JP2016188422A - 浸炭部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボロン添加鋼を用い、ガス浸炭を行った場合にも、特に高い衝撃強度を有する浸炭部品を提供する。
【解決手段】規定の成分組成を満たし、表面C濃度が0.70〜1.00%であると共に、部品内部の旧オーステナイト結晶粒度番号が7.0以上であり、かつ部品表面から深さ方向に2000μmまでのB濃度分布において、部品表面から500μm深さまでの範囲にB濃度の最大値を有すると共に、該最大値が10ppm以上であり、かつ500μm以深のB濃度の最小値は4ppm以上であることを特徴とする浸炭部品。
【選択図】図6

Description

本発明は浸炭部品に関する。特には、衝撃特性に優れた浸炭部品に関する。
輸送機器、建設機械、その他産業機械などにおいて、高強度が要求される機械構造用部品は、一般的にSCr、SCM、SNCMなどのJIS規格で定められた機械構造用合金鋼鋼材、いわゆる肌焼鋼を用い、鍛造や切削などの機械加工により所望の部品形状に成形した後、浸炭や浸炭窒化などの表面硬化処理が施され、浸炭部品等として製造される。該浸炭部品等として歯車などが挙げられる。この歯車等の部品には、歯元強度である衝撃疲労強度や、歯面強度等の複数の部品強度特性の兼備が求められる。しかしながら、上記JIS規格鋼を用いた場合、複数の特性を両立させることが困難であるため、更にBを添加したボロン添加鋼を用いて部品を製造することが提案されている。
例えば特許文献1には、歯車部品における歯元強度と歯面強度を両立させることが可能な歯車部品が提案されている。具体的には、B:0.0005〜0.0035%を含む成分組成を規定すると共に、所定の歯車形状に形成された後に施される浸炭処理により、次の式(1)及び(2)を満たす歯車部品が提案されている。前記歯車部品の歯元部:(553.53×S質量%)+(34.36×有効硬化層深さmm)−(0.16×心部硬さHV)+(123.86×表層C濃度質量%)≦52…(1)、前記歯車部品の歯面部:(0.001×心部硬さHV)+(0.037×全硬化層深さmm)≧0.460…(2)
特許文献2には、従来にまして優れた衝撃強度および曲げ強度を有する浸炭部品を製造する方法が示されている。具体的には、B:0.0010〜0.0050%を含む成分組成の鋼を用い、機械加工もしくは鍛造によって部品形状に成形した後、ガス浸炭焼入れを行ない、その後に1回以上のズブ焼入れを行なった後、これを焼戻し、その後に浸炭異常層を除去する方法が示されている。また特許文献3には、自動車の差動装置用歯車などで問題となる低サイクル疲労による破損に対して優れた耐久性を有する浸炭部品が提案されている。具体的には、B:0.0050%以下を含む成分組成の鋼材であって、浸炭硬化層の表面のC濃度が重量%で0.5〜1.0%で、かつその浸炭硬化層のオーステナイト結晶粒度がJIS粒度番号で9番以上であり、中心部硬度がHv350以上である浸炭部品が示されている。
特開2010−1527号公報 特開2009−299147号公報 特開平8−92690号公報
上記の通り複数の部品強度特性を両立させるため、上記特許文献1〜3に示される通り、ボロン添加鋼が使用されている。しかしながら、ボロン添加鋼を用いガス浸炭を行って得られた部品について調べたところ、衝撃強度が低下してしまうことが判明した。本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ボロン添加鋼を用い、ガス浸炭を行った場合にも、特に高い衝撃強度を有する浸炭部品を提供することにある。本明細書では、前記「高い衝撃強度を有する」ことを「衝撃特性に優れた」ということがある。
前記課題を解決し得た本発明の浸炭部品は、
母材が、質量%で、
C:0.10〜0.30%、
Si:0.01〜2.0%、
Mn:0.30〜0.80%、
P:0%超0.030%以下、
S:0%超0.030%以下、
Cr:0.50〜3.0%、
Mo:0.20〜2.0%、
Al:0.010〜0.10%、
N:0.0010〜0.050%、および
B:0.0020〜0.0150%
を含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなり、
表面C濃度が0.70〜1.00%であると共に、
部品内部の旧オーステナイト結晶粒度番号が7.0以上であり、かつ
部品表面から深さ方向に2000μmまでのB濃度分布において、
部品表面から500μm深さまでの範囲にB濃度の最大値を有すると共に、該最大値が10ppm以上であり、かつ500μm以深のB濃度の最小値は4ppm以上であるところに特徴を有する。
前記母材は、更に、下記(I)と(II)のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。下記%は質量%を意味する。以下同じである。
(I)Cu:0%超0.10%以下、およびNi:0%超3.0%以下よりなる群から選択される1種以上の元素
(II)Ti:0%超0.30%以下、Nb:0%超0.30%以下、V:0%超0.30%以下、W:0%超0.30%以下、およびHf:0%超0.30%以下よりなる群から選択される1種以上の元素
本発明によれば、ボロン添加鋼を用いてガス浸炭を行った場合にも、得られる浸炭部品の表層部の脱Bが抑制され、高い衝撃強度を有する浸炭部品を提供することができる。
図1は、実施例における分塊圧延と棒鋼圧延を模擬した熱処理条件を示した図である。 図2は、脱B量および表面C濃度の評価用試験片の形状を示す図である。 図3は、衝撃強度評価用試験片の形状を示す図である。 図4は、実施例における軟化処理の条件を示した図である。 図5は、実施例における浸炭処理の条件を示した図である。 図6は、実施例における浸炭後のB濃度分布の一例を示した図である。 図7は、ビッカース硬さ測定位置を説明するための図である。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。まずボロン添加鋼を用い、特にガス浸炭を行った場合に得られる浸炭部品の、衝撃強度が低下する理由について検討を行った。その結果、衝撃強度の低下が、特に浸炭層の固溶B濃度の低下によることをつきとめた。特には、表面C濃度を高い状態としたまま浸炭層深さを増大、即ち有効硬化層深さを十分確保しようとすると、浸炭層の領域で固溶B濃度の少ない領域が発生し、これが衝撃強度低下の原因であることをつきとめた。そして高い衝撃強度の確保には、この浸炭層の固溶B濃度を一定以上とする必要があることを見出し、本発明を完成させた。以下、浸炭層において固溶B濃度の少ない領域が生じることを「脱B」ということがある。
まず脱Bが生じる現象について、次の通りあらためて検証した。脱Bは、加熱時に、浸炭雰囲気に含まれる酸素と部品表面のボロンが結合して酸化ボロンが生成し、部品表面の固溶B濃度が低下することにより開始する。この部品表面の固溶B濃度の低下に伴い、部品内部のBが表面側に拡散し、部品表面で酸素と結合することで脱Bが促進されて脱B量が増大する。この様に脱Bは酸素の存在により発生する現象である。従来の浸炭部品では、この様に脱Bが促進され、浸炭等の熱処理後の部品は内部から表面方向にかけてB濃度が単調減少する傾向にあり、場合によっては表面から一定深さまでボロン濃度が0ppmとなる場合もある。一方、大量生産が可能なガス浸炭では、用いるガスに酸素が不可避的に含まれるため、上記脱Bは回避できない現象である。
本発明者は、この様な状況下において、大量生産が可能なガス浸炭で浸炭を行った場合でも、衝撃強度の低下を防止できる方法について検討を行ったところ、前述の通り浸炭層中のB濃度を一定以上確保することが、高い衝撃強度の確保に有効であることを見出した。またこの様な浸炭層中の一定以上のB濃度確保には、後述の通り浸炭条件の制御が推奨されることも見出した。
まず本発明のポイントである浸炭層のB濃度について説明する。本発明では、部品表面から深さ方向に2000μmまでのB濃度分布において、部品表面から500μm深さまでの範囲にB濃度の最大値を有し、該最大値は10ppm以上であり、かつ500μm以深のB濃度の最小値は4ppm以上であることを規定する。前記B濃度には、前述の固溶Bの他にB化合物を含みうる。前記B濃度にB化合物も含める理由は次の通りである。即ち、特定の微小領域における脱B挙動を考えた場合、その領域に存在する固溶Bは基本的には表面方向に移動し、内部側から固溶Bが供給される。この脱B現象が続くと、内部側の固溶Bが減少して微小領域に供給されるB量が減少する。その際、微小領域にB化合物が存在すると、このB化合物が第2のB供給源(B化合物→固溶B)になると考えられるからである。
本発明では上記の通り、部品表面から深さ方向のB濃度分布において、部品表面から500μm深さまでの範囲にB濃度の最大値が存在する、即ちB濃化領域を形成することによって、浸炭層全体のB濃度を高めうる。上記B濃度の最大値は、部品表面から例えば200μm深さ近傍にボロン濃化部が形成されることによって得られる。上記B濃度の最大値は、浸炭層全体のB濃度を高める観点から、10ppm以上である必要がある。該B濃度の最大値は、好ましくは15ppm以上、より好ましくは20ppm以上である。尚、本発明の浸炭部品を構成する母材のB濃度および後述する製造条件を考慮すると、上記B濃度の最大値の上限は200ppm程度となる。
上記浸炭層の表層側にB濃度の最大値を有すると共に、内部のB濃度も一定以上とすることによって、衝撃強度を確実に高めることができる。このことから、500μm以深のB濃度の最小値、具体的には500〜2000μm深さのB濃度の最小値を4ppm以上とする。該B濃度の最小値は、6ppm以上であることが好ましく、より好ましくは10ppm以上である。尚、上記B濃度の最小値は高いほど好ましいが、後述する製造条件等を考慮すると、上記B濃度の最小値の上限は母材のB濃度未満である。
上記部品表面から500μm深さまでの範囲のB濃度の最大値と、500μm以深のB濃度の最小値は、後述する実施例に記載の方法で求めることができる。以下、上記「500μm以深のB濃度の最小値」を「表層部の最低B量」ということがある。
また本発明の浸炭部品は、表面C濃度が0.70〜1.00%である。後述する浸炭処理により、部品表面の炭素濃度、即ち表面C濃度は、部品内部の炭素濃度よりも高まるが、部品強度確保の観点から、0.70%以上とする必要がある。表面C濃度は、好ましくは0.75%以上、より好ましくは0.80%以上である。一方、表面C濃度が高すぎても部品強度はかえって劣化するため、表面C濃度は1.00%以下とする必要があり、好ましくは0.95%以下、より好ましくは0.90%以下である。
更に本発明の浸炭部品は、部品内部の旧オーステナイト結晶粒度番号が7.0以上を満たす。粗大な結晶粒を抑制することによって、高い衝撃強度を確保することができる。前記結晶粒度番号は、好ましくは7.5以上である。尚、後述する製造条件等を考慮すると、該結晶粒度番号の上限はおおよそ12程度となる。
本発明の浸炭部品は、上述したように表層における脱Bを抑制しているところに特徴があるが、例えば機械構造用部品として用いること等を考慮すると、母材の成分組成、即ち部品を構成する鋼の成分組成も適切に調整する必要がある。以下、該成分組成について説明する。
C:0.10〜0.30%
Cは、部品として必要な内部硬さを確保するために必要な元素であり、C量が0.10%未満では硬さ不足により部品としての静的強度が不足する。また衝撃強度も低下する。従ってC量は0.10%以上、好ましくは0.12%以上、より好ましくは0.15以上である。しかしCが過剰に含まれると、内部硬さが過度に高くなるため、靱性が低下し、衝撃特性が劣化する。従ってC量は0.30%以下に抑える必要がある。C量は、好ましくは0.28%以下、より好ましくは0.25%以下である。
Si:0.01〜2.0%
Siは、焼戻し硬さの低下を抑えて浸炭部品の面疲労特性の改善に寄与する元素である。こうした効果を有効に発揮させるため、Si量は0.01%以上含有させる。Si量は、好ましくは0.03%以上、より好ましくは0.05%以上である。しかしSiが過剰に含まれると、浸炭時に表面C濃度を確保しにくくなる。従って、Si量は2.0%以下、好ましくは1.5%以下、より好ましくは1.0%以下である。
Mn:0.30〜0.80%
Mnは、浸炭処理時の焼入性を高め、高い衝撃強度の確保に有効な元素である。また、Mnは、脱酸材としても作用し、鋼中の酸化物系介在物量を低減して内部品質を高める作用を有する。更にMnは赤熱脆性の防止にも寄与する。こうした作用を有効に発揮させるため、Mn量は0.30%以上とする。Mn量は、好ましくは0.35%以上、より好ましくは0.40%以上である。しかしMnが過剰に含まれると、脱B量が増大して衝撃特性の低下を招く。従ってMn量は0.80%以下とする。Mn量は、好ましくは0.75%以下、より好ましくは0.70%以下である。
P:0%超0.030%以下
Pは、鋼中に不可避不純物として含まれる元素であり、結晶粒界に偏析して浸炭部品の衝撃疲労特性を劣化させる。従ってPは0.030%以下に抑える。P量は、好ましくは0.025%以下、より好ましくは0.020%以下である。
S:0%超0.030%以下
Sは、Mnと結合してMnSを形成し、切削加工時の被削性を改善する元素である。こうした作用を有効に発揮させるには、Sは0.0010%以上含有させることが好ましく、より好ましくは0.0050%以上、更に好ましくは0.0100%以上である。しかしSを過剰に含んでMnSの生成量が多くなると、浸炭部品の強度が劣化する。従ってS量は0.030%以下、好ましくは0.025%以下である。
Cr:0.50〜3.0%
Crは、浸炭を促進させ、鋼の表面に硬化層を形成するために必要な元素である。こうした作用を有効に発揮させるため、Cr量は0.50%以上とする。Cr量は、好ましくは0.60%以上、より好ましくは0.70%以上である。しかしCrが過剰に含まれると、過剰浸炭を引き起こし、浸炭部品の衝撃強度が低下する。従ってCr量は3.0%以下とする。Cr量は、好ましくは2.5%以下、より好ましくは2.0%以下である。
Mo:0.20〜2.0%
Moは、浸炭処理における焼入性を向上するとともに、脱Bの抑制に寄与する元素である。こうした作用を有効に発揮させるため、Mo量は0.20%以上とする。Mo量は、好ましくは0.25%以上、より好ましくは0.30%以上である。しかしMoが過剰に含まれると、鍛造時の変形抵抗が増大し、冷間加工性が劣化する。従ってMo量は2.0%以下とする。Mo量は、好ましくは1.8%以下、より好ましくは1.5%以下である。
Al:0.010〜0.10%
Alは、脱酸材として作用する元素であり、0.010%以上含まれる。Al量は、好ましくは0.015%以上、より好ましくは0.020%以上である。しかしAlが過剰に含まれると、鋼の変形抵抗が増大して鍛造性が劣化する。従ってAl量は0.10%以下とする。Al量は、好ましくは0.080%以下、より好ましくは0.060%以下である。
N:0.0010〜0.050%
Nは、浸炭部品の結晶粒度の適切な調整に作用するAlNの形成に必要な元素である。従ってN量は0.0010%以上とする。N量は、好ましくは0.0020%以上、より好ましくは0.0030%以上である。しかしN量が過剰に含まれると、上記AlN等の窒化物が鋼中に多量に形成され、鍛造性を劣化させる。従ってN量は0.050%以下とする。N量は、好ましくは0.040%以下、より好ましくは0.030%以下とする。
B:0.0020〜0.0150%
Bは、浸炭処理における焼入性向上に寄与する元素である。BはCr、Mn、Moなどに比べて微量で焼入性の向上効果が生じうるため、鍛造性等の低下を招きにくい。上記焼入性向上効果を発揮させる観点のみからは、B量を0.0004%以上とすればよいが、上述の通り浸炭処理後は表層部で脱Bが生じる。よって、浸炭層の焼入性を得るべく表層部の十分なB量確保を考慮すると、母材のB量を0.0020%以上に高めておく必要がある。該B量は、好ましくは0.0025%以上、より好ましくは0.0030%以上である。一方、Bが過剰に含まれると、Nとの結合によりBNを生成し部品強度が低下する。従ってB量は0.0150%以下とする。B量は、好ましくは0.0100%以下、更に好ましくは0.0080%以下である。
本発明の浸炭部品を構成する鋼の成分は上記の通りであり、残部は、鉄および不可避不純物である。不可避不純物としては、例えば、原料、資材、製造設備などの状況によって持ち込まれる元素が挙げられる。
また本発明の浸炭部品を構成する母材は、上記元素に加えて更に、下記Cu等の元素を含んでいてもよい。含有させる元素に応じて鋼の特性がさらに改善される。以下、これらの元素について詳述する。
(a)Cu:0%超0.10%以下、およびNi:0%超3.0%以下よりなる群から選択される1種以上の元素
CuとNiは、上記Moと同様に、浸炭処理における焼入性の向上に作用する元素である。また、CuとNiは、Feよりも酸化され難い元素であるため、浸炭部品の耐食性改善にも有用な元素である。こうした作用を有効に発揮させるには、Cuを含有させる場合、Cu量を0.03%以上とすることが好ましく、より好ましくは0.04%以上、更に好ましくは0.05%以上である。またNiを含有させる場合、Ni量を0.03%以上とすることが好ましく、より好ましくは0.05%以上、更に好ましくは0.08%以上である。
しかし、Cuを過剰に含有すると、熱間圧延性が低下し、割れなどの問題が発生し易くなる。従ってCu量は0.10%以下であることが好ましく、より好ましくは0.08%以下である。また、Niを過剰に含有すると、コスト高となるため、Ni量は3.0%以下とすることが好ましく、より好ましくは2.5%以下、更に好ましくは2.0%以下である。CuとNiは、何れか一方を含有してもよいし、両方を含有してもよい。
(b)Ti:0%超0.30%以下、Nb:0%超0.30%以下、V:0%超0.30%以下、W:0%超0.30%以下、およびHf:0%超0.30%以下よりなる群から選択される1種以上の元素
Ti、Nb、V、W、およびHfは、鋼中に炭化物、窒化物、炭窒化物などの結晶粒微細化効果を発揮する析出物を生成させて、浸炭後の結晶粒度の調整に有用な元素である。Tiを含有させる場合、Ti系析出物を生成させて上記効果を得るには、Ti量を0.01%以上とすることが好ましく、より好ましくは0.02%以上、更に好ましくは0.03%以上である。しかしTiが過剰に含まれると、鍛造時の変形抵抗が増大し、鍛造性が劣化する。従ってTi量は0.30%以下であることが好ましく、より好ましくは0.20%以下、更に好ましくは0.10%以下である。
Nbを含有させる場合、Nb系析出物を生成させて上記効果を得るには、Nb量を0.01%以上とすることが好ましく、より好ましくは0.02%以上、更に好ましくは0.03%以上である。しかしNbが過剰に含まれると、鍛造時の変形抵抗が増大し、鍛造性が劣化する。また衝撃強度の低下も招く。従ってNb量は0.30%以下であることが好ましく、より好ましくは0.20%以下、更に好ましくは0.10%以下である。Vを含有させる場合、V系析出物を生成させて上記効果を得るには、V量を0.01%以上とすることが好ましく、より好ましくは0.02%以上、更に好ましくは0.03%以上である。しかしVが過剰に含まれると、鍛造時の変形抵抗が増大し、鍛造性が劣化する。また衝撃強度の低下も招く。従ってV量は0.30%以下であることが好ましく、より好ましくは0.20%以下、更に好ましくは0.10%以下である。
Wを含有させる場合、W系析出物を生成させて上記効果を得るには、W量を0.01%以上とすることが好ましく、より好ましくは0.02%以上、更に好ましくは0.03%以上である。しかしWが過剰に含まれると、鍛造時の変形抵抗が増大し、鍛造性が劣化する。また衝撃強度の低下も招く。従ってW量は0.30%以下であることが好ましく、より好ましくは0.20%以下、更に好ましくは0.10%以下である。Hfを含有させる場合、Hf系析出物を生成させて上記効果を得るには、Hf量を0.01%以上とすることが好ましく、より好ましくは0.02%以上、更に好ましくは0.03%以上である。しかしHfが過剰に含まれると、鍛造時の変形抵抗が増大し、鍛造性が劣化する。また衝撃強度の低下も招く。従ってHf量は0.30%以下であることが好ましく、より好ましくは0.20%以下、更に好ましくは0.10%以下である。尚、これらの元素は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
次に、上記成分組成の鋼を用い、本発明の浸炭部品を製造する方法について説明する。本発明の浸炭部品には、浸炭窒化部品も含まれる。
本発明の浸炭部品は例えば次の様にして製造することができる。即ち、上記範囲に成分調整した鋼を溶製し、鋳造して得られた鋳片に対して鍛伸加工を行った後、分塊圧延、棒鋼圧延を行って例えば棒鋼を得る。その後、黒皮を1mm以上除去してから、軟化処理、鍛造や機械加工などによる部品成型を経て、浸炭処理、浸炭終了後の焼入れ、および焼戻しを行うことにより、浸炭部品が得られる。
浸炭部品において表面C濃度と有効硬化層深さを保持しつつ、脱Bをできるだけ抑制して衝撃強度の低下を防止するには、上記製造工程において、特に軟化処理、浸炭処理、およびその後に行う焼戻しの条件を制御することが推奨される。以下、これらの工程で推奨される条件について説明する。
軟化処理工程では、フェライト−オーステナイトの2相域の高温側近傍の温度で保持することが好ましい。軟質化を促進する観点から、高温軟化温度が740℃以上、好ましくは750℃以上の高温軟化処理工程を含むようにする。一方、前記高温軟化温度が高すぎると、脱Bが促進されてしまうため、高温軟化温度は850℃以下、好ましくは800℃以下とする。上記高温軟化温度での保持時間は、軟質化促進の観点から0.5時間以上、好ましくは1.0時間以上であり、脱Bを抑制する観点から10時間以下、好ましくは8時間以下である。
軟化処理工程では、上記の高温軟化処理工程を含めばよく、該高温軟化処理工程に加えて、加熱温度が740℃を下回る軟化処理工程が更に設けられていてもよい。
次に浸炭処理の条件について説明する。浸炭処理時の加熱温度が900℃を下回ると、十分な浸炭層深さを得るために、より長時間の処理が必要となる。この様な長時間の加熱は脱Bを招く。よって浸炭処理時、高温加熱温度が900℃以上の高温浸炭処理工程を含むようにする。前記高温加熱温度は、好ましくは920℃以上、より好ましくは930℃以上である。しかし高温加熱温度が980℃を超えると、結晶粒粗大化が発生し部品強度の低下を引き起こす。よって高温加熱温度は980℃以下とする。好ましくは960℃以下、より好ましくは950℃以下である。この高温加熱温度での保持時間は、後述する浸炭開始から焼入れまでの時間の範囲内で適宜設定できる。
浸炭処理時、高温加熱温度が900℃以上の高温浸炭処理工程を含めばよく、該高温浸炭処理工程に加えて、加熱温度が900℃を下回り、かつ焼入れを考慮すると820℃以上である浸炭処理工程が更に設けられていてもよい。
浸炭処理時は、表面C濃度を確保するため、鋼材成分に応じてCp(カーボンポテンシャル、Carbonpotential)を調整できる。Cpは、好ましくは0.80%以上、さらに好ましくは0.85%以上とする。尚、上限は1.00%程度である。
またこのとき、部品強度の確保に必要な有効硬化層深さを得るため、浸炭開始から焼入れ開始までの時間を230分以上、好ましくは270分以上とする。しかしながら、上記時間が長すぎると脱Bが促進されるため、上記時間は510分以下、好ましくは480分以下とする。
前記浸炭の方法として、ガス浸炭、真空浸炭、イオン浸炭(プラズマ浸炭)等の方法が挙げられる。本発明は、上述の通り、雰囲気中に不可避的に酸素を含むガス浸炭を採用した場合により効果を発揮する。浸炭ガス中にNH3等を添加して浸炭と同時に浸窒を行う浸炭窒化処理を行ってもよい。
浸炭後の部品強度を確保するため、浸炭終了時には焼入れを行う。焼入れ温度は820℃以上、好ましくは830℃以上、より好ましくは840℃以上である。焼入れ方法は油冷とする。十分な焼入性を確保するため、油温は160℃以下、好ましくは150℃以下、さらに好ましくは120℃以下とする。一方、油温が低すぎると、焼入れによる部品のひずみが大きくなるため、油温は、50℃以上、好ましくは60℃以上、さらに好ましくは80℃以上とする。尚、焼入れは、1回とすることが好ましい。複数回の焼入れを行う場合は加熱時間が長時間となりやすく、脱Bが促進されやすいからである。
焼入れ後は焼戻しを行う。焼戻しの効果を得るため、焼戻し温度は140℃以上、好ましくは150℃以上である。一方、焼戻し温度の上限は、焼戻しによる表面硬さ低下を抑制する観点から170℃以下とする。好ましくは160℃以下である。焼戻し時間は例えば1〜3時間とすることができる。
本発明によれば浸炭部品の表面異常層の形成が抑制されているため、浸炭後に表面異常層を除去することなく浸炭部品を得ることができる。
本発明で得られる浸炭部品の具体的な形態として、例えば自動車などの輸送機器、建設機械、その他産業機械などにおいて用いられる機械構造用部品が挙げられる。より具体的には、歯車、シャフト類、無段変速機(CVT、Continuously Variable Transmission)プーリ、等速ジョイント(CVJ、Constant Velocity Joint)、軸受などが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
[1]試験片の作製
表1−1および表1−2に示す成分組成のインゴットを真空溶解炉にて溶製し、鍛伸加工を行った後、図1に示す分塊圧延と棒鋼圧延を模擬した熱処理条件で熱処理を施し、直径32mmの棒鋼を作製した。作製した棒鋼から、脱B量および表面C濃度の測定に用いる、図2に示すサイズが直径30mm×長さ150mmの試験片1と、衝撃強度の測定に用いる図3の浸炭前試験片2aを作製した。実部品の製造工程を模擬するため、これらの試験片に対し、図4に示す種々の軟化処理を施した後、図5に示す種々の浸炭処理を施した。図4において、Xは放冷を意味する。また図5において、Zは油温100℃での油焼入れを意味する。表2の「軟化条件」の欄の数字は、図4の(1)〜(3)の軟化条件にそれぞれ対応する。また表2の「浸炭条件」の欄の数字は、図5の(1)〜(5)の浸炭条件にそれぞれ対応する。尚、図5において、(3)は特許文献1で実施の条件に相当し、(4)は特許文献2で実施の条件に相当する。
尚、表2の試験No.52については、浸炭後試験片2bに対して更に、特許文献2で実施の浸炭異常層の除去を模擬してノッチ面を0.15mm研磨した。一方、試験No.52の浸炭後の試験片1は、前記研磨を行わずに、下記の脱B量および表面C濃度の測定に供した。
衝撃強度の評価に用いる図3の浸炭後試験片2bは、浸炭前試験片2aを用いて上記浸炭処理を行った後(上述の通り、試験No.52については更に前記研磨を行った後)、後述の加工を施して得た。
[2]脱B量および表面C濃度の測定
浸炭後の試験片1の表面から、表面に垂直な深さ方向に50μmごとに、また1000μm以深は100μmごとに、2.0mm深さまで切粉採取し、Bは、島津製作所社製の形式ICPV−1017のICP(InductivelyCoupledPlasma、誘導結合プラズマ)発光分析装置を用いて測定し、Cは、LECO社製の形式CS600の炭素・硫黄分析装置を用いてそれぞれの濃度分布を評価した。この評価により得られたBの濃度分布の一例を図6に示す。図6に示すように、表面から500μm深さまでのB濃度分布において、B濃度のピークが存在しており、このピーク時のB濃度を最大値とした。また、500μm深さから2000μm深さまでの領域のB濃度の最小値も求めた。更に、50μm深さまでのC濃度の平均値を表面C濃度とした。これらの測定結果を表2に示す。
[3]旧オーステナイト結晶粒度番号の測定
浸炭後試験片2bを用い、JIS G 0551(2005年)に従って旧オーステナイト結晶粒の粒度番号を測定した。詳細には、部品内部として図7の測定位置Rを観察できるように、上記浸炭後試験片2bの長手方向中央に垂直な面を切断した。尚、前記図7においてQは試験片の切欠底を示す。次に、切断面を研磨後、エタノールと3%硝酸との混合液であるナイタール液でエッチングしてから、光学顕微鏡で、上記測定位置Rを観察倍率100倍で観察して上記粒度番号を測定した。その結果を表2の「結晶粒度」の欄に示す。
[4]衝撃強度の評価
まず、衝撃強度の評価用試験片2bを次の通り用意した。図3(a)に示すサイズが15mm×20mm×55mmの角棒にR10の切欠を付けた浸炭前試験片2aを用意し、これに前述の通り表1に示す各条件で軟化処理と浸炭処理を行い、その後、図3(a)に斜線部分で示す通り、3面それぞれを深さ5mmずつカットして浸炭後試験片2bを用意した。この浸炭後試験片2bを用い、JIS Z 2242(2005年)に示されたシャルピー衝撃試験に従って衝撃値を測定した。そして衝撃値が76J/cm2以上の場合を衝撃強度が高いと評価した。その結果を表2に示す。
各試料の有効硬化層深さも確認までに測定した。詳細には、試料表面からの内部深さ方向にかけてのビッカース硬さ分布にて、試料表面から513HVを示す位置までの深さを測定し、これを有効硬化層深さとした。その結果いずれの試料も、有効硬化層深さは0.65mm以上であり一定レベル以上であることを確認した。
[5]内部硬さの評価
機械構造用部品として求められる内部硬さも測定した。詳細には、前記浸炭後試験片2bの内部硬さとして、ビッカース硬さを測定した。ビッカース硬さの測定は、図7の測定位置Rにおいて1kgの荷重で測定を行った。上記結果を表2に示す。
表1−1、表1−2、および表2より次のことがわかる。即ち、試験No.1〜38は、規定の成分組成を満たし、表面C濃度および部品内部の旧オーステナイト結晶粒度が規定範囲内であり、かつ表層部のB濃度分布も本発明の規定を満たしているため、高い衝撃強度を確保することができた。また内部硬さも高く、機械構造用部品として好適に用いることができる。
これに対し試験No.39〜53は、母材の成分組成と表層部のB濃度分布の少なくともいずれかが規定を外れているため、高い衝撃強度が得られなかった。詳細は次の通りである。
試験No.39は、母材のMn量が過剰であるため、脱Bが生じやすく、表層部の最低B量を確保できなかった。そのために高い衝撃強度が得られなかった。
試験No.40および43〜46は、母材が、脱Bの抑制に寄与するMoを含んでいないか、含んでいても不足しているため、表層部の最低B量を確保できず、高い衝撃強度が得られなかった。
試験No.41は、母材がBを含んでいないため、表層部においてBピークが得られずかつ表層部の最低B量もゼロであり、高い衝撃強度が得られなかった。
試験No.42は、母材のB量が過剰であるため、高い衝撃強度が得られなかった。また、表面C濃度も低下した。
試験No.47〜50は、鋼材No.1を用い、特に軟化処理を試験No.1〜46と異なる条件で行った例である。試験No.47および49の通り、低い軟化処理温度で長時間加熱する軟化処理を行うと、脱Bが生じて高い衝撃強度が得られなかった。
試験No.48および50は、高い軟化処理温度で軟化処理を行った例である。これらの例では、脱Bが促進されてBピークが小さくかつ表層部の最低B量がゼロとなり、高い衝撃強度が得られなかった。
試験No.51は、母材のMo量が不足し、かつ浸炭条件が特許文献1の条件に相当する例である。この様にMo量が不足し、かつ浸炭開始から焼入れ開始までの時間が長時間であると、脱Bが促進されて表層部の最低B量がゼロとなり、高い衝撃強度が得られなかった。
試験No.52は、母材のMn量やMo量が規定範囲を外れ、かつ浸炭条件が特許文献2の条件に相当し、更に特許文献2の通り表面の削除を行った例である。この様に、規定の成分組成を満たさず、かつ高い温度で焼戻すと共に表面の削除を行った結果、表層部の最低B量がゼロとなり、高い衝撃強度が得られなかった。
試験No.53は、母材のMoとAlが不足し、かつ図5の(5)の通り焼入れを2回行った例である。この様に成分組成を満たさず、かつ加熱時間が長時間となった結果、脱Bが促進されて表層部の最低B量がゼロとなり、高い衝撃強度が得られなかった。
下記表3の試験No.X1〜X10は、成分組成が本発明で規定の範囲を外れていることに起因して高い衝撃強度が得られなかった例である。前記衝撃強度は、試験No.X1〜X10の成分組成の浸炭後試験片2bを、前記[1]と同様にして製造、このうち軟化条件は図4の(1)、浸炭条件は図5の(1)のいずれも本発明で推奨される条件で製造し、前記[4]と同様にして評価した。各例について以下に説明する。
試験No.X1は、母材のC量が不足したため、高い衝撃強度が得られなかった。試験No.X2は、母材のC量が過剰であるため、高い衝撃強度が得られなかった。
試験No.X3は、母材のP量が過剰であるため粒界偏析による脆化が生じたものと考えられ、高い衝撃強度が得られなかった。試験No.X4は、母材のCr量が不足しているため、高い衝撃強度が得られなかった。
試験No.X5は、母材のAl量が不足しているため、結晶粒度が5.5の粗大な結晶粒となり、高い衝撃強度が得られなかった。試験No.X6は、母材のN量が不足しているため、結晶粒度が4.5の粗大な結晶粒となり、高い衝撃強度が得られなかった。
試験No.X7〜X10は、それぞれ母材のNb、V、W、Hfの各含有量が過剰であるため高い衝撃強度が得られなかった。
1 試験片
2a 浸炭前試験片
2b 浸炭後試験片
X 放冷
Z 油温100℃の油焼入れ
Q 試験片の切欠底
R オーステナイト結晶粒度とビッカース硬さの測定位置

Claims (3)

  1. 母材が、質量%で、
    C:0.10〜0.30%、
    Si:0.01〜2.0%、
    Mn:0.30〜0.80%、
    P:0%超0.030%以下、
    S:0%超0.030%以下、
    Cr:0.50〜3.0%、
    Mo:0.20〜2.0%、
    Al:0.010〜0.10%、
    N:0.0010〜0.050%、および
    B:0.0020〜0.0150%
    を含有し、残部が鉄及び不可避不純物からなり、
    表面C濃度が0.70〜1.00%であると共に、
    部品内部の旧オーステナイト結晶粒度番号が7.0以上であり、かつ
    部品表面から深さ方向に2000μmまでのB濃度分布において、
    部品表面から500μm深さまでの範囲にB濃度の最大値を有すると共に、該最大値が10ppm以上であり、かつ500μm以深のB濃度の最小値が4ppm以上であることを特徴とする浸炭部品。
  2. 前記母材は、更に、質量%で、Cu:0%超0.10%以下、およびNi:0%超3.0%以下よりなる群から選択される1種以上の元素を含有する請求項1に記載の浸炭部品。
  3. 前記母材は、更に、質量%で、Ti:0%超0.30%以下、Nb:0%超0.30%以下、V:0%超0.30%以下、W:0%超0.30%以下、およびHf:0%超0.30%以下よりなる群から選択される1種以上の元素を含有する請求項1または2に記載の浸炭部品。
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