JP2017177624A - 管理システム及び管理方法 - Google Patents
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Description
図1は、本実施例の管理システム全体の構成を示す例である。ネットワーク101は、イントラネットあるいはローカルエリアネットワーク(LAN)等のネットワークである。ネットワーク101は有線方式であってもWi−Fi等の無線方式でも、または、情報の送信・受信が可能であれば、インターネットなどのパブリックネットワークでも構わない。3Dプリンタ102〜107、サーバ108、クライアントPC109〜110の機器はそれぞれネットワーク101に接続しており、それぞれが相互に情報の送受信が可能である。
3Dプリンタ105〜107も3Dプリンタであるが、こちらの3DプリンタはFDM(Fused Deposition Modeling)方式で造形するため、使用するマテリアルはABSやPLA等のフィラメントである。フィラメントは、所定の容器により3Dプリンタ105〜107に補充される造形材である。
本実施例では、造形で液体や粉末のマテリアルを使用する3Dプリンタ、造形でフィラメントを使用する3Dプリンタをそれぞれ3台ずつ管理する例を示しているが、3Dプリンタの台数は各々何台であっても構わない。
また、3Dプリンタ102〜104におけるCPU203は、後述するレベル計307等の各種センサーや装置類などの外部機器とのインタフェースや通信機能を有している。同様に、3Dプリンタ105〜107におけるCPU203も、後述するカートリッジ401や各種装置類などの外部機器とのインタフェースや通信機能を有している。
図3(A)は、造形中の3Dプリンタを示している。プール301には、液体マテリアル302がある程度、満たされた状態になっている。造形を実行する時、ステージ303は液体マテリアル302の中に浸かった状態になっている。この状態で、レーザー光線発生装置304から出力するレーザー光線をミラー305に反射させる形で、ステージ303の造形面306に照射する。レーザー光線が照射された部分の液体マテリアルは造形面306で固まるので、ミラー305の角度を制御する事により、造形面306の部分に目的の造形物を一層ずつ作成する事ができる。造形面306で一層分の造形が完了すると、ステージ303を引き上げ、次の一層分の造形を行う。一層分の造形と一層分のステージ303の引き上げを繰り返す事により、最終的に目的の造形物を完成させる。
図5及び図6は、サーバ108上で動作する管理アプリケーションの処理の流れを示すフローチャートである。処理は、特別な説明が無ければROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。
まず、ステップS501で管理アプリケーションは、3Dプリンタ102〜107から各種情報を取得する。具体的には、3Dプリンタ102〜107のプリンタの機種名、造形に使用するマテリアルの種類、造形方式等の情報等、さらには、3Dプリンタ105〜107で使用しているカートリッジ401の記憶手段に記憶された情報等である。上記の各種情報取得方法は、代表的な例としてSNMP(Simple Network Management Protocol)を使用してMIB(Management Information Base)の情報を取得する方法であってもよい。もしくは、3Dプリンタのメーカーが独自に作成して3Dプリンタに実装している、3Dプリンタの機器情報を管理する機能を使用しても構わない。
まず、ステップS503で管理アプリケーションが管理するマテリアル種1の在庫量を設定する。マテリアル種1の中にも様々な種類が存在するので、それらの種類毎に在庫量を管理アプリケーションに設定する。マテリアル種1の在庫量の設定は、管理アプリケーションを起動したタイミング、もしくは、マテリアル種1のマテリアルを在庫として入荷したタイミングで行う。管理アプリケーションへの設定方法は、管理者ユーザが手動で行っても良いし、管理アプリケーションがマテリアルの入荷を管理する、不図示の別のアプリケーションと連携して、自動的に行ってもよい。また、在庫量として設定する単位は、体積(リットル等)でも、重量(キログラム等)でもよい。マテリアル種1の在庫量等の情報を具体的に保持するのは、例えば二次記憶装置206に構築するデータベース等である。
マテリアル種1の在庫量を設定した状態のイメージを示す表を図7に示す。ステップS503でマテリアル種1の在庫量を設定した状態が図7(A)である。マテリアル種1は種類A〜Cの3種類に分かれていて、設定した在庫量はそれぞれ、10、5、8リットルである。
なお、本実施例において、ステップS504でマテリアルの使用量を求める動作は、図3で説明した方法で行った。しかし、3Dプリンタで実行される印刷ジョブのデータから、当該ジョブで作成する造形物の体積を管理アプリケーションが計算し、それをマテリアルの使用量としてステップS504以降の処理を実施するようにしてもよい。
所定の閾値の設定は、ステップS504を実行する前であれば、管理アプリケーションを起動するタイミングで設定しても良いし、ステップS501を実行する段階で設定しても良い。所定の閾値の値は、管理者ユーザが自由に決定する事ができる。例えば、図7の表の「閾値」の列に示す様に、種類Aは3リットル、種類Bは1リットル、種類Cは2リットルなど、マテリアル種1の種類毎に別々の閾値を設定可能である。
ステップS506でマテリアル種1の各種類のマテリアルの在庫量が、所定の閾値まで減っていない場合は、ステップS504に戻り、3Dプリンタの監視を継続する。ステップS506でマテリアル種1の各種類のマテリアルの在庫量が、所定の閾値まで減っている場合は、ステップS507へ進む。
図7(C)に“種類A”のマテリアルの在庫量が2.8リットルになり閾値“3”を下回り、ステップS508の処理を実行する事により、「通知」の列の状態が“済”に変更された状態のイメージを示す。
まず、ステップS510で管理アプリケーションが管理するマテリアル種2の在庫量を設定する。在庫量として設定する単位は、カートリッジ401(フィラメントのための所定の容器)の数である。また、マテリアル種2の中にも様々な種類が存在するので、それらの種類毎に在庫量を管理アプリケーションに設定する。マテリアル種2の在庫量の設定は、管理アプリケーションを起動したタイミング、もしくは、マテリアル種2のマテリアルを入荷したタイミングで行う。管理アプリケーションへの設定方法は、管理者ユーザが手動で行っても良いし、マテリアルの入荷を管理する図示しない別のアプリケーションと連携して、自動的に行っても良い。なお、マテリアル種2の在庫量等の情報を具体的に保持するのは、例えば二次記憶装置206に構築するデータベース等である。
マテリアル種2の在庫量を設定した状態のイメージを示す表を図8に示す。図8(A)に示すように、マテリアル種2は種類X〜Zの3種類に分かれていて、設定した在庫量はそれぞれ3、9、5個である。
次に、ステップS512において、残量アラートが既に発生済であるかを残量アラート発生済フラグの状態によって確認する。残量アラート発生済フラグがセットされている場合(=残量アラートは既に発生していた場合)、ステップS515へ進む。残量アラート発生済フラグがセットされていない場合(=まだ残量アラートは発生していない場合)、ステップS513へ進む。
ステップS514では、残量アラート発生済フラグをセットし、ステップS511へ戻る。
カートリッジが新品に交換されたかの判断は、以下の様な流れで行われる。例えば、あるタイミングで監視した3Dプリンタ105で使用中のカートリッジ401のシリアルナンバーが5000番で、次に監視した時にはカートリッジ401のシリアルナンバーが6000番であったとする。このカートリッジ401のシリアルナンバーの変化を3Dプリンタ105のカートリッジ401が新品に交換されたと判断する情報として使用する。また、3Dプリンタ106と107では6000番のシリアルナンバーのカートリッジ401が使用されていないこと、さらに、過去に6000番のシリアルナンバーは3Dプリンタ105〜107で使用されたことがないという情報も確認すればより確実である。どの3Dプリンタで何番のシリアルナンバーのカートリッジが使用されたという情報は上述した二次記憶装置206に構築するデータベースに記憶しておけばよい。
次に、ステップS516で、使用中のカートリッジ401が新品に交換された3Dプリンタの残量アラート発生済フラグをクリアする。
ステップS518でマテリアル種2の各種類のマテリアルの在庫量が、所定の閾値まで減っていない場合は、ステップS511に戻り、3Dプリンタの監視を継続する。ステップS518でマテリアル種2の各種類のマテリアルの在庫量が、所定の閾値まで減っている場合は、ステップS519へ進む。
ステップS520では、在庫量が閾値以下になったマテリアルの図8の表の「通知」列の状態を“済”へ変更しステップS511へ戻る。図8(C)は、“種類Y”のマテリアルの在庫量が閾値“4”を下回り、ステップS520の処理を実行する事により、「通知」の列の状態が“済”に変更された状態のイメージを示している。
実施例1において、3Dプリンタ102〜104は、プール301に液体や粉末のマテリアルをある程度満たした状態で造形を行う事を、図3を用いて説明した。この場合、プール301に満たした液体や粉末のマテリアルが経年変化等によりその性能が劣化し、造形が正確に行われない等の影響が出ることがある。そのため、造形物の品質を一定に保つため、一定の期間または一定の回数造形を行った後にプール301に残っているマテリアルを廃棄する必要がある。そこで本実施例では、一定の期間または一定の回数造形を行ったマテリアルについて廃棄を促す警告を行い、廃棄を行った場合は、廃棄されたマテリアルの量を在庫の管理に反映する。
図9及び図10のフローチャートを用いて、マテリアルの破棄に関する管理について説明する。管理は、サーバ108上で動作する3Dプリンタのマテリアル管理用の管理アプリケーションが行う。以下に説明する管理に関する処理は、特別な説明が無ければ、ROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。
データベース上で初期化されたマテリアル廃棄に関する情報のイメージを図11(A)に示す。「プリンタ」の列にはマテリアル種1を使用する3Dプリンタ102〜104を識別する情報を設定する。便宜上ここでは記号102〜104を使用しているが、例えば各3Dプリンタのシリアルナンバー等でもよい。「造形開始時刻」の列はまだ造形を開始していないので、初期値として、例えば“99:99”を設定する。「合計造形時間」と「造形回数」の列も同様に初期値として“0”を設定する。また、各3Dプリンタで使用するマテリアルの性能劣化が始まるタイミング(=閾値)を、それぞれ「時間閾値」、「回数閾値」に設定する。例えば、3Dプリンタ102には、「時間閾値」を“50”と設定し、回数閾値」を“200”と設定する。この閾値は、後述するステップS906の判断で使用する。
次にステップS904に進み、再度マテリアル種1を使用する3Dプリンタを監視する。監視の結果、3Dプリンタの造形が終了したかを判断し、造形が終了した場合は、ステップS905へ進む。
ステップS905では、ステップS903で記憶した、造形を開始した時刻とステップS904で判断した造形を終了した時刻から、造形に掛った時間を求め、「合計造形時間」に加算し、「造形回数」も1加算する。図11(B)の「プリンタ」102の行に、ステップS905の処理を行った結果のイメージを示す。例えば、3Dプリンタ102の「合計造形時間」は“50:00”、「造形回数」は“10”となる。
マテリアルの廃棄が確認された場合は、ステップS910へ進む。一方、マテリアルの廃棄が確認できない場合は、ステップS909に進む。
次にステップS911において、廃棄されたマテリアルの容量を、マテリアル種1の在庫量、すなわち、実施例1のステップS502で設定した在庫量から減算する。なお、廃棄されたマテリアルの容量は、造形が完了し、ステージ303を引き上げて液体マテリアル302から造形物310を引き上げた後の液面311の高さを測る事で、計算可能である。
さらに、閾値以下になったマテリアルが入荷されたかの確認を行い、入荷済である場合は、入荷されたマテリアルの在庫量の情報を管理アプリケーションに設定するといった処理を行う。また、ステップS912、ステップS914〜ステップS916でマテリアルの在庫に関する処理から抜ける分岐処理となった場合は、ステップS902へ戻る。
なお、実施例2のステップS911〜S916と実施例1のステップS503〜S509の処理は並列して動作しているので、マテリアル種1の在庫量に関する情報にアクセスする時には排他処理を行い、情報の破壊等を起こさないようにしている。
また、印刷ジョブを実行していない最中にマテリアルが無くなった場合、プール301から無くなったマテリアルは、廃棄された分として扱ってもよい。これにより、マテリアルの劣化のタイミングを監視した場合のみではなく、不意にマテリアルが無くなる様な状態に対しても同様の効果を得られる。例えば、マテリアル種1の3Dプリンタが印刷ジョブを実行していない時に、マテリアルがプール301から無くなるかどうかを監視する。そして、印刷ジョブを実行していない最中にマテリアルが無くなった場合、プール301から無くなったマテリアルは廃棄された分として、在庫量の減算などの処理、即ちステップS911以降の処理を行う。
実施例1ではマテリアル種2の3Dプリンタ105〜107に対して、新品カートリッジへの交換について監視する様にしていた。これに加え、本実施例では、3Dプリンタ105〜107のマテリアル残量と印刷ジョブで使用するマテリアルの分量の関係を監視し、その関係を元にマテリアル残量に関する警告を行う契機となる残量閾値を調整することにより、適切な在庫量の管理を実施する。
図12のフローチャートを用いて実施例3を説明する。なお、実施例3は実施例1の図5及び図6のフローチャートのステップS510とS511の間に実行する処理である。
また、実施例3は実施例1や実施例2と同様に、サーバ108上で動作する管理アプリケーションの処理である。さらに、特別な説明が無ければ以下に説明する実施例3の処理は、サーバ108のROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。
ステップS1202では、投入された印刷ジョブを一旦停止する。この時、印刷ジョブの停止は管理アプリケーションから印刷ジョブを投入したクライアントPCに対して指示しても良いし、印刷ジョブを投入された当該3Dプリンタに対して指示しても良い。
そしてステップS1204では、当該3Dプリンタで実行しようとしている印刷ジョブのデータから作成する造形物の体積やサポート材の体積を計算し、造形に必要とするマテリアルの量を求める。
図13(A)に残量閾値の設定を変更するかどうかを管理者ユーザに対して確認する画面とメッセージの例を示す。図13(A)では、5%に設定されている残量閾値を10%に変更するかどうかを確認する画面とメッセージとなっているが、例えば、図13(B)に示すように管理者ユーザに残量閾値の値を直接入力させる様な画面とメッセージであってもよい。
なお、ステップ1206では、管理アプリケーションを実行しているサーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上に、管理者ユーザへの画面やメッセージを表示したが、同時に電子メール等の手段で管理者ユーザへ同様の内容を通知しても良い。例えば、管理者ユーザが遠隔地で上記の電子メール等による通知を受け取った場合、管理者ユーザはサーバ108へリモートでログインすることで、前記ステップS1206で表示したメッセージに対応する操作を行う事もできる。
ステップS1208では、ステップS1207で決定された、変更後の残量閾値を当該3DプリンタのROM204や二次記憶装置206等の不揮発な記憶手段へ、古い残量閾値を上書きする形で書き込む。
次にステップS1210で、上記S1209で表示した画面とメッセージに対する管理者ユーザの入力に応じて、続く処理を切替える。管理者ユーザがステップS1202で停止した印刷ジョブを再開すると入力した場合は、ステップS1211に進み、印刷ジョブを再開する。管理者ユーザがステップS1202で停止した印刷ジョブは中止すると入力した場合は、ステップS1212に進み、印刷ジョブをキャンセルする。
ステップS1211、または、ステップS1212の処理が終わると、図6のステップS511へ戻る。
実施例1において、マテリアル種2のカートリッジ401の交換は、残量アラートが発生してから、カートリッジ401が交換されたかどうかを確認していた。これに対して本実施例では、残量アラートが発生していない状態でもカートリッジ401の交換が行われた場合の管理を加えることにより、適切な在庫量の管理を実施する。
実施例4について、図15及び図16のフローチャート等を用いて説明する。実施例4は前記実施例や他の実施例と同様に、サーバ108上で動作する管理アプリケーションの処理である。さらに、特別な説明が無ければ以下に説明する実施例4の処理はサーバ108のROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。実施例4は、実施例1の図5及び図6のステップS510に続く処理である為、図15のフローチャートはそこからの説明となる。
次にステップS1502において、残量アラートが既に発生済であるかを、残量アラート発生済フラグの状態によって確認する。残量アラート発生済フラグがセットされている(=残量アラートは既に発生していた)場合、ステップS1505へ進む。一方、残量アラート発生済フラグがセットされていない(=まだ残量アラートは発生していない)場合、ステップS1503へ進む。
ステップS1504では、残量アラート発生済フラグをセットし、ステップS1501へ戻る。
ステップS1507では、残量アラート発生済フラグをクリアする。
次にステップS1508では、マテリアル種2の各種マテリアルの在庫量から新品に交換されたマテリアルの種類の在庫量を減算する。減算のイメージは、実施例1の図8(B)で説明した通りである。
図17(A)は、図6のステップS510でマテリアル種2の在庫量を設定したタイミングの表である。中古のカートリッジの数は「中古在庫量」列で管理するので、このタイミングでは全て“0”となっている。さらに、後述するが、中古のカートリッジが一定量以上溜まった場合の判定を行う為の閾値として「中古閾値」の列も存在する。例えば、図17(A)においては、種類Zの「中古閾値」は、“2”となっている。図17(B)は、ステップS1513で“種類Z”の中古のカートリッジがカウントされたイメージを示している。
しかし、中古のカートリッジが一定量以上溜まっている状態では、この「閾値」までマテリアル種2のカートリッジ401の在庫量が減っていなくても、新品のカートリッジ401の量は一定量以下になっている。したがって、このままでは「閾値」までカートリッジの在庫量が減ったタイミングで、上記の警告等の処理を実施しても、新品のカートリッジが枯渇する状態に陥って、造形に大量のマテリアルを使用する印刷ジョブが実施出来ない可能性が出てくる。そこで、「閾値」を現状よりも大きくし、従来よりも早めに警告や発注を行うようにする。
次にステップS1518において、新品の量が一定以下になったカートリッジ401について、発注を行うかどうか管理者ユーザに対して確認する。ステップS1518においてサーバ108のユーザインタフェース201のディスプレイ上に表示する画面とメッセージの一例を、図18(B)に示す。ステップS1518でも、画面とメッセージを表示した後、それに対応して管理者ユーザが入力を行った結果に従い、次の処理を切替える。
管理者ユーザがカートリッジ401の発注を行う入力を行った場合は、ステップS1519へ進み、そうでない場合はステップS1501へ戻る。
本実施例においては、マテリアル種2の平均的な使用量を監視し、それに基づいてマテリアルの発注タイミングを自動的に変化させる。それにより、マテリアルの在庫切れにリスクを低減する。
図19のフローチャート等を用いて、実施例5を説明する。実施例5の図19のフローチャートの処理は、図6のステップS510とステップS511の間にキックされるスレッドやタスク、プロセス等で動作し、実施例1など他の実施例の処理とは並行して動作する。また、実施例5は、他の実施例と同様にサーバ108上で動作する管理アプリケーションの処理の一部である。さらに、特別な説明が無ければ、以下に説明する実施例5の処理は、サーバ108のROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。
「測定間隔(時間)」は、マテリアル種2の3Dプリンタ105〜107を監視する時間間隔である。
「判断間隔(日)」は、後述する「想定閾値」を使った、「閾値」を変更するかどうかを判定する間隔を示す日数である。
「測定日数」は、本実施例の処理を実際に動作させた日数である。前記「判断間隔(日)」が経過し、実際の判断処理が行われたら、“0”に設定される。
「前回残量(%)」は、マテリアル種2の3Dプリンタ105〜107で使用中のカートリッジに残っているマテリアル残量である。
「測定回数」は、「判断間隔(日)」の期間にマテリアル種2の3Dプリンタ105〜107を監視して、マテリアル残量を測定した回数である。
「合計使用量」は、「判断間隔(日)」の期間に使用されたマテリアル種2のカートリッジの個数である。
「平均使用量(個)」は、「測定間隔(時間)」の時間に使用されるマテリアルの量の平均値である。
「配送時間」は、各「マテリアル種」のカートリッジを発注してから納入されるまでに掛る時間である。「配送時間」は、当該カートリッジを製造、販売しているメーカーや販売会社から得られる場合もあるし、管理者ユーザがこれまでの経験に基づいて設定値を決めても良い。
「想定閾値」は、この値以上に実際の「閾値」を設定しておけば、「配送時間」の期間(時間)には在庫のマテリアルが無くならないと想定される値である。上記の各項目の値から計算して求める。
ステップS1901では、以上の項目について初期化し、初期値を設定する。
次にステップS1903では、「測定間隔(時間)」に設定されている値を不図示のタイマーにセットする。例えば、図20(A)では、「測定間隔(時間)」の設定値は“2”なので、2時間のタイマーとなる。タイマーは、サーバ108のCPU203に内蔵されているものを使用する。
次にステップS1904で、タイマーにセットした時間が経過するのを待つ。ここでは単純なループ処理としているが、タイマーによる、割り込み処理等を使用して時間経過を待つ事もできる。タイマーにセットし時間が経過すると、ステップS1905へ進む。
ステップS1908では、「想定閾値」と「閾値」を比較する。比較した結果、「想定閾値」が「閾値」を超えている場合は、ステップS1909へ進み、超えていない場合は、ステップS1910へ進む。
図20(C)は、ステップS1906の計算により「マテリアル種」が“種類X”の「想定閾値」が“1.2”となったので、ステップS1909で元々の「閾値」の“1”を“2”へ変更した時のイメージである。上記では「マテリアル種」の“種類Y”と“種類Z”の「想定閾値」は、各々の「閾値」を超えていない為、変更されていない。
次にS1910で、「測定日数」「測定回数」「合計使用量(個)」「平均使用量(個)」「想定閾値」を初期化し、ステップS1903へ戻る。図20(D)はステップS1910で初期化を行った後のイメージである。
実施例1など他の実施例において、マテリアルの残量の計測が行われている。本実施例においては、3Dプリンタのマテリアル残量検知に係わる機構に不具合が起きた場合に、不具合を検出することで、警告を表示することを可能にする。
図21のフローチャート等を用いて、実施例6を説明する。実施例6の図21のフローチャートの処理は、図5のステップS503もしくはステップS508のどちらかが実施された場合にキックされるスレッドやタスク、プロセス等で動作し、他の実施例の処理とは並行して動作する。また、実施例6は、他の実施例と同様に、サーバ108上で動作する管理アプリケーションの処理の一部である。さらに、特別な説明が無ければ、以下に説明する実施例6の処理は、サーバ108のROM204もしくは二次記憶装置206からRAM205にコピーされたプログラムをCPU203が実行する事によって行われる。
ステップS2104において、タイマーがタイムアップすると、ステップS2105に進む。
ステップS2105では、各3Dプリンタの稼働状態を監視し、その結果を反映する。図22(B)に、ステップS2105の結果を示す。監視開始から4時間経過しているので「稼働日数」は「1日の稼働時間」の半分である“0.5”(日)となっている。この後、処理が繰り返され2回目の監視(ステップS2105)が行われると、監視を開始してから8時間後となるので「稼働日数」は“1”(日)となる。なお、ステップS2105を実施したタイミングで、マテリアル種毎に、それを使用している3Dプリンタが全て動作していなければ、マテリアルを消費していないとして「稼働日数」を変化させない。
ステップS2110では、ステップS2102で実施したように「在庫量」と「閾値」から、マテリアルが最大で消費された場合の発注処理実施までの日数を計算し、「予測(日数)」の箇所に新たに設定する。さらに、ステップS2110では「稼働日数」も初期化する。図22(D)の“種類A”の「予測(日数)」と「稼働日数」は、ステップS2110の処理を行った後の状態を示している。
以上説明したように、本実施例によれば、マテリアルが最速で消費される期間を計算しておき、実際の消費の状態と比較することにより、3Dプリンタのマテリアル残量検知に係わる機構の不具合を検出できる。
Claims (8)
- 3Dプリンタを管理する管理システムであって、
3Dプリンタへの継ぎ足し、3Dプリンタでの再利用が可能な第1の造形材の在庫を管理する第1の管理手段と、
所定の容器により3Dプリンタに補充される第2の造形材の在庫を管理する第2の管理手段と、を有し、
前記第1の管理手段は、オブジェクト造形で利用された第1の造形材の量と廃棄された第1の造形材の量とを求めるために、第1の造形材を利用する3Dプリンタにおける第1の造形材の量を監視し、
前記第2の管理手段は、3Dプリンタでの第2の造形材の使用量に従い、第2の造形材のための所定の容器の在庫の数を管理する
ことを特徴とする管理システム。 - 前記第1の管理手段及び前記第2の管理手段は、在庫が所定の閾値より少なくなった場合に、通知を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。 - 前記通知は、在庫の自動配送のための通知を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の管理システム。 - 前記第2の管理手段は、3Dプリンタで使用中の前記第2の造形材の残量が、所定の残量閾値より少なくなった場合に、警告を行い、
3Dプリンタで使用中の前記第2の造形材の残量が、造形で必要となる前記第2の造形材の量より少なくなった場合に、前記所定の残量閾値を変更する
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の管理システム。 - 前記第2の管理手段は、中古の第2の造形材と新品の第2の造形材を区別して管理し、前記中古の第2の造形材の在庫が所定の中古閾値より大きくなった場合、前記所定の閾値を変更する
ことを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の管理システム。 - 前記第2の管理手段は、前記第2の造形材の使用量または前記第2の造形材の配送にかかる配送時間に基づき、前記所定の閾値を変更する
ことを特徴とする請求項2乃至5のうちいずれか1項に記載の管理システム。 - 前記第1の管理手段及び前記第2の管理手段は、3Dプリンタの造形能力、台数、稼働時間、造形材の在庫量、前記所定の閾値のうち少なくとも一つに基づいて在庫量が所定の閾値より少なくなるまでの予測の日数を算出し、前記通知が前記予測の日数より短い日数で行われた場合、故障の警告を行う
ことを特徴とする請求項2乃至8のうちいずれか1項に記載の管理システム。 - 3Dプリンタを管理する管理方法であって、
3Dプリンタへの継ぎ足し、3Dプリンタでの再利用が可能な第1の造形材の在庫を管理する第1の管理工程と、
所定の容器により3Dプリンタに補充される第2の造形材の在庫を管理する第2の管理工程と、を有し、
前記第1の管理工程においては、オブジェクト造形で利用された第1の造形材の量と廃棄された第1の造形材の量とを求めるために、第1の造形材を利用する3Dプリンタにおける第1の造形材の量を監視し、
前記第2の管理工程においては、3Dプリンタでの第2の造形材の使用量に従い、第2の造形材のための所定の容器の在庫の数を管理する
ことを特徴とする管理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016070069A JP6732497B2 (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | 管理システム及び管理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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