材を枠形状により下側積層体5に塗布した後、この枠形状により囲まれた所定位置に、ディスペンサーを使用して液晶層8に係る液晶材料を滴下する。なおこの液晶材料の滴下とシール材との配置の順序を入れ替えるようにしてもよい。また下側積層体5に代えて上側積層体6にシール材、液晶材料を配置してもよい。その後、この製造工程は、下側積層体5及び上側積層体6を積層した後、加熱、押圧してシール材を硬化させ、これにより液晶層8を挟持するようにして、下側積層体5及び上側積層体6をシール材により貼り合せて一体化する。
以上の構成によれば、調光フィルムを貼り付けた窓に関して、シングルドメイン方式によるVA方式により液晶層を駆動するようにして、直線偏光板の吸収軸方向を水平方向から斜めに傾く方向となるように配置することにより、左右方向において、見る方向による透過率の変化を低減することができ、これにより当該窓の透過光に関する違和感を低減して使い勝手を向上することができる。
また窓等に配置される調光フィルムに関して、シングルドメイン方式によるVA方式により液晶層を駆動するようにして、直線偏光板の吸収軸方向を、外形形状に係る長辺又は短辺から斜めに傾く方向となるように配置することにより、窓等に貼り付けた際の左右方向において、見る方向による透過率の変化を低減することができ、これにより透過光に関する違和感を低減して使い勝手を向上することができる。
〔スペーサーの詳細構成〕
ここでこの実施形態では、フォトレジストにより円柱形状又は円錐台形状によりスペーサー13が形成される。さらにこの実施形態では、スペーサー13のビッカース硬度値Xs、スペーサー13の先端が当接する部位のビッカース硬度値Xfが、ビッカース硬度値2以上、ビッカース硬度値6以下であって、かつXs<Xfであるように設定され、これによりスペーサーに関する信頼性を従来に比して一段と向上する。
すなわちXf<Xsである場合、使用中の押圧力により、スペーサー13の先端が対向する面に貫入したりし、その結果、セルギャップが不均一化したり、局所的な配向不良が発生する。また甚だしい場合には、スペーサー13の先端が対向する積層体を突き破り、液晶材料が漏出することになる。しかしながらXs<Xfであることにより、使用中の押圧力等により、スペーサーの先端が対向する面に貫入したりする状況を低減することができ、これによりセルギャップの不均一化、局所的な配向不良の発生を低減することができ、さらには液晶材料の漏出を有効に回避することができる。
またビッカース硬度値2より小さい場合には、外圧によりスペーサーが潰れてセルギャップが低減したり、所望のセルギャップを得られなくなるものの、この実施形態ではビッカース硬度値2以上であることにより、このような状況を低減することができる。またビッカース硬度値6超である場合は、基材が傷つき易く、また全体を屈曲した際にクラックが生じるのに対し、この実施形態ではビッカース硬度値が6以下であることにより、基材の傷つきを低減し、また全体が屈曲した際のクラックの発生を低減することができる。これらによりスペーサーに関する信頼性を従来に比して一段と向上することができる。
Figure 2017181826
表1は、このスペーサーに関する構成の確認に供した試験結果を示す図表である。この表1における試験例1〜6の調光フィルムは、スペーサー及びこのスペーサーが当接する配向層に関する構成が異なる点を除いて、同一に構成される。より具体的に、これら試験例1〜6の調光フィルムは、下側積層体5にのみスペーサー13を設けるようにし、このスペーサー13に係る熱処理の条件により、スペーサー13のビッカース硬度値Xsを設定した。
すなわちスペーサー13は、スペーサー13に係る塗工液を塗工した後、乾燥させ、その後、露光装置を使用したマスク露光により、スペーサー13を作製する部位を選択的に露光する。なおこれはポジ型のフォトレジストの場合であり、ネガ型のフォトレジストではこれとは逆にスペーサー13を作製する部位を除く部位が選択的に露光処理される。その後、スペーサー13は、現像処理により未露光の部位又は露光処理した部位が選択的に除去されてリンス等の処理が実行され、必要に応じて乾燥等の処理が実行される。
この露光処理では、事前に加熱していわゆるハーフキュアーの状態で露光処理したり、加熱した環境下で露光処理する場合があり、また現像処理において、リンス等の処理を実行した後、加熱処理して反応を促進する場合がある。スペーサー13の硬度Xsは、スペーサー13に係るフォトレジストの材料の選定、露光工程、現像工程における加熱の温度、時間の設定、露光光量及び露光時間の設定により設定することができる。
この実施形態では、この露光工程、現像工程における加熱の温度、時間の設定により、試験例1、5、6におけるスペーサー13のビッカース硬度値Xsをそれぞれ1.8、4.2、4.2に設定し、また試験例2、3、4におけるスペーサー13のビッカース硬度値Xsをそれぞれ2.2、3.7、4.2に設定した。なおスペーサー13は、直径15μm、高さ5μmの円柱形状により作製した。
これに対してこのスペーサーが当接する面である上側積層体6の配向層17にあっては、光配向層に代えてラビング処理により作製した。すなわち塗工液を塗工して乾燥、硬化することによりポリイミド膜を作製し、このポリイミド膜をラビング処理して作製した。またこのポリイミド膜を作製する際の硬化時の加熱温度、及び加熱時間の設定により、ビッカース硬度値Xfを設定した。なおラビング処理した後に改めて加熱処理してビッカース硬度値Xfを調整してもよい。これにより試験例1、5、6ではビッカース硬度値Xfを4.9、6.7、3.6に設定し、また試験例2、3、4ではビッカース硬度値Xfを4.9に設定した。
この実験では、定盤による硬度の高い平滑面に調光フィルムを載置した状態で、0.8MPaに相当する加重を印加した後、セルギャップを計測してセルギャップの減少を判断した。なお加重の時間は24時間である。またこのように加重した後、上側積層体及び下側積層体を剥離してスペーサーを顕微鏡により観察して、スペーサーの潰れ(スペーサー潰れ)を確認し、またスペーサーが当接する部位を顕微鏡により観察してスペーサー先端の貫入(フィルム貫入)を観察した。
ここでこの顕微鏡による観察にはSEM等の手法を用いて正面視、斜視、及び断面観察し、目視でスペーサーの変形を確認し、スペーサーの変形が確認された場合にはその状況に応じ、「セルギャップ減少、スペーサー潰れ」の有無を○×判定した。従ってこの表1において「○」は、対応する項目に係る異常が見られない場合であり、「×」は対応する項目に係る異常が見られる場合である。
また同様にスペーサーが当接する部位をSEM等の手法を用いて斜視した場合、窪み(凹部)が確認された場合、「フィルム貫入」を×判定とし、凹部が認められない場合、「フィルム貫入」を○判定とした。
また積層体5及び6を積層して0.1MPaに相当する加重を印加した状態で、積層体5及び6の相対位置を0.1cm/secにより変位させ、目視により傷の発生を確認した。ここで複数サンプルの半数以上で、傷の発生が確認された場合、「キズ(フィルム)」を「×」により示し、これとは逆に、複数サンプルの半数以上で、傷の発生が確認されない場合、「キズ(フィルム)」を「○」により示す。
また調光フィルムの状態で、JIS K5600−5−1の曲げ試験の規定に従って、直径2mmの円柱マンドレルに巻き付けてクラックの発生を確認した。この試験で複数サンプルの半数以上で、基材にクラックの発生が確認された場合、「クラック(フィルム)」を「×」により示し、これとは逆に、複数サンプルの半数以上で、基材にクラックの発生が確認されない場合、「クラック(フィルム)」を「○」により示す。
この表1の計測結果では、試験例1では、スペーサーの硬度が不足することにより、セルギャップ減少、スペーサー潰れが観察され、また試験例5ではスペーサー対向面のビッカース硬度値Xfが6を超えることにより、クラックの発生が観察され、さらにはセルギャップ減少、スペーサー潰れが観察された。また試験例6ではスペーサーのビッカース硬度値Xsが対向面のビッカース硬度値Xfより大きいことにより、基材の傷つきが観察され、さらにスペーサー先端の貫入も確認された。しかしながら試験例2、3、4では、これらの現象は観察されず、これによりスペーサーに関する信頼性を従来に比して一段と向上できる。
〔第2実施形態〕
図5は、図1との対比により本発明の第2実施形態に係る調光フィルムを示す図である。この実施形態に係る車両の窓等には、この図5に示す調光フィルム21が配置される点を除いて、第1実施形態と同一に構成される。
ここでこの調光フィルム21は、液晶セル4に代えて、液晶セル24が適用される点を除いて、調光フィルム1と同一に構成される。また液晶セル24では、下側積層体5及び上側積層体6に代えて、下側積層体25、上側積層体26がそれぞれ適用される点を除いて、液晶セル4と同一に構成される。また下側積層体25、上側積層体26においては、配向層12、17に代えて配向層22、27が適用される点を除いて、下側積層体5、上側積層体6と同一に構成される。
ここで図6(A)に示すように、上側積層体26に係る配向層27は、配向規制力の方向が、調光フィルム21の長辺に対して+45度及び−45度の方向である第1及び第2の領域A及びBが順次交互に設けられる。この実施形態では、この領域が帯状の領域により形成される。これに対して下側積層体25に係る配向層22は、全面で、配向規制力の発現方向が同一であるように設定される。これにより調光フィルム21においては、電極11、16間の電界により、第1及び第2の領域A及びBで液晶層8に係る液晶分子の倒れる方向が異なるように設定され、これにより2ドメインによるマルチドメインにより液晶層8を駆動する。
このようにマルチドメインにより駆動する場合、シングルドメインによる場合に比して視野角特性を向上できるものの、見る方向により透過率が変化する。そこでこの実施形態では、第1実施形態と同様にして、見る方向による透過率の変化を低減し、窓の透過光に関する違和感を低減して使い勝手を向上する。
すなわちこの実施形態において、直線偏光板2、3は、第1実施形態について上述したと同様に、外形形状に係る矩形形状の1辺(長辺)に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように配置される。下側積層体25に係る配向層22は、長辺に沿った方向が配向規制力の発現方向であるように設定される。
なおこの図6(A)に係る配向層22、27の設定に代えて、図6(B)に示すように、上側積層体26に係る配向層27は、配向規制力の方向が、調光フィルム21の短辺に対して+45度及び−45度の方向であるように第1及び第2の領域A及びBを設定し、またこれに対応するように配向層22の配向規制力を短辺に平行な方向に設定するようにしてもよい。
この実施の形態においては、マルチドメインによるVA方式により駆動する場合に、直線偏光板の吸収軸方向を、外形形状に係る長辺又は短辺から斜めに傾く方向となるように配置することにより、一段と見る方向による透過率の変化を低減することができ、これにより透過光に関する違和感を一段と低減して使い勝手を向上することができる。
〔第3実施形態〕
図7は、図1との対比により本発明の第3実施形態に係る調光フィルムを示す図である。この実施形態に係る車両の窓等には、この図7に示す調光フィルム31が配置される点を除いて、第1実施形態と同一に構成される。
ここでこの調光フィルム31は、液晶セル4に代えて、液晶セル34が適用される点を除いて、調光フィルム1と同一に構成される。また液晶セル34では、下側積層体5及び上側積層体6に代えて、下側積層体35、上側積層体36がそれぞれ適用される点を除いて、液晶セル4と同一に構成される。また下側積層体35、上側積層体36においては、配向層12、17に代えて配向層32、37が適用される点を除いて、下側積層体5、上側積層体6と同一に構成される。
ここで図8(A)に示すように、上側積層体36に係る配向層37は、配向規制力の方向が、調光フィルム21の長辺に対して+90度及び−90度の方向である第1及び第2の領域A及びBが順次交互に設けられる。これに対して下側積層体35に係る配向層32は、光配向層の塗工液を塗工した後、乾燥したままの状態に保持され、これにより垂直方向にのみ配向規制力を発現するように設定される。これにより調光フィルム31においては、2ドメインによるマルチドメインにより液晶層8を駆動する。
この実施形態において、直線偏光板2、3は、第1実施形態について上述したと同様に、外形形状に係る矩形形状の1辺(長辺)に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように配置される。
なおこの図8(A)に係る配向層22、27の設定に代えて、図8(B)に示すように、上側積層体26に係る配向層27は、配向規制力の方向が、調光フィルム21の短辺に対して+90度及び−90度の方向であるように第1及び第2の領域A及びBを設定してもよい。
この実施形態のように、マルチドメインに係る第1及び第2の領域A及びBの配向規制力の方向を交差するように設定しても、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第4実施形態〕
図9は、本発明の第4実施形態に係る調光フィルムを示す図である。この実施形態に係る車両の窓等には、この図9に示す調光フィルム41が配置される点を除いて、第1実施形態と同一に構成される。
ここでこの調光フィルム41は、液晶セル4に代えて、液晶セル44が適用される点を除いて、調光フィルム1と同一に構成される。液晶セル44は、下側積層体45、上側積層体46により液晶層8を挟持して構成される。液晶セル44は、FFS方式により液晶層8の配向を可変する。
すなわち液晶セル44において、下側積層体45は、透明フィルム材による基材10の全面に、ITO等による透明電極51を作製した後、有機材料又は無機材料により絶縁層52が作製される。またこの絶縁層52の上に、透明電極をパターンニングして線状電極53が繰り返し作製され、さらに配向層54が作製される。上側積層体46は、透明フィルム材による基材15に配向層56が配置される。これにより調光フィルム41では、透明電極51及び線状電極53間で、基材10の面内方向の電界である横電界を形成し、液晶層8の配向を制御する。
調光フィルム41では、線状電極53の延長方向に対して斜め45度の方向が液晶分子の長軸方向となるように配向した状態で、最も透過光量が増大するように、また線状電極53の延長方向又は繰り返し方向に液晶分子が配向した状態が遮光状態となるように、配向層54、56が水平配向層により作製される。これによりこの実施形態において、調光フィルム41は、図10に示すように、線状電極53の延長方向が、外形形状の長辺又は短辺に対して斜め45度、135度方向に設定され、これにより上述の実施形態と同様に、外形形状に係る長辺又は短辺に対して斜め45度、135度方向が吸収軸方向となるように直線偏光板2、3が配置される。
なお調光フィルム41は、図10に示すように、線状電極53が直線状に形成されてシングルドメインにより液晶層8を駆動するように構成されているものの、特開2002−14374号公報に開示のように、櫛葉形状による線状電極53を、その長手方向で順次逆向きに交互に折り曲げるようにしてマルチドメイン化してもよい。
このようにFFS方式による構成において、調光フィルム41は、直線偏光板2、3が、上述の実施形態と同様に、長辺又は短辺に対して斜め45度、135度方向が吸収軸方向となるように設定され、またこれに対応するように配向層54、56は配向規制力が設定され、これによりFFS方式による駆動においても、見る方向による透過率の変化を低減する。すなわちこの場合、FFS方式においても、上下方向については、見る方向による透過率の変化が発生するものの、垂直方向で透過率が変化する分、水平方向については、見る方向による透過率の変化を低減することができる。
この実施形態のように、FFS方式による場合にあっても、見る方向による透過率の変化を低減することができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態を種々に組み合わせ、さらには変更することができる。
すなわち上述の第4実施形態では、IPS方式に分類されるFFS方式により液晶材料を駆動する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、FFS方式以外のIPS方式により駆動する場合にも広く適用することができる。
1、21、31、41 調光フィルム
2、3 直線偏光板
3A 位相差フィルム
4、24、34、44 液晶セル
5、25、35、45 下側積層体
6、26、36、46 上側積層体
8 液晶層
15 第1の基材
10 第2の基材
16 第1の透明電極
11、51 第2の透明電極
17、27、37、56 第1の配向層
12、22、32、54 第2の配向層
13 スペーサー
52 絶縁層
53 線状電極

Claims (6)

  1. 液晶セルを第1及び第2の直線偏光板により挟持してなる調光フィルムにおいて、
    前記液晶セルは、
    第1の基材上に第1の透明電極及び第1の配向層を積層してなる第1の積層体と、
    第2の基材上に第2の透明電極及び第2の配向層を積層してなる第2の積層体と、
    前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層とを備え、
    第1及び第2の透明電極による駆動によりVA方式により前記液晶層の配向を可変し、
    前記調光フィルムは、
    水平方向に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように前記第1及び第2の直線偏光板が配置された
    調光フィルム。
  2. 前記第1及び第2の配向層が、全面で配向規制力の発現方向が同一であるように設定された
    請求項1に記載の調光フィルム。
  3. 前記第2の積層体における前記第2の配向層が、配向規制力の発現方向が異なる第1及び第2の領域の順次交互の配置により作製された
    請求項1に記載の調光フィルム。
  4. 液晶セルを第1及び第2の直線偏光板により挟持してなる調光フィルムにおいて、
    前記液晶セルは、
    第1の基材上に第1の透明電極、絶縁層、線状電極、第1の配向層を積層してなる第1の積層体と、
    第2の基材上に第2の配向層を積層してなる第2の積層体と、
    前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層とを備え、
    前記第1の積層体に設けられた第1の透明電極及び線状電極による駆動によりFFS方式により前記液晶層の配向を可変し、
    前記調光フィルムは、
    水平方向に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように前記第1及び第2の直線偏光板が配置された
    調光フィルム。
  5. 調光フィルムを貼り付けてなる透明板材を配置した窓であって、
    前記調光フィルムは、
    液晶セルを第1及び第2の直線偏光板により挟持して形成され、
    前記液晶セルは、
    第1の基材上に第1の透明電極及び第1の配向層を積層してなる第1の積層体と、
    第2の基材上に第2の透明電極及び第2の配向層を積層してなる第2の積層体と、
    前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層とを備え、
    前記第1及び第2の積層体に設けられた第1及び第2の透明電極による駆動によりVA方式により前記液晶層の配向を可変し、
    前記窓における水平方向に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように前記第1及び第2の直線偏光板が配置された
    窓。
  6. 調光フィルムを貼り付けてなる透明板材を配置した窓であって、
    前記調光フィルムは、
    液晶セルを第1及び第2の直線偏光板により挟持して形成され、
    前記液晶セルは、
    第1の基材上に第1の透明電極、絶縁層、線状電極、第1の配向層を積層してなる第1の積層体と、
    第2の基材上に第2の配向層を積層してなる第2の積層体と、
    前記第1及び第2の積層体により挟持された液晶層とを備え、
    前記第1の積層体に設けられた第1の透明電極及び線状電極による駆動によりFFS方式により前記液晶層の配向を可変し、
    前記窓における水平方向に対して斜め45度及び135度の方向が吸収軸方向であるように前記第1及び第2の直線偏光板が配置された
    窓。
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