JP2017172540A - 渦巻ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のボリュートケーシングを有する渦巻ポンプの圧力脈動を効果的に低減できる渦巻ポンプを提供する。
【解決手段】渦巻ポンプは、第1ボリュートケーシング33−1及び第2ボリュートケーシング33−2を有する。第1ボリュートケーシング33−1の巻き始めc1及び第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めc2の、渦巻ポンプの回転方向12における端面14,18はそれぞれ、渦巻ポンプの回転軸の軸方向16に対して斜めに配置される。第1ボリュートケーシング33−1の端面c1の外向き法線ベクトル20の、軸方向16への正射影ベクトル22と、第2ボリュートケーシング33−2の端面c2の外向き法線ベクトル24の、軸方向16への正射影ベクトル26は、互いに反対方向を向いている。
【選択図】図1
【解決手段】渦巻ポンプは、第1ボリュートケーシング33−1及び第2ボリュートケーシング33−2を有する。第1ボリュートケーシング33−1の巻き始めc1及び第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めc2の、渦巻ポンプの回転方向12における端面14,18はそれぞれ、渦巻ポンプの回転軸の軸方向16に対して斜めに配置される。第1ボリュートケーシング33−1の端面c1の外向き法線ベクトル20の、軸方向16への正射影ベクトル22と、第2ボリュートケーシング33−2の端面c2の外向き法線ベクトル24の、軸方向16への正射影ベクトル26は、互いに反対方向を向いている。
【選択図】図1
Description
本発明は渦巻ポンプに関し、特に、ボリュートケーシングを複数有する渦巻ポンプに関するものである。
ボリュートケーシングを複数有する渦巻ポンプには、片吸込渦巻ポンプと両吸込渦巻ポンプがある。両吸込渦巻ポンプは、片吸込渦巻ポンプに比べて、羽根車に働くスラスト力(ポンプの回転軸方向に、羽根車に働く力)を低減できるという利点がある。以下では、両吸込渦巻ポンプを例として、ボリュートケーシングを複数有する渦巻ポンプについて説明する。両吸込渦巻ポンプは図4に示すように、回転軸80に固定した羽根車10をポンプケーシング30内に収納して構成されている。ここでポンプケーシング30は羽根車10を収納するボリュートケーシング31と、ボリュートケーシング31の外側に一体に設けられる吸込ケーシング34とによって構成されている。吸込ケーシング34の内部では、1つの吸込口35がボリュートケーシング31によって2つに分離され、その後、吸込ケーシング34は渦巻状に捲かれる。また、ボリュートケーシング31の両側に設けた流入口37からボリュートケーシング31内に流体が流入する。
ボリュートケーシング31は渦巻状のダブルボリュートケーシングによって形成されており、その内部に羽根車10を収納するように構成されている。ダブルボリュートケーシングを図5に示す。図5は、羽根車10を収納したボリュートケーシング31を、図4のA−A線で切断した概略断面図である。同図に示すようにボリュートケーシング31は、2つのボリュート流路32−1,32−2を形成するように2つのボリュートケーシング、すなわち第1ボリュートケーシング33−1及び第2ボリュートケーシング33−2から構成されている。ここで第1ボリュートケーシング33−1の巻き始めa1と、第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めa2とは、収納した羽根車10の回転中心O1を中心にして180°対向する位置に設置されている。これによって2つのボリュート流路32−1,32−2が回転中心Oに対して対称となる。なお両ボリュート流路32−1,32−2は、第2ボリュートケーシング33−2の終端部分において合流している。
このようにボリュートケーシング31として2つのボリュート流路32−1,32−2を有するダブルボリュートケーシングを用いるのは、ボリュート流路32−1,32−2を点対称に設置することによって、羽根車10と回転軸80に加わるラジアル・スラスト力(回転軸80に直角に働く力)を相殺して低減させるためである。なお、以下では、ラジアル・スラスト力(回転軸80に直角に働く力)と、スラスト力(ポンプの回転軸方向に、羽根車に働く力)を区別するために、単に、スラスト力と記載した時は、「ポンプの回転軸方向に、羽根車に働く力」を意味するものとする。
図4に示す両吸込渦巻ポンプでは、振動の原因となる動静翼干渉による圧力脈動が発生する。これは以下の理由による。なお、動静翼干渉における動翼とは羽根車を意味し、静翼とはボリュートケーシングを意味する。
通常の羽根車10は図6に示すように、奇数枚(図では五枚)の翼41を等翼ピッチに設けて構成されている。即ちこの実施形態では翼ピッチは、360°/5=72°である。しかしながらこの羽根車10の場合、例えば図5において翼(動翼)41の外周端部b1が第1ボリュートケーシング33−1の巻き始めa1(又は第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めa2)を通過するとき、動静翼干渉が生じ、その周期の圧力脈動が発生し、これがポンプ振動の原因となっていた。翼41の枚数を奇数枚としているのは、偶
数枚にするとダブルボリュートケーシング31の両巻き始めa1,a2に同時に翼41の外周端部b1が位置し、圧力脈動が大きくなるからである。奇数枚とすることにより外周端部b1が同時に両巻き始めa1,a2に位置しない。
数枚にするとダブルボリュートケーシング31の両巻き始めa1,a2に同時に翼41の外周端部b1が位置し、圧力脈動が大きくなるからである。奇数枚とすることにより外周端部b1が同時に両巻き始めa1,a2に位置しない。
しかし、奇数枚の翼41を用いている場合でも、圧力脈動の発生をさらに低減したい場合がある。例えば、渦巻ポンプを、製紙工場において製紙用材料の搬送に用いる場合である。圧力脈動が発生する原因の1つは、巻き始めa1(又は巻き始めa2)の、渦巻ポンプの回転方向における端面の形状であった。端面の形状は、従来、渦巻ポンプの回転軸の軸方向に対して平行な平面であり、ケーシング内を流れる流体は、大きな流体抵抗を受けている。そのため、圧力脈動が大きくなるという問題があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のボリュートケーシングを有する渦巻ポンプの圧力脈動を効果的に低減できる渦巻ポンプを提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の形態では、第1ボリュートケーシング及び第2ボリュートケーシングを少なくとも有する渦巻ポンプにおいて、前記第1ボリュートケーシングの巻き始め及び前記第2ボリュートケーシングの巻き始めの、前記渦巻ポンプの回転方向における端面の少なくとも一部はそれぞれ、前記渦巻ポンプの回転軸の軸方向に対して斜めに配置され、前記第1ボリュートケーシングの前記斜めに配置された端面の外向き法線ベクトルの、前記軸方向への正射影ベクトルと、前記第2ボリュートケーシングの前記斜めに配置された端面の外向き法線ベクトルの、前記軸方向への正射影ベクトルは、互いに反対方向を向いている渦巻ポンプ、という構成を採っている。
このような構成を採ることにより、複数のボリュートケーシングを有する渦巻ポンプにおいて、第1ボリュートケーシングの端面と第2ボリュートケーシングの端面に働くスラスト力をお互いに打ち消すことができる。
巻き始め(「舌部」とも呼ばれる)の端面が、渦巻ポンプの回転軸の軸方向に対して平行に配置されている場合、端面は流体から強い抵抗を受けるため(同じことであるが、流体から見ると、流体は端面から強い抵抗を受けるため)、圧力脈動が大きくなる。また、端面が、渦巻ポンプの回転軸の軸方向に対して斜めに配置されているが、第1ボリュートケーシングの端面の法線ベクトルの軸方向成分と、第2ボリュートケーシングの端面の法線ベクトルの軸方向成分が、互いに同じ方向を向いている場合、端面に働くお互いのスラスト力を打ち消すことができない。これは、流体から見ると、流体が端面から受けるスラスト力を打ち消すことができないことを意味するため、圧力脈動が大きくなる。
第1の形態では、第1ボリュートケーシングの端面の外向き法線ベクトルの、軸方向への正射影ベクトルと、第2ボリュートケーシングの端面の外向き法線ベクトルの、軸方向への正射影ベクトルは、互いに反対方向を向いているため、第1ボリュートケーシングの端面と第2ボリュートケーシングの端面に働くスラスト力をお互いに打ち消すことができる。結果として、圧力脈動が小さくなる。
第2の形態では、渦巻ポンプは両吸込渦巻ポンプである、という構成を採っている。
以下に、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る渦巻ポンプについて、両吸込渦巻ポンプを例として説明する。本実施例は、図4〜図6に示す両吸込渦巻ポンプと比較したときに、第1ボリュートケーシング33−1の巻き始めと、第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めの形状が異なる以外は、同じであるため、以下では、第1ボリュートケーシング33−1の巻き始めと、第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めの形状についてのみ説明する。
図1により、本発明の一実施形態に係る両吸込渦巻ポンプの第1ボリュートケーシング33−1の巻き始めc1と、第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めc2の形状を説明する。図1(a)は、第1ボリュートケーシング33−1の巻き始めc1を、図4のA方向から見た正面図であり、図1(b)は、第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めc2を、図4のB方向から見た正面図である。図2は、図1(b)と同様のものであり、第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めc2を、図4のB方向から見た斜視図である。
図1(a)に示すように、第1ボリュートケーシング33−1の巻き始めc1の、両吸込渦巻ポンプの回転方向12(図5を参照)における端面14は、両吸込渦巻ポンプの回転軸の軸方向16に対して斜めに配置される。同様に第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めc2の、両吸込渦巻ポンプの回転方向12における端面18は、両吸込渦巻ポンプの回転軸の軸方向16に対して斜めに配置される。端面14及び端面18は、平面である。なお、端面14及び端面18は、曲面でもよい。
第1ボリュートケーシング33−1の端面14の外向き法線ベクトル20の、軸方向16への正射影ベクトル22と、第2ボリュートケーシング33−2の端面18の外向き法線ベクトル24の、軸方向16への正射影ベクトル26は、互いに反対方向を向いている。ここで外向き法線ベクトルとは、面に垂直な2個の法線ベクトルのうち、物体の外部に向かう向きを有する法線ベクトルである。端面14及び端面18が曲面の場合は、端面14及び端面18の各点に関して、同様に、外向き法線ベクトルが定義される。また、外向き法線ベクトル20の、軸方向16への正射影ベクトル22とは、外向き法線ベクトル20を軸方向16に射影したベクトルである。外向き法線ベクトル24の、軸方向16への正射影ベクトル26とは、外向き法線ベクトル24を軸方向16に射影したベクトルである。
図1、図2の実施例においては、端面14及び端面18は、回転方向12における端面の全体が1つの平面から構成されている。本願発明では、必ずしも端面の全体が1つの平面から構成されていなくてもよい。そのような例を図3に示す。
図3(a)は、第1ボリュートケーシング33−1の巻き始めc1を、図4のA方向から見た正面図であり、図3(b)は、第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めc2を、図4のB方向から見た正面図である。図3(a)、図3(b)では、端面の一部42,44が両吸込渦巻ポンプの回転軸の軸方向16に対して斜めに配置される。端面の他の部分46,48は、両吸込渦巻ポンプの回転軸の軸方向16に対して平行に配置される。斜めに配置される部分と、平行に配置される部分の割合は、スラスト力の状態により決定される。
端面の形状の他の例を図3(c)、図3(d)に示す。図3(c)は、第1ボリュートケーシング33−1の巻き始めc1を、図4のA方向から見た正面図であり、図3(d)は、第2ボリュートケーシング33−2の巻き始めc2を、図4のB方向から見た正面図である。図3(c)、図3(d)では、巻き始めc1及び巻き始めc2のそれぞれが、既述の端面14,18に相当する面を有する。
すなわち、巻き始めc1の、回転方向12における端面は、2つの端面50,52から構成される。端面50の外向き法線ベクトル54の、軸方向16への正射影ベクトル(図示せず)と、端面52の外向き法線ベクトル56の、軸方向16への正射影ベクトル(図示せず)は、互いに反対方向を向いている。同様に、巻き始めc2の、回転方向12における端面は、2つの端面58,60から構成される。端面58の外向き法線ベクトル62の、軸方向16への正射影ベクトル(図示せず)と、端面60の外向き法線ベクトル64の、軸方向16への正射影ベクトル(図示せず)は、互いに反対方向を向いている。図3(c)、図3(d)の端面においては、巻き始めc1及び巻き始めc2のそれぞれにおいて、スラスト力を局所的にバランスさせることができる。
以上の実施例においては、端面は、いずれも平面から構成されているが、本願発明は、これに限られるものではない。端面を曲面のみ、又は平面と局面が混在したものとしてもよい。また、端面は、軸方向16に捩じれていてもよい。また、以上の実施例においては、ボリュートケーシングは2個であるが、本願発明はこれに限られるものではなく、ボリュートケーシングは3個以上でもよい。
a1、a2、c1、c2…巻き始め
O1…回転中心
10…羽根車
12…回転方向
14,18…端面
20、24…法線ベクトル
22、26…正射影ベクトル
33−1,33−2…ボリュートケーシング
O1…回転中心
10…羽根車
12…回転方向
14,18…端面
20、24…法線ベクトル
22、26…正射影ベクトル
33−1,33−2…ボリュートケーシング
Claims (2)
- 第1ボリュートケーシング及び第2ボリュートケーシングを少なくとも有する渦巻ポンプにおいて、
前記第1ボリュートケーシングの巻き始め及び前記第2ボリュートケーシングの巻き始めの、前記渦巻ポンプの回転方向における端面の少なくとも一部はそれぞれ、前記渦巻ポンプの回転軸の軸方向に対して斜めに配置され、
前記第1ボリュートケーシングの前記斜めに配置された端面の外向き法線ベクトルの、前記軸方向への正射影ベクトルと、前記第2ボリュートケーシングの前記斜めに配置された端面の外向き法線ベクトルの、前記軸方向への正射影ベクトルは、互いに反対方向を向いていることを特徴とする渦巻ポンプ。
- 前記渦巻ポンプは両吸込渦巻ポンプであることを特徴とする請求項1記載の渦巻ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016061698A JP2017172540A (ja) | 2016-03-25 | 2016-03-25 | 渦巻ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016061698A JP2017172540A (ja) | 2016-03-25 | 2016-03-25 | 渦巻ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017172540A true JP2017172540A (ja) | 2017-09-28 |
Family
ID=59973745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016061698A Pending JP2017172540A (ja) | 2016-03-25 | 2016-03-25 | 渦巻ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017172540A (ja) |
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2016
- 2016-03-25 JP JP2016061698A patent/JP2017172540A/ja active Pending
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