JP2017173021A - オイルレス圧力センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】感度を下げることなく、残留歪みを小さくし、かつ信号取り出し線の切断のリスクを低減する。耐食性に優れたものとする。【解決手段】センサチップ101を第1の半導体基板1と第2の半導体基板2とで構成する。第1の半導体基板1の一方の面(上側の面(裏面))1aに歪ゲージ1cを形成し、他方の面(下側の面(表面))1bを耐食性の保護膜3で覆う。この保護膜3を接液部として露出させた状態でセンサチップ101をパッケージ102に収容する。保護膜3の露出面(受圧面101a)はパッケージ102の露出面102aと面一とする。保護膜3の露出面(受圧面101a)とパッケージ102の露出面102aとの間の周囲の隙間hに充填材103を埋め込む。【選択図】 図1
Description
本発明は、食品、化粧品、医薬品などの製造現場で用いて好適なオイルレス圧力センサに関する。
図10にオイル(圧力伝達媒体)を使用した一般的な半導体圧力センサ200の要部の構成を示す。同図において、201はセンサチップ、202はセンサチップ201を収容したパッケージ、203は金属製ダイアフラム(接液ダイアフラム)であり、センサチップ201はパッケージ202のセンサ室202aに収容されている。また、センサ室202aの開口部202a1は金属製ダイアフラム203で塞がれており、この金属製ダイアフラム203で塞がれたセンサ室202aにオイル204が封入されている。
センサチップ201は、半導体材料としてシリコン(Si)を用いた半導体基板とされ、その一方の面(上面)201aの中央部にセンサダイアフラム(応力検知ダイアフラム)201sが形成されている。センサチップ201の他方の面(下面)201bはセンサ室202aの底面202a2に接合されている。
センサダイアフラム201sの上面(表面)201s1には、その表層部に拡散抵抗からなる歪ゲージ(ピエゾ抵抗素子)201cが形成されており、この歪ゲージ201cの外側には電極パッド201dが形成されている。歪ゲージ201cからの信号は、電極パッド201dを介し、ボンディングワイヤ205を通して、リードピン206から引き出される。
センサチップ201には、センサダイアフラム201sの下面(裏面)201s2に凹部201eが形成されており、この凹部201eによってセンサ室202aの底面202a2とセンサダイアフラム201sとの間に空洞207が形成されている。空洞207はパッケージ202に形成された導圧路202bを介して大気と連通している。
この半導体圧力センサ200では、金属製ダイアフラム203の露出面が受圧面203aとして被測定流体に接液され、この受圧面203aに加わる被測定流体の圧力Pがセンサ室202a内のオイル204に伝達される。そして、このオイル204に伝達された被測定流体の圧力Pがセンサチップ201のセンサダイアフラム201sに加わり、センサダイアフラム201sが撓む。これにより、センサダイアフラム201sの上面201s1に形成されている歪ゲージ201cから被測定流体の圧力Pに応じた信号が取り出される。
この半導体圧力センサ200において、金属製ダイアフラム203は、オイル204の収縮分は十分小さいとして無視するものとすれば、センサダイアフラム201sの撓み分のみ変位する。すなわち、金属製ダイアフラム203は、センサ室202a内のオイル204でセンサチップ201のセンサダイアフラム201sと繋がっており、金属製ダイアフラム203が被測定流体の圧力Pを受けても、撓むことができるのは、センサダイアフラム201sが撓んだことによるセンサ室202a内のオイル204の移動体積分のみである。また、金属製ダイアフラム203の直径は、金属製ダイアフラム203での圧損を回避するため、センサダイアフラム201sの直径よりも大きくされている。このため、被測定流体の圧力Pを受けても、金属製ダイアフラム203は殆ど撓まず(図11参照)、金属製ダイアフラム203に残留歪みは生じない。
しかしながら、この半導体圧力センサ200では、金属製ダイアフラム203が破損したり、クラックが生じたような場合、センサ室202aに封入されているオイル204が被測定流体中に漏出するという問題がある。このため、食品、化粧品、医薬品などの製造現場では、センサ部にオイルを用いないオイルレス圧力センサが用いられる場合がある(例えば、特許文献1,2,3参照)。このオイルレス圧力センサはサニタリ式の圧力センサとも呼ばれる。
図12に従来のオイルレス圧力センサ300の要部を示す。同図において、301は金属製ダイアフラム(接液兼応力検知ダイアフラム)、302は金属製ダイアフラム301の受圧面301aとは反対側の面(裏面)301bに貼り付けられた歪ゲージ、303は歪ゲージ302からの信号取り出し線、304は金属製ダイアフラム301が接合されたパッケージの支持部である。
このオイルレス圧力センサ300では、金属製ダイアフラム301の受圧面301aが被測定流体に接液され、この受圧面301aに加わる被測定流体の圧力Pによって金属製ダイアフラム301が撓み(図13参照)、この金属製ダイアフラム301の裏面301bに貼り付けられている歪ゲージ302から被測定流体の圧力Pに応じた信号が取り出される。
このオイルレス圧力センサ300において、金属製ダイアフラム301としては耐食性に優れた延性材料(例えば、ステンレス鋼(SUS))が用いられ、且つ、殺菌洗浄性を確保するために液だまりになる窪みがない形状とされる。また、金属製ダイアフラム301を接液兼応力検知ダイアフラムとすることによって、オイルを使用しない構造とすることができる。これにより、オイルレスとなり、センサ破壊時にオイルが流出するという問題そのものをなくすことができる。
しかしながら、図12に示した従来のオイルレス圧力センサ300では、金属製のダイアフラム301を接液兼応力検知ダイアフラムとして用いているため、感度を確保するためには、この金属製のダイアフラム301を被測定流体の圧力Pに応じて大きく撓ませる必要があり、下記の(1)〜(3)のような問題が生じる。
(1)金属製ダイアフラム301の撓みにより残留歪みが生じ、出力が経時変化する。
(2)金属製ダイアフラム301が変形する領域に信号取り出し線303を接合するため、頻繁な圧力変化で信号取り出し線303が切れてしまうというリスクがある。
(3)(1),(2)の問題を回避するために、金属製のダイアフラム301の撓み量を小さくすると、感度が下がる。
(2)金属製ダイアフラム301が変形する領域に信号取り出し線303を接合するため、頻繁な圧力変化で信号取り出し線303が切れてしまうというリスクがある。
(3)(1),(2)の問題を回避するために、金属製のダイアフラム301の撓み量を小さくすると、感度が下がる。
なお、単純に、図10に示した半導体圧力センサ200の構造において、金属製ダイアフラム(接液ダイアフラム)203を無くし、オイル204を使用しない構造とすることが考えられる。すなわち、図14に示すように、センサチップ201を露出させて、センサダイアフラム201sを接液兼応力検知ダイアフラムとすることが考えられる。
しかし、このような単純な構造では、センサチップ201全体が被測定流体に晒されるものとなり、耐食性に問題が生じる。また、ボンディングワイヤ205が切れてしまう虞もある。なお、この構造において、センサチップ201の露出面に耐食性の保護膜を形成することが考えられるが、配線・パッドなどと保護膜との絶縁が難しい。また、凹部201e側を接液する構造とすることも考えられるが、凹部201eへの成膜は難しく(特に、角部)、凹部201eの全面を耐食性の保護膜で完全に覆うことは困難である。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、感度を下げることなく、残留歪みを小さくし、かつ信号取り出し線の切断のリスクを低減することができる、耐食性に優れたオイルレス圧力センサを提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明のオイルレス圧力センサは、一方の面(1a)に圧力検出部(1c)が形成された第1の半導体基板(1)と、第1の半導体基板(1)の一方の面(1a)に接合され圧力検出部(1c)が形成されている領域に対向する位置に空洞(4)を形成する凹部(2a)を有する第2の半導体基板(2)と、第1の半導体基板(1)の他方の面(1b)を覆う耐食性の保護膜(3)とを備えたセンサチップ(101)と、保護膜(3)を接液部として露出させた状態でセンサチップ(101)を収容するパッケージ(102)とを備え、保護膜(3)の露出面(101a)は、パッケージ(102)の露出面(102a)と面一とされていることを特徴とする。
本発明において、被測定流体の圧力は第1の半導体基板(1)の耐食性の保護膜(3)で覆われた面(101a)に加わり、第1の半導体基板(1)の圧力検出部(1c)が形成されている領域(保護膜(3)+半導体基板(1))がセンサダイアフラム(6)として撓む。すなわち、本発明では、センサダイアフラム(6)が接液兼応力検知用ダイアフラムとされる。この場合、センサダイアフラム(6)の厚みは、第1の半導体基板(1)の厚みと保護膜(3)の厚みとを足し合わされたものとなり、保護膜(3)が仮に延性材料であっても、弾性体である半導体にアシストされるため、残留歪みが小さくなる。また、本発明では、圧力検出部(1c)からの信号取り出し線(5)を第1の半導体基板(1)と第2の半導体基板(2)との接合部など、全く撓まない箇所に配置することも可能となる。このため、センサダイアフラム(6)の撓み量を小さくする必要がなくなり、感度を下げることなく、残留歪みを小さくし、かつ信号取り出し線(5)の切断のリスクを低減することができるようになる。また、第1の半導体基板(1)の被測定流体の圧力が加わる面に凹部はなく、その全面をフラットな面として耐食性の保護膜(3)で覆うようにすることができる。また、この保護膜(3)の露出面(101a)はパッケージ(102)の露出面(102a)と面一とされている。これにより、被測定流体と半導体基板(1,2)との接触を避け、耐食性に優れたものとすることが可能となる。
なお、本発明において、保護膜(3)の露出面(101a)とパッケージ(102)の露出面(102a)との間の周囲の隙間(h)に、充填材(103)を埋め込むようにしてもよい。また、第2の半導体基板(2)は、第1の半導体基板(1)に形成されている圧力検出部(1c)と接続される貫通配線(2c)を備えるものとしてもよい。また、第2の半導体基板(2)の凹部(2a)によって形成される空洞(4)は、大気に連通させるようにしてもよく、真空としてもよい。また、第2の半導体基板(2)の凹部(2a)は、圧力検出部(1c)が形成されている領域に対向する面を非球面としてもよい。また、本発明において、保護膜(3)は、1層もしくは多層の中間層(例えば、ニオブ(Nb))の上に白金(Pt)を重ねた多層の金属保護膜(3)としてもよく、サファイアよりなる1層の非金属保護膜(3)としてもよい。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって示している。
本発明によれば、被測定流体の圧力が第1の半導体基板の耐食性の保護膜で覆われた面に加わり、第1の半導体基板の圧力検出部が形成されている領域(保護膜+半導体基板)がセンサダイアフラムとして撓むので、感度を下げることなく、残留歪みを小さくし、信号取り出し線の切断のリスクを低減することが可能となる。また、第1の半導体基板の被測定流体の圧力が加わる面は耐食性の保護膜で覆われており、この保護膜の露出面はパッケージの露出面と面一とされているので、被測定流体と半導体基板との接触を避け、耐食性に優れたものとすることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態に係るオイルレス圧力センサ(サニタリ式の圧力センサ)100の要部の構成を示す図である。
図1において、101はセンサチップ、102はパッケージであり、センサチップ101は受圧面101aを露出させた状態でパッケージ102に収容されている。センサチップ101の受圧面(露出面)101aはパッケージ102の露出面102aと面一とされており、センサチップ101の受圧面(露出面)101aとパッケージ102の露出面102aとの間の周囲の隙間hには充填材103が埋め込まれている。本実施の形態において、充填材103はアルミナなどの耐熱性・耐食性の高い材料からなり、溶融固化した状態で隙間hに埋め込まれている。
センサチップ101は、半導体材料としてシリコン(Si)を用いた第1の半導体基板1と第2の半導体基板2とから構成され、第1の半導体基板1を下側としてパッケージ102に収容されている。図2にパッケージ102に収容する前のセンサチップ101の構成を示す。
センサチップ101において、第1の半導体基板1は両面がフラットな1枚の基板とされ、その一方の面(上側の面(裏面))1aの中央部には、その表層部に拡散抵抗からなる歪ゲージ(ピエゾ抵抗素子)1cが圧力検出部として形成されている。第1の半導体基板1の他方の面(下側の面(表面))1bは耐食性の保護膜3で覆われている。この実施の形態において、保護膜3は、図3に示すように、ニオブ(Nb)などの中間層(この例では、中間層をニオブ(Nb)(1層の中間層)としているが、多層の中間層としてもよい。)の上に白金(Pt)を重ねた2層の金属保護膜とされている。この保護膜3は、第1の半導体基板1の表面1bを研磨した後、この研磨された第1の半導体基板1の表面1bに成膜されている。
なお、第1の半導体基板1としてSOI(Silicon on Insulator)ウエハを使用し、このSOIウエハの酸化膜層(SiO2)を除去するようにし、この酸化膜層(SiO2)を除去した面に保護膜3を成膜するようにしてもよい。SOIウエハは、図4に示すように、酸化膜層(SiO2)をシリコン(Si)で挟んだサンドイッチ構造とされており、エッチングなどによって一方側のシリコン(Si)の層から酸化膜層(SiO2)を除去すると、他方側のシリコン(Si)の層のきれいな面が表れる。このきれいな面に保護膜3を形成すれば、研磨する手間を省くことができる。
また、本実施の形態において、保護膜3はニオブ(Nb)と白金(Pt)の2層の金属保護膜に限られるものではなく、サファイアよりなる1層の非金属保護膜とするなどしてもよい。保護膜3をサファイアとする場合、SOS(Silicon on Sapphire)ウエハを利用するとよい。SOSウエハは、図5に示すように、サファイアをシリコン(Si)で挟んだサンドイッチ構造とされており、一方側のシリコン(Si)の層をエッチングなどによって除去すると、サファイアが表れる。このサファイアを保護膜3として利用することにより、成膜する手間を省くことができる。
第2の半導体基板2は、第1の半導体基板1の一方の面(裏面)1aに直接接合されており、第1の半導体基板1の歪ゲージ1cが形成されている領域Dに対向する位置に空洞4を形成する凹部2aを有している。凹部2aの中央部には空洞4を大気に連通させる貫通孔2bが形成されている。
また、第2の半導体基板2は、第1の半導体基板1との接合部に厚み方向に延びた貫通配線2cが形成されている。貫通配線2cの上側の端部は第2の半導体基板2の上面2dに露出する電極パッド2fに接続されている。貫通配線2cの下側の端部は第2の半導体基板2の下面2eに露出する電極パッド2gに接続されている。また、この電極パッド2gは、第1の半導体基板1に形成された拡散抵抗配線(図示せず)を介して、第1の半導体基板1の中央部の歪ゲージ1cと接続されている。
図1に示したオイルレス圧力センサ100では、このように構成されたセンサチップ101を、第1の半導体基板1の保護膜3で覆われた面を受圧面101aとし、この受圧面101aを露出させた状態でパッケージ102に収容している。また、センサチップ101の受圧面(露出面)101aとパッケージ102の露出面102aとを面一とし、その周囲の隙間hに充填材103を埋め込んでいる。
なお、パッケージ102には、センサチップ101内の空洞4を第2の半導体基板2に形成されている貫通孔2bを通して大気に連通させる導通孔102bが形成されている。また、第2の半導体基板2の電極パッド2fには、信号取り出し線5が接続されている。
このオイルレス圧力センサ100において、被測定流体の圧力Pはセンサチップ101の受圧面101a(第1の半導体基板1の耐食性の保護膜3で覆われた面)に加わる。これにより、第1の半導体基板1の歪ゲージ1cが形成されている領域(保護膜+半導体基板)Dがセンサダイアフラム6として撓む。すなわち、このオイルレス圧力センサ100では、センサダイアフラム6が接液兼応力検知用ダイアフラムとされている。
この場合、センサダイアフラム6の厚みtは、第1の半導体基板1の厚みt1と保護膜3の厚みt2とを足し合わされたものとなり、保護膜3が金属保護膜とされてはいるが、すなわち保護膜3が延性材料とされてはいるが、弾性体である半導体にアシストされるため、残留歪みが小さくなる。また、第2の半導体基板2の第1の半導体基板1との接合部に貫通配線2cを形成することにより、信号取り出し線5を全く撓まない箇所に配置することができている。このため、センサダイアフラム6の撓み量を小さくする必要がなくなり、感度を下げることなく、残留歪みを小さくし、かつ信号取り出し線5の切断のリスクを低減することができる。なお、センサダイアフラム6に生じる残留歪みは、必要ならば、第1の半導体基板1の厚みt1と保護膜3の厚み(延性材料の厚み)t2との比で調整することも可能である。
また、このオイルレス圧力センサ100において、第1の半導体基板1の被測定流体の圧力Pが加わる面には凹部はなく、その全面をフラットな面として耐食性の保護膜3で覆っている。また、この保護膜3の露出面(受圧面101a)はパッケージ102の露出面102aと面一とされている。また、センサチップ101の受圧面(露出面)101aとパッケージ102の露出面102aとの間の周囲の隙間hには充填材103が埋め込まれている。これにより、被測定流体と半導体基板1,2との接触が避けられ、耐食性に優れたものとなる。
なお、上述した実施の形態では、第2の半導体基板2の凹部2aの底面を平坦な面としているが、すなわち第1の半導体基板1の歪ゲージ1cが形成されている領域Dに対向する面を平坦な面としているが、図6に示すように非球面とするようにしてもよい。第2の半導体基板2の凹部2aの底面を非球面とすると、過大圧が印加された時のセンサダイアフラム6の過度な変位が阻止される。
また、上述した実施の形態では、センサチップ101の空洞4を大気に連通させるようにしたが、すなわち大気圧を基準とするゲージ圧を測定するようにしたが、図7に示すように、空洞4を真空の基準圧室(真空に保った密閉空間)とし、絶対圧を測定するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、第2の半導体基板2に貫通配線2cを形成するようにしたが、第2の半導体基板2に貫通配線2cを必ずしも設ける必要はなく、構造上強度が不足するような場合に、貫通配線2cを設けるようにするとよい。例えば、図8に示すように、第1の半導体基板1の第2の半導体基板2を避けた位置に電極パッド1dを形成し、この電極パッド1dに信号取り出し線5を接続するようにし、歪ゲージ1cからの信号を取り出すようにしたり、図9に示すように、第2の半導体基板2に貫通孔2hを設け、この貫通孔2hを通して電極パッド1dに接続された信号取り出し線5を引き出すようにしたりしてもよい。
また、上述した実施の形態では、第1の半導体基板1および第2の半導体基板2の半導体材料としてシリコン(Si)を使用するものとしたが、SiC(シリコンカーバイド)を使用するようにしてもよい。半導体材料としてSiを使用した場合、高温対応が困難になるが、SiCを使用すると高温化も可能(上限温度が向上)となり、殺菌洗浄時の温度にも耐えることが可能となる。
また、上述した実施の形態では、センサチップ101の受圧面(露出面)101aとパッケージ102の露出面102aとの間の周囲の隙間hに充填材103を埋め込むようにしたが、必ずしも充填材103を埋め込まなくてもよい。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1…第1の半導体基板、1a…一方の面(上側の面(裏面))、1b…他方の面(下側の面(表面))、1c…歪ゲージ、2…第2の半導体基板、2a…凹部、2b…貫通孔、2c…貫通配線、3…保護膜、4…空洞、5…信号取り出し線、6…センサダイアフラム、100…オイルレス圧力センサ、101…センサチップ、101a…受圧面、102…パッケージ、102a…露出面、103…充填材。
Claims (8)
- 一方の面に圧力検出部が形成された第1の半導体基板と、前記第1の半導体基板の一方の面に接合され前記圧力検出部が形成されている領域に対向する位置に空洞を形成する凹部を有する第2の半導体基板と、前記第1の半導体基板の他方の面を覆う耐食性の保護膜とを備えたセンサチップと、
前記保護膜を接液部として露出させた状態で前記センサチップを収容するパッケージとを備え、
前記保護膜の露出面は、
前記パッケージの露出面と面一とされている
ことを特徴とするオイルレス圧力センサ。 - 請求項1に記載されたオイルレス圧力センサにおいて、
前記保護膜の露出面と前記パッケージの露出面との間の周囲の隙間に充填材が埋め込まれている
ことを特徴とするオイルレス圧力センサ。 - 請求項1に記載されたオイルレス圧力センサにおいて、
前記第2の半導体基板は、
前記第1の半導体基板に形成されている圧力検出部と接続される貫通配線を備える
ことを特徴とするオイルレス圧力センサ。 - 請求項1に記載されたオイルレス圧力センサにおいて、
前記空洞は、大気に連通している
ことを特徴とするオイルレス圧力センサ。 - 請求項1に記載されたオイルレス圧力センサにおいて、
前記空洞は、真空とされている
ことを特徴とするオイルレス圧力センサ。 - 請求項1に記載されたオイルレス圧力センサにおいて、
前記第2の半導体基板の凹部は、
前記圧力検出部が形成されている領域に対向する面が非球面とされている
ことを特徴とするオイルレス圧力センサ。 - 請求項1に記載されたオイルレス圧力センサにおいて、
前記保護膜は、
1層もしくは多層の中間層の上に白金を重ねた多層の金属保護膜とされている
ことを特徴とするオイルレス圧力センサ。 - 請求項1に記載されたオイルレス圧力センサにおいて、
前記保護膜は、サファイアよりなる1層の非金属保護膜とされている
ことを特徴とするオイルレス圧力センサ。
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