JP2017178250A - トーションビーム式サスペンション - Google Patents
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Abstract
【課題】 様々な自動車の仕様に対応することができ、また、アーム部と車輪支持部とを容易に溶接できるトーションビーム式サスペンションの提供。【解決手段】トーションビーム式サスペンション100は、トレーリングアーム101、トーションビーム103、スプリングシート105、ダンパブラケット107、コイルスプリング108、及び、ダンパ109を有している。トレーリングアーム101は、アーム部101a、前端支持部101b、及び、車輪支持部101cを有している。アーム部101aは、湾曲した筒形状を有している。アーム部101aは、車体後部側に位置する後端部分に、車輪支持部101cに対して直線状に、垂直に位置する直状端部領域R101aを有している。直状端部領域R101aの長さによって、様々な自動車の仕様、例えば、ホイールのオフセット量に対応することができる。【選択図】 図1
Description
本発明は、トーションビーム式サスペンションに関し、特に、様々な仕様の自動車に対応できるものに関する。
従来の乗用車のトーションビーム式サスペンションについて、図3に示すトーションビーム式リヤサスペンション1を用いて説明する。トーションビーム式リヤサスペンション1は、車体前後方向に延びる左右一対のトレーリングアーム2と、車幅方向に延びるトーションビーム3とを有し、トレーリングアーム2の長手方向中央部分2aにトーションビーム3の各端を溶接することにより、トーションビーム3の両端に一対のトレーリングアーム2を連結した構造を有している。
トレーリングアーム2は、平面視で車幅方向外方に向けて凹となる湾曲した形状を有する。すなわち、トレーリングアーム2は、平面視したときに、アイ4から中央部分2aの前端までの前部分2bがアイ4から中央部分2aに向けて車幅方向内方に傾斜して延び、また、中央部分2aはその前端から後端に向けて車幅方向外方に若干傾斜して延び、更に、中央部分2aの後端からブラケット5までの後部分2cが中央部分2aからブラケット5に向けて車幅方向外方に大きく傾斜して延びる形状を有している。トレーリングアーム2は、中央部分2aからブラケット5に向けて上方に傾斜して延びる形状を有している(以上、特許文献1参照)。
前述のトーションビーム式リヤサスペンション1には、以下に示すような改善すべき点がある。一般に、トレーリングアーム2の形状は、各自動車の仕様によって様々に設計される。このため、設計費用、部品管理費用等がかさみ、コスト高となる、という改善すべき点がある。また、トレーリングアーム2の傾斜している部分でブラケット5を溶接するため、両者の溶接に手間がかかる一方、溶接性が悪い、という改善すべき点がある。
そこで、本発明は、様々な自動車の仕様に対応することができ、また、アーム部と車輪支持部車輪支持部とを容易に溶接できるトーションビーム式サスペンションを提供することを目的とする。
本発明における課題を解決するための手段及び発明の効果を以下に示す。
本発明に係るトーションビーム式サスペンションは、左右に配置されるトレーリングアームと、前記トレーリングアームを接続するトーションビームを有するトーションビーム式サスペンションであって、前記トレーリングアームは、湾曲したアーム部、前記アーム部の前端に位置する前端部であって、ピボット軸を中心に回転する前端部、前記アーム部の後端に位置する車輪支持部車輪支持部車輪支持部車輪支持部、を有し、前記アーム部は、前記車輪支持部車輪支持部側に位置する後端部分に、前記車輪支持部車輪支持部に対して直線状に、垂直に位置する直状端部領域を有していること、を特徴とする。
これにより、直状端部領域の長さによって、様々な自動車の仕様、例えば、ホイールのオフセット量に対応することができる。また、アーム部の直状端部領域を車輪支持部車輪支持部に対して垂直に配置できる。よって、アーム部と車輪支持部とを容易に溶接でき、結果として、トレーリングアームの品質を向上させることができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
本発明に係る乗用車のトーションビーム式サスペンションの一実施形態である乗用車のトーションビーム式サスペンション100(以下、トーションビーム式サスペンション100とする)について、図1を用いて説明する。
トーションビーム式サスペンション100は、トレーリングアーム101、トーションビーム103、スプリングシート105、及び、ダンパブラケット107を有している。トレーリングアーム101は、車輪を介して受ける路面からの反力を上下に揺動することによって、ばね反力を車体に伝え吸収する。トレーリングアーム101は、左右に1つずつ、配置される。トーションビーム103は、車幅方向に配置され、車両の左右に配置されるトレーリングアーム101を互いに結合する。
スプリングシート105は、トーションビーム103の左右端と左右のトレーリングアーム101とが接合する部位において、両者に跨がるように溶着される。スプリングシート105には、車輪を介して受ける路面からの反力を車体下部側に伝える円筒形状のコイルスプリングを、車体下壁(図示せず)との間で保持する。
ダンパブラケット107は、スプリングシート105の周縁に溶着される。ダンパブラケット107には、ダンパ(図示せず)の一端が揺動可能に固定される。なお、ダンパは、車体の上下変位を吸収するショックアブソーバである。ダンパは、ダンパブラケット107と車体下壁との間に位置する。
次に、トーションビーム式サスペンション100の各部について、詳細に説明する。トレーリングアーム101は、アーム部101a、前端支持部101b、及び、車輪支持部101cを有している。アーム部101aは、湾曲した筒形状を有している。なお、アーム部101aは、例えば、中空金属パイプを用い、湾曲及び膨出加工により成形される。また、アーム部101aは、車体前部側に位置する前端部分に向かって、やや絞られて成形される。
また、アーム部101aは、車体後部側に位置する後端部分に、車輪支持部101cに対して直線状に、垂直に位置する直状端部領域R101aを有している。直状端部領域R101aの長さによって、様々な自動車の仕様、例えば、ホイールのオフセット量に対応することができる。
前端支持部101bは、アーム部101aの前端部分に接合される。前端支持部101bは、円筒形状を有している。前端支持部101bは、円筒形状の中心線Lp回りに揺動自在に、車体の下壁側に配置される。
車輪支持部101cは、アーム部101a後端に接合される。車輪支持部101cには、車輪のホイールを保持する部材、例えばスピンドルが取り付けられる。
トレーリングアーム101は、車幅方向に、所定距離だけ離れて対向して配置される。また、トレーリングアーム101は、車体前後方向の中心線L0に対し左右対称となるように配置される。トレーリングアーム101は、車体前方側における左右の前端支持部101b間距離Lfが、車体後方側における左右の車輪支持部101c間距離Lrより短くなるように、また、アーム部101aの湾曲が車幅方向内側へ向くように配置される。
トーションビーム103は、車両下部に向かって開放された形状を有している。トーションビーム103は、左右の端部においてトレーリングアーム101のアーム部101aに接合され、車幅方向にトレーリングアーム101を懸架するように配置される。
スプリングシート105は、ばね受け座105a、第1接合片105b、第2接合片105c、第3接合片105d、及び、第4接合片105eを有している。ばね受け座105aは、平板形状を有している。ばね受け座105aは、コイルスプリングの下側に位置し、車輪を介して受ける路面からの反力を車体下部側に伝える。第1接合片105b、第2接合片105c、第3接合片105d、及び、第4接合片105eは、ばね受け座105aの周縁に沿って、車両垂直方向、上側に突出するように配置される。第1接合片105b、及び、第2接合片105cは、トレーリングアーム101に接合される。第3接合片105d、及び、第4接合片105eは、トーションビーム103に接合される。
ダンパブラケット107は、スプリングシート105の第2接合片105c及びトレーリングアーム101に接合される。
次に、各自動車の仕様や各ホイールの仕様に合わせたトレーリングアーム101の形成について、図2を用いて説明する。それぞれの仕様に合わせたトレーリングアーム101を形成する際には、トレーリングアーム形成部材B101を使用する。トレーリングアーム形成部材B101は、トレーリングアーム101のアーム部101aを形成するための部材である。
トレーリングアーム形成部材B101の平面図を図2に示す。トレーリングアーム形成部材B101は、中間部B101a、前端部B101b、直状端部B101cを有している。中間部B101aは、アーム部101aの湾曲した領域と同形状を有している。前端部B101bは、中間部B101aの前方に位置している。前端部B101bは、前端支持部101bの外径に沿った湾曲形状を有する断面Y字形状を有している。
直状端部B101cは、中間部B101aの後方に位置している。直状端部B101cは、所定長さの円筒形状を有している。直状端部B101cを所定の位置で切断することによって、トレーリングアーム101のアーム部101aの直状端部領域R101aを形成することができる。例えば、直状端部B101cにおいて中間部B101aに近い位置P1で切断すると、アーム部101aの直状端部領域R101aを短くでき、オフセット量が多いホイールに対して対応できる。また、直状端部B101cにおいて中間部B101aから遠い位置P3で切断すると、アーム部101aの直状端部領域R101aを長くでき、オフセット量が少ないホイールに対して対応できる。
このように、トレーリングアーム形成部材B101を用いることによって、各自動車の仕様や各ホイールの仕様に関係なく、アーム部101aにおいて直状端部領域R101aを車輪支持部101cに対して垂直に配置できる。よって、アーム部101aと車輪支持部101cとを容易に溶接でき、結果として、トレーリングアーム101の品質を向上させることができる。また、トレーリングアーム形成部材B101を用いることによって、複数自動車間で部品を共通化できるため、結果として製造コストを低減でき、また、容易に部品を管理できる。
本発明に係るトーションビーム式サスペンションは、例えば、自動車に用いることができる。
100 トーションビーム式サスペンション
101 トレーリングアーム
101a アーム部
R101a 直状端部領域
101b 前端支持部
101c 車輪支持部
103 トーションビーム
105 スプリングシート
105a ばね受け座
105b 第1接合片
105c 第2接合片
105d 第3接合片
105e 第4接合片
107 ダンパブラケット
B101 トレーリングアーム形成部材
B101a 中間部
B101b 前端部
B101c 直状端部
101 トレーリングアーム
101a アーム部
R101a 直状端部領域
101b 前端支持部
101c 車輪支持部
103 トーションビーム
105 スプリングシート
105a ばね受け座
105b 第1接合片
105c 第2接合片
105d 第3接合片
105e 第4接合片
107 ダンパブラケット
B101 トレーリングアーム形成部材
B101a 中間部
B101b 前端部
B101c 直状端部
Claims (1)
- 左右に配置されるトレーリングアームと、前記トレーリングアームを接続するトーションビームを有するトーションビーム式サスペンションであって、
前記トレーリングアームは、
湾曲したアーム部であって、最も湾曲した最湾曲部を有するアーム部、
前記アーム部の前端に位置する前端部であって、ピボット軸を中心に回転する前端部、
前記アーム部の後端に位置する車輪支持部、
を有し、
前記アーム部は、
前記車輪支持部側に位置する後端部分に、前記車輪支持部に対して直線状に、垂直に位置する直状端部領域を有していること、
を特徴とするトーションビーム式サスペンション。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016072328A JP2017178250A (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | トーションビーム式サスペンション |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016072328A JP2017178250A (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | トーションビーム式サスペンション |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017178250A true JP2017178250A (ja) | 2017-10-05 |
Family
ID=60009162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016072328A Pending JP2017178250A (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | トーションビーム式サスペンション |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017178250A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113770569A (zh) * | 2021-08-11 | 2021-12-10 | 安徽大昌科技股份有限公司 | 一种汽车后扭力梁加工工艺 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE8607037U1 (de) * | 1986-03-14 | 1986-06-19 | Benteler-Werke Ag Werk Neuhaus, 4790 Paderborn | PKW-Hinterachse mit Längslenkerrohren |
JP2002166716A (ja) * | 2000-11-29 | 2002-06-11 | Futaba Industrial Co Ltd | トーションビーム式サスペンション |
JP2009234526A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Daihatsu Motor Co Ltd | トレーリングアーム、及びその製造方法 |
-
2016
- 2016-03-31 JP JP2016072328A patent/JP2017178250A/ja active Pending
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