JP2015218359A - 表面硬化処理部品、表面硬化処理部品用鋼及び表面硬化処理部品の製造方法 - Google Patents

表面硬化処理部品、表面硬化処理部品用鋼及び表面硬化処理部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐食性が良好で面疲労強度が劣化しない、表面硬化処理部品とその製造方法及び表面硬化処理部品用鋼を提供する。【解決手段】本発明の表面硬化処理部品は、質量%で、C:0.05〜0.30%、Si:0.01〜0.70%、Mn:0.10〜1.50%、Cr:0.50〜1.50%、Al:0.01〜0.20%を含有し、残部が鉄及び不純物からなる母材部と母材部上に形成された表面硬化処理層とを有し、表面硬化処理層は、表面の窒素濃度が0.4〜2.0%であり、表面の炭素濃度と窒素濃度との合計が1.0〜2.5%であり、表面から深さ方向で0.3mmの位置の炭素濃度が0.5〜1.1%である。本発明の表面硬化処理部品は、表面硬化処理部品用鋼を成形し、900℃以上で浸炭処理を施し、400〜600℃の温度域で窒化処理を行い、最高到達温度での保持時間を5s以下とする高周波焼入れ処理を行うことで製造される。【選択図】図1

Description

本発明は、表面硬化処理部品、表面硬化処理部品用鋼及び表面硬化処理部品の製造方法に関する。
機械構造用部品、例えば、動力伝達部品に適用される、軸受け、ハブ、等速ジョイント、歯車、無段変速機等の動力伝達部品には、高い面疲労強度が要求される。従来、これらの機械構造用部品には、JIS SCr420、SCM420等のC量が0.2%前後の肌焼鋼を成形し、浸炭焼入れ処理を施して製造されていた。
素材のC量は0.2%程度であっても、浸炭焼入れ処理を行うと部品の表面のC量は0.8%前後になり、マルテンサイト組織などの硬化層が形成されて、疲労強度を高めることができる。また、部品の面疲労強度を高めるために、窒化処理が施される場合もある。窒化処理では、部品の表面にはFe窒化物が形成され、最表層より内部では侵入した窒素によって硬化し、面疲労強度を高めることができる。
更に、浸炭処理後に続いて窒化処理を施して焼入れる方法や、浸炭焼入れ処理後、窒化処理を施す方法が提案されている(例えば、以下の特許文献1、2を参照。)。また、浸炭焼入れ処理、窒化処理を施した後、更に、焼入れ、焼戻しを施す方法が提案されている(例えば、以下の特許文献3を参照。)。
特開2007−262506号公報 特開2013−112827号公報 特開2006−241480公報
上記特許文献1〜3に提案されている方法は、窒素を含むマルテンサイトを活用することで表層を硬化し、疲労強度を向上させるものである。しかしながら、潤滑油に水が混入するような厳しい環境で使用される部品は、腐食や腐食に起因する水素の侵入によって、疲労寿命が低下することがあった。
腐食の発生が懸念されるような厳しい環境で動力伝達用部品が使用される場合、部品の表面では、鋼中に固溶する窒素濃度(表面の固溶窒素濃度)を高めることが必要である。しかしながら、従来技術は、部品の腐食を抑制するものではなく、表面の固溶窒素濃度を高めようとするものではないため、疲労強度の向上にも窒化物を活用しており、成分や窒化処理、焼入れ処理の条件が適切ではなかった。
本発明は、このような実情に鑑み、潤滑油に水が混入するような厳しい環境で使用される場合においても、耐食性が良好で、面疲労強度が劣化しない、表面硬化処理部品及びその製造方法、表面硬化処理部品の素材である表面硬化処理部品用鋼の提供を課題とするものである。
本発明者らは、表面硬化処理部品に、面疲労強度や転動疲労強度に加えて、耐食性をも付与するため、検討を行った。その結果、部品の疲労特性を向上させるには、ある程度、表面から深い位置まで炭素濃度を高める必要があり、耐食性を向上させるには表面の固溶窒素濃度を高めることが有効であるとの知見が得られた。
また、表面硬化処理は、浸炭処理、窒化処理、高周波焼入れの順に行うことが必要であるとの知見が得られた。窒化処理では、アンモニアの分解過程で多くの窒素を浸入させることができるが、鋼中に浸入した窒素は不安定であり、アンモニア以外の雰囲気で加熱するとNとなり、部品の表面にボイドが形成される。ボイドの形成を防ぐためには、窒化処理の前に浸炭処理を行い、窒化処理後の焼入れ処理を短時間で行うことが重要である。
また、部品の表面の固溶窒素濃度を高めるには、窒化処理を変態温度以下で行い、nmオーダーの微細な窒化物を形成させ、その後の短時間の高周波焼入れ処理によって、微細な窒化物を固溶させることが最適であるとの知見が得られた。更に、低温での窒化処理でも窒素濃度を増加させることができ、高周波焼入れ処理を行った後の窒化物の残留を抑制できるように、SiやAl、更にはCrなどの窒化物形成元素を制御することも重要であるとの知見が得られた。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは、以下のとおりである。
[1]質量%で、C:0.05〜0.30%、Si:0.01〜0.70%、Mn:0.10〜1.50%、Cr:0.50〜1.50%、Al:0.01〜0.20%を含有し、残部が、鉄及び不純物からなる母材部と、前記母材部上に位置する表面硬化処理層と、を有し、前記表面硬化処理層は、表面の窒素濃度が、0.4〜2.0%であり、表面の炭素濃度と窒素濃度との合計が、1.0〜2.5%であり、表面から深さ方向で0.3mmの位置の炭素濃度が、0.5〜1.1%である、表面硬化処理部品。
[2]表面の残留オーステナイト量は、体積分率で10〜50%である、[1]に記載の表面硬化処理部品。
[3]表面の旧オーステナイト粒径は、平均30μm以下である、[1]又は[2]に記載の表面硬化処理部品。
[4]前記母材部は、質量%で、P:0.03%以下、S:0.03%以下、N:0.015%以下に制限する、[1]〜[3]の何れか1つに記載の表面硬化処理部品。
[5][1]〜[3]の何れか1つに記載の表面硬化処理部品の素材として用いられる鋼材であって、質量%で、C:0.05〜0.30%、Si:0.01〜0.70%、Mn:0.10〜1.50%、Cr:0.50〜1.50%、Al:0.01〜0.20%を含有し、残部が、鉄及び不純物からなる、表面硬化処理部品用鋼。
[6]質量%で、P:0.03%以下、S:0.03%以下、N:0.015%以下に制限した、[5]に記載の表面硬化処理部品用鋼。
[7][1]〜[4]の何れか1つに記載の表面硬化処理部品の製造方法であって、[5]又は[6]に記載の表面硬化処理部品用鋼を成形し、900℃以上の温度で浸炭処理を施し、400〜600℃の温度域で窒化処理を行い、最高到達温度での保持時間を5秒以下とする高周波焼入れ処理を行う、表面硬化処理部品の製造方法。
本発明は、高い面疲労強度や転動疲労強度を有し、かつ、潤滑油に水の混入を防ぐことが難しいような厳しい環境において使用されても腐食しない、機械構造用部品、該機械構造用部品を製造するための素材、及び、該機械構造用部品の製造法を提供することが可能になり、部品の製造コスト又は部品の長寿命化を通して低コスト化に大きく寄与するなど、産業上の貢献が極めて顕著である。
耐食性が良好な本発明例のアノード分極曲線を、基準材と対比して説明する図である。
以下に、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明において、表面硬化処理とは、浸炭処理、窒化処理、高周波焼入れをいい、表面硬化処理部品とは、部品形状に成形され、浸炭処理、窒化処理、高周波焼入れが施された部品をいう。かかる表面硬化処理部品は、動力伝達部品に適用される高い面疲労強度を有する部品であり、特に軸受け、ハブ、等速ジョイント、歯車、無段変速機等を挙げることができる。また、表面硬化処理部品用鋼とは、表面硬化処理部品の素材として用いられる鋼であり、鋼片や、熱間鍛造や熱間加工によって製造される棒鋼、線材や鋼板などの鋼材である。表面硬化処理部品用鋼は、単に鋼、鋼材という場合がある。
本発明の表面硬化処理部品は、鋼材を熱間加工や冷間加工によって成形した後、浸炭処理、窒化処理、高周波焼入れを順に施し、必要に応じて切削加工などを行って形状を整え、最終製品とする。切削加工は、表面硬化処理前にも施すことが可能であるが、この場合は、表面硬化処理後、必要に応じて、0.1mm程度を切削する仕上げ加工を行ってもよい。
(表面硬化処理部材用鋼及び表面硬化処理部品について)
以下では、まず、本発明の実施形態に係る表面硬化処理部品用鋼及び表面硬化処理部品について説明する。
<化学成分について>
まず、本発明の実施形態に係る表面硬化処理部品用鋼の化学成分について説明する。なお、表面硬化処理部品の表層以外の母材部の化学成分も同様である。
本実施形態に係る表面硬化処理部品用鋼は、表面硬化処理部品の素材として用いられる鋼材であって、質量%で、C:0.05〜0.30%、Si:0.01〜0.70%、Mn:0.10〜1.50%、Cr:0.50〜1.50%、Al:0.01〜0.20%を含有し、残部が、鉄及び不純物からなる。
また、かかる表面硬化処理部品用鋼は、質量%で、P:0.03%以下、S:0.03%以下、N:0.015%以下に制限されることが好ましい。
以下では、上記のような化学成分の含有量について、詳細に説明する。
[C:0.05〜0.30%]
Cは、焼入れ性を確保し、必要な強度を得るために有用な元素であり、高周波焼入れ時の硬化能を向上させるために必要な元素である。本実施形態では、表面硬化処理部品の疲労強度向上に求められる表層の炭素量を、浸炭処理によって増加させることを前提としているが、表面硬化処理部品の表層以外の母材部(表面硬化処理の影響を受けない部分)に要求される強度を確保するため、C量を0.05%以上とする。C量は、好ましくは0.10%以上である。一方、C量が0.30%を超えると、部品形状に成形加工する際の鍛造性や切削性が低下し、高周波焼入れによる焼割れが発生する可能性が高くなるため、C量の上限を0.30%とする。C量は、好ましくは0.25%以下であり、より好ましくは0.20%以下である。
[Si:0.01〜0.70%]
Siは、脱酸元素であり、また、表面硬化処理部品の表層の軟化抵抗を増大させ、面疲労強度の向上に寄与するため、Si量を0.01%以上とする。Si量は、好ましくは0.05%以上である。一方、Si量が過剰であると、窒化処理によって形成されたSiの窒化物が高周波焼入れ後にも残存し、表面硬化処理部品の表面の固溶窒素濃度が低下し、耐食性を損なうため、上限を0.7%とする。Si量の上限は、0.7%未満が好ましく、より好ましくは0.5%以下であり、更に好ましくは0.25%以下である。
[Mn:0.10〜1.50%]
Mnは、焼入れ性を高める元素であり、本実施形態では、表面硬化処理部品の表層の組織をマルテンサイトにして面疲労強度を高めるため、Mn量を0.10%以上とする。Mn量は、好ましくは0.50%以上である。一方、Mn量が1.50%超過となると、鋼材や表面硬化処理部品の硬さが高くなり、成形加工性や切削加工性が劣化するため、上限を1.50%とする。Mn量は、好ましくは1.20%以下であり、より好ましくは1.00%以下である。
[Cr:0.50〜1.50%]
Crは、Nと親和性があり、焼入れ性を高める元素でもある。Crの添加により、窒化処理によって部品の表層に侵入する窒素濃度を高め、また、軟化抵抗を向上させ、面疲労強度を向上させることができる。特に、表面硬化処理部品の表面の固溶窒素濃度を高めて耐食性を向上させるために、本実施形態では、Cr量の下限を0.50%とする。Cr量は、好ましくは0.60%以上であり、より好ましくは0.70%以上である。一方、Cr量が1.5%超過となると、鋼材や表面硬化処理部品の硬さが高くなり、成形加工性や切削加工性が劣化するため、上限を1.50%とする。Cr量は、好ましくは1.20%以下であり、より好ましくは1.00%以下である。
[Al:0.01〜0.20%]
Alは、脱酸元素であり、被削性の向上にも寄与する。かかる効果を得るには、Al量を0.01%以上とする必要がある。Al量は、好ましくは0.02%以上である。一方、Al量が0.20%超過となると、窒化処理によって形成されたAlの窒化物が高周波焼入れ後にも残存し、表面硬化処理部品の表面の固溶窒素濃度が低下し、耐食性を損なうため、上限を0.20%とする。Al量は、好ましくは0.10%以下であり、より好ましくは0.05%以下である。
P、S、Nは不純物であり、以下に説明するように、含有量の上限を制限することが好ましい。
[P:0.03%以下]
Pは、不純物であり、表面硬化処理部品の衝撃値を低下させるため、P量を0.03%以下に制限することが好ましい。なお、製造コストの観点から、P量の下限を、0.001%とすることが好ましい。
[S:0.03%以下]
Sは、過剰に含有すると、鍛造性が劣化するため、S量を0.03%以下に制限することが好ましい。なお、Sは、被削性を向上させる元素であり、0.01%以上を含有させてもよい。
[N:0.015%以下]
Nは、過剰に含有すると、熱間加工性を損ない、熱間圧延や熱間鍛造時に割れを発生させることがあるため、N量を0.015%以下に制限することが好ましい。なお、鋼材に含まれるNは、表面硬化処理部品の表層以外の母材部の組織の微細化に有効であり、0.003%以上を含有させてもよい。
また、上記した元素以外の残部は実質的にFeからなり、不純物をはじめ、本発明の作用効果を害さない元素を微量に添加することができる。
以上、本実施形態に係る表面硬化処理部品用鋼及び表面硬化処理部品の母材部の化学成分について、詳細に説明した。
<表面硬化処理部品の各種濃度について>
次に、表面硬化処理部品の各種濃度、すなわち、表面の窒素濃度、炭素濃度、表層の炭素濃度(表面硬化処理の表面から0.3mmの位置での炭素濃度)について説明する。なお、表面の窒素濃度、炭素濃度、表層の炭素濃度の単位は、質量%である。
なお、以下の説明では、浸炭処理後、窒化処理によって窒素が拡散することで形成された、窒素濃度が母材部よりも多い層を、「浸炭窒化層」という。かかる「浸炭窒化層」は、高周波焼入れ前に形成された層である。また、浸炭処理及び窒化処理を行った後高周波焼入れ処理を施すことで形成された、炭素濃度が母材部よりも多い層を、「焼入れ浸炭窒化層」という。また、高周波焼入れ処理を施すことで形成された層であって、金属組織が50%以上のマルテンサイト+残留オーステナイトからなる層を、「焼入層」という。かかる「焼入層」は、「焼入れ浸炭窒化層」を含む。
本実施形態に係る表面硬化処理部品の表面には、浸炭処理、窒化処理、高周波焼入れ処理を順に施して形成された、表面硬化処理層の一例である焼入れ浸炭窒化層が存在する。すなわち、本実施形態に係る表面硬化処理部品は、上記のような所定の化学成分を有する母材部上に、上記のような表面硬化処理によって形成された表面硬化処理層が存在する。表面硬化処理を施した後、表面硬化処理部品の表面を切削した場合も、焼入れ浸炭窒化層は残存しており、母材部に比べて窒素濃度及び炭素濃度が多く、ビッカース硬度が高くなっている。
焼入れ浸炭窒化層の窒素濃度及び炭素濃度は、深さ方向で変化している。表面硬化処理部品の耐食性を高めるには、腐食環境に曝される最表面の窒素濃度が重要である。一方、表面硬化処理部品の面疲労強度や転動疲労強度を高めるには、最表面の窒素濃度及び炭素濃度だけでなく、ある程度、表面から深い位置での炭素濃度が重要である。面疲労強度や転動疲労強度を高めるためには、少なくとも表面から0.3mmの深さまで炭素を拡散させる必要があり、本実施形態では、炭素濃度を測定する位置を表面から0.3mmの位置とする。
本実施形態に係る表面硬化処理部品の表面の窒素濃度は、優れた耐食性を得るために、0.4%以上とする。窒素濃度は、好ましくは0.5%以上である。一方、窒素濃度を2.0%超過としても、窒化物が形成されて、耐食性の向上に寄与しなくなるため、表面硬化処理部品の表面の窒素濃度の上限を2.0とする。また、窒素濃度を高める場合、窒化処理に要する時間が長くなるので、生産性を考慮すると、窒素濃度を1.0%以下とすることが好ましい。
本実施形態に係る表面硬化処理部品の表面の炭素濃度と窒素濃度との合計は、面疲労強度や転動疲労強度を高めるために、1.0%以上とする。炭素濃度と窒素濃度との合計は、好ましくは1.2%以上である。表面硬化処理部品の表面の炭素濃度と窒素濃度との合計の上限は特に規定しないが、3.0%超過とするには、浸炭処理や窒化処理に要する時間が長くなる。生産性を考慮すると、表面硬化処理部品の表面の炭素濃度と窒素濃度との合計は、2.5%以下が好ましい。表面硬化処理部品の表面の炭素濃度と窒素濃度との合計は、より好ましくは、2.0%以下である。なお、表面硬化処理部品の表面の炭素濃度は、以下に説明するように、表面硬化処理部品の表面から0.3mmにおける炭素濃度を0.5%以上とする必要があるため、少なくとも0.5%以上である。
また、表面硬化処理部品の面疲労強度や転動疲労強度を高めるには、表面から深い部位まで、炭素濃度を高め、硬化させる必要がある。表面硬化処理後、部品の表面を研削することがあるが、研削の有無によらず、本実施形態では、表面硬化処理部品の面疲労強度や転動疲労強度を高めるために、表面硬化処理部品の表面から深さ方向で0.3mmの位置での炭素濃度を0.5%以上とする。一方、表面硬化処理部品の表面から0.3mmにおける炭素濃度を1.1%超過としても効果が飽和するため、上限を1.1%とする。
表面硬化処理部品の表面及び表面から0.3mm位置の窒素濃度及び炭素濃度は、表面硬化処理部品を任意の方向に切断し、断面を研磨し、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)に付属する電子線マイクロアナライザー(Electron Probe MicroAnalyser:EPMA)を用いて測定することができる。表面硬化処理部品の表面及び表面から0.3mm位置における窒素及び炭素濃度の測定は、任意の5箇所で部品を切断して行い、平均値を求める。
<表面硬化処理部品の表面の金属組織について>
本実施形態に係る表面硬化処理部品の表面は、体積率50%以上のマルテンサイトと残留オーステナイトとを含む組織となる。焼入層よりも深い部位、即ち、表面硬化処理の影響を受けない母材部は、フェライト−パーライト組織のままである。即ち、本実施形態に係る表面硬化処理部品では、マルテンサイト変態するのは焼入層のみであるため、表層に圧縮残留応力が付与され、面疲労強度を向上させることができる。
残留オーステナイトは、疲労過程で変形し、部品同士の接触部の面積を増大させ、負荷応力を下げるが、硬さはマルテンサイトより劣る。したがって、疲労強度を向上させる観点から、表面硬化処理部品の表面の残留オーステナイト量(体積率)は、10〜50%の範囲が好ましい。
旧オーステイト粒径は、小さいほど衝撃による吸収エネルギーが大きくなるため、疲労き裂発生を抑制できる。き裂は焼入れ浸炭窒化層で発生するため、焼入れ浸炭窒化層の旧オーステナイト粒径の微細化が好ましく、表面硬化処理部品の表面の平均旧オーステナイト粒径が30μm以下であることが好ましい。なお、焼入れ浸炭窒化層中の旧オーステナイト粒径は、深さ方向でほとんど変化しないので、表面硬化処理部品の表面の旧オーステナイト粒径は、焼入れ浸炭窒化層の旧オーステナイト粒径を代表するものである。
なお、旧オーステナイト粒径は、旧オーステナイト粒界が腐食されるエッチングを試験片断面に行い、光学顕微鏡を用いた切片法による測定等といった公知の測定法により、測定することが可能である。
(表面硬化処理部材用鋼及び表面硬化処理部品の製造方法について)
次に、本発明の表面硬化処理用鋼及び表面硬化処理部品の製造方法について説明する。
本実施形態に係る表面硬化処理用鋼は、上記のような成分を有する鋼を溶製後、鋳造、必要に応じて分塊工程を施して製造される鋼片、更に鋼片に熱間圧延を施して製造される棒鋼、線材や鋼板などの鋼材である。鋼片に熱間鍛造を施して製造される鋼材も含まれる。鋼の溶製は、転炉、電気炉等の通常の方法によって行えばよい。分塊圧延工程の前に均熱拡散処理を施してもよい。熱間圧延、熱間鍛造については、特に、条件は限定されない。熱間圧延、熱間鍛造の後、焼準処理を施してもよい。
本実施形態に係る表面硬化処理部品は、表面硬化処理用鋼を素材として製造される。より詳細には、本実施形態に係る表面硬化処理部品は、本実施形態に係る表面硬化処理用鋼を、熱間鍛造などの熱間加工によって所定の形状とし、必要に応じて切削加工を施し、浸炭処理、窒化処理及び高周波焼入れ処理を順に施して製造される。
浸炭処理は、ガス浸炭、真空浸炭など表層の炭素濃度を高めることが可能であれば、何れの方法でも良い。浸炭処理は、表面硬化処理部品の表面及び表面から0.3mmの位置における炭素濃度を確保するため、900℃以上で行う。浸炭処理の温度の上限は規定しないが、設備の制約に応じて決定すればよい。また、浸炭後の冷却は、油冷、ガス冷、空冷の何れの方法でも良い。
浸炭処理後の窒化処理は、ガス窒化、プラズマ窒化、ガス軟窒化、塩浴軟窒化の何れでもよい。ここで、窒化処理の温度によっては、化合物相が安定して生成させることができず、表面硬化処理部品の表面の窒素濃度を高めることができないことがある。
窒化処理の温度は、アンモニアを用いて雰囲気を制御する場合、部品の表面からの窒素の浸入を促進させ、表面硬化処理部品の表面の窒素濃度を確保するために、400℃以上とする。短時間の窒化処理で表面硬化処理部品の表面の窒素濃度を高めるには、温度を450℃以上にすることが好ましく、500℃以上にすることが更に好ましい。また、窒化処理の温度の上昇に伴い、雰囲気中のアンモニアの分解が促進して窒化ポテンシャルが低下し、600℃を超えた温度で窒化処理を行うと浸炭窒化層に生成する化合物層が薄くなる。したがって、窒化処理によって浸炭窒化層に安定なFe窒化物を形成し、表面硬化処理部品の表面の窒素濃度を高めるために、窒化処理の温度を600℃以下とする。
また、表面硬化処理部品の表面の窒素濃度を高めるためには、窒化処理の時間を1時間以上にすることが好ましい。一方、窒化処理の時間が長くなると生産性を損なうため、5時間以下にすることが好ましい。窒化処理後の冷却は、空冷、ガス冷却、油冷の何れの方法で行ってもよい。
窒化処理後、高周波焼入れ処理が実施される。高周波焼入れ処理は、高周波加熱によって行う焼入れであり、加熱後の急冷によって表面硬化処理部品の表面の金属組織の50%以上をマルテンサイトとすることが目的であるため、最高到達温度はオーステナイト変態点以上である。高周波による加熱は、昇温速度が速く、保持時間を短時間にすることができる。
高周波焼入れ処理では、最高到達温度に達した後、直ちに冷却してもよいので、保持時間の下限は特に限定せず、0秒(s)でもよいが、窒化処理で形成された窒化物を分解して、部品の表面の窒素濃度を高めるため、0.05秒以上にすることが好ましい。保持時間は、より好ましくは0.5秒以上である。なお、高周波焼入れ処理の保持時間は、長すぎると、窒素の拡散が促進されて表面硬化処理部品の表面の窒素濃度が低下する。本実施形態では、表面硬化処理部品の耐食性を高めるために、表面の窒素濃度を確保する必要があり、高周波焼入れ処理の保持時間を5秒以下とする。高周波焼入れ処理の保持時間は、好ましくは4秒以下である。
高周波焼入れ処理の最高到達温度は特に限定しないが、高すぎると、窒素の拡散が促進されて、表面硬化処理部品の表面の窒素濃度が低下することがある。そのため、高周波焼入れ処理の最高到達温度は、930℃以下が好ましい。高周波焼入れ処理の最高到達温度は、より好ましくは900℃以下である。高周波焼入れ処理の最高到達温度の下限は、オーステナイト変態点以上であればよいが、窒化物の分解を促進して、保持時間を短くするには、880℃以上が好ましい。
高周波焼入れ処理の最高到達温度の上限は特に限定されないが、部品形状や設備に応じて、周波数を調整することが好ましい。周波数は、小物部品であれば400kHz前後、大物部品であれば5kHz前後とすることが好ましい。焼入れに用いる冷媒は、水、ポリマー焼入材など水系で冷却能が大きなものを使用するとよい。
高周波焼入れ処理を施した後、焼戻しが実施されてもよい。高周波焼入れ処理後の焼戻しは、部品の靱性を確保するため、150℃前後で行うことが好ましい。部品の靱性を向上させるには、焼戻しの加熱温度を100℃以上にすることが好ましい。また、部品の面疲労強度の低下を抑制するには、焼戻しの加熱温度を300℃以下とすることが好ましい。
以下に、実施例を示しながら、本発明に係る表面硬化処理部品、表面硬化処理部品用鋼及び表面硬化処理部品の製造方法について、具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、あくまでも本発明に係る表面硬化処理部品、表面硬化処理部品用鋼及び表面硬化処理部品の製造方法の一例にすぎず、本発明に係る表面硬化処理部品、表面硬化処理部品用鋼及び表面硬化処理部品の製造方法が下記の例に限定されるものではない。
表1に示す成分組成を有する鋼を溶製した。ここで、表1中の下線は、本発明の表面硬化処理部品用鋼の成分組成から外れていることを示す。また、表中のP及びSは、不純物として検出されたP及びSの含有量を示し、意図的に添加したものではない。
Figure 2015218359
溶製した鋼を、熱間加工し、直径65mmの丸棒を製造し、900℃で1時間保持し、空冷する焼準処理を施した。
被削性を評価するため、焼準後、長さ190mmの試験片を作製した。試験片に対して、試験片側面を切込み深さ2mm、送り速度0.3mm/rev、円周方向の切削速度150m/分の条件でCVDコーティングされた超硬バイトでの旋削試験を実施した。被削性は、バイトの横逃げ面摩耗量が0.05mmとなるまでの切削時間を測定することにより評価した。
また、焼準後、切削加工によって直径60mm、厚さ5mmの円盤状の転動疲労試験片とし、浸炭処理、窒化処理、高周波焼入れ処理を順に行った。
浸炭処理は、炭素ポテンシャルを0.5〜1.1%とし、表2に示す加熱温度で、保持時間を240分とした。浸炭処理後に実施する窒化処理は、ガス軟窒化で行った。ガス軟窒化は、雰囲気を、N:NH:CO=40:55:5のガスとし、表2に示す加熱温度で、保持時間を150〜300分として行った。窒化処理後に実施する高周波焼入れ処理は、周波数100kHzで、表2に示す最高到達温度及び保持時間で行った。続いて、160℃で120分の焼戻し処理を行った。その後、寸法の精度を確保するため、転動疲労試験片に対して、約0.1mmを切削する仕上加工を行った。
表面硬化処理部品の表面及び表面から0.3mm位置の窒素及び炭素の測定方法は、断面を研磨し、走査型電子顕微鏡(SEM)に付属する電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて測定した。表面硬化処理部品の表面及び表面から0.3mm位置における窒素及び炭素濃度の測定は5箇所で行い、平均値を求めた。
その後、旧オーステナイト粒界(旧γ粒界)が腐食されるエッチングを試験片断面に行い、EPMA測定した位置で切片法にて平均旧オーステナイト粒径(平均旧γ粒径)を測定した。具体的には、光学顕微鏡で500倍の写真を10視野撮影し、1視野あたり任意の5本の線を引き、線の長さを交わった結晶粒の数で割ったものを粒径とし、その平均値から求めた。残留オーステナイト(残留γ)の体積率は、X線回折によって測定した。具体的には、転動疲労試験片の表面のα及びγのX線積分強度比から残留γの体積率(旧γ率)を求めた。
転動疲労寿命の評価は、スラスト型転動疲労試験によって行い、スラスト玉軸受の試験片は、浸炭窒化高周波焼入れ後に焼戻した素材から採取した。また、鋼球は、JIS SUJ2の焼入れ焼戻し材によるものを用いた。疲労寿命の尺度として、通常、「試験結果をワイブル確率紙にプロットして得られる累積破損確率10%における疲労破壊までの応力繰り返し数」がL10寿命として用いられる。表2の「転動疲労寿命」の欄には、市販されているJIS規格のSCM420に浸炭焼入れ焼戻しを施した試験片(基準材)で測定した寿命を1とした時の、各試験片のL10寿命の相対値を示した。
転動疲労寿命の評価が基準材以上であった場合は、アノード分極測定用の試験片を転動疲労試験片から採取し、耐食性を評価した。アノード分極測定は、0.01N(0.01規定)のNaSO水溶液中でSSE参照電極を用いて、30mV/分(min)の速度で電位を掃引し、行った。なお、アノード分極試験は、Arガスにて脱気処理を行ってから実施した。
図1に、耐食性が良好な本発明例のアノード分極曲線の測定結果の一例を、基準材のアノード分極曲線とともに示す。図1において、縦軸は電流密度であり、横軸は電位である。なお、縦軸における1E−xxという表記は、1×10−xxを意味している。図1に示すように、基準材のアノード分極曲線2は、線形軸では電位と電流が比例関係にある。一方、本発明の表面硬化処理部品のアノード分極曲線2は、電位を増加させても電流値が増加しない不動態領域が存在する。そこで、SSE参照電極で−400mVの電位の時に、浸炭焼入れ鋼の半分の腐食速度となる2.5×10−4A/cm以下の時を耐食性に優れると判断し、表2の「耐食性」の欄に○を記載した。電流値が2.5×10−4A/cmを超えた場合は、×を記載した。
結果を、以下の表2に示す。実施例No.1〜19は、工具寿命が7分以上で被削性が優れており、転動疲労寿命が基準材とほぼ同等か、同等以上であり、更に不動態領域が存在する耐食性に優れている。
実施例No.23、26及び28は、それぞれ、C、Mn及びCrが多いため、工具寿命が短く十分な被削性を得ることができなかった。そのため、実施例No.23、26及び28については、表面硬化処理を行わず、評価を中止した。
一方、実施例No.25及び27は、それぞれMn、Crが少ないので、基準材と同等の転動疲労寿命が得られなかった。実施例No.25及び27については、耐食性の評価を行っていない。実施例No.24、29は、それぞれSi、Alが多いため、窒素濃度は高いものの、高周波焼入れ処理後も窒化物が残存し、優れた耐食性が得られなかった。
実施例No.30は浸炭処理の温度が低く、表面から0.3mm位置の炭素濃度が少ないため、基準材と同等の転動疲労寿命が得られなかった。実施例No.32は、高周波焼入れ処理の保持時間が長いため、表面の炭素濃度と窒素濃度の合計が不足し、基準材と同等の転動疲労寿命が得られなかった。実施例No.30及び32については、耐食性の評価を行っていない。実施例No.31は、窒化処理の温度が低く、表面の窒素濃度が少なくなり、優れた耐食性が得られなかった。
Figure 2015218359
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 本発明例のアノード分極曲線
2 基準材のアノード分極曲線

Claims (7)

  1. 質量%で、
    C :0.05〜0.30%、
    Si:0.01〜0.70%、
    Mn:0.10〜1.50%、
    Cr:0.50〜1.50%、
    Al:0.01〜0.20%
    を含有し、残部が、鉄及び不純物からなる母材部と、
    前記母材部上に位置する表面硬化処理層と、
    を有し、
    前記表面硬化処理層は、
    表面の窒素濃度が、0.4〜2.0%であり、
    表面の炭素濃度と窒素濃度との合計が、1.0〜2.5%であり、
    表面から深さ方向で0.3mmの位置の炭素濃度が、0.5〜1.1%である、表面硬化処理部品。
  2. 表面の残留オーステナイト量は、体積分率で10〜50%である、請求項1に記載の表面硬化処理部品。
  3. 表面の旧オーステナイト粒径は、平均30μm以下である、請求項1又は請求項2に記載の表面硬化処理部品。
  4. 前記母材部は、質量%で、
    P:0.03%以下、
    S:0.03%以下、
    N:0.015%以下
    に制限する、請求項1〜3の何れか1項に記載の表面硬化処理部品。
  5. 請求項1〜3の何れか1項に記載の表面硬化処理部品の素材として用いられる鋼材であって、
    質量%で、
    C :0.05〜0.30%、
    Si:0.01〜0.70%、
    Mn:0.10〜1.50%、
    Cr:0.50〜1.50%、
    Al:0.01〜0.20%
    を含有し、残部が、鉄及び不純物からなる、表面硬化処理部品用鋼。
  6. 質量%で、
    P:0.03%以下、
    S:0.03%以下、
    N:0.015%以下
    に制限した、請求項5に記載の表面硬化処理部品用鋼。
  7. 請求項1〜4の何れか1項に記載の表面硬化処理部品の製造方法であって、
    請求項5又は6に記載の表面硬化処理部品用鋼を成形し、
    900℃以上の温度で浸炭処理を施し、
    400〜600℃の温度域で窒化処理を行い、
    最高到達温度での保持時間を5秒以下とする高周波焼入れ処理を行う、表面硬化処理部品の製造方法。
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