JP2017180434A - コンプレッサー用斜板 - Google Patents

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Abstract

【課題】遠心力により斜板上から潤滑油が飛散するのを抑制することができるコンプレッサー用斜板を提供する。【解決手段】平板状の基材210と、基材210の板面210bを被覆するコーティング部220と、を具備する斜板200であって、コーティング部220は、その表面に、径方向に並ぶ複数の山部221を有し、山部221は、内周側壁面221bが外周側壁面221aよりも急傾斜となるように形成されている。また、山部221は、径方向断面視において、外周側壁面221aが略円弧状に凹むように形成されている。【選択図】図7

Description

本発明は、コンプレッサー用斜板の技術に関する。
従来、コンプレッサー用斜板の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1には、平板状の基材上に固体潤滑コーティング膜を有するコンプレッサー用斜板が記載されている。固体潤滑コーティング膜の摺動表面には、同心円状の複数の溝が形成されている。これにより、固体潤滑コーティング膜の摺動表面は、径方向において山部と谷部が連続するように形成されている。
このように構成されるコンプレッサー用斜板においては、溝の山部により、被摺動部材(シュー)との微妙な当たりを速やかに確保することで、初期なじみ性を向上させることができる。また、溝の谷部により、斜板上への潤滑油の保持を図ることができる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、斜板の高速回転時には、遠心力による潤滑油の飛散を十分に防止できないという問題があった。潤滑油が飛散されると、斜板上に潤滑油を十分に保持することができず、焼付きが生じるおそれがあった。
国際公開2012/070615号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、遠心力により斜板上から潤滑油が飛散するのを抑制することができるコンプレッサー用斜板を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、平板状の基材と、前記基材の表面を被覆するコーティング部と、を具備するコンプレッサー用斜板であって、前記コーティング部は、その表面に、径方向に並ぶ複数の山部を有し、前記山部は、内周側壁面が外周側壁面よりも急傾斜となるように形成されているものである。
請求項2においては、前記山部は、軸線方向視において、互いに同心の円環状に形成されているものである。
請求項3においては、前記山部は、径方向断面視において、前記外周側壁面が略円弧状に凹むように形成されているものである。
請求項4においては、前記山部は、径方向断面視において、前記外周側壁面が直線状となるように形成されているものである。
請求項5においては、前記山部は、径方向断面視において、前記外周側壁面が略円弧状に膨らむように形成されているものである。
請求項6においては、前記山部は、前記内周側壁面の先端部が前記内周側壁面の基部よりも内周側に位置するように形成されているものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、遠心力により斜板上から潤滑油が飛散するのを抑制することができる。
請求項2においては、コンプレッサー用斜板の全周に亘って潤滑油の飛散を抑制することができる。
請求項3においては、斜板上に潤滑油を多く保持することができる。
請求項4においては、山部を容易に製造することができる。
請求項5においては、山部の耐久性を向上させることができる。
請求項6においては、遠心力により斜板上から潤滑油が飛散するのをより抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る斜板が用いられる斜板式コンプレッサーの全体的な構成を示した側面断面図。 伝達機構を示した側面図。 最大容量時における伝達機構を示した側面図。 伝達機構を示した平面図。 斜板とピストンとの係合部を示す側面断面図(一部拡大図)。 本発明の一実施形態に係る斜板の模式平面図。 図6のA−A断面図(一部拡大図)。 第二実施形態に係る斜板の側面断面図(一部拡大図)。 第三実施形態に係る斜板の側面断面図(一部拡大図)。 第四実施形態に係る斜板の側面断面図(一部拡大図)。
以下では、図中の矢印U、矢印D、矢印F、矢印B、矢印L及び矢印Rで示した方向を、それぞれ上方向、下方向、前方向、後方向、左方向及び右方向と定義して説明を行う。
まず、図1から図5を用いて、斜板式コンプレッサー1の構成の概要について説明する。
斜板式コンプレッサー1は、例えば車両用の空調装置等に用いられる斜板式のコンプレッサーである。斜板式コンプレッサー1は、主としてハウジング10、回転軸20、ロータ30、斜板200、ピストン50、シュー60、ばね70、制御弁80及び伝達機構100を具備する。
図1に示すハウジング10は、略箱状に形成される。ハウジング10の内側には、クランク室10aが設けられる。ハウジング10の前後中途部には、シリンダブロック11が設けられる。
シリンダブロック11には、シリンダボア11aが形成される。シリンダボア11aは、軸線方向を前後方向へ向けた円形断面を有するように形成される。なお、シリンダボア11aは、図1において1つしか示されていないが、周方向に間隔をおいて複数形成されている。シリンダボア11aにおいて後述するピストン50の後方には、圧縮室11bが形成される。
図1から図4に示す回転軸20は、軸線方向を前後方向に向けて配置される。回転軸20は、ハウジング10の中央部に回転可能に支持される。回転軸20の一端部(前端部)は図示しない駆動源に連結される。回転軸20には、円環板状の止め輪21が設けられる。止め輪21は、回転軸20の後部に固定される。
図1から図4に示すロータ30は、軸線方向を前後方向へ向けた略円板状の部材である。ロータ30は、その軸線方向が回転軸20の軸線方向と一致するように、当該回転軸20に固定されている。これにより、ロータ30は、回転軸20と一体回転可能に形成されている。ロータ30は、ロータ側アーム31を具備する。
ロータ側アーム31は、ロータ30の後部(斜板40と対向する側)に設けられる。ロータ側アーム31は、ロータ30から後方に突出するように形成される。ロータ側アーム31は、ロータ30の後部に当該ロータ30と一体的に形成される。ロータ側アーム31は、ロータ30の周方向に互いに間隔をおいて2つ形成される(図4参照)。
斜板200は、円形平板状に形成される部材である。斜板200の中央部分には、回転軸20が挿通される。斜板200は、回転軸20の前後中途部に設けられる。斜板200は、ロータ30の後側に設けられる。斜板200は、回転軸20に対して、前後方向へスライド可能に、且つ、前後へ傾動可能に支持される。なお、斜板200は、回転軸20に固定されていないが、後述する伝達機構100により回転軸20(ロータ30)の回転に伴って回転する。斜板200は、斜板側アーム201を具備する。
斜板側アーム201は、斜板200の前部(ロータ30と対向する側)に設けられる。斜板側アーム201は、斜板200から略前方に突出するように形成される。斜板側アーム201は、周方向において、2つのロータ側アーム31の間に配置される。
その他、斜板200の構成の詳細については、後述する。
図1及び図5に示すピストン50は、シリンダブロック11に形成されたシリンダボア11aに対して摺動するものである。ピストン50は、主として係合部51及び頭部52を具備する。
係合部51は、ピストン50の前部を構成するものである。係合部51には、切欠部53が形成される。
切欠部53は、係合部51の前後中途部において、係合部51の径方向内側の側部が切り欠かれたように形成される。切欠部53は、斜板200の外周端部を跨ぐように設けられる。切欠部53の側面には、後述するシュー60が収容される一対の凹部が形成される。当該一対の凹部は、それぞれ球冠状に形成され、前後に対向するように設けられる。当該凹部には、シュー60と摺動する凹状曲面53aが形成される。
頭部52は、ピストン50の後部を構成するものである。頭部52は、シリンダボア11aに対して摺動可能に配置される。頭部52は、係合部51の後方に形成される。頭部52は、軸線方向を前後方向へ向けた円形断面を有するように形成される。頭部52の外径は、シリンダボア11aの内径と略同一となるように形成される。
図1及び図5に示すシュー60は、斜板200とピストン50とを係合するものである。シュー60は略半球状に形成される。シュー60は、ピストン50の切欠部53に形成された凹部に収容され、斜板200の外周端部の前後にそれぞれ配置される(図5参照)。シュー60は、平面部分が斜板200と接するように配置される。シュー60は、球面部分が切欠部53に形成された凹部に対して揺動可能となるように配置される。
図1に示すばね70は、斜板200を付勢するものである。ばね70は、圧縮ばねである。ばね70の中央部には、回転軸20が挿通される。ばね70は、伸縮方向を前後方向へ向けた状態で、斜板200の前後にそれぞれ配置される。これにより、ばね70は、斜板200を前後から付勢している。
図1に示す制御弁80は、クランク室10aの内圧を調整するものである。制御弁80は、ハウジング10の後部に配置される。
伝達機構100は、ロータ30の回転に伴って斜板200を回転させるものである。また、伝達機構100は、斜板200の傾動を案内するものである。なお、図1、図2及び図4においては、斜板式コンプレッサー1の吐出容量が最小時の状態を示しており、図3においては、斜板式コンプレッサー1の吐出容量が最大時の状態を示している。
図1から図4に示す伝達機構100は、ロータ30と斜板200とを連結するように形成される。伝達機構100は、主として連結アーム110、ロータ側連結ピン120及び斜板側連結ピン130を具備する。
連結アーム110は、伝達機構100のうちロータ側アーム31と斜板側アーム41とを連結する部分である。連結アーム110は、略前後方向に延びるブロック状に形成される。連結アーム110の前部は、2つのロータ側アーム31の間に配置される。連結アーム110の後部は、周方向に2つに分割される。連結アーム110の当該分割された部分には、斜板側アーム41の前端部が配置される。
ロータ側連結ピン120は、ロータ側アーム31と連結アーム110とを回動可能に連結するものである。ロータ側連結ピン120は、左右に延びる略円柱状に形成される。ロータ側連結ピン120は、2つのロータ側アーム31及び連結アーム110に回動可能となるように挿通される。これによって、ロータ側アーム31と連結アーム110とが、ロータ側連結ピン120を中心として相対的に回動可能な状態で連結される。
斜板側連結ピン130は、斜板側アーム41と連結アーム110とを回動可能に連結するものである。斜板側連結ピン130は、左右に延びる略円柱状に形成される。斜板側連結ピン130は、連結アーム110の後部(2つに分割された部分)及び斜板側アーム41に回動可能となるように挿通される。これによって、斜板側アーム41と連結アーム110とが、斜板側連結ピン130を中心として相対的に回動可能な状態で連結される。
以下では、図6及び図7を用いて、斜板200の構成について詳細に説明する。なお、図7において示される方向の定義は、図1から図5において示される方向の定義とは異なっている。また、図6は、主としてコーティング部220の山部221の構造を説明するためのものであって、斜板200の形状は模式的に示されている。
前述の如く、斜板200は、伝達機構100により回転軸20(ロータ30)の回転に伴って回転するように形成されている。斜板200は、基材210及びコーティング部220を具備する。
基材210は、斜板200の主たる構造体を形成するものである。基材210は、円形板状に形成される。基材210の中央部分には、回転軸20が挿通される貫通孔210aが形成される。貫通孔210aは、斜板200が傾動可能な形状に形成される。基材210の両側の板面210b(表面)は、平坦状に形成される。
コーティング部220は、基材210の板面210bを被覆するものである。コーティング部220は、上下両側の板面210bに形成される。なお、図7においては、上側のコーティング部220のみを示しているが、下側のコーティング部220も同様の構造(上下対称の構造)を有している。以下においては、特に断りのない限り、上側のコーティング部220について説明する。
コーティング部220は、平均粒径が5〜50μmである球状黒鉛5〜60質量%を含有し、残部ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂の1種又は2種からなる樹脂系コーティング層である。
球状黒鉛粒子は、最小径/最大径の比率(粒子比)が0.5以上の黒鉛粒子が全黒鉛粒子個数の50%以上存在するものである。球状黒鉛粒子の平均粒径Dは、コーティング部220の膜厚tに対して、0.25t<D<0.67tの範囲にあることが好ましい。コーティング部220の膜厚tは、5〜50μmが好ましく、10〜40μmがより好ましい。
球状黒鉛粒子の黒鉛化度は、好ましくは0.6以上であり、さらに好ましくは0.8以上である。かかる黒鉛化度が高い球状黒鉛粒子は、黒鉛の球状化粉砕加工により得ることができる。
球状黒鉛粒子は、コーティング部220全体に対して、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜50質量%配合する。
上記した球状黒鉛粒子の残部は、ポリイミド(PI)及び/又はポリアミドイミド(PAI)樹脂からなる樹脂系バインダーである。ポリイミドとしては、液状もしくは固体粉末状のポリエステルイミド、芳香族ポリイミド、ポリエーテルイミド、ビスマレインイミドなどを使用することができる。
ポリアミドイミド樹脂としては、芳香族ポリアミドイミド樹脂を使用することができる。これらの樹脂は何れも耐熱性に優れ、摩擦係数が小さいという特長を有している。なお、固体潤滑剤としてMoS粒子を添加することができるが、MoS粒子が添加されていなくとも、球状黒鉛粒子の固体潤滑剤作用の持続性があるから、良好な摺動特性が得られる。
コーティング部220には、山部221が形成される。
山部221は、コーティング部220の表面(シュー60と摺動する面)に凸状に形成されるものである。山部221は、上方に向かうに従い径方向の幅が狭くなる先尖り状に形成される。山部221は、径方向に並ぶように複数形成される。山部221は、平面視(軸線方向視)において、互いに径の異なる同心の円環状に形成される。山部221は、径方向において等間隔に形成される。これにより、コーティング部220の表面においては、径方向断面視(図7参照)において、隣り合う山部221同士の間に谷部が形成される(山部と谷部が交互に並ぶように形成される)こととなる。山部221には、外周側壁面221a及び内周側壁面221bが形成される。
図7に示す外周側壁面221aは、山部221の外周側の壁面である。外周側壁面221aは、比較的(後述する内周側壁面221bよりも)緩やかに傾斜するように形成される。外周側壁面221aは、径方向断面視において、略円弧状に凹むように形成される。
図7に示す内周側壁面221bは、山部221の内周側の壁面である。内周側壁面221bは、外周側壁面221aよりも急傾斜となるように形成される。つまり、内周側壁面221bは、外周側壁面221aよりも、基材210の板面210bに対して垂直に近い角度で傾斜するように形成される。内周側壁面221bの径方向の幅は、外周側壁面221aの径方向の幅よりも小さくなるように形成される。内周側壁面221bは、径方向断面視において、略円弧状に凹むように形成される。
このように構成されるコーティング部220は、例えば、基材210の板面210bにコーティング材を塗布して被膜を形成した後、旋盤で切削加工すること等により形成することができる。
このように形成された斜板200は、コーティング部220を介してシュー60と摺動する。斜板200上(斜板200とシュー60との間)には潤滑油が供給され、斜板200とシュー60との摺動性を確保しているが、斜板式コンプレッサー1の使用初期においては、潤滑油が少なく厳しい条件となる。
しかしながら、本実施形態においては、シュー60とコーティング部220に形成された山部221が摺動すると、当該山部221の先端が摩耗及び変形することで、シュー60の微妙な当たりを速やかに確保することができる。したがって、初期なじみ性を著しく向上させることができる。
また、山部221が径方向に並ぶように形成されていることで、隣り合う山部221同士の間(谷部)に潤滑油を保持することができる。さらに、外周側壁面221a及び内周側壁面221bが凹むように形成されているため、潤滑油を多く保持することができる。これにより、温度上昇の抑制や摩擦特性の向上(低フリクション)、さらには焼付きの防止を図ることができる。
ここで、斜板200が回転軸20の軸線回りに高速で回転すると、斜板200上の潤滑油は、遠心力により斜板200の径方向外側へと移動(飛散)し易い状態となる。しかしながら、本実施形態においては、山部221の内周側壁面221bが急傾斜に形成されているため、当該内周側壁面221bによって、斜板200上の潤滑油を塞き止め易くなる。したがって、斜板200上の潤滑油が遠心力により径方向外側へ飛散してしまうのを抑制することができ、ひいては、高速回転時においても、斜板200上に潤滑油を保持することができる。
また、外周側壁面221aは、内周側壁面221bよりも緩やかに傾斜するように形成されている。これにより、外周側壁面221aが内周側壁面221bと同じように急傾斜に形成されている場合と比べて、山部221の径方向の幅を広く確保することができる。このため、山部221の耐久性を確保することができ、ひいては山部221が必要以上に摩耗及び変形してしまうのを防ぐことができる。
以上の如く、本実施形態に係る斜板200は、平板状の基材210と、前記基材210の板面210b(表面)を被覆するコーティング部220と、を具備する斜板200(コンプレッサー用斜板)であって、前記コーティング部220は、その表面に、径方向に並ぶ複数の山部221を有し、前記山部221は、内周側壁面221bが外周側壁面221aよりも急傾斜となるように形成されているものである。
このように構成されることにより、遠心力により斜板200上から潤滑油が飛散するのを抑制することができる。
また、前記山部221は、軸線方向視において、互いに同心の円環状に形成されているものである。
このように構成されることにより、斜板200の全周に亘って潤滑油の飛散を抑制することができる。
また、前記山部221は、径方向断面視において、前記外周側壁面221aが略円弧状に凹むように形成されているものである。
このように構成されることにより、斜板200上に潤滑油を多く保持することができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、山部221は、平面視において円環状に形成されるものとしたが、山部221の平面視における形状は、これに限定されるものではなく、適宜の形状(例えば直線状)とすることができる。また、山部221は、本実施形態においては、平面視において円環状、つまり周方向において連続した形状に形成されるものとしたが、これに限定されるものではなく、周方向において不連続なもの(例えば平面視において部分円環状のものが周方向に間隔をおいて並ぶように形成されるもの)であってもよい。
また、本実施形態においては、山部221は、平面視において、互いに径の異なる同心の円環状のものが複数形成されるものとしたが、これに限定されるものではなく、例えば螺旋状に形成されるものであってもよい。
また、本実施形態においては、内周側壁面221bの径方向の幅が外周側壁面221aの径方向の幅よりも小さくなるように形成されることを以って、内周側壁面221bは外周側壁面221aよりも急傾斜であるとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、内周側壁面221bの最も急な傾斜の部分が外周側壁面221aの最も急な傾斜の部分よりも急傾斜であることを以って、内周側壁面221bが外周側壁面221aよりも急傾斜であるとしてもよい。
また、本実施形態においては、山部221の外周側壁面221a及び内周側壁面221bは、径方向断面視において略円弧状に凹むように形成されるものとしたが、山部221の外周側壁面221a及び内周側壁面221bの形状はこれに限定されるものではない。以下では、山部221の外周側壁面221a及び内周側壁面221bの別実施形態について説明する。
まず、図8を用いて、本発明の第二実施形態に係る斜板300について説明する。
第二実施形態に係る斜板300が、第一実施形態に係る斜板200と異なる点は、山部221に代えて山部321を具備する点である。よって以下では、第二実施形態に係る斜板300のうち第一実施形態に係る斜板200と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
山部321は、第一実施形態に係る山部221と同様に、上方に向かうに従い径方向の幅が狭くなる先尖り状に形成される。山部321には、外周側壁面321a及び内周側壁面321bが形成される。
外周側壁面321aは、山部321の外周側の壁面である。外周側壁面321aは、比較的(後述する内周側壁面321bよりも)緩やかに傾斜するように形成される。外周側壁面321aは、径方向断面視において、直線状に形成される。
内周側壁面321bは、山部321の内周側の壁面である。内周側壁面321bは、外周側壁面321aよりも急傾斜となるように形成される。内周側壁面321bは、基材210の板面210bに対して略垂直となるように形成される。内周側壁面221bは、径方向断面視において、直線状に形成される。
このように形成される山部321は、隣り合う山部321同士の間(谷部)の形状を単純化することができるので、加工を容易とすることができる。また、切削工具の形状を単純化することができるので、設備を簡素化することができる。
以上の如く、第二実施形態に係る山部321は、径方向断面視において、外周側壁面321aが直線状となるように形成されているものである。
このように構成されることにより、山部321を容易に製造することができる。
次に、図9を用いて、本発明の第三実施形態に係る斜板400について説明する。
第三実施形態に係る斜板400が、第一実施形態に係る斜板200と異なる点は、山部221に代えて山部421を具備する点である。よって以下では、第三実施形態に係る斜板400のうち第一実施形態に係る斜板200と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
山部421は、第一実施形態に係る山部221と同様に、上方に向かうに従い径方向の幅が狭くなる先尖り状に形成される。山部421には、外周側壁面421a及び内周側壁面421bが形成される。
外周側壁面421aは、山部421の外周側の壁面である。外周側壁面421aは、比較的(後述する内周側壁面421bよりも)緩やかに傾斜するように形成される。外周側壁面421aは、径方向断面視において、略円弧状に膨らむように形成される。
内周側壁面421bは、山部421の内周側の壁面である。内周側壁面421bは、外周側壁面421aよりも急傾斜となるように形成される。つまり、内周側壁面421bは、外周側壁面421aよりも、基材210の板面210bに対して垂直に近い角度で傾斜するように形成される。
このように形成された山部421は、先端部の形状により初期なじみ性を向上させることができる。また、外周側壁面421aが略円弧状に膨らむように形成されていることにより、山部421の体積を大きくとることができる。したがって、初期なじみ性を向上させつつ、山部421の耐久性を向上させることができる。
以上の如く、第三実施形態に係る山部421は、径方向断面視において、外周側壁面421aが略円弧状に膨らむように形成されているものである。
このように構成されることにより、山部421の耐久性を向上させることができる。
次に、図10を用いて、本発明の第四実施形態に係る斜板500について説明する。
第四実施形態に係る斜板500が、第一実施形態に係る斜板200と異なる点は、山部221に代えて山部521を具備する点である。よって以下では、第四実施形態に係る斜板500のうち第一実施形態に係る斜板200と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
山部521は、第一実施形態に係る山部221と同様に、上方に向かうに従い径方向の幅が狭くなる先尖り状に形成される。山部521には、外周側壁面521a及び内周側壁面521bが形成される。
外周側壁面521aは、山部521の外周側の壁面である。外周側壁面521aは、比較的緩やかに傾斜するように形成される。
内周側壁面521bは、山部521の内周側の壁面である。内周側壁面521bは、基材210の板面210bに対して90°以上の傾斜角度となるように形成される。つまり、内周側壁面521bは、その先端部(シュー60側の端部)が当該内周側壁面521bの基部(基材210側の端部)よりも内周側に位置するように形成される。
このように山部521が形成されることで、隣り合う山部521の間に入った潤滑油が遠心力によって径方向外側へ移動するのを、内周側壁面521bでより塞き止め易くすることができる。したがって、潤滑油の径方向外側への飛散をより抑制することができる。
以上の如く、第四実施形態に係る山部521は、内周側壁面521bの先端部が前記内周側壁面521bの基部よりも内周側に位置するように形成されているものである。
このように構成されることにより、遠心力により斜板500上から潤滑油が飛散するのをより抑制することができる。
200、300、400、500 斜板
210 基材
210b 板面
220 コーティング部
221、321、421、521 山部
221a、321a、421a、521a 外周側壁面

Claims (6)

  1. 平板状の基材と、
    前記基材の表面を被覆するコーティング部と、
    を具備するコンプレッサー用斜板であって、
    前記コーティング部は、
    その表面に、径方向に並ぶ複数の山部を有し、
    前記山部は、
    内周側壁面が外周側壁面よりも急傾斜となるように形成されている、
    コンプレッサー用斜板。
  2. 前記山部は、
    軸線方向視において、互いに同心の円環状に形成されている、
    請求項1に記載のコンプレッサー用斜板。
  3. 前記山部は、
    径方向断面視において、前記外周側壁面が略円弧状に凹むように形成されている、
    請求項1又は請求項2に記載のコンプレッサー用斜板。
  4. 前記山部は、
    径方向断面視において、前記外周側壁面が直線状となるように形成されている、
    請求項1又は請求項2に記載のコンプレッサー用斜板。
  5. 前記山部は、
    径方向断面視において、前記外周側壁面が略円弧状に膨らむように形成されている、
    請求項1又は請求項2に記載のコンプレッサー用斜板。
  6. 前記山部は、
    前記内周側壁面の先端部が前記内周側壁面の基部よりも内周側に位置するように形成されている、
    請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のコンプレッサー用斜板。
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