JP2017176952A - 塗料ミスト処理装置 - Google Patents

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【課題】塗料成分を十分除去できる上、フィルタの交換を必要とせず、資源を節約できる塗料ミスト処理装置の提供。【解決手段】塗料成分から成る塗料ミストを含有する塗料ミスト含有ガスを導入し、該塗料成分をフィルタ粒子1に付着させて除去し、塗料成分が除去された処理済ガスを排出する粒子充填槽2と、フィルタ粒子1から塗料成分を脱離する脱離部4と、粒子充填槽2から離脱部4へフィルタ粒子1を排出させる粒子排出部3と、脱離された塗料成分とフィルタ粒子1とを分離する分離部5と、分離されたフィルタ粒子1を再び粒子充填槽2へ充填する循環路7と、を備える塗料ミスト処理装置10。フィルタ粒子1としては重量の異なる2種類のフィルタ粒子1を使用し、フィルタ粒子1同士を衝突させて、フィルタ粒子から塗料成分を脱離させる脱離部からなる塗料ミスト処理装置10。【選択図】図1

Description

本発明は、塗装作業などで発生する塗料成分なら成る塗料ミストを含有するガスから塗料成分を除去する塗料成分処理装置に関する。
従来、塗料を用いた塗装設備において塗装作業をする場合、余剰の塗料成分が室内空気に残存するため、作業衛生上の問題から室内を換気する塗装ブースが設けられている。この塗装ブースからは塗料成分で構成される塗料ミストを含有する排気ガスが系外に排出されるため、環境汚染や公害の原因となる。そのため排気ガスから塗料成分を分離除去する検討が行われてきた。
塗料成分を分離除去する手段としては、洗浄水に接触させて塗料成分を捕集する湿式法(例えば、特許文献1参照)、または、フィルタ、バッファなどに接触させて塗料成分を捕集して除去する乾式法(例えば、特許文献2参照)が挙げられる。
特開平2−218463公報 特開2000−5555公報
しかしながら、湿式法を用いた場合には、大量の塗料成分含有排水の処理が別途必要であり、排気ガスを循環させて塗装作業場へ供給する場合に湿度が高くなるという問題がある。また、湿式法における塗料成分含有排水の処理工程は複雑である。そのため、乾式法による塗料成分除去が注目されている。中でも繊維状フィルタを用いた塗料成分除去が多くの塗装設備で採用されている。
ところが、従来の繊維状フィルタを使用した塗料成分除去では、繊維の深層部で捕集された付着性の高い塗料成分を脱離してフィルタを再生することは非常に困難である。そのため繊維状フィルタを頻繁に交換しなければならず、資源の過剰消費や多くの交換作業工数が必要となる。
そこで、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、塗料成分を十分除去できる上、フィルタの交換を不要にできあるいは抑制でき、資源を節約できる塗料ミスト処理装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明者等が鋭意研究した結果、ついに本発明を完成するに到った。すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)塗料成分を付着するフィルタ粒子が充填され、該塗料成分から成る塗料ミストを含有する塗料ミスト含有ガスを導入することで、該塗料成分を前記フィルタ粒子に付着させて除去し、塗料成分が除去された処理済ガスを排出する粒子充填槽と、前記塗料成分が付着したフィルタ粒子から該塗料成分を脱離する脱離部と、前記粒子充填槽から前記離脱部へフィルタ粒子を排出させる粒子排出部と、前記脱離部にて脱離された塗料成分とフィルタ粒子とを分離する分離部と、前記分離部にて分離されたフィルタ粒子を再び前記粒子充填槽へ充填する循環路と、を備えた塗料ミスト処理装置。
上記構成によると、塗料ミスト含有ガスに含まれる塗料成分を粒子フィルタで十分除去できる上、粒子フィルタを再生して循環させることで繰り返し使用できることから、フィルタの交換を必要とせず、資源を節約できる。
(2)前記塗料ミスト含有ガスの前記粒子充填槽への導入方向と、前記フィルタ粒子の前記粒子充填槽内での流動方向とが、垂直関係にある(1)の塗料ミスト処理装置。
(3)前記フィルタ粒子として、重量の異なる2種類以上のフィルタ粒子を使用する(1)または(2)の塗料ミスト処理装置。
(4)前記脱離部は、塗料成分が付着したフィルタ粒子同士の衝突により、フィルタ粒子から塗料成分を脱離させる(1)から(3)のいずれか1つの塗料ミスト処理装置。
(5)前記脱離部は、表面に凹凸形状を有する凹凸部を備え、塗料成分が付着したフィルタ粒子を該凹凸部の表面に接触させてフィルタ粒子から塗料成分を脱離させる(1)から(4)のいずれか1つの塗料ミスト処理装置。
(6)前記脱離部は、加熱処理により塗料フィルタ粒子から塗料成分を脱離させる(1)から(5)のいずれか1つの塗料ミスト処理装置。
(7)前記分離部は、フィルタ粒子と脱離された塗料成分とに高風速ガスを通気させ、重量差によって両者を分離する(1)から(6)のいずれか1つの塗料ミスト処理装置。
(8)前記分離部は、フィルタ粒子と脱離された塗料成分とを液体に浸漬させて比重差によって両者を分離する(1)から(7)のいずれか1つの塗料ミスト処理装置。
(9)塗料成分から成る塗料ミストを含有する塗料ミスト含有ガスをフィルタ粒子に接触させ、該塗料成分を前記フィルタ粒子に付着させて除去し、塗料成分が除去された処理済ガスを排出する排出工程と、前記塗料成分が付着したフィルタ粒子から該塗料成分を脱離する脱離工程と、前記脱離工程にて脱離された塗料成分とフィルタ粒子とを分離する分離工程と、前記分離工程にて分離されたフィルタ粒子を再び前記排出工程で用いるように循環させる循環工程と、を含むことを特徴とする塗料ミスト処理方法。
本発明に係る塗料ミスト処理装置によれば、塗料ミスト含有ガスに含まれる塗料成分を粒子フィルタで十分除去できる上、粒子フィルタを再生して循環させることで繰り返し使用できるため、フィルタの交換を必要とせず、資源を節約できる。
実施の形態における塗料ミスト処理装置の構成を示す概念図である。 実施の形態における塗料ミスト処理装置の脱離部の構造の一例を示す概念図1である。 実施の形態における塗料ミスト処理装置の脱離部の構造の別の一例を示す概念図2である。
以下、発明を実施する形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
図1は、本実施形態の塗料ミスト処理装置10の構成の一例を示す構成図である。図1に示すように、塗料ミスト処理装置10は、フィルタ粒子1が充填された粒子充填槽2と、粒子排出部3と、脱離部4と、分離部5と、循環路7とを備えている。
粒子充填槽2は、フィルタ粒子1が充填される槽である。フィルタ粒子1が充填された粒子充填槽2に塗料成分から成る塗料ミストを含有する塗料ミスト含有ガスを導入し、フィルタ粒子1に接触させると、フィルタ粒子1により塗料成分が付着除去され、粒子充填槽2から処理済ガスが排出される。
粒子充填槽2において、フィルタ粒子1と塗料ミスト含有ガスとの接触面(塗料ミスト含有ガスの導入口)の間には網またはパンチングメタルなどが設置され、塗料ミスト含有ガスが均一に導入されるよう、厚みが一定に保たれている。網またはパンチングメタルの材質は特に限定されず、例えば、アルミ、鉄、ステンレスを用いてもよい。なお、塗料ミスト含有ガスの発生源から粒子充填槽2までは図示しないダクトで囲まれており、塗料ミスト含有ガスが拡散されないようになっている。
また、粒子充填槽2における処理済ガスの排出口(排気側)も同様に、網またはパンチングメタルなどが設置され、処理済ガスが排出されるように構成されている。また、粒子充填槽2における処理済ガスの排出口も図示しないダクトと接続している。
フィルタ粒子1は、塗料成分を吸着(付着)により捕集する粒子である。吸着は、その方法は限定されず、化学的吸着であっても物理的吸着であってもこれらの組み合わせであってもよい。フィルタ粒子1は、球状であることが好ましい。球状であることにより塗料ミスト処理装置10内を滑らかに流動可能となり、フィルタ粒子1の詰まり等による装置故障を抑制できる。フィルタ粒子1の材質は特に限定しないが、塗料成分を吸着できる材料、具体的には、アルミナ、ナイロン、ステンレス、セラミック、ジルコニア、瑪瑙、PTFE、ポリプロピレン、ポリエチレン、タングステン、クロム、鋼、ガラスのうち少なくとも1つを含んで構成されることが好ましい。
塗料ミスト処理装置10では、フィルタ粒子1として、質量の異なる二種類以上のフィルタ粒子を使用することが好ましい。粒径の小さい塗料ミストを含有する塗料ミスト含有ガスを処理対象とする場合、フィルタ粒子1の平均粒径もまた小さく設計する必要がある。その場合フィルタ粒子1の重量が小さくなり、後段の脱離部4において脱離に必要なエネルギーが得られない可能性がある。そこで質量の比較的大きいフィルタ粒子1を混入して充填することにより、脱離部4での脱離に必要なエネルギーが得られ、効率よく塗料成分をフィルタ粒子から脱離することができる。
粒子充填槽2に導入される塗料ミストの粒径によってフィルタ粒子の粒径(平均粒径)を適切に設計し、また、適切な圧力損失になるように粒子充填槽2の厚みを設計することで、塗料ミスト処理装置10は、いかなる塗料ミストにおいても対応することができる。例えば、粒径の小さい塗料ミストを捕集するためには、フィルタ粒子1の平均粒径を小さくし、圧力損失を高い値となるように粒子充填槽2の厚みを設計すればよい。
粒子排出部3は、塗料成分が付着したフィルタ粒子1を粒子充填槽2から排出する排出処理を行う。
粒子排出部3は、例えば、フィルタ粒子1を収容する空間を複数有する回転体構造をとり、その空間が粒子充填槽2側から脱離部4側へ回転するように構成されていてもよい。粒子排出部3を粒子充填槽の下方に設置することで、粒子充填槽2内のフィルタ粒子1が自重で粒子排出部3の空間へ自動的に収容される。具体例としては、粒子排出部3は、粒子充填槽2の下流に接続したケースあるいは粒子充填槽2の下端の一部であるケースと、ケース内で回転するロータリーバルブとを備えた構成が挙げられるが、これに限定されない。
粒子排出部3が駆動することで、フィルタ粒子1は粒子充填槽2内を上部から下部へ流動する。フィルタ粒子1は、粒子充填槽2の上部から再充填され、下部に移動する程多くの塗料成分を付着する。フィルタ粒子1は粒子排出部3によって粒子充填槽2から排出され、搬送ラインL1から脱離部4に導入される。搬送ラインL1では、塗料成分が付着したフィルタ粒子1は、例えば、自重により搬送されるが、別の搬送方法を用いてもよい。
粒子充填槽2内のフィルタ粒子1の移動速度は塗料ミストの濃度に依存する。そのため、粒子排出部3にてフィルタ粒子1の排出速度を変更できるのが好ましい。例えば、フィルタ粒子1の目詰まりが早ければ排出速度を速める、といったように対処することができる。
塗料ミスト処理装置10では、塗料ミスト含有ガスを粒子充填槽2に導入する方向と、フィルタ粒子1の充填および排出によりフィルタ粒子1が流動する方向とを垂直関係にすることで粒子充填槽2の構造をより簡素にできる。
脱離部4は、フィルタ粒子1に付着した塗料成分を脱離させる脱離処理を行う。脱離処理は、化学的処理であっても物理的処理であってもこれらの組み合わせであってもよい。フィルタ粒子1は粒子排出部3により粒子充填槽2から流動的に排出される。そのため、粒子充填槽1の下層部に位置していたフィルタ粒子1が脱離部4で露出され、離脱部4にて容易に化学的および/または物理的応力を加えることができる。
脱離部4は、塗料成分が付着したフィルタ粒子1同士を衝突させる構造であってもよい。このような構造であると、フィルタ粒子1同士の衝突により加えられた振動により、フィルタ粒子1から塗料成分を効果的に脱離できる。図2は、塗料ミスト処理装置10の脱離部4の一例を示す図である。図2に示す脱離部4は、例えばドラム形状を有し廻旋運動を行う。塗料成分8を吸着したフィルタ粒子1は回旋する脱離部4内に導入され、脱離部4の回旋運動により、フィルタ粒子1同士の衝突が生じ、付着した塗料成分8が脱離する。
または、脱離部4は、塗料成分が付着したフィルタ粒子1を凹凸状表面に接触させる構造であってもよい。このような構造であると、凸凹状表面に接触させることによりフィルタ粒子に摩擦力が加わり、塗料成分を効果的に脱離できる。図3は、塗料ミスト処理装置10の脱離部4の別の一例を示す図である。図3に示す脱離部4には、その内部に凸凹状表面を有する凹凸部9が形成されている。塗料成分8を吸着したフィルタ粒子1は凸凹部9を有する脱離部4に導入され、凸凹部9とフィルタ粒子1が接触することでフィルタ粒子1に摩擦力が加わり塗料成分8が脱離される。
あるいは、脱離部4は、塗料成分8が付着したフィルタ粒子1を加熱処理する構造でもよい。塗料成分の付着性が高い場合、振動や摩擦といった物理的処理だけでは容易に塗料成分を脱離できない可能性がある。フィルタ粒子を加熱処理する構造とすることにより、付着性成分を揮発または分解または変性させ、塗料成分を硬化させることができる。
また、脱離部4は、図2に示す構造と図3に示す構図と加熱処理する構成とのいずれか2つ以上を組み合わせたものであってもよい。もちろん、脱離部4は、開示した構造に限定されない。
図1に戻って塗料ミスト処理装置1の説明を続ける。脱離部4にてフィルタ粒子1から塗料成分が脱離された後、フィルタ粒子1と塗料成分との混合物は搬送ラインL2を通り、分離部5に導入される。搬送ラインL2は、上記混合物を、例えば、コンベア式搬送、エア式搬送、または自重落下等により、搬送する。
分離部5は、フィルタ粒子1と塗料成分との分離処理を行う。
分離部5は、フィルタ粒子1及び脱離された塗料成分に高風速ガスを通気させ、重量差によってフィルタ粒子と塗料成分とを分離する構造であってもよい。この構造は、フィルタ粒子1の重量が塗料成分の重量よりも比較的大きい場合に好適に用いることができる。分離された塗料成分は搬送ラインL5を通り、塗料回収部6に収容される。分離部5が上記高風速ガスを用いる上記構造の場合、搬送ラインL5は高風速ガスの流路である。
あるいは、分離部5は、フィルタ粒子1と脱離された塗料成分とを液体に浸漬させ、比重差によってフィルタ粒子と塗料成分とを分離する構造であってもよい。この構造は、フィルタ粒子1の比重が上記液体よりも比較的大きく、上記液体の比重が塗料成分よりも比較的大きい場合に、好適に用いることができる。この構造であると、フィルタ粒子1は上記液体中に沈殿し、塗料成分は上記液体表面に分離され、容易に回収できる。上記液体表面に分離された塗料成分は、例えば送液ポンプで上記液体の一部と共に搬送ラインL5に搬送され、塗料回収部6に収容される。
分離部5にて塗料成分と分離されたフィルタ粒子1は、搬送ラインL3を通り、搬送路7に導入される。搬送ラインL3は、フィルタ粒子1を、例えば、コンベア式搬送、エア式搬送、または自重落下等により、搬送する。
循環路7は、分離部6にて分離されたフィルタ粒子1を、搬送ラインL4を通して再び粒子充填槽2へ充填する。循環路7の搬送形式としては、自動でフィルタ粒子1を粒子充填槽2に再充填することができるコンベア式や、高風速ガスによってフィルタ粒子1を粒子充填槽2に搬送するエア式を用いることができるが、これらには限定されない。
循環路7で搬送されたフィルタ粒子1は、搬送ラインL4を通って粒子充填槽2へ再充填される。粒子充填槽2へ充填されたフィルタ粒子1は塗料ミスト含有ガスから塗料成分を再び捕集する。以降は上記の動作を繰り返す。このように、塗料ミスト処理装置10は、フィルタ粒子1による塗料成分の捕集、脱離、分離、再充填を連続して行うことで、塗装ミストの連続除去を可能としている。
なお、本実施形態では、塗装ミスト処理装置10が実施する各工程を詳細に説明するため脱離部4と分離部5とを分割して説明しているが、脱離部4と分離部5とが一体化した構造であっても構わない。また、搬送ラインL3、搬送路7、および搬送ライン4が一体化した構造であってもよい。
以下、上記で説明した塗装ミスト処理装置10を用いた実施例について説明する。
<実施例1>
実施例1の塗料ミスト処理装置10では、粒子充填槽2には、フィルタ粒子1として、平均粒径(直径)2mmのアルミナ製フィルタ粒子と平均流径4mmのアルミナ製フィルタ粒子とを混合して使用し、塗料ミスト含有ガスの通風方向の厚みが20mmとなるように充填した。また、脱離部4はフィルタ粒子1を回旋させて塗料成分を脱離する構造とし、分離部5は、高風速ガスを導入して塗料成分を塗料回収部に収容する構造とした。
上記のように構成した実施例1の塗料ミスト処理装置10に対して、アクリル樹脂系の塗料ミストを1.8g/min含んだ塗料ミスト含有ガス10m/minを発生させ、粒子充填槽2に導入した。なお、実施例1で用いた塗料ミストの平均粒径は10〜100μmと推定される。
上記塗料ミスト含有ガスを導入した実施例1の塗料ミスト処理装置10について、塗料ミスト除去効率および圧力損失を測定した。塗料ミスト除去効率は、粒子充填槽2の入口ガスと出口ガスとをガラス濾紙に吸引し、塗料ミストを捕集し、その重量を測定し、透過率から求めた。また、圧力損失は、粒子充填槽2の入口ガスダクトと出口ガスダクトとの静圧を測定し、その差圧から求めた。
結果、塗料ミスト処理装置10の稼動0.1時間後、2時間後、4時間後の塗料ミスト除去効率は99%、99%、99%であり、圧力損失は600、610、600Paであった。時間が経過しても圧力損失が安定していることから、実施例1の塗料ミスト処理装置10は、塗料成分の捕集、脱離、分離を安定して行えることがわかる。
<実施例2>
実施例2の塗料ミスト処理装置10は、粒子充填槽2には、フィルタ粒子1として、平均粒径2mmのフィルタ粒子のみを使用した以外は、実施例1の塗料ミスト処理装置10と同構造とした。また、実施例2の塗料ミスト処理装置10に対して、導入した塗料ミスト含有ガスも導入条件も実施例1と同じにし、同じ操作、同じ測定を行った。
実施例2では、塗料ミスト処理装置10の稼動0.1時間後、2時間後、4時間後の塗料ミスト除去効率は99%、99%、99%であり、圧力損失は650、740、730Paであった。圧力損失が稼働0.1後から2時間後で上昇する経時変化が確認され、その後も圧力損失の値が回復しなかった。このことから、実施例2では、塗料成分が一部フィルタ粒子1に残存していると考えられる。稼働4時間後で圧力損失は安定していることから、実施例2の塗装ミスト処理装置10は、塗料成分の一部は残存するが、安定して塗料成分の捕集、脱離、分離を行えることがわかる。
以上で説明した実施の形態および各実施例は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 フィルタ粒子
2 粒子充填槽
3 粒子排出部
4 脱離部
5 分離部
6 塗料回収部
7 循環路
8 塗料成分
9 凸凹部
10 塗料ミスト処理装置
L1〜L5 搬送ライン

Claims (9)

  1. 塗料成分を付着するフィルタ粒子が充填され、該塗料成分から成る塗料ミストを含有する塗料ミスト含有ガスを導入することで、該塗料成分を前記フィルタ粒子に付着させて除去し、塗料成分が除去された処理済ガスを排出する粒子充填槽と、
    前記塗料成分が付着したフィルタ粒子から該塗料成分を脱離する脱離部と、
    前記粒子充填槽から前記離脱部へフィルタ粒子を排出させる粒子排出部と、
    前記脱離部にて脱離された塗料成分とフィルタ粒子とを分離する分離部と、
    前記分離部にて分離されたフィルタ粒子を再び前記粒子充填槽へ充填する循環路と、
    を備えたことを特徴とする塗料ミスト処理装置。
  2. 前記塗料ミスト含有ガスの前記粒子充填槽への導入方向と、前記フィルタ粒子の前記粒子充填槽内での流動方向とが、垂直関係にあることを特徴とする請求項1に記載の塗料ミスト処理装置。
  3. 前記フィルタ粒子として、重量の異なる2種類以上のフィルタ粒子を使用することを特徴とする請求項1または2に記載の塗料ミスト処理装置。
  4. 前記脱離部は、塗料成分が付着したフィルタ粒子同士の衝突により、フィルタ粒子から塗料成分を脱離させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の塗料ミスト処理装置。
  5. 前記脱離部は、表面に凹凸形状を有する凹凸部を備え、塗料成分が付着したフィルタ粒子を該凹凸部の表面に接触させてフィルタ粒子から塗料成分を脱離させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の塗料ミスト処理装置。
  6. 前記脱離部は、加熱処理により塗料フィルタ粒子から塗料成分を脱離させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の塗料ミスト処理装置。
  7. 前記分離部は、フィルタ粒子と脱離された塗料成分とに高風速ガスを通気させ、重量差によって両者を分離することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の塗料ミスト処理装置。
  8. 前記分離部は、フィルタ粒子と脱離された塗料成分とを液体に浸漬させて比重差によって両者を分離することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の塗料ミスト処理装置。
  9. 塗料成分から成る塗料ミストを含有する塗料ミスト含有ガスをフィルタ粒子に接触させ、該塗料成分を前記フィルタ粒子に付着させて除去し、塗料成分が除去された処理済ガスを排出する排出工程と、
    前記塗料成分が付着したフィルタ粒子から該塗料成分を脱離する脱離工程と、
    前記脱離工程にて脱離された塗料成分とフィルタ粒子とを分離する分離工程と、
    前記分離工程にて分離されたフィルタ粒子を再び前記排出工程で用いるように循環させる循環工程と、
    を含むことを特徴とする塗料ミスト処理方法。
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