JP2017171951A - 鋼部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】面疲労強度に加え耐摩耗性に優れた部品を得る。【解決手段】所定の成分組成を有し、表面から深さ5μmの領域において、空隙の比率が10%未満であり、表面から深さ100μmまでの領域において、平均のC濃度Caveが0.005〜0.80%、平均のN濃度Naveが0.30〜0.70%、Cave+Naveが0.50〜1.40%であることを特徴とする鋼部品。【選択図】図1

Description

本発明は、鋼部品、特に窒化後に高周波焼入れを行って製造される鋼部品、及びその製造方法に関する。
自動車や各種産業機械などに使用される鋼部品、例えばトランスミッションの歯車やCVTプーリー、軸受けには、高い面疲労強度や耐摩耗性が要求される。そのため、これらの部品は、JIS規格のSCr420、SCM420やSNCM420などの機械構造用合金鋼を素材として、浸炭焼入れ処理により表面に硬化層を付与し、疲労強度の向上が図られてきた。
しかしながら、近年、自動車の燃費向上やエンジンの高出力化への対応のために、部品の軽量・小型化が進み、これに伴って、部品にかかる負荷が増加する傾向にある。そのため、面疲労強度だけでなく、耐摩耗の向上に対する要望が高まっている。
浸炭焼入れは、鋼をオーステナイト域まで加熱して、表層C濃度の高い硬質なマルテンサイト相を生成させる方法であり、高い面疲労強度が得られる。一方で、浸炭焼入れは、部品の芯部まで焼入れる熱処理であり、ひずみが大きくなりやすいため、後工程での研削コストが嵩む。そのため近年では、浸炭焼入れ処理より熱処理ひずみが小さい表面硬化熱処理である窒化、軟窒化や、高周波焼入れ処理が注目されるようになっている。
窒化処理や軟窒化処理は、A点以下のフェライト温度域で熱処理し、窒化物の析出によって表面の硬度を上昇させる熱処理であり、相変態を伴わないため、熱処理ひずみを小さくすることができる。しかしながら、窒化、軟窒化処理は、比較的低温で熱処理するため、硬化層深さが小さく、面疲労強度が浸炭焼入れと比較して劣ることから、高面疲労強度が求められる部品への適用は困難である。さらに、表面に形成される、低靭性の化合物層の存在により、面疲労強度が低下しやすい。
また、高周波焼入れは、鋼を短時間でオーステナイト域まで急速加熱して焼入れを施す熱処理であり、浸炭焼入れに比べて焼入れひずみが小さく、寸法精度の高い表面硬化処理部品を得ることができる。しかしながら、高周波焼入れは、浸炭焼入れとは異なり、表層のC濃度を高める熱処理方法ではないため、高い面疲労強度や耐摩耗性が要求される部品には適さない。
以上のことから、単なる窒化、軟窒化、あるいは高周波焼入れを施すだけでは、各種機械部品の軽量、小型化及び高応力負荷に対応できるだけの面疲労強度と耐摩耗性を両立させることはできない。
特許文献1及び特許文献2には、面疲労強度に優れた部品やその製造方法に関する技術が提案されている。
特許文献1には、基地のC量が0.005〜0.80質量%である鋼材を用いて浸炭窒化焼入れを施した部品で、表面のN濃度が0.1〜0.8質量%、N濃度とC濃度の和が1.0〜2.0質量%であり、表面の残留オーステナイト量が15体積%未満であり、表面からの不完全焼入れ層が5μm未満であり、さらに表面のX線回折半価幅が6.0度以上であることを特徴とする浸炭窒化高周波焼入れ部品が提案されている。
特許文献2には、基地のC量が0.30%超である鋼材を用いて窒化高周波焼入れを施した部品で、表面から0.2mmの深さにおける窒素濃度が0.4%以上である窒化高周波焼入れ部品が提案されている。
国際公開第2009/054530号 特開2011−208250号公報
特許文献1では、鋼材表面のC、N濃度や残留オーステナイト量を規定しているが、浸炭窒化焼入れを行っている。浸炭窒化焼入れと窒化では、表面に形成される組織が大きく異なるため、窒化+高周波焼入れで出現する組織を詳細に調査することで、部品のさらなる高機能化が期待できると考えられる。
特許文献2では、表面近傍のC濃度が定義されていない。高周波焼入れ時の表面近傍における硬さは、C濃度に依存するため、安定して高い面疲労強度と耐摩耗性を両立させるためにはC濃度の定義も必要であると考えられる。
特許文献1、2で開示された技術は、各実施例に示されているとおり、鋼製部品の面疲労強度を高めることができる技術ではある。しかしながら、耐摩耗性との両立は考慮されていない。
本発明の目的は、面疲労強度に加え耐摩耗性に優れた部品を製造することにあり、その手段として、表面硬化熱処理である窒化後に高周波焼入れ行い、部品の軽量化、小型化、高応力負荷化の要求に応えることができる鋼部品を提供することである。
本発明者らは、前述した課題を解決するために、表面近傍を適正なミクロ組織とするためのC、N濃度、及びそれに対応した化学成分にすることを主眼とした調査・研究を重ねた。その結果、下記(a)〜(f)の知見を得た。
(a)歯車などの摺動部品は、摩擦熱により部品表面が300℃付近まで上昇する。炭素鋼を焼入れしてマルテンサイト組織とした部品に比べて、炭素鋼を素材として窒化処理で表層にNを固溶させた後に焼入れしてマルテンサイト組織とした部品は、鉄窒化物の析出により300℃近傍における面疲労強度が高くなることが多い。一方で、窒化処理すると、Mn、Cr、Moなどの窒化物生成元素によって、表層の粒界上に粗大な窒化物や炭窒化物が析出する。このような粗大な析出物が形成すると、粒界近傍では、固溶状態のMn、Cr、Moの濃度が低下して、焼入れ時にマルテンサイト組織ではなく、硬さの低いパーライト組織を生成しやすくなる。これらが原因となり、窒化した部品は、耐摩耗性が低下しやすくなる。
(b)窒化後に焼入れしてマルテンサイト組織とした部品の耐摩耗性を向上させるためには、窒化時に析出する表層粒界の窒化物を低減する必要がある。そのためには、高周波加熱により高温短時間で窒化物を固溶させ、焼入れる方法が有効である。
(c)窒化処理及び高周波焼入れによって部品表層に空隙(鋼中のN原子がN分子となり表面から抜け出すことにより出現)が多数存在すると、部品の耐摩耗性が低下しやすい。そのため、窒化処理において、窒化ポテンシャルを最適範囲に制御して、表層の空隙の生成を防ぐ必要がある。
(d)窒化高周波焼入れ部品の場合、面疲労強度と耐摩耗性を両立させるためには、表層の(C+N)量の管理だけでは不十分である。例えば、C量が高いと、窒化時に表面に生成する化合物層内の空隙が多く発生し、高周波焼入れ後にも軟質な空隙として存在するため、耐摩耗性が低下する。Nの影響については上記(a)に記載したとおりである。そのため、C量、N量及び(C+N)量を最適範囲に制御する必要がある。
(e)面疲労時に生じるせん断応力は、表面から約0.1mm深さで最大となり、ピッティングに対して最も脆弱となる。したがって、表面から深さ0.1mmまでの領域におけるC濃度及びN濃度の確保が重要である。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、以下のとおりである。
(1)基地が、質量%で、C:0.3超〜0.8%、Si:0.05〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、S:0.003〜0.05%、Cr:0.1〜1.5%、Al:0.01〜0.05%、及びN:0.003〜0.025%を含有し、残部はFe及び不純物であり、Mnの含有量とCrの含有量の合計が0.6〜2.5%である鋼材であり、表面から深さ5μmの領域において、空隙の比率が10%未満であり、表面から深さ100μmまでの領域において、平均のC濃度Caveが0.005〜0.80%、平均のN濃度Naveが0.30〜0.70%、Cave+Naveが0.50〜1.40%であることを特徴とする鋼部品。
(2)前記鋼材が、Feの一部に代えて、Mo:0.20%未満を含有することを特徴とする前記(1)の鋼部品。
(3)前記鋼材が、Feの一部に代えて、Ti:0.10%以下、Nb:0.08%以下、及びV:0.15%以下の1種以上を含有することを特徴とする前記(1)又は(2)の鋼部品。
(4)基地が、質量%で、C:0.3超〜0.8%、Si:0.05〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、S:0.003〜0.05%、Cr:0.1〜1.5%、Al:0.01〜0.05%、及びN:0.003〜0.025%を含有し、残部はFe及び不純物からなり、MnとCrの含有量の合計が0.6〜2.5%である鋼材を、NH、H及びNを含むガス雰囲気で550〜620℃に、1〜10時間加熱してガス窒化処理を施す工程と、表層から100μm以上の深さに高周波焼入れ処理を施す工程とを備え、前記ガス窒化処理は、式(1)によって求められる窒化ポテンシャルKが0.15〜1.50を満たし、式(2)によって求められる上記窒化ポテンシャルKの平均値KNaveが0.30〜0.80を満たす条件で施され、前記高周波焼入れ処理は、加熱温度を950〜1000℃、室温から上記加熱温度の範囲に昇温するのに要する時間を2秒以内、上記加熱温度の範囲の温度域に保持される時間を0.2〜2秒として施されることを特徴とする鋼部品の製造方法。
=(NH3分圧)/[(H2分圧)3/2] ・・・ (1)
Figure 2017171951
ここで、式(2)において、添字iは一定時間間隔毎の測定回を表す数であり、Xは窒化ポテンシャルKの測定間隔(時間)、KNXiは窒化処理中のi回目の測定における窒化ポテンシャル、Xは窒化処理時間(X×i)である。
(5)前記ガス雰囲気は、NH、H及びNを合計で99.5体積%以上含むことを特徴とする前記(4)の鋼部品の製造方法。
(6)高周波焼入れ処理を施した後、160〜180℃、1〜1.5時間の焼戻し処理を施すことを特徴とする前記(4)又は(5)の鋼部品の製造方法。
(7)前記鋼材がFeの一部に代えて、Mo:0.20%未満を含有することを特徴とする前記(4)〜(6)のいずれかの窒化高周波焼入れ方法。
(8)前記鋼材がFeの一部に代えて、Ti:0.10%以下、Nb:0.08%以下及びV:0.15%以下の1種以上を含有することを特徴とする前記(4)〜(7)のいずれかの鋼部品の製造方法。
本発明の窒化高周波焼入れ部品は、面疲労強度及び耐摩耗性が優れているので、自動車や産業機械の歯車、クランクシャフト、カムシャフトなどの部品に利用できる。
窒化高周波焼入れのヒートパターンについて説明する図である。 ローラーピッティング試験用小ローラーの形状を示す図である。 ローラーピッティング試験用大ローラーの形状を示す図である。 浸炭焼入れのヒートパターンについて説明する図である。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、基地の鋼材における各成分元素の含有量及び部品表面における元素の濃度の「%」は「質量%」を意味する。
(A)基地の鋼材の化学組成について:
[C:0.3%超〜0.8%]
Cは、高周波焼入れにおける表層の硬化能、及び芯部強度を確保するために必要な元素である。Cの含有量が0.3%未満では、前記の効果が不十分である。また、Cの含有量が0.8%を超えると、素材となる棒鋼、線材や熱間鍛造後の強度が高くなりすぎるため、切削加工性が大きく低下する。したがって、基地の鋼材のC含有量を0.3%超〜0.8%とする。なお、C含有量の好ましい範囲は0.35〜0.75%である。
[Si:0.05〜1.5%]
Siは、焼入れ性及び焼戻し軟化抵抗を高める効果があり、面疲労強度を高めるのに有効な元素である。しかしながら、Siの含有量が0.05%未満では前記の効果が不十分である。一方、Siの含有量が1.5%を超えると、素材となる棒鋼、線材や熱間鍛造後の強度が高くなりすぎるため、切削加工性が大きく低下する。したがって、基地の鋼材のSi含有量を0.05〜1.5%とする。なお、Si含有量の好ましい範囲は0.08〜1.2%である。
[Mn:0.2〜1.5%]
Mnは、焼入れ性を高める効果があるため、面疲労強度及び耐摩耗性を高めるのに有効な元素である。しかしながら、その含有量が0.2%未満では前記の効果が不十分である。一方、Mnの含有量が1.5%を超えると、面疲労強度を高める効果が飽和するだけでなく、棒鋼、線材や熱間鍛造後の強度が高くなりすぎるため、切削加工性が大きく低下する。したがって、基地の鋼材のMn含有量を0.2〜1.5%とする。なお、Mnの含有量が0.4%以上になると、面疲労強度及び耐摩耗性の向上が顕著になる。Mn含有量の好ましい範囲は0.4〜1.2%である。
[S:0.003〜0.05%]
Sは、Mnと結合してMnSを形成し、切削加工性を向上させる。しかしながら、その含有量が0.003%未満では、前記の効果が得難い。一方、Sの含有量が多くなると、粗大なMnSを生成しやすくなり、面疲労強度を低下させる傾向があり、特に、その含有量が0.05%を超えると、面疲労強度の低下が顕著になる。したがって、基地の鋼材におけるSの含有量を0.003〜0.05%とした。なお、S含有量の好ましい範囲は0.01〜0.03%である。
[Cr:0.1〜1.5%]
Crは、焼入れ性及び焼戻し軟化抵抗を高める効果があり、面疲労強度及び耐摩耗性を高めるのに有効な元素である。しかしながら、その含有量が0.1%未満では前記の効果が不十分である。Crの含有量が0.5%以上になると、面疲労強度及び耐摩耗性の向上が顕著になる。一方、Crの含有量が1.5%を超えると、面疲労強度及び耐摩耗性を高める効果が飽和するだけでなく、素材となる棒鋼、線材や熱間鍛造後の強度が高くなりすぎるため、切削加工性が著しく低下する。したがって、基地の鋼材におけるCrの含有量を0.1〜1.5%とした。Cr含有量の好ましい範囲は0.5〜1.2%である。
[Mn+Cr:0.6〜2.5%]
Mn及びCrは、前述のとおり焼入れ性を高めるため、面疲労強度及び耐摩耗性の向上に有効な元素である。(Mn+Cr)量が0.6%未満では、前記の効果が不十分である。一方、(Mn+Cr)量が2.5%を超えると、面疲労強度及び耐摩耗性を高める効果が飽和するだけでなく、素材となる棒鋼、線材や熱間鍛造後の強度が高くなりすぎるため、切削加工性が著しく低下する。したがって、基地の鋼材における(Mn+Cr)の含有量を0.6〜2.5%とした。(Mn+Cr)量の好ましい範囲は0.8〜2.0%である。
[Al:0.01〜0.05%]
Alは、脱酸作用を有すると同時に、AlNを形成して、焼入れ部の結晶粒を微細化し、面疲労強度を高める効果がある。しかしながら、Alの含有量が0.01%未満ではこの効果は得難い。一方で、Alの含有量が0.05%を超えると、面疲労強度を高める効果が飽和する。したがって、基地の鋼材におけるAlの含有量を0.01〜0.05%とした。なお、Al含有量の好ましい範囲は0.02〜0.04%である。
[N:0.003〜0.025%]
Nは、Al、Ti、Nb、Vと結合してAlN、TiN、NbN、VNを形成しやすく、このうちAlN、NbN、VNは結晶粒微細化に有効で、面疲労強度を高める効果がある。しかしながら、Nの含有量が0.003%未満ではこの効果は得難い。一方で、Nの含有量が0.025%を超えると、粗大なTiNが形成されやすくなるため、面疲労強度の低下が著しくなり、他の要件を満たしていても所望の面疲労強度が得られなくなる。したがって、基地の鋼材におけるNの含有量を0.003〜0.025%とした。なお、N含有量の好ましい範囲は0.005〜0.020%である。
本発明の窒化高周波焼入れ部品の基地の鋼材の一つは、上記元素のほか、残部がFeと不純物からなる化学組成を有するものである。なお、不純物としてのPの含有量は下記のとおりに制限することが好ましい。
[P:0.040%以下]
Pは、粒界偏析して粒界を脆化させやすい元素のため、その含有量が0.040%を超えると、他の要件を満たしていても、少ない頻度ではあるが、面疲労強度が低下する場合がある。したがって、基地の鋼材におけるPの含有量は0.040%以下とすることが好ましい。P含有量のより好ましい上限は0.018%である。
本発明の鋼部品の基地である鋼材は、さらに、必要に応じて、以下の元素を含有することができる。
[Mo:0.20%未満]
Moは、焼入れ性を確保し、高周波焼入れ時にマルテンサイト相を得るのに有効な元素である。また、窒化時に時効硬化作用を発揮して芯部硬さを向上させる。一方、Moの含有量が0.20%以上では、素材となる棒鋼、線材や熱間鍛造後の硬さが高くなりすぎるため、切削加工性が著しく低下する他、合金コストが増大する。Mo含有量の好ましい上限は0.18%未満である。
[Ti:0.10%未満]
Tiは、窒化時に鋼の表層に侵入したNや、母相のCと結合し、微細な窒化物や炭窒化物を形成することで表層や芯部硬さを向上させる。一方、Tiの含有量が0.10%以上では、粗大な窒化物、炭窒化物が生成し、鋼中の固溶C、N量が増加しないため、効果が飽和する。Ti含有量の好ましい上限は0.08%未満である。
[Nb:0.08%未満]
Nbは、窒化時に鋼の表層に侵入したNや、母相のCと結合し、微細な窒化物や炭窒化物を形成することで表層や芯部硬さを向上させる。一方、Nbの含有量が0.08%以上では、粗大な窒化物、炭窒化物が生成し、鋼中の固溶C、N量が増加しないため、効果が飽和する。Nb含有量の好ましい上限は0.06%未満である。
[V:0.15%未満]
Vは、焼入れ性を確保し、高周波焼入れ時にマルテンサイト相を得るのに有効な元素である。また、窒化時に時効硬化作用を発揮して芯部硬さを向上させる。一方、Vの含有量が0.15%以上では、素材となる棒鋼、線材や熱間鍛造後の硬さが高くなりすぎるため、切削加工性が著しく低下する他、合金コストが増大する。V含有量の好ましい上限は0.13%未満である。
(B)表層部の空隙率について:
本発明の鋼部品は、表層から深さ5μmの領域における空隙の比率(以下「空隙率」という)が10%未満である。空隙率は、SEMによって、測定する。具体的には、倍率2000倍で撮影した組織写真5視野(視野面積:2.4×10μm)に対し、最表面から5μm深さの位置に、表面と平行な50μmの線分を描き、線分中の空隙を含む長さの割合を以下の式(3)を用いて算出し、5視野の平均値を空隙率とする。
空隙率(%)=空隙を含む長さ(μm)/50(μm)×100・・・式(3)
空隙率が10%以上の場合、窒化高周波焼入れ後の部品の表面粗さが粗くなり、さらに、硬さが下がることで、部品の耐摩耗性が低下する。空隙率が10%未満であれば耐摩耗性が向上することから、本実施形態においては、空隙率を10%未満に限定する。さらに、空隙率が4%以下であれば耐摩耗性は大幅に向上するが、空隙率を安定的に4%以下にすることは実際の窒化処理においては難しい。
(C)表層部のC、Nの濃度について:
本発明の鋼部品は、表面から深さ100μmまでの領域において、平均のC濃度Caveが0.005〜0.80%、平均のN濃度Naveが0.30〜0.70%、Cave+Naveが0.50〜1.40%、でなければならない。以下、上記の事項について詳しく説明する。
歯車等の面疲労強度及び耐摩耗性は、表面近傍の硬さ、焼戻し軟化抵抗、組織などに大きく影響されることが知られており、従来、浸炭焼入れは面疲労強度の向上に有効であると言われてきた。確かに、浸炭焼入れは、歯車等の面疲労強度の向上のためには有効な手段であるが、熱処理ひずみが大きく、浸炭焼入れ後の研削コストが嵩む他、歯車稼働時の表面温度が300℃にも達するため、焼戻しによる軟化が生じるという問題がある。
一方、窒化、軟窒化は、低温の熱処理であるため硬化層深さが小さく、面疲労強度が浸炭焼入れと比較して劣る。よって、高面疲労強度が求められる部品に対しての適用は困難である。さらに、窒化、軟窒化処理は部品表層に空隙を形成させるため、耐摩耗性が低下する場合がある。また、高周波焼入れは、浸炭焼入れに比べて焼入れひずみが小さく、寸法精度の高い表面硬化処理部品を得ることができるものの、高い面疲労強度や耐摩耗性が要求される部品には適さない。
そのため、鋼製の歯車やクランク軸などに、単なる窒化あるいは高周波焼入れを施すだけでは、実用上十分な面疲労強度と耐摩耗性を付与することはできず、小型化、軽量化の要請に対応することはできない。
そこで、本発明者らは、疲労破壊の起点となり、耐摩耗性低下の原因となる、空隙の生成を確実に抑制しつつ、表層部の硬さを高めて面疲労強度を高めることのできる窒化と高周波焼入れの組合せ、及び最適な表層C量、N量を検討した。
はじめに、窒化高周波焼入れした種々の鋼部品について耐摩耗性と表層空隙率の関係を調べたところ、空隙率が10%以上の場合、窒化高周波焼入れ後の部品の表面粗さが粗くなり、さらに、硬さが下がることで、部品の耐摩耗性が大きく低下した。したがって、本発明においては、空隙率が10%未満であることを目標とした。
続いて、目標空隙率を満たす窒化高周波焼入れ品の表面から100μm深さまでの切削切粉を採取して化学分析を行い、C及びNの平均濃度を測定して、面疲労強度及び耐摩耗性との関係を調べた。
面疲労強度は、標準的なガス浸炭品を30%以上上回ること、及びローラーピッティング試験の摩耗量で測定される耐摩耗性は、ガス浸炭品の摩耗量の70%以下であることを目標とした。
C,N量分析の結果、表面から深さ100μmまでの領域において、平均のC濃度Caveが0.005%未満では面疲労強度が目標に達せず、0.80%を超えると不完全焼入れ層の増加により、摩耗量が目標に満たなかった。また平均のN濃度Naveが0.30%未満では面疲労強度が、0.70%を超えると空隙率や残留オーステナイト量の増加により摩耗量がそれぞれ目標に満たなかった。
さらに平均の(C+N)濃度Cave+Naveが0.50%未満では面疲労強度が目標未達であり、1.40%を超えると摩耗量が目標に満たなかった。これらの目標を達成するためには、平均のC濃度Caveが0.005〜0.80%、平均のN濃度Naveが0.30〜0.70%、(Cave+Nave)が0.50〜1.40%のすべてを満たす時のみであった。
以上のことから、本発明に係る窒化高周波焼入れ部品は、表面から深さ5μmまでの領域において、空隙の面積比率が10%未満であり、表面から深さ100μmまでの領域において、平均のC濃度Caveが0.005〜0.80%、平均のN濃度Naveが0.30〜0.70%、Cave+Naveが0.50〜1.40%であると規定した。
以下に、空隙率、平均のC濃度Cave、平均のN濃度Nave及び(Cave+Nave)が上記の範囲を満たす鋼部品を確実に得る方法の一例として、C:0.3超〜0.8%、Si:0.05〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、S:0.003〜0.05%、Cr:0.1〜1.5%、Mn+Cr:0.6〜2.5%、Al:0.01〜0.05%及びN:0.003〜0.025%を含有し、残部はFe及び不純物からなる鋼材を用いた場合の窒化高周波焼入れ部品の製造方法について示す。
本発明における窒化高周波焼入れ部品は、前記の成分を有する鋼材を熱間鍛造によって所定の形状とし、必要に応じて切削加工を施した後で、窒化及び高周波焼入れを施して製造される。
本発明の窒化高周波焼入れ部品に施す窒化処理は、NH、H及びNを含むガス雰囲気で前記鋼材を550〜620℃に加熱してガス窒化処理を施す工程を備え、窒化処理は、式(1)によって求められる窒化ポテンシャルKが0.15〜1.50であり、式(2)によって求められる上記窒化ポテンシャルKの平均値KNaveが0.30〜0.80である条件で施される。窒化処理における処理時間は1〜10時間である。
=(NH分圧)/[(H分圧)3/2] ・・・ (1)
Figure 2017171951
ここで、式(2)において、添字iは一定時間間隔毎の測定回を表す数であり、Xは窒化ポテンシャルKの測定間隔(時間)、KNXiは窒化処理中のi回目の測定における窒化ポテンシャル、Xは窒化処理時間(X×i)である。
窒化処理後、表面から100μm以上の深さに高周波焼入れを施す。この時の加熱温度は950〜1000℃、室温からこの温度域に昇温するのに要する時間を2秒以内とする。950〜1000℃の温度域に保持される時間は0.2〜2秒とする。高周波加熱終了後、直ちに急冷して焼きを入れる。
高周波加熱を行う際の周波数は、小物部品であれば300〜500kHz、大物部品であれば4〜6kHzとすることが好ましい。
高周波焼入れを施した後、焼戻し処理を施すのが好ましい。高周波焼入れ後の焼戻しは、例えば、温度160〜180℃、時間を1〜1.5時間とするのが好ましい。
表1に示す化学成分を有する鋼a〜zを50kg真空溶解炉で溶解した後、鋳造してインゴットとした。なお、表1中のa〜qは、本発明で規定する化学成分を有する鋼である。一方、鋼s〜zは、少なくとも1元素以上が本発明で規定する化学成分から外れた比較例の鋼である。
Figure 2017171951
このインゴットを熱間鍛造して直径35mmの丸棒とした。続いて、各丸棒を焼鈍した後切削加工を施し、表面C、N濃度及び表面硬さを評価するための丸棒試験片を作製した。丸棒試験片は、直径26mm、長さ100mmとした。また、面疲労強度及び耐摩耗性を評価するためのローラーピッティング試験用の小ローラー試験片を作製した。
上記の試験片は、図1及び表2に示す条件で窒化高周波焼入れを行い、次いで170℃で1.5時間の焼戻しを行った。なお、ガス窒化処理において、雰囲気中のH2分圧は、ガス窒化炉体に直接装着した熱伝導式Hセンサを用いて測定した。標準ガスと測定ガスとの熱伝導度の違いは、ガス濃度に換算して測定した。H分圧は、ガス窒化処理の間、継続して測定した。
Figure 2017171951
また、NH分圧は、炉外に手動ガラス管式NH分析計を取り付けて測定した。10分毎に残留NHの分圧を測定すると同時に窒化ポテンシャルKを算出し、目標値に収束するように、NH流量及びN流量を調整した。NH分圧を測定する10分毎に窒化ポテンシャルKを算出し、目標値に収束するように、NH流量及びN流量を調整した。
表2中のA〜Hは、本発明で規定する条件を満たす熱処理である。一方、I〜Pは、本発明で規定する条件から外れた熱処理である。
続いて、上記処理を行った丸棒試験片の表面から深さ100μmまでの領域である表層部から、旋盤による旋削で切粉の採取を行い、化学分析によってC及びNの含有量を測定し、表層部における平均のC濃度(Cave)、平均のN濃度(Nave)、及び平均の(C+N)濃度(Cave+Nave)を算出した。
また、同処理を行った丸棒試験片を用いて、SEMの倍率2000倍で撮影した組織写真5視野(視野面積:2.4×10μm)に対し、最表面から5μm深さの位置に、表面と平行な50μmの線分を描き、線分中の空隙を含む長さの割合を以下の式(3)を用いて算出し、5視野の平均値を空隙率として求めた。
空隙率(%)=空隙を含む長さ(μm)/50(μm)×100
・・・式(3)
次いで、170℃で焼戻ししたローラーピッティング用小ローラーを、熱処理ひずみを除く目的で掴み部の仕上げ加工を行った後、それぞれローラーピッティング試験片に供した。仕上げ加工後の形状を図2に示す。ローラーピッティング試験は、上記のローラーピッティング試験用小ローラーと図3に示す形状のローラーピッティング試験用大ローラーの組み合わせで、表3に示す条件で行った。なお、図2、3における寸法の単位は「mm」である。
Figure 2017171951
上記ローラーピッティング試験用大ローラーは、JISのSCM420の規格を満たす鋼を用いて、一般的な製造工程、つまり、「焼きならし→試験片加工→ガス浸炭炉による共析浸炭→低温焼戻し→研磨」の工程によって作製したものである。表面から0.05mmの位置、つまり、深さ0.05mmの位置におけるビッカース硬さHvは740〜760で、また、ビッカース硬さHvが550以上の深さは、0.8〜1.0mmの範囲にあった。
試験打ち切り回数は、一般的な鋼の疲労元を示す10回とし、小ローラー試験片においてピッティングが発生せずに10回に達した最大面圧を小ローラー試験片の疲労限とした。ピッティング発生の検出は、試験機に備え付けられた振動計によって行い、振動発生後に、小ローラー試験片と大ローラー試験片の両方の回転を停止させ、ピッティング発生と回転数を確認した。
表4に、摩耗深さの評価を行った試験条件を示す。試験は繰返し数2×10回で打ち止めし、粗さ計を使用して、小ローラーの摩耗部を主軸方向に沿って走査し、最大摩耗深さを測定し、N数を5として摩耗深さの平均値を算出した。
Figure 2017171951
なお比較のため、SCr420を図4に示す条件で浸炭焼入れし、上記ローラーピッティング試験を行い、面疲労強度及び耐摩耗性を測定した。この浸炭焼入れの面疲労強度及び最大摩耗深さを100%とし、本発明部品の面疲労強度が、浸炭焼入れの面疲労強度を30%以上、かつ、本発明部品の最大摩耗深さが、浸炭焼入れの最大摩耗深さの70%以下となることを目標とした。
表5に、種々の鋼及び熱処理を施した試験片の、平均のC濃度Cave、平均のN濃度Nave、Cave+Nave、空隙率、及びその時の面疲労強度、最大摩耗深さを示す。
Figure 2017171951
表から、本発明で規定する条件から外れた試験番号25〜42では、ローラーピッティング試験における面疲労強度と、小ローラー摩耗部の最大摩耗深さのいずれか、又は両方が目標に達していないことが明らかである。上記の比較例に対して、本発明で規定する条件を満たす試験番号1〜24の場合には、ローラーピッティング試験における面疲労強度と、最大摩耗深さがともに目標を満たしており、表面硬化熱処理として最も代表的な浸炭焼入れに比べて大幅に優れた面疲労強度及び耐摩耗性を有することが明らかである。
また、Moを含有する鋼を用いた試験番号では、ローラーピッティング試験における面疲労強度と、小ローラー摩耗部の最大摩耗深さがともに目標を満たしており、表面硬化熱処理として最も代表的な浸炭焼入れに比べて大幅に優れた面疲労強度及び耐摩耗性を有することが明らかである。
さらに、Ti、Nb、Vのいずれかを少なくとも1種類以上含有する鋼を用いた試験番号についても、ローラーピッティング試験における面疲労強度と、小ローラー摩耗部の最大摩耗深さがともに目標を満たしており、表面硬化熱処理として最も代表的な浸炭焼入れに比べて大幅に優れた面疲労強度及び耐摩耗性を有することが明らかである。
本発明の窒化高周波焼入れ部品は、面疲労強度及び耐摩耗性が優れているので、自動車や産業機械の歯車などに用いることができる。

Claims (8)

  1. 基地が、質量%で、
    C :0.3超〜0.8%、
    Si:0.05〜1.5%、
    Mn:0.2〜1.5%、
    S :0.003〜0.05%、
    Cr:0.1〜1.5%、
    Al:0.01〜0.05%、及び
    N :0.003〜0.025%
    を含有し、残部はFe及び不純物であり、Mnの含有量とCrの含有量の合計が0.6〜2.5%である鋼材であり、
    表面から深さ5μmの領域において、空隙の比率が10%未満であり、
    表面から深さ100μmまでの領域において、
    平均のC濃度Caveが0.005〜0.80%、
    平均のN濃度Naveが0.30〜0.70%、
    ave+Naveが0.50〜1.40%
    であることを特徴とする鋼部品。
  2. 前記鋼材が、Feの一部に代えて、Mo:0.20%未満を含有することを特徴とする請求項1に記載の鋼部品。
  3. 前記鋼材が、Feの一部に代えて、Ti:0.10%以下、Nb:0.08%以下、及びV:0.15%以下の1種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼部品。
  4. 基地が、質量%で、
    C :0.3超〜0.8%、
    Si:0.05〜1.5%、
    Mn:0.2〜1.5%、
    S :0.003〜0.05%、
    Cr:0.1〜1.5%、
    Al:0.01〜0.05%、及び
    N :0.003〜0.025%
    を含有し、残部はFe及び不純物からなり、MnとCrの含有量の合計が0.6〜2.5%である鋼材を、NH、H及びNを含むガス雰囲気で550〜620℃に、1〜10時間加熱してガス窒化処理を施す工程と、
    表層から100μm以上の深さに高周波焼入れ処理を施す工程と
    を備え、
    前記ガス窒化処理は、式(1)によって求められる窒化ポテンシャルKが0.15〜1.50を満たし、式(2)によって求められる上記窒化ポテンシャルKの平均値KNaveが0.30〜0.80を満たす条件で施され、
    前記高周波焼入れ処理は、加熱温度を950〜1000℃、室温から上記加熱温度の範囲に昇温するのに要する時間を2秒以内、上記加熱温度の範囲の温度域に保持される時間を0.2〜2秒として施される
    ことを特徴とする鋼部品の製造方法。
    =(NH3分圧)/[(H2分圧)3/2] ・・・ (1)
    Figure 2017171951
    ここで、式(2)において、添字iは一定時間間隔毎の測定回を表す数であり、Xは窒化ポテンシャルKの測定間隔(時間)、KNXiは窒化処理中のi回目の測定における窒化ポテンシャル、Xは窒化処理時間(X×i)である。
  5. 前記ガス雰囲気は、NH、H及びNを合計で99.5体積%以上含むことを特徴とする請求項4に記載の鋼部品の製造方法。
  6. 高周波焼入れ処理を施した後、160〜180℃、1〜1.5時間の焼戻し処理を施すことを特徴とする請求項4又は5に記載の鋼部品の製造方法。
  7. 前記鋼材がFeの一部に代えて、Mo:0.20%未満を含有することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の窒化高周波焼入れ方法。
  8. 前記鋼材がFeの一部に代えて、Ti:0.10%以下、Nb:0.08%以下及びV:0.15%以下の1種以上を含有することを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の鋼部品の製造方法。
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