JP2017179778A - 建具 - Google Patents
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Abstract
【課題】風に基づく排水装置からの音鳴りを軽減できる建具を提供すること。【解決手段】引き違い窓は、窓枠と、内障子、外障子とを備え、下枠20には水抜き口と室外排水口7とが形成され、水抜き口および室外排水口7間における排水経路には排水装置24が配置される。排水装置24は、排水開口240を有する排水弁ケース241と、排水開口240を開閉可能に排水弁ケース241に取り付けられる弁体242とを備える。排水開口240は、室外排水口7に対して下枠20の長手方向に異なる位置に配置される。【選択図】図8
Description
本発明は、下枠に排水構造が構成される引き違い窓などの建具に関する。
従来、建具として、サッシ枠と、サッシ枠に引き違い状に開閉自在に収めた外障子および内障子を備えるサッシが知られている(特許文献1参照)。サッシ枠は、上枠、下枠および左右の竪枠を枠組みして構成される。下枠の上面には、外レールおよび内レールが立設されており、下枠の上面のうち外レールおよび内レール間に位置する部分には水抜き孔が設けられている。また、下枠の室外側壁の下部には排水孔が設けられている。外レールおよび内レール間に浸入した雨水や結露水は、水抜き孔から下枠内に導かれ、排水孔から室外に排水される。
前述した排水孔には、樹脂製の排水弁が取り付けられており、この排水弁は、排水弁ケースと、排水弁ケースに開閉可能に取り付けられる弁体とを備えている。弁体は、雨水等の排水時には開き、室外からの雨風の吹き込み時には閉じて排水孔内に雨風が吹き込むことを防止している。
ところで、特許文献1に記載のサッシでは、排水弁の弁体が風によって開閉揺動すると、弁体が排水弁ケースに衝突して衝突音が発生するおそれがあり、風に基づく排水弁の音鳴りを軽減することが困難である。
本発明の目的は、風に基づく排水装置からの音鳴りを軽減できる建具を提供することにある。
本発明の建具は、横枠および左右の縦枠を枠組みして構成される枠体と、前記枠体内に配置される障子とを備え、前記横枠には、水抜き口と、前記水抜き口よりも室外側に設けられる室外排水口とが形成され、前記水抜き口および前記室外排水口間における排水経路には、排水装置が配置され、前記排水装置は、排水開口を有する排水弁ケースと、前記排水開口を開閉可能に前記排水弁ケースに取り付けられる弁体とを備え、前記排水開口は、前記室外排水口に対して前記横枠の長手方向に異なる位置に配置されることを特徴とする。
本発明の建具によれば、室外排水口に風が吹き込んでも、室外排水口に対して排水開口が横枠の長手方向に異なる位置にあるので、室外排水口に吹き込んだ風が排水装置に至るまでの間に弱まる。このため、室外排水口に吹き込む風を受ける弁体の開閉揺動による排水弁ケースとの衝突音の発生を減らし、また、衝突音を小さくできて、排水装置からの音鳴りを軽減できる。
なお、排水開口の全体が室外排水口に対して横枠の長手方向に互いに異なる位置に配置され、室外排水口と排水開口との重なり代をつくらないことが、室外排水口からの吹込み風を弱めるうえで好ましいが、これに限られない。本発明の建具には、室外排水口および排水開口のそれぞれの一部が横枠の長手方向に互いに異なる位置に配置されて、前述した重なり代がつくられてもよく、また、排水開口の一部が室外排水口に対して横枠の長手方向に異なる位置に配置されてもよい。これらの場合でも、室外排水口に吹き込んだ風を弱めて排水装置の音鳴りを軽減できる。
なお、排水開口の全体が室外排水口に対して横枠の長手方向に互いに異なる位置に配置され、室外排水口と排水開口との重なり代をつくらないことが、室外排水口からの吹込み風を弱めるうえで好ましいが、これに限られない。本発明の建具には、室外排水口および排水開口のそれぞれの一部が横枠の長手方向に互いに異なる位置に配置されて、前述した重なり代がつくられてもよく、また、排水開口の一部が室外排水口に対して横枠の長手方向に異なる位置に配置されてもよい。これらの場合でも、室外排水口に吹き込んだ風を弱めて排水装置の音鳴りを軽減できる。
本発明の建具は、横枠および左右の縦枠を枠組みして構成される枠体と、前記枠体内に配置される障子とを備え、前記横枠には、水抜き口と、前記水抜き口よりも室外側に設けられる室外排水口とが形成され、前記水抜き口および前記室外排水口間における排水経路には、排水装置が配置され、前記排水装置は、排水開口を有する排水弁ケースと、前記排水開口を開閉可能に前記排水弁ケースに取り付けられる弁体とを備え、前記室外排水口の開口面積は、前記排水開口の開口面積よりも小さくされることを特徴とする。
本発明の建具によれば、室外排水口に風が吹き込んでも、室外排水口の開口面積が排水開口の開口面積と同等以上である場合と比べ、排水開口よりも開口面積が小さい室外排水口に風が吹き込む際に当該風は弱まる。このため、室外排水口に吹き込む風を受ける弁体の開閉揺動による排水弁ケースとの衝突音の発生を減らし、また、衝突音を小さくできて、排水装置からの音鳴りを軽減できる。
なお、室外排水口の開口面積が排水開口の開口面積よりも小さくされる本発明の建具では、横枠の長手方向において室外排水口の全体が排水開口と重なって配置されていてもよい。
なお、室外排水口の開口面積が排水開口の開口面積よりも小さくされる本発明の建具では、横枠の長手方向において室外排水口の全体が排水開口と重なって配置されていてもよい。
本発明の建具では、前記室外排水口が、前記排水開口に対して前記横枠の長手方向に一部または全体が異なる位置に配置される建具において、前記室外排水口の開口面積は、前記排水開口の開口面積よりも小さくされることが好ましい。
このような構成によれば、室外排水口に風が吹き込んでも、排水開口よりも開口面積が小さい室外排水口に風が吹き込む際に当該風は弱まり、さらに、室外排水口に対して排水開口が横枠の長手方向に異なる位置にあるので、室外排水口に吹き込んだ風が排水装置に至るまでの間に弱まる。このため、室外排水口に吹き込む風を受ける弁体の開閉揺動による排水弁ケースとの衝突音の発生を減らし、また、衝突音を小さくできて、排水装置からの音鳴りをさらに軽減できる。
このような構成によれば、室外排水口に風が吹き込んでも、排水開口よりも開口面積が小さい室外排水口に風が吹き込む際に当該風は弱まり、さらに、室外排水口に対して排水開口が横枠の長手方向に異なる位置にあるので、室外排水口に吹き込んだ風が排水装置に至るまでの間に弱まる。このため、室外排水口に吹き込む風を受ける弁体の開閉揺動による排水弁ケースとの衝突音の発生を減らし、また、衝突音を小さくできて、排水装置からの音鳴りをさらに軽減できる。
本発明の建具では、前記横枠は、前記左右の縦枠と組まれる下枠を有し、前記下枠は、下枠本体と、下枠本体の室外側に装着される室外カバー部材とを備え、前記下枠本体および前記室外カバー部材によってホローが形成され、前記下枠本体には、前記水抜き口が前記ホローに連通して形成され、前記室外カバー部材は、カバー片部と、前記カバー片部に連続する下見込み片部とを有し、前記下見込み片部には、前記室外排水口が前記ホローに連通して形成されることが好ましい。
このような構成によれば、下枠本体の室外側に室外カバー部材を装着することで、水抜き口に取り付けられる排水装置を室外側から目隠しできる。また、室外カバー部材の下見込み片部に室外排水口が形成されるので、室外排水口を室外側から目立たない位置に配置できる。
このような構成によれば、下枠本体の室外側に室外カバー部材を装着することで、水抜き口に取り付けられる排水装置を室外側から目隠しできる。また、室外カバー部材の下見込み片部に室外排水口が形成されるので、室外排水口を室外側から目立たない位置に配置できる。
本発明の建具では、前記横枠は、前記左右の縦枠と組まれる下枠を有し、前記下枠は、内部にホローがある押出形材によって形成されるとともに、前記ホローに連通する前記水抜き口および前記室外排水口が形成されることが好ましい。
このような構成によれば、下枠自体に室外排水口が形成されるので、室外排水口を配置するために前述した室外カバー部材を装着する必要がなく、部品点数を削減できる。
このような構成によれば、下枠自体に室外排水口が形成されるので、室外排水口を配置するために前述した室外カバー部材を装着する必要がなく、部品点数を削減できる。
本発明の建具では、前記排水弁ケースおよび前記弁体のうちの一方には、衝撃吸収材が設けられ、前記衝撃吸収材は、前記弁体の開閉において前記排水弁ケースおよび前記弁体のうちの他方に当接する位置に配置されることが好ましい。
このような構成によれば、弁体が風を受けて開閉揺動しても、弁体は排水弁ケースに直接当たることはなく、衝撃吸収材によって衝撃が吸収される。このため、排水装置からの音鳴りを軽減できる。
なお、衝撃吸収材としては、弁体と排水弁ケースとの衝突音を軽減できる材料で形成されていればよく、例えば、ゴム、スポンジ、ウレタン材などが挙げられる。ここで、弁体に対して衝撃吸収材を設ける場合には、弁体重量が重くなるので、風による弁体の開閉揺動を小さくでき、排水装置からの音鳴りを軽減できる。弁体に設けられる衝撃吸収材として、スポンジよりもゴムなどの重い材料を選択した場合には、弁体重量がより増加するので、排水装置からの音鳴りをより一層軽減できる。
このような構成によれば、弁体が風を受けて開閉揺動しても、弁体は排水弁ケースに直接当たることはなく、衝撃吸収材によって衝撃が吸収される。このため、排水装置からの音鳴りを軽減できる。
なお、衝撃吸収材としては、弁体と排水弁ケースとの衝突音を軽減できる材料で形成されていればよく、例えば、ゴム、スポンジ、ウレタン材などが挙げられる。ここで、弁体に対して衝撃吸収材を設ける場合には、弁体重量が重くなるので、風による弁体の開閉揺動を小さくでき、排水装置からの音鳴りを軽減できる。弁体に設けられる衝撃吸収材として、スポンジよりもゴムなどの重い材料を選択した場合には、弁体重量がより増加するので、排水装置からの音鳴りをより一層軽減できる。
本発明の建具では、前記弁体は、前記排水開口に沿って前記排水弁ケースに取り付けられる弾性撓み変形可能な衝撃吸収シート材によって形成され、前記衝撃吸収シート材は、弾性撓み変形によって前記排水開口を開放可能に前記排水開口に沿って配置されることが好ましい。
このような構成によれば、弁体自体を衝撃吸収シート材によって形成することで、弁体に衝撃吸収材を取り付ける場合と比べて部品点数を削減できる。
また、衝撃吸収シート材は、弾性撓み変形可能であるとともに共に排水開口に沿って配置されるので、水抜き口側からの雨水等によって弾性撓み変形して排水開口を開放し、排水開口からの排水後に元の状態に戻ることで排水開口を閉鎖することができる。このため、弁体や排水弁ケースに軸部などの開閉構造を構成する必要がなく、排水装置の構成を簡略化できる。
さらに、室外排水口に風が吹き込んでも、衝撃吸収シート材自体の弾性力によって弾性撓み変形が抑制されるので、衝撃吸収シート材の排水弁ケースへの衝突を減らすことができる。加えて、衝撃吸収シート材が排水弁ケースに衝突しても、衝撃吸収シート材によって衝撃を吸収でき、衝突音を小さくできる。これにより、排水装置からの音鳴りを大幅に軽減できる。
なお、衝撃吸収シート材としては、シリコンシートなどが挙げられる。
このような構成によれば、弁体自体を衝撃吸収シート材によって形成することで、弁体に衝撃吸収材を取り付ける場合と比べて部品点数を削減できる。
また、衝撃吸収シート材は、弾性撓み変形可能であるとともに共に排水開口に沿って配置されるので、水抜き口側からの雨水等によって弾性撓み変形して排水開口を開放し、排水開口からの排水後に元の状態に戻ることで排水開口を閉鎖することができる。このため、弁体や排水弁ケースに軸部などの開閉構造を構成する必要がなく、排水装置の構成を簡略化できる。
さらに、室外排水口に風が吹き込んでも、衝撃吸収シート材自体の弾性力によって弾性撓み変形が抑制されるので、衝撃吸収シート材の排水弁ケースへの衝突を減らすことができる。加えて、衝撃吸収シート材が排水弁ケースに衝突しても、衝撃吸収シート材によって衝撃を吸収でき、衝突音を小さくできる。これにより、排水装置からの音鳴りを大幅に軽減できる。
なお、衝撃吸収シート材としては、シリコンシートなどが挙げられる。
本発明によれば、風に基づく排水装置からの音鳴りを軽減できる建具を提供できる。
[本実施形態の構成]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜3において、本実施形態に係る建具である引き違い窓1は、図示しない建物躯体の開口部に設置されるものである。引き違い窓1は、窓枠2(枠体)と、左右引き違い形式にスライド可能に窓枠2内に配置される内障子4(障子)および外障子5(障子)とを備えている。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜3において、本実施形態に係る建具である引き違い窓1は、図示しない建物躯体の開口部に設置されるものである。引き違い窓1は、窓枠2(枠体)と、左右引き違い形式にスライド可能に窓枠2内に配置される内障子4(障子)および外障子5(障子)とを備えている。
窓枠2は、上枠10、下枠20(横枠)および左右の縦枠30を枠組みして構成されている。
内障子4は、上框41、下框42、左右の縦框43および面材44を框組みして構成されている。上框41、下框42および左右の縦框43は、アルミ製の押出形材および樹脂製の押出形材によって形成された複合枠材である。下框42には、下枠20の内レール部216に嵌合する戸車45が設けられている。
外障子5は、上框51、下框52、左右の縦框53および面材54を框組みして構成されている。上框51、下框52および戸先側の縦框53は、アルミ製の押出形材および樹脂製の押出形材によって形成された複合枠材である。召合せ側の縦框53(召合せ框)は、アルミ製の押出形材によって形成されている。下框52には、下枠20の外レール部226に嵌合する戸車55が設けられている。
なお、面材44,54は、複層のガラスパネルによって形成されているが、これに限られず、単層のガラスパネルであってもよい。
内障子4は、上框41、下框42、左右の縦框43および面材44を框組みして構成されている。上框41、下框42および左右の縦框43は、アルミ製の押出形材および樹脂製の押出形材によって形成された複合枠材である。下框42には、下枠20の内レール部216に嵌合する戸車45が設けられている。
外障子5は、上框51、下框52、左右の縦框53および面材54を框組みして構成されている。上框51、下框52および戸先側の縦框53は、アルミ製の押出形材および樹脂製の押出形材によって形成された複合枠材である。召合せ側の縦框53(召合せ框)は、アルミ製の押出形材によって形成されている。下框52には、下枠20の外レール部226に嵌合する戸車55が設けられている。
なお、面材44,54は、複層のガラスパネルによって形成されているが、これに限られず、単層のガラスパネルであってもよい。
[下枠]
以下、引き違い窓1における下枠20の構造を図4〜8を参照して説明する。
下枠20は、図4に示すように、アルミ製の押出形材によって形成された室内枠材21および室外枠材22と、室内枠材21および室外枠材22との間に介在される樹脂製の断熱部材25と、室外枠材22の室外側に装着される室外カバー部材26と、下枠20の後述する内レール部216および外レール部226間に設けられる上カバー部材27と、内レール部216よりも室内側に設けられる上カバー部材28とを備えている。室外カバー部材26は、アルミ製の押出形材によって形成されており、上カバー部材27,28は、樹脂製の押出形材によってそれぞれ形成されている。
この下枠20は、室内枠材21と室外枠材22とが断熱部材25によって縁切りされた断熱仕様の枠材であり、室内枠材21、室外枠材22および断熱部材25によって下枠本体20Aが形成されている。
なお、上枠10も下枠20と同様に室内枠材および室外枠材間に断熱部材が介在された断熱枠材として構成されており、また、左右の縦枠30は、アルミ製枠材の室外部分に樹脂製枠材を係合した断熱枠材として構成されている。これにより、引き違い窓1における窓枠2は、断熱窓枠として構成されている。
以下、引き違い窓1における下枠20の構造を図4〜8を参照して説明する。
下枠20は、図4に示すように、アルミ製の押出形材によって形成された室内枠材21および室外枠材22と、室内枠材21および室外枠材22との間に介在される樹脂製の断熱部材25と、室外枠材22の室外側に装着される室外カバー部材26と、下枠20の後述する内レール部216および外レール部226間に設けられる上カバー部材27と、内レール部216よりも室内側に設けられる上カバー部材28とを備えている。室外カバー部材26は、アルミ製の押出形材によって形成されており、上カバー部材27,28は、樹脂製の押出形材によってそれぞれ形成されている。
この下枠20は、室内枠材21と室外枠材22とが断熱部材25によって縁切りされた断熱仕様の枠材であり、室内枠材21、室外枠材22および断熱部材25によって下枠本体20Aが形成されている。
なお、上枠10も下枠20と同様に室内枠材および室外枠材間に断熱部材が介在された断熱枠材として構成されており、また、左右の縦枠30は、アルミ製枠材の室外部分に樹脂製枠材を係合した断熱枠材として構成されている。これにより、引き違い窓1における窓枠2は、断熱窓枠として構成されている。
室内枠材21は、内障子4の戸車45を案内する内レール部216を有して形成されている。
室外枠材22は、建物躯体に固定される固定片部221と、固定片部221から室外側に延びる底片部222と、底片部222の室内側に設けられて断熱部材25に係合する係合片部223と、係合片部223から室外側に延びると共に下方に傾斜した上片部224と、上片部224の室外側に連続する断面略コ字形状の開口形成部225と、開口形成部225から上方に延びて外障子5の戸車55を案内する外レール部226と、開口形成部225から下方に延びて底片部222に連続する室外片部227とを有している。
室外枠材22は、建物躯体に固定される固定片部221と、固定片部221から室外側に延びる底片部222と、底片部222の室内側に設けられて断熱部材25に係合する係合片部223と、係合片部223から室外側に延びると共に下方に傾斜した上片部224と、上片部224の室外側に連続する断面略コ字形状の開口形成部225と、開口形成部225から上方に延びて外障子5の戸車55を案内する外レール部226と、開口形成部225から下方に延びて底片部222に連続する室外片部227とを有している。
開口形成部225は、水抜き口6が形成された見付け片部228と、見付け片部228から室外側に延びる上見込み片部229および下見込み片部230とを有している。上見込み片部229の室外端には、下方に突出した係合部229Aと上方に突出した網戸レール部229Bとが形成されている。下見込み片部230の室外端には、上方に突出した係合部230Aが形成されている。係合部229A,230Aには室外カバー部材26が係合する。
見付け片部228、上見込み片部229および下見込み片部230によって室外開口空間231が形成されている。見付け片部228の長手方向における両端側には、水抜き口6がそれぞれ形成されている。各水抜き口6は、凹溝部29に形成される水溜空間を下枠20の室外側空間に連通している。各水抜き口6には、排水装置24が取り付けられている。
[排水装置]
排水装置24は、図4〜6に示すように、排水開口240を有する排水弁ケース241と、排水弁ケース241に対して開閉自在に上端部が軸支された弁体242とを備えている。排水弁ケース241および弁体242は、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレンの共重合体)で構成される。
排水装置24は、図4〜6に示すように、排水開口240を有する排水弁ケース241と、排水弁ケース241に対して開閉自在に上端部が軸支された弁体242とを備えている。排水弁ケース241および弁体242は、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレンの共重合体)で構成される。
排水弁ケース241は、図6(A)〜(C)に示すように、一対の支持側壁243と、一対の支持側壁243にわたって設けられる上ケース部244および底壁部245と、上ケース部244から室内側に突出して設けられる差込係合部246とを有している。底壁部245の後端側は、上方に立ち上げられて形成されている。
上ケース部244および底壁部245は上下方向に間隔を隔てて配置されており、当該上ケース部244および底壁部245間に第一排水通路247が形成されている。
また、上ケース部244には、その上面から下面に連通する第二排水通路248が形成されている。
上ケース部244および底壁部245は上下方向に間隔を隔てて配置されており、当該上ケース部244および底壁部245間に第一排水通路247が形成されている。
また、上ケース部244には、その上面から下面に連通する第二排水通路248が形成されている。
上ケース部244は、前壁部244Aと、前壁部244Aの上下両端から室内側に延出した上壁部244Bおよび下壁部244Cとを有している。前壁部244Aには上下方向に延びる孔が形成されており、上壁部244Bには、当該孔に連通する凹溝部が形成されており、これらの孔および凹溝部によって前述した第二排水通路248が形成されている。下壁部244Cの見込み寸法は、図6(C)に示すように、上壁部244Bの見込み寸法よりも短く設定され、本実施形態では上壁部244Bの見込み寸法の略半分の見込み寸法とされている。
差込係合部246は、上壁部244Bの後端および一対の支持側壁243から突出した突出片によって形成されており、当該突出片には係合爪が形成されている。この差込係合部246は、室外側から水抜き口6に差し込まれて見付け片部228に係合する。このように差し込まれて係合することで、排水装置24は下枠本体20Aに取り付けられ、かつ室外開口空間231に配置される。
一対の支持側壁243の内面には上下方向に沿った段部が形成されており、下壁部244Cの後端側は下方に垂下して形成されている。一対の支持側壁243の段部、下壁部244Cの垂下した部分および底壁部245の前端によって第一排水通路247の室外側の開口である排水開口240を形成している。
弁体242は、略板状に形成されており、排水弁ケース241の一対の支持側壁243に回転可能に軸支されている。すなわち、弁体242は、当該弁体242の左右両側に突出した支軸を、一対の支持側壁243に形成された軸受穴に挿入することで、回転可能に軸支されている。
弁体242は、一対の支持側壁243の段部、下壁部244Cの垂下した部分および底壁部245の前端に当接することで、排水開口240を閉鎖する。また、弁体242の下部側が排水開口240から室外側に移動することで、排水開口240を開くことができる。
弁体242は、一対の支持側壁243の段部、下壁部244Cの垂下した部分および底壁部245の前端に当接することで、排水開口240を閉鎖する。また、弁体242の下部側が排水開口240から室外側に移動することで、排水開口240を開くことができる。
なお、排水弁ケース241に軸支される弁体242には、例えば図7(A)に示すように、衝撃吸収材61Aが設けられていてもよい。図7(A)に示す排水弁ケース241内には、リブ249が設けられており、衝撃吸収材61Aは、弁体242の閉鎖状態でリブ249に当接する位置に配置されている。このように弁体242に衝撃吸収材61Aを設けることで、弁体242が閉鎖移動して排水弁ケース241に衝突したときの衝撃を衝撃吸収材61Aで吸収し、衝突音を小さくできる。また、弁体242自体に衝撃吸収材61Aを設けるので、弁体重量が増加し、排水装置24からの音鳴りを一層軽減できる。
また、排水弁ケース241には、例えば図7(A)に示すように、衝撃吸収材61Bが設けられていてもよい。衝撃吸収材61Bは、下壁部244Cに設けられ、かつ、弁体242の開放状態で当該弁体242に当接する位置に配置されている。このように衝撃吸収材61Bを設けることで、弁体242が開放移動して排水弁ケース241に衝突したときの衝撃を衝撃吸収材61Bで吸収し、衝突音を小さくできる。
さらに、図示しないが、排水弁ケース241の左右の支持側壁243の内面および弁体242の左右の側端面のいずれか一方に衝撃吸収材が設けられてもよい。この場合には、弁体242の左右方向の振動に基づく支持側壁243との衝突音を軽減できる。
さらにまた、図示しないが、左右の支持側壁243の軸受穴に挿入される弁体242の支軸を左右方向から押える押え材を設けてもよい。例えば、押え材としてのゴムシートを左右の支持側壁243の外面に貼り付けることで、前記支軸を左右方向から押えてもよい。このように構成することでも、弁体242の左右方向の振動に基づく支持側壁243との衝突音を軽減できる。
なお、前述した各衝撃吸収材61(61A,61B)は、弁体242と排水弁ケース241との衝突音を軽減できるゴム、スポンジ、ウレタン材などの材料で形成される。
また、排水弁ケース241には、例えば図7(A)に示すように、衝撃吸収材61Bが設けられていてもよい。衝撃吸収材61Bは、下壁部244Cに設けられ、かつ、弁体242の開放状態で当該弁体242に当接する位置に配置されている。このように衝撃吸収材61Bを設けることで、弁体242が開放移動して排水弁ケース241に衝突したときの衝撃を衝撃吸収材61Bで吸収し、衝突音を小さくできる。
さらに、図示しないが、排水弁ケース241の左右の支持側壁243の内面および弁体242の左右の側端面のいずれか一方に衝撃吸収材が設けられてもよい。この場合には、弁体242の左右方向の振動に基づく支持側壁243との衝突音を軽減できる。
さらにまた、図示しないが、左右の支持側壁243の軸受穴に挿入される弁体242の支軸を左右方向から押える押え材を設けてもよい。例えば、押え材としてのゴムシートを左右の支持側壁243の外面に貼り付けることで、前記支軸を左右方向から押えてもよい。このように構成することでも、弁体242の左右方向の振動に基づく支持側壁243との衝突音を軽減できる。
なお、前述した各衝撃吸収材61(61A,61B)は、弁体242と排水弁ケース241との衝突音を軽減できるゴム、スポンジ、ウレタン材などの材料で形成される。
また、前述した排水装置24では、弁体242は、略板状の樹脂製部材によって形成されているが、これに代えて、例えば図7(B)に示すように、シリコンシートなどの弾性撓み変形可能な衝撃吸収シート材62によって形成されていてもよい。衝撃吸収シート材62の上縁部は、排水弁ケース241の下壁部244Cに接着されている。
衝撃吸収シート材62は、排水開口240に沿って配置されているので、撓み変形を生じていない状態では、排水開口240を閉鎖している。また、衝撃吸収シート材62は、その下部側が排水開口240から室外側に撓み変形することで、排水開口240を開くことができる。
この排水装置24では、図7(A)のように弁体242に衝撃吸収材61を取り付ける場合と比べ、衝撃吸収シート材62自体を弁体とするため、部品点数を削減できる。
また、衝撃吸収シート材62は、弾性撓み変形可能であるとともに排水開口240に沿って配置されるので、水抜き口6側からの雨水等によって弾性撓み変形して排水開口240を開放し、排水開口240からの排水後に元の状態に戻ることで排水開口240を閉鎖することができる。このため、弁体242の支軸や排水弁ケース241の軸受穴などの開閉構造を構成する必要がなく、排水装置24の構成を簡略化できる。
さらに、後述する室外排水口7に風が吹き込んでも、衝撃吸収シート材62自体の弾性力によって弾性撓み変形が抑制されるので、衝撃吸収シート材62の排水弁ケース241への衝突を減らすことができる。加えて、衝撃吸収シート材62が排水弁ケース241に衝突しても、衝撃吸収シート材62によって衝撃を吸収でき、衝突音を小さくできる。これにより、排水装置24からの音鳴りを大幅に軽減できる。
衝撃吸収シート材62は、排水開口240に沿って配置されているので、撓み変形を生じていない状態では、排水開口240を閉鎖している。また、衝撃吸収シート材62は、その下部側が排水開口240から室外側に撓み変形することで、排水開口240を開くことができる。
この排水装置24では、図7(A)のように弁体242に衝撃吸収材61を取り付ける場合と比べ、衝撃吸収シート材62自体を弁体とするため、部品点数を削減できる。
また、衝撃吸収シート材62は、弾性撓み変形可能であるとともに排水開口240に沿って配置されるので、水抜き口6側からの雨水等によって弾性撓み変形して排水開口240を開放し、排水開口240からの排水後に元の状態に戻ることで排水開口240を閉鎖することができる。このため、弁体242の支軸や排水弁ケース241の軸受穴などの開閉構造を構成する必要がなく、排水装置24の構成を簡略化できる。
さらに、後述する室外排水口7に風が吹き込んでも、衝撃吸収シート材62自体の弾性力によって弾性撓み変形が抑制されるので、衝撃吸収シート材62の排水弁ケース241への衝突を減らすことができる。加えて、衝撃吸収シート材62が排水弁ケース241に衝突しても、衝撃吸収シート材62によって衝撃を吸収でき、衝突音を小さくできる。これにより、排水装置24からの音鳴りを大幅に軽減できる。
室外カバー部材26は、図4に示すように断面略コ字形状に形成されている。室外カバー部材26は、カバー見付け片部261および上見込み片部262によって形成されるカバー片部260と、カバー片部260に連続している下見込み片部263とを有している。上見込み片部262は、カバー見付け片部261の上縁側から室内側に延出しており、室内側の端縁で係合部229Aに係合している。下見込み片部263は、カバー見付け片部261の下縁側から室内側に延出しており、室内側の端縁で係合部230Aに係合している。下見込み片部263には、図1に示すように二つの室外排水口7が形成されている。
室外カバー部材26の下枠本体20Aへの装着状態では、室外カバー部材26および下枠本体20Aの開口形成部225によってホロー8が形成される。
水抜き口6は、開口形成部225の見付け片部228に形成されているので、排水装置24の排水開口240を経てホロー8に連通している。
室外排水口7は、室外カバー部材26の下見込み片部263に形成されているので、ホロー8に連通している。
水抜き口6は、開口形成部225の見付け片部228に形成されているので、排水装置24の排水開口240を経てホロー8に連通している。
室外排水口7は、室外カバー部材26の下見込み片部263に形成されているので、ホロー8に連通している。
室外カバー部材26の下枠本体20Aへの装着状態では、二つの室外排水口7は、図1に示すように下枠20の長手方向において排水開口240よりも中央側であって、図4に示すように水抜き口6および排水開口240よりも室外側にそれぞれ配置される。
図8(A)は、図1に示す下枠20の左側部分を拡大して示しており、図8(B)は、室外カバー部材26の左側部分を下側から示している。図8に示すように、室外排水口7は、排水装置24の排水開口240に対して下枠20の長手方向に間隔L1を隔てて配置されており、室外排水口7の全体と排水開口240の全体とが下枠20の長手方向に互いに異なる位置に配置される。このため、下枠20の長手方向において室外排水口7と排水開口240との重なり代はつくられない。
ここで、間隔L1は、室外排水口7から吹き込む風による弁体242の開閉揺動と排水開口240から流出する雨水等を室外排水口7から排水する排水性とを考慮して設定される。例えば、室外排水口7から吹き込む風による弁体242の開閉揺動を小さくしたい場合には、間隔L1を比較的長く設定する。また、排水開口240から室外排水口7への排水性を向上したい場合には、間隔L1を比較的短く設定する。
また、本実施形態では、各室外排水口7の開口面積は、各排水開口240の開口面積よりも小さく設定されている。
図8(A)は、図1に示す下枠20の左側部分を拡大して示しており、図8(B)は、室外カバー部材26の左側部分を下側から示している。図8に示すように、室外排水口7は、排水装置24の排水開口240に対して下枠20の長手方向に間隔L1を隔てて配置されており、室外排水口7の全体と排水開口240の全体とが下枠20の長手方向に互いに異なる位置に配置される。このため、下枠20の長手方向において室外排水口7と排水開口240との重なり代はつくられない。
ここで、間隔L1は、室外排水口7から吹き込む風による弁体242の開閉揺動と排水開口240から流出する雨水等を室外排水口7から排水する排水性とを考慮して設定される。例えば、室外排水口7から吹き込む風による弁体242の開閉揺動を小さくしたい場合には、間隔L1を比較的長く設定する。また、排水開口240から室外排水口7への排水性を向上したい場合には、間隔L1を比較的短く設定する。
また、本実施形態では、各室外排水口7の開口面積は、各排水開口240の開口面積よりも小さく設定されている。
なお、室外カバー部材26は、室外排水口7に代えて、図9(A)に示すように、下見込み片部263に形成された複数の孔によって構成される室外排水口7Aを有していてもよい。この場合、室外排水口7Aの開口面積(複数の孔の開口面積の総和)は排水開口240の開口面積よりも小さく設定されていてもよい。
また、図9(B)に示すように、下枠20の長手方向において室外排水口7の一部が排水開口240の一部に重なって重なり代L2がつくられてもよい。この場合でも、排水開口240の一部が室外排水口7に対して下枠20の長手方向に異なる位置に配置される。
以上の引き違い窓1による排水は次の通りである。
雨によって雨水等が下枠20の凹溝部29に溜まると、弁体242が水圧で室外側に回動して開かれ、雨水等は水抜き口6から第一排水通路247を通って排水開口240から室外側へ流出し、室外排水口7から室外に排水される。排水後、弁体242は、その自重により室内側に回動して排水開口240を閉鎖する。
また、外レール部226、上見込み片部229および網戸レール部229Bによって形成される凹溝部に雨水等が降り込んだ場合には、雨水等は上見込み片部229に形成された孔から排水装置24の第二排水通路248を通ってホロー8に流出し、室外排水口7から室外に排水される。
雨によって雨水等が下枠20の凹溝部29に溜まると、弁体242が水圧で室外側に回動して開かれ、雨水等は水抜き口6から第一排水通路247を通って排水開口240から室外側へ流出し、室外排水口7から室外に排水される。排水後、弁体242は、その自重により室内側に回動して排水開口240を閉鎖する。
また、外レール部226、上見込み片部229および網戸レール部229Bによって形成される凹溝部に雨水等が降り込んだ場合には、雨水等は上見込み片部229に形成された孔から排水装置24の第二排水通路248を通ってホロー8に流出し、室外排水口7から室外に排水される。
[本実施形態の効果]
(1)本実施形態では、上枠10、下枠20および左右の縦枠30を枠組みして構成される窓枠2と、窓枠2内に配置される内障子4および外障子5とを備え、下枠20には、水抜き口6と、水抜き口6よりも室外側に設けられる室外排水口7とが形成され、水抜き口6および室外排水口7間における排水経路には、排水装置24が配置され、排水装置24は、排水開口240を有する排水弁ケース241と、排水開口240を開閉可能に排水弁ケース241に取り付けられる弁体242とを備え、排水開口240は、室外排水口7に対して下枠20の長手方向に異なる位置に配置されることを特徴とする。
上記構成を有するため、室外排水口7に風が吹き込んでも、室外排水口7に対して排水開口240が下枠20の長手方向に異なる位置にあるので、室外排水口7に吹き込んだ風が排水装置24に至るまでの間に弱まる。このため、室外排水口7に吹き込む風を受ける弁体242の開閉揺動による排水弁ケース241との衝突音の発生を減らし、また、衝突音を小さくできて、排水装置24からの音鳴りを軽減できる。
排水弁ケース241と弁体242との衝突音は、一般に、2500Hz付近から4000Hzをピークに、それ以上の周波域で当該衝突音を除く室外側の暗騒音よりも音圧レベルが大きい。本実施形態では、前述した衝突音は、室外排水口7に吹き込んだ風が排水開口240側に至る間に弱まるので、音圧レベルを小さくできる。これにより、排水装置24からの音鳴りを軽減できる。
さらに、本実施形態では、以下の各効果を発揮できる。
(2)室外排水口7(7A)の開口面積は、排水開口240の開口面積よりも小さくされる。このため、室外排水口7(7A)に風が吹き込んでも、例えば室外排水口7(7A)の開口面積が排水開口240の開口面積と同等以上である場合と比べ、排水開口240よりも開口面積が小さい室外排水口7(7A)に風が吹き込む際に当該風は弱まる。このため、室外排水口7(7A)に吹き込む風を受ける弁体242の開閉揺動による排水弁ケース241との衝突音の発生を減らし、また、衝突音を小さくできて、排水装置24からの音鳴りを軽減できる。
(3)下枠20は、下枠本体20Aと、下枠本体20Aの室外側に装着される室外カバー部材26とを備え、下枠本体20Aおよび室外カバー部材26によってホロー8が形成され、下枠本体20Aには、水抜き口6がホロー8に連通して形成され、室外カバー部材26は、カバー片部260と、カバー片部260に連続する下見込み片部263とを有し、下見込み片部263には、室外排水口7がホロー8に連通して形成される。
このため、下枠本体20Aの室外側に室外カバー部材26を装着することで、水抜き口6に取り付けられる排水装置24を室外側から目隠しできる。また、室外カバー部材26の下見込み片部263に室外排水口7が形成されるので、室外排水口7を室外側から目立たない位置に配置できる。
(1)本実施形態では、上枠10、下枠20および左右の縦枠30を枠組みして構成される窓枠2と、窓枠2内に配置される内障子4および外障子5とを備え、下枠20には、水抜き口6と、水抜き口6よりも室外側に設けられる室外排水口7とが形成され、水抜き口6および室外排水口7間における排水経路には、排水装置24が配置され、排水装置24は、排水開口240を有する排水弁ケース241と、排水開口240を開閉可能に排水弁ケース241に取り付けられる弁体242とを備え、排水開口240は、室外排水口7に対して下枠20の長手方向に異なる位置に配置されることを特徴とする。
上記構成を有するため、室外排水口7に風が吹き込んでも、室外排水口7に対して排水開口240が下枠20の長手方向に異なる位置にあるので、室外排水口7に吹き込んだ風が排水装置24に至るまでの間に弱まる。このため、室外排水口7に吹き込む風を受ける弁体242の開閉揺動による排水弁ケース241との衝突音の発生を減らし、また、衝突音を小さくできて、排水装置24からの音鳴りを軽減できる。
排水弁ケース241と弁体242との衝突音は、一般に、2500Hz付近から4000Hzをピークに、それ以上の周波域で当該衝突音を除く室外側の暗騒音よりも音圧レベルが大きい。本実施形態では、前述した衝突音は、室外排水口7に吹き込んだ風が排水開口240側に至る間に弱まるので、音圧レベルを小さくできる。これにより、排水装置24からの音鳴りを軽減できる。
さらに、本実施形態では、以下の各効果を発揮できる。
(2)室外排水口7(7A)の開口面積は、排水開口240の開口面積よりも小さくされる。このため、室外排水口7(7A)に風が吹き込んでも、例えば室外排水口7(7A)の開口面積が排水開口240の開口面積と同等以上である場合と比べ、排水開口240よりも開口面積が小さい室外排水口7(7A)に風が吹き込む際に当該風は弱まる。このため、室外排水口7(7A)に吹き込む風を受ける弁体242の開閉揺動による排水弁ケース241との衝突音の発生を減らし、また、衝突音を小さくできて、排水装置24からの音鳴りを軽減できる。
(3)下枠20は、下枠本体20Aと、下枠本体20Aの室外側に装着される室外カバー部材26とを備え、下枠本体20Aおよび室外カバー部材26によってホロー8が形成され、下枠本体20Aには、水抜き口6がホロー8に連通して形成され、室外カバー部材26は、カバー片部260と、カバー片部260に連続する下見込み片部263とを有し、下見込み片部263には、室外排水口7がホロー8に連通して形成される。
このため、下枠本体20Aの室外側に室外カバー部材26を装着することで、水抜き口6に取り付けられる排水装置24を室外側から目隠しできる。また、室外カバー部材26の下見込み片部263に室外排水口7が形成されるので、室外排水口7を室外側から目立たない位置に配置できる。
[変形例]
本発明は、以上の実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、排水開口240は、室外排水口7に対して下枠20の長手方向に異なる位置に配置されるが、これに限られず、例えば、下枠20の長手方向において排水開口240が室外排水口7に重なり合っていても、室外排水口7の開口面積が排水開口240の開口面積よりも小さく形成されていればよい。これにより、室外排水口7に吹き込む風を弱めて排水装置24からの音鳴りを軽減できる。
本発明は、以上の実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、排水開口240は、室外排水口7に対して下枠20の長手方向に異なる位置に配置されるが、これに限られず、例えば、下枠20の長手方向において排水開口240が室外排水口7に重なり合っていても、室外排水口7の開口面積が排水開口240の開口面積よりも小さく形成されていればよい。これにより、室外排水口7に吹き込む風を弱めて排水装置24からの音鳴りを軽減できる。
前記実施形態では、室外排水口7の開口面積が排水開口240の開口面積よりも小さくされているが、これに限られず、同等以上の開口面積であってもよい。この場合、排水開口240は、室外排水口7に対して下枠20の長手方向に異なる位置に配置される。これにより、室外排水口7に吹き込む風が排水開口240側に至る間に弱まり、排水装置24からの音鳴りを軽減できる。
前記実施形態では、図7(A)において弁体242に設けられる衝撃吸収材61を説明したが、これに限られず、弁体242ではなく排水弁ケース241に衝撃吸収材61が設けられてもよい。排水弁ケース241に設けられる衝撃吸収材61は、弁体242の開閉において当該弁体242に当接する位置に配置される。この場合でも、衝撃吸収材61によって排水弁ケース241と弁体242との衝突を吸収して、排水装置24からの音鳴りを軽減できる。
前記実施形態では、排水開口240を開閉する排水装置24を水抜き口6に取り付け、かつ、室外排水口7が形成された室外カバー部材26を下枠本体20Aに装着しているが、これに限られない。例えば、図10(A)および図10(B)に示すように、室外カバー部材26の構成を省略し、排水装置24に代えて、排水開口240および室外排水口7の双方を有する排水装置70を備えていてもよい。排水装置70は、排水装置24と同様に水抜き口6に差し込まれて下枠20の開口形成部225に取り付けられる。なお、室外カバー部材26の構成が省略されるので、これと係合する係合部229A,230Aの構成も省略される。
排水装置70は、図11に示すように、左右方向に延びた筐体71と、筐体71の左右方向における一方側(図11における左側)に設けられる排水弁部24Aと、筐体71の左右方向における他方側(図11における右側)に形成される室外排水口7とを有している。
筐体71は、上壁部72、下壁部73、前壁部74、後壁部75および一対の側壁部76を有して断面略矩形状に形成されている。上壁部72、下壁部73、前壁部74、後壁部75は一対の側壁部76にわたって設けられている。
筐体71は、上壁部72、下壁部73、前壁部74、後壁部75および一対の側壁部76を有して断面略矩形状に形成されている。上壁部72、下壁部73、前壁部74、後壁部75は一対の側壁部76にわたって設けられている。
排水弁部24Aは、前述した排水装置24と略同様に構成されているので、共通部分については図面に同符号を適宜付す。なお、排水弁部24Aの排水弁ケース241の図11に示す左側部分には、支持側壁243がない代わりに、側壁部76が設けられている。また、排水弁部24Aの前壁部244Aのうち第二排水通路248よりも前方側の部分は、筐体71の前壁部74によって構成されている。
室外排水口7は、図11において下壁部73の右側部分に形成されている。室外排水口7は、排水弁部24Aの排水開口240から左右方向に間隔L1(図10(B)参照)を隔てて配置されている。
なお、開口形成部225には、排水装置70の装着状態で室外排水口7と重なる部分がある場合には当該部分が切り欠かれる。
また、図11に示す排水装置70は、下枠20の左側部分に設置されるものであり、下枠20の右側部分に設置される排水装置は、左右逆向きに構成される。
なお、開口形成部225には、排水装置70の装着状態で室外排水口7と重なる部分がある場合には当該部分が切り欠かれる。
また、図11に示す排水装置70は、下枠20の左側部分に設置されるものであり、下枠20の右側部分に設置される排水装置は、左右逆向きに構成される。
この排水装置70を備える引き違い窓1によれば、室外カバー部材26を装着する必要がなく、部品点数を削減できる。また、排水開口240と室外排水口7との双方が排水装置70に形成されるので、排水開口240と室外排水口7との左右方向の間隔L1が施工の如何によって変わることがなく、音鳴りを所定通りに軽減できる。
前記実施形態では、下枠本体20Aに室外カバー部材26を装着することで、ホロー8を形成し、かつホロー8に連通する水抜き口6および室外排水口7を形成しているが、これに限られない。例えば、図12(A)および図12(B)に示す第2変形例のように、樹脂製の押出形材によってホロー8を有する下枠80(横枠)を一体に形成してもよい。
下枠80は、室外見付け片部81、上見込み片部82、下見込み片部83、室内見付け片部84、内レール部85、外レール部86および網戸レール部87を有しており、外レール部86の下方では、上見込み片部82および下見込み片部83に仕切り片部88が連続しており、仕切り片部88よりも室内側に位置する仕切り片部89も上見込み片部82および下見込み片部83に連続している。
室外見付け片部81、上見込み片部82、下見込み片部83および仕切り片部88によってホロー8が形成されている。水抜き口6は、上見込み片部82に形成されてホロー8に連通しており、室外排水口7は、室外見付け片部81に形成されてホロー8に連通している。
この下枠80には、排水装置24Bが上方から水抜き口6に差し込まれる。この排水装置24Bは、前述した排水装置24と比べて、差込係合部246がなく底壁部245の後端側の立上げ部分によって後壁部が形成されており、上側部分が開口している点で異なっている。また、第二排水通路248も形成されていない。
下枠80においても、排水開口240と室外排水口7とは間隔L1を隔てて配置されている。
下枠80においても、排水開口240と室外排水口7とは間隔L1を隔てて配置されている。
図12に示す下枠80を備える引き違い窓1によれば、下枠80自体に室外排水口7が形成されるので、室外排水口7を配置するために前述した室外カバー部材26を装着する必要がなく、部品点数を削減できる。
なお、下枠80は、樹脂製の押出形材によって一体に形成されることとしたが、一体に形成された押出形材であればよく、例えばアルミ製の押出形材によって一体に形成されてもよい。
なお、下枠80は、樹脂製の押出形材によって一体に形成されることとしたが、一体に形成された押出形材であればよく、例えばアルミ製の押出形材によって一体に形成されてもよい。
前記実施形態では、排水装置24が水抜き口6に取り付けられているが、これに限られず、水抜き口6および室外排水口7間における排水経路に設置されていればよい。
前記実施形態では、建具として引き違い窓1を説明したが、下枠に水抜き口および室外排水口が形成され、かつ水抜き口に排水装置が取り付けられる建具であればよいので、引き違い窓1のほか、片引き窓、固定窓、開き窓であってもよく、また、扉、ドアであってもよい。さらに、建具はカーテンウォールであってもよく、この場合、前述した排水構造は下枠のほか、無目(横枠)に構成されていてもよい。
1…引き違い窓(建具)、10…上枠、2…窓枠(枠体)、20,80…下枠(横枠)、20A…下枠本体、21…室内枠材、85,216…内レール部、22…室外枠材、221…固定片部、222…底片部、223…係合片部、224…上片部、225…開口形成部、86,226…外レール部、227…室外片部、228…見付け片部、82,229,262…上見込み片部、229A,230A…係合部、87,229B…網戸レール部、83,230,263…下見込み片部、231…室外開口空間、24,24B,70…排水装置、24A…排水弁部、240…排水開口、241…排水弁ケース、242…弁体、243…支持側壁、244…上ケース部、74,244A…前壁部、72,244B…上壁部、73,244C…下壁部、245…底壁部、246…差込係合部、247…第一排水通路、248…第二排水通路、249…リブ、24A…排水弁部、25…断熱部材、26…室外カバー部材、260…カバー片部、261…カバー見付け片部、27,28…上カバー部材、29…凹溝部、30…縦枠、4…内障子(障子)、41,51…上框、42,52…下框、43,53…縦框、44,54…面材、45,55…戸車、5…外障子(障子)、6…水抜き口、61(61A,61B)…衝撃吸収材、62…衝撃吸収シート材、7,7A…室外排水口、71…筐体、75…後壁部、76…側壁部、8…ホロー、81…室外見付け片部、84…室内見付け片部、88,89…仕切り片部、L2…重なり代。
Claims (7)
- 横枠および左右の縦枠を枠組みして構成される枠体と、前記枠体内に配置される障子とを備え、
前記横枠には、水抜き口と、前記水抜き口よりも室外側に設けられる室外排水口とが形成され、
前記水抜き口および前記室外排水口間における排水経路には、排水装置が配置され、
前記排水装置は、排水開口を有する排水弁ケースと、前記排水開口を開閉可能に前記排水弁ケースに取り付けられる弁体とを備え、
前記排水開口は、前記室外排水口に対して前記横枠の長手方向に異なる位置に配置される
ことを特徴とする建具。 - 横枠および左右の縦枠を枠組みして構成される枠体と、前記枠体内に配置される障子とを備え、
前記横枠には、水抜き口と、前記水抜き口よりも室外側に設けられる室外排水口とが形成され、
前記水抜き口および前記室外排水口間における排水経路には、排水装置が配置され、
前記排水装置は、排水開口を有する排水弁ケースと、前記排水開口を開閉可能に前記排水弁ケースに取り付けられる弁体とを備え、
前記室外排水口の開口面積は、前記排水開口の開口面積よりも小さくされる
ことを特徴とする建具。 - 請求項1に記載の建具において、
前記室外排水口の開口面積は、前記排水開口の開口面積よりも小さくされる
ことを特徴とする建具。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の建具において、
前記横枠は、前記左右の縦枠と組まれる下枠を有し、
前記下枠は、下枠本体と、下枠本体の室外側に装着される室外カバー部材とを備え、
前記下枠本体および前記室外カバー部材によってホローが形成され、
前記下枠本体には、前記水抜き口が前記ホローに連通して形成され、
前記室外カバー部材は、カバー片部と、前記カバー片部に連続する下見込み片部とを有し、
前記下見込み片部には、前記室外排水口が前記ホローに連通して形成される
ことを特徴とする建具。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の建具において、
前記横枠は、前記左右の縦枠と組まれる下枠を有し、
前記下枠は、内部にホローがある押出形材によって形成されるとともに、前記ホローに連通する前記水抜き口および前記室外排水口が形成される
ことを特徴とする建具。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の建具において、
前記排水弁ケースおよび前記弁体のうちの一方には、衝撃吸収材が設けられ、
前記衝撃吸収材は、前記弁体の開閉において前記排水弁ケースおよび前記弁体のうちの他方に当接する位置に配置される
ことを特徴とする建具。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の建具において、
前記弁体は、前記排水開口に沿って前記排水弁ケースに取り付けられる弾性撓み変形可能な衝撃吸収シート材によって形成され、
前記衝撃吸収シート材は、弾性撓み変形によって前記排水開口を開放可能に前記排水開口に沿って配置される
ことを特徴とする建具。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016065518A Pending JP2017179778A (ja) | 2016-03-29 | 2016-03-29 | 建具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017179778A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109812207A (zh) * | 2019-02-22 | 2019-05-28 | 兴发铝业(成都)有限公司 | 门窗排水结构 |
TWI768400B (zh) * | 2019-10-08 | 2022-06-21 | 日商Ykk建築製造股份有限公司 | 排水裝置及門窗 |
JP7445474B2 (ja) | 2020-03-17 | 2024-03-07 | 株式会社Lixil | 窓枠体 |
-
2016
- 2016-03-29 JP JP2016065518A patent/JP2017179778A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109812207A (zh) * | 2019-02-22 | 2019-05-28 | 兴发铝业(成都)有限公司 | 门窗排水结构 |
TWI768400B (zh) * | 2019-10-08 | 2022-06-21 | 日商Ykk建築製造股份有限公司 | 排水裝置及門窗 |
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