JP2017179541A - 鋳造用マグネシウム合金及びマグネシウム合金鋳物 - Google Patents

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【課題】鋳造に用いられる場合に鋳巣不良や未充填不良が発生しにくいマグネシウム合金を提供する。【解決手段】鋳造用マグネシウム合金は、0.5重量%以上10重量%以下のゲルマニウムを含有し、残部がマグネシウム及び不可避不純物からなる。【選択図】図3

Description

本発明は、鋳造に用いられるマグネシウム合金及びそれを用いて製造されたマグネシウム合金鋳物に関する。
産業界において、例えば軽量化の目的でマグネシウム合金が利用されている。かかるマグネシウム合金としては、Mg−Al合金(例えばASTM規格におけるAZ91DやAZ92A等)が従来から多用されている。しかし、これらのAZ系合金は固溶体型合金であるため、鋳造によって製造される製品内部に気孔(鋳巣)が生じる場合がある。また、AZ系合金は耐熱性があまり高くないため、高温に晒される自動車関連部品(例えば、シリンダブロック等のエンジン用構造部材や、トランスミッションケース等のケース部材)への適用は、そのままでは難しい。
マグネシウム合金の耐熱性を向上させるため、アルミニウムとカルシウムとを添加することも知られている。例えば特開2012−197486号公報(特許文献1)には、Mg−Al−Ca合金において、アルミニウムの含有量を12%〜30%とするとともにカルシウムの含有量を0.01%〜1%とすることで、耐熱性及び湯流れ性を向上させ得ることが開示されている。しかし、特許文献1の合金では、第2元素としてのアルミニウムを12%以上含むので、軽量というマグネシウム合金の良さが部分的に失われてしまう。また、鋳型内で溶湯が隅々まで行き渡らず、未充填の部位に欠損が生じる場合がある。
これらの鋳巣不良や未充填不良が発生すると、生産性が低下するため好ましくない。
特開2012−197486号公報
鋳造に用いられる場合に鋳巣不良や未充填不良が発生しにくいマグネシウム合金の実現が望まれている。
発明者らは、鋭意研究の結果、マグネシウム合金においてゲルマニウムを第2元素として所定量含ませることで、鋳造時の鋳巣不良や未充填不良を抑制できることを見出した。本技術は、かかる知見に基づいてなされたものである。
本開示に係る鋳造用マグネシウム合金は、
0.5重量%以上10重量%以下のゲルマニウムを含有し、残部がマグネシウム及び不可避不純物からなる。
この構成のMg−Ge合金は、ゲルマニウムの含有量が0.5重量%以上10重量%以下と、共晶点(3.36重量%)付近の組成を有する。かかる組成のMg−Ge合金を鋳造に用いると、初晶どうしの間を共晶融液が流動しながら凝固するので、鋳造性が向上する。すなわち、鋳造時の鋳巣不良や未充填不良を抑制することができる。また、溶解温度を比較的低く抑えることができるので、溶湯の酸化を少なく抑えることができる。
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
Mg−2%Ge合金の金属組織の模式図 Mg−0.5%Ge合金の金属組織の模式図 実施例1の鋳造試験片のミクロ組織写真 実施例2の鋳造部品の外観写真 比較例1の鋳造試験片のミクロ組織写真 比較例2の鋳造部品の外観写真
鋳造用マグネシウム合金(以下、単に「マグネシウム合金」と言う。)及びマグネシウム合金鋳物(以下、単に「鋳物」と言う。)の実施形態について説明する。
なお、以下の説明においては、特に明記しない限り、2つの数値(下限値・上限値)を“〜”で結んで示す数値範囲は、「(下限値)以上(上限値)以下」の範囲を示すものとする。また、特に明記しない限り、「%」は「重量%」を示すものとする。例えば「0.5〜10%」は、「0.5重量%以上10重量%以下」を表す。また、以下における作用機序の説明は推定を含んでおり、その正否によって本発明の範囲が限定されることはないものとする。
本実施形態のマグネシウム合金は、概略的には、第1元素としてのマグネシウム(Mg)と、第2元素としてのゲルマニウム(Ge)とを主要な構成成分として含むMg−Ge合金である。このマグネシウム合金は、0.5〜10%のゲルマニウム(Ge)を含有し、残部がマグネシウム(Mg)及び不可避不純物からなる。マグネシウム合金は、必要に応じて、カルシウム(Ca)、ベリリウム(Be)、及び希土類元素(RE)から選択される1種以上をさらに含有しても良い。
本実施形態のマグネシウム合金(Mg−Ge合金)において、全体を100%としたとき、ゲルマニウム(Ge)の含有量は0.5〜10%とされる。Mg−Ge合金においては、ゲルマニウム(Ge)の含有量が3.36%となる組成が共晶点であることが知られている。本実施形態のマグネシウム合金(Mg−Ge合金)は、共晶点(3.36%)を含み、且つ、その前後両側の所定数値範囲を占める組成を有する。なお、以下では、ゲルマニウム(Ge)の含有量が共晶点(3.36%)未満の範囲を「亜共晶組成」と言い、それよりも多い範囲を「過共晶組成」と言う場合がある。
マグネシウム合金(Mg−Ge合金)においてゲルマニウム(Ge)の含有量を0.5〜10%とすることで、当該マグネシウム合金を鋳造に用いると、凝固時に共晶融液が流動して鋳造性が向上する。すなわち、鋳造時に、凝固に伴って平衡状態図において液相から液相線を超えて固液共存域に移行する際、亜共晶組成にあっては、初晶マグネシウム(α−Mg)が晶出しても、その周囲の共晶融液によって溶湯の流動性が保たれる(図1を参照)。また、過共晶組成にあっては、初晶ゲルマニウム(Ge)が晶出しても、同様に、その周囲の共晶融液によって溶湯の流動性が保たれる。なお、図1は、ゲルマニウム(Ge)の含有量が2%である場合のマグネシウム合金の金属組織の状態を模式的に示したものである。このように溶湯の流動性が保たれることで、鋳型の内部空間(最終的に得られる鋳物の外形に応じた形状のキャビティ空間)全体に、溶湯が行き渡る。よって、未充填部位が生じにくく、また、鋳物の内部に気孔(鋳巣)も生じにくい。さらに、凝固時に割れも生じにくい。こうして、鋳造性を向上させることができる。
ゲルマニウム(Ge)の含有量が0.5%未満であれば、凝固時に、図2に示すように初晶どうしが互いに接触し合って準固相状態となり、溶湯の流動性が低下する。その結果、場合によっては鋳巣不良や未充填不良が発生する可能性がある。また、凝固割れが発生する場合もある。ゲルマニウム(Ge)の含有量が10%超となると、酸化防止等の観点から溶解温度を800℃以下とした場合に、溶解温度と液相温度との差を十分に確保できなくなる。逆に言えば、ゲルマニウム(Ge)の含有量が10%超となると、溶解温度と液相温度との差を例えば100℃程度確保するためには溶解温度を810℃よりも高くする必要があるところ、そのような高温では、酸化が顕著となる。これらの観点から、ゲルマニウム(Ge)の含有量を、0.5〜10%としている。
ゲルマニウム(Ge)の含有量は、上記範囲のうち、0.5〜5%であることが好ましい。下限値(0.5%)の技術的意義は上述したとおりである。ゲルマニウム(Ge)の含有量が5%以下であれば、溶解温度と液相温度との差を例えば100℃程度確保しながらも、溶解温度を760℃以下に抑えることができる。よって、溶解温度を低く抑えて生産性を高めることができる。かかる温度域であれば、溶湯の酸化が問題となることもほとんどない。
好ましい一態様によれば、ゲルマニウム(Ge)の含有量は0.5〜3.36%とされる。すなわち、マグネシウム合金(Mg−Ge合金)は、ゲルマニウム(Ge)の含有量が0.5%以上の範囲で、亜共晶組成を有することが好ましい。このような組成であれば、鋳造時に凝固させる際、樹枝状のマグネシウム(α−Mg)を初晶として晶出させることができる。すると、三次元構造を有する初晶マグネシウム(α−Mg)が骨格としての機能を果たすようになるため、得られる鋳物の機械的特性(例えばクリープ強度や靱性、延性等)を向上させることができる。特に、延性の向上に寄与する。よって、比較的高い強度が要求される鋳物の製造には、かかる亜共晶組成のマグネシウム合金を好ましく用いることができる。より好ましいゲルマニウム(Ge)の含有量は、1.5〜3%である。
好ましい他の一態様によれば、ゲルマニウム(Ge)の含有量は4〜5%とされる。すなわち、マグネシウム合金(Mg−Ge合金)は、ゲルマニウム(Ge)の含有量が5%以下の範囲で、過共晶組成を有することが好ましい。このような組成であれば、鋳造時に凝固させる際、塊状のゲルマニウム(Ge)を先に晶出させることができる。初晶ゲルマニウム(Ge)はマグネシウム(Mg)に比べて硬さが高いので、比較的高い表面硬度が要求される鋳物の製造には、かかる過共晶組成のマグネシウム合金を好ましく用いることができる。
必要に応じて添加されても良いカルシウム(Ca)は、溶湯の難燃性を高める効果を有する。また、カルシウム(Ca)の添加は、クリープ強度を向上させる効果も発揮し得る。カルシウム(Ca)の添加量は、マグネシウム合金の全体を100%としたとき、例えば0.2〜2%とすることができる。カルシウム(Ca)の添加量が0.2%未満であれば、難燃性向上効果やクリープ強度向上効果は必ずしも十分とは言えない。カルシウム(Ca)の添加量が2%超となると、その改善効果が飽和するとともに、場合によっては鋳造性が低下する可能性がある。
必要に応じて添加されても良いベリリウム(Be)は、溶湯の難燃性を高める効果を有する。ベリリウム(Be)の添加量は、マグネシウム合金の全体を100%としたとき、例えば0.0005〜0.003%とすることができる。ベリリウム(Be)の添加量が0.0005%未満であれば、難燃性向上効果は必ずしも十分とは言えない。ベリリウム(Be)の添加量が0.003%超となると、結晶粒が粗大化する場合がある。
必要に応じて添加されても良い希土類元素(RE)は、高温強度及びクリープ強度を高める効果を有する。希土類元素(RE)は、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、又はランタノイド(La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)の単体又は混合物(ミッシュメタル)である。希土類元素(RE)としては、例えばセリウム(Ce)、ランタン(La)、又はネオジム(Nd)等を主成分とするミッシュメタルを好ましく用いることができる。希土類元素(RE)の添加量は、マグネシウム合金の全体を100%としたとき、例えば0.2〜2%とすることができる。希土類元素(RE)の添加量が0.2%未満であれば、高温強度及びクリープ強度の向上効果は必ずしも十分とは言えない。希土類元素(RE)の添加量が2%超となると、その改善効果が飽和する。
不可避不純物は、原料中に含まれる不純物や製造時に混入する不純物等であって、技術的又はコスト的な理由(例えば、除去することが技術的に不可能、又は、除去することに著しく過大な経済的支出や時間を要する等の理由)により、除去することが困難な微量成分である。不可避不純物としては、非限定的に、例えば鉄(Fe)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、又はコバルト(Co)等が例示される。これらは、微量含まれるだけでも耐食性を低下させる虞があるため、例えば鉄(Fe)であれば50ppm以下、銅(Cu)であれば300ppm以下、ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)であれば20ppm以下に規制することが好ましい。
本実施形態のマグネシウム合金(Mg−Ge合金)は、例えば、石英製、陶磁製、又は金属製等のるつぼに各成分元素の原料(例えば高純度のインゴット又は他の合金)を投入し、アルゴン(Ar)や六フッ化硫黄(SF)等の酸化防止用ガスを吹き付けながら、るつぼ内で原料を溶解することによって得ることができる。
また、上述したマグネシウム合金を用いて製造される鋳物は、上記のようにして溶解させたマグネシウム合金(溶湯)を、例えば砂型や金型等の鋳型に流し込んで凝固させることによって得ることができる。その際、得られる鋳物において引け巣を防止するとともに組織の緻密化を図るべく、鋳型内での凝固収縮分の溶湯を補給するとともに鋳型内に充満する溶湯に静圧を加えるために大きな押し湯を設けることが一般的である。これに対して、本実施形態のマグネシウム合金(Mg−Ge合金)は、0.5〜10%のゲルマニウム(Ge)を含有することで、溶湯の流動性が高く、鋳造性に優れるので、押し湯の小容積化を図ることができる。よって、鋳造歩留を向上させることができ、生産性を向上させることができる。鋳造時の鋳巣不良や未充填不良、凝固割れ不良も少なく、この点からも生産性を大きく向上させることができる。
本実施形態の鋳物は、例えば輸送機器(自動車・船舶・鉄道車両・飛行機等)、産業機器(設備機器・生産ラインシステム等)、又は民生機器(家電製品・電子機器・通信機器等)等の用途に利用することができる。より具体的な用途の一例としては、例えばエンジン用構造部材(シリンダブロック・シリンダヘッド・シリンダヘッドカバー等)やケース部材(トランスミッションケース・オイルパン・ポンプボディー・ポンプカバー等)等の自動車関連部品が例示される。本実施形態の鋳物は、耐熱性にも優れるため、高温に晒される自動車関連部品に対しても好適に適用することができる。
以下、マグネシウム合金及びそれを用いて製造される鋳物について、実施例及び比較例を示しつつより詳細に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定される訳ではない。
[実施例1]
純度99.99%のマグネシウム(Mg)インゴットと、純度99.999%のゲルマニウム(Ge)インゴットとを、重量比が98:2となるように混合して軟鋼性るつぼに投入した。これを電気炉内に設置し、アルゴン(Ar)ガスを吹き付けながら加熱して、原材料を溶解させた。溶解温度は740℃であった。
JIS Z 2241(金属材料引張試験方法)に規定される4号試験片(標点距離50mm、直径14mm)を採取可能な舟金型を準備した。この舟金型を150℃に予熱した状態で、上記のようにして準備した溶湯を流し込み、その後、冷却して凝固させた。採取した試験片について、光学顕微鏡を用いてミクロ組織観察を行った。その結果を図3に示す。本実施例のマグネシウム合金を用いて鋳造された試験片では、その内部に気泡(鋳巣)は生じておらず、また、著しい腐食も生じていないことが確認された。
[実施例2]
放熱用の複数のフィンを有する自動車関連部品(冷却フィン付トランスミッションケース)を採取可能な砂型を準備した。常温の砂型に、実施例1と同様にして準備した溶湯を流し込み、その後、冷却して凝固させた。採取した部品の外観観察を行った。その結果を図4に示す。本実施例のマグネシウム合金を用いて鋳造された部品は、複数のフィンも含めて、設計通りの外観を呈するように良好に製造できていることが確認された。凝固割れも確認されなかった。
[比較例1]
AZ91D(ASTM規格)のインゴットを準備して、軟鋼性るつぼに投入した。これを電気炉内に設置し、アルゴン(Ar)ガスを吹き付けながら加熱して、原材料を溶解させた。溶解温度は740℃であった。その後、実施例1と同様にして、舟金型を用いて4号試験片を鋳造した。採取した試験片について、光学顕微鏡を用いてミクロ組織観察を行った。その結果を図5に示す。AZ91Dを用いて鋳造された試験片では、その内部に気泡(鋳巣)が生成しているとともに、初晶マグネシウム(α−Mg)と金属間化合物(Mg17Al12)との間に腐食が生じていた。
[比較例2]
実施例2と同様の砂型に、比較例1と同様にして準備した溶湯を流し込み、その後、冷却して凝固させた。採取した部品の外観観察を行った。その結果を図6に示す。AZ91Dを用いて鋳造された部品では、いくつかのフィンにおいて、大小さまざまの大きさの欠損が生じていた。
以上の結果から、本実施形態のマグネシウム合金(Mg−Ge合金)は、従来から多用されているAZ91Dに比べて、鋳造時の鋳巣不良や未充填不良、凝固割れ不良等が少なく、鋳造性が大きく向上されていることが確認された。
〔実施形態の概要〕
以上をまとめると、本開示に係る鋳造用マグネシウム合金は、好適には、以下の各構成を備える。
鋳造用マグネシウム合金であって、
0.5重量%以上10重量%以下のゲルマニウムを含有し、残部がマグネシウム及び不可避不純物からなる。
この構成のMg−Ge合金は、ゲルマニウムの含有量が0.5重量%以上10重量%以下と、共晶点(3.36重量%)付近の組成を有する。かかる組成のMg−Ge合金を鋳造に用いると、初晶どうしの間を共晶融液が流動しながら凝固するので、鋳造性が向上する。すなわち、鋳造時の鋳巣不良や未充填不良を抑制することができる。また、溶解温度を比較的低く抑えることができるので、溶湯の酸化を少なく抑えることができる。
一態様として、
前記ゲルマニウムの含有量が0.5重量%以上3.36重量%以下であることが好ましく、1.5重量%以上3重量%以下であることがさらに好ましい。
この構成によれば、亜共晶組成のMg−Ge合金を鋳造に用いることで、得られる鋳造品(鋳物)の機械的特性を向上させることができる。また、溶解温度をさらに低く抑えることができるので、溶湯の酸化をさらに少なく抑えることができるとともに、生産性を向上させることができる。
一態様として、
前記ゲルマニウムの含有量が4重量%以上5重量%以下であることが好ましい。
この構成によれば、過共晶組成のMg−Ge合金を鋳造に用いることで、得られる鋳造品(鋳物)の表面硬度を高めることができる。また、溶解温度をさらに低く抑えることができるので、溶湯の酸化をさらに少なく抑えることができるとともに、生産性を向上させることができる。
また、上述した鋳造用マグネシウム合金を用いて製造されたマグネシウム合金鋳物も、本明細書によって開示される。
この構成によれば、製品内部の鋳巣や外形に現れる欠損の少ない、良好且つ均質なマグネシウム合金鋳物を提供することができる。
本開示に係る鋳造用マグネシウム合金及びマグネシウム合金鋳物は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができれば良い。
本開示に係る技術は、例えば自動車関連部品等の各種製品を鋳造するために利用することができる。

Claims (5)

  1. 0.5重量%以上10重量%以下のゲルマニウムを含有し、残部がマグネシウム及び不可避不純物からなる鋳造用マグネシウム合金。
  2. 前記ゲルマニウムの含有量が0.5重量%以上3.36重量%以下である請求項1に記載の鋳造用マグネシウム合金。
  3. 前記ゲルマニウムの含有量が1.5重量%以上3重量%以下である請求項1に記載の鋳造用マグネシウム合金。
  4. 前記ゲルマニウムの含有量が4重量%以上5重量%以下である請求項1に記載の鋳造用マグネシウム合金。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の鋳造用マグネシウム合金を用いて製造されたマグネシウム合金鋳物。
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