JP2017176954A - 二酸化炭素の回収装置及び天然ガスの燃焼システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 天然ガスの燃焼ガスから高濃度の二酸化炭素を回収可能な、経済性及びエネルギー効率に優れた二酸化炭素の回収技術及び天然ガスの燃焼システムを提供する。
【解決手段】 天然ガスの燃焼システムは二酸化炭素の回収装置1を含み、回収装置は、圧力変動による二酸化炭素の吸着剤に対する吸着及び脱着を利用して天然ガスの燃焼排ガスから二酸化炭素を分離する分離装置SPと、分離装置へ供給される排ガスを乾燥するための吸湿剤を有する乾燥装置DRと、LNGから気化する冷ガスを利用して、乾燥装置へ供給される排ガスが乾燥に適した温度になるように排ガスを冷却する冷却システムとを有する。分離装置によって二酸化炭素が除去された残部ガスを加熱して吸湿剤の再生に利用し、冷却システムで冷却された排ガスが再生された吸湿剤に供給される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、天然ガスの燃焼排ガスから二酸化炭素を分離・濃縮する二酸化炭素の回収装置及びそれを用いた天然ガスの燃焼システムに関し、特に、二酸化炭素を選択的に吸着する吸着剤を用いて圧力スイング吸着法に従って二酸化炭素を回収する二酸化炭素の回収装置、及び、それを用いた船舶等の天然ガスの燃焼システムに関する。
液化天然ガス(LNG)の輸送船では、推進用の燃料としてLNGが使用される。又、LNGは、火力発電所のボイラーやガスタービン等における燃料としても使用される。近年、二酸化炭素は地球温暖化の主原因として問題視され、世界的にも排出を抑制する動きが活発化している。このため、燃焼排ガスやプロセス排ガスの二酸化炭素を大気中に放出せずに回収・貯蔵を可能とするために、様々な研究が精力的に進められている。大気汚染防止や地球環境保全の見地から、LNGを燃料とする燃焼系からの排ガスについても、排ガスからの二酸化炭素の分離回収が進められつつある。
従来、排ガスから二酸化炭素を回収する方法として、各種不純物(硫黄酸化物、窒素酸化物、塩素、水銀等)を排ガスから除去した後に残留する濃縮二酸化炭素を、深冷分離(液化及び精密蒸留)によって精製する方法が有力であり、実用化に向けて様々に検討されている。
LNGは、非常に気化し易い燃料であるので、極低温に冷却して断熱処理が施された容器に貯蔵される。しかし、LNGの気化を避けることは困難であり、貯蔵容器内においては、常にLNGが気化して冷ガス(天然ガス)が放散され得る。このため、容器内で発生するガスを何等かの形で有効利用することが考えられている。例えば、下記特許文献1には、LNGから気化するガスの冷熱を、船舶エンジンの排気ガスから分離される二酸化炭素を固化するための冷却において利用する二酸化炭素固化装置が記載される。
特開2014−100696号公報
上記特許文献1においては、気化したガスの冷熱を二酸化炭素の固化分離に利用する際に、固化するための条件を整えるための補足的な装置等が必要となる。このため、装置の複雑化や費用の増加が問題となり、特に、コンパクトさが求められる船舶としては好ましくない。
本発明の課題は、上述の問題を解決し、LNGから気化するガスを簡便な形態で有効利用しつつ、天然ガスの燃焼排ガスから二酸化炭素を経済的且つ効率的に回収することができる二酸化炭素の回収装置及びそれを用いた天然ガスの燃焼システムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明者らは、二酸化炭素の分離回収技術について鋭意研究を重ねた結果、圧力スウィング吸着(PSA)法による二酸化炭素の分離を適用して天然ガスの燃焼排ガスを処理する際に、LNGから気化するガスの冷熱を効果的に利用する手法に至り、本発明を完成するに至った。
本発明の一態様によれば、二酸化炭素の回収装置は、天然ガスを燃焼した排ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素の回収装置であって、圧力変動による二酸化炭素の吸着剤に対する吸着及び脱着を利用して排ガスから二酸化炭素を分離する分離装置と、前記分離装置へ供給される排ガスを乾燥するための吸湿剤を有する乾燥装置と、液化天然ガスから気化する冷ガスを利用して、前記乾燥装置へ供給される排ガスが乾燥に適した温度になるように前記排ガスを冷却する冷却システムとを有することを要旨とする。
前記冷却システムは、前記乾燥装置へ供給される排ガスと前記冷ガスとを熱交換する少なくとも一つの熱交換器を有し、LNGから気化する冷ガスの低温は排ガスを効果的に冷却でき、排ガスの容積減少による処理効率に有用である。前記冷却システムは、更に、前記少なくとも一つの熱交換器へ供給される前記冷ガスの流量を検出する少なくとも一つの流量計と、前記少なくとも一つの流量計が検出する流量に応じて前記冷ガスの流量が所定量に維持されるように制御される少なくとも一つの流量調整弁とを有するように構成することで、冷ガスによる冷却調整が容易になる。回収装置は、更に、前記分離装置へ供給する排ガスを加圧する加圧装置と、前記分離装置の吸着剤から二酸化炭素が脱着するように減圧する減圧装置とを有し、前記少なくとも一つの熱交換器は、前記加圧装置によって加圧された排ガスを前記冷ガスと熱交換する熱交換器を含むように構成することによって、冷ガスは、加圧された高温の排ガスの冷却に効果的に利用される。回収装置は、更に、前記分離装置によって排ガスから二酸化炭素が除去された残部ガスを加熱して、前記乾燥装置の吸湿剤を再生する再生ガスとして前記乾燥装置に供給する再生システムを有し、冷ガスによって冷却された排ガスは、再生により温度上昇した吸湿剤であっても効果的に除湿される。更に、回収装置は、前記分離装置から回収される二酸化炭素を冷却して液化する液化装置を有し、前記冷却システムは、前記冷ガスの一部を前記液化装置に供給するように構成することができ、二酸化炭素の液化にも利用される。
又、本発明の一態様によれば、天然ガスの燃焼システムは、天然ガスを燃焼してエネルギーを供給する燃焼装置と、圧力変動による二酸化炭素の吸着剤に対する吸着及び脱着を利用して、前記燃焼装置から排出される排ガスから二酸化炭素を分離し、二酸化炭素が除去された残部ガスを排出する分離装置と、前記分離装置へ供給される排ガスを乾燥するための吸湿剤を有する乾燥装置と、液化天然ガスから気化する冷ガスを利用して、前記乾燥装置へ供給される排ガスが乾燥に適した温度になるように前記排ガスを冷却する冷却システムとを有することを要旨とする。
前記冷却システムは、前記排ガスの冷却に利用された前記冷ガスを前記燃焼装置へ供給するように構成され、これにより、天然ガスは効率的に消費される。燃焼システムにおいて、液化天然ガスが容器に収容されており、前記燃焼装置が供給するエネルギーに対応した適正量の天然ガスが前記燃焼装置へ供給されるように、前記冷却システムが前記燃焼装置へ供給する前記冷ガスに応じて前記容器から前記燃焼装置へ供給される天然ガスの供給量を調整する調整システムを有するように構成することができる。これにより、燃焼装置への天然ガスの供給が的確になる。このような燃焼システムは、簡易尾な構成で小型化に有利であるので、船舶エンジン又は火力発電に適用すると有用である。
本発明の実施形態によれば、圧力スイング吸着法を利用して天然ガスの燃焼排ガスから高純度の二酸化炭素を分離回収すると共に、二酸化炭素の分離に適した条件に排ガスの温度を調整する際にLNGから気化するガスの冷熱を効果的に利用することができるので、エネルギーの利用効率が改善され、天然ガスの燃焼排ガスから二酸化炭素を分離する処理を経済的且つ効率的に遂行可能な二酸化炭素の回収装置及び天然ガスの燃焼システムが提供される。
本発明の一実施形態に係る二酸化炭素の回収装置を含む天然ガスの燃焼システム示す概略構成図。
二酸化炭素の回収方法として、圧力スウィング吸着(PSA)法、膜分離濃縮法、塩基性化合物による反応吸収を利用する化学吸収法などが知られている。圧力スイング吸着法は、圧力変動による特定成分の吸着剤に対する吸着及び脱離を利用して混合ガス中の特定成分を分離・除去する方法であり、二酸化炭素を吸着可能な物質を吸着剤として用いて、燃焼排ガス等の二酸化炭素を含有するガスから二酸化炭素を回収するために利用することができる。吸着剤に供給されるガスの圧力を相対的高圧(吸着圧)に上昇させる(加圧)ことによって、二酸化炭素は吸着剤に吸着し、圧力を相対的低圧(脱着圧)に低下させる(減圧)と、吸着された二酸化炭素は、吸着剤から脱離して放出される。このような圧力の上昇及び低下を繰り返し行って、ガス中の二酸化炭素を吸着剤に吸着及び脱着(吸着質を脱離)することによって、ガスから、脱二酸化炭素ガスと濃縮(又は精製)二酸化炭素とが得られる。PSA法では、二酸化炭素と共に多種類の不純物を含む排ガスから選択的に二酸化炭素を分離して高純度の二酸化炭素を回収することが比較的容易である。従って、この点において、PSA法による二酸化炭素の回収の方が、排ガスから各種不純物(硫黄酸化物、窒素酸化物、塩素、水銀等)を除去した後に二酸化炭素を深冷分離(液化及び精密蒸留)する回収方法に比べて優れている。又、上述の不純物を除去するための器具及び装置の腐食に対応するためのメンテナンスの負担が軽減される利点もある。
PSA法における吸着剤の選択吸着能の阻害を防止するために、吸着剤へ供給する排ガスに対して予め乾燥処理を施すことが有効である。乾燥処理において使用された吸湿剤は、加熱した乾燥ガスの供給によって再生して繰り返し使用することが可能である。再生後の吸湿剤は加熱されているので、吸湿処理に使用する際に適した温度条件になるように、吸湿剤に供給される排ガスが冷却されていることが望ましい。又、PSA法の吸着剤も、二酸化炭素の吸着によって発熱するので、吸着剤へ供給される排ガスは吸着処理に適した温度に冷却されていることが望ましい。そこで、本願では、液化天然ガス(LNG)の貯蔵容器内で気化する冷ガス(天然ガス)の冷熱を、吸湿剤に供給されるガスの冷却に利用する。LNGの貯蔵容器の内圧は一定に維持されるが、燃焼装置への供給等に伴って内圧が変動するとLNGは容易に気化するので、LNGの気化を防止するのは困難である。従って、気化した冷ガスの冷熱の有効利用は重要であり、可能な限り有効に利用することが望ましい。吸湿処理及び吸着処理に供給される排ガスの冷却は、二酸化炭素の固化等に求められるような低温である必要がなく、熱交換器を用いて簡便に実施できる。従って、装置構成を複雑化することもない。以下に、本発明に係る二酸化炭素の回収装置及びそれを有する天然ガスの燃焼システムについて、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の二酸化炭素の回収装置を含む天然ガスの燃焼システムの一実施形態を示す概略構成図である。燃焼システムは、天然ガスを燃焼してエネルギーを供給する燃焼装置Eと、LNG(液化天然ガス)を収容する容器Fと、二酸化炭素の回収装置1とを有し、回収装置1は、燃焼装置Eでの燃焼による排ガスGから二酸化炭素Cを回収する。回収装置1は、PSA法により排ガスGから二酸化炭素を分離するための吸着剤Aを有する分離装置SPと、分離装置SPへ供給される排ガスGを乾燥するための吸湿剤Hを有する乾燥装置DRと、容器FのLNGから気化する冷ガスを利用して、乾燥装置DRへ供給される排ガスGを冷却する冷却システムとを有し、乾燥装置DRに供給される排ガスGは、吸湿剤Hによる乾燥に適した温度に冷却される。回収装置1は、分離装置SPによって排ガスGから二酸化炭素Cが除去された残部ガスG’を加熱して吸湿剤Hの再生ガスとして使用するように構成されている。再生後の吸湿剤Hの温度が比較的高い点を考慮すると、LNGから気化する冷ガスを排ガスGの冷却に利用するのは、乾燥を効率的に行う上で非常に好都合である。
回収装置1の主要部である分離装置SPは、吸着剤Aが収容された少なくとも1対のカラムC1,C2を有する。二酸化炭素が吸着剤Aに吸着する圧力を排ガスGに付与するための加圧装置としての圧縮機3と、吸着剤Aから二酸化炭素が脱着可能な圧力にカラムC1,C2内の圧力を低下させるための減圧装置としての膨張機5とが設けられる。圧縮機3及び膨張機5の作動によって、カラムC1,C2内に圧力変動を生じさせることができ、圧力変動による二酸化炭素の吸着剤Aに対する吸着及び脱着を利用して排ガスGから二酸化炭素を分離することができる。この結果、高濃度に濃縮された二酸化炭素Cと、二酸化炭素が除去された残部ガスG’とが分離装置SPから排出される。二酸化炭素の吸着分離は、単独のカラムによっても実施可能であるが、この場合、排ガスGは、吸着/脱着の切り換えに従って断続的に供給され、断続的な処理になる。対になったカラムを用いることで、分離された二酸化炭素C及び残部ガスG’が連続的に分離装置SPから放出される。
乾燥装置DRは、分離装置SPへ供給される排ガスGを乾燥するための吸湿剤Hを有し、吸湿剤Hは、少なくとも1対のカラムC3,C4に収容される。圧縮機3によって加圧された排ガスGは、乾燥装置DRの吸湿剤Hによって除湿された後に分離装置SPへ供給される。湿分を吸収した吸湿剤Hは、加熱又は乾燥ガスを供給することによって再生することができる。
分離装置SPに供給される排ガスGは乾燥されているので、分離装置SPにおいて二酸化炭素が除去された後の残部ガスG’は、実質的に水分を含まない。従って、残部ガスG’は、乾燥装置DRの吸湿剤Hを再生する再生ガスとして使用可能であり、乾燥装置DRの吸湿剤Hを再生するための再生ガスとして、分離装置SPから排出される残部ガスG’を乾燥装置DRに供給する再生システムが構成される。再生システムは、分離装置SPから排出される残部ガスG’を乾燥装置DRへ供給する流路L7と、再生効率を高めるために残部ガスG’を加熱する手段として流路L7に接続されるヒーター19とを有する。
冷却システムは、少なくとも一つの熱交換器を有し、燃焼装置Eから乾燥装置DRへ供給される排ガスGと、容器F内で気化する冷ガスとを熱交換する。図1の実施形態においては、2つの熱交換器11,13が設けられ、熱交換器11は、圧縮機3の前段において加圧前の排ガスGを冷却し、熱交換器13は、圧縮機3の後段において加圧後の排ガスGを冷却する。圧縮機3における圧縮によって排ガスGの温度は上昇するが、後続の熱交換器13によって好適に冷却された排ガスGが乾燥装置DRへ供給される。冷ガスを用いて排ガスGを冷却する熱交換器の数は、必要に応じて変更可能である。例えば、熱交換器11を省略して、圧縮機3に後続する熱交換器13のみで排ガスGを冷却するように変更したり、乾燥装置DRから分離装置SPへ供給される排ガスGを冷却するための熱交換器を追加するように変更してもよい。
回収装置1は、二酸化炭素Cを液化する液化装置Rと、分離装置SPから液化装置Rへ供給される二酸化炭素Cを加圧する圧縮機9とを有し、分離装置SPから回収される二酸化炭素Cは、液化装置Rへ供給されて冷却されて液化する。二酸化炭素は、圧力を0.518MPa程度以上、温度を−55℃程度以下に調整することによって液化される。これに関連して、図1の実施形態では、冷却システムは、更に、冷ガスの一部を用いて液化装置Rにおける二酸化炭素の液化効率を高めるように構成されている。つまり、分離装置SPから液化装置Rへ供給される二酸化炭素Cと、容器F内で気化する冷ガスとを熱交換する熱交換器17が設けられ、冷ガスによってある程度冷却された二酸化炭素Cが液化装置Rにおいて液化される。更に、液化装置Rにおける液化及び低温維持にも冷ガスが利用される。つまり、液化装置Rは、二酸化炭素を循環させる流路L14を有し、冷却システムは、液化装置Rの流路L14に設けられる熱交換器15に冷ガスの一部を供給するように構成される。この熱交換によって、二酸化炭素の冷却及び液化が促進される。
冷ガスとの熱交換による冷却を行う熱交換器11,13,15,17については、公知の気−気熱交換器を用いればよい。向流型、並流型、直交流式等の何れの形式でも良く、例えば、静止型熱交換器、回転再生式熱交換器、周期流蓄熱式熱交換器等から適宜選択することが可能である。熱交換器11,13,17として、凝縮液を除去可能な気液分離機能を有する熱交換器を用いることにより、排ガスG及び二酸化炭素Cから凝縮する水分を分離することができるので、熱交換器11,13は、後続の乾燥装置DRにおける負担を軽減することができ、熱交換器17については、液化装置Rにおける液化効率の低下が抑制される。
排ガスGとの熱交換によって加熱される冷ガスは、燃焼装置Eにおいて燃焼に用いるのに適している。従って、冷却システムは、排ガスGの冷却に利用された冷ガスを燃焼装置Eへ供給するように構成される。燃焼装置Eに求められるエネルギー供給量に対応した適正量の天然ガスが燃焼装置Eに供給される必要があるので、冷却システムが燃焼装置Eへ供給する冷ガスに応じて、容器Fから燃焼装置Eへ供給される天然ガスの供給量を調整するための調整システムが設けられる。その詳細は後述する。
図1の燃焼システム及び回収装置1の具体的な構成について、以下に説明する。尚、図中の破線は、電気的接続を示す。燃焼装置Eは、例えば、エンジンや発電用ボイラー、ガスタービン等のような、燃焼によって熱エネルギーを供給する装置又は施設であり、熱エネルギーから動力、電力等に変換し出力する機構を備える。容器FのLNGは、流路Laを通じて燃焼装置Eへ供給され、天然ガスが燃焼して発生した熱エネルギーが、必要とされるエネルギーに変換される。LNGを再気化して天然ガスの温度を常温まで上昇させる手段を、燃焼装置E又は流路La上に適宜設けることができる。容器Fの内圧は一定に維持されるが、負圧や圧力変動によって容易にLNGは気化するので、燃焼装置Eの停止中に気化するガスによる圧力上昇は、流路Lbから処理部Bへガスを逃して焼却等の処理を適宜施すことによって回避される。
回収装置1は、燃焼装置Eと流路L1を介して接続される冷却器7を有し、冷却器7は、流路L2によって熱交換器11と接続される。天然ガスの燃焼によって燃焼装置Eから排出される高温の二酸化炭素を含む排ガスGは、流路L1を通って冷却器7によって予冷され、流路L2から熱交換器11に供給される。冷却器7は、後続の設備での処理に適した温度になるように排ガスGを冷却する設備であり、排ガスGが40℃程度以下、好ましくは30℃程度以下の出口温度に冷却されるように構成される。燃焼排ガスは、冷却することによってガスの容積が減少するので、後続の設備における処理量を大きくすることができる。排ガスGの含水量を増加させないために、冷却器7には間接接触型の冷却器が好適である。冷却器7の冷媒は、水、空気、冷凍サイクルの冷媒等のような一般的に用いられる冷媒の何れでも良く、燃焼装置Eが船舶エンジンである場合には海水を冷媒として用いると好都合である。但し、冷却器7は省略することも可能であり、容器F内における冷ガスの発生状態に応じて使用の有無を決定しても良い。熱交換器11において、排ガスGは、容器Fで気化する冷ガスとの熱交換によって冷却される。冷ガスの温度は、概して0℃以下であり、排ガスGは熱交換器11において0〜10℃程度に冷却される。
熱交換器11は、流路L3を通じて圧縮機3と接続され、排ガスGは、冷却器7から圧縮機3に供給されて圧縮されることにより圧力が上昇する。圧縮機3は、例えばモーター等の動力源によって作動し、後続の分離装置SPにおいて二酸化炭素の吸着に要する圧力を排ガスGに付与する。具体的には、分離装置SPへ供給される排ガスGの二酸化炭素分圧が吸着圧(相対的高圧)になるような圧力を排ガスGに付与する。従って、圧縮機3を用いて付与する圧力は、排ガスGの二酸化炭素濃度と吸着圧とに基づいて決定される。吸着圧は、分離装置SPで使用する吸着剤Aの二酸化炭素に対する吸着等温線に基づいて適宜設定されるので、排ガスGの加圧圧力は、排ガスGの二酸化炭素濃度に応じて、排ガスGの二酸化炭素分圧が吸着圧となるような圧力に設定される。従って、加圧された排ガスGの圧力は、100×吸着圧/排ガスGの二酸化炭素濃度[%]、となる。分離装置SPで適用される吸着圧は、吸着剤の吸着等温線が示す閾値以上の圧力が好ましく、使用する吸着剤によって異なるが、概して0.3〜0.6MPa程度の吸着圧に設定することができる。加圧装置としては、二酸化炭素分圧が適正な吸着圧となるように排ガスGを加圧可能な流動圧を発生し得る圧力付与手段であれば使用可能であり、このような手段として、例えば、加圧ポンプ、圧縮機、ブロワー等が挙げられる。従って、圧縮機3は、排ガスGの二酸化炭素分圧が吸着圧になるように加圧可能な他の加圧手段に代えてもよい。但し、PSA法では、従来法に比べて付与圧力が比較的小さいものを使用できるので、圧縮機やブロワーを好適に利用でき、圧縮機が最適である。圧縮機3によって排ガスGに付与される圧力は、分離装置SPより下流側に圧力制御弁を設けることによって、分離装置SP内で維持することができ、圧力制御弁の制御によって排ガスGの圧力を調節することができる。この実施形態においては、分離装置SPにおいて二酸化炭素が除去された残部ガスG’を乾燥装置DRの再生ガスとして利用され、乾燥装置DRから再生ガスを排出する流路L8に設けられる圧力制御弁V10によって加圧圧力を調節可能である。圧縮機3での加圧によって排ガスGの温度は上昇する。例えば、温度が0℃、二酸化炭素濃度が10%(容積率)の排ガスGを1.1MPa程度に加圧すると、二酸化炭素分圧は、吸着圧として適正な1MPa程度となり、この時、排ガスGの温度は200℃程度となる。このように、圧縮機3において排ガスGの加圧圧力を二酸化炭素濃度に応じて適宜調整すると、圧力増加後の排ガスGの温度は概して100〜200℃程度に上昇する。
圧縮機3は、流路L4を通じて熱交換器13と接続される。加圧された排ガスGは、熱交換器15において、容器Fから流路Lc,Leを通じて供給される冷ガスとの熱交換によって20〜30℃程度、或いはこれ以下に冷却される。
熱交換器13は、流路L5を通じて乾燥装置DRと接続され、冷却された排ガスGは、乾燥装置DRによる乾燥処理を施される。乾燥装置DRは、分離装置SPにおいて使用される吸着剤Aの機能低下及び損傷を防止するために排ガスGから湿分を除去する装備である。乾燥装置DRは、内部に吸湿剤Hが収容されたカラムC3,C4を有し、排ガスGと吸湿剤Hとを接触させることによって排ガスGが除湿され、低湿度の排ガスGが流路L6を通じて分離装置SPへ供給される。吸湿剤Hは、シリカゲル、アルミナゲル、モレキュラーシーブ、ゼオライト,活性炭等の一般的に使用される吸湿剤から適宜選択して使用すれば良い。経済的には、シリカゲル等の加熱によって容易に再生できる吸湿剤が有利であり、温度スイング吸湿塔を構成できる。吸湿剤Hを装填した1対又はそれ以上の吸湿カラムを用いて乾燥装置DRを構成することによって、排ガスGと高温の再生ガスとを交互に吸湿カラムへ供給して排ガスGの吸湿と吸湿剤Hの再生とを交互に行うことができる。つまり、排ガスGの処理を中止せずに連続して乾燥処理と吸湿剤Hの再生とを繰り返し実施できる。これは、切替弁V1,V2,V3,V4の切り換え制御によって実施され、流路L5及び流路L6がカラムC3,C4の一方に連通するように切替弁V1,V2を制御することによって、流路L5から供給される排ガスGは、カラムC3,C4の一方において除湿され、流路L6から分離装置SPへ供給される。この際、乾燥装置DRに供給される再生ガスが他方のカラムを流通して流路L8から排出されるように切替弁V3,V4の接続が制御される。切替弁V1,V2,V3,V4の接続を逆転させることによって、カラムC3,C4における吸湿と再生とが切り換えられる。切替弁V1,V2,V3,V4は、流路L6から排出される排ガスGの水分濃度に応じて自動的に切り替わるように構成しても良い。例えば、流路L6に濃度センサーを設けて切替弁V1,V2,V3,V4と電気的に接続させ、濃度センサーで検出される水分濃度の上昇に基づいて切替弁V1,V2,V3,V4が各々切り換わって、流路L5及び流路L6と連通するカラムが変わるように構成できる。
分離装置SPの主要部は、PSA法に従ってガスから二酸化炭素を分離するための吸着剤Aが収容されたカラムC1,C2によって構成される。排ガスGの供給によって排ガスGに含まれる二酸化炭素を吸着剤Aが吸着して、二酸化炭素が減少した残部ガスG’が排出される。つまり、流路L6を通じて乾燥装置DRから分離装置SPへ供給される排ガスGは、カラムC1,C2において、濃縮又は精製された二酸化炭素Cと、二酸化炭素が減少又は除去された脱二酸化炭素ガスである残部ガスG’とに分離される。カラムC1,C2は、流路L10を通じて膨張機5に接続され、又、流路L7,L9を通じて乾燥装置DRに接続される。吸着剤Aによって二酸化炭素が除去された残部ガスG’は、カラムから流出して分離装置SPから放出され、流路L7,L9間のヒーター19によって150〜200℃程度に加熱されて乾燥装置DRへ供給される。他方、吸着剤Aに吸着された二酸化炭素は、切替弁による接続切り替えによってカラムが流路L10及び膨張機5に連通すると、圧力低下によって脱着され、濃縮又は精製された二酸化炭素Cが流路L11,L12,L13を通じて液化装置Rへ供給される。膨張機5は、圧縮機3と協働するように接続すると、膨張機5の圧力解放時の流動圧が動力として回収されて圧縮機3の駆動力の一部として利用される。従って、圧縮機3の動力源で消費されるエネルギーを節減できる。
カラムC1,C2に収容される吸着剤Aは、PSA法による二酸化炭素の選択吸着が可能な吸着剤である。二酸化炭素を吸着可能な物質として従来知られている活性炭やゼオライトは、脱着圧が負圧であるので、二酸化炭素の脱着には真空ポンプが必要となる。これに対し、吸着剤として近年研究されている金属−有機構造体は、吸着質の圧力と平衡吸着量との関係を示す吸着等温線がS字様曲線を表し、ある圧力近辺において急激な立ち上がり部分を有するため、吸着圧と脱着圧との圧力差が小さくても平衡吸着量の差(=吸着容量)を大きくすることができる。図1の実施形態では、二酸化炭素を選択的に吸着可能な金属−有機構造体(MOFs:Metal-Organic Frame works)が吸着剤Aとして使用される。金属−有機構造体は、多孔性配位高分子(PCPs:Porous Coordination Polymers)とも呼ばれる多孔質材料である。金属−有機構造体は、金属イオンと有機配位子とが配位結合して形成される錯体がベースとなって有孔構造の骨格を構成したものであり、その有孔構造を利用して吸着剤として機能する。金属−有機構造体として、例えば、[Cu(4,4’-ジヒドロキシビフェニル-3-カルボキシル)2(4,4’-ビピリジル)]n、[Cu(PF6 -)2(1,2-ビス(4-ピリジル)エタン)]n、[Cu(CF3SO3 -)2(1,3-ビス(4-ピリジル)プロパン)2n、{[Cu(PF6 -)(2,2-ビス(4-ピリジル))]PF6 -n、[Cu2(PF6 -)2(4,4’-ビピリジル)プロパン)2n、[Cu2(PF6 -)2(ピリジン)n、[M2(2,5-ジオキシド-1,4-ベンゼンジカルボキシレート)](但し、式中のMは、Mg2+、Mn2+、Co2+、Ni2+、Fe2+又はZn2+)、[Cu(4,4’-ジオキシドビフェニル-3-カルボキシレート)2(4,4’-ビピリジル)]n、[Zn4O(4,4’,4”-(ベンゼン-1,3,5-トリイル-トリス(ベンゼン-4,1-ジイル)トリベンゾエート)]n等が挙げられる。又、市販の金属−有機構造体から二酸化炭素に対して吸着性を示すものを適宜選択して利用しても良い。複数対のカラムを用いると、多段階の吸着処理を実施可能であり、このような場合、各対において異なる種類の金属−有機構造体を用いて種類に応じた吸着性能を発揮させるように構成しても良い。金属−有機構造体には、複数種のガスに対して吸着性を示すものもあるが、そのようなものにおいても、概して、吸着等温線における閾値の圧力はガスの種類によって異なり、適切な圧力設定によって二酸化炭素の選択吸着を好適に実施することができる。
カラムC1,C2の各々において、二酸化炭素分圧が吸着圧(相対的高圧)となる圧力で排ガスGが供給されると、排ガスGに含まれる二酸化炭素が吸着剤Aに吸着され、圧力が脱着圧(相対的低圧)に低下すると、吸着剤Aから二酸化炭素が脱着して放出される。例えば、金属−有機構造体として[Cu(4,4’-ジヒドロキシビフェニル-3-カルボキシル)2(4,4’-ビピリジル)]nを使用する場合、平衡吸着量は、0.25MPa近辺において急激に変動するので、平衡吸着量が急激に増加する圧力値(閾値)を境とする高圧側の圧力範囲(>0.25MPa)に吸着圧を、低圧側の圧力範囲(<0.25MPa)に脱着圧を各々設定することができる。このような設定により、吸着圧と脱着圧との圧力差が小さくても平衡吸着量の差(=吸着容量)を大きくすることができる。従って、吸着圧及び脱着圧間の圧力変動によって装置にかかる負荷は、従来に比べて大幅に小さくなり、装置構造に耐久性を付与するための負担を軽減することが可能である。しかも、脱着圧を負圧ではなく大気圧又は正圧(大気圧超)に設定可能であるので、真空ポンプを使用せずに、圧力制御弁によって吸着圧及び脱着圧を設定し調整することが可能である。それ故、真空ポンプに消費される分のエネルギーが削減され、従来のPSA法における問題点である真空ポンプの性能による回収装置の処理容量の制限も解消される。
2つのカラムC1,C2間で二酸化炭素の吸着と脱着とが互い違いに行われるように、排ガスGの供給及び圧力低下の一連の操作を繰り返すことによって、各カラムにおいて排ガスGからの二酸化炭素の分離と回収とが交互に繰り返される。これは、切替弁V5,V6,V7の切り換え制御によって実施され、流路L6及び流路L9がカラムC1,C2の一方に連通するように切替弁V5,V6を制御することによって、流路L6から供給される排ガスGは、カラムC1,C2の一方において二酸化炭素が吸着除去され、残部ガスG’が流路L9から排出される。この際、他方のカラムは、流路L10及び膨張機5と連通するように切替弁V7の接続が制御され、カラム内の圧力が脱着圧に低下して二酸化炭素が吸着剤Aから放出される。この後、切替弁V5,V6,V7の接続を逆転させることによって、カラムC1,C2における吸着と脱着とが切り換えられる。従って、圧縮機3から乾燥装置DRを介して連続的に供給される排ガスGを用いて、分離装置SPの1対のカラムから交互に二酸化炭素Cが流路L10を通じて回収される。カラムC1,C2における脱着圧は、流路L10の圧力制御弁V8によって調整可能である。二酸化炭素を除去した残部ガスG’は、流路L9及び流路L7を通じて乾燥装置DRへ還流される。切替弁V6の下流側に二酸化炭素の濃度センサーを設置すると、流路L9の残部ガスG’の二酸化炭素濃度が検出できるので、吸着剤Aの破瓜による二酸化炭素濃度の上昇を検知することができる。従って、濃度センサーを切替弁V5,V6,V7と電気的に接続して、検出される二酸化炭素濃度に基づいて切替弁V5,V6,V7が自動的に切り替わるように設定すると、吸着剤Aの吸着能を最大限有効に利用するような好適なタイミングで吸着/脱着を切り換えることが可能である。
分離装置SPから二酸化炭素Cを放出する流路L11は、圧縮機9に接続され、二酸化炭素Cは、圧縮機9によって液化が可能な圧力である0.5MPa程度以上に加圧される。圧縮機9は、流路L12によって熱交換器17と接続され、加圧された二酸化炭素Cは、流路L12を通じて熱交換器17に供給されて、容器Fから流路Lc,Lgを通じて供給される冷ガスとの熱交換によって−30〜−10℃程度に冷却される。従って、二酸化炭素Cは、液化し易い状態で流路L13から液化装置Rに供給される。
液化装置Rは、二酸化炭素Cを加圧する加圧装置と、冷却装置とを用いて構成することができ、分離装置SPから供給される濃縮又は精製された二酸化炭素Cは、沸騰線温度以下、好ましくは−20〜−50℃程度に冷却して0.518MPa以上に加圧圧縮することによって液化する。図1の実施形態においては、圧縮機9及び熱交換器17において液化し易い状態に加圧冷却されているので、液化装置Rの構成の簡素化及び小型化を実現し易い。液化した二酸化炭素Cは、好ましくは超臨界状態に調製し、概して95〜99%程度の純度に液化精製された二酸化炭素Cが得られる。
他方、分離装置SPから排出される残部ガスG’を再生ガスとして使用する再生システムが、流路L7と、残部ガスG’を高温に加熱するヒーター19とによって構成される。分離装置SPから放出される20〜40℃程度の残部ガスG’は、150〜200℃程度に加熱される。これにより、乾燥装置DRに供給される再生ガスは、水分を殆ど含まない露点−90〜−60℃程度の高温乾燥ガスとなる。再生ガスをカラムC3,C4に供給することによって、使用後の吸湿剤Hから湿分が放出される。流路L7のヒーター19の下流側に再生ガスの温度を検出する検出器を設置して、ヒーター19と電気的に接続すると、検出器によって検出される再生ガスの温度が所定温度未満である時に再生ガスを加熱するように、検出器の検出温度に応じて制御することができる。尚、ヒーター19は、他の設備における排熱等を利用して加熱するものに置換しても良い。例えば、高温の排ガスとの熱交換を行う熱交換器が使用可能であり、図1の実施形態において、冷却器7の代わりに熱交換器を配置して、この熱交換器において、分離装置SPから排出される残部ガスG’と燃焼装置Eの排ガスGとを熱交換するように変更することができる。又、このような熱交換器と冷却器7とを併用しても良い。再生に使用した残部ガスG’(再生後ガス)は、流路L8から外部へ排出される。流路L8上には、圧力制御弁V10及びサイレンサXが設けられる。圧縮機3によって排ガスGに付与される圧力は、圧力制御弁V10によって、分離装置SP、流路L9及び流路L7を通じて維持され、乾燥装置DRから排出された再生後ガスの圧力は、解放されて大気圧になる。
容器Fから供給される冷ガスを用いた冷却システムは、流路Lcから分岐して熱交換器11,13,15,17の各々へ接続される流路Ld,Le,Lf,Lgと、熱交換器11,13,15,17の各々から流路Lhへ至る流路Ld’,Le’,Lf’,Lg’とを有し、流路Lhは燃焼装置Eに接続される。従って、容器Fで気化した冷ガスは、流路Lc及び流路Ld,Le,Lf,Lgを通じて熱交換器11,13,15,17の各々に分配供給される。熱交換を経た冷ガスは、各熱交換器から流路Ld’,Le’,Lf’,Lg’を経て流路Lhで合流し、燃焼装置Eへ供給される。熱交換器11,13,15,17に分配供給される冷ガスの各々の流量を調整するために、流量計及び流量調整弁が設けられる。つまり、熱交換器11へ供給される冷ガスの流量は、流路Ld’上で熱交換器11へ供給される冷ガスの流量を検出する流量計S3と、流路Ldに設けられて流量計S3に電気的に接続される流量調整弁V13とによって調整され、流量調整弁V13は、流量計S3が検出する流量に応じて、冷ガスの流量が所定量に維持されるように制御される。同様に、熱交換器13へ供給される冷ガスの流量は、流路Le’上で熱交換器13へ供給される冷ガスの流量を検出する流量計S4と、流路Leに設けられて流量計S4に電気的に接続される流量調整弁V14とによって調整され、流量調整弁V14は、流量計S4が検出する流量に応じて、冷ガスの流量が所定量に維持されるように制御される。熱交換器15へ供給される冷ガスの流量は、流路Lf’上で熱交換器15へ供給される冷ガスの流量を検出する流量計S5と、流路Lfに設けられて流量計S5に電気的に接続される流量調整弁V15とによって調整される。熱交換器17へ供給される冷ガスの流量は、流路Lg’上で熱交換器17へ供給される冷ガスの流量を検出する流量計S6と、流路Lgに設けられて流量計S6に電気的に接続される流量調整弁V16とによって調整される。熱交換器11,13,15,17へ供給される冷ガスの流量は、各熱交換器における冷却条件に応じて適宜設定するとよい。圧縮機3,9の後段に配置される熱交換器13,17は、加圧された比較的高温のガスを冷却するので、冷ガスの供給流量は相対的に多くなる。又、熱交換器13への冷ガスの供給流量は、排ガスGの温度が乾燥装置DR及び分離装置SPにおける適正温度となるように調整される。同様に、熱交換器15へ供給される冷ガスの流量は、流路Lf,Lf’上の流量調整弁V15及び流量計S7によって調整される。
尚、図1の実施形態は、冷ガスが熱交換器11,13,15,17へ並列に分配して供給されるように構成されるが、この供給形態に限定されるものではない。例えば、冷却温度の観点から、冷ガスが熱交換器13を経て熱交換器11に供給されるように流路Le,Le’と流路Ld,Ld’とを直列に配置したり、冷ガスが熱交換器15を経て熱交換器17に供給されるように流路Lf,Lf’と流路Lg,Lg’とを直列に配置してもよい。
図1の燃焼システムにおいては、排ガスG等の冷却に使用した冷ガスを燃焼装置Eへ供給するので、容器Fから燃焼装置Eへ流路Laを通じて直接供給される天然ガスの量は、流路Lhから供給される冷ガスの量を考慮して調整することが好ましい。このため、燃焼システムは、冷却システムが燃焼装置Eへ供給する冷ガスに応じて、容器Fから燃焼装置Eへ供給されるLNG又は天然ガスの供給量を調整する調整システムを有し、燃焼装置Eが供給するエネルギーに対応した適正量の天然ガスが燃焼装置Eへ供給される。具体的には、容器Fには、内部の圧力を検出する検出器S1が設置され、冷ガスを燃焼装置Eへ供給する流路Lhには、冷ガスの流量を検出する流量計S2が設置される。燃焼装置E及び処理部Bへ接続される流路La,Lbには、各々、流量調整弁V11,V12が付設され、流量調整弁V11,V12は、検出器S1及び流量計S2と電気的に接続される。燃焼装置Eが停止する間、容器Fの内圧が一定に維持されるように、検出器S1が検出する圧力に応じて流量調整弁V12が開閉される。燃焼装置Eが稼働する間は、流量調整弁V12は閉止され、流量調整弁V11は、流量計S2が検出する冷ガスの流量に応じて、容器Fから流路Laを通じて供給される天然ガスと流路Lhから供給される冷ガスとの合計量が、燃焼装置Eに求められるエネルギー供給量に対応するように制御される。従って、容器Fから直接供給される天然ガス及び冷ガスの燃焼によって発生する熱エネルギーが、動力、電力等に変換される。この調整システムは、燃焼装置Eが供給するエネルギー量を正確に調整変更できる制御を必要とする燃焼システムに本発明を適用する場合に非常に有用である。従って、船舶エンジン等のような推進エネルギーを出力する燃焼システムでは、調整システムは正確な駆動制御に寄与し、火力発電所等のエネルギー供給設備においては効率的稼働や安定稼働に寄与する。
上述の構成に関して、乾燥装置DRにおいて吸湿剤Hが収容されるカラムの数は、使用される吸湿剤Hの吸湿速度、吸湿容量、再生速度等に応じて、好適な乾燥処理が行えるように適宜変更してもよい。分離装置SPにおいても、吸着剤Aの分離選択能に応じて吸着/脱着処理の段数を増加するようにカラム対の数を増加して多段に構成することによって、回収される二酸化炭素の純度を向上させることができる。例えば、カラムC1,C2と同様の1対のカラムによる構成を流路L10途中に追加付設すると、二段階の吸着分離によって分離性能は向上する。この場合、二段目のカラムにおいて二酸化炭素から分離される残部ガスは、一段目のカラムの吸着分離処理に還流させるとよい。
或いは、二酸化炭素の濃度を検出する検出器として濃度センサーを流路L10又は流路L11に設けて、回収される二酸化炭素Cの濃度が低い時にこれを流路L6に還流させるように構成しても良い。これにより、低濃度の二酸化炭素が排ガスGと共にカラムC1,C2に供給されて、1対のカラムから得られる二酸化炭素の濃度を高めることが可能である。
上述の構成において、CPU等の演算処理装置を利用して、検出器やセンサーの検出情報を演算処理装置において管理しながら、検出情報に基づく切替弁及び流量調整弁の自動制御を行うように構成しても良い。これにより、検出情報の補正による作動修正や異常時の対応等の複雑な処理が可能になる。
回収装置1において実施される二酸化炭素の回収方法は、主な処理として、分離処理、乾燥処理及び冷却処理を有し、乾燥処理を継続するために吸湿剤の再生処理が実施される。分離処理においては、圧力変動による二酸化炭素の吸着剤に対する吸着及び脱着を利用して、天然ガスを燃焼した排ガスから二酸化炭素を分離し、二酸化炭素が除去された残部ガスを排出する。乾燥処理においては、分離処理へ供給されるガスを、吸湿剤を用いて乾燥する。冷却処理においては、LNGから気化する冷ガスを利用して、乾燥処理に適した温度になるように排ガスを冷却する。再生処理においては、分離処理から排出される残部ガスを、吸湿剤を再生する再生ガスとして、乾燥処理で用いた吸湿剤に供給する。より詳細には、以下のような作業が実施される。
供給される排ガスGには、予め、冷却器7及び熱交換器11における冷却処理が施されて、50℃程度以下、好ましくは40℃程度以下の温度に低下した後に、圧縮機3において加圧処理が施され、排ガスGが二酸化炭素の分離処理を実施する圧力(排ガスGの二酸化炭素分圧が吸着圧(相対的高圧)になる圧力)になるように圧縮される。この加圧には、概して、吸着圧(二酸化炭素分圧)が0.2〜1.0MPa程度となる圧力が適用される。加圧された排ガスGは、温度が120〜180℃程度に上昇し、吸湿剤による乾燥処理及び吸着剤による分離処理を行う前に、熱交換器13による冷却が施されて、50℃程度以下、好ましくは40℃程度以下、より好ましくは30℃程度以下の温度に低下する。この後、排ガスGには乾燥装置DRによる乾燥処理が施されて、含水量は1ppm程度以下に低下する。
乾燥処理を経た排ガスGに対して、分離装置SPの吸着剤Aによる二酸化炭素の吸着を行うことにより、排ガスGが二酸化炭素Cと残部ガスG’とに分離される(分離処理)。金属−有機構造体が二酸化炭素を吸着する吸着反応は発熱反応であり、脱着反応は吸熱反応であるので、吸着及び脱着の繰り返しによって、温度は最大20℃程度変動し得る。従って、二酸化炭素を素早く吸着させるには吸着時の温度を低温に維持することが望ましい。分離処理においてカラムC1,C2に供給される排ガスGは、熱交換器15において予め上述のように冷却されるが、排ガスGの温度が、分離処理に適した温度より高い場合は、必要に応じて、分離処理の前段階に適宜冷却器を利用して冷却すると良い。この場合の排ガスGの冷却方式は、加湿を伴わない限り特に限定されず、水冷式、空冷式等の周知の間接接触型冷却技術から適宜選択して適用すれば良く、海水を用いた水冷式冷却や、上述したLNGからの冷ガスとの熱交換を利用する冷却システムによって良好に実施可能である。
分離処理において、例えば、二酸化炭素濃度10%、温度20℃、1.1MPaの排ガスGがカラムC1,C2の一方に供給されると、1MPaの吸着圧で二酸化炭素の吸着が開始される。このカラムから放出されるガスは、残部ガスG’として流路L9を通じて排出される。この残部ガスの二酸化炭素濃度は、二酸化炭素の吸着量が吸着剤Aの吸着容量に近づくまでは極めて低いが、吸着剤Aの破瓜(吸着飽和)が近づくと、吸着速度の低下によって残部ガスG’の二酸化炭素濃度が増加し始める。吸着剤Aが破瓜すると、残部ガスG’の二酸化炭素濃度は元の濃度の100%の値に至る。他方のカラムでは、脱着圧への減圧によって、吸着剤Aに吸着された二酸化炭素が放出される。圧力は圧力制御弁V8によって0.2MPa程度の脱着圧に規制され、カラムから流路L10へ排出される二酸化炭素の濃度は、吸着剤Aからの二酸化炭素の脱着によって90%に上昇し、濃縮された二酸化炭素Cが流路L11から回収される。尚、脱着時には吸熱反応によって吸着剤Aの温度が低下するので、供給する排ガスGを一定温度に冷却しても、吸着時の吸着剤A内部の温度は、脱着時より高くなる。このため、吸着剤Aが吸着時に二酸化炭素を取り込む速度は、脱着時に放出する速度より速く、概して1.2倍程度になり得る。従って、吸着側の吸着剤Aが破瓜に至る迄、脱着側の吸着剤Aからの二酸化炭素の放出が実質的に継続的される。
分離処理において、脱着によって吸着剤から放出されるガスの二酸化炭素濃度は、排ガスGの二酸化炭素の濃度から上昇して95%(容積率)以上の純度に到達可能である。例えば、排ガスGの二酸化炭素の濃度が60%程度以上の場合、概して90〜99%の濃度に濃縮又は精製された二酸化炭素Cの回収が可能である。脱着初期の低濃度の二酸化炭素を回収せずに、脱着した二酸化炭素Cの濃度が所定濃度以上になった時に二酸化炭素Cを回収するように構成してもよい。回収された二酸化炭素は、必要に応じて液化処理が施される。
このようにして、カラムC1,C2において二酸化炭素の吸着と脱着とが交互に繰り返され、各カラムから、二酸化炭素濃度が減少した残部ガスG’及び脱着した二酸化炭素Cが交互に繰り返し放出される。分離処理において分離排出された残部ガスG’は、乾燥処理に用いた除湿剤の再生ガスとして再生処理において使用される。残部ガスG’の流量が再生処理において不足する場合は、外気を利用して補充することが可能であり、残部ガスG’の流量に応じて外部から補充ガスを適宜供給して再生ガスの流量を維持するとよい。但し、補充ガスの含水量は低いことが必要であり、外気を利用する場合は適宜除湿して使用される。
再生ガスは、ヒーター19によって150〜200℃程度の温度に加熱され、水分を殆ど含まない露点−90〜−60℃程度の高温乾燥ガスとなる。この再生ガスを用いて、乾燥処理で使用された吸湿剤Hの再生処理が行われる。再生処理を経て、湿分を含んだ再生後ガスが排出される。これは、圧力制御弁V10を経て、圧力が大気圧に開放され、サイレンサXを通って外部に排出される。
燃焼排ガスの組成は、燃料や燃焼形式によって異なり、天然ガスの燃焼による排ガスは、概して、10%程度の二酸化炭素、70%程度の窒素及び20%程度の水蒸気を含有し(容積率)、その他に、少量の不純物として硫黄酸化物、窒素酸化物等を含み得る。このような燃焼ガスを排ガスGとして、回収装置1において処理すると、金属−有機構造体を吸着剤として備える分離装置SPから98%程度以上の高濃度に濃縮された二酸化炭素が回収可能である。分離装置SPへ供給される排ガスGは、乾燥装置DRを経て水蒸気が除去されているので、分離装置SPから排出される残部ガスG’は、水蒸気を殆ど含まず、乾燥装置DRにおいて再生ガスとして使用するのに好適である。
排ガスGの二酸化炭素分圧が好適な吸着圧になるように圧縮機3において付与する圧力を高めると、排ガスGに含まれる他成分(窒素等)の分圧も高まる。他成分の吸着が進行する恐れがある場合には、排ガスGの圧力は、他成分の分圧における当該他成分の平衡吸着量が小さくなる範囲内で設定される。
分離装置SP及び分離処理の構成は、状況に応じて構成を適宜変更することができる。例えば、脱着側から放出される所定濃度未満の二酸化炭素については、一時的に貯留容器に収集するように変更して、別途分離処理を施すようにしてもよい。又、使用する金属−有機構造体の二酸化炭素に対する選択吸着性が比較的低い場合には、前述したように、対のカラムによる分離処理を多段階に構成することによって、二酸化炭素を濃縮又は精製して純度を上げることができる。又、複数対のカラムを並列に配置して、ガスの処理容量を増大させてもよい。
又、分離装置SPは、吸着及び脱着による吸着剤Aの内部温度の変動に関連する変更を施すことも可能である。具体的には、カラム内の吸着剤Aの内部に間接熱交換用の配管を配置して熱媒体を配管に流通させたり、吸着剤A内に蓄熱材を配設して、熱媒体による加熱又は冷却、或いは、蓄熱材による吸熱又は放熱によって吸着剤Aの温度変動を抑制することが可能である。或いは、吸着剤A内部に配管を配置する代わりに、吸着塔の外周を覆うジャケットを設けて、熱媒体をジャケットに流通させて外側から加熱又は冷却するように変更することも可能である。このように構成される分離装置SPは、急激な温度変動に対応することができ、例えば、比較的高濃度の二酸化炭素の精製に適用する場合に、吸着時の盛んな発熱による吸着剤Aの温度上昇を内部から抑制することができる。
天然ガスの燃焼排ガスは、高濃度の窒素を含み、二酸化炭素濃度が比較的低いガスである。このため、予め、窒素に対して選択吸着性を発揮する吸着剤、例えば、結晶性含水アルミノ珪酸アルカリ土類金属塩(ゼオライト)などを用いた吸着処理によって排ガス中の二酸化炭素濃度を高める前処理を施すように変更すると、二酸化炭素を分離する上で有利になる。この場合、前処理において吸着された窒素が回収されれば、これを外部からの補充ガスとして用いて、吸湿剤Hの再生に利用することも可能である。
本発明は、天然ガスの燃焼排ガスからPSA法によって高濃度に濃縮又は精製した二酸化炭素を効率よく分離回収可能で、真空ポンプ等の負圧を発生させる手段を必要としない経済的に有利な二酸化炭素の回収技術が提供され、二酸化炭素の分離回収においてLNGから気化する冷ガスが有効利用されるので、船舶エンジン、火力発電所、ボイラーなどの燃焼設備における総合的な排出ガスの処理における二酸化炭素含有ガスの処理技術の実用性が向上する。又、省エネルギー及び環境保護を考慮したエネルギー供給技術の構築に貢献し、二酸化炭素を回収する装置や設備の小型化、汎用化を促進し得る。
1 回収装置
3,9 圧縮機
5 膨張機
7 冷却器
11,13,15,17 熱交換器
19 ヒーター
SP 分離装置
DR 乾燥装置
E 燃焼装置
F 容器
R 液化装置
C1,C2,C3,C4 カラム
X サイレンサ
A 吸着剤
H 吸湿剤
G 排ガス
G’ 残部ガス
C 二酸化炭素
V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7 切替弁
V8,V10 圧力制御弁
V9,V11,V12,V13,V14,V15,V16 流量調整弁
S1 検出器
S2,S3,S4,S5,S6,S7 流量計

Claims (10)

  1. 天然ガスを燃焼した排ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素の回収装置であって、
    圧力変動による二酸化炭素の吸着剤に対する吸着及び脱着を利用して排ガスから二酸化炭素を分離する分離装置と、
    前記分離装置へ供給される排ガスを乾燥するための吸湿剤を有する乾燥装置と、
    液化天然ガスから気化する冷ガスを利用して、前記乾燥装置へ供給される排ガスが乾燥に適した温度になるように前記排ガスを冷却する冷却システムと
    を有する二酸化炭素の回収装置。
  2. 前記冷却システムは、前記乾燥装置へ供給される排ガスと前記冷ガスとを熱交換する少なくとも一つの熱交換器を有する請求項1に記載の二酸化炭素の回収装置。
  3. 前記冷却システムは、更に、前記少なくとも一つの熱交換器へ供給される前記冷ガスの流量を検出する少なくとも一つの流量計と、前記少なくとも一つの流量計が検出する流量に応じて前記冷ガスの流量が所定量に維持されるように制御される少なくとも一つの流量調整弁とを有する請求項2に記載の二酸化炭素の回収装置。
  4. 更に、前記分離装置へ供給する排ガスを加圧する加圧装置と、前記分離装置の吸着剤から二酸化炭素が脱着するように減圧する減圧装置とを有し、
    前記少なくとも一つの熱交換器は、前記加圧装置によって加圧された排ガスを前記冷ガスと熱交換する熱交換器を含む請求項3に記載の二酸化炭素の回収装置。
  5. 更に、前記分離装置によって排ガスから二酸化炭素が除去された残部ガスを加熱して、前記乾燥装置の吸湿剤を再生する再生ガスとして前記乾燥装置に供給する再生システムを有する請求項1〜4の何れか一項に記載の二酸化炭素の回収装置。
  6. 更に、前記分離装置から回収される二酸化炭素を冷却して液化する液化装置を有し、前記冷却システムは、前記冷ガスの一部を前記液化装置に供給するように構成される請求項1〜5の何れか一項に記載の二酸化炭素の回収装置。
  7. 天然ガスを燃焼してエネルギーを供給する燃焼装置と、
    圧力変動による二酸化炭素の吸着剤に対する吸着及び脱着を利用して、前記燃焼装置から排出される排ガスから二酸化炭素を分離し、二酸化炭素が除去された残部ガスを排出する分離装置と、
    前記分離装置へ供給される排ガスを乾燥するための吸湿剤を有する乾燥装置と、
    液化天然ガスから気化する冷ガスを利用して、前記乾燥装置へ供給される排ガスが乾燥に適した温度になるように前記排ガスを冷却する冷却システムと
    を有する天然ガスの燃焼システム。
  8. 前記冷却システムは、前記排ガスの冷却に利用された前記冷ガスを前記燃焼装置へ供給するように構成される請求項7に記載の天然ガスの燃焼システム。
  9. 更に、液化天然ガスを収容する容器と、
    前記燃焼装置が供給するエネルギーに対応した適正量の天然ガスが前記燃焼装置へ供給されるように、前記冷却システムが前記燃焼装置へ供給する前記冷ガスに応じて前記容器から前記燃焼装置へ供給される天然ガスの供給量を調整する調整システムと
    を有する請求項8に記載の天然ガスの燃焼システム。
  10. 船舶エンジン又は火力発電に適用される請求項7〜9の何れか一項に記載の天然ガスの燃焼システム。
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