JP2017177624A - 管理システム及び管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】3Dプリンタで使用するマテリアルの在庫を適切に管理する管理システムを提供する。【解決手段】3Dプリンタを管理する管理システムであって、3Dプリンタへの継ぎ足し、3Dプリンタでの再利用が可能な液体や粉末などの第1の造形材の在庫を管理する第1の管理手段と、カートリッジなど所定の容器により3Dプリンタに補充されるフィラメントなどの第2の造形材の在庫を管理する第2の管理手段と、を有する。第1の管理手段は、オブジェクト造形で利用された第1の造形材の量と廃棄された第1の造形材の量とを求めるために、第1の造形材を利用する3Dプリンタにおける第1の造形材の量を監視し、第2の管理手段は、3Dプリンタでの第2の造形材の使用量に従い、第2の造形材のための所定の容器の在庫の数を管理する。【選択図】図5

Description

本発明は、3Dプリンタで使用する消耗品を管理する管理システム及び管理方法に関する。
近年、3Dプリンタが急速に普及してきている。3Dプリンタ自体は以前から存在していたが、近年の技術革新により、熱溶解積層法(FDM方式)、光造形方式、粉末焼成積層方式、石膏パウダー積層方式、インクジェット方式等、様々な造形方式が考案・実用化されている。さらに、3Dプリンタを使用するユーザの中には、複数の造形方式の3Dプリンタを所有し、造形物の内容(造形精度や作成コスト等)に応じて、3Dプリンタを使い分けているユーザも存在する。
一方で、従来の2Dプリンタの分野においては、プリンタで使用する消耗品を管理・運用するための様々なアプリケーションが存在する。例えば、トナーを使って印刷を行う2Dプリンタの場合、トナーを格納しているトナーカートリッジに、不揮発なメモリを持ちトナーの残量を当該メモリに記憶しておく形式のものが存在する。また、トナーカートリッジを使用する2Dプリンタの場合、トナー残量が一定の閾値に達した事を検知し、その情報をインターネット上にある集計サーバへ通知する事もできる。さらに、2Dプリンタのメーカーや販売会社は、集計サーバに通知されたトナーカートリッジの情報を元に、2Dプリンタを使用しているユーザに対してトナーカートリッジを配送(補充)することが出来る。こうする事で、トナーが完全に無くなる前に、2Dプリンタを使用しているユーザは新しいトナーカートリッジを入手できる為、トナー切れによる2Dプリンタのダウンタイムが発生し難くなる。特許文献1は、2Dプリンタ側で検知しているトナーの残量の状態履歴を監視し、トナー残量が少ない状態から(多い状態へ)復帰した事を、トナーカートリッジの交換と判定し、トナーカートリッジの在庫の本数を減算する技術を開示している。
特開2004−005543号公報
これに対して、特に液体や粉末等のマテリアルを使用する3Dプリンタの場合は、マテリアルの性質上、マテリアルの容器に残ったマテリアルの残量や、空になったマテリアルの容器の個数等を自動検知できないため、2Dプリンタのような方式が難しい。特許文献1は、トナーカートリッジの本数(容器の数)を管理するというものであり、マテリアルの種類毎の在庫の総量(総容量)を管理することはできない。そのため、在庫に残っているマテリアルの残量は、ユーザが自分自身で集計サーバへ通知する等、手動で設定するしかその方法がない。そこで、3Dプリンタで使用するマテリアルの種類毎に在庫の総容量を管理し、より無駄の少ない在庫管理を行う事ができる管理システムが求められている。
本発明は、3Dプリンタで使用するマテリアルの在庫を適切に管理する管理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、3Dプリンタを管理する管理システムであって、3Dプリンタへの継ぎ足し、3Dプリンタでの再利用が可能な第1の造形材の在庫を管理する第1の管理手段と、所定の容器により3Dプリンタに補充される第2の造形材の在庫を管理する第2の管理手段と、を有し、前記第1の管理手段は、オブジェクト造形で利用された第1の造形材の量と廃棄された第1の造形材の量とを求めるために、第1の造形材を利用する3Dプリンタにおける第1の造形材の量を監視し、前記第2の管理手段は、3Dプリンタでの第2の造形材の使用量に従い、第2の造形材のための所定の容器の在庫の数を管理する。
本発明によれば、3Dプリンタで使用するマテリアルの在庫を適切に管理する管理システムを提供することができる。
システム全体の構成を示す図である。 ハードウェアモジュール構成を示す図である。 マテリアル種1の3Dプリンタの造形方法を示す図である。 マテリアル種2の3Dプリンタで使用するマテリアルカートリッジを示す図である。 本発明の処理を示すフローチャートである。 本発明の処理を示すフローチャートである。 マテリアル種1の在庫量等を設定した状態を示す図である。 マテリアル種2の在庫量等を設定した状態を示す図である。 実施例の処理を示すフローチャートである。 実施例の処理を示すフローチャートである。 実施例におけるマテリアル廃棄に関する情報を示す図である。 実施例3の処理を示すフローチャートである。 残量閾値の設定を確認する画面とメッセージの一例を示す図である。 実施例3で表示する画面とメッセージの一例を示す図である。 実施例4の処理を示すフローチャートである。 実施例4の処理を示すフローチャートである。 実施例4で中古のカートリッジのカウントを示す図である。 実施例4で表示する画面とメッセージの一例を示す図である。 実施例5の処理を示すフローチャートである。 実施例5におけるマテリアルの使用量の情報を示す図である。 実施例6の処理を示すフローチャートである。 実施例6におけるマテリアルの予測消費期間等の情報を示す図である。 実施例6で表示する画面とメッセージの一例を示す図である。
(実施例1)
図1は、本実施例の管理システム全体の構成を示す例である。ネットワーク101は、イントラネットあるいはローカルエリアネットワーク(LAN)等のネットワークである。ネットワーク101は有線方式であってもWi−Fi等の無線方式でも、または、情報の送信・受信が可能であれば、インターネットなどのパブリックネットワークでも構わない。3Dプリンタ102〜107、サーバ108、クライアントPC109〜110の機器はそれぞれネットワーク101に接続しており、それぞれが相互に情報の送受信が可能である。
3Dプリンタ102〜104は3Dプリンタであるが、これらの3Dプリンタの造形で使用するマテリアルは液体や粉末である。液体や粉末は、3Dプリンタ102〜104への継ぎ足しや、再利用が可能な造形材である。
3Dプリンタ105〜107も3Dプリンタであるが、こちらの3DプリンタはFDM(Fused Deposition Modeling)方式で造形するため、使用するマテリアルはABSやPLA等のフィラメントである。フィラメントは、所定の容器により3Dプリンタ105〜107に補充される造形材である。
本実施例では、造形で液体や粉末のマテリアルを使用する3Dプリンタ、造形でフィラメントを使用する3Dプリンタをそれぞれ3台ずつ管理する例を示しているが、3Dプリンタの台数は各々何台であっても構わない。
サーバ108は、3Dプリンタの管理を行う管理アプリケーション(以下、管理アプリケーションと言う)を実行するサーバである。クライアントPC109及び110はクライアントPCであり、ここからサーバ108を経由して、102〜107の3Dプリンタへ印刷ジョブを送信し、造形を実行する。パブリックネットワーク111はインターネット等のパブリックネットワークである。サーバ108はパブリックネットワーク111にも接続する様になっており、パブリックネットワーク111を経由して、不図示の別のクライアントから、管理アプリケーションの情報等を取得する事もできる。
図2は、3Dプリンタ102〜107及びサーバ108のハードウェアモジュールの構成を示す図である。ユーザインタフェース201は、ディスプレイ、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタン、スピーカーなどにより情報や信号の入出力を行う。ネットワークインタフェース202は、LANなどのネットワークに接続して、他の機器との通信を行う。ROM204は、組込済みプログラムおよびデータが記録されているROM(Read Only Memory)である。RAM205は、一時メモリ領域のRAM(Random Access Memory)である。二次記憶装置206は、HDDやフラッシュメモリに代表されるような二次記憶装置である。CPU203はCPU(Central Processing Unit)であり、ROM204、RAM205、二次記憶装置206などから読み込んだプログラムの実行や、各部とのデータのやり取りを行う。ユーザインタフェース201〜二次記憶装置206の各部は、入出力インタフェース207を介して接続されている。
また、3Dプリンタ102〜104におけるCPU203は、後述するレベル計307等の各種センサーや装置類などの外部機器とのインタフェースや通信機能を有している。同様に、3Dプリンタ105〜107におけるCPU203も、後述するカートリッジ401や各種装置類などの外部機器とのインタフェースや通信機能を有している。
図3を用いてマテリアル種1の3Dプリンタによるオブジェクト造形を説明する。ここで、マテリアル種1の3Dプリンタは、造形でマテリアルとして液体や粉末を使用する3Dプリンタ102〜104である。図3は、3Dプリンタ102〜104において印刷ジョブに従って造形する仕組み、特に造形で使用するマテリアルが液体の場合の造形の仕組みを簡略的に示した図である。
図3(A)は、造形中の3Dプリンタを示している。プール301には、液体マテリアル302がある程度、満たされた状態になっている。造形を実行する時、ステージ303は液体マテリアル302の中に浸かった状態になっている。この状態で、レーザー光線発生装置304から出力するレーザー光線をミラー305に反射させる形で、ステージ303の造形面306に照射する。レーザー光線が照射された部分の液体マテリアルは造形面306で固まるので、ミラー305の角度を制御する事により、造形面306の部分に目的の造形物を一層ずつ作成する事ができる。造形面306で一層分の造形が完了すると、ステージ303を引き上げ、次の一層分の造形を行う。一層分の造形と一層分のステージ303の引き上げを繰り返す事により、最終的に目的の造形物を完成させる。
レベル計307は、液面308の高さを計測する事が可能である。レベル計307は、まずステージ303が液体マテリアル302に入る前の図3(B)の液面309の高さを測る。次に、造形が完了した後にステージ303を引き上げて、液体マテリアル302から造形物310を引き上げた後の図3(C)の液面311の高さを測る。上記の2つの液面の高さを比較することで、3Dプリンタ102〜104で実行した印刷ジョブで使用した液体マテリアルの使用量を検知(算出)する事が可能である。また、造形で使用するマテリアルが粉末であった場合も、類似した仕組みで、3Dプリンタ102〜104で実行した印刷ジョブで使用した粉末マテリアルの使用量の情報を検知する事が可能である。
図4は、マテリアル種2の3Dプリンタで使用するマテリアルカートリッジ(以下、カートリッジと記載する)を示す図である。ここでマテリアル種2の3Dプリンタとは、FDM方式でマテリアルとしてフィラメントを用いて造形を行う3Dプリンタ105〜107である。カートリッジ401は、リール402に3Dプリンタ105〜107の印刷ジョブで使用するフィラメント403を巻き付けた形態となっている。また、カートリッジ401は、図示しない読み書き可能なフラッシュメモリ等の不揮発な記憶手段を有し、カートリッジ毎のユニークな番号(シリアルナンバー)やフィラメントの種類等、各種情報が記憶されている。なお、本実施例のカートリッジ401はリール402にフィラメント403を巻き付けた形式であるが、カートリッジの形態はどの様なものであっても、本実施例の効果に影響を与るものではない。
次に、図5〜図8を用いて、実施例1における管理アプリケーションによるマテリアルの在庫管理の処理を説明する。
図5及び図6は、サーバ108上で動作する管理アプリケーションの処理の流れを示すフローチャートである。処理は、特別な説明が無ければROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。
まず、ステップS501で管理アプリケーションは、3Dプリンタ102〜107から各種情報を取得する。具体的には、3Dプリンタ102〜107のプリンタの機種名、造形に使用するマテリアルの種類、造形方式等の情報等、さらには、3Dプリンタ105〜107で使用しているカートリッジ401の記憶手段に記憶された情報等である。上記の各種情報取得方法は、代表的な例としてSNMP(Simple Network Management Protocol)を使用してMIB(Management Information Base)の情報を取得する方法であってもよい。もしくは、3Dプリンタのメーカーが独自に作成して3Dプリンタに実装している、3Dプリンタの機器情報を管理する機能を使用しても構わない。
ステップS501で取得した3Dプリンタ102〜107の情報を元に、ステップS502では、マテリアルの種類を判断し以降の処理を切替える。マテリアルの種類が液体や粉末など(第1の造形材。以下、マテリアル種1と記載する)の場合はステップS503に進む。一方、マテリアルの種類がフィラメントなど(第2の造形材。以下、マテリアル種2と記載する)の場合はステップS510に進む。なお、ステップS503及びステップS511からの処理は各々別タスクや別スレッドで独立した処理として並行動作が可能である。タスクやスレッド、またはプロセスを使用して、複数の処理が並行動作する仕組みは、管理アプリケーションが動作するオペレーティングシステムの機能であり、本実施例の効果に影響を与えないので、詳細な説明は省略する。
次に、ステップS502においてマテリアルがマテリアル種1であると判断した場合のステップS503〜ステップS509の処理について説明する。ステップS503〜ステップS509は、管理アプリケーションの第1の管理手段によるマテリアル種1の在庫の管理の処理である。
まず、ステップS503で管理アプリケーションが管理するマテリアル種1の在庫量を設定する。マテリアル種1の中にも様々な種類が存在するので、それらの種類毎に在庫量を管理アプリケーションに設定する。マテリアル種1の在庫量の設定は、管理アプリケーションを起動したタイミング、もしくは、マテリアル種1のマテリアルを在庫として入荷したタイミングで行う。管理アプリケーションへの設定方法は、管理者ユーザが手動で行っても良いし、管理アプリケーションがマテリアルの入荷を管理する、不図示の別のアプリケーションと連携して、自動的に行ってもよい。また、在庫量として設定する単位は、体積(リットル等)でも、重量(キログラム等)でもよい。マテリアル種1の在庫量等の情報を具体的に保持するのは、例えば二次記憶装置206に構築するデータベース等である。
マテリアル種1の在庫量を設定した状態のイメージを示す表を図7に示す。ステップS503でマテリアル種1の在庫量を設定した状態が図7(A)である。マテリアル種1は種類A〜Cの3種類に分かれていて、設定した在庫量はそれぞれ、10、5、8リットルである。
次に、ステップS504で管理アプリケーションはマテリアル種1の3Dプリンタを監視し、3Dプリンタが印刷ジョブ毎にマテリアルをどの位使用したか、使用量を算出する。当該印刷ジョブで使用したマテリアルの使用量は、印刷ジョブを開始する前のマテリアルの残量と、印刷ジョブが完了し造形物を取り出したタイミングのマテリアルの残量とを比較することによりを計算する。このとき、マテリアル種1の3Dプリンタからマテリアルの残量を取得する方法は、ステップS501で説明したSNMPや、3Dプリンタのベンダーが独自に実装している機器情報を管理する機能等を使用する。
なお、本実施例において、ステップS504でマテリアルの使用量を求める動作は、図3で説明した方法で行った。しかし、3Dプリンタで実行される印刷ジョブのデータから、当該ジョブで作成する造形物の体積を管理アプリケーションが計算し、それをマテリアルの使用量としてステップS504以降の処理を実施するようにしてもよい。
次に、ステップS505では、ステップS504の監視で得られたマテリアル種1の使用量をステップS503で設定した在庫量から減算する。減算は、マテリアル種1の種類毎に行う。例えば、最初の印刷ジョブでマテリアル種1の種類Aのマテリアルが0.1リットル使用されたとすると、種類Aの在庫量は図7(A)の10リットルから、9.9リットルとなる。種類Aの在庫量が9.9リットルになった状態のイメージを図7(B)に示す。
次に、ステップS506でマテリアル種1の各種類のマテリアルの在庫量が、所定の閾値まで減ったかを確認する。
所定の閾値の設定は、ステップS504を実行する前であれば、管理アプリケーションを起動するタイミングで設定しても良いし、ステップS501を実行する段階で設定しても良い。所定の閾値の値は、管理者ユーザが自由に決定する事ができる。例えば、図7の表の「閾値」の列に示す様に、種類Aは3リットル、種類Bは1リットル、種類Cは2リットルなど、マテリアル種1の種類毎に別々の閾値を設定可能である。
ステップS506でマテリアル種1の各種類のマテリアルの在庫量が、所定の閾値まで減っていない場合は、ステップS504に戻り、3Dプリンタの監視を継続する。ステップS506でマテリアル種1の各種類のマテリアルの在庫量が、所定の閾値まで減っている場合は、ステップS507へ進む。
ステップS507では、在庫量が閾値以下に減ったマテリアルに対して、後述するステップS508の発注に関する処理が実施されているかどうかを確認し、ステップS508の処理が未実施であれば、ステップS508へ進む。ステップS508の処理が実施済であれば、ステップS509へ進む。ステップS508の処理が実施済であるかどうかは、例えば、図7の表の「通知」の列を確認する事で行う。在庫量が閾値以下になったマテリアルの「通知」列が“済”となっていれば、ステップS508の処理を実施済であり、“未”となっていれば、ステップS508の処理は未実施であると判断する。
次に、ステップS508では、マテリアル種1のどれかの種類の在庫量が閾値以下になった場合の発注に関する処理を実行する。例えば、サーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上に在庫量が閾値以下になったマテリアルの種類とその時の在庫量を表示して、当該マテリアルを購入する必要がある旨、警告表示を行なう。または、管理アプリケーションから3Dプリンタ102〜104の管理者ユーザに対して、当該マテリアルの購入が必要である旨、メッセージを電子メールで送信する。さらには、在庫量が閾値以下になった当該マテリアルを製造、販売しているメーカーや販売会社に対して、電子メール等の手段を使って自動的に発注動作を行う等の処理(自動配送)を実行するようにしてもよい。ステップS508の処理はマテリアルの在庫量が残り少なくなった事に対して、マテリアルの在庫補充を実行する為に行われる何らかの処理であれば、どの様な内容であっても構わない。ステップS508では最後に在庫量が閾値以下になったマテリアルの図7の表の「通知」列の状態を“済”へ変更しステップS504へ戻る。
図7(C)に“種類A”のマテリアルの在庫量が2.8リットルになり閾値“3”を下回り、ステップS508の処理を実行する事により、「通知」の列の状態が“済”に変更された状態のイメージを示す。
次にステップS509では、在庫量が閾値以下になったマテリアルが新たに入荷されたかどうかを判断する。この判断は、例えば、図7の表の「入荷」の列を確認する事で行う。在庫量が閾値以下になった種類Aのマテリアルの「入荷」の欄が図7(D)に示す様に“済”となっていれば、当該マテリアルは入荷済であり、図7(C)の様に“未”となっていればマテリアルは入荷されていない。「入荷」の列の状態を設定するのは、管理者ユーザが手動で行ってもよいし、前述した様にマテリアルの入荷を管理する図示しない別のアプリケーションと連携して、自動的に行っても良い。在庫量が閾値以下になったマテリアルが新たに入荷されている場合、ステップS503へ進み、マテリアルがまだ入荷されていない場合は、ステップS504へ戻る。ステップS503では、入荷されたマテリアルを当該マテリアルの在庫量に加算し、且つ、「通知」と「入荷」の列の状態を“未”に戻し、図7(A)に示す様なイメージとなる。
次に、ステップS502においてマテリアルがフィラメント(マテリアル種2)であると判断した場合のステップS510〜ステップS521の処理について説明する。ステップS510〜ステップS521は、管理アプリケーションの第2の管理手段によるマテリアル種2の在庫の管理の処理である。
まず、ステップS510で管理アプリケーションが管理するマテリアル種2の在庫量を設定する。在庫量として設定する単位は、カートリッジ401(フィラメントのための所定の容器)の数である。また、マテリアル種2の中にも様々な種類が存在するので、それらの種類毎に在庫量を管理アプリケーションに設定する。マテリアル種2の在庫量の設定は、管理アプリケーションを起動したタイミング、もしくは、マテリアル種2のマテリアルを入荷したタイミングで行う。管理アプリケーションへの設定方法は、管理者ユーザが手動で行っても良いし、マテリアルの入荷を管理する図示しない別のアプリケーションと連携して、自動的に行っても良い。なお、マテリアル種2の在庫量等の情報を具体的に保持するのは、例えば二次記憶装置206に構築するデータベース等である。
マテリアル種2の在庫量を設定した状態のイメージを示す表を図8に示す。図8(A)に示すように、マテリアル種2は種類X〜Zの3種類に分かれていて、設定した在庫量はそれぞれ3、9、5個である。
次に、ステップS511において、3Dプリンタ105〜107から取得するステータス情報等を使用して、3Dプリンタ105〜107で使用中のカートリッジ401の情報を監視する。
次に、ステップS512において、残量アラートが既に発生済であるかを残量アラート発生済フラグの状態によって確認する。残量アラート発生済フラグがセットされている場合(=残量アラートは既に発生していた場合)、ステップS515へ進む。残量アラート発生済フラグがセットされていない場合(=まだ残量アラートは発生していない場合)、ステップS513へ進む。
ここで残量アラートについて説明する。残量アラートとは、マテリアル種2の3Dプリンタで使用中のカートリッジ401内のマテリアルの残量が、一定の閾値(以下、残量閾値)よりも少なくなった事を示すステータス情報である。例えば、残量閾値が5%に設定されているなら、カートリッジ401内のマテリアルの残量が新品時の容量の5%以下にになったタイミングで残量アラートが発生する仕組みとなっている。また、残量アラートが発生すると、管理アプリケーションが動作するサーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ等に、マテリアルの残量が残り少ない事を示す表示が行われる。図13(C)は、上記のマテリアル残量が残り少ない事を示す表示が、管理アプリケーションが動作するサーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイに表示されたイメージを示す図である。また、上記のマテリアル残量が残り少ない事を示す表示は、3Dプリンタ105〜107のディスプレイ、さらにクライアントPC109〜110のディスプレイにも表示されてもよい。残量アラート及び残量閾値は、3Dプリンタ105〜107のROM204や二次記憶装置206等の不揮発な記憶手段に保存している。残量アラートは、残量アラート発生から、カートリッジが新品に交換されるまでの期間だけ保持する。
次に、ステップS513では、3Dプリンタ105〜107で残量アラートが発生しているかどうかを確認し、残量アラートが発生している場合は、ステップS514へ進み、残量アラートが発生していない場合は、ステップS511へ戻る。
ステップS514では、残量アラート発生済フラグをセットし、ステップS511へ戻る。
次に、ステップS515では、ステップS511で監視した情報から3Dプリンタ105〜107で使用中のカートリッジ401が新品に交換されたかどうかを判断する。新品に交換されている場合は、ステップS516へ進み、そうでない場合はステップS511に戻る。
カートリッジが新品に交換されたかの判断は、以下の様な流れで行われる。例えば、あるタイミングで監視した3Dプリンタ105で使用中のカートリッジ401のシリアルナンバーが5000番で、次に監視した時にはカートリッジ401のシリアルナンバーが6000番であったとする。このカートリッジ401のシリアルナンバーの変化を3Dプリンタ105のカートリッジ401が新品に交換されたと判断する情報として使用する。また、3Dプリンタ106と107では6000番のシリアルナンバーのカートリッジ401が使用されていないこと、さらに、過去に6000番のシリアルナンバーは3Dプリンタ105〜107で使用されたことがないという情報も確認すればより確実である。どの3Dプリンタで何番のシリアルナンバーのカートリッジが使用されたという情報は上述した二次記憶装置206に構築するデータベースに記憶しておけばよい。
次に、ステップS516で、使用中のカートリッジ401が新品に交換された3Dプリンタの残量アラート発生済フラグをクリアする。
次に、ステップS517で、マテリアル種2の各種類のマテリアルの在庫量から新品に交換されたマテリアルの種類の在庫量を減算する。例えば、図8(A)に示す状態で、新品に交換されたマテリアルの種類が“種類Y”だった場合、「在庫量」の列の“9”の部分を(1減算し)“8”と変更する。図8(B)に、上記マテリアルの種類の“種類Y”の「在庫量」が“8”へ変更された状態を示す。
続いてステップS518で、マテリアル種2の各種類のマテリアルの在庫量が、所定の閾値まで減ったかを確認する。所定の閾値は、ステップS511を実行する前であれば管理アプリケーションを起動するタイミングで設定しても良いし、ステップS501を実行する段階で設定しても良い。所定の閾値の値は、管理者ユーザが自由に決定する事ができる。例えば、図8の表の「閾値」の列に示す様に、マテリアル種2の種類毎に閾値を設定可能である。
ステップS518でマテリアル種2の各種類のマテリアルの在庫量が、所定の閾値まで減っていない場合は、ステップS511に戻り、3Dプリンタの監視を継続する。ステップS518でマテリアル種2の各種類のマテリアルの在庫量が、所定の閾値まで減っている場合は、ステップS519へ進む。
ステップS519では、在庫量が閾値以下に減ったマテリアルに対して、後述するステップS520の処理が実施されているかどうかを確認し、ステップS520の処理が未実施であれば、ステップS520へ進み、そうでなければステップS521へ進む。ステップS520の処理が実施済であるかどうかは、例えば、図8の表の「通知」の列を確認する事で行う。在庫量が閾値以下になったマテリアルの「通知」列が“済”となっていれば、ステップS520の処理を実施済であり、“未”となっていれば、ステップS520の処理は未実施であると判断する。
次に、ステップS520では、マテリアル種2のどれかの種類が閾値以下になった場合の処理を実行する。例えは、サーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上に在庫量が閾値以下になったマテリアルの種類とその時の在庫量を表示して、当該マテリアルを購入する必要がある旨、警告表示を行なう。または、在庫量が閾値以下になった当該マテリアルを製造、販売しているメーカーや販売会社に対して、電子メール等の手段を使って自動的に発注動作を行う等の処理(自動配送)を実行するようにしてもよい。ステップS520の処理はマテリアルの在庫量が残り少なくなった事に対して、マテリアルの補充を実行する為の何らかの処理であれば、どの様な内容であっても、本実施例の効果に影響を与えない。
ステップS520では、在庫量が閾値以下になったマテリアルの図8の表の「通知」列の状態を“済”へ変更しステップS511へ戻る。図8(C)は、“種類Y”のマテリアルの在庫量が閾値“4”を下回り、ステップS520の処理を実行する事により、「通知」の列の状態が“済”に変更された状態のイメージを示している。
次にステップS521では、在庫量が閾値以下になったマテリアルが新たに入荷されたかどうかを判断する。この判断も、図8の表の「入荷」の列を確認する事で行う。在庫量が閾値以下になったマテリアルの「入荷」の列が、図8(D)に示す様に“済”となっていれば、当該マテリアルは入荷済であり、図8(C)の様に“未”となっていればマテリアルは入荷されていない。なお、「入荷」の列の状態を設定するのは、管理者ユーザが手動で行ってもよいし、前述した様にマテリアルの入荷を管理する図示しない別のアプリケーションと連携して、自動的に行っても良い。在庫量が閾値以下になったマテリアルが新たに入荷されている場合、ステップS510へ進み、マテリアルがまだ入荷されていない場合は、ステップS511へ戻る。ステップS510では、入荷されたマテリアルを当該マテリアルの在庫量に加算し、且つ、「通知」と「入荷」の列の状態を“未”に戻す。
以上説明したように、本実施例によると、マテリアル容器の数やマテリアル全体の容量の管理(主に残量の管理)が難しいマテリアルであっても、マテリアルの種類毎の在庫の総量(総容量)を自動的に管理することができる。
(実施例2)
実施例1において、3Dプリンタ102〜104は、プール301に液体や粉末のマテリアルをある程度満たした状態で造形を行う事を、図3を用いて説明した。この場合、プール301に満たした液体や粉末のマテリアルが経年変化等によりその性能が劣化し、造形が正確に行われない等の影響が出ることがある。そのため、造形物の品質を一定に保つため、一定の期間または一定の回数造形を行った後にプール301に残っているマテリアルを廃棄する必要がある。そこで本実施例では、一定の期間または一定の回数造形を行ったマテリアルについて廃棄を促す警告を行い、廃棄を行った場合は、廃棄されたマテリアルの量を在庫の管理に反映する。
図9及び図10のフローチャートを用いて、マテリアルの破棄に関する管理について説明する。管理は、サーバ108上で動作する3Dプリンタのマテリアル管理用の管理アプリケーションが行う。以下に説明する管理に関する処理は、特別な説明が無ければ、ROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。
まず、ステップS901でマテリアル種1の3Dプリンタ102〜104で使用するマテリアルの廃棄に関する情報を初期化する。このマテリアルの廃棄に関する情報も、実施例1で説明した、二次記憶装置206に構築するデータベース等に保持する。
データベース上で初期化されたマテリアル廃棄に関する情報のイメージを図11(A)に示す。「プリンタ」の列にはマテリアル種1を使用する3Dプリンタ102〜104を識別する情報を設定する。便宜上ここでは記号102〜104を使用しているが、例えば各3Dプリンタのシリアルナンバー等でもよい。「造形開始時刻」の列はまだ造形を開始していないので、初期値として、例えば“99:99”を設定する。「合計造形時間」と「造形回数」の列も同様に初期値として“0”を設定する。また、各3Dプリンタで使用するマテリアルの性能劣化が始まるタイミング(=閾値)を、それぞれ「時間閾値」、「回数閾値」に設定する。例えば、3Dプリンタ102には、「時間閾値」を“50”と設定し、回数閾値」を“200”と設定する。この閾値は、後述するステップS906の判断で使用する。
次にステップS902に進み、マテリアル種1を使用する3Dプリンタを監視する。3Dプリンタの監視は、前記実施例で説明したSNMPや、3Dプリンタのベンダーが独自に実装している機器情報を管理する機能を使用する。そして、監視の結果、3Dプリンタで造形が開始されたかを判断する。造形が開始されたと判断した場合は、ステップS903に進み、そうでない場合は監視を継続する。
ステップS903では、廃棄に関する情報の中の「造形開始時刻」を更新する。例えば、3Dプリンタ102の造形が13:00に開始されたのであれば、その時刻を設定する。3Dプリンタ102の「造形開始時刻」を“13:00”に設定したイメージを、図11(B)の「造形開始時刻」の列の「プリンタ」102の行に示す。
次にステップS904に進み、再度マテリアル種1を使用する3Dプリンタを監視する。監視の結果、3Dプリンタの造形が終了したかを判断し、造形が終了した場合は、ステップS905へ進む。
ステップS905では、ステップS903で記憶した、造形を開始した時刻とステップS904で判断した造形を終了した時刻から、造形に掛った時間を求め、「合計造形時間」に加算し、「造形回数」も1加算する。図11(B)の「プリンタ」102の行に、ステップS905の処理を行った結果のイメージを示す。例えば、3Dプリンタ102の「合計造形時間」は“50:00”、「造形回数」は“10”となる。
次にステップS906では、廃棄が必要な時間や造形回数が経過した3Dプリンタ存在するかを判断する。例えば、3Dプリンタ102で使用するマテリアルについては、「時間閾値」の列に“50”が設定されているので、造形時間が50時間以上経過すると、品質が劣化する製品仕様である。3Dプリンタ102の「合計造形時間」は“50:00”となっており、「時間閾値」“50”に達している。したがって、ステップS906で3Dプリンタ102のマテリアルの廃棄が必要であると判断される。また、例えば、3Dプリンタ102の「合計造形時間」が“50”に達していなくても「造形回数」が“200”を超えていた場合、同様にステップS906でマテリアルの廃棄が必要であると判断される。ステップS906で、マテリアルの廃棄が必要であると判断した場合は、ステップS907に進む。一方、ステップS906でマテリアルの廃棄が必要ではないと判断した場合は、ステップS902へ戻る。
次にステップS907で、マテリアル廃棄の警告を行う。具体的には、マテリアルの廃棄を管理者ユーザに警告したり、マテリアルの廃棄が必要なった3Dプリンタが発生した事を、当該3Dプリンタを製造、販売しているメーカーに通知したりする。例えば、サーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上に、「3Dプリンタ102のマテリアルの廃棄が必要である」とのメッセージを表示する。または、当該3Dプリンタ(この場合は、3Dプリンタ102)を製造、販売しているメーカーや販売会社に対して、電子メール等の手段を使ってマテリアルの廃棄が必要になった事を示す情報を送信する。メーカーや販売会社へ通知する事により、サーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上の警告に気付かなかった場合でも、メーカーや販売会社側から廃棄が必要になった旨、管理者ユーザに連絡する事が可能となり、廃棄忘れの防止にもつながる。
次にステップS908で、マテリアルの廃棄が必要になった3Dプリンタで、実際のマテリアル廃棄が行われたか否かを判断する。マテリアルが廃棄されたかどうかは、レベル計307によってプール301からマテリアルが無くなるかを監視することで判断する。
マテリアルの廃棄が確認された場合は、ステップS910へ進む。一方、マテリアルの廃棄が確認できない場合は、ステップS909に進む。
ステップS909で、廃棄処理がスキップされたかどうかを判断する。これは、マテリアル廃棄の警告があっても管理者ユーザがマテリアルを必ず廃棄するとは限らないためである。廃棄処理のスキップは、管理者ユーザが明示的に管理アプリケーションに対して、マテリアル廃棄のスキップを指示する場合と、次の印刷ジョブによる造形が開始される場合の2種類がある。上記のどちらかの方法で廃棄処理がスキップされた場合は、ステップS902に戻る。
ステップS910で、マテリアルが廃棄された3Dプリンタの廃棄に関する情報を初期化する。図11(C)の表に3Dプリンタ102の廃棄に関する情報が初期化されたイメージを示す。例えば、ステップS908で3Dプリンタ102のマテリアルの廃棄が行われたと判断された場合、3Dプリンタ102についての廃棄に関する情報を初期化する。初期化は、「造形開始時刻」を初期値の“99:99”に、同じく「合計造形時間」と「造形回数」に初期値の“0”を更新することで行われる。
次にステップS911において、廃棄されたマテリアルの容量を、マテリアル種1の在庫量、すなわち、実施例1のステップS502で設定した在庫量から減算する。なお、廃棄されたマテリアルの容量は、造形が完了し、ステージ303を引き上げて液体マテリアル302から造形物310を引き上げた後の液面311の高さを測る事で、計算可能である。
次にステップS912〜S916の処理によって、実施例1のステップS506〜S509及びステップS503と同様の処理を行う。すなわち、マテリアル種1の在庫量が所定の閾値以下になったかどうかを確認し、閾値以下になった場合は、警告や通知を行う。
さらに、閾値以下になったマテリアルが入荷されたかの確認を行い、入荷済である場合は、入荷されたマテリアルの在庫量の情報を管理アプリケーションに設定するといった処理を行う。また、ステップS912、ステップS914〜ステップS916でマテリアルの在庫に関する処理から抜ける分岐処理となった場合は、ステップS902へ戻る。
なお、実施例2のステップS911〜S916と実施例1のステップS503〜S509の処理は並列して動作しているので、マテリアル種1の在庫量に関する情報にアクセスする時には排他処理を行い、情報の破壊等を起こさないようにしている。
以上説明したように、本実施例によると、一定の期間または一定の回数造形を行った後にプール301に残っているマテリアルを廃棄するように警告を発することができる。そのため、プール301に満たした液体や粉末のマテリアルが経年変化等によりその性能が劣化し、造形が正確に行われない等の影響を抑え、造形物の品質を一定に保つことが可能となる。また、廃棄されたマテリアルの分量を在庫管理に反映することで、適切な在庫の管理を行うことができる。
また、印刷ジョブを実行していない最中にマテリアルが無くなった場合、プール301から無くなったマテリアルは、廃棄された分として扱ってもよい。これにより、マテリアルの劣化のタイミングを監視した場合のみではなく、不意にマテリアルが無くなる様な状態に対しても同様の効果を得られる。例えば、マテリアル種1の3Dプリンタが印刷ジョブを実行していない時に、マテリアルがプール301から無くなるかどうかを監視する。そして、印刷ジョブを実行していない最中にマテリアルが無くなった場合、プール301から無くなったマテリアルは廃棄された分として、在庫量の減算などの処理、即ちステップS911以降の処理を行う。
(実施例3)
実施例1ではマテリアル種2の3Dプリンタ105〜107に対して、新品カートリッジへの交換について監視する様にしていた。これに加え、本実施例では、3Dプリンタ105〜107のマテリアル残量と印刷ジョブで使用するマテリアルの分量の関係を監視し、その関係を元にマテリアル残量に関する警告を行う契機となる残量閾値を調整することにより、適切な在庫量の管理を実施する。
図12のフローチャートを用いて実施例3を説明する。なお、実施例3は実施例1の図5及び図6のフローチャートのステップS510とS511の間に実行する処理である。
また、実施例3は実施例1や実施例2と同様に、サーバ108上で動作する管理アプリケーションの処理である。さらに、特別な説明が無ければ以下に説明する実施例3の処理は、サーバ108のROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。
まず、図6のステップS510に続いて、図12のステップS1201でクライアントPC109〜110から3Dプリンタ105〜107のどれかへ印刷ジョブが投入されるのを待ち、印刷ジョブが投入されると、次のステップS1202へ進む。
ステップS1202では、投入された印刷ジョブを一旦停止する。この時、印刷ジョブの停止は管理アプリケーションから印刷ジョブを投入したクライアントPCに対して指示しても良いし、印刷ジョブを投入された当該3Dプリンタに対して指示しても良い。
次にステップS1203では、当該3Dプリンタで使用中のカートリッジ401に残っているマテリアルの残量を取得する。
そしてステップS1204では、当該3Dプリンタで実行しようとしている印刷ジョブのデータから作成する造形物の体積やサポート材の体積を計算し、造形に必要とするマテリアルの量を求める。
次にステップS1205で、ステップ1003で取得したマテリアルの残量と、ステップS1204で計算した造形に必要とするマテリアルの量を比較する。比較の結果、ステップ1003で取得したマテリアルの残量の方がステップ1004で計算したマテリアルの量より多い、すなわち、このまま印刷ジョブが最後まで実行可能であれば、ステップS1211へ進む。一方、ステップ1003で取得したマテリアルの残量の方がステップ1004で計算したマテリアルの量より少ない、すなわち、このままではマテリアルが不足し、印刷ジョブが最後まで実行不可能であれば、ステップS1206へ進む。
ステップS1206では、管理アプリケーションを実行しているサーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上に、当該3Dプリンタで使用するカートリッジ401に対する残量閾値を変更するかどうかを確認する画面を表示する。
図13(A)に残量閾値の設定を変更するかどうかを管理者ユーザに対して確認する画面とメッセージの例を示す。図13(A)では、5%に設定されている残量閾値を10%に変更するかどうかを確認する画面とメッセージとなっているが、例えば、図13(B)に示すように管理者ユーザに残量閾値の値を直接入力させる様な画面とメッセージであってもよい。
ここで残量閾値について説明する。残量閾値は、3Dプリンタで使用中のマテリアルの残量アラート発生の契機である。それと同時に、図13(C)に示すような、3Dプリンタの管理者ユーザや、クライアントPC109〜110から印刷ジョブを実行する一般ユーザに使用中のマテリアルの残量が少なくなった事を警告する契機でもある。通常、残量閾値は3DプリンタのROM204や二次記憶装置206等の不揮発な記憶手段に記憶しておき、必要な時に読みだして使用する。
なお、ステップ1206では、管理アプリケーションを実行しているサーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上に、管理者ユーザへの画面やメッセージを表示したが、同時に電子メール等の手段で管理者ユーザへ同様の内容を通知しても良い。例えば、管理者ユーザが遠隔地で上記の電子メール等による通知を受け取った場合、管理者ユーザはサーバ108へリモートでログインすることで、前記ステップS1206で表示したメッセージに対応する操作を行う事もできる。
次に、ステップS1207では、ステップS1206で表示したメッセージに対応した操作が管理者ユーザによって行われるのを待ち、残量閾値を変更する操作が行われたか否か判断する。ステップS1207で管理者ユーザが残量閾値を変更すると決定する入力を行った場合は、ステップS1208へ進む。一方、閾値を変更しないと決定する入力を行った場合は、ステップS1209へ進む。
ステップS1208では、ステップS1207で決定された、変更後の残量閾値を当該3DプリンタのROM204や二次記憶装置206等の不揮発な記憶手段へ、古い残量閾値を上書きする形で書き込む。
次にステップS1209では、ステップS1202で停止した印刷ジョブを再開するかどうか、管理アプリケーションを実行しているサーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上に画面とメッセージを表示する。該画面とメッセージのイメージの一例を図14に示す。このとき、このまま印刷を続けるとマテリアルが不足し、印刷ジョブが最後まで実行不可能であることをメッセージに表示してもよい。
次にステップS1210で、上記S1209で表示した画面とメッセージに対する管理者ユーザの入力に応じて、続く処理を切替える。管理者ユーザがステップS1202で停止した印刷ジョブを再開すると入力した場合は、ステップS1211に進み、印刷ジョブを再開する。管理者ユーザがステップS1202で停止した印刷ジョブは中止すると入力した場合は、ステップS1212に進み、印刷ジョブをキャンセルする。
ステップS1211、または、ステップS1212の処理が終わると、図6のステップS511へ戻る。
以上説明したように、本実施例によると、3Dプリンタ105〜107のマテリアル残量と印刷ジョブで使用するマテリアルの分量の関係を監視し、その関係を元にマテリアル残量に関する警告を行う契機となる残量閾値を調整することができる。それにより、より適切な在庫量の管理を実施することが可能となる。
(実施例4)
実施例1において、マテリアル種2のカートリッジ401の交換は、残量アラートが発生してから、カートリッジ401が交換されたかどうかを確認していた。これに対して本実施例では、残量アラートが発生していない状態でもカートリッジ401の交換が行われた場合の管理を加えることにより、適切な在庫量の管理を実施する。
実施例4について、図15及び図16のフローチャート等を用いて説明する。実施例4は前記実施例や他の実施例と同様に、サーバ108上で動作する管理アプリケーションの処理である。さらに、特別な説明が無ければ以下に説明する実施例4の処理はサーバ108のROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。実施例4は、実施例1の図5及び図6のステップS510に続く処理である為、図15のフローチャートはそこからの説明となる。
まず、ステップS1501では3Dプリンタ105〜107から取得するステータス情報等を使用して、3Dプリンタ105〜107で使用中のカートリッジ401の情報を監視する。
次にステップS1502において、残量アラートが既に発生済であるかを、残量アラート発生済フラグの状態によって確認する。残量アラート発生済フラグがセットされている(=残量アラートは既に発生していた)場合、ステップS1505へ進む。一方、残量アラート発生済フラグがセットされていない(=まだ残量アラートは発生していない)場合、ステップS1503へ進む。
ステップS1503では、3Dプリンタ105〜107で残量アラートが発生しているかどうかを確認する。残量アラートが発生している場合は、ステップS1504へ進む。一方、残量アラートが発生していない場合は、ステップS1505へ進む。
ステップS1504では、残量アラート発生済フラグをセットし、ステップS1501へ戻る。
次にステップS1505では、ステップS1501で監視した情報から3Dプリンタ105〜107で使用中のカートリッジ401が新品に交換されたかどうかを判断する。新品に交換されている場合はステップS1506へ進み、そうでない場合はステップS1501に戻る。カートリッジ401が新品に交換されたかの判断は、実施例1のステップS515の方法と同じである。
ステップS1506では、再び残量アラート発生済フラグを確認する。残量アラートが発生済の場合はステップS1507へ進む。一方、残量アラート発生済フラグがセットされていない場合はステップS1513へ進む。なお、ステップS1513以降の説明は後述する。
ステップS1507では、残量アラート発生済フラグをクリアする。
次にステップS1508では、マテリアル種2の各種マテリアルの在庫量から新品に交換されたマテリアルの種類の在庫量を減算する。減算のイメージは、実施例1の図8(B)で説明した通りである。
ステップS1509〜ステップS1512の各ステップの処理は、図6のステップS518〜ステップS521と同様の処理となるため、ここでは説明を省略する。ただし、ステップS1509、ステップS1511及びS1512のステップの判断で、先へ(=ステップS510へ)進まない分岐となった場合に戻る処理のステップは、ステップS1501である。
次に、前記ステップS1506において、残量アラートが発生済でない場合の処理について説明する。ステップS1506において、残量アラートが発生済ではないという事は、カートリッジ401内のマテリアルが少なくなっていないにも関わらず、カートリッジが交換された事を示している。例えば、実施例3で説明したように、印刷ジョブを実行する前に使用中のカートリッジ401のマテリアル残量では印刷ジョブが最後まで実行できないと判断し、新品のカートリッジ401に交換した場合などである。この場合、新品のカートリッジ401へ交換されたカートリッジ401(以下、中古のカートリッジと呼ぶ)は、マテリアル種2の在庫量からは減算されないが、新品のカートリッジ401に比べると、印刷可能なジョブ(=造形可能なサイズ)は小さくなる。本実施例では、中古のカートリッジの数は在庫量から減算されないので、新品と中古のカートリッジを区別して管理し、その数を別途カウントしておく。
ステップS1513は中古のカートリッジの数をカウントする処理である。図17(A)及び図17(B)の表に、中古のカートリッジをカウントするイメージを示す。
図17(A)は、図6のステップS510でマテリアル種2の在庫量を設定したタイミングの表である。中古のカートリッジの数は「中古在庫量」列で管理するので、このタイミングでは全て“0”となっている。さらに、後述するが、中古のカートリッジが一定量以上溜まった場合の判定を行う為の閾値として「中古閾値」の列も存在する。例えば、図17(A)においては、種類Zの「中古閾値」は、“2”となっている。図17(B)は、ステップS1513で“種類Z”の中古のカートリッジがカウントされたイメージを示している。
ステップS1514では、中古のカートリッジが一定量以上溜まってしまったかを、中古在庫量と中古閾値の値を比較することで確認する。中古在庫量が中古閾値よりも小さければステップS1501へ戻る。一方、中古在庫量が中古閾値以上の場合は、ステップS1515へ進む。図17(C)の表の“種類Z”の行にその例を示す。「中古在庫量」が“3”、「中古閾値」が“2”である為、ステップS1514の比較の結果、ステップS1515へ進む。
次にステップS1515では中古在庫量が中古閾値以上になったカートリッジ(ここでは“種類Z”のカートリッジ)に対して、後述するステップS1519もしくはステップS1511の処理が実施済であるかを確認する。ステップS1519もしくはステップS1511の処理が実施済であるかどうかは、図17の表の「通知」の列を確認する事で行う。中古のカートリッジが一定量以上溜まったマテリアル種の「通知」の列が“済”となっていれば、ステップS1519もしくはステップS1511の処理は実施済であり、“未”となっていれば、未実施である。実施済の場合は、ステップS1512へ進む。一方、二実施の場合は、ステップS1516に進む。
次にステップS1516では、マテリアル種2のカートリッジ401の在庫量が所定の数まで減ったかを確認する時に使用する「閾値」に関して、その値を大きくするか管理者ユーザに対して確認する。この閾値は実施例1の図8や本実施例の図17の表にある「閾値」の事である。実施例1で説明した通り、マテリアル種2のカートリッジ401の在庫量が「閾値」よりも少なくなると、図6のステップS520で説明したような表示を行う。例えは、サーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上に在庫量が「閾値」以下になったマテリアルの種類とその時の在庫量を表示して、当該マテリアルを購入する必要がある旨、警告表示する。または、在庫量が「閾値」以下になった当該マテリアルを製造、販売しているメーカーや販売会社に対して、電子メール等の手段を使って自動的に発注動作を行う等の処理(自動配送)を実行したりする。
しかし、中古のカートリッジが一定量以上溜まっている状態では、この「閾値」までマテリアル種2のカートリッジ401の在庫量が減っていなくても、新品のカートリッジ401の量は一定量以下になっている。したがって、このままでは「閾値」までカートリッジの在庫量が減ったタイミングで、上記の警告等の処理を実施しても、新品のカートリッジが枯渇する状態に陥って、造形に大量のマテリアルを使用する印刷ジョブが実施出来ない可能性が出てくる。そこで、「閾値」を現状よりも大きくし、従来よりも早めに警告や発注を行うようにする。
ステップS1516でサーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上に表示する画面とメッセージの一例を、図18(A)に示す。ステップS1516では、上記例の画面とメッセージを表示した後、それに対応して管理者ユーザが入力を行った結果に従い、次に行う処理を切替える。管理者ユーザが「閾値」を変更する入力をおこなった場合はステップS1517へ進み、そうでない(「閾値」を変更しない)場合はステップS1501へ戻る。
ステップS1517では、「閾値」を現状の値から変更する。図17(D)にマテリアル種「種類Z」の「閾値」を“2”から“3”へ変更した例を示す。
次にステップS1518において、新品の量が一定以下になったカートリッジ401について、発注を行うかどうか管理者ユーザに対して確認する。ステップS1518においてサーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上に表示する画面とメッセージの一例を、図18(B)に示す。ステップS1518でも、画面とメッセージを表示した後、それに対応して管理者ユーザが入力を行った結果に従い、次の処理を切替える。
管理者ユーザがカートリッジ401の発注を行う入力を行った場合は、ステップS1519へ進み、そうでない場合はステップS1501へ戻る。
ステップS1519では、当該カートリッジ401(本説明では「種類Z」のカートリッジ401)を製造、販売しているメーカーや販売会社に対して、電子メール等の手段を使い、発注を依頼する処理を行う。さらに、カートリッジ401の発注を行った事を記憶するため、図17(E)に例を示す様に「種類Z」の「通知」列を“済”に変更する。ステップS1519の処理が終わると、ステップS1501へ戻る。
以上説明したように、本実施例においては、残量アラートが発生していない状態でもカートリッジ401の交換が行われ中古カートリッジの在庫量が一定量以上溜まってしまった場合に、閾値を大きくすることで従来よりも早めに警告や発注を行うようにする。これにより、新品のカートリッジが枯渇する状態に陥って、造形に大量のマテリアルを使用する印刷ジョブが実施出来なくなる場合を抑制することができる。したがって、本実施例では、残量アラートが発生していない状態でもカートリッジ401の交換が行われた場合の管理を加えることにより、適切な在庫量の管理を実施することが可能となる。
(実施例5)
本実施例においては、マテリアル種2の平均的な使用量を監視し、それに基づいてマテリアルの発注タイミングを自動的に変化させる。それにより、マテリアルの在庫切れにリスクを低減する。
図19のフローチャート等を用いて、実施例5を説明する。実施例5の図19のフローチャートの処理は、図6のステップS510とステップS511の間にキックされるスレッドやタスク、プロセス等で動作し、実施例1など他の実施例の処理とは並行して動作する。また、実施例5は、他の実施例と同様にサーバ108上で動作する管理アプリケーションの処理の一部である。さらに、特別な説明が無ければ、以下に説明する実施例5の処理は、サーバ108のROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。
実施例5の処理を開始すると、まずステップS1901で処理に必要な設定値等を初期化する。図20(A)の表に初期化された測定や判断に必要な値のイメージを示す。図20(A)の「在庫量(個)」「閾値」「通知」「入荷」の列のそれぞれの値は、実施例1など他の実施例で使われる設定値であり、ステップS1901で初期化するのはそれ以外の項目である。
ステップS1901で初期化する各項目について、以下に簡単に説明する。
「測定間隔(時間)」は、マテリアル種2の3Dプリンタ105〜107を監視する時間間隔である。
「判断間隔(日)」は、後述する「想定閾値」を使った、「閾値」を変更するかどうかを判定する間隔を示す日数である。
「測定日数」は、本実施例の処理を実際に動作させた日数である。前記「判断間隔(日)」が経過し、実際の判断処理が行われたら、“0”に設定される。
「前回残量(%)」は、マテリアル種2の3Dプリンタ105〜107で使用中のカートリッジに残っているマテリアル残量である。
「測定回数」は、「判断間隔(日)」の期間にマテリアル種2の3Dプリンタ105〜107を監視して、マテリアル残量を測定した回数である。
「合計使用量」は、「判断間隔(日)」の期間に使用されたマテリアル種2のカートリッジの個数である。
「平均使用量(個)」は、「測定間隔(時間)」の時間に使用されるマテリアルの量の平均値である。
「配送時間」は、各「マテリアル種」のカートリッジを発注してから納入されるまでに掛る時間である。「配送時間」は、当該カートリッジを製造、販売しているメーカーや販売会社から得られる場合もあるし、管理者ユーザがこれまでの経験に基づいて設定値を決めても良い。
「想定閾値」は、この値以上に実際の「閾値」を設定しておけば、「配送時間」の期間(時間)には在庫のマテリアルが無くならないと想定される値である。上記の各項目の値から計算して求める。
ステップS1901では、以上の項目について初期化し、初期値を設定する。
次にステップS1902で、マテリアル種2の3Dプリンタ105〜107で使用中のカートリッジ401に残っているマテリアルの残量を取得し、「前回残量(%)」に設定する。
次にステップS1903では、「測定間隔(時間)」に設定されている値を不図示のタイマーにセットする。例えば、図20(A)では、「測定間隔(時間)」の設定値は“2”なので、2時間のタイマーとなる。タイマーは、サーバ108のCPU203に内蔵されているものを使用する。
次にステップS1904で、タイマーにセットした時間が経過するのを待つ。ここでは単純なループ処理としているが、タイマーによる、割り込み処理等を使用して時間経過を待つ事もできる。タイマーにセットし時間が経過すると、ステップS1905へ進む。
ステップS1905では、まず「測定回数」を更新する。そして、ステップS1902と同様に、マテリアル種2の3Dプリンタ105〜107で使用中のカートリッジ401に残っているマテリアルの残量を取得する。さらに、ステップS1905では、各「マテリアル種」について、取得したマテリアルの残量と「前回残量(%)」とを比較し「測定間隔(時間)」で使用されたマテリアルの量を計算する。計算で得られた「測定間隔(時間)」で使用されたマテリアルの量は「合計使用量」に加算される。ステップS1905で取得した、マテリアル種2の3Dプリンタ105〜107で使用中のカートリッジ401に残っているマテリアルの残量は、「前回残量(%)」に上書きする形で保存する。
次にステップS1906では、ステップS1905で得た結果から「平均使用量(個)」と「想定閾値」を計算する。「平均使用量(個)」は、「合計使用量」を「測定回数」で割る事で計算する。「想定閾値」は、「配送時間」の期間に使用するマテリアルの量となるので、「配送時間」を平均の単位時間である「測定間隔(時間)」で割った値に、前記で計算した「平均使用量(個)」を掛けて求める。
図20(B)にステップS1901で初期化後、1回目の測定(S1905)と計算(S1906)が完了した状態を示す。例えば、「マテリアル種」が“種類X”の「合計使用量(個)」が“0.03”(個)、測定回数は“1”(回)なので「平均使用量(個)」は“0.03”(個)となる。また、「配送時間」は“48”(時間)なので、それを「測定間隔(時間)」の“2”(時間)で割った値に「平均使用量(個)」の“0.03”を掛けた“0.72”が「想定閾値」となっている。「マテリアル種」が“種類Y”と“種類Z”の「想定閾値」も、“種類X”と同様の計算を行い、求められている。
次に、ステップS1907で「判断間隔(日)」と「測定日数」を比較し、測定した日数が所定の日数(=「判断間隔(日)」)に達したかを確認する。「測定日数」が「判断間隔(日)」の“10”(日)に達していない場合は、ステップS1903へ戻る。一方、「測定日数」が「判断間隔(日)」の“10”(日)に達している場合は、ステップS1908へ進む。
ステップS1908では、「想定閾値」と「閾値」を比較する。比較した結果、「想定閾値」が「閾値」を超えている場合は、ステップS1909へ進み、超えていない場合は、ステップS1910へ進む。
ステップS1909では、ステップS1908の結果「想定閾値」が「閾値」を超えている「マテリアル種」の「閾値」を「想定閾値」以上の値へ設定し直す。
図20(C)は、ステップS1906の計算により「マテリアル種」が“種類X”の「想定閾値」が“1.2”となったので、ステップS1909で元々の「閾値」の“1”を“2”へ変更した時のイメージである。上記では「マテリアル種」の“種類Y”と“種類Z”の「想定閾値」は、各々の「閾値」を超えていない為、変更されていない。
次にS1910で、「測定日数」「測定回数」「合計使用量(個)」「平均使用量(個)」「想定閾値」を初期化し、ステップS1903へ戻る。図20(D)はステップS1910で初期化を行った後のイメージである。
以上説明したように、マテリアルの使用量を監視して平均的な消費量を計測しおくことで、在庫量が不足した時に発注を実施するタイミングを自動的に変化させる事が可能となる。自動的に変化した発注のタイミングであれば、発注したマテリアルが納品されるまでの期間にマテリアルの在庫が無くなるリスクが軽減され、より適切な在庫管理を行うことができる。
(実施例6)
実施例1など他の実施例において、マテリアルの残量の計測が行われている。本実施例においては、3Dプリンタのマテリアル残量検知に係わる機構に不具合が起きた場合に、不具合を検出することで、警告を表示することを可能にする。
図21のフローチャート等を用いて、実施例6を説明する。実施例6の図21のフローチャートの処理は、図5のステップS503もしくはステップS508のどちらかが実施された場合にキックされるスレッドやタスク、プロセス等で動作し、他の実施例の処理とは並行して動作する。また、実施例6は、他の実施例と同様に、サーバ108上で動作する管理アプリケーションの処理の一部である。さらに、特別な説明が無ければ、以下に説明する実施例6の処理は、サーバ108のROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。
実施例6の処理を開始すると、まずステップS2101で、処理に必要な情報を図5及び図6のステップS503、S510で取得した値と同期させる。図22(A)に、ステップS2101で設定値を同期したイメージを示す。「マテリアル種」「在庫量」「閾値」「通知」「入荷」の値が同期した設定値である。これらの同期した値は、図5図6の処理が実施され、値が更新されると自動的に同期して更新される仕組みになっている。さらに、ステップS2101では、実施例6の処理に必要な「監視周期(時間)」「1日の稼働時間」「稼働日数」をそれぞれ管理者ユーザが設定する。
次にステップS2102で、同期した「在庫量」と「閾値」から、それぞれのマテリアルが最大で消費された場合の発注処理実施までの日数を計算し、「予測(日数)」の箇所に設定する。発注処理実施までの日数の計算は、図5のステップS501で取得した、管理対象の3Dプリンタの種類の情報から、それぞれの3Dプリンタの造形能力とその台数が分かるので、それを元に上記ステップS2101で得た各種情報から行う。例えば、図22(A)に示すように「マテリアル種」が“種類A”の場合、上記の計算結果は“15”(日)である。つまり、「在庫量」が“10”の状態から「閾値」である“3”以下までマテリアルを使用(消費)するには、最短でも15日間要するという計算結果である。
次にステップS2103で、「監視周期(時間)」に設定された“4”(時間)をタイマーに設定し、続くステップS2104で上記設定したタイマーがタイムアップするのを待つ。
ステップS2104において、タイマーがタイムアップすると、ステップS2105に進む。
ステップS2105では、各3Dプリンタの稼働状態を監視し、その結果を反映する。図22(B)に、ステップS2105の結果を示す。監視開始から4時間経過しているので「稼働日数」は「1日の稼働時間」の半分である“0.5”(日)となっている。この後、処理が繰り返され2回目の監視(ステップS2105)が行われると、監視を開始してから8時間後となるので「稼働日数」は“1”(日)となる。なお、ステップS2105を実施したタイミングで、マテリアル種毎に、それを使用している3Dプリンタが全て動作していなければ、マテリアルを消費していないとして「稼働日数」を変化させない。
次にステップS2106では、マテリアルの発注に係わる処理が実施されたかを確認する。マテリアルの発注に係わる処理とは、図5及び図6のステップS508、S520の処理の事である。マテリアルの発注に係わる処理が実施されたか否かは、各マテリアル種について図22に示す「通知」の箇所が“済”になっているかを見て判断する。マテリアルの発注に係わる処理が実施されたマテリアル種があれば、ステップS2107へ進む。一方、実施されたマテリアル種が1つもなければ、ステップS2103へ戻る。
次にステップS2107では、マテリアルの発注に係わる処理が実施されたマテリアル種について、ステップS2102で計算した「予測(日数)」よりも短い「稼働日数」で当該発注に係わる処理が行われたかを確認する。例えば、図22(C)で示すように“種類A”のマテリアルは「予測(日数)」が“15”(日)、「稼働日数」が“10”(日)である。そのため、ステップS2102で計算した「予測(日数)」よりも短い「稼働日数」で当該発注に係わる処理が行われたと判断する。「予測(日数)」よりも短い「稼働日数」で当該発注に係わる処理が行われたと判断した場合は、ステップS2108へ進み、そうでない場合は、ステップS2109へ進む。
次にステップS2108では、まずサーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上において、管理者ユーザに対して、3Dプリンタのマテリアル残量検知に係わる機構が故障している可能性がある旨、警告表示を行う。図23に上記警告表示の画面とメッセージの例を示す。さらに、S2108では、該当する3Dプリンタを製造、販売しているメーカーや販売会社に対して、電子メール等の手段を使って、マテリアルの残量検知に係わる機構に故障が発生している可能性について報告を行う。
次にステップS2109へ進み、当該マテリアルが新たに入荷されたかどうか在庫量を確認する事で判断する。例えば、図22(D)に示すように“種類A”のマテリアルの「在庫量」は“2”から“12”に変化している。この場合は、当該マテリアルが新たに入荷されたと判断し、ステップS2110へ進む。
ステップS2110では、ステップS2102で実施したように「在庫量」と「閾値」から、マテリアルが最大で消費された場合の発注処理実施までの日数を計算し、「予測(日数)」の箇所に新たに設定する。さらに、ステップS2110では「稼働日数」も初期化する。図22(D)の“種類A”の「予測(日数)」と「稼働日数」は、ステップS2110の処理を行った後の状態を示している。
次にステップS2111では、ステップS2107〜S2110の処理が全てのマテリアル種に対して行われたかを確認し、処理が行われている場合はステップS2103へ戻り、そうでない場合はS2107〜S2110の処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施例によれば、マテリアルが最速で消費される期間を計算しておき、実際の消費の状態と比較することにより、3Dプリンタのマテリアル残量検知に係わる機構の不具合を検出できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。

Claims (8)

  1. 3Dプリンタを管理する管理システムであって、
    3Dプリンタへの継ぎ足し、3Dプリンタでの再利用が可能な第1の造形材の在庫を管理する第1の管理手段と、
    所定の容器により3Dプリンタに補充される第2の造形材の在庫を管理する第2の管理手段と、を有し、
    前記第1の管理手段は、オブジェクト造形で利用された第1の造形材の量と廃棄された第1の造形材の量とを求めるために、第1の造形材を利用する3Dプリンタにおける第1の造形材の量を監視し、
    前記第2の管理手段は、3Dプリンタでの第2の造形材の使用量に従い、第2の造形材のための所定の容器の在庫の数を管理する
    ことを特徴とする管理システム。
  2. 前記第1の管理手段及び前記第2の管理手段は、在庫が所定の閾値より少なくなった場合に、通知を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
  3. 前記通知は、在庫の自動配送のための通知を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の管理システム。
  4. 前記第2の管理手段は、3Dプリンタで使用中の前記第2の造形材の残量が、所定の残量閾値より少なくなった場合に、警告を行い、
    3Dプリンタで使用中の前記第2の造形材の残量が、造形で必要となる前記第2の造形材の量より少なくなった場合に、前記所定の残量閾値を変更する
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の管理システム。
  5. 前記第2の管理手段は、中古の第2の造形材と新品の第2の造形材を区別して管理し、前記中古の第2の造形材の在庫が所定の中古閾値より大きくなった場合、前記所定の閾値を変更する
    ことを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の管理システム。
  6. 前記第2の管理手段は、前記第2の造形材の使用量または前記第2の造形材の配送にかかる配送時間に基づき、前記所定の閾値を変更する
    ことを特徴とする請求項2乃至5のうちいずれか1項に記載の管理システム。
  7. 前記第1の管理手段及び前記第2の管理手段は、3Dプリンタの造形能力、台数、稼働時間、造形材の在庫量、前記所定の閾値のうち少なくとも一つに基づいて在庫量が所定の閾値より少なくなるまでの予測の日数を算出し、前記通知が前記予測の日数より短い日数で行われた場合、故障の警告を行う
    ことを特徴とする請求項2乃至8のうちいずれか1項に記載の管理システム。
  8. 3Dプリンタを管理する管理方法であって、
    3Dプリンタへの継ぎ足し、3Dプリンタでの再利用が可能な第1の造形材の在庫を管理する第1の管理工程と、
    所定の容器により3Dプリンタに補充される第2の造形材の在庫を管理する第2の管理工程と、を有し、
    前記第1の管理工程においては、オブジェクト造形で利用された第1の造形材の量と廃棄された第1の造形材の量とを求めるために、第1の造形材を利用する3Dプリンタにおける第1の造形材の量を監視し、
    前記第2の管理工程においては、3Dプリンタでの第2の造形材の使用量に従い、第2の造形材のための所定の容器の在庫の数を管理する
    ことを特徴とする管理方法。
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