JP2017180564A - 締結構造体および締結構造体の組立て方法 - Google Patents

締結構造体および締結構造体の組立て方法 Download PDF

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Abstract

【課題】厚膜の塗膜を有する被締結部材であっても、締結後の塗装不具合を防止し、かつ、被締結部材間の導通を確実に確保することが可能な締結構造体および締結構造体の組立方法を提供する。【解決手段】被締結部材の一方は、表面から反対側の面に向かって設けられた凹部と、凹部の底面から反対側の面まで貫通する第1の貫通孔とを有し、前記被締結部材の他方は、第2の貫通孔を有し、リベットが、凹部、第1の貫通孔および第2の貫通孔に挿入されて2つの被締結部材が締結されており、凹部の表面は、前記第1の貫通孔を囲んで設けられた突起を有し、突起と第2の貫通孔の一部のそれぞれがリベットと接触しており、2つの被締結部材は、リベットと前記突起とが接触する部分、リベットと第2の貫通孔の一部とが接触する部分、リベット、第1の貫通孔および第2の貫通孔の他の部分で囲まれた部分以外の部分に塗膜を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、締結構造体および締結構造体の組立て方法に関し、特に、塗装された2以上の被締結部材が、導通を確保しつつ締結して組み立てられた締結構造体およびその組立て方法に関する。
鋼製の制御盤用フレームなどの組立て又は締結方法としては、溶接、ねじ留め、リベット締結および接着等がある。従来は溶接による組立てが主流であったが、作業性が悪い為、現在では他の方法に移行しつつあり、特にリベット締結による組立ては作業性が良いことから採用が進んでいる。
また、鋼製の制御盤用フレームは、組立後の意匠性(フレームの外観の美感性)を保つ為に表面に塗装を施しており、塗装方法として、電着塗装、溶剤吹付塗装、粉体塗装が用いられるが、これらの中でも、高い防錆力を有する電着塗装が優位である。
こうしたことから、制御盤用フレームの作製方法は、多くの場合、リベット締結で組み立て、電着塗装を施す方式が採用されているが、リベット締結した後に電着前処理を施し電着塗装すると、部材間にある微小な隙間に電着前処理液が浸透し、乾燥時に染み出すことで塗膜が着色する不具合が発生することがある。この不具合を修正するために、工程数および作製時間が増加するという課題が生じる。
一方、上述した電着塗装工程における不具合の発生を防止するために、部材を予め塗装してからリベット締結によって組立てる方法もあるが、この場合は、製品稼動時のノイズの発生を防止するために、塗装された部材間の導通を確保して接地する必要がある。
部材を塗装処理後にリベットで締結し、リベットで締結された部材間の導通を確保する技術として、以下の特許文献1〜3がある。下記の特許文献1〜3は、いずれも塗装後に各部材間の導通を得る技術であり、リベット孔に加工を施して導通を得る技術またはリベットに加工を施して導通を得る技術である。
特許文献1には、塗装膜によって被覆された複数の被締結部材を、導電性のリベット本体を有するブラインドリベットを用いて連結するとともに電気的に導通させる固定方法であって、一方の表面を成す一の被締結部材に、該被締結部材の塗装の前に、パンチとダイによって、前記ブラインドリベットのリベット本体が挿入できる皿穴を、該皿穴の斜面に半径方向に延びる突条を有するように形成する、ことを特徴とする方法が開示されている。特許文献1には、第1被締結部材1の皿穴6の斜面には突条10があるので、塗装後の第1被締結部材1の皿穴6の斜面13に接面するフランジ21が、突条10に締結時の強い力で押圧されて突条10の部分の塗装膜19が破壊して突条10とフランジ21とを電気的に導通させることができると記載されている。
特許文献2には、塗膜を設けた一方の金属板と、塗膜を設けた他方の金属板とを丸頭リベットで締結する筐体締結リベットであって、上記丸頭リベットは、頭部と、胴部と、引抜ピン部とで構成され、上記頭部が前記一方の金属板と接する面に、断面不等辺三角形状の凸部を設けたことを特徴とする筐体締結リベットが開示されている。特許文献2によれば、上記凸部9eによって塗膜3を効率よく剥がすことができることが記載されている。
特許文献3には、塗装膜の施された上下2枚の金属板を、該両金属板の透孔に挿通して締結する導通用リベットにおいて、軸部の周面に少なくとも下側の上記金属板の塗装膜を破って上記下側の金属板に当接する突条を形成するとともに、頭部の下面に上側の上記金属板の塗装膜を破って上記上側の金属板に当接する突部を形成したことを特徴とする導通用リベットが開示されている。特許文献3には、軸部の周面の突条のほか、頭部の下面に突部が形成されているため、軸部の突条が少なくとも下側の金属板の塗装膜を破って下側の金属板に当接し、頭部の突部が上側の金属板の塗装膜を破って上側の金属板に当接し、リベットを介して両金属板の導通が確保され、リベット組立後の巨大な塗装設備や、接地線接続等別の追加分の作業が不要になり、コストの低減及び作業性を向上することができることが記載されている。
特開2009‐150478号公報 特開2014‐202290号公報 特開2001‐27212号公報
上述した特許文献1〜3の技術は、加工を施す対象がリベット孔側かリベット側かの違いはあるものの、いずれも突起を設けており、リベット締結時にこの突起が塗膜を突き破ることでリベットと部材を接触させ、導通を得る技術である。しかし、塗膜の中には厚膜(40〜100μm)のものや硬いものがあり、リベット締結時の圧力では塗膜を突き破れないという課題がある。仮に、圧膜の塗膜を突き破れるように締結力を上げると、リベット自体を破壊してしまうという問題が生じる。
また、特許文献2および3のようにリベット側に突起を加工する場合は、専用リベットとなり、汎用品に比べてコストの増加および通常リベットとの取り違えによる作業間違いといった課題もある。
本発明は、上記事情に鑑み、厚膜の塗膜を有する被締結部材であっても、締結後の塗装不具合を防止し、かつ、被締結部材間の導通を確実に確保することが可能な締結構造体および締結構造体の組立方法を提供する。
本発明は、上記目的を達成するため、2つの被締結部材と、上記2つの被締結部材を締結するリベットと、を有する締結構造体において、上記被締結部材の一方は、表面から反対側の面に向かって設けられた凹部と、凹部の底面から前記反対側の面まで貫通する第1の貫通孔と、を有し、上記被締結部材の他方は、第2の貫通孔を有し、上記リベットが、凹部、第1の貫通孔および第2の貫通孔に挿入されて上記2つの被締結部材が締結されており、凹部の表面は、第1の貫通孔を囲んで設けられた突起を有し、突起と第2の貫通孔の一部のそれぞれが、リベットと接触しており、上記2つの被締結部材は、リベットと突起とが接触する部分、リベットと第2の貫通孔の一部とが接触する部分、リベット、第1の貫通孔および第2の貫通孔の他の部分で囲まれた部分以外の部分に塗膜を有することを特徴とする締結構造体を提供する。
また、本発明は、2つの被締結部材がリベットで締結された締結構造体の組立方法において、上記被締結部材として、表面から反対側の面に向かって設けられた凹部と、凹部の底面から反対側の面まで貫通する第1の貫通孔と、凹部の表面に、第1の貫通孔を囲んで設けられた突起を有する第1の被締結部材と、第2の貫通孔を有する第2の被締結部材と、を準備し、第1の被締結部材の凹部と第1の貫通孔にマスキング冶具を挿入し、突起および前記第1の貫通孔にマスキング冶具を接触させた状態で第1の被締結部材に塗装を施し、第1の被締結部材からマスキング冶具を外し、第1の貫通孔と第2の貫通孔とが対向するように第1の被締結部材および第2の被締結部材を組み合わせ、凹部、第1の貫通孔および第2の貫通孔に前記リベットを挿入し、第1の被締結部材および第2の被締結部材を締結することを特徴とする締結構造体の組立方法を提供する。
本発明によれば、厚膜の塗膜を有する被締結部材であっても、締結後の塗装不具合を防止し、かつ、被締結部材間の導通を確実に確保することが可能な締結構造体および締結構造体の組立方法を提供することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る実施例1の締結構造体を模式的に示す断面図である。 実施例1の第1の被締結部材(塗装前)を模式的に示す断面図および上面図である。 図2の第1の被締結部材にマスキング冶具を挿入して塗装を施した断面図である。 第1の被締結部材の凹部に突起部を設けない場合の塗膜の形成態様の一例を模式的に示す断面図である。 第1の被締結部材の凹部に突起部を設けた場合の塗膜の形成態様の一例を模式的に示す断面図である。 実施例2の第1の被締結部材(塗装前)の一例を模式的に示す断面図である。 実施例2の第1の被締結部材(塗装前)の他の例を模式的に示す断面図および上面図である。 実施例3の第1の被締結部材(塗装前)の一例を模式的に示す断面図および上面図である。 実施例4の第1の被締結部材(塗装前)を模式的に示す上面図である。 本発明に係る締結構造体(配電盤フレーム)の一例の一部を示す斜視図である。
以下に、本発明に関する実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されない。
図10は本発明に係る締結構造体(配電盤フレーム)の一例の一部を示す斜視図である。本発明において「締結構造体」とは、2以上の被締結部材がリベットによって締結されて組み立てられた構造体のことを意味するものとする。本発明に係る締結構造体の例として、鉄鋼等で構成される配電盤のフレーム(筐体)が挙げられる。図10に示す配電盤フレーム(以下、「フレーム」と称する。)100は、フレーム100の骨格となる枠体101と、枠体101に取り付けられた天板102、一対の側面板103(図1では一対のうち片方のみを図示している。)および前面板104を有する。図1には図示しないが、フレーム100の下部に天板102と対向する床板が設けられ、フレーム100の後ろ側に前面板104と対向する背面板が設けられている。フレーム100は、天板102、一対の側面板103、前面板104、床板および背面板とで囲まれた箱型形状を有する。そして、枠体101への床板102、側面板103、前面板104、床板および背面板は、締結部(リベット)106によって固定されている。また、通常、フレーム100の表面には塗膜が形成されている。
次に、締結部(リベット)106について詳述する。図1は実施例1の締結構造体を模式的に示す断面図であり、図2は実施例1の第1の被締結部材(塗装前)を模式的に示す断面図および上面図である。図1に示すように、本発明に係る締結構造体は、第1の被締結部材1aおよび第2の被締結部材2が、リベット3(皿頭リベット)によって締結されている構造を含む。第1の被締結部材1aは、締結構造体の表側となる部材であり、第1の被締結部材1aの表面から反対側の面に向かって設けられた凹部(皿穴)8aを有する。また、第1の被締結部材1aは、皿穴8aの底面から反対側の面まで貫通する貫通孔(下穴)10aが設けられている。第2の被締結部材2は、第1の被締結部材1aの下穴10aと直結し、第2の被締結部材2を厚さ方向に貫通する貫通孔10bが形成されている。皿穴8a、第1の貫通孔10aおよび第1の貫通孔10bがリベット孔を構成する。リベット3の頭部30は第1の被締結部材1aの凹部8aに収容され、リベット3の胴部31は、下穴10aおよび貫通孔10bで形成される貫通孔10に収容される。
図1および2に示すように、第1の被締結部材1aの皿穴8aには、第1の被締結部材1aを上面からみたときに、円形の貫通孔10aの外周を囲むように断面が凸状の突起4aが設けられている。この突起4aがリベットの頭部30と接触する。また、リベットの胴部31と第2の被締結部材2の貫通孔10bの一部とが接触する。第1第1の被締結部材1aおよび第2の被締結部材2の表面は、それぞれ塗装処理が施されて塗膜13および塗膜6を有するが、突起4aは未塗装である。また、リベット3と突起4aとが接触する部分、リベット3と第2の貫通孔10bの一部とが接触する部分、リベット3、第1の貫通孔10aおよび第2の貫通孔の他の部分(リベット3と接触しない部分)で囲まれた部分(図1中の点線で囲まれた部分)は、塗膜を有していない。このため、図1の矢印で示す導通経路5が確保され、被締結部材1aからリベット30を介し、被締結部材2と貫通孔10bの一部との接触部分まで導通を得ることができる。第1の被締結部材1aは、表面から突起4aとリベットの頭部30が接触する箇所までは塗膜13が形成されている。
次に、第1の被締結部材1aの塗膜13の形成方法について説明する。図3は図2の第1の被締結部材にマスキング冶具12を挿入して塗装を施した断面図である。図3に示すように、塗装前の第1の被締結部材1aの皿穴8aおよび貫通孔10aにマスキング冶具12を挿入し、塗装処理を施す。このとき、上述したリベット3の場合と同様に、マスキング冶具12と突起4aとが接触し、また貫通孔10aの縁14とマスキング冶具12とが接触するため、塗膜13は、第1の被締結部材1aの表面から突起4aまでの間は形成されるが、突起4aおよびその先の部分には形成されない。このため、リベット3と接触する突起4aは塗装されず、導通経路を確保することができる。
以下、本発明における突起4aの効果について詳述する。図4は第1の被締結部材の凹部に突起部を設けない場合の塗膜の形成態様の一例を模式的に示す断面図であり、図5は第1の被締結部材の穴に突起部を設けた場合の塗膜の形成態様の一例を模式的に示す断面図である。
ここで、リベットには大きく丸頭リベットと皿頭リベットがある。丸頭リベットの場合は、リベット締結する被締結部材1aと被締結部材2の締結孔を、電着塗装前にシリコン等の弾性のある素材でできたマスキング治具を挿入し、その後塗装し、塗装後にマスキング治具を外して丸頭リベットを締結することで、被締結部材の未塗装箇所と丸頭リベットのスリーブを通して安定した導通を確保することができる。一方、皿頭リベットの場合、図1に示すように、被締結部材1aに穿孔した皿穴8aは皿形状を有しており、貫通孔10aは、皿穴8aの底面から被締結部材1aに向かって垂直状に貫通している。この垂直状の部分は、マスキング治具を挿入し固定するのに十分な接触面積がなく、挿入したマスキング治具が動いてしまう。そのため、電着塗装する際に、マスキング冶具と凹部および貫通孔との間に塗料が入り込んでしまい、適切なマスキングができない。
この問題は、図4の右半分に示すように、皿孔全体を縁まで覆うようにマスキング冶具12でマスキングすることで(図4のX1部分)解決できるが、このような態様では、図4の左半分のY1部分の矢印に示すように、塗装完了後に、皿孔の縁に未塗装部分を生じるという問題が生じる。この結果、未塗装部分は防錆力がなくなり、意匠性も損なわれる。また、皿孔8aの途中までマスキングをしようとしても、マスキング治具がうまく皿孔の斜面にフィットせず、電着塗料が皿孔とマスキング治具の
隙間に入り込み塗装され、導通経路を確保できないという課題がある。
また、特許文献1のように、リベット締結用の皿穴の斜面に、貫通孔の中心から放射状に伸びる突条を有する構成の場合、突条とマスキング治具の接触部はマスキングできるものの、突条間はマスキング冶具と接触しないことから、この隙間から皿孔斜面を介して塗料が皿孔内部に入り込み、塗料が溜まってしまう。溜まった塗料は、乾燥中に固まって皿孔が変形し、正常なリベット締結ができなくなる。
上記課題を解決するために、本発明では、図5に示すように、皿穴8aの斜面に、貫通孔10aを囲むように(貫通孔10aと同心円上に配置された)凸型突起4aを設け、マスキング治具12を突起4aと貫通孔10aで固定する。このようにして、突起4aを確実にマスキングし、突起4aと接触したマスキング冶具12が蓋のように構成されることで、マスキング冶具12と皿穴8aの間への塗料の侵入を防止することができる(図5のZ部分)。本発明は、上述した特許文献のように塗膜を破って導通経路を確保するものではないので、塗膜が厚膜(40〜100μm)であっても、締結力を従来よりも高める必要はなく、安定した導通を確保することができる。
突起4aは、塗膜13の厚さ以上の高さであり、かつ、リベット3を第1の被締結部材1aの表面から突出させない高さを有することが好ましい。確実に導通を確保するためと、被締結構造体の表面に突出部がある場合、他の物が引っ掛かったりするなど不具合が生じ、意匠性も損なわれるためである。また、突起4aは、前記凹部の表面に対して垂直に設けられている(図2の角度αが90°である)ことが好ましい。
突起4aを有する第1の被締結部材1aの作製方法として、まず第1の被締結部材1aに下穴10aを穿孔し、その後、金型により加工を施して突起4aを有する皿孔8aを形成することができる。また、突起部4aより外側の皿孔8aの縁(図5のX2部分およびY2部分)には塗料が入り込み塗装されるため、皿孔8aの縁に塗膜が形成され、塗膜に含まれる防錆剤の効果を発揮できると共に、意匠性を損ねることもない。
マスキング治具12は弾性があり、突起部4aおよび貫通穴10aに密着可能なものを用いることが好ましい。例えば、シリコンゴムやポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が好ましい。
図6は実施例2の第1の被締結部材(塗装前)の一例を模式的に示す断面図であり、図7は実施例2の第1の被締結部材(塗装前)の他の例を模式的に示す断面図である。実施例1と異なる点は、図6に示す第1の被締結部材1bは、突起4bの両側に、突起4bを挟んで設けられた溝20を有することにある。皿穴8bの斜面の断面形状は、突起4bおよび溝20を有することで波型形状となる。このような形状とすることで、凸型の突起4bと凹型の溝20の両方にマスキング治具が食い込むことで、マスキング冶具との密着性をより高めることができるため、より確実に未塗装部を確保できる。これによって、リベットを締結した際に、より安定して導通を得ることができる。このような被締結部材1bも、上述した被締結部材1aと同様に作製することができる。
また、図7に示すように、突起4cを複数としてそれぞれ第1の貫通孔を囲んで同心円上に配置することで導通箇所が複数箇所になり、さらに安定して導通部を得ることが可能である。
図8は実施例3の第1の被締結部材(塗装前)の一例を模式的に示す断面図および上面図である。実施例1と異なる点は、図8に示す第1の被締結部材1dは、突起4dを皿穴8dの表面に対して垂直ではなく、表面の垂線に対して鋭角をなす(例えば、45°である)ように設けている点にある。このように突起4dを設けることで、とマスキング冶具との密着性をより高めることができるため、より確実に未塗装部を確保できる。これによって、リベットを締結した際に、より安定して導通を得ることができる。このような被締結部材1dも、上述した被締結部材1aと同様に作製することができる。
図9は実施例4の第1の被締結部材(塗装前)を模式的に示す上面図である。リベット孔は通常丸孔である。この場合、円筒形状のマスキング治具を挿入すると、突起4を有することによって密着性が高いため、マスキング治具は回転しづらい構成ではあるが、皿穴8eを、三角形やそれ以上の多角形にすることで、丸穴である場合よりも円筒形マスキング治具を挿入した際の回転をより防止し、固定し易くすることができる。これにより、貫通孔側のマスキングを確実にし、より安定して未塗装部を確保できる。
以上、説明したように、本発明によれば、厚膜の塗膜を有する被締結部材であっても、締結後の塗装不具合を防止し、かつ、被締結部材間の導通を確実に確保することが可能な締結構造体および締結構造体の組立方法を提供することができることが示された。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1a,1b,1c,1d,1e…第1の被締結部材、2…第2の被締結部材、3…締結部材(皿頭リベット)、30…リベット頭部、31…リベット胴部、4a,4b,4c,4d…突起部、5…導通経路、6…第2の被締結部材の塗膜、8a,8b,8c,8d,8e…凹部(皿孔)、10…貫通孔、10a…第1の貫通孔、10b…第2の貫通孔、11…塗膜形成後の第1の被締結部材、12…マスキング治具、13…第1の被締結部材の塗膜、14…第1の貫通孔の縁、20…溝、16…凹部の表面、100…締結構造体(配電盤フレーム)、101…枠体、102…天板、103…側板、104…正面板、105…取手、106…締結部。

Claims (11)

  1. 2つの被締結部材と、前記2つの被締結部材を締結するリベットと、を有する締結構造体において、
    前記被締結部材の一方は、表面から反対側の面に向かって設けられた凹部と、前記凹部の底面から前記反対側の面まで貫通する第1の貫通孔と、を有し、
    前記被締結部材の他方は、第2の貫通孔を有し、
    前記リベットが、前記凹部、前記第1の貫通孔および前記第2の貫通孔に挿入されて前記2つの被締結部材が締結されており、
    前記凹部の表面は、前記第1の貫通孔を囲んで設けられた突起を有し、前記突起と前記第2の貫通孔の一部のそれぞれが、前記リベットと接触しており、
    前記2つの被締結部材は、前記リベットと前記突起とが接触する部分、前記リベットと前記第2の貫通孔の一部とが接触する部分、前記リベット、前記第1の貫通孔および前記第2の貫通孔の他の部分で囲まれた部分以外の部分に塗膜を有することを特徴とする締結構造体。
  2. 請求項1記載の締結構造体において、前記凹部は、前記突起の両側に設けられた溝を有することを特徴とする締結構造体。
  3. 請求項1記載の締結構造体において、前記突起は複数設けられており、それぞれが前記第1の貫通孔を囲んで同心円上に配置されていることを特徴とする締結構造体。
  4. 請求項1記載の締結構造体において、前記突起は、前記凹部の表面に対して垂直に設けられていることを特徴とする締結構造体。
  5. 請求項1記載の締結構造体において、前記突起は、前記凹部の表面の垂線に対して45°傾斜して設けられていることを特徴とする締結構造体。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の締結構造体において、前記突起は、前記塗膜の厚さ以上の高さであり、かつ、前記リベットを前記締結構造体の表面から突出させない高さを有することを特徴とする締結構造体。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の締結構造体において、前記リベットが皿頭リベットであり、前記凹部が皿穴であり、前記皿穴の傾斜面に前記突起が設けられていることを特徴とする締結構造体。
  8. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の締結構造体において、前記凹部が、上面からみたときに、多角形であることを特徴とする締結構造体。
  9. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の締結構造体において、前記締結構造体が、配電盤用フレームであることを特徴とする締結構造体。
  10. 2つの被締結部材がリベットで締結された締結構造体の組立て方法において、
    前記被締結部材として、表面から反対側の面に向かって設けられた凹部と、前記凹部の底面から前記反対側の面まで貫通する第1の貫通孔と、前記凹部の表面に、前記第1の貫通孔を囲んで設けられた突起を有する第1の被締結部材と、第2の貫通孔を有する第2の被締結部材と、を準備し、
    前記第1の被締結部材の前記凹部と前記第1の貫通孔にマスキング冶具を挿入し、前記突起および前記第1の貫通孔に前記マスキング冶具を接触させた状態で前記第1の被締結部材に塗装を施し、
    前記第1の被締結部材から前記マスキング冶具を外し、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とが対向するように前記第1の被締結部材および前記第2の被締結部材を組み合わせ、前記凹部、前記第1の貫通孔および前記第2の貫通孔に前記リベットを挿入し、前記第1の被締結部材および前記第2の被締結部材を締結することを特徴とする締結構造体の組立て方法。
  11. 請求項10記載の締結構造体の組立方法において、前記第1の被締結部材と前記第2の被締結部材とを締結する前に、前記第2の被締結部材の前記第2の貫通孔以外に塗膜を形成することを特徴とする締結構造体の組立方法。
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