JP2017176644A - 創傷被覆材 - Google Patents

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Abstract

【課題】表皮細胞の増殖に必要な湿潤環境を形成するとともに、アルカリ成分の溶出による創面のpH上昇を抑制し、しかも創傷治癒成分及び抗菌性成分を溶出可能な創傷被覆材を提供する。【解決手段】酸性官能基を有する水溶性又は親水性の高分子で構成されるマトリックス層中に、ガラス組成としてB2O3とCaOを含有するガラス材が含まれていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、切創、裂傷、挫傷、火傷、褥瘡などの創面に対し、優れた治癒効果を示す創傷被覆材及びその製造方法に関する。
従来、創傷の治療としてまず消毒を行い、その後ガーゼで創面を保護する治療が行われている。しかしこのような治療方法は消毒によって表皮の細胞が死んでしまう。また創面が乾燥することによって表皮の細胞が増殖しにくくなることが近年分かってきた。
そこで形成外科医の夏井睦らは、消毒液とガーゼを用いた治療を行う代わりに創面の湿潤環境を保ち、繊維芽細胞の増殖を促進する治療法(moist wound healing)を提唱し、現在ではこの治療方法が広く普及している(非特許文献1)。このような治療方法において、創面の湿潤環境を保つために用いられる材料は創傷被覆材と呼ばれている。
ところで血液中のヘモグロビンと酸素の結合力は、pHが低くなると低下する。この現象は、ボーア効果と呼ばれる。ヘモグロビンが酸素を乖離しやすい程、血液中の酸素濃度が上昇し、繊維芽細胞により多くの酸素が供給されて繊維芽細胞の増殖、遊走が活発になる。さらに低pHは、黄色ブドウ球菌をはじめとする人体にとって有害な細菌の増殖を抑制する。よって創傷治癒促進の観点から、創面のpHは弱酸性に保つのが良いとされている。
WO2011/085092号公報
これからの創傷治療 夏井 睦 著 医学書院 (2003/08)
近年、ガラス成分が滲出液に溶出する事によって創傷治癒効果と抗菌性が発揮される創傷被覆材用ガラス繊維が開発されている(特許文献1)。この種の創傷被覆材用ガラス繊維を使用して治療する際は、創面にガラス繊維を貼り付けた後にガラス繊維が創面から外れないように創面周囲を包帯やサージカルテープなどで覆って固定する。しかしながら創傷被覆用ガラス繊維は、湿潤環境を保ちにくいことから、滲出液が少ない場合には創面が乾燥してしまうという問題がある。クリームや軟膏などの保湿剤をガラス繊維に含浸させて使用することも可能であるが、治療における作業性が悪化する。さらに作業者のハンドリングによって保湿剤の量が変化するため、最適な湿潤環境を安定して得ることが難しい。
また、ガラス繊維に含まれるアルカリ成分が溶出することによって創面のpHが上昇する。創面のpHが上昇するとヘモグロビンが酸素を乖離しにくくなり、繊維芽細胞の増殖が起こりにくくなる。また、人体にとって有害な細菌の増殖が活発になってしまう。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、表皮細胞の増殖に必要な湿潤環境を形成するとともに、アルカリ成分の溶出による創面のpH上昇を抑制し、しかも創傷治癒成分及び抗菌性成分を溶出可能な創傷被覆材を提供することを目的とする。
本発明の創傷被覆材は、酸性官能基を有する水溶性又は親水性の高分子で構成されるマトリックス層中に、ガラス組成としてBとCaOを含有するガラス材が含まれていることを特徴とする。
上記構成を有する本発明の創傷被覆材は、創面から流出する血液や滲出液がマトリックス層に吸収、保持されることから、創面上の湿潤環境が保ちやすくなり、表皮細胞の分裂、移動を促進する効果がある。また滲出液等に接触したマトリックス層の表面では高分子の酸性官能基の脱プロトン化が起こり、プロトンが滲出液に放出されて創面のpHの上昇を抑制する。しかもマトリックス層に吸収された血液や滲出液との接触によって、マトリックス層中に含まれるガラス材から表皮細胞の栄養素となるCa(カルシウム)や、細菌に対して殺菌効果を有するB(ホウ素)が溶出する。溶出したBやCaは創面に供給され、創傷治癒プロセスの促進と、創面への細菌の臨界的定着や感染を防止するための殺菌性の付与が可能になる。本発明の創傷被覆材は、これらの効果が相まって創傷を早期に治癒させることができる。
本発明においては、ガラス材が、ガラス繊維不織布、ガラス球状体、ガラス粉末、ガラス繊維、ガラスフレーク又はこれらの混合体であることが好ましい。
本発明においては、ガラス繊維不織布を構成する繊維の平均繊維径が100nm〜10μmであることが好ましい。
本発明においては、ガラス材が、酸化物換算の質量%で、SiO 0〜70%、B 5〜80%、CaO 1〜50%を含有するガラスからなることが好ましい。またガラス材が、酸化物換算の質量%で、さらにMgO 0〜20%、NaO 0〜20%、KO 0〜40%、P 0〜20%を含有するガラスからなることが好ましい。
上記構成を採用すれば、創傷治療を促進するCaやBを十分に創傷面に供給することができる。
本発明においては、ガラス材が、300〜500μmの粒度に分級された比重×0.256の重量分のガラスを37℃、60mlの擬似体液中に2日間浸漬し、1回/日の撹拌を行った溶出試験において、擬似体液中のB濃度が0.1〜70mMかつCa濃度が3.0〜12mMとなることが好ましい。
上記構成を採用すれば、創傷治療を促進するCaやBを十分に創傷面に供給することができる。
本発明においては、高分子が、カルボキシル基若しくはスルホ基を有する高分子からなることが好ましい。
本発明においては、高分子が、ポリアクリル酸、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、スルホン酸、ヒアルロン酸、メタクリル酸、マレイン酸、フタル酸、アジピン酸からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましい。
本発明においては、さらに保護層が設けられていることが好ましい。
上記構成を採用すれば、創傷被覆材の取り扱いが容易になるとともに、ガラス材やマトリックス層を汚れ、水分等から保護することができる。
本発明においては、保護層が、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、アクリル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、シリコーン系エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましい。
本発明においては、創面と接する面上に、さらに剥離紙が設けられていることが好ましい。
上記構成を採用すれば創傷被覆材の保管や取り扱いが容易になる。
本発明の一実施態様を示す概略断面図である。 保護層を有する本発明の一実施態様を示す概略断面図である。 保護層、粘着剤層及び剥離紙を有する本発明の一実施態様を示す概略断面図 である。
以下、本発明の創傷被覆材について詳述する。
本発明の創傷被覆材は、酸性官能基を有する水溶性又は親水性の高分子を主成分とするマトリックス層1と、マトリックス層中に含まれるガラス材2を備えることを特徴とするものである。図1〜図3は、本発明の創傷被覆材の概略断面図を示す。なお図1〜図3に示す態様は例示であり、本発明の創傷被覆材はこれらの態様に限定されるものではない。
(1)マトリックス層1
本発明の創傷被覆材において、図1に示すように、マトリックス層1は創面に接する第一の面1aと、第一の面と対向する第二の面1bを有する。
マトリックス層1は、酸性官能基を有する水溶性又は親水性の高分子を主成分とするものであり、高分子と高分子が絡み合った網目構造を有している。マトリックス層1は、水分と接触しなければ乾燥状態であり、水分と接触した場合には水分を吸収すると共に、官能基同士の電気的反発によって分子鎖間に隙間を生じ、この隙間に水分が浸潤する。その結果、適度な水分がマトリックス層中に保持されるとともに、マトリックス層1内部に含まれるガラス材2が滲出液や血液と接触可能になる。ガラス材2が滲出液や血液と接触すると、ガラス材からCaやBが溶出し、マトリックス層1を通過して創面に供給される。また滲出液が接触したマトリックス層の表面では、高分子の酸性官能基の脱プロトン化が起こり、滲出液中にプロトンが放出される。マトリックス層1は、この機能によって創面のpH上昇を抑制する。
酸性官能基を有する水溶性又は親水性の高分子の好適な例として、カルボキシル基若しくはスルホ基を有する高分子、より具体的にはポリアクリル酸、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、スルホン酸、ヒアルロン酸、メタクリル酸、マレイン酸、フタル酸、アジピン酸などが挙げられる。このような高分子を用いることによって、創面から流出する滲出液や血液をガラス材2に輸送することが可能になるとともに、創面のpH上昇を効果的に抑制することができる。
なおマトリックス層1には、ガラス材以外にも、創傷治癒促進のために少量の薬理学的活性成分を含有することができる。例えば成長因子(例えばTGF、bFGF、PDGF、EGF)、抗生物質(例えばグルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼニトウム、サルファ剤)、消毒剤(例えばポピドン、ヨード)、抗炎症剤(例えばヒドコロルチゾン、トリアムシノロン・アセトニド)、皮膚保護材(例えば酸化亜鉛)などを配合することができる。
(2)ガラス材2
本発明の創傷被覆材において、マトリックス層1中に含まれるガラス材2は、ガラス構成成分としてBとCaOを含有するガラスからなり、表皮細胞の栄養素となるCa(カルシウム)や、細菌に対して殺菌効果を有するB(ホウ素)を溶出する働きがある。同時にマトリックス層の保型性の向上に寄与する。
ガラス材2としては、ガラス繊維不織布、ガラス球状体、ガラス粉末、ガラス繊維、ガラスフレーク等、種々の形状のガラス材が使用可能である。中でもガラス繊維不織布は、マトリックス層の保型性向上効果が最も高く、またガラス球状体は複合化後の溶出挙動の均質性が最も高いという特徴がある。このため、ガラス材としてガラス繊維不織布、ガラス球状体又はこれらの混合体を用いるのが好ましい。なお本発明における「球状体」とは、厳密な意味での真球体に限定されるものではなく、略球状、略楕円状等の角のない丸みを帯びた粒子を意味する。また本発明では、球状体が複数連なった状態のものを含んでいてもよい。
ガラス材2としてガラス繊維不織布を用いる場合(即ち、ガラス球状体が含まれない場合)、ガラス繊維の平均繊維径は100nm〜10μmであることが好ましい。
ガラス材2としてガラス繊維不織布とガラス球状体の混合体を用いる場合、ガラス繊維の平均繊維径は100nm〜10μmであることが好ましく、ガラス球状体の平均直径は、500μm以下であることが好ましい。
ガラス材2としてガラス球状体を用いる場合(即ち、ガラス繊維不織布が含まれない場合)、ガラス球状体の平均直径は、50μm以下であることが好ましい。
ガラス繊維不織布の平均繊維径が大きすぎると比表面積が小さくなることから、ガラスの溶解速度が低下してCaやBを血液あるいは滲出液へ十分に提供することが難しくなり、創傷被覆材としての特性が低下する。一方、平均繊維径が小さすぎるとCaやBの供給が持続しにくくなり、頻繁に創傷被覆材を交換する必要が生じる。
ガラス球状体の平均直径が大きすぎると、比表面積が小さくなることから、ガラスの溶解速度が低下してCaやBを血液あるいは滲出液へ十分に提供することが難しくなり、創傷被覆材としての特性が低下する。
ここで「ガラス繊維不織布の平均繊維径」は、走査型電子顕微鏡(HITACHI s−3400N typeII)を用いてガラス繊維不織布の二次電子像または反射電子像を撮像し、前記走査型電子顕微鏡の測長機能を用いて50本のガラス繊維の直径を測定し、その平均値を平均繊維径とする方法により求めたものである。
また「ガラス球状体の平均直径」は、前記走査型電子顕微鏡を用いてガラス球状体の二次電子像または反射電子像を撮像し、前記走査型電子顕微鏡の測長機能を用いて50個のガラス球状体の直径を測定し、その平均値を平均直径とする方法により求めたものである。
ガラス材2を構成するガラスについて、ガラス組成を上記のように規定した理由を説明する。尚、各成分の含有範囲の説明において、%表示は質量%を指す。
は、ガラス網目構造において、その骨格をなす成分であるが、SiOのようにガラスの溶融温度を高くすることはなく、むしろ溶融温度を低下させる働きがある。また、血液あるいは滲出液に溶出することにより、殺菌効果を発揮する成分である。Bの好適な含有量は5〜80%、7〜65%、10〜55%、13〜40%、特に14〜28%である。Bの含有量が少なすぎると創面への細菌の臨界的定着、感染を防止するための殺菌性を得ることができない。Bの含有量が多すぎると創面に対して過剰な殺菌効果が働いて創傷治癒速度が低下する。
CaOはガラスの粘度を低下させる成分であり、また血液あるいは滲出液に溶出すると、細胞増殖を促進する効果を発揮する成分である。CaOの好適な含有量は1〜50%、5〜40%、10〜35%、15〜30%、特に15〜25%である。CaOの含有量が少なすぎると細胞増殖を促進する効果が得にくくなる。CaOの含有量が多すぎると液相温度が高くなって、ガラス溶融時に失透し、均質なガラスを得にくくなる。
またB及びCaO以外にも、SiO、MgO、NaO、KO及びPを含むことが好ましい。
SiOは、Bと同様に、ガラス骨格構造を形成する主要成分である。また、ガラスの粘度を上昇させる成分である。SiOの好適な含有量は0〜70%、0〜50%、5〜45%、20〜45%、特に25〜42%である。SiOの含有量が多くなりすぎるとガラスの血液あるいは滲出液に対する溶解速度が低下する。また繊維化温度(101.0dPa・sの粘度に相当する温度)が高くなることから、繊維化する場合にはコストが増加する。SiOの含有量が少なすぎるとガラスの粘度が低下し、液相粘度が著しく低下して、ガラス繊維に成形した場合にビーズ混入量が増加する。
MgOは、ガラス原料を溶融し易くする融剤としての働きを有する成分であると同時に溶融温度の低下に非常に有効であり、溶融時にガラスの泡切れを良くし、均質なガラスを作るのに役立つ成分である。MgOの好適な含有量は0〜20%、0〜10%、特に0.5〜8%である。MgO含有量が多すぎるとガラスの粘度が低下したり、液相粘度が低くなったりすることから、メルトブロー法等の方法で繊維状に成形する場合にはビーズ混入量が増加する。
NaOはガラスの粘度を低下させることによって、ガラスの溶融性や成形性を高める成分である。NaOの好適な含有量は0〜20%、1〜15%、特に2〜10%である。NaOの含有量が多すぎるとガラスの粘度が低下したり、液相粘度が著しく低くなったりすることから、メルトブロー法等の方法で繊維状に成形する場合にはビーズ混入量が増加する。
Oはガラスの粘度を低下させることによって、ガラスの溶融性や成形性を高める成分である。KOの好適な含有量は0〜40%、5〜30%、7〜20%、特に7〜15%である。KOの含有量が多すぎると、ガラスの粘度が低下したり、液相粘度が著しく低くなったりすることから、メルトブロー法等の方法で繊維状に成形する場合にはビーズ混入量が増加する。
はそれ自身でガラス化し、ガラスの網目を構成する成分である。Pの好適な含有量は0〜20%、0〜10%、特に0.1〜5%である。P含有量が多すぎると、ガラスの粘度が低下したり、液相粘度が著しく低くなったりすることから、メルトブロー法等の方法で繊維状に成形する場合にはビーズ混入量が増加する。
また上記した成分(B、CaO、SiO、MgO、NaO、KO、P)以外の成分も含みうる。ただし上記した成分の含有量が合量で98%以上、特に99%以上となるように組成を調節することが望ましい。その理由は、これらの成分の合量が98%未満の場合、意図しない異種成分の混入によって血液あるいは滲出液へのガラスの溶解速度が低下する。その結果、創傷被覆材としての特性が低下したり、生体適合性が低下したりする等の不都合が生じ易くなる。
上記した成分以外の成分として、例えば殺菌効果の向上のために、Cu、Ag、Zn、Sr、Ba、Fe、F、Mo、Au、Mn、Sn、Ce、Cl、La、W、Nb、Y等を
合量で2%まで含有してもよい。
ガラス材2を構成するガラスは、300〜500μmの粒度に分級された比重×0.256の重量分のガラスを37℃、60mlの擬似体液中に2日間浸漬し、1回/日の撹拌を行った溶出試験において、擬似体液中のB濃度が0.1〜70mMかつCa濃度が3.0〜12mMとなることが好ましい。この溶出試験による擬似体液中のB濃度が0.1mMより少ない場合、創傷被覆材として必要な殺菌効果が得にくくなる。一方、B濃度が70mMより多い場合、患者自身の細胞の増殖が抑制される可能性がある。また、Ca濃度が3.0mMより少ない場合、創傷被覆材として必要な細胞増殖の効果が得にくくなる。一方、Ca濃度が12mMより多い場合、細胞増殖の効果が持続しにくくなり、頻繁に創傷被覆材を交換する必要が生じる。
(3)保護層3
本発明の創傷被覆材は、図2、3に示すように、必要に応じてマトリックス層1の第二の面1b上に、水分不透過性の保護層3を設けることができる。保護層3は、マトリックス層1と接着可能な粘着性を有しており、また踵などの屈曲部位にも貼り付けできるように適度な柔軟性を有することが好ましい。
保護層3を設けることによって、創傷被覆材の取り扱いが容易になるとともに、マトリックス層1を汚れ、水分等から保護することができる。また図2のように、保護層3の周縁部31が皮膚と接触可能となるように、マトリックス層1よりも大きな保護層3を採用してもよい。このような構成とすれば、マトリックス層1から食み出した保護層3の周縁部31が皮膚との接着性に寄与することになり、創傷被覆材を皮膚に強固に接着固定することができる。
保護層3には、例えば水分不透過性のフィルムや救急絆創膏などに使用されるサージカルテープなどを使用することが好ましい。特に水分不透過性のフィルム、例えばポリウレタン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、アクリル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、シリコーン系エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有するフィルムからなることが好ましい。なお保護層3が水分透過性である場合、ガラス材2から溶出したCa(カルシウム)や、B(ホウ素)が、保護層を通して流出する可能性があり、創傷被覆材の創傷治癒効果や殺菌効果が低下し易くなる。
(4)粘着剤層4
マトリックス層1を構成する高分子は、それ自身が自己接着性を有することが多いが、接着性が十分でない場合、図3に示すように、マトリックス層1の第一の面1a上に粘着剤層4を形成することができる。ここで用いる粘着剤は、皮膚に対する良好な接着性を有するとともに、皮膚への刺激が少ないことが求められる。このような粘着剤としては、例えばアクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ゴム系、ポリビニルアルコール系、ポリアミド系、ポリ酢酸ビニル系、その他の合成樹脂を含有する粘着剤を使用することができる。
(5)剥離紙5
本発明の創傷被覆材は、マトリックス層1の創面と接する第一の面1a上に、剥離紙を設けることが好ましい。また図2のように保護層3の周縁部31が皮膚と接着可能な構成とした場合には、マトリックス層の第一の面1a及び保護層周縁部31の皮膚と接触する面3a上に剥離紙を設けることが好ましい。また図3のように粘着剤層4を形成した場合は、粘着剤層4上に剥離紙を設けることが好ましい。剥離紙を設けない場合、創傷被覆材の保管時や使用時に、マトリックス層の第一の面1a等に汚れが付着しやすくなるため、取り扱いが難しくなる。
(6)創傷被覆材の製造方法
次に、ガラス繊維不織布及びガラス球状体をガラス材として含む実施態様を例にとって、本発明の創傷被覆材を製造する方法を説明する。なお本発明の創傷被覆材を製造する方法はこれに限られるものではない。
まず調合したガラス原料バッチをガラス溶融炉に投入して溶融、ガラス化し、均質化する。次に溶融ガラスを吐出ノズルを備えた貴金属製のノズル部材に供給する。次いで粘度が100.5〜101.5dPa・sとなるように調整しながら溶融ガラスをノズル部材から流下させ、吐出ノズルの側面、両面または全周から高速エアーを吹き付けるいわゆるメルトブロー法にて溶融ガラスを繊維化する。このとき一部のガラスは表面張力によってビーズ状となることが多い。続いて繊維状(及びビーズ状)のガラスを、金属製ネットを有するコンベア上に均一な厚みになるように連続的に堆積させた後、圧延ローラーにて所望の肉厚に調整する。このようにして、ガラス繊維不織布或いはガラス繊維不織布とガラス球状体の混合体からなるガラス材1を得ることができる。なおガラス球状体を単独で作製する場合、上記方法において、流下する溶融ガラスの粘度を100.01〜100.5dPa・sとなるように調整すればよい。またガラスの繊維化は、上記以外にも例えばガラス吐出ノズルと該ノズル部材に対向するように配置されたターゲット電極間に高電圧を印加し、吐出ノズルから吐出される帯電した溶融ガラスを電極部材側に引き寄せつつ繊維状に成形する、いわゆるエレクトロスピニング法や、溶融ガラスをフォアハースから流下させてスピナー(回転体)に導入し、このスピナーを高速回転させてスピナー側壁部に設けられたオリフィスから繊維状ガラスを吐出する、いわゆる遠心法を採用することもできる。
次に、内表面を剥離処理した型枠内に、ガラス材と粘稠水溶液状にした高分子を投入し、ガラス材の空隙及び周囲を高分子で満たした状態となるようにする。
続いて、ガラス材と高分子の複合体を乾燥させることにより、高分子で構成されたマトリックス層内部にガラス材を含む創傷被覆材を得ることができる。なお乾燥条件は、常温乾燥(例えば30℃で7日間保持)や凍結乾燥(例えば−20℃で1日間凍結後に30℃で8時間解凍のサイクルを15回繰り返し)を適宜採用すればよい。また得られた創傷被覆材は、ガラス材の一部が表面に露出していてもよい。
なお保護層3を設ける場合は、まず保護層となる材料(例えば水分不透過性フィルム、不織布を台紙とするテープ等)を用意する。次いでマトリックス層1の第二の面2b上に、保護層となる材料を貼り合わせることによって保護層3を形成することができる。
また粘着剤層4を設ける場合は、まず粘着材料を混練し、これを加圧プレス法によりシート状に成形する。次いでマトリックス層1の第一の面1a上に、作製したシート状粘着剤を貼り合わせることによって粘着剤層4を形成することができる。
さらに必要に応じてマトリックス層1の第一の面1a上、或いは粘着剤層4上に剥離紙を付着させる。
以上の工程によって作製された本発明の創傷被覆材は、滲出液等が少ない創面であっても表皮細胞の増殖に必要な湿潤環境を迅速に形成することができる。またガラスのアルカリ成分の溶出による創面のpH上昇を抑制し、繊維芽細胞が増殖し易い環境を提供できる。さらにガラス材から創傷治癒を促進する成分と抗菌性を有する成分を溶出することによって創傷治癒プロセスを促進し、創面への細菌の臨界的定着や感染を防止するための殺菌性を発現する。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。なお本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)ガラス材のガラス組成
表1は、本発明で使用するガラス材の組成例(試料No.1〜6)を示している。
まず、表1のガラス組成になるように、天然原料、化成原料等の各種ガラス原料を秤量、混合して、ガラスバッチを作製した。次に、このガラスバッチを白金ロジウム合金製坩堝に投入した後、間接加熱電気炉内で1200〜1550℃で4時間加熱して、溶融ガラスを得た。尚、均質な溶融ガラスを得るために、加熱時に、耐熱性撹拌棒を用いて、溶融ガラスを複数回攪拌した。続いて、得られた溶融ガラスを耐火性鋳型内に流し出し、空気中で放冷して塊状のガラス試料を得た。得られた各試料につき、疑似体液中での溶出試験、及びガラスの液相粘度を測定した。結果を表1に示す。
なお溶出試験は次のようにして測定した。まず、塊状のガラス試料を粉砕し、直径300〜500μmの粒度のガラスを比重×0.256の重量分だけ精秤し、続いて容量100mlのポリプロピレン容器(PP容器)に擬似体液60mlを入れ、ガラス試料を浸漬して、37℃、2日間の条件で溶出試験を行った。その際、1回/日の撹拌を行った。撹拌は前記PP容器を手で数回振る事によって行った。溶出試験後に試験溶液を濾過し、ICP−OESを用いて溶出液中のB、Ca濃度を定量した。
溶出試験に用いた擬似体液は、次のようにして作製した。
まず100mlの蒸留水を入れたビーカーをスターラーにセットした。次に各試薬(7.995g/LのNaCl、0.353g/LのNaHCO3、0.224g/LのKCl、0.174g/LのK2HPO4、0.305g/LのMgCl2・6H2O、0.368g/LのCaCl2・2H2O、0.071g/LのNa2SO4)を秤量し、それぞれの試薬が完全に溶けてから次の試薬を順に蒸留水に加えて溶かし、溶液を作製した。なお薬包紙についた試薬は、蒸留水をかけて溶液に溶かした。次に10mlの35%塩酸に蒸留水90mlを加えて希釈塩酸を作製し、これを濁りがなくなるまで溶液に少しずつ加えた。次に溶液を2Lのビーカーに移し、825mlの蒸留水を加えてホットスターラーで撹拌した。次にpHメーターを準備し、スポイトで希釈塩酸を徐々に入れて溶かし、pH2にした。続いて6.057(g/L)のトリスヒドロキシメチルアミノメタン(トリスバッファー)を溶液に入れて溶かし、pH8にした後、ホットスターラーで加熱しながら希釈塩酸を徐々に加え、最終的に液温37℃においてpH7.25の溶液にした。この溶液を有栓メスシリンダーに移し、蒸留水を加えて1Lにし、溶液が混合されるようによく振り混ぜた。このようにして得られた溶液をポリビンに移したのち、冷蔵庫内で1日以上保管して、実験に用いる疑似体液を得た。
なお擬似体液中の無機イオン濃度の理論値は、Na+が142.0、K+が5.0、Mg2+が1.5、Ca2+が2.5、Cl−が148.8、HPO4−が1.0である。(単位はすべてmM)。
液相粘度の測定は次のようにして行った。
まず、塊状のガラス試料を粉砕し、300〜500μmの範囲の粒度となるように調整し、耐火性の容器に適切な嵩密度となるよう充填した。次にこの耐火性容器を、間接加熱型の温度勾配炉内に入れて静置し、大気雰囲気中で16時間加熱した。続いて温度勾配炉から、耐火性容器ごと試験体を取り出して室温まで冷却した後、光学顕微鏡によって結晶析出箇所を判定し、予め作製した温度勾配炉内の温度勾配グラフを用いて結晶析出温度(液相温度)を求めた。
さらに塊状のガラス試料を適正な寸法に破砕し、なるべく気泡が巻き込まれないようにアルミナ製坩堝に投入し、続いてアルミナ坩堝を加熱して試料を融液状態とし、白金球引き上げ法によって複数の温度におけるガラスの粘度の計測値を求め、Vogel−Fulcher式の定数を算出して粘度曲線を作成した。このようにして得られた粘度曲線から液相温度における粘度を求め、これを液相粘度の測定値とした。
(2)ガラス材の作製
上記の方法で作製した塊状のガラス試料No.1〜No.6を用いて、ガラス材、具体的にはガラス繊維不織布とガラス球状体の混合体又はガラス球状体を作製した。
ガラス繊維不織布とガラス球状体の混合体の作製方法は次の通りである。まずガラス吐出ノズルを備えた貴金属製のポットに塊状のガラス試料を投入し、通電加熱によってガラス試料をリメルトした。次に、リメルトした溶融ガラスを100.5〜101.5dPa・sの粘度となるように調整して吐出ノズルから流下させるとともに高速エアーを吹き付けて溶融ガラスを延伸、繊維化した。このとき溶融ガラスの一部は表面張力によってビーズ化した。このようにして成形された繊維状及びビーズ状ガラスの混合体を、金属製ネットを有するコンベア上に均一な厚みになるように連続的に堆積させた。その後、ガラス堆積物を水平台上に敷設し、ローラーを用いて厚み1.0〜2.0mmの不織布となるように成形することにより、ガラス繊維不織布とガラス球状体を含むガラス材を得た。なおガラス材に含まれるビーズは70質量%以下であった。
ガラス球状体単体の作製方法は、下記の通りである。まず上記と同様の方法でガラス試料をリメルトした。続いて溶融ガラスの粘度が100.01〜100.5dPa・sとなるように調整し、上記同様の方法で高速エアーを吹き付けることによって、溶融ガラスをビーズ化した。
(3)創傷被覆材の作製
前記ガラス材を用いて、実施例1〜5の創傷被覆材を作製した。
[実施例1]
まずポリ乳酸(PLA)88.5質量%、ポリビニルアルコール(PVA)11.5質量%を純水に投入し、均一になるまで撹拌して粘稠水溶液を得る。次にポリマー製の型枠内に、No.1の組成を有するガラス繊維不織布とガラス球状体の混合体(ガラス繊維不織布を構成する繊維の平均繊維径:0.9μm、ガラス球状体の平均直径:50μm)を入れ、粘稠水溶液を注入、含浸させる。その後、これらの材料を型枠内に保持した状態で、−20℃で1日間凍結し、30℃で8時間保存して解凍するサイクルを計15回行うことによって乾燥させる。
このようにしてPLA及びPVAからなるマトリックス層中に、不織布及び球状のガラス材が配合された創傷被覆材を得る。
[実施例2]
まずポリアクリル酸(PAA)81.2質量、ポリビニルアルコール(PVA)18.8質量%を純水に投入して均一になるまで撹拌し、脱泡して粘稠水溶液を得る。次にポリマー製の型枠内に、No.1のガラス組成を有するガラス球状体(平均直径:2μm)を入れ、粘稠水溶液を注入、含浸させる。その後、これらの材料を型枠内に保持した状態で、−20℃で1日間凍結し、30℃で8時間保存して解凍するサイクルを計15回行うことによって乾燥させる。
このようにして、PAA及びPVAからなるマトリックス層中に、ガラス球状体が配合された創傷被覆材を得る。
[実施例3]
実施例2で使用したガラス球状体に代えて、No.2のガラス組成を有するガラス繊維不織布とガラス球状体の混合体(平均繊維径:1.1μm、平均直径:30μm)を使用し、その他の条件は実施例2と同様にして作製する。このようにしてPAA及びPVAからなるマトリックス層中に、不織布及び球状のガラス材が配合された創傷被覆材を得る。
[実施例4]
PAA 71.5wt%、PVA 28.5wt%を純水に投入して均一になるまで撹拌し、脱泡して粘稠水溶液を得る。次にポリマー製の型枠内に、No.3の組成を有するガラス繊維不織布とガラス球状体の混合体の混合体(平均繊維径:0.8μm、平均直径:100μm)を入れ、粘稠水溶液を注入、含浸させる。その後、これらの材料を型枠内に保持した状態で、30℃で7日間保存して乾燥させる。
さらに、マトリックス層の創面側と対向する面(第二の面)上にポリウレタン製粘着フィルムを貼り付ける。
このようにしてPAA及びPVAからなるマトリックス層中に、不織布及び球状のガラス材が配合されるとともに、表面にポリウレタン製の保護層が形成された創傷被覆材を得る。
[実施例5]
実施例1で使用したガラス繊維不織布・ガラス球状体混合体に代えて、No.4のガラス試料を用いたガラス繊維不織布・ガラス球状体混合体(平均繊維径:1.0μm、平均直径:80μm)を使用し、その他の条件は実施例1と同様にして作製する。このようにして、PLA及びPVAからなるマトリックス層中に、不織布及び球状のガラス材を配合した複合体を作製する。
さらに、マトリックス層の創面側と対向する面(第二の面)上に、ポリプロピレン製粘着フィルムを貼り付ける。
またイソプレンゴム(IR)及びポリイソブチレン(PIB)を混練し、ゴム接着剤を作製した。これを加圧プレス法によりシート状に成形した後、マトリックス層の創面側となる面(第一の面)上に貼付する。
このようにして、PLA及びPVAからなるマトリックス層中にガラス繊維不織布・ガラス球状体混合体が配合され、マトリックス層の一方の面にポリプロピレンからなる保護層が、他方の面にIR及びPIBからなる粘着剤層が、それぞれ形成された創傷被覆材を得る。
なおガラス繊維の平均繊維径及びガラス球状体の平均直径は以下のようにして求める。
ガラス繊維不織布を構成するガラス繊維の平均繊維径は走査型電子顕微鏡(HITACHI s−3400N typeII)を用いてガラス繊維不織布の二次電子像または反射電子像を撮像し、前記走査型電子顕微鏡の測長機能を用いて50本のガラス繊維の直径を測定し、その平均値を平均繊維径とする方法により求める。
ガラス球状体の平均直径は、前記走査型電子顕微鏡を用いてガラス球状体の二次電子像または反射電子像を撮像し、前記走査型電子顕微鏡の測長機能を用いて50個のガラス球状体の直径を測定し、その平均値を平均直径とする方法により求める。
1 マトリックス層
2 ガラス材
3 保護層
4 粘着剤層
5 剥離紙

Claims (11)

  1. 酸性官能基を有する水溶性又は親水性の高分子で構成されるマトリックス層中に、ガラス組成としてBとCaOを含有するガラス材が含まれていることを特徴とする創傷被覆材。
  2. ガラス材が、ガラス繊維不織布、ガラス球状体、ガラス粉末、ガラス繊維、ガラスフレーク又はこれらの混合体であることを特徴とする請求項1に記載の創傷被覆材。
  3. ガラス繊維不織布を構成する繊維の平均繊維径が100nm〜10μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の創傷被覆材。
  4. ガラス材が、酸化物換算の質量%で、SiO 0〜70%、B 5〜80%、CaO 1〜50%を含有するガラスからなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の創傷被覆材。
  5. ガラス材が、酸化物換算の質量%で、さらにMgO 0〜20%、NaO 0〜20%、KO 0〜40%、P 0〜20%を含有するガラスからなることを特徴とする請求項4に記載の創傷被覆材。
  6. ガラス材が、300〜500μmの粒度に分級された比重×0.256の重量分のガラスを37℃、60mlの擬似体液中に2日間浸漬し、1回/日の撹拌を行った溶出試験において、擬似体液中のB濃度が0.1〜70mMかつCa濃度が3.0〜12mMとなることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の創傷被覆材。
  7. 高分子が、カルボキシル基若しくはスルホ基を有する高分子からなることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の創傷被覆材。
  8. 高分子が、ポリアクリル酸、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、スルホン酸、ヒアルロン酸、メタクリル酸、マレイン酸、フタル酸、アジピン酸からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の創傷被覆材。
  9. さらに保護層が設けられていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の創傷被覆材。
  10. 保護層が、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、アクリル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、シリコーン系エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の創傷被覆材。
  11. 創面と接する面上に、さらに剥離紙が設けられていることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の創傷被覆材。
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