JP2017173766A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電気に起因する不具合の解消に要する時間を更に低減する。【解決手段】第1基板11及び第2基板12と、液晶層と、平面視で第1基板と第2基板との重なる領域において液晶層を囲んで設けられるシール材19と、第1基板及び第2基板の少なくとも一面において、平面視で前記領域の内側に設けられた除電用電極を含み、前記領域には、各々が1つの意味を有する図柄を表示するために必要な複数のセグメント表示部の全てを含む最小限領域である複数の単位表示領域30a、30bと、平面視において当該各単位表示領域の相互間に存在するセグメント間領域31とが含まれており、除電用電極は、セグメント間領域と重なる領域に配置される張り出し部位と、張り出し部位と接続されておりシール材よりも外側まで引き回された部位を有する導電部位を有する、液晶表示装置である。【選択図】図2

Description

本発明は、セグメント表示型の液晶表示装置において外部要因により発生する静電気に起因する不具合を抑制する技術に関する。
一般的な液晶表示装置は、一対の基板と、各基板の一面に設けられる電極と、各基板の間に設けられる液晶層と、各基板の外側に設けられる一対の偏光板などを主な構成として備えている。このような液晶表示装置においては、例えば使用開始される前に外部に傷が付くことを防ぐために、各偏光板の表面に保護フィルムが設けられることがある。この場合、保護フィルムを剥離した際に静電気が生じて液晶表示装置が帯電することにより、本来表示に用いる部分ではない領域(非表示部)において液晶層に配向の変化がもたらされ、外観上で表示の変化として視認できる状態となる。このような場合に、その表示の変化した状態が消失するまでには長い時間を要する場合がある。このような不具合は、保護フィルムを剥離する際に限らず、外部要因により発生する静電気に起因して生じ得るものでもある。
上記のような静電気に起因する不都合に関して、例えば特開2008−170812号公報(特許文献1)には、静電気用アースパターンを液晶表示領域の外周部に形成し、この静電気用アースパターンの一端をGND端子に接続し且つ他端を電気的に開放したという構成を備えることにより、静電気の除去と耐ノイズ性を向上させて表示誤動作の発生を抑える液晶表示素子が開示されている。
また、例えば特開平10−10551号公報(特許文献2)には、信号電極を形成した上基板と、走査電極を形成した下基板に、それぞれの電極とは絶縁されて、かつ液晶封入領域内からシール材の外側に延出された一対のダミー電極を配置し、少なくともシール材の外側のダミー電極間に点状の導電部材を設置して両ダミー電極の間を相互に電気的に接続することにより、各基板で溜まった電荷を移動できるようにした液晶表示素子が開示されている。
また、例えば特開2008−40307号公報(特許文献3)には、一方の透明基板に、文字や図形を表わす電極及び引き出しリードからなるセグメント電極と、このセグメント電極に対して独立形成した導電膜部とを有する透明電極を設け、他方の透明基板に、文字や図形を表わす電極及び引き出しリードからなるコモン電極と、このコモン電極に対して独立形成した導電膜部とを有する透明電極を設け、導電膜部同士の間を電気接続した構成の液晶表示装置が開示されている。
ところで、セグメント表示型の液晶表示装置においては、例えば複数のセグメント表示部を組み合わせて1つの意味を有する図柄(数字など)を表現する単位表示領域を複数備えている場合が多い。例えば、2桁の数字を表現するセグメント表示型の液晶表示装置の場合であれば、上記した複数のセグメント表示部で構成される単位表示領域を2つ左右に並べて配置することになる。このようなセグメント表示型の液晶表示装置においては、上記した従来技術によっても、静電気への対策としては未だ不十分であり、平面視における2つの単位表示領域の間に挟まれる領域において表示不具合が生じる場合がある。
具体的には、通常、2つの単位表示領域の間には、各々に含まれるセグメント電極あるいはコモン電極の相互間を電気的に接続するための引き回し配線が配置されるため、当該領域においては静電気対策用のダミー電極等を設けることが難しいためである。上記した従来技術を適用したとしても、平面視における単位表示領域の周囲については静電気への対応が可能であるが、2つの単位表示領域の相互間については有効な対策が示されていない。このため、静電気に起因する表示不具合の解消に要する時間を更に低減する技術が望まれている。なお、上記では説明を分かりやすくするために2つの単位表示領域を備える場合を例示したが、2つより多い複数の単位表示領域を備える液晶表示装置においても同様である。
特開2008−170812号公報 特開平10−10551号公報 特開2008−40307号公報
本発明に係る具体的態様は、静電気に起因する不具合の解消に要する時間を更に低減することが可能な技術を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る一態様の液晶表示装置は、(a)対向配置される第1基板及び第2基板と、(b)前記第1基板と前記第2基板の間に設けられる液晶層と、(c)平面視で前記第1基板と前記第2基板との重なる領域において前記液晶層を囲んで設けられるシール材と、(d)前記第1基板及び前記第2基板の少なくとも一面において、平面視で前記領域の内側に設けられた除電用電極を含み、(e)前記領域には、各々が1つの意味を有する図柄を表示するために必要な複数のセグメント表示部の全てを含む最小限領域である複数の単位表示領域と、平面視において当該各単位表示領域の相互間に存在するセグメント間領域とが含まれており、(f)前記除電用電極は、前記セグメント間領域と重なる領域に配置される張り出し部位と、前記張り出し部位と接続されており前記シール材と重なる位置又は当該シール材よりも外側まで引き回された部位を有する導電部位を有する、液晶表示装置である。
上記構成によれば、セグメント間領域における静電気に起因する不具合の解消に要する時間を更に低減することが可能となる。
図1は、第1実施形態の液晶表示装置の構成を示す断面図である。 図2は、第1実施形態の液晶表示装置の構成を示す平面図である。 図3は、第1実施形態の液晶表示装置における第2基板の構成を示す平面図である。 図4は、第1実施形態の液晶表示装置における第1基板の構成を示す平面図である。 図5は、図4に示すA部の拡大図である。 図6は、第2実施形態の液晶表示装置における第2基板の構成を示す平面図である。 図7は、第2実施形態の液晶表示装置における第1基板の構成を示す平面図である。 図8は、図7に示すB部の拡大図である。 図9は、第3実施形態の液晶表示装置における第2基板の構成を示す平面図である。 図10は、第3実施形態の液晶表示装置における第1基板の構成を示す平面図である。 図11は、図10に示すC部の拡大図である。 図12は、第4実施形態の液晶表示装置における第2基板の構成を示す平面図である。 図13は、第4実施形態の液晶表示装置における第1基板の構成を示す平面図である。 図14は、第2基板の一面に設けられる絶縁膜の構成を示す平面図である。 図15は、図13に示したD部の拡大図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の液晶表示装置の構成を示す断面図である。液晶表示装置は、対向配置された第1基板11および第2基板12と、第1基板11に設けられた第1電極13と、第2基板12に設けられた第2電極14と、第1基板11と第2基板12の間に配置された液晶層17を基本構成として備える。本実施形態の液晶表示装置は、電極同士の重なり合う領域が表示したい文字や図案を形作るように構成され、基本的に予め定めた文字等のみを表示可能であり、概ね、有効表示領域内における面積比で多くとも70%以下、通常は50%以下の領域が文字等の表示に寄与するものであるセグメント表示型の液晶表示装置である。なお、液晶表示装置は、セグメント表示型とドットマトリクス型が混合したものであってもよい。
第1基板11および第2基板12は、それぞれ、平面視において矩形状の基板であり、互いに対向して配置されている。第1基板11、第2基板12としては、例えばガラス基板、プラスチック基板等の透明基板を用いることができる。図示のように、第1基板11と第2基板12の間には、例えば多数のスペーサーが均一に分散配置されており、それらスペーサーによって両基板の間隙が所望の大きさ(例えば数μm程度)に保たれている。
第1電極13は、第1基板11の一面側に設けられている。同様に、第2電極14は、第2基板12の一面側に設けられている。第1電極13および第2電極14は、それぞれ例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電膜を適宜パターニングすることによって構成されている。なお、図示を省略しているが各電極の上面にさらに絶縁膜が設けられていてもよい。
第1配向膜15は、第1基板11の一面側に第1電極13を覆うようにして設けられている。第2配向膜16は、第2基板12の一面側に第2電極14を覆うようにして設けられている。これらの第1配向膜15、第2配向膜16としては、液晶層17の配向状態を垂直配向に規制する垂直配向膜が用いられている。各配向膜15、16は、ラビング処理等の一軸配向処理が施されており、一方向への配向規制力を有している。各配向膜15、16への配向処理の方向は、例えば互い違い(アンチパラレル)となるように設定される。
液晶層17は、第1基板11と第2基板12の間に設けられている。本実施形態においては、誘電率異方性Δεが負でありカイラル材を含まず、流動性を有する(すなわち液状体)の液晶材料を用いて液晶層17が構成される。本実施形態の液晶層17は、電圧無印加時における液晶分子の配向方向が一方向に傾斜した状態となり、第1基板11および第2基板12の各基板面に対して概ね、88°以上90°未満の範囲内のプレティルト角を有する略垂直配向となるように設定されている。そして、第1電極13と第2電極14の間に電圧を印加した際には、液晶層17の液晶分子は配向処理によって規制された方向へ配向する。
第1偏光板21は、第1基板11の外側に配置されている。同様に、第2偏光板22は、第2基板12の外側に配置されている。第1偏光板21と第2偏光板22は、例えば、各々の吸収軸が互いに略直交するように配置されている。また、各偏光板と各基板との間には適宜Cプレート等の視角補償板が配置されてもよい。
図2は、第1実施形態の液晶表示装置の構成を示す平面図である。図示のように本実施形態の液晶表示装置は、7つのセグメント表示部を組み合わせて1つの意味を有する図柄である1つの数字を可変に表現する単位表示領域を左右方向に離間して2つ配置することにより、2桁の数字を表現するセグメント表示型の液晶表示装置である。各単位表示領域30a、30bをそれぞれ構成する各セグメント表示部は、それぞれがコモン電極として機能する4つの第1電極13と、それぞれがセグメント電極として機能する4つの第2電極14との重なり合った領域として画定されており、マルチプレックス駆動されることによってそれぞれ独立に点消灯可能である。
取り出し電極C1、C2、C3、C4は、それぞれ第2基板12の一面の上端側に設けられている。これらの取り出し電極C1等は、コモン電極として機能する第1電極13へ駆動電圧を与えるためのものである。また、取り出し電極S1、S2、S3、S4は、それぞれ第2基板12の一面の上端側に設けられている。これらの取り出し電極S1等は、セグメント電極として機能する第2電極14へ駆動電圧を与えるためのものである。
シール材19は、第1基板11と第2基板12との重なる領域の外縁にほぼ沿って枠状に設けられており、両基板を固定するとともに、両基板間の液晶層17を封止する。また、シール材19は、各基板の図中下側では、端部に沿って直線状に設けられ、かつほぼ中央の一部で途切れて開口している。この開口部は、液晶層17を形成する際の注入口であり、封止材によって閉じられている。概ね、シール材19に囲まれた内側が有効表示領域(有効表示部)に対応し、そのうち、セグメント表示部以外の部分は表示変化を生じない部分である非表示部となる。
ここで、「単位表示領域」とは、例えば、平面視において、1つの意味を有する図柄を表示するために必要な複数のセグメント表示部の全てを含む最小限の領域として定義することができる。また、各単位表示領域30a、30bの相互間に存在する領域をセグメント間領域31とする。ここで、「セグメント間領域」とは、例えば、平面視において隣り合う単位表示領域30a、30bの間に挟まれる領域として定義することができる。図示の例では、隣り合う2つの単位表示領域30a、30bの間において、各単位表示領域30a、30bの外縁の一部同士が平面視で対向する範囲に含まれる領域として定義されている(図中、模様を付した領域)。以下では、主にこのセグメント間領域31における静電気に起因する表示不具合を解消するための時間を短縮し得る液晶表示装置の構成について詳細に説明する。
図3は、第1実施形態の液晶表示装置における第2基板の構成を示す平面図である。図3では、第2基板12を第2電極14が形成されている側から平面視した様子が示されている。図3に示すように、各第2電極14は、各々がセグメント電極として機能するものであり、第2基板12の一面に設けられている。ここでは、単位表示領域30aに対応するものを「第2電極14a」と示し、単位表示領域30bに対応するものを「第2電極14b」と示す。
各第2電極14aは、それぞれ引き回し配線を介して、いずれかの取り出し電極S1、S2と接続されている。各第2電極14bは、それぞれ引き回し配線を介して、いずれかの取り出し電極S3、S4と接続されている。これらの取り出し電極S1、S2、S3、S4を介して、各第2電極14a、14bに外部の駆動装置(図示せず)から電圧を印加することができる。
除電用電極40は、各第2電極14a、14bの存在する領域、換言すれば単位表示領域30a、30b(図2参照)の存在する領域を囲むようにして、第2基板12の左辺側、右辺側、下辺側のそれぞれに渡って広範囲に設けられている。ここで、「除電用電極」とは、外部要因により発生して各基板などに蓄積される静電気を液晶表示装置の外部へ逃がす(除電する)ためのものである(以下においても同様)。
図中、除電用電極40の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極40は、第2基板12の三辺においてシール材19と重なる範囲まで設けられている。この除電用電極40は、単位表示領域30a、30bの間に挟まれたセグメント間領域31の平面視において下側部分と重なるように設けられた張り出し部位40aを有する。なお、張り出し部位40a以外の部分でシール材19まで延びる部分が「導電部位」に対応する(以下においても同様)。
除電用電極41は、主に、2つの第2電極14a、14bのそれぞれの引き回し配線に挟まれた領域に渡って設けられている。図中、除電用電極41の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極41は、第2基板12の上辺側においてシール材19と重なる範囲まで設けられている。この除電用電極41は、セグメント間領域31の平面視において上側部分と重なるように設けられた張り出し部位41aを有する。上記した張り出し部位40aとこの張り出し部位41aとの間には隙間が設けられている。なお、張り出し部位41a以外の部分でシール材19まで延びる部分が「導電部位」に対応する(以下においても同様)。
図4は、第1実施形態の液晶表示装置における第1基板の構成を示す平面図である。図4では、第1基板11を第1電極13が形成されている側と逆側から平面視した様子が示されている。図4に示すように、各第1電極13は、各々がコモン電極として機能するものであり、第1基板11の一面に設けられている。ここでは、単位表示領域30aに対応するものを「第1電極13a」と示し、単位表示領域30bに対応するものを「第1電極13b」と示す。
各第1電極13aは、それぞれ引き回し配線を介して、各第1電極13bのいずれかと接続されている。そして、各第1電極13bは、第1基板11の図中上端側に設けられたパッド部C11、C12、C13、C14において、シール材19に含有される導電粒子を介して第2基板12側に設けられた取り出し電極C1、C2、C3、C4(図3参照)のいずれかと接続されている。なお、シール材19を導電材として兼用することなく、別途導電材を設けてもよい(以下においても同様)。導電材とは、例えばカーボン粒子、銀粒子、金コーティング粒子などの導電性粒子を含有する材料である。
除電用電極50は、単位表示領域30a、30b(図2参照)の存在する領域を囲むようにして、第1基板11の左辺側、右辺側、下辺側のそれぞれに渡って広範囲に設けられている。図中、除電用電極50の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極50は、第1基板11の三辺においてシール材19と重なる範囲まで設けられている。この除電用電極50は、単位表示領域30a、30bの間に挟まれたセグメント間領域31の平面視において下側部分と重なるように設けられた張り出し部位50aを有する。除電用電極50は、各単位表示領域30a、30bにおける下側の2つのセグメント表示部に対応する第1電極13a、13bとしての機能を兼ねている。
除電用電極51は、単位表示領域30a、30b(図2参照)の存在する領域を囲むようにして、第1基板11の中央から上辺側に渡って広範囲に設けられている。図中、除電用電極51の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極51は、第1基板11の上辺においてシール材19と重なる範囲まで設けられている。この除電用電極51は、単位表示領域30a、30bの間に挟まれたセグメント間領域31の平面視において上側部分と重なるように設けられた張り出し部位51aを有する。除電用電極51は、各単位表示領域30a、30bにおける上側の2つのセグメント表示部に対応する第1電極13a、13bとしての機能を兼ねている。
図5は、図4に示すA部の拡大図である。図示のように、各張り出し部位50a、51aの間には僅かな隙間が設けられており、この隙間に、平面視において左側の2つの第1電極13aと右側の2つの第1電極13bのそれぞれの間を接続する細い引き回し配線を配置している。上記した図3に示した各張り出し部位40a、41aの間の隙間もこれらの細い引き回し配線の配置された領域に対応して確保されている。なお、本例では各張り出し部位50a、51aの間の隙間がセグメント間領域31の上下方向における中央付近に設けられていたが、当該隙間を設ける位置はこれに限定されない。
以上のような構成により、セグメント間領域31の大部分、具体的には、左側の2つの第1電極13aと右側の2つの第1電極13bのそれぞれの間を接続する細い引き回し配線を配置すべき領域を除く全ての領域において、第1基板11側と第2基板12側の双方に除電用電極が配置され、かつ除電用電極40と除電用電極50、除電用電極41と除電用電極51のそれぞれは、導電材としてのシール材19を介して導通が確保され、同電位化される。それにより、外部から静電気が与えられたとしても速やかに除電する作用が得られるので、点灯不具合を生じず、あるいは生じたとしても早期に消灯させる効果が得られる。
(第2実施形態)
第2実施形態の液晶表示装置の基本的構成は上記した第1実施形態と同様であり、主に除電用電極の構造が異なる。以下では、第1実施形態と共通する構成については同符号を用いることで詳細な説明を省略し、相違点について詳細に説明する。
図6は、第2実施形態の液晶表示装置における第2基板の構成を示す平面図である。図6では、第2基板12を第2電極14が形成されている側から平面視した様子が示されている。
除電用電極140は、第2基板12の下辺側において左右方向の中央付近に設けられている。図中、除電用電極140の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極140は、第2基板12の下辺側において、平面視でシール材19と部分的に重なるように設けられている。この除電用電極140は、単位表示領域30a、30bの間に挟まれたセグメント間領域31の平面視において下側部分と重なるように設けられた張り出し部位140aを有する。
除電用電極141は、第2基板12の上辺側に渡る細い部位と、第2基板12の平面視での中央付近に渡る部位とを有して設けられている。図中、除電用電極141の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極141は、第2基板12の上辺側においてシール材19と重なる範囲まで設けられている。この除電用電極141は、セグメント間領域31の平面視において上側部分と重なるように設けられた張り出し部位141aを有する。上記した張り出し部位140aとこの張り出し部位141aとの間には隙間が設けられている。
また、第2基板12の一面には、各第2電極14a、14bとそれらに接続された引き回し配線、各除電用電極140、141、各張り出し部位140a、141aの設けられていない領域においては対向ダミー電極が設けられている。このうち、例えば第2基板12の左辺側、下辺側、右辺側に渡って設けられる対向ダミー電極については、下辺側においてシール材19と重なる位置に設けられた細い渡り配線を介して左辺側と右辺側の導通が確保されている。それ以外の対向ダミー配線については、いずれも第2基板12の上辺側において部分的にシール材19と重なるように設けられており、導通材としてのシール材19を介して、第1基板11側に設けられる除電用電極等と導通が確保されている。
図7は、第2実施形態の液晶表示装置における第1基板の構成を示す平面図である。図7では、第1基板11を第1電極13が形成されている側と逆側から平面視した様子が示されている。
除電用電極150は、第1基板11の下辺側において左右方向の中央付近に設けられている。図中、除電用電極150の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極150は、第1基板11の下辺側において、平面視でシール材19と部分的に重なるように設けられている。この除電用電極150は、単位表示領域30a、30bの間に挟まれたセグメント間領域31の平面視において下側部分と重なるように設けられた張り出し部位150aを有する。
除電用電極151は、第1基板11の上辺側に渡る細い部位と、第1基板11の平面視での中央付近に渡る部位とを有して設けられている。図中、除電用電極151の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極151は、第1基板11の上辺側においてシール材19と重なる範囲まで設けられている。この除電用電極151は、セグメント間領域31の平面視において上側部分と重なるように設けられた張り出し部位151aを有する。上記した張り出し部位150aとこの張り出し部位151aとの間には隙間が設けられている。これは、除電用電極150、151のそれぞれが別々の第1電極13a、13bと接続されて一体化されているため、両者間を絶縁する必要があるからである。
図8は、図7に示すB部の拡大図である。図示のように、取り出し電極C1と接続されるべき第1電極13a、13bとの間の導通を確保するために、第1基板11の上辺側においてシール材19よりも外側の位置(シール材19と重ならない位置)に、両者間を接続する渡り配線160が設けられている。シール材19の外側に設けていることから第2基板12側の取り出し電極との交差領域で異常点灯を生じることはないが、絶縁性を確保するためには、交差領域においていずれかの基板上に絶縁膜を形成するか、両基板間の隙間にフレキシブルフィルムリード線を配置し、あるいは紫外線硬化樹脂等を充填するなどで絶縁性を確保してもよい。
以上のような構成により、セグメント間領域31の大部分、具体的には各張り出し部位150a、150bの間の隙間の部分等を除く全ての領域において、第1基板11側と第2基板12側の双方に除電用電極が配置され、かつ除電用電極140と除電用電極150、除電用電極141と除電用電極151のそれぞれは、導電材としてのシール材19を介して導通が確保され、同電位化される。それにより、外部から静電気が与えられたとしても速やかに除電する作用が得られるので、点灯不具合を生じず、あるいは生じたとしても早期に消灯させる効果が得られる。
(第3実施形態)
第3実施形態の液晶表示装置の基本的構成は上記した第1実施形態等と同様であり、主に除電用電極の構造が異なる。以下では、第1実施形態等と共通する構成については同符号を用いることで詳細な説明を省略し、相違点について詳細に説明する。
図9は、第3実施形態の液晶表示装置における第2基板の構成を示す平面図である。図9では、第2基板12を第2電極14が形成されている側から平面視した様子が示されている。
除電用電極240は、第2基板12の左右方向の中央付近において下辺側から上辺側へ向けて設けられている。図中、除電用電極240の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極240は、第2基板12の下辺側において、平面視でシール材19と部分的に重なるように設けられている。この除電用電極240は、単位表示領域30a、30bの間に挟まれたセグメント間領域31の平面視における略全体と重なるように設けられた張り出し部位240aを有する。
また、第2基板12の一面には、各第2電極14a、14bとそれらに接続された引き回し配線、除電用電極240、張り出し部位240aの設けられていない領域においては対向ダミー電極が設けられている。このうち、例えば第2基板12の左辺側、下辺側、右辺側に渡って設けられる対向ダミー電極については、下辺側においてシール材19と重なる位置に設けられた細い渡り配線を介して左辺側と右辺側の導通が確保されている。それ以外の対向ダミー配線については、いずれも第2基板12の上辺側において部分的にシール材19と重なるように設けられており、導通材としてのシール材19を介して、第1基板11側に設けられる除電用電極等と導通が確保されている。
図10は、第3実施形態の液晶表示装置における第1基板の構成を示す平面図である。図10では、第1基板11を第1電極13が形成されている側と逆側から平面視した様子が示されている。
除電用電極250は、第1基板11の左右方向の中央付近における下辺側から上辺側へ向かって設けられている。図中、除電用電極250の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極250は、第1基板11の下辺側において、平面視でシール材19と部分的に重なるように設けられている。この除電用電極250は、単位表示領域30a、30bの間に挟まれたセグメント間領域31の平面視において略全体と重なるように設けられた張り出し部位250aを有する。また、この除電用電極250は、各1つの第1電極13a、13bと一体に形成されている。別言すれば、除電用電極250の一部の部位が各1つの第1電極13a、13bを兼ねている。
図11は、図10に示すC部の拡大図である。図示のように、第1基板11の除電用電極250と第2基板12の除電用電極240の間は導電材としてのシール材19を介して導通が確保される。それにより、除電用電極250と除電用電極240の間が同電位化される。また、第1基板11の各第1電極13a、13bとそれらに対応して第2基板12に設けられた対向ダミー電極の間も同様に同電位化される。
以上のような構成により、セグメント間領域31の大部分、具体的には各張り出し部位250aが設けられた領域において、第1基板11側と第2基板12側の双方に除電用電極が配置され、かつ除電用電極240と除電用電極250は、導電材としてのシール材19を介して導通が確保され、同電位化される。それにより、外部から静電気が与えられたとしても速やかに除電する作用が得られるので、点灯不具合を生じず、あるいは生じたとしても早期に消灯させる効果が得られる。
(第4実施形態)
第4実施形態の液晶表示装置の基本的構成は上記した第1実施形態等と同様であり、主に除電用電極の構造が異なる。以下では、第1実施形態等と共通する構成については同符号を用いることで詳細な説明を省略し、相違点について詳細に説明する。
図12は、第4実施形態の液晶表示装置における第2基板の構成を示す平面図である。図12では、第2基板12を第2電極14が形成されている側から平面視した様子が示されている。
除電用電極340は、各第2電極14a、14bの存在する領域、換言すれば単位表示領域30a、30b(図2参照)の存在する領域を囲むようにして、第2基板12の左辺側、右辺側、下辺側のそれぞれに渡って広範囲に設けられている。図中、除電用電極340の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極340は、第2基板12の下辺側などにおいて、平面視でシール材19と部分的に重なるように設けられている。この除電用電極340は、単位表示領域30a、30bの間に挟まれたセグメント間領域31の平面視における略全体と重なるように設けられた張り出し部位340aを有する。
また、第2基板12の一面には、各第2電極14a、14bとそれらに接続された引き回し配線、除電用電極340、張り出し部位340aの設けられていない領域においては対向ダミー電極が設けられている。各対向ダミー配線については、いずれも第2基板12の上辺側において部分的にシール材19と重なるように設けられており、導通材としてのシール材19を介して、第1基板11側に設けられる除電用電極等を導通が確保されている。
図13は、第4実施形態の液晶表示装置における第1基板の構成を示す平面図である。図13では、第1基板11を第1電極13が形成されている側と逆側から平面視した様子が示されている。
除電用電極350は、各第1電極13a、13bの存在する領域、換言すれば単位表示領域30a、30b(図2参照)の存在する領域を囲むようにして、第1基板11の左辺側、右辺側、下辺側のそれぞれに渡って広範囲に設けられている。図中、除電用電極350の形成範囲が分かりやすくなるように当該形成範囲を斜線模様で表しているように、除電用電極350は、第1基板11の下辺側などにおいて、平面視でシール材19と部分的に重なるように設けられている。この除電用電極350は、単位表示領域30a、30bの間に挟まれたセグメント間領域31の平面視において略全体と重なるように設けられた張り出し部位350aを有する。また、この除電用電極350は、各1つの第1電極13a、13bと一体に形成されている。別言すれば、除電用電極350の一部の部位が各1つの第1電極13a、13bを兼ねている。
図14は、第2基板の一面に設けられる絶縁膜の構成を示す平面図である。図示のように、絶縁膜60は、シール材19の外縁よりも内側であって第2基板12のほぼ全体に広く形成されている。また、絶縁膜61は、上記した図13に示したD部における渡り配線(詳細は後述)に対応する範囲に形成されている。絶縁膜60、61としては、例えばSiO膜を用いることができる。
図15は、図13に示したD部の拡大図である。各第1電極13bは、シール部19と重なるようにして配置された各渡り配線360、361、362、363を有する。渡り配線360は、1つの第1電極13aと直接的に接続される。他の渡り配線361、362、363は、導電材としてのシール材19を介して第2基板14側のジャンパ配線371、372、373と接続され、各ジャンパ配線371等を介して各第1電極13aと接続される。本例では、各ジャンパ配線371等は、第2基板12側に設けられた対向ダミー電極の一部として形成されており、シール材19と重なる位置に設けられている。このとき、各渡り配線、ジャンパ配線は、第2基板12側に設けられた取り出し電極等と平面視において重なっている部分もあり、当該部分を絶縁する必要がある。このため、第2基板12において上記した絶縁膜61を設けている。絶縁膜61を介在させて第1基板11と第2基板12を重ねることで、セグメント間領域31に隙間を設けることなく、両基板の各電極の同電位化を図ることができる。
なお、各渡り配線をシール材19と重なる位置に設けたが、一部または全部の渡り配線をシール材19の外側に配置してもよい。この場合、第2基板の引き回し配線と交差した場合でも絶縁膜がなくても異常点灯を抑制可能である。この場合、両基板の隙間にフレキシブルフィルムリード線や紫外線硬化樹脂等を配置することで絶縁性を確保してもよい。
以上のような構成により、セグメント間領域31の大部分、具体的には各張り出し部位350aが設けられた領域において、第1基板11側と第2基板12側の双方に除電用電極が配置され、かつ除電用電極340と除電用電極350は、導電材としてのシール材19を介して導通が確保され、同電位化される。それにより、外部から静電気が与えられたとしても速やかに除電する作用が得られるので、点灯不具合を生じず、あるいは生じたとしても早期に消灯させる効果が得られる。
(実施例)
次に、本発明を適用した液晶表示装置の実施例について説明する。
第1基板および第2基板として、一面にITOからなる導電膜が形成された一対の青板ガラス基板(厚さ0.7mm)を用意する。各ガラス基板の導電膜を所望の表示図柄に対応するパターンにするために、フォトリソグラフィーおよびエッチング処理によりパターニングを行う。このとき、除電用電極部などについても、第1〜第4実施形態の何れかに対応した形状で同時に形成される。
次に、各基板の一面(電極面)の少なくとも有効表示部を覆うようにしてSiO等からなる絶縁膜を所望の面内パターン形状に形成する。次に、垂直配向膜を絶縁膜と同様に有効表示部内が少なくとも含まれるように塗布し、180℃〜220℃で焼成する。
次に、垂直配向膜を布厚2.8mm〜3.2mm程度の綿製ラビング布で一方向へラビング処理する。ラビング条件としては、完成後の液晶表示装置におけるプレティルト角が88.5°〜89.9°となるようにする。
一方の基板(例えば第1基板)の配向膜が形成された面に対し、少なくとも有効表示部より大きな領域を囲むように枠状にシール材を印刷する。シール材には径4.2μmのガラスファイバースペーサーおよび両基板面の導通を確保するための径4.5μmの金コーティングされたプラスティックボールがそれぞれ1.5wt%ずつ添加されている。
他方の基板(例えば第2基板)には、径4.0μmのプラスティックボールスペーサーを乾式散布法により、100個/mmの密度で散布する。
第1基板、第2基板を、各々の配向膜の形成面が対向するように位置合わせして重ね合わせ、両基板をプレスした状態で150℃の条件で焼成する。焼成時間については、シール材が硬化するのに必要十分な時間とする。
次に、貼り合わせた第1基板と第2基板の間に、誘電率異方性が負の液晶材料を真空注入法にて注入し、紫外線硬化樹脂で注入口を封止後、120℃、1時間の熱処理を行う。
貼り合わせた両基板の基板面を中性洗剤で洗浄後、各基板の表面に所望の視角補償板、偏光板を上記で示した積層順番で貼り合わせる。
一方の基板(第2基板)側において他方の基板(第1基板)より外形が外側へ突出している部分には取り出し電極が配置されているので、それらの部分に対してリードフレーム、異方導電性フィルムを介したフレキシブルフィルム、ドライバICをボンディングする。
最後に、取り出し電極に外部駆動回路を接続し、裏側の偏光板下に反射板またはバックライトを設けることにより、液晶表示装置が完成する。本実施例の液晶表示装置は、パネル部分の下側基板(第2基板)が縦27.5mm×横25mmで取り出し電極部の長さは2.5mmである。有効表示部は両基板が重ねられている25mm角領域のうち、内側の約22mmとし、残り3mm内にシール部を形成している。
なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。
11:第1基板
12:第2基板
13:第1電極
14:第2電極
15:第1配向膜
16:第2配向膜
17:液晶層
19:シール材
21:第1偏光板
22:第2偏光板
30、31:除電用電極部
30a、31a:張り出し電極部

Claims (5)

  1. 対向配置される第1基板及び第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板の間に設けられる液晶層と、
    平面視で前記第1基板と前記第2基板との重なる領域において前記液晶層を囲んで設けられるシール材と、
    前記第1基板及び前記第2基板の少なくとも一面において、平面視で前記領域の内側に設けられた除電用電極と、
    を含み、
    前記領域には、各々が1つの意味を有する図柄を表示するために必要な複数のセグメント表示部の全てを含む最小限領域である複数の単位表示領域と、平面視において当該各単位表示領域の相互間に存在するセグメント間領域とが含まれており、
    前記除電用電極は、
    前記セグメント間領域と重なる領域に配置される張り出し部位と、
    前記張り出し部位と接続されており前記シール材と重なる位置又は当該シール材よりも外側まで引き回された部位を有する導電部位と、
    を有する、液晶表示装置。
  2. 前記除電用電極は、前記第1基板及び前記第2基板の双方に設けられており、当該双方の除電用電極の間が電気的に接続されて同電位化されている、
    請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記除電用電極は、前記セグメント間領域において隙間を有しており、
    前記第1基板又は前記第2基板には、前記複数の単位表示領域の相互間を電気的に接続する細配線が設けられており、当該細配線が前記隙間に配置されている、
    請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記除電用電極は、前記第1基板又は前記第2基板の一端側において前記シール材近傍に隙間を有しており、
    前記第1基板又は前記第2基板には、前記複数の単位表示領域の相互間を電気的に接続する細配線が設けられており、当該細配線が前記隙間に配置されている、
    請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  5. 前記第1基板又は前記第2基板には、前記複数の単位表示領域の相互間を電気的に接続する細配線が設けられており、当該細配線が前記シール材と重なる位置又は当該シール材の外側に配置されている、
    請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
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