JP2009167938A - 内燃機関用ターボ過給機 - Google Patents
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Abstract
【課題】サージ限界を改善でき、かつバイパス通路を介してインペラに導かれる吸気の流れ方向の制御の自由度を高めることが可能な内燃機関用ターボ過給機を提供する。
【解決手段】内部に収容しているコンプレッサインペラ13に吸気を導く入口通路20を有するコンプレッサハウジング14と、入口通路20に周方向に設けられ、入口通路20の流路断面積を変化させるように動作可能な複数のガイドベーン25とを備えた内燃機関用ターボ過給機10において、ガイドベーン25より上流の入口通路20に一端が開口するとともにハウジング14の内面のうちインペラ13の複数の翼13aと対向する部分に他端が開口し、かつ入口通路20の外周に設けられる円環状のバイパス通路28と、バイパス通路28内に周方向に配置され、バイパス通路28の半径方向に延びる回転軸を中心に回転可能に設けられる複数のベーン29と、を備える。
【選択図】図3
【解決手段】内部に収容しているコンプレッサインペラ13に吸気を導く入口通路20を有するコンプレッサハウジング14と、入口通路20に周方向に設けられ、入口通路20の流路断面積を変化させるように動作可能な複数のガイドベーン25とを備えた内燃機関用ターボ過給機10において、ガイドベーン25より上流の入口通路20に一端が開口するとともにハウジング14の内面のうちインペラ13の複数の翼13aと対向する部分に他端が開口し、かつ入口通路20の外周に設けられる円環状のバイパス通路28と、バイパス通路28内に周方向に配置され、バイパス通路28の半径方向に延びる回転軸を中心に回転可能に設けられる複数のベーン29と、を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、排気エネルギを利用してコンプレッサのインペラを回転させ、これにより吸気を過給する内燃機関用ターボ過給機に関する。
遠心圧縮機においては、インペラの翼列のリーディングエッジより下流側の流路から流体の一部を取り出し、その取り出した流体をインペラの入口に還流させることにより、サージングの限界(以下、サージ限界と略称することがある。)を改善できることが知られている。このようにサージ限界を改善するものとして、インペラに流体を導く流体入口通路と、流体入口通路の周囲に90°毎に設けられ、流体入口通路からインペラの翼列のリーディングエッジをバイパスしてリーディングエッジより下流の流体通路に流体を導くバイパス通路とを備え、流体入口通路には偏向されることにより流体流に対し旋回を付与するベーンが設けられ、バイパス通路にはその開度を制御するバイパス制御弁が設けられた遠心圧縮機が知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2〜5が存在する。
特許文献1の圧縮機では、ベーンを回転させ、流体入口通路の流路断面積を減少させた際にバイパス通路からインペラに流体を導くことができるが、バイパス通路が流体入口通路の周囲に90°毎にしか配置されていないため、流体入口通路からバイパス通路を介してインペラに導かれる流体の流出方向が限定される。
そこで、本発明は、サージ限界を改善でき、かつバイパス通路を介してインペラに導かれる吸気の流れ方向の制御の自由度を高めることが可能な内燃機関用ターボ過給機を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関用ターボ過給機は、複数の翼を有するインペラと、前記インペラを内部に収容するとともに回転自在に支持し、かつ前記インペラに吸気を導く入口通路を有するコンプレッサハウジングと、前記入口通路内に突出するように前記入口通路に周方向に設けられ、前記入口通路の流路断面積を変化させるように動作可能な複数の第1ベーンと、を備えた内燃機関用ターボ過給機において、前記複数の第1ベーンより上流の入口通路に一端が開口するとともに前記コンプレッサハウジングの内面のうち前記インペラの前記複数の翼と対向する部分に他端が開口し、かつ前記入口通路の外周に設けられる円環状のバイパス通路と、前記バイパス通路内に周方向に配置され、前記バイパス通路の半径方向に延びる回転軸を中心に回転可能に設けられる複数の第2ベーンと、を備えることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の内燃機関用ターボ過給機によれば、円環状のバイパス通路を入口通路の外周に設け、そのバイパス通路に回転軸を中心に回転可能な複数の第2ベーンを設けたので、これら複数の第2ベーンの角度を変化させることによってバイパス通路を流れる吸気の流れ方向を変化させることができる。例えば、バイパス通路が延びる方向と交差する方向に各第2ベーンの角度を変化させることにより、バイパス通路を流れる吸気を各第2ベーンによって旋回させることができる。そして、バイパス通路が延びる方向と交差する角度を変更することにより、吸気に付与する旋回の強さを変化させることができる。そのため、バイパス通路を介してインペラに導かれる吸気の流れ方向の制御の自由度を高めることができる。一方、ターボ過給機のコンプレッサで吸気を圧縮する場合は、バイパス通路の延びる方向に対して第2ベーンが平行になるように各第2ベーンの角度を変更することにより、インペラの翼列のリーディングエッジより下流から速やかにインペラの上流に吸気を還流させることができる。そのため、ターボ過給機のコンプレッサのサージ限界を改善することができる。
本発明の内燃機関用ターボ過給機の一形態においては、前記入口通路の流路断面積が減少するように前記複数の第1ベーンがそれぞれ駆動された場合、前記バイパス通路を介して前記コンプレッサハウジングに導かれる吸気に前記インペラが吸気を過給する際に回転する方向と同じ方向の旋回が付与されるように前記複数の第2ベーンが回転駆動されてもよい(請求項2)。この場合、入口通路の流路断面積が減少してバイパス通路に導かれた吸気にインペラが吸気を過給する際に回転する方向(以下、正回転方向と称することがある。)と同じ方向の旋回を付与し、この正回転方向の旋回を付与した吸気をインペラに直接吹き付けることができる。そのため、例えば内燃機関の吸入空気量が減少した場合などに第1ベーン及び第2ベーンをこのように駆動することにより、インペラの回転数が低下することを抑制することができる。
本発明の内燃機関用ターボ過給機の一形態においては、前記複数の第1ベーンと前記複数の第2ベーンとが共通の駆動手段にて駆動されてもよい(請求項3)。この場合、複数の駆動手段を設ける必要がないため、各ベーンの駆動機構をコンパクトにできる。
この形態において、前記駆動手段は、前記複数の第1ベーンを前記入口通路の流路断面積が最大となる位置に駆動した場合に前記バイパス通路を介して前記複数の第1ベーンより上流の入口通路に還流される吸気に前記インペラが吸気を過給する際に回転する方向と同じ方向の旋回が付与されるように前記複数の第2ベーンを回転駆動し、前記複数の第1ベーンを前記入口通路の流路断面積が最小となる位置に駆動した場合に前記バイパス通路を介して前記コンプレッサハウジングに導かれる吸気に前記インペラが吸気を過給する際に回転する方向と同じ方向の旋回が付与されるように前記複数の第2ベーンを回転駆動してもよい(請求項4)。この場合、例えば、内燃機関の吸入空気量が多い場合には複数の第1ベーンを入口通路の流路断面積が最大となる位置に駆動して複数の第2ベーンをバイパス通路を介して入口通路に還流される吸気に正回転方向の旋回が付与される角度に回転駆動することにより、サージ限界を改善することができる。一方、内燃機関の吸入空気量が少ない場合には複数の第1ベーンを入口通路の流路断面積が最小となる位置に駆動して複数の第2ベーンをバイパス通路を介してコンプレッサハウジングに導かれる吸気に正回転方向の旋回が付与される角度に回転駆動することにより、インペラの回転数が低下することを抑制することができる。そのため、このように第1ベーンと第2ベーンとを連動させて動作させることにより、内燃機関の吸入空気量が多い運転状態から少ない運転状態までの広い運転域において各第1ベーン及び各第2ベーンの角度をそれぞれ適切に変更することができる。
また、前記バイパス通路の外側から前記バイパス通路を貫通して前記入口通路内に突出するように前記入口通路の半径方向の延びる複数の回転軸部材が周方向に等間隔で設けられ、各回転軸部材に第1ベーン及び第2ベーンがそれぞれ一体回転するように設けられ、前記駆動手段は、前記複数の回転軸部材を回転駆動してもよい(請求項5)。この場合、回転軸部材を回転させることにより、第1ベーン及び第2ベーンの両方をそれぞれ容易に回転駆動することができる。
第1ベーン及び第2ベーンを駆動する駆動手段を備えた本発明の内燃機関用ターボ過給機の一形態においては、前記内燃機関のアクセル開度、前記内燃機関の吸入空気量、及び前記吸入空気量と相関する物理量のうちの少なくともいずれか一つと、前記内燃機関の回転数とに基づいて前記駆動手段の動作を制御する制御手段を備えてもよい(請求項6)。周知のようにターボ過給機の運転状態は、内燃機関の回転数及び吸入空気量に影響される。この形態では、吸入空気量を制御するアクセル開度、吸入空気量、及び吸入空気量と相関する物理量のうちの少なくともいずれか一つと内燃機関の回転数とに基づいて各第1ベーンの角度及び各第2ベーンの角度をそれぞれ変化させるので、内燃機関の運転状態に応じてターボ過給機の運転状態を適切に制御することができる。吸入空気量は内燃機関のトルク、出力、及び燃料噴射量などにより変化するので、吸入空気量と相関する物理量としては、例えばこれら内燃機関のトルク、出力、及び燃料噴射量などが用いられる。
この形態において、前記制御手段は、前記内燃機関の回転数が所定の判定回転数より低く、かつ前記アクセル開度、前記吸入空気量、及び前記物理量の少なくともいずれか一つがそれぞれに対応して設定された所定の判定値より大きい場合、前記入口通路を通過する吸気に前記インペラが吸気を過給する際に回転する方向とは逆方向の旋回が付与される角度に前記複数の第1ベーンが駆動されるように前記駆動手段の動作を制御してもよい(請求項7)。周知のように内燃機関の回転数が低く、かつ内燃機関の吸入空気量が多い場合はサージングが発生し易くなる。そこで、内燃機関の回転数と、アクセル開度、吸入空気量、及び物理量の少なくともいずれか一つとに基づいてサージングが発生し易い状態か否か判断し、サージングし易い状態であると判断した場合は入口通路を流れる吸気に正回転方向とは逆方向の旋回を付与する。これにより、サージングの発生を回避することができる。
以上に説明したように、本発明の内燃機関用ターボ過給機によれば、円環状のバイパス通路を入口通路の外周に設け、そのバイパス通路に周方向に複数の第2ベーンを配置したので、これら第2ベーンの角度を変化させることにより、バイパス通路を流れる吸気を旋回させたり、吸気を速やかにインペラの上流に還流させたりすることができる。そのため、サージ限界を改善でき、かつバイパス通路を介してインペラに導かれる吸気の流れ方向の制御の自由度を高めることができる。
(第1の形態)
図1は、本発明の第1の形態に係るターボ過給機が組み込まれた内燃機関の一例を示している。図1の内燃機関(以下、エンジンと称することもある。)1は、車両に走行用動力源として搭載されるものであり、複数の気筒(不図示)が設けられる機関本体2と、各気筒に接続される吸気通路3及び排気通路4とを備えている。また、エンジン1は、ターボ過給機10を備えている。ターボ過給機10は、吸気通路3に設けられるコンプレッサ11と排気通路4に設けられるタービン12とを備えている。コンプレッサ11は、複数の翼13aを有するコンプレッサインペラ13と、コンプレッサインペラ13を内部に収容するとともに回転可能に支持するコンプレッサハウジング14とを備えている。タービン12は、複数の翼を有するタービンインペラ15と、タービンインペラ15を内部に収容するとともに回転可能に支持するタービンハウジング16とを備えている。図1に示したようにコンプレッサインペラ13とタービンインペラ15とは駆動軸17にて一体回転するように接続されている。
図1は、本発明の第1の形態に係るターボ過給機が組み込まれた内燃機関の一例を示している。図1の内燃機関(以下、エンジンと称することもある。)1は、車両に走行用動力源として搭載されるものであり、複数の気筒(不図示)が設けられる機関本体2と、各気筒に接続される吸気通路3及び排気通路4とを備えている。また、エンジン1は、ターボ過給機10を備えている。ターボ過給機10は、吸気通路3に設けられるコンプレッサ11と排気通路4に設けられるタービン12とを備えている。コンプレッサ11は、複数の翼13aを有するコンプレッサインペラ13と、コンプレッサインペラ13を内部に収容するとともに回転可能に支持するコンプレッサハウジング14とを備えている。タービン12は、複数の翼を有するタービンインペラ15と、タービンインペラ15を内部に収容するとともに回転可能に支持するタービンハウジング16とを備えている。図1に示したようにコンプレッサインペラ13とタービンインペラ15とは駆動軸17にて一体回転するように接続されている。
図2及び図3を参照してターボ過給機10のコンプレッサ11について説明する。図2は、ターボ過給機10のコンプレッサ11の内部を拡大して示した図である。図3は、図2のIII−III線におけるコンプレッサ11の断面を示す図である。図2に示したようにコンプレッサハウジング14には、上流側から順に吸気をコンプレッサインペラ13に導く入口通路20と、コンプレッサインペラ13が配置されるインペラ室21、コンプレッサインペラ13の出口から排出された吸気が導かれるディフューザ部22、ディフューザ部22を通過した吸気が導かれて圧縮される渦巻き状のスクロール室23とが設けられている。図2に示したように入口通路20には、入口通路20の半径方向に延びて入口通路20の内周面から入口通路20の中心に向かって突出する回転軸部材としての複数(図3で6本)の回転軸24が設けられている。各回転軸24は、コンプレッサハウジング14のうち入口通路20を形成する吸気導入管14aにそれぞれ回転可能に支持されている。図2及び図3に示したように、各回転軸24には、コンプレッサインペラ13と干渉しないように入口通路20内に配置される第1ベーンとしてのガイドベーン25がそれぞれ取り付けられている。ガイドベーン25は、その中心に回転軸24が位置し、かつ回転軸24と一体に回転するように回転軸24に取り付けられる。そのため、回転軸24を回転させることにより、入口通路20を流入する吸気の流れ方向A(図2参照)に対するガイドベーン25の角度を変化させることができる。そして、このように回転軸24を回転させてガイドベーン25の角度を変化させることにより入口通路20の流路断面積を変化させることができる。
図3に示したように複数の回転軸24は、吸気導入管14aに周方向に等間隔で設けられている。各ガイドベーン25は、外周側が入口通路20の内周面に沿った円弧状に形成され、図3に示したように入口通路20を流入する吸気の流れ方向Aと対向する角度に変化させた場合に一端が隣のガイドベーン25の他端とそれぞれ重なり合うようにその大きさが設定されている。図2及び図3に示したように各回転軸24は一端が吸気導入管14aの外側にそれぞれ突出しており、その一端には操作部24aがそれぞれ設けられている。各回転軸24の操作部24aは、吸気導入管14aの外周に回転自在に設けられた操作リング26とそれぞれ係合している。図4は、図2の矢印IV方向からコンプレッサハウジング14を見た図である。図4に示したようにターボ過給機10は、操作リング26を左右方向に回転駆動する駆動手段としてのアクチュエータ27を備えている。アクチュエータ27が操作リング26を回転駆動すると、その操作リング26と係合している操作部24aが回転軸24を中心に揺動される。これにより回転軸24が回転し、ガイドベーン25の角度が変更される。このように操作リング26によって全ての回転軸24の操作部24aを操作することにより、各ガイドベーン25をそれぞれ同じ方向に連動して動作させることができる。
図2及び図3に示したようにターボ過給機10は、入口通路20の周囲に全周に亘って円環状に設けられるバイパス通路28を備えている。図2に示したようにバイパス通路28は、一端がガイドベーン25より上流の入口通路20に開口し、他端がコンプレッサハウジング14の内面のうちコンプレッサインペラ13の複数の翼13aと対向する部分、すなわちインペラ室21の内面に開口するように設けられる。また、バイパス通路28は、その流路断面積が入口通路20の流路断面積よりも小さくなるように設けられる。バイパス通路28内には各回転軸24が貫通しており、各回転軸24にはバイパス通路28内における吸気の流れ方向を制御する第2ベーンとしての複数のベーン29が設けられている。このベーン29もガイドベーン25と同様に、中心に回転軸24が位置し、かつ回転軸24と一体に回転するように回転軸24に取り付けられている。
図5及び図6を参照してガイドベーン25とベーン29との関係について説明する。なお、図5は、各ガイドベーン25が入口通路20に流入する吸気の流れ方向Aに対して平行になるように各回転軸24を回転させたときのガイドベーン25及びベーン29の状態をそれぞれ示す図である。図6は、各ガイドベーン25が入口通路20に流入する吸気の流れ方向Aと対向して入口通路20を塞ぐように各回転軸24を回転させたときのガイドベーン25及びベーン29の状態をそれぞれ示す図である。なお、図5及び図6の矢印Cはコンプレッサインペラ13が吸気を圧縮する際に回転する回転方向(以降、正回転方向と称することがある。)を示している。以降、図5に示したガイドベーン25の角度をゼロ点と称することがある。また、図6に示したガイドベーン25の角度を全閉位置と称することがある。図5に示したように、ベーン29は、ガイドベーン25とは異なる方向を向くようにガイドベーン25に対して角度Δθ分回転させた状態で回転軸24に取り付けられている。この角度Δθは、図6に示したようにガイドベーン25の角度が全閉位置になるように回転軸24を回転させた場合に、各ベーン29によってバイパス通路28を介してインペラ室21に流入する吸気がコンプレッサインペラ13の正回転方向と同じ方向に旋回するように設定される。すなわち、バイパス通路28を介してインペラ室21に流入する吸気がベーン間29を通過すると図6の矢印S方向に旋回するように設定される。
アクチュエータ27の動作は制御手段としてのエンジンコントロールユニット(ECU)40にて制御される。ECU40は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータとして構成され、エンジン1に設けられた各種センサから出力された信号に基づいてエンジン1の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU40には、例えばエンジン1の回転数に対応する信号を出力する回転数センサ41、及びアクセル開度に対応する信号を出力するアクセル開度センサ42などが接続される。
ECU40は、エンジン1の運転状態に応じてアクチュエータ27を制御し、これにより各ガイドベーン25の角度を制御する。図7及び図8を参照してECU40によるガイドベーン25の制御方法について説明する。なお、図7はエンジン1が所定の判定回転数N1より低い回転数で運転されている場合のガイドベーン25及びベーン29のそれぞれの角度とアクセル開度との関係の一例を示し、図8はエンジン1が判定回転数N1以上の回転数で運転されている場合のガイドベーン25及びベーン29のそれぞれの角度とアクセル開度との関係の一例を示している。なお、図7及び図8の実線θiはガイドベーン25の角度を示し、破線θvはベーン29の角度を示している。図7及び図8における角度は、入口通路20に流入する吸気の流れ方向Aと平行になる位置を0とする。そして、この0の位置から右回りの角度を正とし、0の位置から左回りの角度を負とする。上述したようにガイドベーン25とベーン29とは角度Δθ分ずらして回転軸24に取り付けられている。そのため、この角度Δθ分のずれが実線θiと破線θvとのずれとなる。判定回転数N1としては、例えばアクセル開度が大きい場合にコンプレッサインペラ13に正回転方向とは逆方向に旋回する吸気を導入してコンプレッサ11のサージを抑制する必要がある回転数範囲の上限値が設定される。このような上限値は、コンプレッサインペラ13の形状やコンプレッサハウジング14の形状などに応じて変化するため、これらに応じて適宜設定される。
図7に示したようにエンジン1の回転数が判定回転数N1より低い場合、ガイドベーン25の角度はアクセル開度に応じて3段階に切り替えられる。アクセル開度が所定の第1判定アクセル開度F1未満の場合、各ガイドベーン25の角度が図6に示した全閉位置になるようにアクチュエータ27が制御される。周知のようにアクセル開度が小さいと吸気通路3に設けられたスロットル弁(不図示)が閉じられ、エンジン1の吸入空気量が減少する。そこで、このような場合は各ガイドベーン25を全閉位置に制御し、バイパス通路28を介して吸気をインペラ室21に導く。上述したようにバイパス通路28の流路断面積は入口通路20の流路断面積よりも小さいので、このようにバイパス通路28を通過させることにより吸気の流速を高めることができる。また、上述したようにガイドベーン25が全閉位置にある場合、各ベーン29によってバイパス通路28を介してインペラ室21に導かれる吸気にコンプレッサインペラ13の正回転方向と同じ方向の旋回を付与することができる。そのため、この旋回している吸気をコンプレッサインペラ13に吹き付けることにより、コンプレッサインペラ13を吸気で回転させ、コンプレッサインペラ13の回転数が低下することを抑制することができる。そのため、所定の第1判定アクセル開度F1としては、例えばこのように吸気でコンプレッサインペラ13を回転させる必要があるアクセル開度範囲の上限値が設定される。
アクセル開度が所定の第1判定アクセル開度F1以上、かつ所定の第2判定アクセル開度F2未満の範囲内の場合、各ガイドベーン25の角度が図5に示したゼロ点になるようにアクチュエータ27が制御される。この場合、各ガイドベーン25が入口通路20を流入する吸気の流れ方向Aに対して平行になるため、入口通路20を介して速やかに吸気をコンプレッサインペラ13に導くことができる。この際、各ベーン29はベーン29間に隙間が形成される位置となり、図5に矢印Rで示したようにバイパス通路28を介してインペラ室21からガイドベーン25の上流に吸気を還流させることができる。そのため、コンプレッサ11のサージ限界を改善することができる。
アクセル開度が所定の第2判定アクセル開度F2以上の場合は、各ガイドベーン25の角度が図9に示したようにゼロ点よりも左回りに回転した位置(以下、逆旋回位置と称することがある。)になるようにアクチュエータ27が制御される。各ガイドベーン25を図9に示した位置に制御すると、入口通路20を流れる吸気にコンプレッサインペラ13の正回転方向とは逆方向(以下、逆回転方向と称することがある。)Srの旋回を付与することができる。周知のようにエンジン1の回転数が低くかつアクセル開度が大きい場合はサージングが発生し易くなる。そこで、各ガイドベーン25の角度を図9に示した位置に制御し、逆回転方向に旋回する吸気をコンプレッサインペラ13に流入させることにより、このサージングの発生を回避する。これにより、コンプレッサ11におけるサージングの発生をさらに抑制することができる。所定の第2判定アクセル開度F2としては、例えばコンプレッサインペラ13に逆回転方向に旋回する吸気を導入する必要がある回転数範囲の下限値が設定される。そのため、この第2判定アクセル開度F2が本発明の所定の判定値に相当する。
次に図8に示した関係について説明する。なお、図8に示した第1判定アクセル開度F1は、図7に示したものと同じである。図8に示したように、エンジン1が判定回転数N1以上の回転数で運転されている場合、ガイドベーン25の角度はアクセル開度に応じて2段階に切り替えられる。アクセル開度が所定の第1判定アクセル開度F1未満の場合、各ガイドベーン25の角度が図6に示した全閉位置になるようにアクチュエータ27が制御される。この場合、上述したようにバイパス通路28を通過する吸気に正回転方向の旋回を付与し、この吸気をコンプレッサインペラ13に吹き付けることができるので、コンプレッサインペラ13の回転数が低下することを抑制できる。一方、アクセル開度が所定の第1判定アクセル開度F1以上の場合は、各ガイドベーン25の角度が図5に示したゼロ点になるようにアクチュエータ27が制御される。これにより、入口通路20を介して速やかに吸気をコンプレッサインペラ13に導くことができる。また、バイパス通路28を介して吸気をインペラ室21からガイドベーン25の上流に還流させることができるので、コンプレッサ11のサージ限界を改善することができる。
図10は、エンジン1の運転状態に応じてガイドベーン25の角度を上述したように制御するべくECU40がエンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行するベーン制御ルーチンを示している。図10のベーン制御ルーチンにおいてECU40は、まずステップS11でエンジン1の運転状態を取得する。エンジン1の運転状態としては、例えばエンジン1の回転数Ne、及びアクセル開度Fなどが取得される。次にステップS12においてECU40は、アクセル開度Fが第1判定アクセル開度F1未満か否か判断する。アクセル開度Fが第1判定アクセル開度F1未満と判断した場合はステップS13に進み、ECU40は各ガイドベーン25の角度が図6に示した全閉位置になるようにアクチュエータ27の動作を制御する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、アクセル開度Fが第1判定アクセル開度F1以上と判断した場合はステップS14に進み、ECU40はアクセル開度Fが第2判定アクセル開度F2未満であるか否か判断する。アクセル開度Fが第2判定アクセル開度F2未満と判断した場合はステップS15に進み、ECU40は各ガイドベーン25の角度がゼロ点になるようにアクチュエータ27の動作を制御する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、アクセル開度Fが第2判定アクセル開度F2以上と判断した場合はステップS16に進み、ECU40はエンジン1の回転数Neが判定回転数N1未満か否か判断する。エンジン1の回転数Neが判定回転数N1以上と判断した場合は、今回の制御ルーチンを終了する。一方、エンジン1の回転数Neが判定回転数N1未満と判断した場合はステップS17に進み、各ガイドベーン25の角度が図9に示した逆旋回位置になるようにアクチュエータ27の動作を制御する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
以上に説明したように、第1の形態に係るターボ過給機10によれば、アクセル開度が小さい場合、ガイドベーン25の角度を全閉位置にしてバイパス通路28に吸気を導くとともにベーン29によってバイパス通路28を流れる吸気に正回転方向の旋回を付与する。これにより、正回転方向に旋回する吸気をコンプレッサインペラ13に吹き付けることができるので、コンプレッサインペラ13の回転数の低下を抑制することができる。一方、アクセル開度が大きい場合はガイドベーン25の角度をゼロ点にし、入口通路20を介して速やかにコンプレッサインペラ13に吸気を導くことができる。この際、図5に示したように各ベーン29はベーン29間に隙間が形成される角度になるため、バイパス通路28を介してインペラ室21からガイドベーン25より上流に吸気を還流させることができる。そのため、コンプレッサ11のサージ限界を改善することができる。さらに、エンジン1の回転数が低く、かつアクセル開度が小さい場合は、各ガイドベーン25の角度を逆旋回位置にするので、逆回転方向に旋回する吸気をコンプレッサインペラ13に導入し、サージングの発生を回避することができる。
このように第1の形態に係るターボ過給機10によれば、入口通路20の外周に全周に亘って円環状にバイパス通路28を設け、そのバイパス通路28に複数のベーン29を角度を変更可能なように設けたので、バイパス通路28を介してコンプレッサインペラ13に導かれる吸気に旋回を付与するなどバイパス通路28を流れる吸気の流れ方向の制御の自由度を高めることができる。そして、これによりターボ過給機10の性能を改善することができる。
(第2の形態)
図11〜図15を参照して本発明の第2の形態に係るターボ過給機10について説明する。なお、図11は、第1の形態の図6に対応する図であり、図12は第1の形態の図5に対応する図である。また、図13は、第1の形態の図9に対応する図である。図11に示したように、この形態ではガイドベーン25が全閉位置になる角度が第1の形態と異なる。そして、ガイドベーン25は、その角度が全閉位置から逆旋回位置を経由してゼロ点になるように駆動される。すなわち、ガイドベーン25の角度を全閉位置からゼロ点に変化させる場合、図11に示した状態から図13に示した状態に変化し、その後図12に示した状態に変化する。そして、ベーン29は、図11に示したようにガイドベーン25の角度が全閉位置の場合においてバイパス通路28を流れる吸気に正回転方向の旋回が付与されるように回転軸24に取り付けられている。なお、これ以外の部分は第1の形態と同じであるため、図11〜図15において第1の形態と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図11〜図15を参照して本発明の第2の形態に係るターボ過給機10について説明する。なお、図11は、第1の形態の図6に対応する図であり、図12は第1の形態の図5に対応する図である。また、図13は、第1の形態の図9に対応する図である。図11に示したように、この形態ではガイドベーン25が全閉位置になる角度が第1の形態と異なる。そして、ガイドベーン25は、その角度が全閉位置から逆旋回位置を経由してゼロ点になるように駆動される。すなわち、ガイドベーン25の角度を全閉位置からゼロ点に変化させる場合、図11に示した状態から図13に示した状態に変化し、その後図12に示した状態に変化する。そして、ベーン29は、図11に示したようにガイドベーン25の角度が全閉位置の場合においてバイパス通路28を流れる吸気に正回転方向の旋回が付与されるように回転軸24に取り付けられている。なお、これ以外の部分は第1の形態と同じであるため、図11〜図15において第1の形態と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
次に図14及び図15を参照してこの形態における各ガイドベーン25の制御方法について説明する。なお、図14は、第1の形態の図7に対応する図であり、図15は第1の形態の図8に対応する図である。ただし、図14及び図15における角度は、入口通路20に流入する吸気の流れ方向Aと平行になる位置を0とする点は第1の形態と同じであるが、この0の位置から左回りの角度を正とし、0の位置から右回りの角度を負とする点が第1の形態と異なる。
図14に示したように第2の形態においてもエンジン1の回転数が判定回転数N1より低い場合は、各ガイドベーン25の角度がアクセル開度に応じて3段階に切り替えられる。アクセル開度が所定の第1判定アクセル開度F1未満の場合、各ガイドベーン25の角度が図11に示した全閉位置になるようにアクチュエータ27が制御される。これにより、バイパス通路28を通過する吸気に正回転方向の旋回を付与し、この吸気をコンプレッサインペラ13に吹き付けることができるので、コンプレッサインペラ13の回転数が低下することを抑制できる。アクセル開度が所定の第1判定アクセル開度F1以上、かつ所定の第2判定アクセル開度F2未満の範囲内の場合は、各ガイドベーン25の角度が図12に示したゼロ点になるようにアクチュエータ27が制御される。これにより、入口通路20を介して速やかに吸気をコンプレッサインペラ13に導くことができる。また、バイパス通路28を介してインペラ室21からガイドベーン25の上流に吸気を還流させることができるので、コンプレッサ11のサージ限界を改善することができる。アクセル開度が所定の第2判定アクセル開度F2以上の場合は、図14に示したようにガイドベーン25の角度がゼロ点よりも正方向に戻り、図13に示した逆旋回位置になるようにアクチュエータ27が制御される。これにより、コンプレッサインペラ13に逆回転方向に旋回する吸気を導入することができるので、サージングの発生をさらに抑制することができる。
一方、図15に示したようにエンジン1の回転数が判定回転数N1以上の場合は、各ガイドベーン25の角度がアクセル開度に応じて2段階に切り替えられる。アクセル開度が第1判定アクセル開度F1未満の場合、各ガイドベーン25の角度が図11に示した全閉位置になるようにアクチュエータ27が制御される。この場合、正回転方向の旋回を付与した吸気をバイパス通路28からコンプレッサインペラ13に吹き付けることができるので、コンプレッサインペラ13の回転数が低下することを抑制できる。そして、アクセル開度が第1判定アクセル開度F1以上の場合は、各ガイドベーン25の角度が図12に示したゼロ点になるようにアクチュエータ27が制御される。これにより、速やかに吸気をコンプレッサインペラ13に導くことができる。また、コンプレッサ11のサージ限界を改善することができる。
本発明の第2の形態に係るターボ過給機10によれば、ガイドベーン25が逆旋回位置になる角度が全開位置とゼロ点との間にあるため、ガイドベーン25の角度をゼロ点より負方向に変化させる必要がない。そのため、ガイドベーン25の揺動範囲を第1の形態と比較して狭くし、ガイドベーン25の制御の応答速度を高めたり、信頼性を高めることができる。また、ガイドベーン25を駆動するための機構をコンパクトにすることができる。車両の発進時などは、まずエンジン1の回転数が低くアクセル開度が小さいため、ガイドベーン25の角度が全閉位置に制御され、次にエンジン1の回転数が低い状態でアクセル開度が開けられるため、ガイドベーン25の角度が逆旋回位置に制御される。その後、エンジン1の回転数が高くなってガイドベーン25の角度がゼロ点に制御される。この場合、第2の形態に係るターボ過給機10であれば、ガイドベーン25を同じ方向に変化させることでこれらの制御ができる。そのため、バックラッシによる誤差の発生などを排除して制御精度を高めることができる。
本発明は、上述した各形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、ガイドベーンが取り付けられる回転軸とは別にベーンのみが取り付けられる回転軸を設けてもよい。この場合、ガイドベーンの数とベーンの数とを異ならせることができる。そのため、例えば図16に示したようにガイドベーン25の回転軸の間にベーン29を取り付ける回転軸50を設け、ベーン29をガイドベーン25よりも多く設けてもよい。この場合、バイパス通路28を通過する吸気にさらに強い旋回を付与することができる。また、ガイドベーンが取り付けられた回転軸を駆動するアクチュエータとは別に、ベーンが取り付けられた回転軸を駆動するアクチュエータを設けてもよい。この場合、ガイドベーンの角度とベーンの角度とをそれぞれ別々に制御することができる。
本発明のターボ過給機は、ディーゼルエンジン及びガソリンその他の燃料を利用する各種の内燃機関に適用してよい。本発明のターボ過給機に設けられるバイパス通路は、その流路断面積が入口通路の流路断面積と同じ、又は入口通路の流路断面積より大きくなるように設けられてもよい。上述した各形態では、エンジンの回転数及びアクセル開度に基づいてアクチュエータの動作を制御したが、アクセル開度の代わりにエンジンの吸入空気量、又は吸入空気量と相関する物理量を用いてアクチュエータの動作を制御してもよい。なお、吸入空気量と相関する物理量としては、例えばエンジンのトルク、出力、及び燃料噴射量などが用いられる。一般に吸入空気量はアクセル開度に応じて制御されるので、アクセル開度の代わりに吸入空気量又はこれと相関する物理量をしても上述した形態と同様にアクチュエータの動作を制御することができる。
1 内燃機関
10 ターボ過給機
13 コンプレッサインペラ
13a 翼
14 コンプレッサハウジング
20 入口通路
24 回転軸(回転軸部材)
25 ガイドベーン(第1ベーン)
27 アクチュエータ(駆動手段)
28 バイパス通路
29 ベーン(第2ベーン)
40 エンジンコントロールユニット(制御手段)
N1 判定回転数
10 ターボ過給機
13 コンプレッサインペラ
13a 翼
14 コンプレッサハウジング
20 入口通路
24 回転軸(回転軸部材)
25 ガイドベーン(第1ベーン)
27 アクチュエータ(駆動手段)
28 バイパス通路
29 ベーン(第2ベーン)
40 エンジンコントロールユニット(制御手段)
N1 判定回転数
Claims (7)
- 複数の翼を有するインペラと、前記インペラを内部に収容するとともに回転自在に支持し、かつ前記インペラに吸気を導く入口通路を有するコンプレッサハウジングと、前記入口通路内に突出するように前記入口通路に周方向に設けられ、前記入口通路の流路断面積を変化させるように動作可能な複数の第1ベーンと、を備えた内燃機関用ターボ過給機において、
前記複数の第1ベーンより上流の入口通路に一端が開口するとともに前記コンプレッサハウジングの内面のうち前記インペラの前記複数の翼と対向する部分に他端が開口し、かつ前記入口通路の外周に設けられる円環状のバイパス通路と、前記バイパス通路内に周方向に配置され、前記バイパス通路の半径方向に延びる回転軸を中心に回転可能に設けられる複数の第2ベーンと、を備えることを特徴とする内燃機関用ターボ過給機。 - 前記入口通路の流路断面積が減少するように前記複数の第1ベーンがそれぞれ駆動された場合、前記バイパス通路を介して前記コンプレッサハウジングに導かれる吸気に前記インペラが吸気を過給する際に回転する方向と同じ方向の旋回が付与されるように前記複数の第2ベーンが回転駆動される請求項1に記載の内燃機関用ターボ過給機。
- 前記複数の第1ベーンと前記複数の第2ベーンとが共通の駆動手段にて駆動される請求項1又は2に記載の内燃機関用ターボ過給機。
- 前記駆動手段は、前記複数の第1ベーンを前記入口通路の流路断面積が最大となる位置に駆動した場合に前記バイパス通路を介して前記複数の第1ベーンより上流の入口通路に還流される吸気に前記インペラが吸気を過給する際に回転する方向と同じ方向の旋回が付与されるように前記複数の第2ベーンを回転駆動し、前記複数の第1ベーンを前記入口通路の流路断面積が最小となる位置に駆動した場合に前記バイパス通路を介して前記コンプレッサハウジングに導かれる吸気に前記インペラが吸気を過給する際に回転する方向と同じ方向の旋回が付与されるように前記複数の第2ベーンを回転駆動する請求項3に記載の内燃機関用ターボ過給機。
- 前記バイパス通路の外側から前記バイパス通路を貫通して前記入口通路内に突出するように前記入口通路の半径方向の延びる複数の回転軸部材が周方向に等間隔で設けられ、
各回転軸部材に第1ベーン及び第2ベーンがそれぞれ一体回転するように設けられ、
前記駆動手段は、前記複数の回転軸部材を回転駆動する請求項3又は4に記載の内燃機関用ターボ過給機。 - 前記内燃機関のアクセル開度、前記内燃機関の吸入空気量、及び前記吸入空気量と相関する物理量のうちの少なくともいずれか一つと、前記内燃機関の回転数とに基づいて前記駆動手段の動作を制御する制御手段を備える請求項3〜5のいずれか一項に記載の内燃機関用ターボ過給機。
- 前記制御手段は、前記内燃機関の回転数が所定の判定回転数より低く、かつ前記アクセル開度、前記吸入空気量、及び前記物理量の少なくともいずれか一つがそれぞれに対応して設定された所定の判定値より大きい場合、前記入口通路を通過する吸気に前記インペラが吸気を過給する際に回転する方向とは逆方向の旋回が付与される角度に前記複数の第1ベーンが駆動されるように前記駆動手段の動作を制御する請求項6に記載の内燃機関用ターボ過給機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008008190A JP2009167938A (ja) | 2008-01-17 | 2008-01-17 | 内燃機関用ターボ過給機 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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- 2008-01-17 JP JP2008008190A patent/JP2009167938A/ja active Pending
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