JP6770917B2 - 遠心圧縮機 - Google Patents

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Description

本開示は、遠心圧縮機に関する。
近年、エンジンの燃費や効率に効果がある過給機のニーズが増加している。特に自動車用過給機の遠心圧縮機は、広い作動範囲で安定的に作動することが要求されている。
遠心圧縮機の作動範囲を拡大する手段の一つとして、遠心圧縮機のケーシングの入口に循環流路を設ける技術が特許文献1に開示されている。特許文献1には、遠心圧縮機において、ケーシングの内周面に吸引リング溝、リング案内路、及び環状リング溝からなる循環流路を形成し、吸引リング溝の位置又は幅を周方向において円弧上に分布させることで、遠心圧縮機の安定作動範囲を拡大できることが記載されている。
再公表特許第2011/099416号
ところで、遠心圧縮機のスクロール形状は非軸対称であるため、その影響を受けてインペラ近傍の流れも非軸対称となり、遠心圧縮機の作動範囲を拡大させる妨げとなっている。特に、小流量側の作動点で非軸対称な流れの影響が顕著になる。
この点、特許文献1には、インペラの周方向における具体的な角度位置に応じて循環流路をどのように構成すればインペラ近傍の流れを軸対称に近づけることができるかについて何ら知見が開示されておらず、遠心圧縮機の作動範囲を拡大する効果は限定的であった。
本発明の少なくとも一実施形態は、上述したような従来の課題に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、広い作動範囲で安定的に運転可能な遠心圧縮機を提供することである。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る遠心圧縮機は、インペラと、前記インペラを収容するケーシングとを備える遠心圧縮機であって、前記ケーシングは、前記インペラに空気を案内するように内部に空気流路を形成する空気案内部と、前記インペラを通過した前記空気が流入するスクロール部と、を含み、前記空気案内部は、前記空気流路の外周側に前記インペラの軸方向に沿って延設された環状流路部と、前記インペラの少なくとも一つの翼の前縁より前記空気流路の空気流れの下流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第1流路部と、前記前縁より前記空気流路の空気流れの上流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第2流路部と
を備え、前記インペラの周方向における前記スクロール部の舌部の角度位置を45度と定義し、前記インペラの回転方向における下流方向を前記周方向における角度位置の正方向と定義し、前記周方向における0度の角度位置から90度の角度位置までの角度範囲を舌部近傍範囲と定義し、前記周方向における90度の角度位置から360度の角度位置までの角度範囲を舌部遠方範囲と定義したときに、前記舌部近傍範囲の少なくとも一部における前記第1流路部の流路幅は、前記舌部遠方範囲における前記第1流路部の流路幅と異なる。
本願発明者の鋭意検討の結果、従来の典型的な遠心圧縮機では、スクロール部における舌部の角度位置より下流側の特定の角度範囲(例えば概ね90度から180度程度までの領域)で、他の角度範囲の領域よりも空気流れの速度が遅い低速領域が発生していることが明らかとなった。
かかる新規な知見に基づき、上記(1)に記載の遠心圧縮機では、舌部近傍範囲の少なくとも一部における第1流路部の流路幅が、舌部遠方範囲における第1流路部の流路幅と異なっている。
これにより、インペラの近傍の流れを軸対称に近づけるとともにスクロール部における上記低速領域の発生を抑制することができる。したがって、遠心圧縮機におけるサージ流量を低減し、遠心圧縮機の作動範囲を小流量側に拡大することができる。よって、遠心圧縮機を広い作動範囲で安定的に運転することができる。また、非設計点(最高効率点とは異なる作動点)での圧縮機効率を向上することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の遠心圧縮機において、前記舌部近傍範囲の少なくとも一部における前記第2流路部の流路幅は、前記舌部遠方範囲における前記第2流路部の流路幅よりも大きい。
上記(2)に記載の遠心圧縮機によれば、低流量時において、舌部近傍範囲の少なくとも一部において第2流路部から空気流路への空気の噴出量を多くすることで、舌部近傍範囲の少なくとも一部においてインペラへ流入する空気流れの流速を増加させることができる。これにより、インペラの近傍の流れを軸対称に近づけるとともにスクロール部における上記低速領域の発生を抑制することができる。したがって、遠心圧縮機におけるサージ流量を低減し、遠心圧縮機の作動範囲を小流量側に拡大することができる。よって、遠心圧縮機を広い作動範囲で安定的に運転することができる。また、非設計点での圧縮機効率を向上することができる。
(3)本発明の少なくとも一実施形態に係る遠心圧縮機は、インペラと、前記インペラを収容するケーシングとを備える遠心圧縮機であって、前記ケーシングは、前記インペラに空気を案内するように内部に空気流路を形成する空気案内部と、前記インペラを通過した前記空気が流入するスクロール部と、を含み、前記空気案内部は、前記空気流路の外周側に前記インペラの軸方向に沿って延設された環状流路部と、前記インペラの少なくとも一つの翼の前縁より下流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第1流路部と、前記前縁より上流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第2流路部と、を備え、前記インペラの周方向における前記スクロール部の舌部の角度位置を45度と定義し、前記インペラの回転方向における下流方向を前記周方向における角度位置の正方向と定義し、前記周方向における0度の角度位置から90度の角度位置までの角度範囲を舌部近傍範囲と定義し、前記周方向における90度の角度位置から360度の角度位置までの角度範囲を舌部遠方範囲と定義したときに、前記舌部近傍範囲の少なくとも一部における前記第2流路部の流路幅は、前記舌部遠方範囲における前記第2流路部の流路幅よりも大きい。
本願発明者の鋭意検討の結果、従来の典型的な遠心圧縮機では、スクロール部における概ね90度から180度程度までの角度範囲で、他の角度範囲の領域よりも空気流れの速度が遅い低速領域が発生していることが明らかとなった。
かかる新規な知見に基づき、上記(3)に記載の遠心圧縮機では、舌部近傍範囲の少なくとも一部における前記第2流路部の流路幅が、前記舌部遠方範囲における前記第2流路部の流路幅よりも大きく設定されている。
これにより、低流量時において、舌部近傍範囲の少なくとも一部において第2流路部から空気流路への空気の噴出量を多くすることで、舌部近傍範囲の少なくとも一部においてインペラへ流入する空気流れの流速を増加させることができる。これにより、インペラの近傍の流れを軸対称に近づけるとともにスクロール部における上記低速領域の発生を抑制することができる。したがって、遠心圧縮機におけるサージ流量を低減し、遠心圧縮機の作動範囲を小流量側に拡大することができる。よって、遠心圧縮機を広い作動範囲で安定的に運転することができる。また、非設計点での圧縮機効率を向上することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかに記載の遠心圧縮機において、前記舌部近傍範囲の少なくとも一部における前記環状流路部の流路幅は、前記舌部遠方範囲における前記環状流路部の流路幅よりも大きい。
上記(4)に記載の遠心圧縮機によれば、低流量時において、舌部近傍範囲の少なくとも一部において環状流路部から第2流路部への空気の流入量を増大させることができる。これにより、舌部近傍範囲の少なくとも一部において第2流路部から空気流路への空気の噴出量を多くすることで、舌部近傍範囲の少なくとも一部においてインペラへ流入する空気流れの流速を増加させることができる。したがって、インペラの近傍の流れを軸対称に近づけるとともにスクロール部における上記低速領域の発生を抑制することができる。よって、遠心圧縮機におけるサージ流量を低減し、遠心圧縮機の作動範囲を小流量側に拡大することができる。また、非設計点での圧縮機効率を向上することができる。
(5)本発明の少なくとも一実施形態に係る遠心圧縮機は、インペラと、前記インペラを収容するケーシングとを備える遠心圧縮機であって、前記ケーシングは、前記インペラに空気を案内するように内部に空気流路を形成する空気案内部と、前記インペラを通過した前記空気が流入するスクロール部と、を含み、前記空気案内部は、前記空気流路の外周側に前記インペラの軸方向に沿って延設された環状流路部と、前記インペラの少なくとも一つの翼の前縁より下流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第1流路部と、前記前縁より上流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第2流路部と、を備え、前記インペラの周方向における前記スクロール部の舌部の角度位置を45度と定義し、前記インペラの回転方向における下流方向を前記周方向における角度位置の正方向と定義し、前記周方向における0度の角度位置から90度の角度位置までの角度範囲を舌部近傍範囲と定義し、前記周方向における90度の角度位置から360度の角度位置までの角度範囲を舌部遠方範囲と定義したときに、前記舌部近傍範囲の少なくとも一部における前記インペラの径方向の前記環状流路部の流路幅は、前記舌部遠方範囲における前記環状流路部の流路幅よりも大きい。
本願発明者の鋭意検討の結果、従来の典型的な遠心圧縮機では、スクロール部における概ね90度から180度程度までの角度範囲で、他の角度範囲の領域よりも空気流れの速度が遅い低速領域が発生していることが明らかとなった。
かかる新規な知見に基づき、上記(5)に記載の遠心圧縮機では、舌部近傍範囲の少なくとも一部におけるインペラの径方向の環状流路部の流路幅が、舌部遠方範囲における環状流路部の流路幅よりも大きく設定されている。
かかる構成によれば、低流量時において、舌部近傍範囲の少なくとも一部において環状流路部から第2流路部への空気の流入量を増大させることができる。これにより、舌部近傍範囲の少なくとも一部において第2流路部から空気流路への空気の噴出量を多くすることで、舌部近傍範囲の少なくとも一部においてインペラへ流入する空気流れの流速を増加させることができる。したがって、インペラの近傍の流れを軸対称に近づけるとともにスクロール部における上記低速領域の発生を抑制することができる。よって、遠心圧縮機におけるサージ流量を低減し、遠心圧縮機の作動範囲を小流量側に拡大することができる。また、非設計点での圧縮機効率を向上することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れか1項に記載の遠心圧縮機において、前記空気案内部は、前記第1流路部が設けられた下流側ケーシング部と、前記下流側ケーシング部に対して前記インペラの軸方向における上流側に設けられ、前記下流側ケーシング部に対して着脱可能に構成された上流側ケーシング部と、を備え、前記第2流路部は、前記上流側ケーシング部が前記下流側ケーシング部に装着された状態における、前記上流側ケーシング部と前記下流側ケーシング部との隙間である。
上記(6)に記載の遠心圧縮機によれば、予め第2流路部を構成する部分の寸法が異なる複数の上流側ケーシングを用意しておけば、上流側ケーシングを交換することによって第2流路部の流路幅を容易に調節することができる。また、上流側ケーシング部がノイズカバーとして機能し、騒音を低減することができる。
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、広い作動範囲で安定的に運転可能な遠心圧縮機が提供される。
一実施形態に係る遠心圧縮機2の回転軸線Oに沿った概略的な断面図である。 遠心圧縮機2の小流量時における空気流れを示す図である。 遠心圧縮機2について、周方向における角度位置θの定義を説明するための図である。 図1及び図2に示した遠心圧縮機2における第1流路部20、環状流路部16及び第2流路部22の詳細構成を説明するための概略的な断面図である。 遠心圧縮機2の他の構成例を示す概略的な断面図である。 遠心圧縮機2の他の構成例を示す概略的な断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、一実施形態に係る遠心圧縮機2の回転軸線Oに沿った概略的な断面図である。
図1に示すように、遠心圧縮機2は、インペラ4と、インペラ4を収容するケーシング6とを備える。
以下では、インペラ4の軸方向を単に「軸方向」といい、インペラ4の径方向を単に「径方向」といい、インペラ4の周方向を単に「周方向」ということとする。
インペラ4は、ハブ7及びハブ7の外周面に設けられた複数の翼8を含む。ケーシング6は、インペラ4に空気を案内するように内部に空気流路10を形成する空気案内部12と、インペラ4を通過した空気が流入するスクロール部14と、を含む。
以下では、空気流路10における軸方向の空気流れの上流側(遠心圧縮機2の空気の吸込み方向における上流側)を単に「上流側」といい、空気流路10における軸方向の空気流れの下流側(遠心圧縮機2の空気の吸込み方向における下流側)を単に「下流側」という。
空気案内部12は、空気流路10の外周側に軸方向に沿って延設された環状流路部16と、インペラ4の翼8の前縁18より下流側にて一端が空気流路10に接続し、他端が環状流路部16に接続する第1流路部20と、前縁18より上流側にて一端が空気流路10に接続し、他端が環状流路部16に接続する第2流路部22とを備える。
かかる構成によれば、遠心圧縮機2の小流量時には、図2に示すように、空気流路10と第1流路部20との接続位置P1近傍の圧力が空気流路10と第2流路部22との接続位置P2近傍の圧力より高くなるため、空気流路10を流れる空気の一部が第1流路部20、環状流路部16、第2流路部22を順に通って空気流路10に戻る循環流が発生する。これにより、遠心圧縮機2におけるサージ流量を低減し、遠心圧縮機2の作動範囲を小流量側に拡大することができる。
次に、上述した第1流路部20、環状流路部16及び第2流路部22の詳細構成について図3及び図4を用いて説明する。
図3は、遠心圧縮機2について、周方向における角度位置θの定義を説明するための図である。図4は、図1及び図2に示した遠心圧縮機2における第1流路部20、環状流路部16及び第2流路部22の詳細構成を説明するための概略的な断面図である。
まず、図3に示すように、周方向におけるスクロール部14の舌部26の角度位置を45度と定義し、インペラ4の回転方向を周方向における角度位置θの正方向(増大方向)と定義し、周方向における0度の角度位置から90度の角度位置までの角度範囲を舌部近傍範囲S1と定義し、周方向における90度の角度位置から360度の角度位置までの角度範囲を舌部遠方範囲S2と定義する。ここで、舌部26とは、図3に示すように、スクロール部14における巻き始め34と巻き終わり36の接続点を意味する。
一実施形態では、図3及び図4等に示す遠心圧縮機2において、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部における第1流路部20の流路幅W1(子午面における第1流路部20の最小流路幅)は、舌部遠方範囲S2における第1流路部20の流路幅W1と異なっている。また、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部における第2流路部22の流路幅W2(子午面における第2流路部20の最小流路幅)は、舌部遠方範囲S2における第2流路部の流路幅W2よりも大きい。また、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部における環状流路部16の流路幅W1(子午面における環状流路部16の最小流路幅)は、舌部遠方範囲S2における環状流路部16の流路幅W1よりも大きい。
かかる構成によれば、遠心圧縮機2におけるサージ流量を低減し、遠心圧縮機2の作動範囲を小流量側に拡大することができる。以下、かかる効果が得られる理由について説明する。
本願発明者の鋭意検討の結果、従来の典型的な遠心圧縮機では、スクロール部における舌部の角度位置(45度)より下流側の特定の角度範囲(例えば概ね90度から180度程度までの領域)で、他の角度範囲の領域よりも空気流れの速度が遅い低速領域が発生していることが明らかとなった。
そこで、一実施形態では、図3及び図4等に示す遠心圧縮機2において、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部における第1流路部20の流路幅W1は、舌部遠方範囲S2における第1流路部20の流路幅W1よりも小さく設定されている。
これにより、低流量時において、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部において空気流路10から第1流路部20への空気の流入を抑制することで、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部においてインペラ4へ流入する空気流れの流速の低下を抑制することができる。これにより、インペラ4の近傍の流れを軸対称に近づけるとともにスクロール部14における上記低速領域の発生を抑制することができる。したがって、遠心圧縮機2におけるサージ流量を低減し、遠心圧縮機2の作動範囲を小流量側に拡大することができる。
また、一実施形態では、図3及び図4等に示す遠心圧縮機2において、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部における第2流路部20の流路幅W2は、舌部遠方範囲S2における第2流路部22の流路幅W2よりも大きく設定されている。
これにより、低流量時において、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部にいて第2流路部22から空気流路10への空気の噴出量を多くすることで、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部においてインペラ4へ流入する空気流れの流速を増加させることができる。これにより、インペラ4の近傍の流れを軸対称に近づけるとともにスクロール部14における上記低速領域の発生を抑制することができる。したがって、遠心圧縮機2におけるサージ流量を低減し、遠心圧縮機2の作動範囲を小流量側に拡大することができる。
また、一実施形態では、図3及び図4等に示す遠心圧縮機2において、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部における環状流路部16の流路幅W3は、舌部遠方範囲S2における環状流路部16の流路幅W3よりも大きく設定されている。
これにより、低流量時において、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部において環状流路部16から第2流路部22への空気の流入量を増大させることができる。これにより、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部において第2流路部22から空気流路10への空気の噴出量を多くすることで、舌部近傍範囲S1の少なくとも一部においてインペラ4へ流入する空気流れの流速を増加させることができる。これにより、インペラ4の近傍の流れを軸対称に近づけるとともにスクロール部14における上記低速領域の発生を抑制することができる。したがって、遠心圧縮機2におけるサージ流量を低減し、遠心圧縮機2の作動範囲を小流量側に拡大することができる。
一実施形態では、例えば図4に示すように、空気案内部12は、第1流路部20が設けられた下流側ケーシング部28と、下流側ケーシング部28に対して軸方向における上流側に設けられ、下流側ケーシング部28に対してボルト32によって着脱可能に構成された上流側ケーシング部30と、を備える。図示する形態では、第2流路部22は、上流側ケーシング部30が下流側ケーシング部28に装着された状態における、上流側ケーシング部30と下流側ケーシング部28との隙間である。この場合、下流側ケーシング部28に対する上流側ケーシング部30の周方向の取り付け位置を定める位置決め部が上流側ケーシング部30及び下流側ケーシング部28の各々に設けられていてもよい。
かかる構成によれば、予め第2流路部22を構成する部分の寸法が異なる複数の上流側ケーシング部30を用意しておけば、上流側ケーシング部30を交換することによって第2流路部22の流路幅W2を容易に調節することができる。また、上流側ケーシング部30がノイズカバーとして機能し、騒音を低減することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、流路幅W1、W2及びW3の各々がインペラ4の回転軸線周りに非軸対称である形態を例示したが、図5に示す前縁18と第1流路部20との距離D、第1流路部20の流路長さL1、第2流路部22の流路長さL2、環状流路部16の流路長さL3等をインペラ4の回転軸線周りに非軸対称にしてもよい。
また、例えば、インペラ4の複数の翼8は、翼長が互い異なる複数の翼8を備えていてもよい。この場合、図6に示すように、第1流路20は、複数の翼8のうち少なくとも一つの翼8の前縁18より空気流路10の空気流れの下流側にて一端が空気流路10に接続するよう構成される。
2 遠心圧縮機
4 インペラ
6 ケーシング
7 ハブ
8 翼
10 空気流路
12 空気案内部
14 スクロール部
16 環状流路部
18 前縁
20 第1流路部
22 第2流路部
26 舌部
28 下流側ケーシング部
30 上流側ケーシング部
32 ボルト

Claims (6)

  1. インペラと、前記インペラを収容するケーシングとを備える遠心圧縮機であって、
    前記ケーシングは、前記インペラに空気を案内するように内部に空気流路を形成する空気案内部と、前記インペラを通過した前記空気が流入するスクロール部と、を含み、
    前記空気案内部は、
    前記空気流路の外周側に前記インペラの軸方向に沿って延設された環状流路部と、
    前記インペラの少なくとも一つの翼の前縁より前記空気流路の空気流れの下流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第1流路部と、
    前記前縁より前記空気流路の空気流れの上流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第2流路部と、
    を備え、
    前記インペラの周方向における前記スクロール部の舌部の角度位置を45度と定義し、前記インペラの回転方向における下流方向を前記周方向における角度位置の正方向と定義し、前記周方向における0度の角度位置から90度の角度位置までの角度範囲を舌部近傍範囲と定義し、前記周方向における90度の角度位置から360度の角度位置までの角度範囲を舌部遠方範囲と定義したときに、
    前記舌部近傍範囲の少なくとも一部における前記第1流路部の流路幅は、前記舌部遠方範囲における前記第1流路部の流路幅よりも小さい、遠心圧縮機。
  2. 前記舌部近傍範囲の少なくとも一部における前記第2流路部の流路幅は、前記舌部遠方範囲における前記第2流路部の流路幅よりも大きい、請求項1に記載の遠心圧縮機。
  3. インペラと、前記インペラを収容するケーシングとを備える遠心圧縮機であって、
    前記ケーシングは、前記インペラに空気を案内するように内部に空気流路を形成する空気案内部と、前記インペラを通過した前記空気が流入するスクロール部と、を含み、
    前記空気案内部は、
    前記空気流路の外周側に前記インペラの軸方向に沿って延設された環状流路部と、
    前記インペラの少なくとも一つの翼の前縁より下流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第1流路部と、
    前記前縁より上流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第2流路部と、
    を備え、
    前記インペラの周方向における前記スクロール部の舌部の角度位置を45度と定義し、前記インペラの回転方向における下流方向を前記周方向における角度位置の正方向と定義し、前記周方向における0度の角度位置から90度の角度位置までの角度範囲を舌部近傍範囲と定義し、前記周方向における90度の角度位置から360度の角度位置までの角度範囲を舌部遠方範囲と定義したときに、
    前記舌部近傍範囲の少なくとも一部における前記第2流路部の流路幅は、前記舌部遠方範囲における前記第2流路部の流路幅よりも大きい、遠心圧縮機。
  4. 前記舌部近傍範囲の少なくとも一部における前記環状流路部の流路幅は、前記舌部遠方範囲における前記環状流路部の流路幅よりも大きい、請求項1乃至3の何れか1項に記載の遠心圧縮機。
  5. インペラと、前記インペラを収容するケーシングとを備える遠心圧縮機であって、
    前記ケーシングは、前記インペラに空気を案内するように内部に空気流路を形成する空気案内部と、前記インペラを通過した前記空気が流入するスクロール部と、を含み、
    前記空気案内部は、
    前記空気流路の外周側に前記インペラの軸方向に沿って延設された環状流路部と、
    前記インペラの少なくとも一つの翼の前縁より下流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第1流路部と、
    前記前縁より上流側にて一端が前記空気流路に接続し、他端が前記環状流路部に接続する第2流路部と、
    を備え、
    前記インペラの周方向における前記スクロール部の舌部の角度位置を45度と定義し、前記インペラの回転方向における下流方向を前記周方向における角度位置の正方向と定義し、前記周方向における0度の角度位置から90度の角度位置までの角度範囲を舌部近傍範囲と定義し、前記周方向における90度の角度位置から360度の角度位置までの角度範囲を舌部遠方範囲と定義したときに、
    前記舌部近傍範囲の少なくとも一部における前記インペラの径方向の前記環状流路部の流路幅は、前記舌部遠方範囲における前記環状流路部の流路幅よりも大きい、遠心圧縮機。
  6. 前記空気案内部は、
    前記第1流路部が設けられた下流側ケーシング部と、
    前記下流側ケーシング部に対して前記インペラの軸方向における上流側に設けられ、前記下流側ケーシング部に対して着脱可能に構成された上流側ケーシング部と、
    を備え、
    前記第2流路部は、前記上流側ケーシング部が前記下流側ケーシング部に装着された状態における、前記上流側ケーシング部と前記下流側ケーシング部との隙間である、請求項1乃至5の何れか1項に記載の遠心圧縮機。

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