JP2017181352A - 断層画像撮像装置及び断層画像撮像方法 - Google Patents

断層画像撮像装置及び断層画像撮像方法 Download PDF

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健太 田中
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幸一 持木
敬介 向山
Keisuke Mukoyama
敬介 向山
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Abstract

【課題】中性子場(固定線源)でもトモシンセシスによる断層画像の再構成が可能であり、また、走査方向に対して平行に連続して存在する物質の像が、この物質が存在しない深さ方向に異なる断層面において流れ像として残ることのない断層画像撮像装置を提供する。
【解決手段】検査対象101を保持するとともに放射線検出器4が取付けられた撮像ブロック3を備え、この撮像ブロック3の第1走査軸(放射線の放出方向に直交する軸)回りの回動操作を行って複数の透過画像を取得し、次に、第2走査軸(放射線の放出方向及び第1走査軸に直交する軸)回りの回動操作を行って複数の透過画像を取得する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品等を透過した放射線(X線、γ線、中性子線等)を検出し、電子部品等の断層画像を撮像する断層画像撮像装置及び断層画像撮像方法に関する。
従来、半導体素子や電子部品が実装された基板102等に放射線(X線、中性子線、ガンマ線などを含む)を透過させ、透過した放射線を検出することにより、基板102等の断層画像を撮像する断層画像撮像装置が提案されている。このような断層画像撮像装置は、例えば、燃料電池内部の特殊な薄膜層の水素分布を可視化することにも使用できる。水素は中性子線に対して非常に感度が高いため、水素分布は、断層画像として得ることができる。
この断層画像撮像装置は、基本的には医療用として普及している透視装置と同じであるが、医療用透視装置がX線用フィルムを用いて断層画像を得るのに対して、断層画像撮像装置では、センサ出力をディジタル画像化し、画像処理で断層画像を作成する点が異なっている。
従来、特許文献1に記載されているように、放射状に拡散する放射線(X線)を検査対象を透過させ、面状の感知部を有する放射線検出器によって、検査対象を透過した放射線を検出し、X線CT(Computed tomography)による画像再構成を行う断層画像撮像装置が提案されている。
特開2009−115462公報
ところで、上述のようなCT(Computed tomography)による画像再構成を行う断層画像撮像装置においては、板状(薄膜状)の検査対象の断層画像を再構成するときには、空間分解能が下がってしまう。そのため、このような断層画像撮像装置によっては、燃料電池内部の薄膜層の水素分布を可視化することができない。
ここで、CTに代わる別の断層画像撮像手法として、トモシンセシス(シフト加算法)がある。トモシンセシスは、CTと異なり、線源と検出器とが限られた角度方向にしか回転しないので、板や薄膜状の検査対象の断層撮影において有効である。
しかしながら、一般的なトモシンセシスの断層画像撮像装置においては、線源を移動させるようになっている。X線源と異なり、中性子線源(原子炉等)は、移動させることが困難である。そのため、中性子線源を用いたトモシンセシスの断層画像撮像装置を構成することは困難である。
また、トモシンセシスの欠点として、走査方向に対して平行に連続して存在する物質の像が、この物質が存在しない深さ方向に異なる断層面において流れ像(偽成分)として残ってしまうことが知られている。
そこで、本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであって、中性子場(固定線源)でもトモシンセシスによる断層画像の再構成が可能であり、また、走査方向に対して平行に連続して存在する物質の像が、この物質が存在しない深さ方向に異なる断層面において流れ像として残ることのない断層画像撮像装置及び断層画像撮像方法を提供することを目的とする。
本発明に係る断層画像撮像装置は、以下の構成を有するものである。
〔構成1〕
検査対象に向けて放射線を放出する放射線源と、
検査対象を放射線源に向けて保持可能であるとともに、この検査対象を透過した放射線を検出する放射線検出器が取付けられ、放射線の放出方向に直交する第1走査軸回りの回動操作が可能であるとともに、放射線の放出方向及び第1走査軸に直交する第2走査軸回りの回動操作が可能である撮像ブロックと
を備え、
撮像ブロックに検査対象を保持させ、第1走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像の取得が可能であり、
撮像ブロックに検査対象を保持させ、第2走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像を取得が可能である
ことを特徴とするものである。
〔構成2〕
構成1を有する断層画像撮像装置において、
撮像ブロックを移動操作することにより、検査対象への放射線の入射角度を変化させる入射角度変更手段と、
検査対象を経て放射線検出器により検出された放射線量の二次元分布を画像化して透過画像とする信号処理手段と、
入射角度変更手段及び信号処理手段を制御する制御手段と
を備え、
制御手段は、
検査対象を保持した撮像ブロックの第1走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像を取得し、また、検査対象を保持した撮像ブロックの第2走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像を取得し、
第1走査軸回りの回動操作により得られた複数の透過画像からトモシンセンスにより断層画像を再構成し、さらに、奥行き方向の画像処理を行ってから断層画像を再再構成し、
第2走査軸回りの回動操作により得られた複数の透過画像からトモシンセンスにより断層画像を再構成し、さらに、奥行き方向の画像処理を行ってから断層画像を再再構成し、
第1走査軸回りの回動操作により得られた再再構成画像と、第2走査軸回りの回動操作により得られた再再構成画像とを合成して、断層画像を取得する
ことを特徴とするものである。
また、本発明に係る断層画像撮像方法は、以下の構成を有するものである。
〔構成3〕
放射線場において、検査対象と該検査対象を透過した放射線を検出する放射線検出器との相対位置を固定して保持し、
検査対象及び放射線検出器を、放射線の放出方向に直交する第1走査軸回りに回動させて、該検査対象を透過した放射線を検出して、複数の透過画像を取得し、
次に、検査対象及び放射線検出器を、放射線の放出方向及び第1走査軸に直交する第2走査軸回りに回動させて、該検査対象を透過した放射線を検出して、複数の透過画像を取得し、
第1走査軸回りの回動操作により得られた複数の透過画像からトモシンセンスにより断層画像を再構成し、さらに、奥行き方向の画像処理を行ってから断層画像を再再構成し、
第2走査軸回りの回動操作により得られた複数の透過画像からトモシンセンスにより断層画像を再構成し、さらに、奥行き方向の画像処理を行ってから断層画像を再再構成し、
第1走査軸回りの回動操作により得られた再再構成画像と、第2走査軸回りの回動操作により得られた再再構成画像とを合成して、断層画像を取得する
ことを特徴とするものである。
構成1を有する本発明に係る断層画像撮像装置においては、撮像ブロックに検査対象を保持させ、放射線の放出方向に直交する第1走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像の取得が可能であり、また、放射線の放出方向及び第1走査軸に直交する第2走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像を取得が可能であるので、中性子場(固定線源)でもトモシンセシスによる断層画像の再構成が可能である。
構成2を有する本発明に係る断層画像撮像装置においては、取得された複数の透過画像からトモシンセンスにより断層画像を再構成し、さらに、奥行き方向で画像処理を行って断層画像を再再構成するので、走査方向に対して平行に連続して存在する物質の像が、この物質が存在しない深さ方向に異なる断層面において流れ像として残ることがない。
構成3を有する本発明に係る断層画像撮像方法においては、検査対象及び放射線検出器を放射線の放出方向に直交する第1走査軸回りに回動させて、該検査対象を透過した放射線を検出して複数の透過画像を取得し、次に、検査対象及び放射線検出器を放射線の放出方向及び第1走査軸に直交する第2走査軸回りに回動させて、該検査対象を透過した放射線を検出して複数の透過画像を取得し、各複数の透過画像からトモシンセンスにより断層画像を再構成し、さらに、奥行き方向で画像処理を行って断層画像を再再構成するので、中性子場(固定線源)でもトモシンセシスによる断層画像の再構成が可能であり、また、走査方向に対して平行に連続して存在する物質の像が、この物質が存在しない深さ方向に異なる断層面において流れ像として残ることがない。
すなわち、本発明は、中性子場(固定線源)でもトモシンセシスによる断層画像の再構成が可能であり、また、走査方向に対して平行に連続して存在する物質の像が、この物質が存在しない深さ方向に異なる断層面において流れ像として残ることのない断層画像撮像装置及び断層画像撮像方法を提供することができるものである。
本発明に係る断層画像撮像方法を実施する本発明に係る断層画像撮像装置の構成を示す側面図である。 本発明に係る断層画像撮像装置の撮像ブロックの構成を示す正面図である。 本発明に係る断層画像撮像装置における撮像状態(1)を示す側面図である。 本発明に係る断層画像撮像装置における撮像状態(2)を示す側面図である。 本発明に係る断層画像撮像装置における撮像状態(3)を示す側面図である。 本発明における画像処理の手順を示すフローチャートである。 本発明における画像処理を概念的に示す図である。 本発明における画像処理の他の例の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る断層画像撮像装置により取得された断層画像である。 本発明に係る断層画像撮像装置により再再構成して取得された断層画像である。 本発明に係る断層画像撮像装置における透過画像の取得角度を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
〔断層画像撮像装置の構成〕
図1は、本発明に係る断層画像撮像方法を実施する本発明に係る断層画像撮像装置の構成を示す側面図である。
この断層画像撮像装置は、図1に示すように、放射線X、例えば、中性子線を検査対象101に向けて放射する放射線源1を有している。この放射線源1は、固定して配置されている。この放射線源1は、放射線出力コントローラ2によって制御されている。放射線出力コントローラ2は、制御手段となる制御装置10により制御される。
検査対象101は、燃料電池内部の薄膜層や、各種の電子基板等である。この検査対象101は、撮像ブロック3の前面部に、放射線源1に向けて保持される。放射線源1より発せられ、検査対象101を透過した放射線Xは、放射線検出器4により検出される。この放射線検出器4は、撮像ブロック3の背面部に取付けられている。検査対象101と放射線検出器4との相対位置は、撮像ブロック3により固定されている。
放射線検出器4としては、通常使用されている撮像管タイプのものを使用することができる。このタイプの放射線検出器4は、感知部において放射線量に比例して帯電した電荷を電子ビームで走査して読み出すという原理で検出するものである。また、放射線検出器4としては、図4に示すように、シンチレータ4a、FOP4b及び撮像素子(CMOS素子)4cをこの順に重ねて密着させたものも使用できる。シンチレータ4aは、放射線Xに反応して発光する物質である。FOP4bは、複数の光ファイバを束にしたものであり、シンチレータ4aの発光を撮像素子4cに伝達する。この場合には、検査対象101は、シンチレータ4aの前面に密着して保持される。
なお、検査対象101をシンチレータ4aの前面に密着させることにより、画像のボケを低減させることができる。これは、検査対象101が薄板状である場合に特に有効である。 また、L/D(放射線場における焦点サイズと距離との関係)が悪い放射線場において、特に画像のボケを低減させることができる。
制御装置10は、図1に示すように、入射角度変更手段となる移動操作機構11により、撮像ブロック3を回動操作することができる。この移動操作機構11は、撮像ブロック3を回動させることによって、検査対象101への放射線Xの入射角度を変化させることができる。
図2は、本発明に係る断層画像撮像装置の撮像ブロックの構成を示す正面図である。
撮像ブロック3は、図2に示すように、移動操作機構11により、放射線Xの放出方向に直交する第1走査軸回りの回動操作が可能であるとともに、放射線Xの放出方向及び第1走査軸に直交する第2走査軸回りの回動操作が可能に支持されている。すなわち、移動操作機構11は、基台上に固定された第1のモータ12を有し、この第1のモータ12の回転軸13により、ヨーク14の基端側を回動操作可能に支持して構成されている。ヨーク14は、第1走査軸(図2中では垂直軸)回りの回動操作が可能である。ヨーク14は、先端側に第2のモータ15が取付けられている。この第2のモータ15は、回転軸16により、撮像ブロック3を回動操作可能に支持している。撮像ブロック3は、第2のモータ15により、第2走査軸(図2中では水平軸)回りの回動操作が可能である。すなわち、第1のモータ12がヨーク14を第1走査軸回りに回動操作し、第2のモータ15が撮像ブロック3をヨーク14に対して第2走査軸回りに回動操作することにより、撮像ブロック3は、第1走査軸回り及び第2走査軸回りの2軸の回動操作が可能である。
この撮像ブロック3に検査対象101を保持させた状態で、第1走査軸回りの回動操作を行うことにより、放射線検出器4により、検査対象101を透過した放射線Xからなる複数の透過画像の取得が可能である。また、撮像ブロック3に検査対象101を保持させた状態で、第2走査軸回りの回動操作を行うことにより、放射線検出器4により、検査対象101を透過した放射線Xからなる複数の透過画像の取得が可能である。
放射線検出器4により検出された放射線強度情報は、図1に示すように、増幅器5に送られて増幅される。増幅器5で増幅された放射線強度情報は、信号処理手段となる画像化回路6に送られる。画像化回路6は、制御装置10に制御されている。この画像化回路6は、放射線検出器4が検出した放射線強度の二次元分布を画像化して、透過画像信号とする。また、画像化回路6は、透過画像信号を2値化するなどの画像処理も可能である。
この透過画像信号は、表示装置7に送られる。表示装置7は、画像化回路6から送られた透過画像信号に応じた透過画像を表示する。
なお、放射線検出器4は、検査対象101、シンチレータ4a、FOP4b及び撮像素子(CMOS素子)4cを全て密着させる必要はなく、検査対象101及びシンチレータ4aさえ密着させれば、FOP4b及び撮像素子4cは、シンチレータ4aから離間させて配置してもよい。この場合には、シンチレータ4aの発光面に被写界位置を合わせた撮像レンズを用いて、撮像素子4cや、CCDカメラ、FPDなどにより撮像する。検査対象101及びシンチレータ4aを密着させたまま回動させ、シンチレータ4aの発光面を撮像すれば、トモシンセンス(シフト加算)により断層画像を再構成するための透過画像を取得することができる。
〔断層画像の取得〕
制御装置10は、検査対象101を保持した撮像ブロック3の第1走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像を取得し、次に、第2走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像を取得し、これら複数の透過画像からトモシンセンス(シフト加算)により断層画像を再構成する。
図3は、本発明に係る断層画像撮像装置における撮像状態(1)を示す側面図である。
図4は、本発明に係る断層画像撮像装置における撮像状態(2)を示す側面図である。
図5は、本発明に係る断層画像撮像装置における撮像状態(3)を示す側面図である。
この断層画像撮像装置においては、図3乃至図5に示すように、擬似的なトモシンセシスによる断層画像を再構成することができる。トモシンセンスのための複数の透過画像の取得は、図3に示すように、撮像ブロック3を第1(または第2)走査軸回りに一方向に回動させた状態から、図4に示すように、撮像ブロック3を回動させない状態(中心位置)を経て、図5に示すように、撮像ブロック3を第1(または第2)走査軸回りに他方向に回動させた状態まで回動操作し、この回動操作の間に一定周期で取得される。
なお、シンチレータ4aの発光面は撮像素子4c側と考えられるので、回転軸は、この発光面よりも撮像素子4c側であって、なるべく発光面に近い位置とすることが好ましい。回転軸が発光面から遠いと、撮像範囲が光源から外れるおそれがあるためである。
〔画像処理〕
以下、本発明における画像処理の手順を説明する。図6は、本発明における画像処理の手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、ステップst1で、第1走査軸回りの回動操作により透過画像を取得する。次に、ステップst2で、暗電流補正及びシェーディング補正を行う。ステップst3で、シフト加算処理を行う。
これと並行して、同様に、ステップst8で、第2走査軸回りの回動操作により透過画像を取得する。次に、ステップst9で、暗電流補正及びシェーディング補正を行う。ステップst10で、シフト加算処理を行う。
図9は、本発明に係る断層画像撮像装置により取得された断層画像である。
図9に示すように、第1走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像を取得し、トモシンセンスにより断層画像が再構成された。また、第2走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像を取得し、トモシンセンスにより断層画像が再構成された。
トモシンセシスは、CTに比較して、撮影枚数が少なく、かつ、画像処理に要する時間が短いため、大量生産を行う工場などにおける非破壊検査に特に有用である。また、多くの企業が導入しているような、ラボX線装置(X線発生装置の簡易的なもの(固定線源))の中に上述の撮像ブロック及び移動操作機構11を設置するだけで断層画像を取得することができるため、コスト面においても極めて有用である。
〔流れ像(偽成分)の除去〕
ところで、上述のように取得された断層画像においては、いわゆる流れ像(偽成分)が現れている。流れ像とは、走査方向に対して平行に連続して存在する物質の像が、この物質が存在しない深さ方向に異なる断層面において残ってしまうことである。本発明においては、この流れ像をなくすための画像処理をさらに行う。
すなわち、図6のステップst4に示すように、第1走査軸回りの回動操作により得られた複数の透過画像について、座標変換処理を行い、ステップst5で画像処理を行い、さらにステップst6で画像変換処理を行う。すなわち、制御装置10は、ステップst4からステップst7において、奥行き方向で画像処理を行って断層画像を再再構成することにより、流れ像をなくす。制御装置10は、取得した透過画像をトモシンセンスにより再構成して断層画像を取得し(図9)、この断層画像に対して、以下の画像処理を施す。
まず、第1走査軸回りの回動操作により得られた透過画像から、YZ方向での断層画像を構成する(Zは深さ方向)。この断層画像に、ソーベル(sobel)フィルタ(縦横の同時空間一次微分)による画像処理、または、二次元FFT及びハイパスフィルタによる画像処理を施す。この画像処理がなされた画像を用いて、XY方向で再再構成すると、横方向にコントラストをもつ成分が全て除去された画像となる。
次に、図6のステップst11に示すように、第2走査軸回りの回動操作により得られた複数の透過画像について、座標変換処理を行い、ステップst12で画像処理を行い、さらにステップst13で画像変換処理を行う。制御装置10は、ステップst11からステップst14において、第2走査軸回りの回動操作により得られた透過画像から、XZ方向での断層画像を構成する(Zは深さ方向)。この断層画像に、ソーベル(sobel)フィルタ(縦横の同時空間一次微分)による画像処理、または、二次元FFT及びハイパスフィルタによる画像処理を施す。この画像処理がなされた画像を用いて、XY方向で再再構成すると、縦方向にコントラストをもつ成分が全て除去された画像となる。
そして、ステップst15において、このように画像処理された第1走査軸回りの回動操作により得られた断層画像と、同じく画像処理された第2走査軸回りの回動操作により得られた断層画像とを合成する。
図10は、本発明に係る断層画像撮像装置により再再構成して取得された断層画像である。図10に示すように、両成分が合わさり偽成分が除去され、流れ像がない断層画像を生成することができる。
図7は、本発明における画像処理を概念的に示す図である。
図7に示すように、上述のような画像処理は、深さ方向の各層の透過画像に対して空間フィルタによって画像処理を行うことにより、結果的に三次元画像処理を行っていることになる。
図8は、本発明における画像処理の他の例の手順を示すフローチャートである。
本発明における画像処理は、図8に示すように、連続するXY方向の画像を三次元ボリュームデータとして扱い、三次元画像処理を施すことにより、座標変換の手間をなくし、処理スピードを上げることができる。すなわち、ステップst21で、第1走査軸回りの回動操作により透過画像を取得する。次に、ステップst22で、暗電流補正及びシェーディング補正を行う。ステップst23で、シフト加算処理を行う。
これと並行して、同様に、ステップst26で、第2走査軸回りの回動操作により透過画像を取得する。次に、ステップst27で、暗電流補正及びシェーディング補正を行う。ステップst28で、シフト加算処理を行う。
そして、ステップst24で、第1走査軸回りの回動操作により得られた透過画像について三次元画像処理を行い、ステップst25で、XY方向で再再構成する。一方、ステップst29で、第2走査軸回りの回動操作により得られた透過画像について三次元画像処理を行い、ステップst30で、XY方向で再再構成する。
そして、ステップst31において、このように画像処理された第1走査軸回りの回動操作により得られた断層画像と、同じく画像処理された第2走査軸回りの回動操作により得られた断層画像とを合成する。
なお、このような断層画像の再再構成を行うためには、前述のような撮像ブロック3を用いずに、検査対象101を一方向について走査して透過画像を取得した後、検査対象101を90°回転させ、再び同一の方向について走査して透過画像を取得してもよい。
〔透過画像の取得角度〕
図11は、本発明に係る断層画像撮像装置における透過画像の取得角度を示す図である。
トモシンセンスを行うための透過画像の取得は、図11(a)に示すように、第1及び第2走査軸回りの回動走査の過程で、等角度間隔で取得している。しかし、処理すべきデータ量を削減するためには、図11(b)に示すように、回動走査の過程のうちの一部の角度範囲のみで透過画像の取得を行うようにしてもよい。図11(b)では、検査対象101に対する放射線Xの入射角度の変化の少ない領域、すなわち、検査対象101が放射線Xの入射方向に正対する位置を含む領域において、透過画像の取得を行わず、検査対象101に対する放射線Xの入射角度の変化が大きい領域、すなわち、検査対象101が放射線Xの入射方向に対して傾いている領域において、透過画像の取得を行うようにしている。このようにしても、断層画像の構成を行うことができる。
さらに、図11(c)に示すように、検査対象101の放射線Xの入射方向に対する傾斜角度に応じて、透過画像の取得を行う角度間隔を変えるようにすることも有効である。すなわち、検査対象101が放射線Xの入射方向に正対する位置を含む領域においては、透過画像の取得を行う角度間隔を広くし、検査対象101の放射線Xの入射方向に対する傾斜角度が大きくなるほど、透過画像の取得を行う角度間隔を狭くすることが好ましい。このようにしても、良好な断層画像の構成を行うことができる。
本発明は、電子部品等を透過した放射線(X線、γ線、中性子線等)を検出し、電子部品等の断層画像を撮像する断層画像撮像装置及び断層画像撮像方法に適用される。
1 放射線源
3 撮像ブロック
4 放射線検出器
6 画像化回路(信号処理手段)
11 移動操作機構(入射角度変更手段)
10 制御装置(制御手段)
101 検査対象
X 放射線

Claims (3)

  1. 検査対象に向けて放射線を放出する放射線源と、
    前記検査対象を前記放射線源に向けて保持可能であるとともに、この検査対象を透過した放射線を検出する放射線検出器が取付けられ、前記放射線の放出方向に直交する第1走査軸回りの回動操作が可能であるとともに、前記放射線の放出方向及び前記第1走査軸に直交する第2走査軸回りの回動操作が可能である撮像ブロックと
    を備え、
    前記撮像ブロックに前記検査対象を保持させ、前記第1走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像の取得が可能であり、
    前記撮像ブロックに前記検査対象を保持させ、前記第2走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像を取得が可能である
    ことを特徴とする断層画像撮像装置。
  2. 前記撮像ブロックを移動操作することにより、前記検査対象への前記放射線の入射角度を変化させる入射角度変更手段と、
    前記検査対象を経て前記放射線検出器により検出された放射線量の二次元分布を画像化して透過画像とする信号処理手段と、
    前記入射角度変更手段及び前記信号処理手段を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記検査対象を保持した撮像ブロックの前記第1走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像を取得し、また、前記検査対象を保持した撮像ブロックの前記第2走査軸回りの回動操作を行って、複数の透過画像を取得し、
    前記第1走査軸回りの回動操作により得られた複数の透過画像からトモシンセンスにより断層画像を再構成し、さらに、奥行き方向の画像処理を行ってから断層画像を再再構成し、
    前記第2走査軸回りの回動操作により得られた複数の透過画像からトモシンセンスにより断層画像を再構成し、さらに、奥行き方向の画像処理を行ってから断層画像を再再構成し、
    前記第1走査軸回りの回動操作により得られた再再構成画像と、前記第2走査軸回りの回動操作により得られた再再構成画像とを合成して、断層画像を取得する
    ことを特徴とする請求項1記載の断層画像撮像装置。
  3. 放射線場において、検査対象と該検査対象を透過した放射線を検出する放射線検出器との相対位置を固定して保持し、
    前記検査対象及び前記放射線検出器を、前記放射線の放出方向に直交する第1走査軸回りに回動させて、該検査対象を透過した放射線を検出して、複数の透過画像を取得し、
    次に、前記検査対象及び前記放射線検出器を、前記放射線の放出方向及び前記第1走査軸に直交する第2走査軸回りに回動させて、該検査対象を透過した放射線を検出して、複数の透過画像を取得し、
    前記第1走査軸回りの回動操作により得られた複数の透過画像からトモシンセンスにより断層画像を再構成し、さらに、奥行き方向の画像処理を行ってから断層画像を再再構成し、
    前記第2走査軸回りの回動操作により得られた複数の透過画像からトモシンセンスにより断層画像を再構成し、さらに、奥行き方向の画像処理を行ってから断層画像を再再構成し、
    前記第1走査軸回りの回動操作により得られた再再構成画像と、前記第2走査軸回りの回動操作により得られた再再構成画像とを合成して、断層画像を取得する
    ことを特徴とする断層画像撮像方法。
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