JP2017180286A - 2ステージターボシステムおよび2ステージターボシステムの制御方法 - Google Patents

2ステージターボシステムおよび2ステージターボシステムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンの広範な作動範囲にわたって必要な過給圧を発生させつつ、過給のレスポンスが向上された2ステージターボシステムを提供する。【解決手段】2ステージターボシステムは、エンジンの排気通路に設置される高圧段タービンを有する高圧段過給機と、排気通路において高圧段タービンの下流側に設置される低圧段タービンを有する、高圧段過給機より大型の低圧段過給機と、を備える2ステージターボシステムにおいて、低圧段タービンは、低圧段タービンのノズル流路に排ガスを導入するためのスクロール部であって、第1のスクロール通路および第2のスクロール通路の少なくとも2つスクロール通路を有しており、第1のスクロール通路を通過する排ガスが導入されるノズル流路の第1範囲と、第2のスクロール通路を通過する排ガスが導入されるノズル流路の第2範囲とが、ノズル流路の周方向において重複しないように構成される。【選択図】 図1

Description

本開示は、エンジンの過給システムである2ステージターボシステムに関する。
ディーゼルエンジンなどのエンジンに適用可能な過給システムとして、2ステージターボシステムが知られている。2ステージターボシステムは、既存のディーゼルエンジンに対して大幅な改良を加えることなく適用可能であり、低速でのトルクアップと高出力を両立させ、レスポンス(過渡応答性)にも優れる過給システムとして有望視される。より詳細には、2ステージターボシステムは、高圧段過給機と低圧段過給機の2つの過給機(ターボ)を直列に配置することで、排気通路に設置された各種バルブの開度制御による排気通路の流路の切り替えを通して、過給のステージの切り替えが可能な過給システムである。そして、エンジンの作動条件に応じて1ステージ過給と2ステージ過給とを切り替えることによって、エンジンの広範な作動範囲にわたって必要な過給圧を発生させつつ、低速でのレスポンスを向上させることを可能とする。一般的には、エンジンの低速時では排ガスは小流量であり、高圧段過給機、低圧段過給機の順に排ガスを流すことで2ステージ過給が行われるように排気通路の流路が切り替えられる。また、エンジンの中速時でも上記の2ステージ過給が行われるが、排ガスの一部は、高圧段過給機を通過することなく、低圧段過給機に直接流すように排気通路の切り替えが行われる。そして、エンジンの高速時には、大流量となる排ガスの全てを低圧段過給機に直接流すことで1ステージ過給が行われるように排気通路の流路が切り替えられる。
また、2ステージターボシステムの高圧段側には小型の過給機が取り付けられ、低圧段側には大型の過給機が取り付けられており、これによって、高圧段過給機の小流量側のレンジと低圧段過給機の大流量側のレンジとを活用することで、コンプレッサの作動範囲を拡大する。しかし、大型となる低圧段過給機のタービンは小型の物に比べて重さがあり、エンジンの低速時においてタービンの回転数は上昇しにくい。つまり、低圧段過給機のタービンのレスポンス性能はエンジンの低速時に劣ることから、エンジンの低速時において要求される過給圧は主に高圧段過給機によってまかなわれることになる。そこで、低圧段過給機の流量レンジを維持した上で、エンジンの低速時での低圧段過給機のレスポンスを改善する方法が提案されている。例えば特許文献1には、低圧段過給機をVGターボとすることが提案されている。また、特許文献2には、低圧段過給機のスクロール部にツインスクロールを適用することが提案されている。ツインスクロールでは、タービンの回転軸の周方向に沿って形成されたスクロール部において、回転軸の軸方向に2つの通路が並ぶような構造を有するが、排ガスの流量を2つの通路に分けてタービンに導くことで、排ガスの圧力がなまされることなくタービンを駆動することが可能となる。
米国特許第8671682号 US2007/0079612 A1
しかし、VGターボでは、ノズルベーンを開閉するための複雑なリンク機構が必要であり、構造が複雑となる課題がある(特許文献1)。また、ツインスクロールを採用した過給機のU/C0特性(後述の図4参照)はシングルスクロールを採用した過給機の特性と同様であり、エンジンの低速時におけるレスポンスの大幅な改善は見込みにくい(特許文献2)。なお、U/C0特性とは、タービン作動速度比(U/C0)とタービン効率との関係を表す特性であり、UはタービンTの周速度、C0は、タービンの入口、出口の圧力比と、入口温度から定義される理論速度となる。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、エンジンの広範な作動範囲にわたって必要な過給圧を発生させつつ、過給のレスポンスが向上された2ステージターボシステムを提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る2ステージターボシステムは、
エンジンの排気通路に設置される高圧段タービンを有する高圧段過給機と、
前記排気通路において前記高圧段タービンの下流側に設置される低圧段タービンを有する、前記高圧段過給機より大型の低圧段過給機と、を備える2ステージターボシステムにおいて、
前記低圧段タービンは、
前記低圧段タービンのノズル流路に排ガスを導入するためのスクロール部であって、第1のスクロール通路および第2のスクロール通路の少なくとも2つスクロール通路を有しており、
前記第1のスクロール通路を通過する前記排ガスが導入される前記ノズル流路の第1範囲と、前記第2のスクロール通路を通過する前記排ガスが導入される前記ノズル流路の第2範囲とが、前記ノズル流路の周方向において重複しないように構成される。
上記(1)の構成によれば、低圧段タービンの第1のスクロール通路および第2のスクロール通路の各々は、タービンホイールの周囲に形成されるノズル流路に対して異なる方向から部分的に排ガスを導入するよう構成される。つまり、低圧段タービンのスクロール部は、複数のスクロール通路のうちの一部(例えば第1のスクロール通路)に限定してエンジンから排出された排ガスを流すことで、排ガスを導入するノズル流路の範囲をその一部に限定することが可能に構成される。このため、複数のスクロール通路のうちの一部に限定することによりノズル流路の一部の範囲に排ガスを導入する場合には、ノズル流路の全範囲に対して排ガスを導入する場合よりも、タービンホイールを通過する際の排ガスの流速や圧力を高めることができ、低圧段タービンをより迅速に駆動することができる。また、複数のスクロール通路の各々がノズル流路の周方向において重複しないように構成されることで、ツインスクロールといった各々のスクロール通路が周方向において重複するよう構成される場合よりも、U/C0特性におけるタービン効率の最高点を、低U/C0側にシフトすることができる。このため、エンジンの低回転側においてより効率よく低圧段タービンを回転させることができる。このような特徴を備えるスクロール部を低圧段タービンに採用することで、2ステージターボシステムの大型の低圧段タービンをより迅速に効率良く駆動することができ、過給(過給効果)のレスポンスを向上することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記排気通路は、
前記エンジンと前記高圧段タービンの入口とを接続する高圧段導入通路と、
前記高圧段タービンの出口と前記低圧段タービンの前記第1のスクロール通路とを接続する第1低圧段導入通路と、
前記高圧段タービンを迂回して、前記エンジンと前記低圧段タービンの前記第2のスクロール通路とを接続する第2低圧段導入通路と、を含む。
上記(2)の構成によれば、2ステージターボシステムは、低圧段タービンの第1のスクロール通路には高圧段タービンを通過した排ガスを導入し、第2のスクロール通路には高圧段タービンを通過することなく、低圧段タービンに排ガスを直接導入することが可能に構成される。通常、2ステージターボシステムは、エンジンの回転数が中回転領域以下にある場合には過給のレスポンスの向上のために高圧段過給機を使用して過給を実行する。このような場合など、第1のスクロール通路からノズル流路に排ガスを導入することによって、高圧段タービンを駆動した後の排ガスの流速等をノズル流路に導入する際に高めることができ、2ステージターボシステムの大型の低圧段タービンをより迅速に効率良く回転させることができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記排気通路は、
前記高圧段タービンを迂回して、前記エンジンと前記低圧段タービンの前記第1のスクロール通路とを接続する高圧段バイパス通路と、
前記低圧段タービンを迂回して前記低圧段タービンの上流側と下流側とを連通する低圧段バイパス通路と、をさらに含み、
前記高圧段導入通路、前記第2低圧段導入通路、前記高圧段バイパス通路、および、前記低圧段バイパス通路の各々を通過する前記排ガスの流量の割合を調整可能なバルブ装置と、をさらに含む。
上記(3)の構成によれば、排気通路を形成する各通路(高圧段導入通路、第1低圧段導入通路、第2低圧段導入通路、高圧段バイパス通路)を通過する排ガスの流量の割合をバルブ装置によって調整することができる。これによって、高圧段過給機や低圧段過給機の切り替えや、低圧段過給機のスクロール部におけるスクロール通路の切り替えを行うことができ、エンジンの広範な作動範囲にわたって必要な過給圧を発生させつつ、過給のレスポンスに優れた2ステージターボシステムを提供することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
前記バルブ装置は、
前記高圧段導入通路に設置される第1バルブと、
前記第2低圧段導入通路に設置される第2バルブと、
前記高圧段バイパス通路に設置される第3バルブと、
前記低圧段バイパス通路に設置される第4バルブと、を有する。
上記(4)の構成によれば、高圧段導入通路、第1低圧段導入通路、第2低圧段導入通路、高圧段バイパス通路、および、低圧段バイパス通路の各々を通過する排ガスの流量の割合を、それぞれの通路に設けられる複数のバルブによって調整することができる。また、第4バルブによって、低圧段過給機の低圧段コンプレッサの出口側の圧力(ブースト圧)を調整することができ、サージングなどの低圧段過給機の異常運転を防止することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
前記バルブ装置は、前記高圧段導入通路、前記第2低圧段導入通路、前記高圧段バイパス通路および前記低圧段バイパス通路の各々を通過する排ガスの流量を調整可能な1つのバルブである。
上記(5)の構成によれば、排気通路を形成する各通路を通過する排ガスの割合を1つのバルブによって調整することができると共に、低圧段過給機の低圧段コンプレッサの出口側の圧力(ブースト圧)を調整することができ、サージングなどの低圧段過給機の異常運転を防止することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(3)〜(5)の構成において、
前記エンジンの回転数に応じて前記バルブ装置を制御する制御装置をさらに備える。
上記(6)の構成によれば、制御装置がバルブ装置を制御することにより、第1低圧段導入通路、第2低圧段導入通路、高圧段バイパス通路、および、低圧段バイパス通路の各々を通過する排ガスの流量の割合を、エンジンの回転数に応じて適切に調整することができ、2ステージターボシステムの作動モードを実現することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
前記制御装置は、前記エンジンの回転数が低回転領域にある場合においては、前記高圧段導入通路を前記排ガスが通過するのを可能とし、前記第2低圧段導入通路、前記高圧段バイパス通路および前記低圧段バイパス通路の各々を前記排ガスが通過するのを不可とするように、前記バルブ装置を制御する。
上記(7)の構成によれば、エンジンの回転数が低回転数領域にある場合には、低圧段タービンの第2のスクロール通路には排ガスを流さず、第1のスクロール通路に高圧段タービンを経由した排ガスを流すよう構成される。これによって、低圧段過給機において、低回転領域における排ガスの流量に応じた適切な容量を確保しつつ、過給のレスポンスを向上することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(6)または(7)の構成において、
前記制御装置は、前記エンジンの回転数が中回転領域にある場合においては、前記高圧段導入通路および前記第2低圧段導入通路の各々を前記排ガスが通過するのを可能とし、前記高圧段バイパス通路および前記低圧段バイパス通路の各々を前記排ガスが通過するのを不可とするように、前記バルブ装置を制御する。
上記(8)の構成によれば、エンジンの回転数が中回転数領域にある場合には、低圧段タービンの第1のスクロール通路に高圧段タービンを経由した排ガスを流すと共に、第1のスクロール通路および第2のスクロール通路の両方に排ガスを流すよう構成される。これによって、中回転領域における排ガスの流量に応じた適切な容量を確保しつつ、高圧段過給機および低圧段過給機による過給のレスポンスを向上することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(6)〜(8)の構成において、
前記制御装置は、前記エンジンの回転数が高回転領域にある場合においては、前記第2低圧段導入通路および前記高圧段バイパス通路の各々を前記排ガスが通過するのを可能とし、前記高圧段導入通路および前記低圧段バイパス通路の各々を前記排ガスが通過するのを不可とするように、前記バルブ装置を制御する。
上記(9)の構成によれば、エンジンの回転数が高回転数領域にある場合には、高圧段タービンに排ガスを流すことなく、低圧段タービンの第1のスクロール通路および第2のスクロール通路の両方に排ガスを流すよう構成される。つまり、高回転領域における排ガスの流量に対して効率の優れた低圧段過給機のみを利用して過給を行う。これによって、低圧段過給機によって大流量の排ガスに応じた適切な過給を行うことができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(9)の構成において、
前記制御装置は、前記エンジンの回転数が高回転領域における所定の回転数以上にある場合には、前記第2低圧段導入通路、前記高圧段バイパス通路および前記低圧段バイパス通路の各々を前記排ガスが通過するのを可能とし、前記高圧段導入通路を前記排ガスが通過するのを不可とするように、前記バルブ装置を制御する。
上記(10)の構成によれば、高回転数領域の高回転側にエンジンの回転数がある場合においてブースト圧を適切に調整することができる。
(11)本発明の少なくとも一実施形態に係る2ステージターボシステムの制御方法は、
エンジンの排気通路に設置される高圧段タービンを有する高圧段過給機と、前記排気通路において前記高圧段タービンの下流側に設置される低圧段タービンを有する、前記高圧段過給機より大型の低圧段過給機と、を備える上記(6)に記載の2ステージターボシステムの制御方法であって、
前記エンジンの回転数を取得する回転数取得ステップと、
前記エンジンの回転数の回転数領域を判定する領域判定ステップと、
前記エンジンの回転数が低回転領域にある場合においては、前記低圧段過給機の第1のスクロール通路に排ガスが通過するのを可能とし、前記低圧段過給機の第2のスクロール通路に排ガスが流れないようにバルブ装置を制御する低回転時制御ステップと、を備える。
上記(11)の構成によれば、エンジンの回転数が低回転領域にある場合の低圧段タービンのレスポンスを向上することができる。また、上記(1)〜(5)と同様に、2ステージターボシステムの大型の低圧段タービンをより迅速に効率良く駆動することができ、過給のレスポンスを向上することができる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(11)の構成において、
前記エンジンの回転数が中回転領域にある場合においては、低圧段過給機の第1のスクロール通路および前記第2のスクロール通路の両方に排ガスが通過するように前記バルブ装置を制御する中回転時制御ステップを、さらに備える。
上記(12)の構成によれば、エンジンの回転数が中回転領域にある場合の過給のレスポンスを向上することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、エンジンの広範な作動範囲にわたって必要な過給圧を発生させつつ、過給のレスポンスが向上された2ステージターボシステムが提供される。
本発明の一実施形態に係るエンジンに適用された2ステージターボシステムを示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る低圧段過給機の低圧段タービンのスクロール部の模式図であり、スクロール部は2つのスクロール通路を備えるダブルスクロール構造を有する。 本発明の一実施形態に係る低圧段過給機の低圧段タービンのスクロール部を周方向に沿って切断した断面図であり、図2のスクロール部の一部をA方向から見た図である。 本発明の一実施形態に係るダブルスクロール構造を有するスクロール部を備える低圧段過給機のU/C0特性を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る2ステージターボシステムの排気通路側を簡略化して示した模式図であり、バルブ装置は複数のバルブで構成される。 本発明の一実施形態に係る2ステージターボシステムの排気通路側を簡略化して示した模式図であり、バルブ装置は1つのバルブで構成される。 図5Aに対応した2ステージターボシステムの作動モードを説明するための模式図であり、エンジンの回転数が低回転領域にある場合の作動モードを示す図である。 図5Aに対応した2ステージターボシステムの作動モードを説明するための模式図であり、エンジンの回転数が中回転領域にある場合の作動モードを示す図である。 図5Aに対応した2ステージターボシステムの作動モードを説明するための模式図であり、エンジンの回転数が高回転領域にある場合の作動モードを示す図である。 図5Aに対応した2ステージターボシステムの作動モードを説明するための模式図であり、エンジンの回転数が高回転領域における高回転側にある場合の作動モードを示す図である。 図5Bに対応した2ステージターボシステムの作動モードを説明するための模式図であり、エンジンの回転数が低回転領域にある場合の作動モードを示す図である。 図5Bに対応した2ステージターボシステムの作動モードを説明するための模式図であり、エンジンの回転数が中回転領域にある場合の作動モードを示す図である。 図5Bに対応した2ステージターボシステムの作動モードを説明するための模式図であり、エンジンの回転数が高回転領域にある場合の作動モードを示す図である。 図5Bに対応した2ステージターボシステムの作動モードを説明するための模式図であり、エンジンの回転数が高回転領域における高回転側にある場合の作動モードを示す図である。 本発明の一実施形態に係る2ステージターボシステムの制御方法を示すフロー図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的設置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な設置を表す表現は、厳密にそのような設置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係るエンジン7に適用された2ステージターボシステム1を示す模式図である。図2は、本発明の一実施形態に係る低圧段過給機3の低圧段タービン3Tのスクロール部3Sの模式図であり、スクロール部3Sは2つのスクロール通路Pを備えるダブルスクロール構造を有する。図3は、本発明の一実施形態に係る低圧段過給機3の低圧段タービン3Tのスクロール部3Sを周方向に沿って切断した断面図であり、図2のスクロール部3Sの一部をA方向から見た図である。図4は、本発明の一実施形態に係るダブルスクロール構造を有するスクロール部3Sを備える低圧段過給機のU/C0特性を説明するための図である。図5A〜図5Dは、本発明の一実施形態に係る2ステージターボシステム1の排気通路9側を簡略化して示した模式図である。図6A〜図6Dは、図5Aに対応した2ステージターボシステム1の作動モードを説明するための模式図である。また、図7A〜図7Dは、図5Bに対応した2ステージターボシステム1の作動モードを説明するための模式図である。
図1〜図7Dに示されるように、2ステージターボシステム1はエンジン7に適用される過給システムである。エンジン7は1以上の気筒(図1では4気筒)を備えたディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどである。また、2ステージターボシステム1は、自動車、トラック、バス、船舶、産業用エンジン等の様々な分野のエンジン7に適用可能である。
図1〜図7Dに示されるように、2ステージターボシステム1は、高圧段過給機2と低圧段過給機3の2つの過給機(ターボ)を備える。これらの過給機(高圧段過給機2や低圧段過給機3)は、いずれも、エンジン7の吸気通路8に設置されるコンプレッサC(2C、3C)と、エンジン7の排気通路9に設置されるタービンT(2T、3T)とを備える。タービンTはタービンハウジングとタービンホイール(図3の符号31)とで構成され、コンプレッサCはコンプレッサハウジングとコンプレッサホイールとで構成される。また、コンプレッサCのコンプレッサホイールとタービンTのタービンホイールとがシャフトm(2m、3m)で結合される。そして、エンジン7の燃焼室(不図示)から排出される排ガスは、排気通路9を通って外部に向けて通過する際にタービンホイールを回転駆動する。これにより、タービンホイール31にシャフトmで同軸に結合されたコンプレッサホイールが回転駆動され、吸気通路8を通過する吸気が圧縮される。より詳細には、タービンTの回転駆動は、過給機のスクロール部Sを通過した排ガスがノズル流路Eからタービンホイールに吹き付けられること行われる(図3参照)。
これらの高圧段過給機2と低圧段過給機3とは、2ステージターボシステム1において直列に接続される。具体的には、図1、図5A〜図7Dに示されるように、排気通路9においては、高圧段過給機2のタービンT(高圧段タービン2T)は、排ガスの流れ方向において相対的にエンジン7に近い側となる排気通路9の上流側に設置され、低圧段過給機3のタービンT(低圧段タービン3T)は、この高圧段タービン2Tよりも排ガスの流れ方向において相対的にエンジン7から遠い側となる排気通路9の下流側に設置される。他方、吸気通路8においては、低圧段過給機3のコンプレッサC(低圧段コンプレッサ3C)は吸気通路8の上流側に設置され、高圧段過給機2のコンプレッサC(高圧段コンプレッサ2C)は、この低圧段コンプレッサ3Cの下流側の吸気通路8に設置される(図1参照)。このように、上記の2つの過給機は吸気通路8および排気通路9において直列に設置される。
また、低圧段過給機3は高圧段過給機2よりも大型である。通常、過給機は大型になるほど重量が増し、重量の増加に伴って慣性力が大きくなる。このため、過給機が大型になるほど、エンジン7の低速時におけるタービンTの回転数は上昇しにくく、レスポンス性能が劣る。その一方で、大型の過給機は、小型の過給機よりも排ガスの流量が大きい領域でのタービン効率に優れる。逆に、小型の過給機は、大型の過給機に比べて、排ガスの流量が少ない領域におけるタービン効率が優れており、少ない排ガスの流量でタービンTが効率よく回転駆動される。このような過給機の特性を利用して、2ステージターボシステム1は、相対的に小型の高圧段過給機2で小流量側の流量レンジをカバーし、相対的に大型の低圧段過給機3で大流量側の流量レンジをカバーするよう構成される。
そして、2ステージターボシステム1は、後述するように、例えば制御装置6により排気通路9に設置されるバルブ装置5を制御することにより、エンジン7の作動条件に応じて排気通路9の流路(後述する排ガス流路I〜IV)を切り替えることで、1ステージ過給と2ステージ過給とで作動モード(使用する過給機)を切り替えるよう構成される。これによって、エンジン7の広範な作動範囲にわたって必要な過給圧を発生させつつ、エンジン7の低速時のレスポンスの向上を図っている。なお、上記の1ステージ過給は、低圧段過給機3のみを用いてエンジン7への過給を行う作動モードを意味し、2ステージ過給は、高圧段過給機2および低圧段過給機3の両方を用いて過給を行う作動モードを意味する。
ここで、本実施形態の低圧段過給機3の低圧段タービン3Tのスクロール部3Sについて、図2〜図3を用いて説明する。なお、スクロール部3Sはタービンハウジングの一部を構成する。図2〜図3に示されるように、本実施形態の低圧段タービン3Tのスクロール部3Sは、第1のスクロール通路Paおよび第2のスクロール通路Pbの少なくとも2つスクロール通路Pを有する。そして、図3に示されるように、第1のスクロール通路Paを通過する排ガスが導入されるノズル流路Eの第1範囲Raと、第2のスクロール通路Pbを通過する排ガスが導入されるノズル流路Eの第2範囲Rbとが、ノズル流路Eの周方向において重複しないように構成される。上記のノズル流路Eは、タービンホイール31が収容されるホイール収容室31rと、スクロール部3Sとが接続される境界に位置し、タービンハウジングの内壁によって、低圧段タービン3Tのタービンホイール31の周囲に形成された空間(流路)である(図3参照)。図1〜図7Dに示される実施形態では、図3に示されるように、スクロール部S(低圧段タービン3T)の入口32(図2参照)から流入し、第1のスクロール通路Paを通過した排ガスはノズル流路Eの第1範囲Raを経てタービンホイール31に吹きつけられ、第2のスクロール通路Paを通過した排ガスはノズル流路Eの第2範囲Rbを経てタービンホイール31に吹きつけられよう構成されている。また、排ガスは、ノズル流路Eからタービンホイール31に吹きつけられ後、シャフトmの回転軸線Lの軸方向に沿って設けられた低圧段タービン3Tの出口33から低圧段下流通路97を通過する。
また、図1〜図7Dに示される実施形態では、図2〜図3に示されるように、低圧段タービン3Tのスクロール部3Sは、上記の第1のスクロール通路Paおよび上記の第2のスクロール通路Pbの2つスクロール通路Pから構成されたダブルスクロール構造となっている。より詳細には、ダブルスクロール構造においては、第1のスクロール通路Paおよび第2のスクロール通路Pbは周方向に並んで配置されている。
また、図1〜図7Dに示される実施形態では、図3に示されるように、ノズル流路Eは、円形状で示されるタービンホイール31の外周の全周に環状に形成されている。ここで、タービンハウジングには、第1のスクロール通路Paの径方向の内側の路壁が接続される側の舌部(第1舌部34a)と、第1のスクロール通路Paの径方向の外側の路壁が接続される側の舌部(第2舌部34b)の2つの舌部34が形成されている。換言すれば、第2のスクロール通路Paの周方向の外側の路壁が接続される側の舌部が第1舌部34aであり、第2のスクロール通路Paの内側の路壁が接続される側の舌部が第2舌部34bとなる。そして、タービンホイール31の回転軸線Lの周方向に沿って切断した示される断面(図3)において、第1舌部34aと、第2舌部34bと、タービンホイール31の回転軸線Lを通る線を境界線RLとした場合、ノズル流路Eの第1範囲Raは境界線RLを挟んだ一方の側(半周部分)に形成されており、ノズル流路Eの第2範囲Rbは境界線RLを挟んだ他方の側(半周部分)に形成されている。このように、第1範囲Raと第2範囲Rbとは互いに重なる範囲(部分)を有しないようにスクロール部3Sは形成されている。換言すれば、第1のスクロール通路Paの路壁および第2のスクロール通路Pbの路壁は、ノズル流路Eを形成するタービンハウジングの異なる部分に接続される(図2参照)。
そして、後述するように、第1のスクロール通路Paおよび第2のスクロール通路Pbの2のスクロール通路Pの一方にのみエンジン7から排出された排ガスの全流量を流すように構成した場合には、この排ガスの全流量が導入される際のノズル流路Eのサイズは、2のスクロール通路P(Pa、Pb)の両方に分けて導入するよりも小さくなる。図1〜図7Dに示される実施形態では、第1範囲Raと第2範囲Rbとは同じ角度範囲(同じ大きさ)を有しており、一方のスクロール通路から排ガスを導入可能なノズル流路Eの範囲はノズル流路Eの全周の半分程度になる。このため、ノズル流路Eに導入される際の排ガスの圧力がノズル流路Eの全範囲に分散されることなく(なまされることなく)、低圧段タービン3Tに排ガスを導入することが可能とり、エンジン7の低速時において低圧段タービン3Tをより迅速に駆動することができる。
これに対して、例えば、低圧段タービン3Tのスクロール部3Sにツインスクロールを採用した場合にも、ツインスクロールによる2つの通路がスクロール部3Sに形成されるが、ツインスクロールの2つの通路の各々は、タービンホイール31の全周に亘って均一に排ガスを導入するように構成される。つまり、ツインスクロールの2つの通路の各々を流れる排ガスがそれぞれ導入されるノズル流路Eの範囲は互いに一致しており、2つのスクロール通路の各々が連通するノズル流路Eの範囲はノズル流路Eの周方向において互いに重複する部分を有する。そして、2つのスクロール通路の一方にのみ排ガスの全流量を導入すると、タービンホイール31の全周にわたって排ガスは導入されることになる。このため、例えば、排ガスの流量に対してタービンTのサイズ(重量)が大きい場合には、排ガスの圧力がノズル流路Eの全範囲に対して分散される結果、特にエンジン7の低速時などの排ガスの流量が少ない作動点では十分な圧力比(各々のブレードおける圧力面と負圧面の圧力差)を得ることができず、大型の低圧段タービン3Tを迅速に回転駆動するのが困難になってしまう。
また、低圧段タービン3Tのスクロール部3Sを上述したダブルスクロール構造とすることにより、図4に示されるように、タービンTの周速度と理論速度との速度比(U/C0)に対するタービン効率であるU/C0特性において、低圧段タービン3Tのタービン効率の最高点を、ツインスクロールを備える場合のタービン効率の最高点よりも、低速度比側にシフトすることができる。U/C0特性は、タービンTの周速度(U)と理論速度(C0)との速度比となるタービン作動速度比(U/C0)とタービン効率の関係を示すものであり、タービン作動速度比(U/C0)を横軸に、タービン効率を縦軸として表される。ここで、タービンTの周速度(U)はタービンTの回転数から得られる回転速度であり、タービンTの理論速度(C0)は、タービンTの入口と出口との圧力比および入口温度から定義される速度である。そして、U/C0特性におけるタービン効率の最高点が低速度比側にシフトすることは、理論速度(C0)に対してタービンTの周速度(U)が小さい状況となるタービンTの回転し始めなどのエンジンの低速時における効率が良いことを意味する。このため、エンジン7の低速時などの排ガスの流量が少ない場合において、効率よく低圧段タービン3Tを回転させることが可能となる。
図4の例示では、ツインスクロールあるいはダブルスクロール構造といったスクロール部の構造のみが異なる2つの過給機のU/C0特性が示されている。具体的には、ツインスクロールを備える過給機のタービン効率の最高点(ηt)のタービン作動速度比はVtであり、ダブルスクロール構造を備える過給機のタービン効率の最高点(ηd)のタービン作動速度比はVdとなっている。また、両者のU/C0特性は、それぞれの最高点(ηt、ηd)に対応する速度比を境に横軸に対して山なりの形状となっている。そして、ηdはηtよりも小さく、タービン効率は小さくなるものの、VdはVtよりも小さくなっており、ツインスクロールを備える過給機の山なり形状のU/C0特性に対して、ダブルスクロール構造を備える過給機の山なり形状のU/C0特性は、全体的に、低速度比側にシフトしたようになっている。このため、両者のU/C0特性を低速度比側における同一の速度比で比べると、例えば速度比がVdでは、タービン効率はダブルスクロール構造を備える過給機の方がツインスクロールを備える過給機よりも大きく、エンジン7の低速側での効率が良いことが分かる。
上記の構成によれば、第1のスクロール通路Paおよび第2のスクロール通路Pbの各々は、タービンホイール31の周囲に形成されるノズル流路Eに対して異なる方向から部分的に排ガスを導入するよう構成される。つまり、低圧段タービン3Tのスクロール部3Sは、複数のスクロール通路Pのうちの一部(図1〜図4では、第1のスクロール通路Pa)に限定してエンジン7から排出された排ガスを流すことで、排ガスを導入するノズル流路Eの範囲をその一部に限定することが可能に構成される。このため、複数のスクロール通路Pのうちの一部に限定することによりノズル流路Eの一部の範囲に排ガスを導入する場合には、ノズル流路Eの全範囲に対して排ガスを導入する場合よりも、タービンホイール31を通過する際の排ガスの流速や圧力を高めることができ、低圧段タービン3Tをより迅速に駆動することができる。
また、複数のスクロール通路Pの各々がノズル流路Eの周方向において重複しないように構成されることで、ツインスクロールといった各々のスクロール通路Pが周方向において重複するよう構成される場合よりも、U/C0特性におけるタービン効率の最高点を、低U/C0側にシフトすることができる。このため、エンジン7の低回転側においてより効率よく低圧段タービン3Tを回転させることができる。このような特徴を備えるスクロール部3Sを低圧段タービン3Tに採用することで、2ステージターボシステム1の大型の低圧段タービン3Tをより迅速に効率良く駆動することができ、過給のレスポンスを向上することができる。この点、従来の低圧段過給機のレスポンス性能は上述したようにエンジンの低速時で劣ることから、エンジン7の低速時において要求される過給圧は主に高圧段過給機によってまかなわれていたが、本実施形態では低圧段過給機3による寄与分を増大することができ、過給のレスポンスが向上される。
なお、図1〜図7Dに示される実施形態では、境界線RLを挟んで互いに重複していない第1範囲Raと第2範囲Rbとでノズル流路Eの全周を二分しているが、この実施形態には限定されず、上記の第1範囲Raおよび第2範囲Rbからなる全範囲は、ノズル流路Eの全周にならなくても良い。換言すれば、環状のノズル流路Eの一部の範囲には、スクロール通路Pを通過した排ガスが直接導入されないようになっていても良い。また、図1〜図7Dに示される実施形態では、第1範囲Raの角度範囲と第2範囲Rbの角度範囲は同じとなっているが、他の幾つかの実施形態では、第1範囲Raの角度範囲と第2範囲Rbの角度範囲が異なっていても良い。第1低圧段導入通路93が接続される第1範囲Raの角度範囲に応じた排ガスによるタービンホイールの回転トルクの向上が図れる。また、図1〜図7Dに示される実施形態では、低圧段タービン3Tのスクロール部3Sは上述したようにダブルスクロール構造となっているが、他の実施形態では、低圧段タービン3Tのスクロール部3Sは2以上のスクロール通路Pを備えても良い。この場合、少なくとも2つスクロール通路P(第1のスクロール通路Paおよび第2のスクロール通路Pb)の各々に対応するノズル流路Eの範囲は重複しないようにスクロール部3Sが形成される。
次に、2ステージターボシステム1が適用されたエンジン7の全体構成を、図1、図5A〜図7Dを用いて説明する。なお、図5A〜図7Dではエンジン7の吸気通路8が省略されているが、図1に示される吸気通路8がエンジン7に接続されているものとする。
図1〜図7Dに示される実施形態では、図1に示されるように、エンジン7の吸気通路8には2通りの流路が設けられる。詳述すると、エンジン7の吸気通路8は、不図示の吸気ダクトから取り入れた吸気(空気)をエンジン7に向けて供給するための主吸気通路81と、主吸気通路81を通過して流れてきた吸気をエンジン7の複数気筒の各々に分配する吸気マニホールド82と、高圧段コンプレッサ迂回通路83とを有する。また、高圧段コンプレッサ迂回通路83にはコンプレッサバイパスバルブ85が設置されている。そして、コンプレッサバイパスバルブ85の開度を制御装置6(後述)などが制御することにより、吸気が経由する吸気通路8上の流路が決定されるように構成される。
上述した構成を備える吸気通路8構成において、1つ目の流路は主吸気通路81と吸気マニホールド82とで構成される流路である。主吸気通路81には、上流側から順に、低圧段過給機3の低圧段コンプレッサ3Cと、高圧段過給機2の高圧段コンプレッサ2Cと、冷却により吸気密度を高めるためのインタークーラ84とが設置されている。そして、吸気は、この順番で主吸気通路81を順次通過した後吸気マニホールド82を通過することで、高圧段コンプレッサ迂回通路83を経由することなく、吸気ダクトからエンジン7に供給される。
2つ目の流路は、主吸気通路81と、高圧段コンプレッサ迂回通路83と、吸気マニホールド82とで構成され、コンプレッサバイパスバルブ85の開弁時にのみ吸気が経由可能な流路である。高圧段コンプレッサ迂回通路83の両端は、主吸気通路81における低圧段コンプレッサ3Cの出口付近(下流側)とインタークーラ84の入口付近(上流側)とにそれぞれ接続されている。そして、吸気は、低圧段過給機3の低圧段コンプレッサ3C、高圧段コンプレッサ迂回通路83、インタークーラ84、吸気マニホールド82を順番に通過することで、吸気ダクトからエンジン7に供給される。後述するように、2ステージターボシステム1は、エンジン7の高速時には、低圧段過給機3のみの1ステージ過給を行うように構成されており、コンプレッサバイパスバルブ85を開くことで、高圧段過給機3の高圧段コンプレッサ2Cの通過による圧力損失の低下の防止が可能となっている。
他方、エンジン7の排気通路9には、図1、図5A〜図7Dに示されるように、排気通路9に設置された高圧段タービン2Tや低圧段タービン3Tを通るか否か、低圧段タービン3Tの通過態様かが互いに異なる4通りの流路が設けられている。なお、エンジン7の排気通路9は、エンジン7の複数気筒の各々から排出される排ガス(燃焼ガス)をまとめる排気マニホールド91を有しており、上記の4通りの流路の各々は、上記の排気マニホールド91を介してエンジン7に接続される点で共通する。上記の4通りの流路について、それぞれ説明する(図5A〜図7D参照)。
1つ目の流路(排ガス流路I)は、高圧段タービン2Tを経由して、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paに供給する流路である。図1〜図7Dに示される実施形態では、排気通路9は、エンジン7と高圧段タービン2Tの入口(スクロール部2S)とを接続する高圧段導入通路92と、高圧段タービン2Tの出口と低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paとを接続する第1低圧段導入通路93と、有している。つまり、エンジン7から排出された排ガスは、高圧段導入通路92を通過して第1低圧段導入通路93に流入することで高圧段タービン2Tを経由し、低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paに供給される。
2つ目の流路(排ガス流路II)は、高圧段タービン2Tを迂回しつつ、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第2のスクロール通路Pbに供給する流路である。図1〜図7Dに示される実施形態では、排気通路9は、高圧段タービン2Tを迂回しつつ、エンジン7と低圧段タービン3Tの第2のスクロール通路Pbとを接続する第2低圧段導入通路94を有している。つまり、エンジン7から排出された排ガスは、第2低圧段導入通路94を通過することで、高圧段タービン2Tを迂回しつつ、低圧段タービン3Tの第2のスクロール通路Pbに直接供給される。
上記の構成によれば、2ステージターボシステム1は、低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paには高圧段タービン2Tを通過した排ガスを導入し、第2のスクロール通路Pbには高圧段タービン2Tを通過することなく、低圧段タービン3Tに排ガスを直接導入することが可能に構成される。後述するように、2ステージターボシステム1は、エンジン7の回転数が中回転領域以下にある場合には過給のレスポンスの向上のために高圧段過給機3を使用して過給を実行する。このような場合など、第1のスクロール通路Paからノズル流路Eに排ガスを導入することによって、高圧段タービン2Tを駆動した後の排ガスの流速等をノズル流路Eに導入する際に高めることができ、2ステージターボシステム1の大型の低圧段タービン3Tをより迅速に効率良く回転させることで、過給のレスポンスを向上することができる。
また、3つ目の流路(排ガス流路III)は、高圧段タービン2Tを経由することなく、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paに供給する流路である。図1〜図7Dに示される実施形態では、排気通路9は、高圧段タービン2Tを迂回して、エンジン7と低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paとを接続する高圧段バイパス通路95を有している。この高圧段バイパス通路95は、上述した高圧段導入通路92と第1低圧段導入通路93とを接続することで、高圧段タービン2Tを迂回しつつ、エンジン7と低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paとを接続している。なお、他の幾つかの実施形態では、高圧段バイパス通路95は、排気マニホールド91と第1低圧段導入通路93とを接続しても良い。つまり、エンジン7から排出された排ガスは、高圧段バイパス通路95を通過することで高圧段タービン2Tを迂回し、低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paに供給される。
4つ目の流路(排ガス流路IV)は、高圧段タービン2Tおよび低圧段タービン3Tの両方を経由することなく、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの下流の排気通路9に供給する流路である。図1〜図7Dに示される実施形態では、排気通路9は、低圧段タービン3Tを迂回して低圧段タービン3Tの上流側と下流側とを連通する低圧段バイパス通路96を有する。この低圧段バイパス通路96は、排気マニホールド91と、低圧段タービン3Tの出口に接続される低圧段下流通路97とを接続している。なお、他の幾つかの実施形態では、第2低圧段導入通路94と低圧段下流通路97とを接続しても良い。これによって、低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paと第2のスクロール通路Pbを通過する排ガスの流量を同時に減じることができる。
また、エンジン7の排気通路9には、図1、図5A〜図7Dに示されるように、上述した4通りの流路を通過する排ガスの流量を調整可能なバルブ装置5が設置される。図1〜図7Dに示される実施形態では、バルブ装置5は、上述した高圧段導入通路92、第2低圧段導入通路94、高圧段バイパス通路95、および、低圧段バイパス通路96の各々を通過する排ガスの流量の割合を調整可能に構成される。これによって、高圧段過給機2や低圧段過給機3の切り替えや、低圧段過給機3のスクロール部3Sにおけるスクロール通路Pの切り替えを行うことができ、エンジン7の広範な作動範囲にわたって必要な過給圧を発生させつつ、過給のレスポンスに優れた2ステージターボシステム1を提供することができる。
また、上記のバルブ装置5の構成を説明すると、図5A、図6A〜図6Dに示される実施形態では、バルブ装置5は、高圧段導入通路92に設置される第1バルブ51と、第2低圧段導入通路94に設置される第2バルブ52と、高圧段バイパス通路95に設置される第3バルブ53と、低圧段バイパス通路96に設置される第4バルブ54と、を有する。上記の各バルブ(51〜54)の少なくとも1つは、全開位置と全閉位置との間で開度が調整可能(リニア制御可能)なバルブであっても良く、残のバルブは、全開か全閉かを択一的に切り替えることが可能であっても良い。例えば、少なくとも第1バルブ51あるいは第2バルブ52をリニア制御可能なバルブとすることで、低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paと第2のスクロール通路Pbを通過する排ガスの流量比を調整することが可能となる。これによって、後述するように、高圧段導入通路92、第1低圧段導入通路93、第2低圧段導入通路94、高圧段バイパス通路95、および、低圧段バイパス通路96の各々を通過する排ガスの流量の割合を、それぞれの通路に設けられる複数のバルブ(51〜54)によって調整することができる。また、第4バルブ54によって、低圧段過給機3の低圧段コンプレッサ3Cの出口側の圧力(ブースト圧)を調整することができ、サージングなどの低圧段過給機3の異常運転を防止することができる。
他の幾つかの実施形態では、図5B、図7A〜図7Dに示されるように、バルブ装置5は、高圧段導入通路92、第2低圧段導入通路94、高圧段バイパス通路95および低圧段バイパス通路96の各々を通過する排ガスの流量を調整可能な1つのバルブとなっている。これによって、排気通路9を形成する各流路を通過する排ガスの割合を1つのバルブによって調整することができると共に、低圧段過給機3の低圧段コンプレッサ3Cの出口側の圧力(ブースト圧)を調整することができ、サージングなどの低圧段過給機3の異常運転を防止することができる。
また、幾つかの実施形態では、図1、図5A〜図7Dに示されるように、2ステージターボシステム1は、エンジン7の回転数(以下、適宜、エンジン回転数N)に応じて上述したバルブ装置5を制御する制御装置6をさらに備える。制御装置6は、ECU(電子制御装置)などのコンピュータで構成されており、図示しないCPU(プロセッサ)や、ROMやRAMといったメモリ(記憶装置)を備えている。そして、主記憶装置にロードされたプログラムの命令に従ってCPUが動作(データの演算など)することで、バルブ装置5の制御に必要な機能部を実現する。これによって、第1低圧段導入通路93、第2低圧段導入通路、高圧段バイパス通路95、および、低圧段バイパス通路96の各々を通過する排ガスの流量の割合を、エンジン7の回転数に応じて適切に調整することができ、下記に説明するような2ステージターボシステム1の作動モードを実現することができる。
エンジン7の回転数が、エンジン回転数Nの小さい方から大きい方に順に並ぶ低回転領域、中回転領域、高回転領域のいずれの回転数領域にあるかで作動モードを切り替える。ここで、エンジン回転数Nが第1閾値以下となる領域が低回転領域(N≦第1閾値)であり、第1閾値から第1閾値よりも大きい第2閾値以下の領域が中回転領域(第1閾値<N≦第2閾値)であり、第2閾値以上の領域が高回転領域(第2閾値<N)である。そして、2ステージターボシステム1では、低回転領域にある場合には、高圧段過給機2と低圧段過給機3の2つで過給を行う(2ステージ過給)。エンジン7の回転数が中回転領域にある場合には、エンジン7の回転数の上昇に応じて、バルブ装置5の制御を通して排ガスの流路切替や流量調整を行い、高圧段過給機2による過給の割合を減らしていく。そして、エンジン7の回転数が高回転領域にある場合には、低圧段過給機3のみで過給する(1ステージ過給)。このように、2ステージターボシステム1は、エンジン7の回転数に応じて2ステージ過給と1ステージ過給を切り替えて過給を行うような作動原理を有する。
このような作動原理は、制御装置6が、エンジン7の回転数領域に応じてバルブ装置5を制御することにより実現される。このため、図1〜図7Dに示される実施形態では、エンジン7の回転数を検出可能な回転数センサ(不図示)の出力が制御装置6に入力されるよう構成されており、エンジン7の回転数(以下、適宜、エンジン回転数N)が入力される。他の幾つかの実施形態では、エンジン7から排出される排ガスの流量を検出可能な流量センサ(不図示)の出力が制御装置6に入力されるよう構成されていても良く、流量センサ(不図示)の検出値とエンジン回転数Nとの対応関係からエンジン7の回転数(以下、適宜、エンジン回転数)を得ても良い。そして、図1〜図7Dに示される実施形態における2ステージターボシステム1における作動モードは下記の通りとなる。
図6A、図7Aは、エンジン回転数Nが低回転領域にある場合(エンジン7の低速時)の第1作動モードM1を示す図である。この場合には、図6A、図7Aに示されるように、制御装置6は、高圧段タービン2Tを経由して、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paに供給する流路(上述した排ガス流路I)にのみ排ガスを流すように、バルブ装置5を制御する。すなわち、図1〜図7Dに示される実施形態では、図6A、図7Aに示されるように、制御装置6は、エンジン7の低回転領域においては、高圧段導入通路92を排ガスが通過するのを可能とし、第2低圧段導入通路94、高圧段バイパス通路95および低圧段バイパス通路96の各々を排ガスが通過するのを不可とするように、バルブ装置5を制御する。このため、排ガスは、低圧段過給機3の第2のスクロール通路Pbに供給されずに、第1のスクロール通路Paにのみに供給される。これによって、低圧段過給機3において、エンジン7の回転数が低回転領域にある場合における排ガスの流量に応じた適切な容量を確保しつつ、過給のレスポンスを向上することができる。
図6B、図7Bは、エンジン回転数Nが中回転領域にある場合(エンジン7の中速時)の第2作動モードM2を示す図である。この場合には、図6B、図7Bに示されるように、制御装置6は、高圧段タービン2Tを経由して、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paに供給する流路(上述した排ガス流路I)と、高圧段タービン2Tを迂回しつつ、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第2のスクロール通路Pbに供給する流路(上述した排ガス流路II)との2つの流路に排ガスを流すように、バルブ装置5を制御する。すなわち、図1〜図7Dに示される実施形態では、図6B、図7Bに示されるように、制御装置6は、エンジン7の中回転領域においては、高圧段導入通路92および第2低圧段導入通路94の各々を排ガスが通過するのを可能とし、高圧段バイパス通路95および低圧段バイパス通路96の各々を排ガスが通過するのを不可とするように、バルブ装置5を制御する。このため、排ガスは、低圧段過給機3の第1のスクロール通路Paおよび第2のスクロール通路Pbの両方に供給される。これによって、これによって、中回転領域における排ガスの流量に応じた適切な容量を確保しつつ、高圧段過給機2および低圧段過給機3による過給のレスポンスを向上することができる。
図6C、図7Cは、エンジン回転数Nが高回転領域にある場合(エンジン7の高速時)の第3作動モードM3を示す図である。この場合には、図6C、図7Cに示されるように、高圧段タービン2Tを迂回しつつ、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第2のスクロール通路Pbに供給する流路(上述した排ガス流路II)と、高圧段タービン2Tを経由することなく、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paに供給する流路(上述した排ガス流路III)との2つの流路に排ガスを流すように、バルブ装置5を制御する。すなわち、図1〜図7Dに示される実施形態では、図6C、図7Cに示されるように、制御装置6は、エンジン7の高回転領域においては、第2低圧段導入通路94および高圧段バイパス通路95の各々を排ガスが通過するのを可能とし、高圧段導入通路92および低圧段バイパス通路96の各々を排ガスが通過するのを不可とするように、バルブ装置5を制御する。このため、小型の高圧段タービン2Tは、排ガスが供給されないためアイドリング状態等となっており、大型の低圧段過給機3による1ステージ過給が実行される。これによって、エンジン7の回転数が高回転領域にある場合において、低圧段過給機3によって大流量の排ガスに応じた適切な過給を行うことができる。
また、図6D、図7Dは、エンジン回転数Nが高回転領域における高回転側にある場合の第4作動モードM4を示す図である。この場合には、図6D、図7Dに示されるように、高圧段タービン2Tを迂回しつつ、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第2のスクロール通路Pbに供給する流路(上述した排ガス流路II)と、高圧段タービン2Tを経由することなく、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paに供給する流路(上述した排ガス流路III)と、高圧段タービン2Tおよび低圧段タービン3Tの両方を経由することなく、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの下流の排気通路9に供給する流路(上述した排ガス流路IV)との3つの流路に排ガスを流すように、バルブ装置5を制御する。すなわち、図1〜図7Dに示される実施形態では、図6D、図7Dに示されるように、制御装置6は、エンジン7の高回転領域における所定の回転数以上の高回転側にある場合には、第2低圧段導入通路94、高圧段バイパス通路95および低圧段バイパス通路96の各々を排ガスが通過するのを可能とし、高圧段導入通路92を前記排ガスが通過するのを不可とするように、バルブ装置5を制御する。エンジン回転数Nが高回転領域にある場合には、高圧段過給機2による過給は行われておらず、この第4作動モードM4では低圧段過給機3によるブースト圧の調整ができない場合に移行するモードとなる。これによって、高回転数領域の高回転側にエンジンの回転数がある場合においてブースト圧(低圧段コンプレッサ3Cの下流の圧力)を適切に調整することができる。
上述したように、2ステージターボシステム1の作動モードはエンジン回転数Nに応じて遷移する。この2ステージターボシステム1の制御方法を、図8を用いて説明する。図8は、本発明の一実施形態に係る2ステージターボシステム1の制御方法を示すフロー図である。2ステージターボシステム1の制御方法は、図8に示されるように、エンジン7の回転数を取得する回転数取得ステップ(S1)と、エンジン7の回転数の回転数領域を判定する領域判定ステップ(S2、S4、S6、S7)と、エンジン7の回転数が低回転領域にある場合に実行される低回転時制御ステップ(S3)と、を備える。また、本制御方法は、中回転時制御ステップ(S5)や、第1高回転時制御ステップ(S8)、第2高回転時制御ステップ(S9)をさらに備えても良い。
以下、図1〜図7Dに示される実施形態において制御装置6がバルブ装置5を制御することにより、図8の2ステージターボシステム1の制御方法が実行される場合を例に説明する。このため、制御装置6は、上記の各ステップを実行するための機能部を備える。
図8のステップS1において、制御装置6はエンジン回転数Nを取得する(回転数取得ステップ)。そして、このステップS1以降では、制御装置6は、取得したエンジン回転数Nと回転数の閾値(上述した第1閾値〜第2閾値)との比較などを通してエンジン7の回転数が位置する回転数領域を判定すると共に、判定結果に基づいて上述した作動モードを実行する。
ステップS2において、制御装置6は、エンジン回転数Nは低回転領域にあるか否かを判定する(領域判定ステップ)。そして、エンジン回転数Nが低回転領域にある場合には、ステップS3において、制御装置6はバルブ装置5を制御することで上記の第1作動モードM1を実行する(低回転時制御ステップ)。すなわち、排気通路9には、エンジン7から排出された排ガスを高圧段タービン2Tを経由して低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paに供給可能な1つの流路(上述した排ガス流路I)が形成される(図6A、図7A参照)。その後、次のステップS4に移る。また、ステップS2において、エンジン回転数Nが低回転領域にない場合にもステップS4に移る。
ステップS4において、制御装置6は、エンジン回転数Nは中回転領域にあるか否かを判定する(領域判定ステップ)。そして、エンジン回転数Nが中回転領域にある場合には、ステップS5において、制御装置6はバルブ装置5を制御することで上記の第2作動モードM2を実行する(中回転時制御ステップ)。すなわち、排気通路9には、上述した排ガス流路Iと、高圧段タービン2Tを迂回しつつ、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第2のスクロール通路Pbに供給可能な流路(上述した排ガス流路II)との2つの流路が形成される(図6B、図7B参照)。その後、次のステップS6に移る。また、ステップS4において、エンジン回転数Nが中回転領域にない場合にもステップS6に移る。
ステップS6において、制御装置6は、エンジン回転数Nは高回転領域にあるか否かを判定する(領域判定ステップ)。そして、エンジン回転数Nが高回転領域にある場合には、ステップS7において、制御装置6は、エンジン回転数Nは所定の回転数以上であるか否かを判定する(領域判定ステップ)。ステップS7において、エンジン回転数Nが所定の回転数よりも小さい場合には、ステップS8において、制御装置6はバルブ装置5を制御することで上記の第3作動モードM3を実行する(第1高回転時制御ステップ)。すなわち、排気通路9には、上述した排ガス流路IIと、高圧段タービン2Tを経由することなく、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの第1のスクロール通路Paに供給可能な流路(上述した排ガス流路III)との2つの流路が形成される(図6C、図7C参照)。その後、図8のフローを終了する。
逆に、ステップS7において、エンジン回転数Nが所定の回転数以上である場合には、ステップS9において、制御装置6はバルブ装置5を制御することで上記の第4作動モードM4を実行する(第2高回転時制御ステップ)。すなわち、排気通路9には、高回転領域と判定された際に形成される流路(排ガス流路IIおよび排ガス流路III)に、高圧段タービン2Tおよび低圧段タービン3Tの両方を経由することなく、エンジン7から排出された排ガスを低圧段タービン3Tの低圧段下流通路97に供給可能な流路(上述した排ガス流路IV)が追加されることで、合計で3つの流路が形成される(図6D、図7D参照)。その後、図8のフローを終了する。
なお、図8に示される実施形態では、ステップS3およびステップS5の実行後にも以降のステップを実行するよう記載されているが、これには限定されず、実行後には図8のフローを終了しても良い。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 2ステージターボシステム
2 高圧段過給機
2C 高圧段コンプレッサ
2T 高圧段タービン
2m 高圧段過給機のシャフト
2S 高圧段過給機のスクロール部
3 低圧段過給機
3C 低圧段コンプレッサ
3T 低圧段タービン
3S 低圧段過給機のスクロール部
3m 低圧段過給機のシャフト
31 タービンホイール
31r ホイール収容室
32 低圧段タービンの入口
33 低圧段タービンの出口
34a 第1舌部
34b 第2舌部
Pa 第1のスクロール通路
Pb 第2のスクロール通路
5 バルブ装置
51 第1バルブ
52 第2バルブ
53 第3バルブ
54 第4バルブ
6 制御装置
7 エンジン
8 吸気通路
81 吸気管
82 吸気マニホールド
83 高圧段コンプレッサ迂回通路
84 インタークーラ
85 コンプレッサバイパスバルブ
9 排気通路
91 排気マニホールド
92 高圧段導入通路
93 第1低圧段導入通路
94 第2低圧段導入通路
95 高圧段バイパス通路
96 低圧段バイパス通路
97 低圧段下流通路
M1 第1作動モード(エンジンの低回転領域)
M2 第2作動モード(エンジンの中回転領域)
M3 第3作動モード(エンジンの高回転領域)
M4 第4作動モード(エンジンの高回転領域)
E ノズル流路
Ra 第1範囲
Rb 第2範囲
RL 境界線
C 過給機のコンプレッサ
T 過給機のタービン
m 過給機のシャフト(回転軸)
L 低圧段タービンの回転軸線
N エンジン回転数

Claims (12)

  1. エンジンの排気通路に設置される高圧段タービンを有する高圧段過給機と、
    前記排気通路において前記高圧段タービンの下流側に設置される低圧段タービンを有する、前記高圧段過給機より大型の低圧段過給機と、を備える2ステージターボシステムにおいて、
    前記低圧段タービンは、
    前記低圧段タービンのノズル流路に排ガスを導入するためのスクロール部であって、第1のスクロール通路および第2のスクロール通路の少なくとも2つスクロール通路を有しており、
    前記第1のスクロール通路を通過する前記排ガスが導入される前記ノズル流路の第1範囲と、前記第2のスクロール通路を通過する前記排ガスが導入される前記ノズル流路の第2範囲とが、前記ノズル流路の周方向において重複しないように構成されることを特徴とする2ステージターボシステム。
  2. 前記排気通路は、
    前記エンジンと前記高圧段タービンの入口とを接続する高圧段導入通路と、
    前記高圧段タービンの出口と前記低圧段タービンの前記第1のスクロール通路とを接続する第1低圧段導入通路と、
    前記高圧段タービンを迂回して、前記エンジンと前記低圧段タービンの前記第2のスクロール通路とを接続する第2低圧段導入通路と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の2ステージターボシステム。
  3. 前記排気通路は、
    前記高圧段タービンを迂回して、前記エンジンと前記低圧段タービンの前記第1のスクロール通路とを接続する高圧段バイパス通路と、
    前記低圧段タービンを迂回して前記低圧段タービンの上流側と下流側とを連通する低圧段バイパス通路と、をさらに含み、
    前記高圧段導入通路、前記第2低圧段導入通路、前記高圧段バイパス通路、および、前記低圧段バイパス通路の各々を通過する前記排ガスの流量の割合を調整可能なバルブ装置と、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の2ステージターボシステム。
  4. 前記バルブ装置は、
    前記高圧段導入通路に設置される第1バルブと、
    前記第2低圧段導入通路に設置される第2バルブと、
    前記高圧段バイパス通路に設置される第3バルブと、
    前記低圧段バイパス通路に設置される第4バルブと、を有することを特徴とする請求項3に記載の2ステージターボシステム。
  5. 前記バルブ装置は、前記高圧段導入通路、前記第2低圧段導入通路、前記高圧段バイパス通路および前記低圧段バイパス通路の各々を通過する排ガスの流量を調整可能な1つのバルブであることを特徴とする請求項3に記載の2ステージターボシステム。
  6. 前記エンジンの回転数に応じて前記バルブ装置を制御する制御装置をさらに備えることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の2ステージターボシステム。
  7. 前記制御装置は、前記エンジンの回転数が低回転領域にある場合においては、前記高圧段導入通路を前記排ガスが通過するのを可能とし、前記第2低圧段導入通路、前記高圧段バイパス通路および前記低圧段バイパス通路の各々を前記排ガスが通過するのを不可とするように、前記バルブ装置を制御することを特徴とする請求項6に記載の2ステージターボシステム。
  8. 前記制御装置は、前記エンジンの回転数が中回転領域にある場合においては、前記高圧段導入通路および前記第2低圧段導入通路の各々を前記排ガスが通過するのを可能とし、前記高圧段バイパス通路および前記低圧段バイパス通路の各々を前記排ガスが通過するのを不可とするように、前記バルブ装置を制御することを特徴とする請求項6または7に記載の2ステージターボシステム。
  9. 前記制御装置は、前記エンジンの回転数が高回転領域にある場合においては、前記第2低圧段導入通路および前記高圧段バイパス通路の各々を前記排ガスが通過するのを可能とし、前記高圧段導入通路および前記低圧段バイパス通路の各々を前記排ガスが通過するのを不可とするように、前記バルブ装置を制御することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の2ステージターボシステム。
  10. 前記制御装置は、前記エンジンの回転数が高回転領域における所定の回転数以上にある場合には、前記第2低圧段導入通路、前記高圧段バイパス通路および前記低圧段バイパス通路の各々を前記排ガスが通過するのを可能とし、前記高圧段導入通路を前記排ガスが通過するのを不可とするように、前記バルブ装置を制御することを特徴とする請求項9に記載の2ステージターボシステム。
  11. エンジンの排気通路に設置される高圧段タービンを有する高圧段過給機と、前記排気通路において前記高圧段タービンの下流側に設置される低圧段タービンを有する、前記高圧段過給機より大型の低圧段過給機と、を備える請求項6に記載の2ステージターボシステムの制御方法であって、
    前記エンジンの回転数を取得する回転数取得ステップと、
    前記エンジンの回転数の回転数領域を判定する領域判定ステップと、
    前記エンジンの回転数が低回転領域にある場合においては、前記低圧段過給機の第1のスクロール通路に排ガスが通過するのを可能とし、前記低圧段過給機の第2のスクロール通路に排ガスが流れないようにバルブ装置を制御する低回転時制御ステップと、を備えることを特徴とする2ステージターボシステムの制御方法。
  12. 前記エンジンの回転数が中回転領域にある場合においては、低圧段過給機の第1のスクロール通路および前記第2のスクロール通路の両方に排ガスが通過するように前記バルブ装置を制御する中回転時制御ステップを、さらに備えることを特徴とする請求項11に記載の2ステージターボシステムの制御方法。
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