図1〜図3は、本実施形態の給電ボックス(給電ボックス1)の概要を示している。図1は、機能面170が露出した開状態の給電ボックス1を示し、図2は、機能面170が保護カバー50に覆われて保護された閉状態の給電ボックス1を示している。また、図3は、給電ボックス1の分解斜視図を示している。図1及び図2では、給電ボックス1は対象物2に取り付けられている。
図1〜図3では、3次元的に給電ボックス1を説明するため、X軸、Y軸及びZ軸を設定している。X軸、Y軸及びZ軸は、垂直な関係にある。以下の給電ボックス1の説明では、特に断りのない限り、便宜上、Z軸の正の方向を前方向、Z軸の負の方向を後方向、Y軸の正の方向を上方向、Y軸の負の方向を下方向、X軸の正の方向を右方向、X軸の負の方向を左方向とする。また、前方向と後方向とを合わせて前後方向といい、上方向と下方向とを合わせて上下方向といい、右方向と左方向とを合わせて左右方向という。なお、構成の位置関係を表す際には、左右方向を単に側方ということがある。本実施形態の給電ボックス1の通常の使用方法では、上下方向は、通常、鉛直方向(地表面に対して垂直な方向)となる。上下方向は、設置面2Aに垂直な方向である。保護カバー50の回転軸の軸方向は、左右方向である。なお、図4以降の図においても、給電ボックス1を説明するために、X軸、Y軸及びZ軸が、適宜、表されている。図5、図6、図10及び図11A〜図11Cにおいて、丸の中心に点が入った記号は、紙面に垂直に奥から手前に向かう方向を示す。
図3に示すように、給電ボックス1は、給電ブロック70と、支持体40と、筐体10と、保護カバー50と、2つの化粧カバー60とを備えている。図3では、筐体10が分解された状態を示しており、第1本体20と第2本体30とを合わせることにより、筐体10が構成される。また、保護カバー50は分解された状態を示しており、保護カバー本体500とカバー回転軸501とを合わせることにより、保護カバー50が構成される。
給電ブロック70は、図3に示すように、直方体状の部材である。給電ブロック70は、外部機器3に給電を行うための機能面170を有している(図12参照)。給電ブロック70は、いわゆる配線用差込接続器で構成される。機能面170は、給電ブロック70の長方形状となった前面で構成される。機能面170では、給電のための接続を行う給電接続部70Aが露出している。給電接続部70Aは、複数の差込口70aを有しており、この差込口70aの内部に、給電端子が配置されている。給電接続部70Aの差込口70aはプラグの差し込みが可能であり、この差し込まれたプラグを通して外部の電気機器に給電端子から電力を供給することができる。給電端子は、金属材料などの導電体により構成されており、この導電体とプラグとが電気的に接続される。
給電ブロック70は、複数の給電接続部70Aを有している。複数の給電接続部70Aは、図1では、AC給電部701と、USB給電部702とを含んでいる。AC給電部701は、交流(AC)の電源用端子を有している。電源用端子は、プラグの栓刃を受ける刃受けを備えている。USB給電部702は、例えばスマートフォンなどの携帯機器の充電の際に、電源用に使用可能な端子を有している。AC給電部701は、一対の差込口70aを有しており、この一対の差込口70aにプラグが差し込まれて、プラグに電力が供給される。一対の差込口70aは、上下方向に並んでいる。上下方向に並んだ一対の差込口70aのうち、下側の差込口に、接地側の端子(いわゆるW端子)が配置される。USB給電部702は、左右方向に並んだ2つの差込口70aを有している。この2つの差込口70aは、単独で使用可能である。USB給電部702は、AC−DCコンバータ等の電気回路を内蔵しており、この電気回路から、携帯機器などの外部の機器に電力を供給する。
図4は、化粧カバー60を取り外した状態の給電ボックス1を示している。筐体10は、箱状となっており、図1〜図4から分かるように、給電ブロック70を収容している。ただし、機能面170は筐体10に覆われず、外部に露出している。そのため、給電端子を通して外部の機器への電力の供給が可能になる。
筐体10は、第1本体20と第2本体30とにより構成されている。第1本体20及び第2本体30は樹脂成形品である。第1本体20は、筐体10の前部を構成し、第2本体30は、筐体10の後部を構成する。給電ブロック70の後部は、第2本体30により覆われている。給電ブロック70の上部及び両側部は、第1本体20及び第2本体30により覆われている。筐体10は、実質的に、左右対称な形状を有する。実質的に、第1本体20は左右対称な形状であり、第2本体30は左右対称な形状である。
第1本体20は、その前面に、開口部21を有している。開口部21は、機能面170を露出させるための開口である。開口部21は、給電ブロック70の前面に対応した大きさを有する。開口部21は、左右方向に長い長方形である。
第2本体30は、第1本体20に結合される。第1本体20と第2本体30との結合により、筐体10が形成される。本実施形態では、第2本体30の両側部に設けられた係合部31が、第1本体20の両側部に設けられた係合受部22に引っ掛かることにより、第1本体20と第2本体30とが結合され、筐体10が箱状の状態となる。ただし、第1本体20及び第2本体30は、弾性変形が可能であるため、弾性変形によって引っ掛かりを外し、結合前の状態に戻すことができる。つまり、第1本体20及び第2本体30は、着脱可能に結合されている。
第2本体30は、図3に示すように、ノックアウト部33を有している。ノックアウト部33は、給電ブロック70の後方に配置されている。ノックアウト部33は、第2本体30の凹みにより設けられている。第2本体30は、ノックアウト部33が設けられた部分の厚みが薄くなっている。ノックアウト部33は、複数のリブ33aに囲まれている。給電ボックス1の後方から電気配線を接続する方法を採用する場合には、ノックアウト部33を除去することにより、孔を形成することができる。このとき、ノックアウト部33の周囲には複数のリブ33aが設けられているため、第2本体30が破損されにくい。このようにして形成された孔を通して、給電ブロック70に電気接続するための電気配線を通すことができる。ただし、給電ボックス1の下方から電気配線を接続するときには、ノックアウト部33は除去されなくてよい。ノックアウト部33は凹んでおり、ノックアウト部33の周囲にはリブ33aが設けられているため、ノックアウト部33が除去されると、形の整った孔が形成される。ノックアウト部33は、ペンチなどの工具により容易に除去することができる。
給電ブロック70は、筐体10に固定されている。給電ブロック70は、その両側面に突出した係合突起72を有している。第1本体20は、係合突起72に対応する位置に係合用孔24を有しており、この係合用孔24に係合突起72が入ることにより、給電ブロック70が第1本体20に固定される。給電ブロック70を筐体10に収容する際には、給電ブロック70を第1本体20に固定し、その後、第1本体20と第2本体30とを結合することができる。そのため、開口部21に機能面170を配置させることが容易になり、筐体10に給電ブロック70を収まりよく外観を整えて配置させることができる。
支持体40は、給電ボックス1を対象物2に固定する。支持体40は、対象物2の設置面2Aに設置される。支持体40は、金属製である。支持体40は、例えば、金属板の加工により形成される。支持体40は、設置孔43を有している。設置孔43は、ネジや釘などの設置具が通される貫通孔である。図3の支持体40では、設置孔43は4つ設けられる。設置孔43の数が4つ以上であると、4点以上で支持体40を対象物2に固定することができるため、設置強度が向上する。設置孔43を通して対象物2に設置具が打ち込まれることで、支持体40は、対象物2に固定される。支持体40が対象物2に設置される面は、設置面2Aである。設置面2Aは、平坦な面である。設置面2Aは地表面に対して平行な面である。
対象物2は、什器などであってよい。什器としては、例えば、机、棚、カウンター台などが挙げられる。
支持体40は、図3に示すように、設置面2Aと接する基部45と、基部45の両側端から斜め上方に延びる支持体側部46と、支持体側部46の上端から側方に突出する接合部41とを有している。本実施形態では、支持体側部46は2つ設けられ、接合部41は2つ設けられている。基部45の中央には、開口45aが設けられている。開口45aがあると、開口45aを通して電気配線を通すことができ、給電ブロック70との電気接続が容易になる。また、開口45aがあると、基部45と設置面2Aとの接触面積が小さくなるため、設置面2Aの表面粗さに起因したがたつきが抑制され、支持体40の固定強度が向上する。各接合部41は、筐体10との接合を行うためのネジ孔41aを2つ有している。ネジ孔41aは、ネジ溝を有しており、ネジの取り付けが可能である。ネジ孔41aは、貫通孔となっている。基部45の前端には、差し込み部47が設けられている。差し込み部47は、前方に突出した片で構成されている。差し込み部47は、第1本体20に設けられた受け部によって受け入れられる。この受け部は、差し込み部47を受けることができる形状を有する。差し込み部47が受け部に挿入されることで、支持体40と第1本体20との相対的な位置関係が規制される。これにより、給電ボックス1の設置の際に、第1本体20と支持体40とを仮固定することができる。また、突出部11と、その突出部11に対応する接合部41との位置決めが容易になる。
支持体40と筐体10とは、図4に示すように、接合部分80において接合される。支持体40は、筐体10を支持する。接合部分80は、筐体10の両側部に配置されている。筐体10は、筐体10の左右方向の両側面から側方に突出する複数の突出部11を有している。本実施形態では、複数の突出部11は、第1本体20に配置される第1突出部211と、第2本体30に配置される第2突出部311とを含んでいる。第1突出部211は、第1本体20の両側部に設けられており、合計2個である。第2突出部311は、第2本体30の両側部に設けられており、合計2個である。図3に示すように、突出部11は、接合孔11aを有している。1つの突出部11に、1つの接合孔11aが設けられている。接合孔11aは貫通孔である。一方、支持体40は、突出部11に対応して配置される接合部41を有している。接合部41は、筐体10の側方に飛び出す。筐体10は、第1本体20と第2本体30との境界部分に接合部41を飛び出させるための間隙18を有している(図6参照)。間隙18は、筐体10の左右両側に設けられており、合計2個である。支持体40の基部45及び支持体側部46は、筐体10に収容される。組み立て後の給電ボックス1では、接合部41は、間隙18から飛び出し、突出部11の下方に配置される。そして、ネジで構成される接合具81によって、突出部11と接合部41とが接合される。具体的には、接合具81が接合孔11aを通り、ネジ孔41aに締め付けられる。これにより、接合部分80において突出部11と接合部41とが接合され、筐体10は、支持体40に固定される。接合部分80とは、突出部11と、接合部41と、接合具81とを意味する。接合部分80は、突出部11と接合部41とが接合される部分である。本実施形態では、第1本体20及び第2本体30は、左右両側に複数の突出部11を有しており、その複数の突出部11が支持体40に接合される。そのため、筐体10と支持体40との取付強度が向上する。
本実施形態では、接合部41は、支持体側部46の上端から斜め下方(すなわち設置面2Aに近づく方向)に向かって延びている。また、突出部11は、接合部41に対応するように、斜め下方(すなわち設置面2Aに近づく方向)に向かって突出している。このため、接合具81の取り付けの際には、ドライバなどの治具を斜めに向けて接合具81を取り付けることができるため、接合具81の取り付けが容易になる。
化粧カバー60は、筐体10に取付けられるカバーである。化粧カバー60は、筐体10の両側部に配置されており、合計2個である。化粧カバー60は、筐体10の一側面において、2つの突出部11と1つの接合部41と2つの接合具81とを覆っている。これにより、接合部分80は、隠され、外部に露出しなくなる。間隙18も化粧カバー60に覆われ、隠される。化粧カバー60によって、接合具81を含む筐体10と支持体40とが接合する部分(接合部分80)が隠されることにより、給電ボックス1の外観が整えられ、給電ボックス1の見栄えがよくなる。そのため、給電ボックス1の見栄えを良くしながら、固定強度を確保することができる。また、化粧カバーは、第1本体20と第2本体30との境界を跨って配置されている。そして、化粧カバー60は、第1本体20と第2本体30とが接合される部分(係合受部22及び係合部31)を覆っている。そのため、第1本体20と第2本体30とが接合された部分を隠すことができるため、給電ボックス1の見栄えがさらによくなる。また、第1本体20と第2本体30とが接合された部分を隠すことにより、この接合された部分から異物が侵入するのを抑制することができ、給電ボックス1の防塵性及び防水性が向上する。また、筐体10と化粧カバー60とによって、支持体40が囲まれるため、支持体40は外部に露出せず、隠されている。そのため、給電ボックス1の見栄えをさらに良くしながら、固定強度を確保することができる。
筐体10は、化粧カバー60が取り付けられる2つの取付面101と、開口部21が配置される開口面102とを有している。本実施形態では、取付面101は、筐体10の両側面として、2つ存在する。開口面102は、筐体10の前面であり、機能面170が露出する面となる。取付面101は、開口面102に隣り合う面である。取付面101は、設置面2Aに対して立ち上がる面となっている。開口面102は、設置面2Aに対して立ち上がる面となっている。設置面2Aに対して立ち上がる面とは、ここでは、面の主要な部分(出っ張り及び凹みを除いた部分)と設置面2Aとのなす角が60度以上となる面のことを意味する。
図5は、取付面101に対向する方向で見た給電ボックス1を示している。図5では、給電ボックス1を側方から(右から左に)見ている。ただし、化粧カバー60によって取付面101の大部分は隠されている。
図6は、化粧カバー60を取り外した状態において、給電ボックス1を、右側から、取付面101に対向するようにして見た様子を示している。図6は、図5の給電ボックス1から、化粧カバー60を取り外した状態といってよい。取付面101とは、筐体10の側面全体を意味する。取付面101は、筐体10の右側面と左側面とに設けられている。以下では、筐体10の右側面の様子が主に説明されるが、この説明は、筐体10の左側面にも同様に適用される。
図5及び図6から分かるように、本実施形態では、化粧カバー60は、取付面101への投影面積が、取付面101の面積よりも小さくなっている。給電ボックス1は、対象物2の外面(通常は上面)に飛び出して設けられるため、給電ボックス1の飛び出しが大きいと、給電ボックス1が目立ち、見栄えがよくなくなるおそれがある。しかしながら、化粧カバー60の面積が取付面101の面積よりも小さいと、給電ボックス1が側方から見られたときに、面積の小さい化粧カバー60によって給電ボックス1の大きさが実際よりも小さく感じられる。すなわち、化粧カバー60によって、給電ボックス1の大きさを小さく見せることが可能となる。そのため、化粧カバー60によって給電ボックス1の見栄えをよくすることができる。
取付面101は、化粧カバー60が配置される領域を有しており、この領域は、取付領域110と定義される。取付領域110は、化粧カバー60によって覆われる領域である。図6に示すように、本実施形態では、取付領域110は、仮想四角形115の四辺に沿う四辺を有している。図6では、仮想四角形115は、2点破線で描画されている。仮想四角形115とは、仮想上の四角形である。仮想四角形115は、上辺116、前辺117、下辺118、及び後辺119を有している。仮想四角形115は、矩形(正方形又は長方形)である。また、ここでは、取付領域110の四辺は、上辺111、前辺112、下辺113、及び後辺114と定義される。取付領域110の四辺は、仮想四角形115の四辺に沿っている。具体的には、上辺111は上辺116に、前辺112は前辺117に、下辺113は下辺118に、後辺114は後辺119に、それぞれ沿っている。これらの対応する2辺は、略平行である。上辺111、前辺112、下辺113及び後辺114を延ばすと、略矩形(略正方形又は略長方形)の形状が形成される。一方、図5に示すように、化粧カバー60は、側方から見た形状が矩形状(正方形又は長方形)である。ただし、化粧カバー60の矩形の角部は丸まっている。化粧カバー60は、矩形状に形成されているため、四辺を有している。化粧カバー60の四辺は、上辺601、前辺602、下辺603及び後辺604と定義される。そして、化粧カバー60の四辺は、取付領域110の四辺に沿っている。具体的には、上辺601は上辺111に、前辺602は前辺112に、下辺603は下辺113に、後辺604は後辺114に、それぞれ沿っている。これらの対応する2辺は、略平行である。このように、化粧カバー60は、取付領域110に沿った四辺を有している。化粧カバー60の四辺が、仮想四角形115の四辺に沿っているということもできる。化粧カバー60が取付領域110に沿った四辺を有することにより、筐体10と化粧カバー60との一体感が高まり、給電ボックス1の見栄えをさらに向上させることができる。見方を変えれば、取付領域110は、化粧カバー60の四辺に沿った四辺を有する、といえる。
化粧カバー60の四辺が形成する仮想四角形は、正方形であってよい。それにより、給電ボックス1の意匠性が向上する。また、取付領域110の四辺が形成する仮想四角形は、正方形であってもよい。その場合、給電ボックス1の意匠性が向上する。
図6で示すように、仮想四角形に沿った形状を有する取付領域110は、設置面2Aに対して傾斜している。取付領域110の四辺が形成する仮想四角形は、傾いている。取付領域110は、開口部21が設置面2Aとは反対側に向くように設置面2Aに対して傾斜している。つまり、開口部21は、下向きではなく、上向きになっている。そのため、給電ボックス1の意匠性が向上する。開口部21が上向きになることで、機能面170が上向きになる。下辺113と設置面2Aとのなす角は、90度未満の鋭角である。
図5で示すように、化粧カバー60は、取付領域110が傾斜することにより、設置面2Aに対して傾斜している。化粧カバー60の傾斜は取付領域110の傾斜に対応する。このように、化粧カバー60が傾斜すると、意匠性が高まり、給電ボックス1の見栄えが向上する。
図6では、取付領域110の設置面2Aに対する傾斜角度がθで表されている。傾斜角度θは、5〜15度の範囲内であることが好ましい。それにより、見栄えがよい給電ボックス1を得ることができる。化粧カバー60の傾斜角度は、傾斜角度θに相当する。傾斜角度θは、設置面2Aと下辺113とがなす角度に相当する。
ここで、図1及び図2から分かるように、筐体10は、直方体状の部分を有している。筐体10内の直方体状の部分は、主部10Aと定義される。また、筐体10は、主部10Aの下方に配置され、主部10Aと設置面2Aとの間に配置される台部10Bを有している。ただし、主部10A及び台部10Bは、第1本体20及び第2本体30の一部によって構成され、独立した部材とはなっていない。筐体10に主部10Aと台部10Bとが設けられると、給電ボックス1に意匠性が付与され、給電ボックス1の見栄えがよくなる。
主部10Aは、左右方向に長い直方体形状を有している。主部10Aは、仮想上の直方体を形成する少なくとも3面、4面、5面又は6面を有している。本実施形態では、筐体10の前面、右側面、左側面、上面、後面により、直方体形状が形成される。これらの面は、仮想直方体に沿った面である。直方体形状では、隣り合う面が垂直な関係を有し、対向する面が平行な関係を有する。このような関係となった面が、給電ボックス1を見る人に対して直方体の印象を与えることができる。
取付領域110は、主部10Aの側面で構成されている。主部10Aの前面には、開口部21が配置されている。台部10Bは、開口部21が上向きになるように、主部10Aの前部が持ち上げられた形状になっている。台部10Bは、前方になるほど、上下方向の長さが長い。そして、主部10Aは、設置面2Aに対して傾斜している。この主部10Aの傾斜する角度が、上述の傾斜角度θに相当する。主部10Aの前面には機能面170が配置されている。そのため、傾斜角度θで主部10Aが傾斜されると、機能面170が上向きになり、機能面170を介したプラグの差し込みが容易になる。また、機能面170が上向きになると、機能面170の下方のスペースを大きくとれるため、プラグを容易に差し込むことができ、給電ボックス1の利便性が向上する。また、図6に示すように、台部10Bは、主部10Aの下端よりも後方に凹んでいる。このように、台部10Bが凹むと、主部10Aの前面が設置面2Aまで延びる場合に比べて、給電ボックス1の設置面2A付近の大きさを小さくすることができる。そのため、給電ボックス1の全体の大きさが小さくなり、給電ボックス1の見栄えが向上する。また、台部10Bが凹んでいることにより、プラグを差し込む際には、主部10Aの上部と下部とが押えられて給電ボックス1が容易に固定される。そのため、プラグの差し込みを安定して行うことができる。
図7は、化粧カバー60の裏面を示している。化粧カバー60は、筐体10に着脱可能に取り付けられる。それにより、給電ボックス1の補修などの際に、化粧カバー60を取り外すことが容易になる。化粧カバー60は、前後方向において対称に、すなわち図7における左右対称に、形成されている。それにより、同形状の化粧カバー60を筐体10の左右両側に取り付けることが容易になる。給電ボックス1には、同形状の化粧カバー60が2つ取り付けられる(図4参照)。
化粧カバー60の裏面には、接合部分80の側方に配置される凹部63が設けられている。凹部63により、突出部11及び接合部41が化粧カバー60に当たりにくくなる。化粧カバー60は、表面側になるほど、すなわち給電ボックス1の外側方になるほど、先細りするテーパ状に形成されている。すなわち、化粧カバー60は、上下方向の長さ及び左右方向の長さが、筐体10から離れるにつれて徐々に小さくなっている。化粧カバー60は四角錐台状に形成されている。それにより、給電ボックス1の意匠性が向上する。
化粧カバー60は、取り付けられる際、取付面101に沿った一方向に移動する。本実施形態では、化粧カバー60は、両側方から筐体10に近づき、下方向にスライドして、筐体10に取り付けられる。そして、図4及び図6に示すように、筐体10は、取付面101に、化粧カバー60の前記一方向への移動、すなわち下方向への移動をガイドするガイド部12を有している。ガイド部12は、筐体10の左右両側に設けられており、合計2個である。ガイド部12は、化粧カバー60の上下方向の移動をガイドすることができる。化粧カバー60は、ガイド部12によって、前後方向への移動が規制される。そのため、化粧カバー60を確実に取付面101に取り付けることができる。本実施形態では、上述したように、取付領域110が設置面2Aに対して傾いており、化粧カバー60を設置面2Aから傾く方向に移動させることを要するため、特に、ガイド部12が有効に機能する。
ガイド部12は、筐体10に設けられた直線状に延びる突出部分によって設けられている。ガイド部12は、取付領域110の前辺112と平行に延びている。ガイド部12は、第2本体30に設けられている。一方、化粧カバー60には、図7に示すように、ガイド受けとなる複数(4つ)のガイド受突部64が設けられている。複数のガイド受突部64に含まれる一対のガイド受突部64の間が、ガイド部12を通す隙間64aとなる。隙間64aは、1つの化粧カバー60に、2つ設けられている。化粧カバー60が取り付けられる際には、ガイド部12は、一対のガイド受突部64の間(隙間64a)を通る。本実施形態では、左右両側の筐体10に同形状の化粧カバー60を取り付けることができるように、一対のガイド受突部64が、2組設けられている。化粧カバー60が取り付けられる際には、2組となった一対のガイド受突部64のうちの1組が、ガイド部12をガイドする。本実施形態では、後方に配置される一対のガイド受突部64が、ガイド部12をガイドする。具体的には、図7における左側の一対のガイド受突部64が、筐体10の右側面のガイド部12をガイドすることができる。2つの隙間64aのうちの1つの隙間64aが、ガイド受けとして機能する。
筐体10は、図4及び図6に示すように、取付面101に、化粧カバー60を引っ掛ける複数の引掛部13を有している。引掛部13は、複数設けられている。引掛部13は、取付領域110の上端部、前端部及び後端部に配置されている。引掛部13は、第1本体20の上端部に設けられた第1引掛部13aと、第1本体20の前端部に設けられた第2引掛部13bと、第2本体30の上端部に設けられた第3引掛部13cと、第2本体30の後端部に設けられた第4引掛部13dとを含んでいる。これら複数の引掛部13は、筐体10の左右両側にそれぞれ設けられている。一方、化粧カバー60には、引掛部13に引っ掛けられる引掛突片62が設けられている。引掛突片62は、複数設けられている。本実施形態では、化粧カバー60の上端部に第1引掛突片62aが配置され、化粧カバー60の、図7における左右両端部に、第2引掛突片62bが設けられている。第1引掛突片62aは1つであり、第2引掛突片62bは合計2つである。化粧カバー60が筐体10に取り付けられる際には、第1引掛部13a及び第3引掛部13cが、第1引掛突片62aに引っ掛かる。また、第2引掛部13bが、2つの第2引掛突片62bのうちの一方と引っ掛かり、第4引掛部13dが、2つの第2引掛突片62bのうちの他方と引っ掛かる。これにより、化粧カバー60が筐体10に引っ掛かって取り付けられる。第3引掛部13cはガイド部12の上端部に設けられている。
また、図4及び図6に示すように、筐体10は、取付面101に複数の突部14を有している。複数の突部14は、第1本体20に配置される第1突部141と、第2本体30に配置される第2突部142とを含んでいる。第1突部141は、筐体10の前部に配置され、第2突部142は、筐体10の後部に配置される。第1突部141は、筐体10の左右両側に設けられ、合計2個である。第2突部142は、筐体10の左右両側に設けられ、合計2個である。一方、図7に示すように、化粧カバー60は、その裏面に、複数の保持部61を有している。1つの化粧カバー60において、保持部61は、合計4個である。保持部61は、化粧カバー60の裏面において突出する部分で構成されている。保持部61は、U字状の開放部分が内側に向いた保持受部61aと、上下方向に直線状に延びる直進部61bとを有する。保持受部61aが上側に配置され、直進部61bが下側に配置されている。複数の保持部61は、突部14に対応して設けられている。そして、化粧カバー60が取り付けられる際には、複数の保持部61は、第1突部141と第2突部142とを保持することができる。具体的には、複数の保持部61のうちの左右の保持部61が一対となって、この一対の保持部61が、第1突部141の前端と、第2突部142との後端とを挟み込む。これにより、保持部61が突部14を保持し、化粧カバー60が筐体10に固定される。本実施形態では、保持部61は、U字状となった保持受部61aを有しており、この保持受部61aに突部14が嵌り込む。そのため、化粧カバー60は、取り付けられた後、上下方向への移動が規制されて、所定の位置で固定される。このとき、直進部61bは、突部14が保持受部61aに嵌る状態へと誘導することができる。ただし、化粧カバー60を上方向に動かすための所定の力を加えた場合には、突部14が保持受部61aから抜け出し、保持部61と突部14との嵌り込みが解除されて、化粧カバー60を筐体から取り外すことが可能になる。化粧カバー60は着脱可能に筐体10に取り付けられている。
取付面101は、筐体10の左右両側の面であり、2つ存在する。取付面101のうち、右側の面を第1取付面101Aと定義し、左側の面を第2取付面101Bと定義する。第1取付面101Aと、第2取付面101Bは、左右で反転させた形状となっている。図6は、筐体10の右側面の様子を示しているが、図6を鏡に写した図は、筐体10の左側面の様子に対応する。また、化粧カバー60は、2つの取付面101に取り付けられ、2つ存在する。化粧カバー60のうち、第1取付面101Aに取り付けられる化粧カバー60を第1化粧カバー60Aと定義し、第2取付面101Bに取り付けられる化粧カバー60を第2化粧カバー60Bと定義する。ただし、第1化粧カバー60Aと第2化粧カバー60Bとは、取り付けられる筐体10の場所が異なるだけであり、同形状である。上記のように定義したとき、複数の保持部61は、第1取付面101Aにおいて第1突部141と第2突部142とを保持する第1保持部611と、第2取付面101Bにおいて第1突部141と第2突部142とを保持する第2保持部612とを有する。そして、このとき、複数の保持部61のうちの一部が、第1保持部611を構成し、複数の保持部611のうちの他部が、第2保持部612を構成する。これにより、同形状の化粧カバー60を用いた場合であっても、左右両側の筐体10に容易に化粧カバー60を取り付けることが可能になる。特に、本実施形態では、取付領域110が設置面2Aに対して傾斜しており、また、取付領域110の表面は前後で対称な形状を有していない。そのため、複数の保持部61で保持する際には、複数の突部14と複数の保持部61との位置関係が筐体10の左右において異なっており、同じ位置の保持部61を用いて突部14を保持する構造を形成することは容易ではない。しかしながら、本実施形態のように、異なる保持部61によって、突部14を保持するようにすると、左右両側の化粧カバー60を同形状にすることが容易になる。
図4、図6及び図7を用いて、保持部61と突部14との関係をより詳細に説明すると、図7で示す一対の第1保持部611が、図6に示す第1取付面101Aの第1突部141と第2突部142とを保持する。また、図7で示す一対の第2保持部612が、図4から理解されるように、第2取付面101Bの第1突部141と第2突部142とを保持する。このように4つの保持部61のうち、突部14を保持するための一対の保持部61が異なる保持部61で構成されている。そして、取り付けられた後の化粧カバー60において、前側に配置される2つの保持部61のうちの下側の保持部61が第1突部141と接し、後側に配置される2つの保持部61のうちの上側の保持部61が第2突部142と接している。いわば4つの保持部61のうちの対角位置にある互いに異なる一対の保持部61が用いられて、突部14が保持される。保持部61と突部14とがこのような位置関係となることで、同形状の化粧カバー60を筐体10の両側部に容易に取り付けることができる。
保護カバー50は、機能面170を保護するカバーである。図3に示すように、保護カバー50は、保護カバー本体500と、保護カバー本体500に取り付けられるカバー回転軸501とにより構成されている。保護カバー50は、樹脂により形成されている。保護カバー50は、筐体10に回転可能に結合されている。保護カバー50の開閉により、給電ボックス1は、開状態と閉状態とが変化する。保護カバー50は第2本体30に結合される。
給電ボックス1は、図2に示すように、保護カバー50が機能面170を覆う閉状態と、図1に示すように、保護カバー50が機能面170を覆わずに露出させる開状態とを有する。そのため、保護カバー50は、給電ボックス1の不使用時(給電を行わないとき)には、機能面170を保護することができ、給電ボックス1の使用時(給電を行うとき)には、機能面170を露出させることができる。保護カバー50は、回転可能に筐体10に結合されており、設置面2Aと平行な軸を中心に回転可能である。保護カバー50は、上下方向の回転が可能となっている。保護カバー50の先端が上がる方向の回転が、上回転であり、保護カバー50の先端が下がる方向の回転が、下回転である。保護カバー50が開状態と閉状態とを有するといってもよい。閉状態と開状態との間の状態の移行は、保護カバー50の回転により行われる。保護カバー50は、筐体10の上面を回転軸にして、先端部が円弧を描きながら回転する。使用者は、保護カバー50の端部をつまんで容易に保護カバー50を回転させることができる。
給電ボックス1は、図2に示す閉状態から、保護カバー50が上方向に回転すると、図1に示す開状態となる。また、給電ボックス1は、図1に示す開状態から、保護カバー50が下方向に回転すると、図2に示す閉状態となる。これにより、外部の電気機器との接続を行いたいときに、機能面170を露出させ、外部の電気機器との接続の必要がないときに、機能面170を保護することができる。そのため、給電端子がゴミや液体などの異物に触れることを抑制することができる。特に、給電接続部70Aの差込口70aは、電気接続を行う給電端子が配置される部分であり、この部分に異物が侵入すると、接続不良や故障の原因になる。しかしながら、保護カバー50によって給電端子を保護できるため、接続不良や故障を効果的に抑制することができる。
筐体10は、保護カバー50が結合されるカバー結合面103を有する。カバー結合面103は、筐体10の上面である。この筐体10の上面に保護カバー50の回転軸が配置される。
図8は、保護カバー50を示している。図8では、開状態にある保護カバー50を前方から見た様子が示されている。保護カバー50は、図3に示すように、機能面170の保護を行う保護カバー本体500と、保護カバー本体500に取り付けられるカバー回転軸501とを有する。保護カバー本体500は、保護カバー50の回転を支持する回転支持部53を有しており、回転支持部53は軸用孔530を有している。回転支持部53は、保護カバー本体500の両側部に設けられている。回転支持部53は、円柱状である。軸用孔530にカバー回転軸501が挿入されることにより、カバー回転軸501が保護カバー本体500と一体化し、保護カバー50が形成される。カバー回転軸501は、保護カバー本体500に固定される。カバー回転軸501は、回転支持部53内で回転しなくてよい。カバー回転軸501は、引っ掛かることによって保護カバー本体500に結合されており、保護カバー本体500に取り付けられた後、容易に保護カバー本体500から抜けない構造となっている。ただし、力をかけると、カバー回転軸501は、保護カバー本体500から取り外すことが可能である。図8に示すように、カバー回転軸501の回転支持部53から飛び出した部分が、保護カバー50を回転させるための軸部54となる。保護カバー50は、軸部54を中心に上下方向の回転(時計回り及び反時計まわりの回転)が可能となっている。
保護カバー50は、上述した回転支持部53と、軸部54とを有し、さらに、載置部52と、立て掛け部51とを有している。回転支持部53と、載置部52と、立て掛け部51とは、保護カバー本体500に設けられている(図3参照)。載置部52は、開状態において外部機器3が載置される部分である。立て掛け部51は、開状態において外部機器3が立て掛けられる部分である。このように、保護カバー50によって、外部機器3を載置させることができると、外部機器3の置き場を確保することができるため、少ないスペースで給電を行うことが可能になって、給電ボックス1の利便性を向上することができる。
図12は、給電ボックス1を用いて、外部機器3への給電を行っている様子を示している。図12の外部機器3は、通信用の携帯機器であり、具体的にはスマートフォンである。外部機器3は、載置部52の上に載置され、立て掛け部51に立て掛けられることで、給電ボックス1の上に安定して置かれている。図12に示すように、外部機器3と給電接続部70Aとをケーブル4で電気的に接続することにより、外部機器3の充電を行うことができる。
立て掛け部51は、保護カバー50の先端(自由端)に配置されている。載置部52は、立て掛け部51と回転支持部53との間に配置されている。立て掛け部51は、平板状になっている。載置部52は、平板状になっている。図1及び図2に示すように、開状態及び閉状態において、立て掛け部51は、上下方向に延びている。開状態及び閉状態において、載置部52は、前後方向に延びている。
図2に示すように、立て掛け部51は、閉状態において、機能面170を覆っている。立て掛け部51は、機能面170を保護する保護部55として機能する。立て掛け部51が、機能面170を保護する部分(保護部55)と共用されることにより、効率よく機能面170の保護と、外部機器3の載置とを行うことができ、給電ボックス1の利便性を向上することができる。
保護カバー50は、載置部52と立て掛け部51とが交差する関係で配置されている。交差する関係とは、載置部52が有する面と、立て掛け部51が有する面とが交差することを意味する。具体的には、本実施形態では、載置部52と立て掛け部51とで形成する形状がL字状となっている。ここで、カバー結合面103は、第1本体20に配置される第1カバー結合面103Aと、第2本体30に配置される第2カバー結合面103Bとを有する(図6参照)。そして、図2に示すように、閉状態では、載置部52は第1カバー結合面103Aを覆い、立て掛け部51は設置面2Aに向かって、すなわち下方に延びている。また、開状態では、載置部52は第2カバー結合面103Bに接し、立て掛け部51は設置面2Aとは反対方向に、すなわち上方に突出している。このように保護カバー50がL字形状になることにより、L字形状の部分(載置部52及び立て掛け部51)によって、開状態にあっては、容易に安定して外部機器3を載置することができる。また、閉状態にあっては、L字形状の部分(載置部52及び立て掛け部51)で筐体10の上面と前面とを覆うことができ、機能面170をより確実に保護することができる。そのため、給電ボックス1の利便性がさらに向上する。
本実施形態では、立て掛け部51と載置部52とは、垂直な関係となっている。ただし、立て掛け部51と載置部52との境界部分は、断面円弧状となり、アール(R)の付いた曲面となっている。載置部52は主部10Aの上面に沿っており、立て掛け部51は主部10Aの前面に沿っている。そして、上述のように、本実施形態では、主部10Aは、設置面2Aに対して傾斜している。そのため、地表面と平行な設置面2Aに給電ボックス1が設置されたとき(上下方向が鉛直方向となったとき)には、立て掛け部51は、閉状態において、筐体10の前面にもたれかかる。これにより、保護カバー50が不用意に開くことが抑制される。
保護カバー50は、図8から分かるように、閉状態のときに筐体10に向う側の面に、筐体10に向かって盛り上がる盛上り部56を有している。盛上り部56は、立て掛け部51に設けられている。盛上り部56は、閉状態となったときに、筐体10の前面に接触することができる。これにより、保護カバー50が回転して閉状態になるときに、保護カバー50と筐体10とが盛上り部56で接触する。そのため、閉状態になるときに保護カバー50が筐体10に当たる音を小さくすることができる。また、保護カバー50は、盛上り部56によって点状に筐体10と接触するため、保護カバー50と筐体10との接触位置が安定化し、がたつきを抑制することができる。
図9は、化粧カバー60を取り外した状態における開状態の給電ボックス1を示している。図9に示すように、開状態において、載置部52は、第2カバー結合面103Bに接している。このとき、載置部52は、第2カバー結合面103Bに面接触する。それにより、保護カバー50が安定性よく筐体10の上面に配置され、外部機器3を安定に載置することができる。また、保護カバー50が、開状態からさらに立て掛け部51が後方になるように回転しようとするときに、筐体10にかかる力を第2カバー結合面103Bで受けることができる。そのため、保護カバー50に過剰に回転力がかかったとしても保護カバー50が回転しなくなるため、給電ボックス1の破損が抑制される。また、第2カバー結合面103Bは曲面を有し、この曲面が、載置部52と立て掛け部51との境界部分に対応している。そのため、保護カバー50の回転による力をさらに効果的に第2カバー結合面103Bで受けることができ、給電ボックス1の破損が抑制される。
図9に示すように、回転支持部53は、載置部52から突出している。回転支持部53は、開状態のとき、筐体10の上方において、上方向に突出している。回転支持部53の上端部は、開状態における載置部52の上面よりも、上方に配置されている。このように、回転支持部53が突出すると、図12に示すように、外部機器3を載置させたときには、外部機器3を回転支持部53に引っ掛けることが可能になるため、外部機器3を安定して載置することができる。
また、筐体10は、カバー結合面103において突出し、保護カバー50の回転を支持する回転支持突部15を有している。回転支持突部15は、半円柱状である。回転支持突部15は、筐体10の左右方向の中央に設けられており、保護カバー50の2つの回転支持部53の間に配置される。また、筐体10は、回転支持突部15の両側方に、回転支持部53の外周面に対向する円弧面を有する円弧部17を有している(図3参照)。円弧部17は、回転支持部53の外周面を覆っており、それにより、保護カバー50は、見栄えよく配置されるとともに、滑らかに回転することができる。
回転支持突部15は、図3に示すように、下方向に開放した円弧状の凹み15aを有する断面U字状の形状を有しており、軸受けとして機能することができる。回転支持突部15は、第2本体30に設けられている。回転支持突部15は、第2本体30の前部に配置されている。保護カバー50の軸部54が回転支持突部15の凹み15aに入ることにより、保護カバー50は第2本体30に取り付けられる。このとき、回転支持突部15と円弧部17との間は、回転支持部53が形成する円柱の直径よりも狭くなっており、軸部54は、回転支持突部15の先端を乗り越えて凹み15aに嵌められる。このため、軸部54は、凹み15aに入った後は、回転支持突部15に当たって容易に抜けなくなる。これにより、保護カバー50は、第2本体30に結合される。ただし、保護カバー50は、軸部54の嵌め込みによって第2本体30に結合されており、力をかけて軸部54を回転支持突部15から外すことにより、保護カバー50は容易に第2本体30から取り外される。保護カバー50は、着脱可能に第2本体30に結合されている。
回転支持突部15は、半円柱状になることによって設けられた円弧面を有する。回転支持部53は、円柱状になることによって設けられた円弧面を有する。回転支持突部15の円弧面と回転支持部53の円弧面とは、連続した面を形成している。すなわち、両者の円弧面を形成する円の直径は略等しい。それにより、保護カバー50と筐体10との一体性が向上し、給電ボックス1の見栄えがよくなる。
回転支持突部15は、図9に示すように、外部機器3を引っ掛ける第1受部151を有している。第1受部151は、開状態において、外部機器3からの、立て掛け部51とは離れる方向への力を受けることができる。第1受部151は、回転支持突部15の後部に設けられている。第1受部151は、回転支持突部15が形成する半円柱形状の外周面が切り欠かれた面によって形成されている。この面は平面である。第1受部151と、立て掛け部51とは、開状態において、対向している。また、回転支持部53は、開状態において、外部機器3を引っ掛ける第2受部531を有している。第2受部531は、開状態において、外部機器3からの、立て掛け部51とは離れる方向への力を受けることができる。第2受部531は、回転支持部53における載置部52と繋がる部分に設けられている。第2受部531は、回転支持部53が形成する円柱形状の外周面が切り欠かれた面によって形成されている。この面は平面である。第2受部531と、立て掛け部51とは対向している。
第2受部531は、開状態において、第1受部151に対応する位置に設けられている。第2受部531は、保護カバー50の回転により移動するが、開状態では、第1受部151と第2受部531とは、連続する面を形成している。すなわち、両者の面は、前後方向において同じ位置に配置されており、面一になっている。このように、第1受部151と第2受部531とが設けられることにより、図12に示すように、第1受部151と第2受部531とによって、外部機器3を引っ掛けて、外部機器3からの立て掛け部51から離れる方向への力を受けることができる。そのため、外部機器3を安定に載置することができる。
第2受部531は、保護カバー50の回転に伴い、回転軸を中心に回転する。そのため、閉状態では、保護カバー50の回転により、第2受部531は、給電ボックス1の上面で露出しなくなる。さらに、図5及び図6に示すように、本実施形態では、化粧カバー60が回転支持部53の下部を覆っているため、閉状態では、第2受部531が隠され、側面からは、平面のない円弧の形状が回転支持部53として視認される。このように、第2受部531が隠れることにより、円弧形状の印象を使用者に与えることができるため、給電ボックス1の見栄えが向上する。さらに、閉状態においては、回転支持部53の円弧面が露出しており、この円弧面は、回転支持突部15の円弧面と連続した面を形成している。そのため、閉状態において、給電ボックス1の上面において、回転支持部53及び回転支持突部15の一体感のある円弧面を見せることができ、給電ボックス1の見栄えがさらに向上する。
図10は、給電ボックス1の断面図である。図10に示すように、第2本体30は、前方に突出する引掛突部32を有している。引掛突部32は、第1本体20の内側に配置される。図3に示すように、引掛突部32は、第2本体30の前端に設けられている。引掛突部32は、回転支持突部15の前方に配置されている。開状態から保護カバー50がさらに立て掛け部51が後方に動く方向に回転する力が働くと、第2本体30には、設置面2Aに向かう方向、すなわち下方向の力がかかる。すると、第2本体30の前端には、上方向の力がかかる。この力が強くなると、第2本体30が第1本体20から外れたり、第2本体30が破損されたりするおそれがある。このとき、引掛突部32は、第1本体20の内面に引っ掛かり、第2本体30の前端を受けることができる。そのため、第2本体30が第1本体20から外れたり、破損されたりすることが抑制される。このように、引掛突部32は、第1本体20に引っ掛かることによって保護カバー50の回転による応力を受けることができる。そのため、筐体10の分解や破損が抑制され、給電ボックス1の強度を向上することができる。また、保護カバー50の過剰な回転による給電ボックス1の破損や分解が抑制されるため、給電ボックス1の利便性が向上する。
ここで、図9及び図10で示すように、開状態において、載置部52は、立て掛け部51側の部分が設置面2Aに近くなるように、すなわち下向きに、傾斜している。開状態の載置部52は、取付領域110の上辺111と平行な関係になっている。載置部52は、筐体10の主部10Aの上面に沿って配置されている。載置部52の設置面2Aに対する傾斜角度は、取付領域110の傾斜角度θと等しい。また、立て掛け部51は、設置面2Aに垂直な方向に対して、立て掛け部51の先端が後方に倒れる方向に傾斜している。立て掛け部51は、取付領域110の後辺114が延びる方向と同じ方向に延びている。このため、図9及び図10で示すように、載置部52と立て掛け部51とで形成するL字形状は、設置面2Aに対して傾いている。開状態では、載置部52と立て掛け部51との境界部分が、保護カバー50のうちで最も下に位置する。そのため、保護カバー50が開状態になったときには、保護カバー50は、筐体10の上面にもたれかかるように載置され、立て掛け部51は後方に動く方向の重力を受ける。これにより、開状態にある保護カバー50は、閉状態の方向に回転しにくくなり、保護カバー50が安定して開状態の位置で配置される。また、外部機器3を載置部52に置いたときには、外部機器3を立て掛け部51にもたれさせることが容易になる。そのため、外部機器3を安定して載置することができる。
図11A〜図11Cは、保護カバー50の軸部54の近傍の拡大図である。これらの図では、説明のため、第2本体30を省略している。また、図11Bでは、干渉部16が見えるように、保護カバー50の一部を取り除いている。図11A〜図11Cでは、左側の回転支持部53の近傍の様子が示されている。
本実施形態では、筐体10は、保護カバー50が回転する際に、保護カバー50に当たって干渉する干渉部16を有している。図11A〜図11Cを用いて、保護カバー50と筐体10の干渉を説明する。
第1本体20は、図3に示すように、保護カバー50の軸部54に対して垂直な方向(前後方向)に延びるリブ23を有している。リブ23は、軸部54に当たらないように設けられている。さらに、リブ23には、保護カバー50の回転支持部53に向かう突起が設けられている。この突起が、干渉部16となる。干渉部16は、側方に突出している。干渉部16は、保護カバー50の回転支持部53の側面53aに向かっている。
図11Aは、保護カバー50が開状態(図1参照)のときの様子を示している。図11Bは、保護カバー50が開状態から閉状態へ移行するときの様子を示している。図11Cは、保護カバー50が閉状態(図2参照)のときの様子を示している。開状態から閉状態に移行するときには、図11A、図11B、図11Cの順に保護カバー50の状態が変遷する。開状態では、干渉部16は、回転支持部53に当たらない。そのため、保護カバー50には、干渉部16からの力が働かず、簡単に保護カバー50を回転させることができる。そして、保護カバー50を回転させると、図11Bに示すように、回転支持部53の側面53aが干渉部16に近づき、干渉部16が回転支持部53の側面53aに当たるようになっている。図11B及び図11Cでは、回転支持部53の側面53aの縁部の見えない部分が破線で示されている。
ここで、図8に示すように、回転支持部53の側面53aは、載置部52に近い方が内側になるように傾斜している。図8では、回転支持部53の側面53aの傾きが、2点破線で示されている。回転支持部53の左右方向の長さ(幅)は、載置部52から遠くなるほど小さく、すなわち幅狭となっている。左右両側の2つの回転支持部53の間が載置部52から遠くなるほど徐々に広くなるといってもよい。そのため、図11Bに示すように、保護カバー50が閉状態に向かって回転するにしたがって、回転支持部53の側面53aが干渉部16に近づき、干渉部16による干渉作用が強くなる。干渉部16は、摩擦力によって、保護カバー50の回転を規制する。ただし、さらに保護カバー50が回転して、図11Cで示す閉状態に移ると、干渉部16は、第2受部531による凹みに収まり、干渉部16は回転支持部53の側面53aに当たらなくなる。そのため、閉状態では、保護カバー50は、干渉部16による干渉を受けなくなる。
図11Aでは、回転支持部53の側面53aが左右方向で最も飛び出す位置(回転支持突部15に近い位置)を第1の位置53Hとして表している。また、回転支持部53の側面53aが左右方向で最も凹む位置(回転支持突部15から遠い位置)を第2の位置53Lとして表している。また、干渉部16の先端の位置を先端位置16Pとして表している。先端位置16Pは、第1の位置53Hと第2の位置53Lとの間に配置されている。先端位置16Pがこのように配置されることで、保護カバー50の回転に伴って干渉を発生させることができるため、干渉部16による干渉作用を効果的に得ることができる。
また、図8から分かるように、回転支持部53は、載置部52との連結部分よりも載置部52から遠い部分が細くなって先細りするテーパ状の形状を有する。このような形状は、保護カバー50の樹脂成形の際に形成することができる。樹脂成形では、金型内で樹脂を成形した後、金型を取り外すこと(いわゆる離型)が要求される。このとき、回転支持部53がテーパ形状になっていると、このテーパ形状を利用することより離型性がよくなる。本実施形態では、金型の離型の際のテーパ形状を利用して、回転支持部53の側面53aを所望の形状にすることができる。そのため、干渉部16との干渉を行う回転支持部53を効率よく形成することができる。
このように、干渉部16によって、保護カバー50は回転しにくくなる。干渉部16がない場合、保護カバー50が閉状態に向かって回転したときに、保護カバー50の立て掛け部51が筐体10の前面に勢いよく当たるおそれがある。立て掛け部51が筐体10に勢いよく当たると、筐体10と立て掛け部51との接触による大きな音が発生するおそれがある。しかしながら、干渉部16があることにより、保護カバー50の回転が規制されて、保護カバー50が勢いよく筐体10に当たることが抑制される。そのため、閉状態に移行するときの大きな音の発生を抑制できる。また、干渉部16があると、回転支持部53の側面53aを干渉部16が押すことで、保護カバー50の左右方向のがたつきを抑えることができる。そのため、保護カバー50の結合を安定化することができる。また、干渉部16があると、保護カバー50を回転させる際に、使用者に力の負荷を与えることができる。開閉時に力が負荷されると、使用者は、保護カバー50が勝手に回転する印象を持ちにくくなる。そのため、干渉部16がないときに比べて、使用者に良好な使用感を得ることができる。
また、上述のように、干渉部16は閉状態では第2受部531によって設けられた凹みに入るため、閉状態において、保護カバー50は、干渉部16による干渉を受けないように構成されている。そのため、保護カバー50が閉状態に移る直前の中途半端な状態の位置で止まってしまうことを抑制することができ、保護カバー50をより確実に閉状態の位置にまで回転させることができる。そのため、給電ボックス1を確実に閉状態に移行させることができるため、機能面170の保護性が高まる。また、保護カバー50がわずかに開いたままその位置で止まるような状態が維持されることが抑制され、給電ボックス1の見栄えをよくすることができる。
[給電ボックスの設置]
給電ボックス1の設置は、図3が参照される。給電ボックス1の設置にあたっては、まず、対象物2の設置面2Aに、ネジや釘などで支持体40を取り付ける。対象物2は、あらかじめ孔があけられるなどして、電気配線が通されていてよい。この電気配線は、支持体40の開口45aに通される。また、保護カバー50を第2本体30に嵌め込んで結合する。また、給電ブロック70を第1本体20に嵌め込んで固定する。次に、給電ブロック70に電気配線を接続して、外部電源と給電ブロック70とを電気的に接続する。次いで、支持体40の前方から第1本体20を支持体40に近づけ、支持体40の後方から第2本体30を支持体40に近づけ、支持体40の位置において、第1本体20と第2本体30とを結合する。第1本体20と第2本体30との結合により、筐体10が形成される。そして、接合具81により、筐体10を支持体40に接合する。ここまでの作業で、図4に示す状態の給電ボックス1が得られる。最後に、化粧カバー60を筐体10の側面に取り付ける。これにより、図1及び図2に示す給電ボックス1が得られる。以上によって、給電ボックス1の設置が完了する。なお、電気配線は、ノックアウト部33が取り除かれた孔を通ってもよい。その場合、対象物2に電気配線を通す孔を設けることなく、給電ブロック70と電気配線との電気接続を行うことができる。
設置された給電ボックス1は、部材の着脱が可能になっているため、補修や取り換えが容易である。例えば、上記の給電ボックス1の設置の作業とは逆の作業を行うことで、給電ボックス1を分解することができる。そして、この分解した部材において、給電ブロック70を入れ替えることで、給電ブロック70の故障のときの取り換え替えができる。また、別の給電ブロック70を取り付けることで、異なる種類の給電端子を有する給電ボックス1を得ることができる。また、保護カバー50が破損した場合には、保護カバー50の取り替えを行うことができる。また、化粧カバー60が破損した場合には、化粧カバー60の取り替えを行うことができる。もちろん、筐体10の取り換えも可能である。また、給電ボックス1を対象物2から取り外すことができ、取り外された給電ボックス1は再利用可能である。このように、給電ボックス1は、補修性、取り扱い性に優れている。
[変形例]
上記で説明した給電ボックス1は、給電ボックスの一態様を示したに過ぎず、給電ボックス1は、その効果を逸脱しない範囲で、種々に変形することができる。給電ボックス1の変形の態様の例を以下に挙げる。以下の態様は、齟齬がない限り、複数の態様が組み合わせられてもよい。また、給電ボックス1は、以下の態様とは異なる態様で変形されてもよい。
給電ボックス1は、保護カバー50を有さなくてもよい。例えば、給電ボックス1は、機能面170を常に露出させていてもよい。
給電接続部70Aは、1つのAC給電部701と2つのUSB給電部702でなくてもよい。給電ブロック70は、1つ、2つ又は3つ以上のAC給電部701を有していてもよい。また、給電ブロック70は、AC給電部701を有さずに、1つ又は複数のUSB給電部702を有していてもよい。図示のAC給電部701は、日本規格のタイプであるが、外国規格のタイプであってもよい。また、給電接続部70Aは、非接触式の給電方式であってもよい。
また、給電ブロック70は、スイッチを有していてもよい。例えば、スイッチのオン及びオフによって、給電端子からの電気の供給の有無が切り替えられてもよい。
各部材の係合する構造においては、雄雌関係が逆転してもよい。例えば、第1本体20と第2本体30とが係合する構造(係合受部22、係合部31)の雄雌関係が逆転してもよい。また、化粧カバー60と筐体10との係合関係が入れ替わってもよい。例えば、化粧カバー60に突起が設けられ、筐体10に保持部が設けられ、筐体10の保持部で化粧カバー60の突起を保持してもよい。
化粧カバー60のガイドの構造においては、雄雌関係が逆転してもよい。例えば、化粧カバー60にガイド部が設けられ、筐体10にガイド受けが設けられていてもよい。
ガイド部12は、第2本体30ではなく、第1本体20に設けられてもよい。
突出部11は、第1本体20及び第2本体30のうちのいずれか一方のみに設けられてもよい。
筐体10に設けられた構成のうち、第1本体20にある構成が第2本体30に設けられたり、第2本体30にある構成が第1本体20に設けられたりしてもよい。例えば、回転支持突部15は、第1本体20に設けられていてもよい。また、筐体10は、第1本体20と第2本体30とに加えて、さらに別の部材を有していてもよい。
接合具81は、ネジでなくてもよい。例えば、接合具81は、ボルトとナットとにより構成されてもよい。あるいは、例えば、接合具81は、挟み込むことで接合するクリップ状部材に置き換えられてもよい。
給電ボックス1に含まれる部材は、着脱可能に結合されなくてもよい。例えば、第1本体20と第2本体30とは、着脱可能でなくてもよい。保護カバー50は第2本体30に着脱可能に結合されていなくてもよい。
保護カバー50は、第1本体20に取り付けられてもよい。
保護カバー50は、保護カバー本体500とカバー回転軸501とが一体化した一つの部材であってもよい。
保護カバー50は、回転支持部53を左右方向の両端に有さなくてもよい。例えば、保護カバー50は、回転支持部53を左右方向の中央に有していてもよい。
保護カバー50は、軸部54を有さなくてもよい。例えば、筐体10が回転軸を有し、保護カバー50がこの回転軸を受ける軸受を有していてもよい。
保護カバー50に設けられるテーパ状の面(回転支持部53の側面53a)は、片方のみでもよい。
給電ボックス1が有している構成の数は、1つが2つ以上に変更されたり、2つ以上が1つに変更されたりしてもよい。例えば、化粧カバー60の数は1つであってもよい。また、例えば、複数の孔(ネジ孔41aなど)は、1つであってもよい。
[給電ボックスの要点]
以上より、本実施形態の給電ボックス1の要点をまとめると次のようになる。
給電ボックス1は、給電ブロック70と、筐体10と、支持体40と、化粧カバー60と、を備えている。給電ブロック70は、外部機器3に給電するための機能面170を有する。筐体10は、箱状であり、機能面170が露出するように給電ブロック70を収容する。支持体40は、対象物2の設置面2Aに設置される。化粧カバー60は、筐体10に取り付けられている。筐体10は、機能面170を露出させる開口部21を有する第1本体20と、第1本体20と結合される第2本体30とを有している。筐体10は、筐体10から突出する突出部11を有している。支持体40は、突出部11に対応して配置される接合部41を有している。筐体10と支持体40とは、突出部11と接合部41とが接合されることによって接合されている。化粧カバー60は、突出部11と接合部41とが接合される部分(接合部分80)を覆っている。
本実施形態によれば、化粧カバー60によって接合部分80を覆うため、見栄えをよくしながら、固定強度を確保することができる給電ボックス1を得ることができる。
本実施形態では、筐体10は、化粧カバー60が取り付けられ設置面2Aに対して立ち上がる取付面101と、開口部21が配置され設置面2Aに対して立ち上がる開口面102とを有する。また、化粧カバー60は、取付面101への投影面積が、取付面101の面積よりも小さい。そのため、給電ボックス1の見栄えをさらに良好にしながら、固定強度を確保することができる。
本実施形態では、取付面101は、化粧カバー60が配置される取付領域110を有している。そして、取付領域110は、仮想四角形115の四辺に沿う四辺を有し、化粧カバー60は、取付領域110の四辺に沿った四辺を有する。そのため、給電ボックス1の外観が整い、給電ボックス1の見栄えをさらに良好にしながら、固定強度を確保することができる。
本実施形態では、取付領域110は、開口部21が設置面2Aとは反対側に向くように、設置面2Aに対して傾斜している。そのため、傾斜によって良好なデザイン性が付与されるため、給電ボックス1の見栄えを良好にしながら、固定強度を確保することができる。
本実施形態では、取付領域110の設置面2Aに対する傾斜角度は、5〜15度の範囲内である。そのため、開口部21が設置面2Aとは反対側に向くことにより、給電ボックス1の利便性が向上する。
本実施形態では、化粧カバー60は、取付面101に沿った一方向に移動し、筐体10は、取付面101に、化粧カバー60の前記一方向への移動をガイドするガイド部12と、化粧カバー60を引っ掛ける引掛部13とを有する。そのため、化粧カバー60の取り付けが容易になり、また、化粧カバー60が筐体10に安定して固定される。
本実施形態では、筐体10は、取付面101に複数の突部14を有している。そして、複数の突部14は、第1本体20に配置される第1突部141と、第2本体30に配置される第2突部142とを含む。また、化粧カバー60は、その裏面に、複数の保持部61を有している。そして、複数の保持部61は、第1突部141と第2突部142とを保持している。そのため、化粧カバー60が筐体10にさらに安定して固定される。
本実施形態では、取付面101は、第1取付面101Aと、第2取付面101Bとを含み、化粧カバー60は、第1取付面101Aに取り付けられる第1化粧カバー60Aと、第2取付面101Bに取り付けられる第2化粧カバー60Bとを含む。また、第1化粧カバー60Aと第2化粧カバー60Bとは同形状である。そして、複数の保持部61は、第1取付面101Aにおいて第1突部141と第2突部142とを保持する第1保持部611と、第2取付面101Bにおいて第1突部141と第2突部142とを保持する第2保持部612とを有している。そして、複数の保持部61のうちの一部が、第1保持部611を構成し、複数の保持部61のうちの他部が、第2保持部612を構成している。そのため、同形状の化粧カバー60で接合部分80を覆うことができるため、給電ボックス1の利便性がさらに向上する。また、給電ボックス1の生産性が向上する。
本実施形態では、給電ボックス1は、機能面170を保護する保護カバー50をさらに備えている。そして、保護カバー50は、筐体10に、回転可能に結合されている。そして、給電ボックス1は、保護カバー50が機能面170を覆う閉状態と、閉状態から保護カバー50が回転して、機能面170を露出させる開状態とを有する。そのため、機能面170を使用しないときには機能面170を保護することができ、給電ボックス1の故障を抑制できるため、給電ボックス1の利便性が向上する。
本実施形態では、筐体10は、保護カバー50が結合されるカバー結合面103を有している。そして、保護カバー50は、設置面2Aと平行な軸を中心に回転可能である。そして、保護カバー50は、保護カバー50の回転を支持する回転支持部53と、開状態において外部機器3が載置される載置部52と、開状態において外部機器3が立て掛けられる立て掛け部51とを有する。そのため、給電される外部機器3を給電ボックス1に置いて給電することができるため、給電ボックス1の利便性がさらに向上する。
本実施形態では、立て掛け部51は、閉状態において、機能面170を覆う。そのため、効率よく機能面170の保護を行うことができ、給電ボックス1の利便性が向上する。
本実施形態では、保護カバー50は、載置部52と立て掛け部51とが交差する関係で配置される。カバー結合面103は、第1本体20に配置される第1カバー結合面103Aと、第2本体30に配置される第2カバー結合面103Bとを有している。そして、閉状態では、載置部52は第1カバー結合面103Aを覆い、立て掛け部51は設置面2Aに向かって延びている。また、開状態では、載置部52は第2カバー結合面103Bに接し、立て掛け部51は設置面2Aとは反対方向に突出する、そのため、機能面170の保護と外部機器3の載置とを効果的に行うことができ、給電ボックス1の利便性が向上し、見栄えも良好になる。
本実施形態では、回転支持部53は、開状態において、載置部52から突出する。そのため、外部機器3をより安定に載置することができる。
本実施形態では、筐体10は、カバー結合面103において突出し、保護カバー50の回転を支持する回転支持突部15を有する。回転支持突部15は、開状態において、外部機器3からの、立て掛け部51とは離れる方向への力を受ける第1受部151を有している。そして、回転支持部53は、開状態において、外部機器3からの、立て掛け部51とは離れる方向への力を受ける第2受部531を、第1受部151に対応する位置に有している。そして、閉状態では、保護カバー50の回転により、第2受部531が隠れる。そのため、外部機器3をより安定して載置させることができ、また、給電ボックス1の見栄えがさらに向上する。
本実施形態では、第2本体30は、第1本体20に引っ掛かることによって保護カバー50の回転による応力を受ける引掛突部32を有する。そのため、筐体10の破損や分解が抑制されるため、給電ボックス1の利便性が向上する。
本実施形態では、筐体10は、保護カバー50が回転する際に、保護カバー50に当たって干渉する干渉部16を有する。そのため、保護カバー50のぐらつきがなくなり、保護カバー50が安定して配置される。また、保護カバー50が閉まるときの音が小さくなるため、使用感が良好になる。