JP2017171496A - カセット、及び、印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カセット及び印刷装置において、被印刷媒体の巻き癖に起因する印刷不良の発生を抑える。【解決手段】カセットは、被印刷媒体Mを収容する収容部(収容空間S)と、第1の方向D1に沿って被印刷媒体Mを収容部(収容空間S)から収容部(収容空間S)外に向けて搬送する第1のローラ22と、この第1のローラ22で搬送された被印刷媒体Mを第1の方向D1に搬送させる搬送路21dと、印刷待機時において第1の方向D1に延びるように被印刷媒体Mを保持し、印刷時において被印刷媒体Mを第1の方向D1とは異なる第2の方向D2にガイドするように保持する保持部23と、を備える。【選択図】図6A

Description

本発明は、被印刷媒体を収容するカセット、及び、被印刷媒体に印刷を行う印刷装置に関する。
従来、ロール状に巻かれた状態で収容される長尺状のテープ、積層された状態で収容される枚葉紙などの被印刷媒体に印刷を行う印刷装置が知られている。このような印刷装置において、搬送される被印刷媒体を、搬送方向に直交する幅方向の両端においてガイドする一対のガイド部を備える印刷装置がある。
例えば、インクを吐出するインクジェットヘッドの下方に位置するプラテンの上面に設けられた一対のL字板状部材の部材を備え、これら一対のL字板状の部材によって被印刷媒体の幅方向の両端をガイドする印刷装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−46461号公報
図18〜図20は、印刷位置において被印刷媒体の表面をガイドしない参考技術に係る印刷装置を説明するための図である。
図18に示すように、インクジェットヘッド61は、インクを下方に吐出することによって被印刷媒体Mに印刷を行う。インクジェットヘッド61の下方には、被印刷媒体Mが印刷位置にない状態で吐出されたインクを収容するインク受け62が配置されている。
被印刷媒体Mは、テープコア63aにロール状に巻かれた状態でカセット63に収容されている。このカセット63は、駆動ローラ64に対向する従動ローラ63bを内部に含み、この従動ローラ63bとともに、印刷装置に対して着脱可能に構成されている。また、被印刷媒体Mは、図18の一点鎖線で示す搬送経路Lに沿って、駆動ローラ64,65と、これらの駆動ローラ64,65に対向する従動ローラ63b,66とによって、カセット63から繰り出され、その後、インクジェットヘッド61による印刷位置へ搬送される。
被印刷媒体Mは、搬送方向におけるインクジェットヘッド61及びインク受け62よりも下流側(図18では右側)では、カット機構67によって幅方向に切断される。これにより、被印刷媒体Mから印刷物が切り出される。
駆動ローラ65及び従動ローラ66とカット機構67とは、インクジェットヘッド61の下方に位置する搬送経路Lの印刷位置を挟んで、間隔を隔てて位置していて、被印刷媒体Mは、印刷位置においてはガイドされない。したがって、被印刷媒体Mは、駆動ローラ65及び従動ローラ66を通過した後、自らが有するコシ(剛性)によって平面状の状態を維持したまま、カット機構67による切断位置に進入し、切断される。
このような印刷装置では、切断直後の被印刷媒体Mは先端が切断位置にあることになるが、このまま次の印刷を行うと、少なくとも搬送経路Lの印刷位置と切断位置との間の被印刷媒体Mには印刷できないため、この部分が無駄になってしまう。従って、この印刷装置では、印刷終了後、次の印刷を行う前に、被印刷媒体Mは、図18に示す位置まで巻き戻され、この状態で維持される。
これにより、カセット63の着脱も可能となる。このため、例えば、被印刷媒体Mの印刷が行われた後、カセット63を印刷装置に装着した状態のまま、長時間印刷を行わなかった場合、図19に示すように、被印刷媒体M−11の先端M−11aには、搬送経路Lに対してインクジェットヘッド61側に近づくような巻き癖が付いてしまう。また、カセット63が印刷装置から外れた状態でしばらく使用されなかった場合も、同じような巻き癖が付いてしまう。
なお、被印刷媒体Mはもともと、テープコア63aにロール状に巻かれた状態で収容されているため、これに起因して、被印刷媒体M−11の先端M−11aよりも搬送経路Lの上流側の部分においては、逆に、図19に示すように、搬送経路Lに対してインクジェットヘッド61側から離れるような巻き癖が付く。但し、次の印刷までの待機時間が短ければ、搬送経路Lに対してインクジェットヘッド61側に近づくような先端の巻き癖は付かず、図20に示すように、被印刷媒体M−12には、先端M−12aに向かって、搬送経路Lに対してインクジェットヘッド61側から離れるような巻き癖だけとなる。
図19に示すように被印刷媒体Mに、搬送経路Lに対してインクジェットヘッド61側に近づくような巻き癖が付いている場合は、被印刷媒体M−11の先端M−11aは、上述の駆動ローラ65と従動ローラ66との間に進入した後、インクジェットヘッド61に接触しうる。被印刷媒体M−11の先端M−11aがインクジェットヘッド61に接触すると、被印刷媒体M−11に意図せずにインクが付着することによって印刷精度が悪化する。また、被印刷媒体M−11の搬送不良が生じうる。
また、図18〜図20に示すように、被印刷媒体Mは、搬送経路Lの印刷位置においてインクジェットヘッド61に向き合う印刷面が外側に位置するように、テープコア63aにロール状に巻かれた状態で収容されているが、これとは逆に、印刷面が内側に位置するように逆回りにテープコア63aにロール状に巻かれた状態で収容されている場合について考える。この場合、搬送経路Lに対してインクジェットヘッド61側から離れるような巻き癖が付くため、被印刷媒体Mの先端Maがインク受け62の内部に進入しうる。被印刷媒体Mの先端Maがインク受け62の内部に進入すると、被印刷媒体Mに紙詰まりが発生する。また、インクジェットヘッド61と被印刷媒体Mとの間隔が大きくなることによって、印刷精度が悪化する。印刷精度に関しては、インク受け62に溜まったインクが被印刷媒体Mに付着することによっても、悪化する。なお、図18に示す印刷装置は、一例としてインクジェットヘッド61を備える印刷装置であるが、熱転写方式やその他の方法により印刷を行う印刷装置においても、被印刷媒体の先端に巻き癖が付いていると、起因搬送不良や印刷精度の悪化は生じる。
本発明の目的は、被印刷媒体の巻き癖に起因する印刷不良の発生を抑えることができるカセット及び印刷装置を提供することである。
1つの態様では、カセットは、被印刷媒体を収容する収容部と、第1の方向に沿って前記被印刷媒体を前記収容部から前記収容部外に向けて搬送する第1のローラと、前記第1のローラで搬送された前記被印刷媒体を前記第1の方向に搬送させる搬送路と、印刷待機時において第1の方向に延びるように前記被印刷媒体を保持し、印刷時において前記被印刷媒体を前記第1の方向とは異なる第2の方向にガイドするように保持する保持部と、を備える。
別の1つの態様では、印刷装置は、前記カセットと、前記被印刷媒体に印刷を行なう印刷部と、前記第1のローラを駆動するための駆動部と、を備える。
本発明によれば、被印刷媒体の巻き癖に起因する印刷不良の発生を抑えることができる。
第1実施形態に係る印刷装置を示す平面図である。 第1実施形態に係る印刷装置の制御ブロック図である。 第1実施形態に係るカセット(保持部が第1の状態)を示す斜視図である。 第1実施形態に係るカセット(保持部が第2の状態)を示す斜視図である。 第1実施形態における保持部を示す斜視図である。 第1実施形態に係るカセット(保持部が第1の状態)を示す断面図である。 第1実施形態に係るカセット(保持部が第2の状態)を示す断面図である。 図5AのA部拡大図である。 図5BのB部拡大図である。 第1実施形態に係るカセット(保持部が第1の状態)の内部構造を、本体部を省略して示す斜視図(その1)である。 第1実施形態に係るカセット(保持部が第2の状態)の内部構造を、本体部を省略して示す斜視図(その1)である。 第1実施形態に係るカセット(保持部が第1の状態)の内部構造を、本体部を省略して示す斜視図(その2)である。 第1実施形態に係るカセット(保持部が第2の状態)の内部構造を、本体部を省略して示す斜視図(その2)である。 第2実施形態に係るカセット(保持部が第1の状態)を示す斜視図である。 第2実施形態に係るカセット(保持部が第2の状態)を示す斜視図である。 第2実施形態に係るカセット(保持部が第1の状態)の一部を図9Aとは反対側から見た斜視図である。 第2実施形態に係るカセット(保持部が第2の状態)の一部を図9Bとは反対側から見た斜視図である。 第2実施形態における保持部及び第1のローラを示す斜視図(その1)である。 第2実施形態における保持部及び第1のローラを示す斜視図(その2)である。 第2実施形態に係るカセット(保持部が第1の状態)を示す断面図である。 第2実施形態に係るカセット(保持部が第2の状態)を示す断面図である。 図13AのC部拡大図である。 図13BのE部拡大図である。 図13AのC部を図14Aとは反対側から見た拡大斜視図である。 図13BのE部を図14Bとは反対側から見た拡大斜視図である。 第2実施形態に係るカセット(保持部が第1の状態)の内部構造を、本体部を省略して示す斜視図(その1)である。 第2実施形態に係るカセット(保持部が第2の状態)の内部構造を、本体部を省略して示す斜視図(その1)である。 第2実施形態に係るカセット(保持部が第1の状態)の内部構造を、本体部を省略して示す斜視図(その2)である。 第2実施形態に係るカセット(保持部が第2の状態)の内部構造を、本体部を省略して示す斜視図(その2)である。 参考技術に係る印刷装置を説明するための図である。 参考技術における被印刷媒体の巻き癖を説明するための図である。 参考技術における被印刷媒体の巻き癖を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態に係るカセット及び印刷装置について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1は、本第1実施形態に係る印刷装置1を示す平面図である。
図1に示すように、印刷装置1は、装置筐体2と、入力部3と、表示部4と、開閉蓋5と、カセット収納部6と、を備える例えばラベルプリンタである。なお、印刷装置としては、入力部3における操作や表示部4における表示を要さない印刷装置、例えば、印刷対象である所望の描画図案の印刷用パターンデータを外部装置(例えばコンピュータ)から受信する印刷装置であってもよい。
装置筐体2の上面には、入力部3、表示部4、及び開閉蓋5が配置されている。
入力部3は、文字、絵等を含む所望の描画図案を入力する入力キー、印刷開始を指示する印刷キー、表示部4の表示画面上のカーソルを移動操作するカーソルキー、印刷モードの設定や各種設定処理を行う種々の制御キーなどのいずれか又は全部を備える。なお、上記の入力キーは、文字データを入力する文字入力キーを含む。
表示部4は、例えば液晶表示パネルであり、入力部3からの入力に対応する文字を含む画像、各種の設定のための選択メニュー、各種の処理に関するメッセージ等を表示する。
開閉蓋5は、カセット収納部6の上部において、カセット収納部6を開閉可能に配置されている。
カセット収納部6には、図3A及び図3Bに示すカセット20が着脱可能に収納される。
図2は、本第1実施形態に係る印刷装置1の制御ブロック図である。
図2に示すように、印刷装置1は、上述の入力部3及び表示部4、制御部5、ROM(Read Only Memory)6、RAM(Random Access Memory)7、表示部駆動回路8、ヘッド駆動回路9、印刷部の一例であるインクジェットヘッド10、搬送用モータ駆動回路11、搬送用モータ12、搬送ローラ13、カッターモータ駆動回路14、カッターモータ15、並びにカット機構16を備える。
なお、印刷装置1は、例えば長尺状のテープである図5A及び図5Bに示す被印刷媒体Mに、印刷データに基づいて、所望の描画図案を印刷後、被印刷媒体Mを切断することにより、所望の描画図案が印刷された印刷物を作成する。例えば、長尺状のテープは、任意の文字、絵等を含む所望の描画図案の印刷が行われてから、テープ片(印刷物)として切り出される。また、長尺状のテープは、例えば、接着層を有する基材と、接着層を覆うように剥離可能に基材に貼付された剥離紙と、を有する。但し、印刷装置1は、積層された状態で収容される枚葉紙などの他の被印刷媒体に印刷を行う装置であってもよい。なお、被印刷媒体が枚葉紙などの他の被印刷媒体であっても、カセットからの繰り出し及び引き戻しの経路が真っ直ぐに延びずに屈曲することがあることで、被印刷媒体に巻き癖は生じうる。
制御部5は、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、入力部3からのキー操作信号に応じて、又は、ROM6に予め記憶されているシステムプログラム、メモリカードに記憶された制御プログラム、外部機器から読み込まれた制御プログラム等を自動で起動させ、RAM7をワークメモリとして回路各部の動作を制御する。
制御部5には、入力部3と、ROM6と、RAM7と、表示部4を駆動する表示部駆動回路8と、インクジェットヘッド10を駆動するヘッド駆動回路9と、搬送ローラ13を駆動するための搬送用モータ12を駆動する搬送用モータ駆動回路11と、カット機構16を稼働するカッターモータ15を駆動するカッターモータ駆動回路14と、が接続されている。なお、搬送ローラ13は、搬送用モータ12及び搬送用モータ駆動回路11とともに、後述する第1のローラを駆動するための駆動部として機能する。
ROM6は、ヘッド駆動回路9によってインクジェットヘッド10に所望の描画図案を被印刷媒体Mへ印刷させるためのプログラム、印刷対象となる描画図案に含まれる文字、記号、絵文字等の元データやサイズ情報、印刷フォント等を記憶する。また、ROM6は、制御部5によって読取り可能なプログラムが記憶された記憶媒体としても機能する。
RAM7は、印刷対象となる所望の描画図案に含まれる文字、記号、絵文字やそれらのサイズ、文字間隔等を指定する情報、作成される印刷物の大きさ等の印刷情報を記憶する入力データメモリとして機能する。また、RAM7は、入力されたそれらの印刷情報に基づいて生成され、所望の描画図案を表す印刷用パターンデータを記憶する印刷データメモリとして機能するとともに、表示部4に表示され、所望の描画図案を表す表示用パターンデータを記憶する表示データメモリ等としても機能する。また、RAM7は、印刷処理等に必要なデータを一時的に記憶するレジスタやカウンタ等を備える。
ヘッド駆動回路9は、RAM7に記憶された印刷用パターンデータに基づいてインクジェットヘッド10を制御する。インクジェットヘッド10は、この制御に応じてインクを吐出することによって、被印刷媒体Mに所望の描画図案を印刷する。
搬送用モータ駆動回路11は、RAM7に記憶された印刷用パターンデータに基づいてステップモータを制御することによって、搬送ローラ13を制御し、インクジェットヘッド10による被印刷媒体Mへの印刷中、所望の速度で当該被印刷媒体Mを搬送させる。
カッターモータ駆動回路14は、カット機構16の動作を制御する。このカット機構16は、被印刷媒体Mを搬送方向に直交する幅方向に切断することによって、作成した印刷物を被印刷媒体Mから分離させる。なお、カット機構16は、被印刷媒体Mが、複数の層(例えば、基材、剥離紙など)を有する場合には、一部の層(例えば、基材)のみを幅方向に切断してもよい。
なお、印刷装置1の上述の構成はあくまで一例であって、印刷装置は、インクジェットヘッド10を備えるものに限られず、熱転写方式やその他の方法により印刷を行ってもよく、着脱可能にカセット20が配置され、カセット20に収容された被印刷媒体Mに印刷を行うものであればよい。
図3A及び図3Bは、本第1実施形態に係るカセット20を示す斜視図である。なお、図3A、及び後述する末尾がAの図5A〜図8Aは、保持部23が、印刷待機時において第1の方向D1に延びるように被印刷媒体Mを保持する場合の第1の状態P1にある印刷待機時(すなわち被印刷媒体Mの収容時)の状態で且つ印刷装置の駆動ローラである一対の搬送ローラ13(第2のローラの一例)とともに示す図面である。また、図3B、及び後述する末尾がBの図5B〜図8Bは、保持部23が印刷時において被印刷媒体Mを第1の方向D1とは異なる第2の方向D2にガイドする場合の第2の状態P2にある繰り出し時(印刷時)の状態で且つ印刷装置の一対の搬送ローラ13とともに示す図面である。なお、図6A、図7A、及び図8Aにおける太線矢印は、被印刷媒体Mの収容過程の第1のローラ22、保持部23、及び被印刷媒体Mの動きを表し、図6B、図7B、及び図8Bにおける太線矢印は、被印刷媒体Mの繰り出し時の第1のローラ22、保持部23、及び被印刷媒体Mの動きを表す。
図4は、本第1実施形態における保持部23を示す斜視図である。
図5A及び図5Bは、本第1実施形態に係るカセット20を示す断面図である。
図6Aは、図5AのA部拡大図であり、図6Bは、図5BのB部拡大図である。
図7A、図7B、図8A、及び図8Bは、本第1実施形態に係るカセット20の内部構造を、本体部21を省略して示す斜視図である。
図3A、図3B、図5A、及び図5Bに示すカセット20は、本体部21と、第1のローラ22と、保持部23と、コア部24と、を備え、例えば、図1に示すカセット収納部6に着脱可能に収納される。
図5A及び図5Bに示すように、本体部21は、被印刷媒体Mを収容する収容空間(収容部)Sを有する。図5Aに示すように、被印刷媒体Mは、収容空間Sにおいて、コア部24にロール状に巻かれた状態で収容されている。このコア部24は、本体部21の中心軸21aの外周に位置し、中心軸21aの周囲を被印刷媒体Mとともに回動する。コア部24は、例えば、被印刷媒体Mとともにカセット20から着脱可能である。
図4に示すように、保持部23は、一対の側部23a,23aと、当接面23bと、を有する。
一対の側部23a,23aのそれぞれには、第1のローラ22の回動中心となる図3A及び図3Bに示す回動軸22aが回動可能に挿入される貫通孔23a−1が形成されている。第1のローラ22は、例えば搬送ローラ13に接触することにより回動し、搬送ローラ13とともに第1の方向D1に沿って被印刷媒体Mを収容空間S内から収容空間S外に向けて搬送する従動ローラである。保持部23は、第1のローラ22の回動軸22aを中心に第1の状態P1と第2の状態P2とに回動するため、第1のローラ22の回動中心(回動軸22a)と共通の回動中心を有するといえる。なお、一対の側部23a,23aは、例えば平板状を呈するが、アーム状などの他の形状を呈していてもよい。また、回動軸22aは、本体部21によって回動可能に支持されている。また、図3A及び図3Bに示すように、第1のローラ22の回動軸22aは、本体部21の2箇所を貫通した状態で本体部21によって回動可能に支持されており、一対の側部23a,23aは、本体部21の2箇所の貫通部分よりも回動軸22aの長手方向の中心側の部分によって貫通されている。
当接面23bは、一対の側部23a,23aの間に位置し、被印刷媒体Mに当接する。また、当接面23bは、一対の側部23a,23aと一体に設けられた連結部の1つの面である。そのため、一対の側部23a,23aは、互いに一体に移動(可動)する。当接面23bには、一対の搬送ローラ13との干渉を回避するために、図7A〜図8Bに示すように一対の搬送ローラ13が挿入される一対の切り欠き23b−1,23b−1が形成されている。この一対の切り欠き23b−1,23b−1は、搬送ローラ13が単一である場合には、1つ形成されていればよい。
保持部23は、当接面23b及び第1のローラ22が被印刷媒体Mを挟み込んだ状態で当接面23bと被印刷媒体Mとの間に生じる摩擦力によって、第1のローラ22の回動に伴って回動する。例えば、当接面23bが第1のローラ22との対向部分で第1のローラ22側に盛り上がるように反っている構成や、当接面23bが一対の側部23a,23aと第1のローラ22の回動軸22aとの間に介在する弾性体によって第1のローラ22側に付勢されている構成を採用すれば、上記の摩擦力が大きくなる。
保持部23は、図6A(図5AのA部拡大図)に示すように印刷待機時の第1の状態P1において本体部21の第1のストッパ21bに当接し、図6B(図5BのB部拡大図)に示すように印刷時の第2の状態P2において本体部21の第2のストッパ21cに当接することで、回動範囲を第1の状態P1と第2の状態P2との間に規制されている。ここで、保持部23は、第1の状態P1において第1のローラ22が回動していない場合であっても、上記の摩擦力によって、第1の状態P1から第2の状態P2へ自重で回動せずに第1の状態P1にある状態を維持される。
第1のストッパ21bは、本体部21の収容空間Sに連通し第1の方向D1に延びる搬送路21dの先端部分である。この搬送路21dは、第1のローラ22で搬送された被印刷媒体Mを第1の方向D1に搬送させるものである。また、第2のストッパ21cは、本体部21における後述する第2の方向D2の繰り出し側(図6Bにおける右側)の先端に一対設けられている。なお、本体部21は、収容空間Sを形成する部分と、搬送路21dを形成する部分と、第1のストッパ21b及び第2のストッパ21cとが一体であるが、これら一体の部分の一部又は全部は別体であってもよい。また、本第1実施形態では、本体部21は、カセット20のうち第1のローラ22、保持部23、及びコア部24以外の全体である。
保持部23は、図5A及び図6Aに示す印刷待機時の第1の状態P1において、第1の方向D1に延びるように被印刷媒体Mを保持する。また、保持部23は、収容空間Sから先端Maにかけて第1の方向D1に平面状(真っ直ぐ)に延びるように第1のローラ22との間に保持する。すなわち、被印刷媒体Mは、第1の状態P1にある保持部23によって保持されるとき、第1のローラ22と搬送ローラ13との間に進入するときのようには曲がらない。
保持部23が第1の状態P1において第1のローラ22との間に被印刷媒体Mを保持するときの被印刷媒体Mの被保持位置は、先端Maに限られないが、先端Maでない場合であっても、先端Maが図6Aに示すように保持部23の当接面23bに当接している状態であることが望ましい。先端Maが当接面23bに当接していないと、保持部23が第2の状態P2に回動したときに被印刷媒体Mの先端Maを第1のローラ22と搬送ローラ13との間に進入させることが困難になるとともに、被印刷媒体Mが収容空間Sから先端Maにかけて第1の方向D1に平面状に延びずに自重で下方に曲がって巻き癖が付くためである。
保持部23は、図5B及び図6Bに示す繰り出し時の第2の状態P2において、第1のローラ22及び搬送ローラ13によりカセット20から繰り出される被印刷媒体Mを第1の方向D1とは異なる例えば水平方向である第2の方向D2にガイドする。なお、被印刷媒体Mは、保持部23が第1の状態P1から第2の状態P2へ回動することにより、第1のローラ22と搬送ローラ13との間に進入する。また、図6Bに示すように、被印刷媒体Mは、第1のローラ22と搬送ローラ13との間に進入する部分において、ロール状に巻かれた向きとは逆に曲げられる。
第2の方向D2に搬送される被印刷媒体Mは、その後、図2に示す印刷部の一例であるインクジェットヘッド10による印刷や、切断などの上述の処理が行われる。また、カセット20の交換を可能とするために、被印刷媒体Mは、印刷及び切断の処理の後に毎回、図5A及び図6Aに示す印刷待機時の位置まで、第2の方向D2の逆向き(図5A及び図6Aにおける左向き)に搬送されてコア部24に巻き取られ、上述のように保持部23によって第1のローラ22との間に保持される。その後、カセット20は、例えば、図5A及び図6Aにおける上方に取り出し可能となる。
被印刷媒体Mは、図5B及び図6Bにおける上下方向(第2の方向D2への搬送時の被印刷媒体Mに直交する方向の一例)の位置が、ロール状に巻かれた状態の上端(一端の一例)と下端(他端の一例)との間の中央(或いは、本第1実施形態のようにコア部24が配置される場合にはコア部24)と同一の位置において、第1のローラ22と搬送ローラ13との間から第2の方向D2に搬送される。ここで、上記の中央は、厳密にロール状に巻かれた状態の被印刷媒体Mの上端と下端との間の中心位置でなくとも、一端及び他端よりも中心位置に近い位置をいうものとする。
なお、本第1実施形態では、望ましい一例として、保持部23が第1のローラ22の回動作中心(回動軸22a)と共通の回動中心を回動中心として第1の状態P1と第2の状態P2とに回動する構成を採用しているが、保持部23が第1の状態P1と第2の状態P2とに移動(可動)する構成であれば採用可能である。
以上説明した本第1実施形態では、カセット20は、収容部の一例である収容空間Sと、第1のローラ22と、保持部23と、を備える。収容空間Sは、被印刷媒体Sを収容する。第1のローラ22は、第1の方向D1に沿って被印刷媒体Mを収容空間Sから収容空間S外に向けて搬送する。搬送路21dは、第1のローラ22で搬送された被印刷媒体Mを第1の方向D1に搬送させるためのものである。保持部23は、印刷待機時において第1の方向D1に延びるように被印刷媒体Mを保持し、印刷時において被印刷媒体Mを第1の方向D1とは異なる第2の方向D2にガイドするように保持する。また、保持部23は、印刷待機時において第1の方向D1に延びるように被印刷媒体Mを保持する場合の第1の状態P1及び、印刷時において被印刷媒体Mを第1の方向D1とは異なる第2の方向D2にガイドする場合の第2の状態P2とのいずれかの状態に移行する。
これにより、印刷待機時における被印刷媒体Mの先端Maに巻き癖が生じるのを抑えることができる。そのため、搬送される被印刷媒体Mの先端Maが、例えば、インクジェットヘッド10やインクジェットヘッド10に対向するインク受けなどの各部に接触し、印刷精度が悪化したり搬送不良が生じたりするのを防ぐことができる。したがって、本第1実施形態によれば、被印刷媒体Mの巻き癖に起因する印刷不良の発生を抑えることができる。
また、本第1実施形態では、保持部23は、第1のローラ22の回動中心(回動軸22a)と共通の回動中心を有し、本体部21は、第1の状態P1における保持部23に当接する第1のストッパ21bと、第2の状態P2における保持部23に当接する第2のストッパ21cと、を更に有する。そのため、簡素な構成で、被印刷媒体Mの巻き癖に起因する印刷不良の発生を抑えることができる。
また、本第1実施形態では、保持部23は、第1のローラ22の回動中心となる回動軸22aが回動可能に挿入される一対の側部23a,23aと、一対の側部23a,23aの間に位置し被印刷媒体Mに当接する当接面23bと、を有する。また、この当接面23bには、第1のローラ22との間で被印刷媒体Mを搬送する搬送ローラ13(第2のローラの一例)が挿入される切り欠き23b−1が形成されている。これによって、簡素な構成で、保持部23と搬送ローラ13との干渉を回避しながら、保持部23が第2の状態P2において被印刷媒体Mを第2の方向D2にガイドすることができる。
また、本第1実施形態では、保持部23は、当接面23b及び第1のローラ22が被印刷媒体Mを挟み込んだ状態で当接面23bと被印刷媒体Mとの間に生じる摩擦力によって、第1のローラ22の回動に伴って第1の状態P1と第2の状態P2のいずれかの状態に移行(回動)する。これにより、簡素な構成で、保持部23を回動させることができるとともに上記の摩擦力によって、第1のローラ22の非回動時に保持部23の位置を維持することができる。また、カセット20が印刷装置1から取り外された状態においても、被印刷媒体Mが第1のローラ22と第1の状態P1にある保持部23とによって保持されるため、カセット20の輸送中等に振動が加わっても、被印刷媒体Mの先端Ma側がカセット20の外に出たり、カセット20の中に巻き込まれたりするのを抑えることもできる。
<第2実施形態>
本第2実施形態では、図1及び図2に示す印刷装置1の構成は、第1実施形態で述べた構成と同様にすることができるため、説明を省略する部分は第1実施形態と同様であるものとする。また、本第2実施形態に係るカセット40は、上述の第1実施形態に係るカセット20の保持部23の当接面23bに代えて、保持部43に第2のローラ43bが配置されている構成及びこの構成に関連する構成において第1実施形態と相違するため、相違点を中心に説明する。また、説明を省略する部分は第1実施形態と同様であるものとする。
図9A及び図9Bは、本第2実施形態に係るカセット40を示す斜視図である。なお、図9A、及び後述する末尾がAの図10A及び図13A〜図17Aは、保持部43が第1の状態P1にある印刷待機時の状態の図面である。また、図9B、及び後述する末尾がBの図10B及び図13B〜図17Bは、保持部43が第2の状態P2にある繰り出し時の状態の図面である。なお、図9A、図14A、図16A、及び図17Aにおける太線矢印は、被印刷媒体Mの収容過程の第1のローラ42、保持部43、及び被印刷媒体Mの動きを表し、図9B、図14B、図16B、及び図17Bにおける太線矢印は、被印刷媒体Mの繰り出し時の第1のローラ42、保持部43、及び被印刷媒体Mの動きを表す。
図10A及び図10Bは、本第2実施形態に係るカセット40の一部を図9A及び図9Bとは反対側から見た斜視図である。
図11及び図12は、本第2実施形態における保持部43及び第1のローラ42を示す斜視図である。
図13A及び図13Bは、本第2実施形態に係るカセット40を示す断面図である。
図14Aは、図13AのC部拡大図であり、図14Bは、図13BのE部拡大図である。
図15Aは、図13AのC部を図14Aとは反対側から見た拡大斜視図であり、図15Bは、図13BのE部を図14Aとは反対側から見た拡大斜視図であり、
図16A、図16B、図17A、及び図17Bは、本第2実施形態に係るカセット40の内部構造を、本体部41を省略して示す斜視図である。
図9A、図9B、図13A、及び図13Bに示すカセット40は、本体部41と、第1のローラ42と、保持部43と、コア部44と、を備え、例えば、図1に示すカセット収納部6に着脱可能に収納される。
図13A及び図13Bに示すように、本体部41は、本体部41の中心軸41aの外周に位置するコア部44にロール状に巻かれた状態の被印刷媒体Mを収容する収容空間Sを有する。
図10A、図10B、図11、及び図12に示すように、保持部43は、一対の側部43a,43aと、第2のローラ43bと、連結部43cと、摩擦回動機構の一例である摩擦板バネ43dと、第1の位置規制用突起43eと、第2の位置規制用突起43fと、を有する。
一対の側部43a,43aのそれぞれには、第1のローラ42の回動中心となる回動軸42aが回動可能に挿入される貫通孔が形成されている。なお、図9A及び図9Bに示すように、第1のローラ42は、回動軸42aの一端側に設けられたギア42bが、図1及び図2に示す印刷装置1の駆動ギア17に噛み合うことで回動する駆動ローラである。この第1の駆動ギア17は、第1のローラ42を駆動するための駆動部の一例である。
また、一対の側部43a,43aのそれぞれには、第2のローラ43bの回動中心となる回動軸43b−1が回動可能に挿入される貫通孔が形成されている。なお、第2のローラ43bは、回動軸43b−1の一端側に設けられたギア43b−2が、第1のローラ42のギア42bに噛み合うことで回動する従動ローラである。
保持部43は、第1のローラ42の回動軸42aを中心に第1の状態P1と第2の状態P2とに回動するため、第1のローラ42の回動中心(回動軸42a)と共通の回動中心を有するといえる。なお、第1のローラ42の回動軸42aは、本体部41の2箇所を貫通した状態で本体部41によって回動可能に支持されており、一対の側部43a,43aは、本体部41の2箇所の貫通部分よりも回動軸42aの両端側の部分によって貫通されている。
第2のローラ43bは、上述の第1実施形態における第2のローラの一例である搬送ローラ13と同様に、第1のローラ42との間で被印刷媒体Mを搬送する。但し、上述の第1実施形態では、搬送ローラ13がカセット20とは独立して配置されているのに対し、本第2実施形態では、第2のローラ43bは、カセット40の一部として配置されている。
第2のローラ43bは、第1の状態P1において第1のローラ42との間で被印刷媒体Mを保持する。また、第2のローラ43bは、第2の状態P2において第1のローラ42との間で被印刷媒体Mを第2の方向D2に搬送することで被印刷媒体Mをガイドする。
保持部43は、第2のローラ43b及び第1のローラ22が被印刷媒体Mを挟み込んだ状態で第2のローラ43bと被印刷媒体Mとの間に生じる摩擦力によって、第1のローラ42の回動に伴って回動する。
連結部43cは、一対の側部43a,43aの間において、一対の側部43a,43aと一体に設けられている。そのため、一対の側部43a,43aは、互いに一体に移動(可動)する。
摩擦板バネ43dは、一対の側部43aのうちギア42b,43b−2側の側部43aとは反対側の側部43aの外側(ギア側とは反対側)の面に設けられた板バネ保持突起43a−1により保持されている。この板バネ保持突起43a−1は、U字状に配置された摩擦板バネ43dの曲面部分を保持する1箇所と、曲面部分とは反対側で第1のローラ42の回動軸42aを挟み込むように摩擦板バネ43dを圧縮状態で保持する2箇所と、の計3箇所に設けられている。つまり、摩擦板バネ43dは、第1のローラ42の回動軸42aと一方(少なくとも一方の一例)の側部43aとの間に配置されているといえる。
摩擦板バネ43dは、第1のローラ42の回動軸42aを挟み込む圧縮状態となるように配置されることで、第1のローラ42の回動軸42aと摺動可能に接触する。
また、保持部43は、第1のローラ42の回動軸42aと摩擦板バネ43dとの間に生じる摩擦力によって、第1のローラ42の回動に伴って第1の状態P1と第2の状態P2のいずれかの状態に移行する。保持部43は、上記の摩擦力によって、第1のローラ42の非回動時に保持部43が自重で回動しなくなる。そのため、例えば、第1のローラ42の非回動時に第1の状態P1にある保持部43が第2の状態P2へ自重で回動せずに第1の状態P1にある状態を維持され、静止する。
保持部43は、図9A、図10A、及び図13A〜図17Aに示す第1の状態P1において、図15Aに示すように本体部41の第1のストッパ41bに当接する。保持部43の第1のストッパ41bに対する当接部分は、図12、図15A、及び図15Bに示すように、ギア42b,43b−2側の側部42aと、連結部43cの収容空間S側の端部と、の間に設けられた第1の位置規制用突起43eである。
また、保持部43は、図9B、図10B、及び図13B〜図17Bに示す第2の状態P2において、図10B及び図15Bに示すように本体部41の第2のストッパ41cに当接する。保持部43の第2のストッパ41cに対する当接部分は、図11及び図15Aに示すように、ギア42b,43b−2側の側部42aと、連結部43cの収容空間Sとは反対側の端部と、の間に設けられた第2の位置規制用突起43fである。
保持部43は、上述のように第1のストッパ41b及び第2のストッパ41cに当接することで、回動範囲を第1の状態P1と第2の状態P2との間に規制されている。
第1のストッパ41bは、本体部41のうち第1のローラ42の回動軸42aを回動可能に支持する繰り出し側への突出部分のうち、収容空間Sに連通し第1の方向D1に延びる図14A及び図14Bに示す搬送路41dの先端の近傍に位置する。また、第2のストッパ41cは、本体部41のうち第1のローラ42の回動軸42aを回動可能に支持する繰り出し側の突出部分のうち、第2の方向D2の繰り出し側の先端に位置する。
図14A及び図15Aに示すように、保持部43は、印刷待機時の第1の状態P1において、被印刷媒体Mを、収容空間Sから先端Maにかけて第1の方向D1に平面状に延びるように第1のローラ42との間に保持する。
図14B及び図15Bに示すように、保持部43は、繰り出し時の第2の状態P2において、カセット20から繰り出される被印刷媒体Mを第1の方向D1とは異なる例えば水平方向である第2の方向D2にガイドする。なお、本第2実施形態においても、被印刷媒体Mは、先端Ma側からロール状に巻かれた向きとは逆に曲げられた状態でカセット40から繰り出される。
以上説明した本第2実施形態では、上述の第1実施形態と同様の構成に関しては同様の効果、すなわち、被印刷媒体Mの巻き癖に起因する印刷不良の発生を抑えることができるなどの効果を得ることができる。
また、本第2実施形態では、保持部43は、第1のローラ42の回動中心となる回動軸42aが回動可能に挿入される一対の側部42a,42aと、一対の側部42a,42aによって回動可能に支持され第1のローラ42との間で被印刷媒体Mを搬送する第2のローラ43bと、を有する。また、第2のローラ43bは、第1の状態P1において第1のローラ42との間で被印刷媒体Mを保持し、第2の状態P2において第1のローラ42との間で被印刷媒体Mを第2の方向D2に搬送することで被印刷媒体Mをガイドする。これにより、被印刷媒体Mを搬送する第2のローラ43bを、保持部43を第1の状態P1と第2の状態P2との間を回動させるための簡素な構成で、被印刷媒体Mを、収容空間Sから先端Maにかけて第1の方向D1に平面状に延びるように保持することができる。
また、本第2実施形態では、保持部43は、一対の側部43a,43aのうちの少なくとも一方と第1のローラ42の回動中心となる回動軸42aとの間に配置され第1のローラ42の回動軸42aと摺動可能に接触する摩擦回動機構の一例である摩擦板バネ43dを更に有する。また、保持部43は、第1のローラ42の回動軸42aと摩擦板バネ43dとの間に生じる摩擦力によって、第1のローラ42の回動に伴って第1の状態P1と第2の状態P2との間を回動する。これにより、摩擦回動機構(摩擦板バネ43d)を用いた簡素な構成で、保持部43を第1のローラ42の回動に伴って回動させることができるとともに、第1のローラ42の非回動時に保持部43の位置を維持することができる。
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態を説明したが、本願発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含む。以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
被印刷媒体を収容する収容部と、
第1の方向に沿って前記被印刷媒体を前記収容部から前記収容部外に向けて搬送する第1のローラと、
前記第1のローラで搬送された前記被印刷媒体を前記第1の方向に搬送させる搬送路と、
印刷待機時において第1の方向に延びるように前記被印刷媒体を保持し、印刷時において前記被印刷媒体を前記第1の方向とは異なる第2の方向にガイドするように保持する保持部と、
を備えることを特徴とするカセット。
[付記2]
前記保持部は、前記印刷待機時において前記第1の方向に延びるように前記被印刷媒体を保持する場合の第1の状態及び、前記印刷時において前記被印刷媒体を前記第1の方向とは異なる第2の方向にガイドする場合の第2の状態とのいずれかの状態に移行することを特徴とする付記1記載の印刷装置。
[付記3]
前記保持部は、前記第1のローラの回動中心と共通の回動中心を有し、
前記本体部は、前記第1の状態における前記保持部に当接する第1のストッパと、前記第2の状態における前記保持部に当接する第2のストッパと、を更に有する、
ことを特徴とする付記2記載のカセット。
[付記4]
前記保持部は、前記第1のローラの回動中心となる回動軸が回動可能に挿入される一対の側部と、前記一対の側部の間に位置し前記被印刷媒体に当接する当接面と、を有することを特徴とする付記1乃至3のいずれか記載のカセット。
[付記5]
前記当接面には、前記第1のローラとの間で前記被印刷媒体を搬送する第2のローラが挿入される切り欠きが形成されている、
ことを特徴とする付記4記載のカセット。
[付記6]
前記保持部は、前記当接面及び前記第1のローラが前記被印刷媒体を挟み込んだ状態で前記当接面と前記被印刷媒体との間に生じる摩擦力によって、前記第1のローラの回動に伴って前記第1の状態と前記第2の状態とのいずれかの状態に移行する、
ことを特徴とする付記4記載のカセット。
[付記7]
前記保持部は、前記第1のローラの前記回動中心となる回動軸が回動可能に挿入される一対の側部と、前記一対の側部によって回動可能に支持され前記第1のローラとの間で前記被印刷媒体を搬送する第2のローラと、を有し、
前記第2のローラは、前記第1の状態において前記第1のローラとの間で前記被印刷媒体を保持し、前記第2の状態において前記第1のローラとの間で前記被印刷媒体を前記第2の方向に搬送することで前記被印刷媒体をガイドする、
ことを特徴とする付記2又は3記載のカセット。
[付記8]
前記保持部は、前記一対の側部のうちの少なくとも一方と前記第1のローラの回動中心となる回動軸との間に配置され、前記第1のローラの前記回動軸と摺動可能に接触する摩擦回動機構を更に有し、
前記保持部は、前記第1のローラの前記回動軸と前記摩擦回動機構との間に生じる摩擦力によって、前記第1のローラの回動に伴って前記第1の状態と前記第2の状態とのいずれかの状態に移行する、
ことを特徴とする付記7記載のカセット。
[付記9]
付記1乃至8のいずれかに記載のカセットと、
前記被印刷媒体に印刷を行なう印刷部と、
前記第1のローラを駆動するための駆動部と、を備える、
ことを特徴とする印刷装置。
1・・・印刷装置、13・・・搬送ローラ、20,40・・・カセット、21,41・・・本体部、21b,41b・・・第1のストッパ、21c,41c・・・第2のストッパ、22,42・・・第1のローラ、22a,42a・・・回動軸、23,43・・・保持部、23a,43a・・・側部、23b・・・当接面、23b−1・・・切り欠き、24,44・・・コア部、43b・・・第2のローラ、43d・・・摩擦板バネ、D1・・・第1の方向、D2・・・第2の方向、M・・・被印刷媒体、Ma・・・先端、S・・・収容空間

Claims (9)

  1. 被印刷媒体を収容する収容部と、
    第1の方向に沿って前記被印刷媒体を前記収容部から前記収容部外に向けて搬送する第1のローラと、
    前記第1のローラで搬送された前記被印刷媒体を前記第1の方向に搬送させる搬送路と、
    印刷待機時において第1の方向に延びるように前記被印刷媒体を保持し、印刷時において前記被印刷媒体を前記第1の方向とは異なる第2の方向にガイドするように保持する保持部と、
    を備えることを特徴とするカセット。
  2. 前記保持部は、前記印刷待機時において前記第1の方向に延びるように前記被印刷媒体を保持する場合の第1の状態及び、前記印刷時において前記被印刷媒体を前記第1の方向とは異なる第2の方向にガイドする場合の第2の状態とのいずれかの状態に移行することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記保持部は、前記第1のローラの回動中心と共通の回動中心を有し、
    前記本体部は、前記第1の状態における前記保持部に当接する第1のストッパと、前記第2の状態における前記保持部に当接する第2のストッパと、を更に有する、
    ことを特徴とする請求項2記載のカセット。
  4. 前記保持部は、前記第1のローラの回動中心となる回動軸が回動可能に挿入される一対の側部と、前記一対の側部の間に位置し前記被印刷媒体に当接する当接面と、を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のカセット。
  5. 前記当接面には、前記第1のローラとの間で前記被印刷媒体を搬送する第2のローラが挿入される切り欠きが形成されている、
    ことを特徴とする請求項4記載のカセット。
  6. 前記保持部は、前記当接面及び前記第1のローラが前記被印刷媒体を挟み込んだ状態で前記当接面と前記被印刷媒体との間に生じる摩擦力によって、前記第1のローラの回動に伴って前記第1の状態と前記第2の状態とのいずれかの状態に移行する、
    ことを特徴とする請求項4記載のカセット。
  7. 前記保持部は、前記第1のローラの前記回動中心となる回動軸が回動可能に挿入される一対の側部と、前記一対の側部によって回動可能に支持され前記第1のローラとの間で前記被印刷媒体を搬送する第2のローラと、を有し、
    前記第2のローラは、前記第1の状態において前記第1のローラとの間で前記被印刷媒体を保持し、前記第2の状態において前記第1のローラとの間で前記被印刷媒体を前記第2の方向に搬送することで前記被印刷媒体をガイドする、
    ことを特徴とする請求項2又は3記載のカセット。
  8. 前記保持部は、前記一対の側部のうちの少なくとも一方と前記第1のローラの回動中心となる回動軸との間に配置され、前記第1のローラの前記回動軸と摺動可能に接触する摩擦回動機構を更に有し、
    前記保持部は、前記第1のローラの前記回動軸と前記摩擦回動機構との間に生じる摩擦力によって、前記第1のローラの回動に伴って前記第1の状態と前記第2の状態とのいずれかの状態に移行する、
    ことを特徴とする請求項7記載のカセット。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載のカセットと、
    前記被印刷媒体に印刷を行なう印刷部と、
    前記第1のローラを駆動するための駆動部と、を備える、
    ことを特徴とする印刷装置。
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