JP2017178775A - セメント用添加剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 鉱化剤及び/又は融剤由来成分を含むセメントに用いられる添加剤であって、該添加剤は、モノカルボン酸系不飽和単量体(A)由来の構造単位(a)と下記式(1);
[化1]
(式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基を表す。R4は、水素原子、又は、炭素数1〜30の炭化水素基を表す。(AO)は、同一又は異なって、オキシアルキレン基を表す。nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の数である。yは、0〜2の数を表す。zは、0又は1を表す。)で表される単量体(B)由来の構造単位(b)とを有する重合体を含む鉱化剤及び/又は融剤由来成分含有セメント用添加剤。
【選択図】なし
Description
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の添加剤は、このような重合体を含むことにより、鉱化剤及び/又は融剤由来成分を含むセメントに使用された場合に、優れたセメント分散性能を発揮する。
ジカルボン酸系単量体を用いる場合よりも、モノカルボン酸系不飽和単量体を重合反応に用いた場合、単量体(B)との重合率を向上させることができる利点があり、添加剤中の重合体量を向上させることができる。
ここで、鉱化剤及び/又は融剤由来成分を含むセメントとは、セメント原料に鉱化剤及び/又は融剤を添加して焼成されたセメントである。そして原料に添加された鉱化剤及び/又は融剤は、焼成工程等において、酸化等の反応等により鉱化剤及び/又は融剤に含まれる化合物等の構成元素の一部が他の元素に置換される等、鉱化剤及び/又は融剤の形態が変化する場合があり、上記鉱化剤及び/又は融剤由来成分とは、セメント原料に添加されたときの鉱化剤及び/又は融剤に含まれる化合物又はイオンの状態のものと、焼成工程等を経ることにより鉱化剤及び/又は融剤の形態が変化したものとを含む成分を意味する。
上記鉱化剤の形態が変化したものとしては、鉱化剤由来の成分を含むものであれば特に制限されない。
上記融剤として好ましくはCaO、MgO等のアルカリ土類金属の酸化物;遷移金属の酸化物;Fe2O3、Al2O3;アルカリ土類金属の硫酸塩、であり、より好ましくはCaSO4、MgSO4である。
上記融剤の形態が変化したものとしては、融剤由来の成分を含むものであれば特に制限されない。
上記塩としては、アルカリ金属塩が好ましく、より好ましくは、ナトリウム塩である。
上記炭素数1〜30のアミンとしては、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン等の脂肪族アミン類を挙げることができる。
上記式(1)におけるR4は、水素原子、又は、炭素数1〜30の炭化水素基である。炭素数1〜30の炭化水素基としては、炭素数1〜30の脂肪族アルキル基、炭素数3〜30の脂環式アルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数2〜30のアルキニル基、炭素数6〜30のフェニル基、アルキルフェニルキ基、フェニルアルキル基、(アルキル)フェニル基で置換されたフェニル基、ナフチル基等のベンゼン環を有する芳香族基等が挙げられる。上記炭素数1〜30の炭化水素基としては、炭素数1〜22が好ましく、1〜18がより好ましく、1〜12が更に好ましく、1〜4が特に好ましい。また、R2が水素原子の場合が最も好ましい。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が挙げられる。
上記式(1)中、AOで表されるオキシアルキレン基は、アルキレンオキシド付加物であり、このようなアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、スチレンオキシド等の炭素数2〜8のアルキレンオキシドが挙げられる。より好ましくは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等の炭素数2〜4のアルキレンオキシドであり、更に好ましくは、エチレンオキシド、プロピレンオキシドである。
また、上記ポリアルキレングリコールが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド等の中から選ばれる任意の2種類以上のアルキレンオキシド付加物である場合、ランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれの形態であってもよい。尚、親水性と疎水性とのバランス確保のため、ポリアルキレングリコール中のオキシアルキレン基として、オキシエチレン基を必須成分として有することが好ましく、50モル%以上がオキシエチレン基であることがより好ましく、90モル%以上がオキシエチレン基であることが更に好ましい。
上記式(1)中、yは、0〜2の数を表し、zは、0又は1を表すが、zが0の場合には、yは1又は2であることが好ましい。この場合、R3はメチル基であることがより好ましく、R4は水素原子であることが好ましい。
上記zが1の場合には、yは0であることが好ましい。この場合、R3は水素原子、又は、メチル基であることがより好ましい。
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;メチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の不飽和モノカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアルコールとのエステル類;(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアルコールとのジエステル類;上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのジアミド類;上記アルコールやアミンに炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたアルキル(ポリ)アルキレングリコールと上記不飽和ジカルボン酸類とのジエステル類;上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数2〜18のグリコール又はこれらのグリコールの付加モル数2〜500のポリアルキレングリコールとジエステル類;(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類。ポリエチレングリコールジマレート等の(ポリ)アルキレングリコールジマレート類;ビニルスルホネート、(メタ)アリルスルホネート、2−メチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、スチレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸(塩)類;メチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和モノカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのアミド類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族類;1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールモノ(メタ)アクリレート類;ブタジエン、イソプレン等のジエン類;(メタ)アクリル(アルキル)アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;(メタ)アクリロニトリル等の不飽和シアン類;酢酸ビニル等の不飽和エステル類;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、ビニルピリジン等の不飽和アミン類;ジビニルベンゼン等のジビニル芳香族類;(メタ)アリルアルコール、グリシジル(メタ)アリルエーテル等のアリル類;(メトキシ)ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、(メトキシ)ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル等のビニルエーテルあるいは(メタ)アリルエーテル類。
上記構造単位(a)の割合としてより好ましくは全構造単位100質量%に対して1〜50質量%であり、更に好ましくは2〜45質量%であり、特に好ましくは3〜40質量%である。
なお、構造単位(a)のカルボキシル基が塩型である場合、その質量は、対応する酸型の構造単位として質量を計算するものとする。例えば(メタ)アクリル酸ナトリウム由来の構造であれば、(メタ)アクリル酸由来の構造として質量割合を計算する。後述するその他の単量体も同様に単量体が塩型である場合には、酸型の単量体として質量を計算する。
上記重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、後述する実施例に記載の条件で測定することができる。
本発明の添加剤に含まれる重合体の製造は特に制限されないが、単量体成分を重合することにより製造することができ、単量体成分の具体例及び好ましい例は、上述のとおりである。また、単量体成分100質量%に対する単量体(A)、(B)及び(E)の含有割合は、上述の全構造単位100質量%に対する構造単位(a)、(b)及び(e)の割合と同様である。
また、共重合体の分子量調整のためには、単量体(E)として、(メタ)アリルスルホン酸(塩)類等の連鎖移動性の高い単量体を用いることも有効である。
また、低級アルコール、芳香族若しくは脂肪族炭化水素、エステル化合物又はケトン化合物を溶媒とする溶液重合を行う場合、又は、塊状重合を行う場合には、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ナトリウムパーオキシド等のパーオキシド;t−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド等のハイドロパーオキシド;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等がラジカル重合開始剤として用いられる。この際アミン化合物等の促進剤を併用することもできる。更に、水−低級アルコール混合溶媒を用いる場合には、上記の種々のラジカル重合開始剤又はラジカル重合開始剤と促進剤の組み合わせの中から適宜選択して用いることができる。
上記併用する公知のセメント分散剤としては、例えば、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のポリアルキルアリールスルホン酸塩系;メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のメラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系;アミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等の芳香族アミノスルホン酸塩系;リグニンスルホン酸塩、変成リグニンスルホン酸塩等のリグニンスルホン酸塩系;ポリスチレンスルホン酸塩系等の分子中にスルホン酸基を有する各種スルホン酸系分散剤;特公昭59−18338号公報、特開平7−223852号公報に記載の如くポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体、(メタ)アクリル酸系単量体、及び、これらの単量体と共重合可能な単量体から得られる共重合体;特開平10−236858号公報、特開2001−220417号公報、特開2002−121055号公報、特開2002−121056号公報に記載の如く不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体、マレイン酸系単量体又は(メタ)アクリル酸系単量体から得られる共重合体等の分子中に(ポリ)オキシアルキレン基とカルボキシル基とを有する各種ポリカルボン酸系分散剤;特開2006−52381号公報に記載の如く(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、リン酸モノエステル系単量体、およびリン酸ジエステル系単量体から得られる共重合体等の分子中に(ポリ)オキシアルキレン基とリン酸基とを有する各種リン酸系分散剤等が挙げられる。
本発明はまた、鉱化剤及び/又は融剤由来成分含有セメント用添加剤と、鉱化剤及び/又は融剤由来成分含有セメントとを含むセメント組成物でもある。
上記鉱化剤及び融剤は上述のとおりである。
上記セメント組成物に含まれる鉱化剤及び融剤由来成分の合計の割合は、特に制限されないが、セメント重量100質量%に対して、0.01〜20質量%であることが好ましい。より好ましくは0.1〜10質量%であり、更に好ましくは0.2〜5質量%である。
これら公知のセメント添加剤(材)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記骨材としては、砂利、砕石、水砕スラグ、再生骨材等以外に、珪石質、粘土質、ジルコン質、ハイアルミナ質、炭化珪素質、黒鉛質、クロム質、クロマグ質、マグネシア質等の耐火骨材が使用可能である。
重合体の重量平均分子量の測定は、下記条件で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて行った。
装置:Waters社製、Waters Alliance(2695)
解析ソフト:Waters社製、Empowerプロフェッショナル+GPCオプション
使用カラム:東ソー社製、TSK guard column SWXL+TSKgelG4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL
検出器:示差屈折率計(RI)検出器(Waters社製、Waters 2414)
溶離液:水10999g及びアセトニトリル6001gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶解し、更に酢酸でpH6.0に調整した溶液
較正曲線作成用標準物質:ポリエチレングリコール[ピークトップ分子量(Mp)300000、200000、107000、50000、27700、11840、6450、1470]
較正曲線:上記ポリエチレングリコールのMp値と溶出時間とを基礎にして3次式で作成流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
測定時間:45分
試料液注入量:100μL(試料濃度0.5質量%の溶離液調製溶液)
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水350部を仕込み、撹拌下で反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃まで加熱した。次にメトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル(エチレンオキシドの平均付加モル数25個)315.2部、メタクリル酸83.7部、水170.1部および30%水酸化ナトリウム水溶液6.5部を混合し、さらに連鎖移動剤としてメルカプトプロピオン酸8.6部を均一に混合することにより、単量体混合物水溶液を調整した。この単量体混合物水溶液及び10%過硫酸ナトリウム水溶液49.5部をそれぞれ3時間で滴下し、滴下終了後さらに10%過硫酸ナトリウム水溶液16.5部を1時間で滴下した。その後1時間引き続いて80℃に温度を維持し、重合反応を完結させた。そして、30%水酸化ナトリウム水溶液で中和して重量平均分子量(GPCによるポリエチレングリコール換算;以下、同様とする。)10,000の重合体水溶液からなる本発明のセメント用添加剤(1)を得た。
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水350部を仕込み、撹拌下で反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃まで加熱した。次にメトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル(エチレンオキシドの平均付加モル数25個)315.2部、メタクリル酸83.7部、水174.1部および30%水酸化ナトリウム水溶液6.5部を混合し、さらに連鎖移動剤としてメルカプトプロピオン酸4.3部を均一に混合することにより、単量体混合物水溶液を調整した。この単量体混合物水溶液及び10%過硫酸ナトリウム水溶液49.5部をそれぞれ3時間で滴下し、滴下終了後さらに10%過硫酸ナトリウム水溶液16.5部を1時間で滴下した。その後1時間引き続いて80℃に温度を維持し、重合反応を完結させた。そして、30%水酸化ナトリウム水溶液で中和して重量平均分子量(GPCによるポリエチレングリコール換算;以下、同様とする。)18,900の重合体水溶液からなる本発明のセメント用添加剤(2)を得た。
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水350部を仕込み、撹拌下で反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃まで加熱した。次にメトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル(エチレンオキシドの平均付加モル数25個)315.2部、メタクリル酸83.7部、水175.7部および30%水酸化ナトリウム水溶液6.5部を混合し、さらに連鎖移動剤としてメルカプトプロピオン酸3.3部を均一に混合することにより、単量体混合物水溶液を調整した。この単量体混合物水溶液及び10%過硫酸ナトリウム水溶液49.5部をそれぞれ3時間で滴下し、滴下終了後さらに10%過硫酸ナトリウム水溶液16.5部を1時間で滴下した。その後1時間引き続いて80℃に温度を維持し、重合反応を完結させた。そして、30%水酸化ナトリウム水溶液で中和して重量平均分子量(GPCによるポリエチレングリコール換算;以下、同様とする。)29,500の重合体水溶液からなる本発明のセメント用添加剤(3)を得た。
温度計、攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水20g、アリルアルコールに平均35モルのエチレンオキシドを付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル16g、マレイン酸1.2gを仕込み、撹拌下で反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で75℃まで昇温した。反応容器内を75℃に保った状態で、5%過硫酸アンモニウム水溶液3.2gを添加した。さらに反応容器内を75℃に保った状態で、4時間後に5%過硫酸アンモニウム水溶液3.2gを添加した。その後、4時間引き続いて75℃に温度を維持した後、重合反応を完結させた。冷却後、水酸化ナトリウム水溶液を加えて、pH=7、重量平均分子量が8,600の重合体水溶液からなる比較セメント用添加剤(1)を得た。
セメント用添加剤(1)〜(3)の基本性能を観るために、以下の通り、モルタル配合・調製を行い、それぞれ合成したセメント用添加剤を添加したモルタルのフロー値と空気量を測定した。モルタル試験は温度が20℃±1℃、相対湿度が60%±10%の環境下で行った。
モルタル配合はC/S/W=900/1350/270(g)とした。
但し、
C:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
S:セメント強さ試験用標準砂(セメント協会製)
W:セメント用添加剤(1)〜(3)、消泡剤のイオン交換水溶液、5%フッ化カリウム水溶液及び純水
Wとして表1に示した添加量のセメント用添加剤(1)〜(3)を量り取り、消泡剤MA−404を有姿でセメント用添加剤の固形分に対して40質量%加え、イオン交換水を加えたのち、さらに必要量の5%フッ化カリウム水溶液を加え、所定量として、充分に均一溶解させた。
表1において各成分の添加量はセメント質量に対する各成分の固形分の質量%で表されている。
モルタルの調製は以下の手順で行った。
ホバート型モルタルミキサー(型番N−50;ホバート社製)にステンレス製ビーター(撹拌羽根)を取り付け、C、Wを投入し、1速で30秒間混練した。更に1速で混練しながら、Sを30秒かけて投入した。S投入終了後、2速で30秒間混練した後、ミキサーを停止し、15秒間モルタルの掻き落しを行い、その後、75秒間静置した。静置後、更に60秒間2速で混練を行い、モルタルを調製した。
0打フロー値の測定は以下の手順で行った。
モルタルを混練容器からポリエチレン製1L容器に移し、スパチュラで20回撹拌した後、直ちにフロー測定板(SUS製30cm×30cm)に置かれたフローコーン(JIS−R−5201(1997年改正)に記載)(上端内系70mm、下端内系100mm、高さ60mm)に半量詰めて15回つき棒で突き、更にモルタルをフローコーンの摺り切りいっぱいまで詰めて15回つき棒で突き、最後に不足分を補い、フローコーンの表面をならした。その後、直ちにフローコーンを垂直に引き上げ、広がったモルタルの直径を2箇所(最も長い部分の直径(長径)及び前記長径に対して90度をなす部分の直径)測定し、その平均値を0打フロー値とした。結果を表1及び図1に示した。
なお、0打フロー値は数値が大きいほど、分散性能が優れていることを示している。
モルタル空気量の測定はJIS−A−1128(2005年改正)の方法により行った。モルタルを500mlのガラス製メスシリンダーに約200ml詰め径8mmの丸棒で突き、手で軽く振動させて粗い気泡を抜いた。更にモルタルを約200ml加えて同様に気泡抜いた後、モルタルの体積と質量を測り、各材料の密度から空気量を計算した。
表1及び図1より、実施例1〜17では、モルタルにKFを添加した場合にも、所定の添加量で良好なモルタル分散性能を示すことがわかる。
また、参考例1〜6のKFを添加せずに調製したモルタルでは、本発明のセメント添加剤は分子量が低いほど少量の添加剤添加量で良好なモルタル分散性能を示す。これに対して、セメントにKFを1質量%添加した場合、本発明の添加剤の分子量が高いほど少量の添加剤添加量で良好なモルタル分散性能を発揮することも明らかとなった。
Claims (4)
- 前記重合体は、構造単位(a)の割合が全構造単位100質量%に対して1〜99質量%であることを特徴とする請求項1に記載の鉱化剤及び/又は融剤由来成分含有セメント用添加剤。
- 請求項1又は2に記載の鉱化剤及び/又は融剤由来成分含有セメント用添加剤と、鉱化剤及び/又は融剤由来成分含有セメントとを含むことを特徴とするセメント組成物。
- 請求項3に記載のセメント組成物と骨材とを含むことを特徴とするモルタル又はコンクリート組成物。
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