JP2017178116A - マスタシリンダ - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡素な構成によって真空充填時におけるシール部材の吸い付きを防止するとともに、シール部材のめくれ及びかじれを低減できるマスタシリンダを提供すること。
【解決手段】 シリンダボディ10とピストン21,22とを備えるマスタシリンダMCにおいて、シール部材41が、インナー側リップ部41aと、アウター側リップ部41bと、ベース部41cとから構成され、シリンダボディ10には、溝部11bと連通孔15bとを連通する第1連通路16および溝部11bとマスタシリンダMC外側とを連通する第2連通路17が、マスタシリンダMCの軸線方向に延びるように形成されるとともに、第1連通路16における溝部11b側の開口部が、インナー側リップ部41aおよびアウター側リップ部41bの先端内周面より内側には配設されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用ブレーキ装置に採用されるマスタシリンダに関する。
この種のマスタシリンダの一つとして、シリンダ内孔とリザーバとを連通する補給路(連通穴)を有する有底筒状のシリンダ本体と、このシリンダ本体内に摺動可能に挿入され、シリンダ本体との間で吐出路に液圧を供給する圧力室を形成するピストンと、シリンダ本体に形成された周溝内に格納され内周がピストンに摺接して連通穴とシリンダ本体の外部との間を密封可能なシール部材とを有するものがある。特に、マスタシリンダへの作動液の真空充填時に前記したシール部材のシリンダ本体への吸い付きを防止するために、周溝と連通穴とを連通させる溝部を形成し、この溝部が連通穴と同心で軸直交断面が円弧状に形成されているものがある。例えば、下記の特許文献1に記載されている。
特許第4578782号公報
上記した特許文献1に記載されているマスタシリンダでは、マスタシリンダへの作動液の真空充填時にシール部材のマスタシリンダ本体への吸い付きを防止するため、マスタシリンダ本体の周溝と連通穴とを連通させる溝部を形成している。この溝部は、周溝と周溝よりも底部側でシリンダ本体の径方向外側に凹む環状の開口溝として形成される連通穴との間のシリンダ本体と一部材となった壁部に、一側が周溝の壁部から該周溝に開口し他側が開口溝の壁部から該開口溝に開口して、シリンダ本体のシリンダ孔とリザーバとを連通しシリンダ孔の軸に対し斜めに形成される断面円形で直線状に延びる連通穴と同一工具による同一加工で形成される。これにより、溝部を単独で形成する必要をなくすことができるため、加工工数や加工コストの増大を低減している。
しかしながら、上記特許文献1のマスタシリンダでは、溝部がシリンダ孔の軸に対し斜めに形成される連通孔と同心に形成されるとともに、溝部の一側が周溝に開口しているため、例えば、マスタシリンダ作動時にピストンの軸方向移動にともない該ピストンに摺接しているシール部材が連通穴側に軸方向移動した場合、溝部の周溝側の開口部にシール部材が当接することにより、シール部材にかじれが生じ、シール部材の耐久性が低下する虞がある。また、溝部が形成されることにより、シリンダボディとピストンとが摺接する面積が小さくなるため、シリンダボディによるピストンのガイド性の低下が懸念される。
本発明は、上記課題に鑑みたものであり、簡素な構成によって真空充填時におけるシール部材の吸い付きを防止するとともに、ピストンのガイド性を損なうことなくシール部材のかじれを低減することのできるマスタシリンダを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、有底筒状のシリンダ内孔を有するシリンダボディと、シリンダ内孔にシリンダ軸方向に移動可能かつ液密的に組付けられてシリンダボディ内に圧力室を形成し端部がシリンダボディ外部に突出するピストンと、シリンダボディにおいてピストンが挿嵌される空間を取り囲む位置に形成される環状の溝部と、シリンダ内孔の圧力室とピストン外部のリザーバとに連通する連通孔と、溝部に圧入され、ピストンに対して相対移動自在に外嵌するとともに、マスタシリンダ外部と連通孔とを遮断する環状のシール部材と、を有するマスタシリンダであって、シール部材が、ピストンに沿うように延びるインナー側リップ部と、溝部の外周面に沿うように延びるアウター側リップ部と、インナー側リップ部とアウター側リップ部とを連設するベース部とからなり、シリンダボディには、溝部と連通孔とを連通する第1連通路がマスタシリンダの軸線方向に延びるように牙設されるとともに、第1連通路における溝部側の開口部が、シール部材のアウター側リップ部と前記インナー側リップ部との先端内周面より内側に配設されることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、マスタシリンダへの作動液の真空充填時は、マスタシリンダ内部が真空状態になることによりシール部材が溝部の内周面に吸い付けられても、シール部材内側の作動液が第1連通孔を通って連通路に流入・排出される。これにより、シール部材が溝部の内周面に吸い付くことを防止できる。また、第1連通路の開口部は、シール部材のアウター側リップ部およびインナー側リップ部の先端内周面より内側に配設されるため、第1連通路の開口部にシール部材が当接することを低減できる。これにより、シール部材のかじれを低減できるため、シール部材の耐久性を向上できる。また、第1連通路の開口部がシール部材のアウター側リップ部およびインナー側リップ部の先端内周面よりも当該シール部材の軸心側に配設されているため、溝部と連通孔との間においてシリンダボディ内周面がピストン外周面に摺接することができる。これにより、ピストンの軸方向移動のガイド性を向上できる。
請求項2に係る発明は、第1連通路のシール部材側の開口部が径方向外側に向かうにしたがい拡径するテーパ面を有することを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、例えば、第1連通路のシール部材側の開口部がマスタシリンダの軸線に対して直角または鋭角に形成されている場合に比べて、シール部材が第1連通路の開口部に当接しても、シール部材がかじれることを低減できる。
請求項3に係る発明は、第1連通路の軸線と第2連通路の軸線とは、互いに同軸上に位置することを特徴とする。
請求項3に係る発明によれば、第1連通路のみを形成する場合に比べて、マスタシリンダを軽量化できるとともに、第1連通路を切削加工する場合、第1連通路をシリンダボディの外周面から連通穴に向けて切削工具を軸方向に動かす簡素な切削工程のみで成形することができる。したがって、同一工具による同一工程で第1連通路を成型することができるため、マスタシリンダの生産性を向上できる。
本発明におけるマスタシリンダの第1実施形態の断面図を示す。 図1の要部拡大図を示す。 本発明におけるマスタシリンダの第2実施形態の要部拡大図を示す。
以下に、本発明の第1実施形態を図1および図2に基づいて説明する。図1は本発明によるマスタシリンダMCの第1実施形態を示していて、このマスタシリンダMCは、ブレーキブースタ(図示省略)に組付けられるシリンダボディ10と、このシリンダボディ10に組付けられたピストン21,22、カップシール31,32と41,42、および、復帰機構50,60を備えている。
シリンダボディ10は、閉塞前端部(図1の左端部)から開口後端部(図1の右端部)まで軸方向に延びる有底筒状のシリンダ内孔11を有するとともに、ブレーキ液を収容するリザーバRに接続される前後一対の接続ポート12,13を有している。また、シリンダボディ10は、シリンダ内孔11と各接続ポート12,13をそれぞれ連通させる連通孔14,15を有するとともに、液圧制御装置(図示省略)を介して4個のホイールシリンダ(図示省略)に接続される前後一対のアウトレットポート(図示省略)を有している。なお、連通孔15は、マスタシリンダMCの軸方向に延びる連通孔15aと径方向に延びる連通孔15bとからなる。
後方のピストン(プライマリーピストン)21は、運転者によるブレーキ操作によって前方に押動されるものであり、シリンダ内孔11の後方部位にカップシール31,41を介して液密的かつシリンダ軸方向に移動可能に組付けられていて、前方(閉塞端部側)にプライマリー液圧室Rp1を区画形成し、カップシール31,41間に大気圧液室(大気圧室)Ra1を形成しており、後方端部がシリンダボディ10外に突出している。このピストン21の前端部には、同ピストン21の外周壁面に開口しプライマリー液圧室Rp1に内端にて連通する複数個のピストンポート21aが形成されている。ピストンポート21aは、周方向にて等間隔に複数個形成されている。なお、プライマリー液圧室Rp1は後方のアウトレットポートに連通していて、本発明の圧力室であり、カップシール41が本発明のシール部材である。
プライマリー液圧室Rp1は、後方のアウトレットポートに常時連通していて、図1の状態(ピストン21が初期位置にある非作動状態)にて後方のピストン21に設けたピストンポート21aを通して大気圧液室Ra1に連通する液圧室であり、後方のピストン21が図1の非作動位置から前方に所要量移動して、ピストンポート21aと大気圧液室Ra1との連通がカップシール31によって遮断されることにより、大気圧液室Ra1との連通が遮断されて密閉されるように構成されている。大気圧液室Ra1は、後方の連通孔15を通して後方の接続ポート13に常時連通する液圧室であり、リザーバRに常時連通している。このため、大気圧液室Ra1、後方の連通孔15,15b、後方の接続ポート13等が本発明の連通孔を構成している。
カップシール31は、ピストン21の外周面にてシリンダボディ10のシリンダ内孔11に形成された環状の溝部11aに軸方向にて移動可能に組付けられていて、図1および図2に示した状態(溝部11aの大気室側端部内にある状態)では、内周にてピストン21の外周面に摺接し、外周面にて溝部11aの外周壁に摺接し、図示右端にて溝部11aの大気圧室側端壁に接合しており、ピストン21の外周面にてプライマリー液圧室Rp1と大気圧液室Ra1との間を遮断可能である。プライマリー液圧室Rp1は、溝部11aの前端部内周に常時連通している。大気圧液室Ra1は、溝部11aの後端部内周に常時連通している。
カップシール41は、ピストン21の外周面にてシリンダボディ10のシリンダ内孔11(溝部11aより開口部側部位)に形成された環状の溝部11bに組付けられていて、内周にてピストン21の外周面に摺接しており、ピストン21の外周面にて大気圧液室Ra1とマスタシリンダが取り付けられているブレーキブースタ内部(マスタシリンダMC外部)との間を遮断可能である。また、カップシール41は、後述するように、大気圧液室Ra1からブレーキブースタ内部(マスタシリンダMC外部)への作動液の漏れを防止するインナー側リップ41aを有している。
前方のピストン(セカンダリーピストン)22は、後方のピストン21の前方への移動に伴って前方に押動されるものであり、シリンダ内孔11の前方部位にカップシール32,42を介して液密的かつシリンダ軸方向に移動可能に組付けられていて、前方(閉塞端部側)にセカンダリー液圧室Rp2を区画形成し、カップシール32,42間に大気圧液室Ra2を形成している。このピストン22の前端部には、同ピストン22の外周壁面に開口しセカンダリー液圧室Rp2に内端にて連通する複数個のピストンポート22aが形成されている。ピストンポート22aは、周方向にて等間隔に複数個形成されている。
セカンダリー液圧室Rp2は、前方のアウトレットポートに常時連通していて、図1の状態(ピストン22が初期位置にある非作動状態)にて前方のピストン22に設けたピストンポート22aを通して大気圧液室Ra2に連通する液圧室であり、前方のピストン22が図1の非作動位置から前方に所要量移動して、ピストンポート22aと大気圧液室Ra2との連通がカップシール32によって遮断されることにより、大気圧液室Ra2との連通が遮断されて密閉されるように構成されている。大気圧液室Ra2は、前方の連通孔14を通して前方の接続ポート12に常時連通する液圧室であり、リザーバRに常時連通している。
カップシール32は、ピストン22の外周面にてシリンダボディ10のシリンダ内孔11に形成された環状の溝部11cに軸方向にて移動可能に組付けられていて、内周にてピストン22の外周面に摺接し、外周面にて溝部11cの外周壁に摺接し、図示右端にて溝部11cの大気圧室側端壁に接合しており、ピストン22の外周面にてセカンダリー液圧室Rp2と大気圧液室Ra2との間を遮断可能である。セカンダリー液圧室Rp2は、溝部11cの前端部内周に常時連通している。大気圧液室Ra2は、溝部11cの後端部内周に常時連通している。
カップシール42は、ピストン22の外周面にてシリンダボディ10のシリンダ内孔11に形成された環状の溝部11dに組付けられていて、内周にてピストン22の外周面に摺接しており、ピストン22の外周面にて大気圧液室Ra2とプライマリー液圧室Rp1との間を遮断可能である。また、カップシール42は、周知のように、プライマリー液圧室Rp1から大気圧液室Ra2への作動液の漏れを防止するリップを有している。
後方の復帰機構50は、後方のピストン21を図1に示した非作動位置(初期位置)に復帰させるためのものであり、プライマリー液圧室Rp1に設けられていて、リテーナ51とストッパ52とロッド53とスプリング54とを備えている。リテーナ51は、後方のピストン21に組付けられている。ストッパ52は、前方のピストン31と係合している。ロッド53は、リテーナ51に対して固定されストッパ52に対して図示位置から前方に所定量移動可能に組付けられている。スプリング54は、リテーナ51とストッパ52との間に介装されている。
前方の復帰機構60は、前方のピストン22を図1に示した非作動位置に復帰させるためのものであり、セカンダリー液圧室Rp2に設けられていて、リテーナ61とストッパ62とロッド63とスプリング64とを備えている。リテーナ61は、前方のピストン22に組付けられている。ストッパ62は、シリンダボディ10の底部と係合している。ロッド63は、リテーナ61に対して固定されストッパ62に対して図示位置から前方に所定量移動可能に組付けられている。スプリング64は、リテーナ61とストッパ62との間に介装されている。
ところで、この第1実施形態においては、図2(図1の点線枠部分)に示すように、溝部11bは、連通孔15側でマスタシリンダMCの軸線に直交する方向に延びる第1内壁面11b1と、これに対向する第2内壁面11b2とを有している。また、この溝部11bの内側にカップシール41が圧入されており、当該カップシール41は、ピストン21に摺接可能なピストン21インナー側リップ部41aと、溝部11bの外周面に摺接可能なアウター側リップ部41bと、マスタシリンダMCの径方向に向けて延びるように形成され、第2内壁面11b2に沿って配置されインナー側リップ部41aとアウター側リップ部41bとを連設するベース部41cにより形成されている。
インナー側リップ部41aは、ベース部41cのピストン21側の端部から、当該ピストン21の外周面に沿うようにマスタシリンダMCの軸線方向に延びている。アウター側リップ部41bは、このインナー側リップ部41aに対向するようにベース部41cの他端部からマスタシリンダMCの軸線方向に延びている。また、カップシール41は、インナー側リップ部41aとアウター側リップ部41bの間に周方向に沿った隙間を有し、径方向断面形状が略コ字状となるように形成されている。さらに、インナー側リップ部41aおよびアウター側リップ部41bの先端部分が、ベース部41cのマスタシリンダMCの軸心と平行な中心軸線側に向けて屈曲するとともに、当該先端部分の先端面が第1内壁面11b1に対して傾斜するテーパ面41a1、41b1を有している。本実施形態では、インナー側リップ部41aのテーパ面41a1は、ピストン21側の端部から径方向外側に向かうにつれて第1内壁面11b1との距離が大きくなるように形成され、アウター側リップ部41bのテーパ面41b1は、ピストン21側から径方向外側に向かうにつれて第1内壁面11b1との距離が小さくなるように形成されている。
シリンダボディ10には、溝部11bと連通孔15bとを連通する第1連通路16および溝部11bと、マスタシリンダMC外部とを連通する第2連通路17が、マスタシリンダMCの軸線方向に延びるように切削加工されている。さらに、第1連通路16の開口部が、カップシール41のインナー側リップ部41aとアウター側リップ部41bとの先端内周面より内側に配設されている。
本実施形態では、第1連通路16の開口部は、カップシール41のインナー側リップ部41aおよびアウター側リップ部41bの先端内周面より内側に配設されるため、例えば、カップシール41が溝部11bの第1内壁面11b1側に軸方向移動しても、第1連通路16の開口部にカップシール41が当接することを低減できる。これにより、カップシール41のかじれを低減できるため、カップシール41の耐久性を向上できる。また、溝部11bと第1連通路16との間において、シリンダボディ10内周面がピストン21外周面に摺接面が形成されている。これにより、ピストン21の軸方向移動のガイド性を向上できる。
さらに、カップシール41が溝部11bの第1内壁面11b1側に移動した場合、カップシール41のインナー側リップ部41aでは、始めにピストン21側の先端面が溝部11bの第1内壁面11b1に当接し、アウター側リップ41bでは、始めに径方向外側の先端面が溝部11bの第1内壁面11b1に当接する。したがって、第1連通路16の開口部付近で、カップシール41のインナーリップ部41aおよびアウター側リップ部41bが当接することを低減できる。これにより、カップシール41がかじれることを低減できる。
さらに、第1連通路16の軸線と前記第2連通路17の軸線とは、互いに同軸上に位置するように配設されている。
これにより、第2連通路17を切削加工することによって、第1連通路16のみを形成する場合に比べて、マスタシリンダMCを軽量化できるとともに、第1連通路16を切削加工する場合、第1連通路16をシリンダボディ10の外周面(紙面右側の外周面)から連通穴15bに向けて切削工具を軸方向に動かす簡素な切削工程のみで成形することができる。したがって、同一工具による同一工程で第1連通路16を成型することができるため、マスタシリンダMCの生産性を向上できる。
次に、本発明の第2の実施形態によるマスタシリンダMCについて図3を参照して第1実施形態と相違する部分を中心に説明する。
この第2実施形態においては、第1連通路16のカップシール41側の開口部が径方向外側に向かうにしたがい拡径するテーパ面16aが形成されている。この第1連通路16におけるテーパ面16aの開口先端部は、カップシール41のインナー側リップ部41aとアウター側リップ部41bとの先端内周面より内側に位置するように形成されている。
これにより、例えば、第1連通路16のカップシール41側の開口部がマスタシリンダの軸線に対して直角または鋭角に形成されている場合に比べて、カップシール41が第1連通路16の開口部に当接しても、カップシール41がかじれることを低減できる。
また、本実施形態では、第1連通路16の直径より第2連通路17の直径の方が大きく設定されている。これにより、第1連通路16のテーパ面16aを形成する場合、第2連通路17から第1連通路16の直径より大きい工具を挿通して当該第1連通路16のテーパ面16aを形成できるため、マスタシリンダMCの生産性を向上できる。
なお、図1〜3に示すように、溝部11bの第1内壁面11b1のピストン21側の面を、インナー側リップ部41aの縁端面と対向するテーパ面に形成しても良い。これにより、カップシール41が溝部11bの第1内壁面11b1側に軸方向移動した場合、溝部11bの第1内壁面のテーパ面16bとインナー側リップ部41aのテーパ面41a1とが当接することにより、カップシール41が第1連通路16の開口部に当接することを好適に低減できる。
上記したように、特許請求の範囲に記載した範囲内において各部材の形状や材料等を適宜変更して実施することが可能である。
MC…マスタシリンダ、10…シリンダボディ、11…シリンダ内孔、11a,11b,11c,11d…溝部、11b1…第1内壁面、11b2…第2内壁面、14,15…連通孔、16…第1連通路、16a,16b…テーパ面、17…第2連通路、21,22…ピストン、31,32,41,42・・・カップシール(シール部材)、41a…インナー側リップ部、41b…アウター側リップ部、41c・・・ベース部、41a1,41b1・・・テーパ面

Claims (3)

  1. 有底筒状のシリンダ内孔を有するシリンダボディと、
    前記シリンダ内孔にシリンダ軸方向に移動可能かつ液密的に組付けられて前記シリンダボディ内に圧力室を形成し端部が前記シリンダボディ外部に突出するピストンと、
    前記シリンダボディにおいて前記ピストンが挿嵌される空間を取り囲む位置に形成される環状の溝部と、
    前記シリンダ内孔の圧力室と前記ピストン外部のリザーバとに連通する連通孔と、
    前記溝部に圧入され、前記ピストンに対して相対移動自在に外嵌するとともに、前記マスタシリンダ外部と前記連通孔とを遮断する環状のシール部材と、を有するマスタシリンダであって、
    前記シール部材が、前記ピストンに沿うように延びるインナー側リップ部と、前記溝部の外周面に沿うように延びるアウター側リップ部と、前記インナー側リップ部と前記アウター側リップ部とを連設するベース部とからなり、
    前記シリンダボディには、前記溝部と前記連通孔とを連通する第1連通路が前記マスタシリンダの軸線方向に延びるように形成されるとともに、前記第1連通路の前記シール部材側の開口部が、前記シール部材の前記アウター側リップ部および前記インナー側リップ部の先端内周面より内側に配設されることを特徴とするマスタシリンダ。
  2. 前記第1連通路の前記シール部材側の開口部が径方向外側に拡径するテーパ面を有することを特徴とする請求項1に記載のマスタシリンダ。
  3. 前記マスタシリンダには、前記溝部の前記第2内壁面から延びて当該溝部と前記マスタシリンダ外部とを連通する第2連通路が形成され、前記第1連通路の軸線と前記第2連通路の軸線とは、互いに同軸上に配設されることを特徴とする請求項1または2に記載のマスタシリンダ。
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