JP2017171379A - 容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器本体のラベル配置面全面にガスバリア性のラベルが配置していないのに、十分な容器本体のガスバリア性が得られる容器を提供する。【解決手段】容器本体2は、底壁3と、底壁3の周縁に連設する側壁4と、側壁4の上部に連設するフランジ部21とを備え、容器本体2は、ラベル5と成型樹脂部6とを備え、蓋材7は、ガスバリア性を有し、フランジ部21に接着され、成型樹脂部6は容器本体2の内側全面又は外側全面に存在し、ラベル5は、ガスバリア性を有し、成型樹脂部6の外側又は内側に配置し、且つ容器本体2の底壁3及び側壁4に配置し、底壁3において底壁3のラベル配置面の面積S3に対するラベル5の面積S53の比:底壁ラベル面積比(S53/S3)は50%以上100%未満であり、側壁4において側壁4のラベル配置面の面積S4に対するラベル5の面積S54の比:側壁ラベル面積比(S54/S4)は50%以上100%未満である。【選択図】図6
Description
本発明は、ガスバリア性を有する容器及び容器本体に関する。
インモールドラベル容器は、容器本体と蓋材とで構成され、容器本体は、例えば、射出成型時に金型に予め、ヒートシール層を有するラベルをセットしておき、成型時の樹脂が有する熱でラベルのヒートシール層を射出樹脂表面に融着させることにより、得られる。また、容器全体のガスバリア性を得るために、ラベル及び蓋材として、ガスバリア性のラベル及び蓋材をそれぞれ用いることも行われている(例えば、特許文献1,2参照)。
ガスバリア性のラベルを使用したインモールドラベル容器においては、ガスバリア性を重視するならば、容器本体の底壁及び側壁の外面(ラベル配置面)全面にガスバリア性のラベルを配置させることが好ましい。しかし、容器本体の外面全面にガスバリア性のラベルを配置させるためには、インモールドラベル容器の状態において、ラベルに隙間を無くす必要があるが、隙間が無いラベルの加工は困難である。また、ラベルの配置位置の精度が要求されるが、その実現は困難である。
一方で、インモールドラベル容器の状態においてラベルに隙間が有れば、換言すると、容器本体の外面の面積に対するラベルの面積の比が小さいと、ラベルの加工精度や、ラベルの配置位置の精度の要求レベルが下がるが、容器本体のガスバリア性が不十分となる。
このような問題は、ラベルが容器本体の内面(ラベル配置面)に配置されるインモールドラベル容器や、インモールドラベル容器以外の容器、例えば、予め成型された成型樹脂部の内面又は外面(ラベル配置面)にラベルを貼着して、容器本体が形成される容器、及びその容器本体においても、同様に生じ得る。
このような問題は、ラベルが容器本体の内面(ラベル配置面)に配置されるインモールドラベル容器や、インモールドラベル容器以外の容器、例えば、予め成型された成型樹脂部の内面又は外面(ラベル配置面)にラベルを貼着して、容器本体が形成される容器、及びその容器本体においても、同様に生じ得る。
本発明は、容器本体のラベル配置面全面にガスバリア性のラベルが配置していないにもかかわらず、十分な容器本体のガスバリア性が得られる容器及び容器本体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討を行った結果、下記の構成によって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)開口部を有する容器本体と、前記開口部を覆う蓋材とを備える容器であって、前記容器本体は、その高さ方向に底側から、底壁と、前記底壁の周縁に連設する側壁と、前記側壁の上部に連設するフランジ部とを備え、前記容器本体は、その厚み方向に、ラベルと成型樹脂部とを備え、前記蓋材は、ガスバリア性を有すると共に、前記フランジ部に設けられる周状のシール部を介して前記フランジ部に接着され、前記成型樹脂部は、前記容器本体の内側全面又は外側全面に存在し、前記ラベルは、ガスバリア性を有すると共に、前記成型樹脂部の外側又は内側に配置し、且つ前記容器本体の前記底壁及び前記側壁に配置し、前記容器本体、前記底壁及び前記側壁の外面又は内面のうち前記ラベルが配置する側の面をいずれも、ラベル配置面という場合に、前記底壁において、前記底壁の前記ラベル配置面の面積に対する前記ラベルの面積の比である底壁ラベル面積比は、50%以上100%未満であり、前記側壁において、前記側壁の前記ラベル配置面の面積に対する前記ラベルの面積の比である側壁ラベル面積比は、50%以上100%未満である、容器。
(2)前記底壁及び前記側壁において、前記底壁の前記ラベル配置面の面積と前記側壁の前記ラベル配置面の面積との合計面積に対する前記ラベルの面積の比である合計ラベル面積比は、70%以上100%未満である、(1)に記載の容器。
(3)前記ラベルは、前記容器本体の前記ラベル配置面の三次元曲面領域には設けられていない、(1)又は(2)に記載の容器。
(4)開口部を有する容器本体であって、前記容器本体の高さ方向に底側から、底壁と、前記底壁の周縁に連設する側壁と、前記側壁の上部に連設するフランジ部とを備え、前記容器本体の厚み方向に、ラベルと成型樹脂部とを備え、前記成型樹脂部は、前記容器本体の内側全面又は外側全面に存在し、前記ラベルは、ガスバリア性を有すると共に、前記成型樹脂部の外側又は内側に配置し、且つ前記底壁及び前記側壁に配置し、前記容器本体、前記底壁及び前記側壁の外面又は内面のうち前記ラベルが配置する側の面をいずれも、ラベル配置面という場合に、前記底壁において、前記底壁の前記ラベル配置面の面積に対する前記ラベルの面積の比である底壁ラベル面積比は、50%以上100%未満であり、前記側壁において、前記側壁の前記ラベル配置面の面積に対する前記ラベルの面積の比である側壁ラベル面積比は、50%以上100%未満である、容器本体。
(5)前記底壁及び前記側壁において、前記底壁の前記ラベル配置面の面積と前記側壁の前記ラベル配置面の面積との合計面積に対する前記ラベルの面積の比である合計ラベル面積比は、70%以上100%未満である、(4)に記載の容器本体。
(6)前記ラベルは、前記容器本体の前記ラベル配置面の三次元曲面領域には設けられていない、(4)又は(5)に記載の容器本体。
本発明によれば、容器本体のラベル配置面全面にガスバリア性のラベルが配置していないにもかかわらず、十分な容器本体のガスバリア性が得られる容器及び容器本体を提供することができる。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して本発明の容器の第1実施形態であるインモールドラベル容器について説明する。図1は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器の容器本体を示す斜視図であり、(A)は上方から視た図、(B)は下方から視た図である。図2は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器の容器本体の底面図である。図3は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器の長手方向に沿う側面を示す半断面図である。図4は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器の短手方向に沿う側面を示す半断面図である。図5は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器のラベルを示す図であり、(A)は展開図、(B)はラベルを仮想的に容器本体から抜き出した斜視図である。図6は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器の層構造を示す模式図である。図7は、ラベルの層構造を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の容器の第1実施形態であるインモールドラベル容器について説明する。図1は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器の容器本体を示す斜視図であり、(A)は上方から視た図、(B)は下方から視た図である。図2は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器の容器本体の底面図である。図3は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器の長手方向に沿う側面を示す半断面図である。図4は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器の短手方向に沿う側面を示す半断面図である。図5は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器のラベルを示す図であり、(A)は展開図、(B)はラベルを仮想的に容器本体から抜き出した斜視図である。図6は、本発明の第1実施形態のインモールドラベル容器の層構造を示す模式図である。図7は、ラベルの層構造を示す断面図である。
図1〜図7に示すように、本実施形態(第1実施形態)のインモールドラベル容器1は、上部に開口部22を有する容器本体2と、開口部22を覆う蓋材7とを備える。容器本体2は、上部に開口部22を有する全体視で箱状であり、その高さ方向に底側から、底壁3と、底壁3の周縁31に連設する側壁4と、側壁4の上部41に連設するフランジ部21とを備える。
底壁3は、容器本体2の底部を形成する壁部である。底壁3は、全体視で方形である。側壁4は、4個の平面状壁42から周壁状に形成されており、4個の平面状壁42は、方形の底壁3の各辺である各周縁31にそれぞれ連設される。側壁4の平面状壁42は、全体視で方形である。底壁3及び側壁4は、容器本体2における、内容物を収容する内容物収容部を画成する。容器本体2のフランジ部21は、容器本体2の平面視で、略枠状である。
底壁3の周縁31、即ち、底壁3と側壁4との境界線は、容器本体2を載置面に載置する際の載置領域を画定する線である。つまり、当該境界線は、最外の接地点を繋いだ線である。また、最外の接地点を繋いだ線が部分的に途切れている場合には、途切れている箇所を仮想的に自然な形で繋いで、当該境界線を形成する。前述の定義では当該境界線が形成できないときには、技術常識によって当該境界線を定義することにする。
隣接する平面状壁42の間の領域の周辺であって底壁3の周縁31の周辺の領域の外面及び内面は、三次元曲面を有する三次元曲面領域25となっている。三次元曲面領域25は、容器本体2の一部を、底壁3及び側壁4とは異なる観点で捉える概念である。三次元曲面領域25は、底壁3又は側壁4と重複する。底壁3及び側壁4の外面及び内面における三次元曲面領域25以外の領域は、実質的に平面状の平面領域であるか、二次元曲面を有する二次元曲面領域となっている。
なお、容器本体2は、三次元曲面領域25を備えていなくてもよい。容器本体2の底壁3及び側壁4の外面及び内面は、平面領域、及び/又は、二次元曲面領域のみから形成されていてもよい。
図6に示すように、容器本体2は、その厚み方向に外側から順に、ラベル5と成型樹脂部6とを備える。なお、図6は、ラベル5と成型樹脂部6との層構造を示すために、模式的に示されている。容器本体2の厚みは、例えば、500μm以上1500μm以下である。なお、図1〜図4において、ラベル5の外形を2点鎖線で示す。成型樹脂部6は、容器本体2の内側全面に存在する。成型樹脂部6の内面は、容器本体2の内面を形成する。ラベル5は、ガスバリア性を有すると共に、成型樹脂部6の外側に配置し、且つ容器本体2の底壁3及び側壁4に配置する。容器本体2のフランジ部21は成型樹脂部6から形成される。容器本体2の外面におけるラベル5が配置されていない領域は、成型樹脂部6から形成される。
蓋材7は、ガスバリア性を有すると共に、フランジ部21に設けられる周状のシール部(不図示)を介してフランジ部21に接着されている。本発明において、ガスバリア性とは少なくとも酸素バリア性を有することを意味するが、更に例えば水蒸気バリアを有していてもよい。なお、酸素バリア性は、JIS K−7126により測定した酸素透過度の値(cc/m2(又はpkg)・day・atm、23℃、90%RH)であり、例えば、MOCON社製 酸素透過率測定装置 OX−TRANにて測定できる(モコン法)。また、水蒸気バリア性は、JIS K−7129 B法で測定に準拠した水蒸気透過度の値(g/m2(又はpkg)・day・atm、40℃、90%RH)であり、例えば、MOCON社製 水蒸気透過率測定装置 PERMATRANにて測定できる。
「周状のシール部」とは、一周に亘って形成されるシール部を意味し、各種環状(円形状、楕円形状など)の輪郭を有していてもよいし、また、四角形などの多角形の輪郭を有していてもよい。
図5に示すように、ラベル5は、底壁3に配置される底部ラベル部51と、側壁4の4個の平面状壁それぞれに配置される4個の側部ラベル部52とを備える。底部ラベル部51は、全体視で方形であり、底部ラベル部51の各辺である各周縁511に、側部ラベル部52がそれぞれ連設される。すなわち、ラベル5は、底部ラベル部51と側部ラベル部52とが連設された1枚のラベルで構成されている。なお、図1、図2及び図5(A)において、底部ラベル部51の周縁511、すなわち、底部ラベル部51と側部ラベル部52との境界線を1点鎖線で示す。
ラベル5は、全体視で容器本体2の外面形状に沿っている。側部ラベル部52は、全体視で方形であり、詳細には、底部ラベル部51の側に窄まる略台形である。4個の側部ラベル部52は、隣接する側壁4の平面状壁の間において、離間している。底部ラベル部51は、その中央部に、成型樹脂部6を射出する際に利用されるゲート穴512を備える。ラベル5の厚みは、例えば、40μm以上100μm以下である。
ラベル5は、図7に示すような層構成をもつ積層体からなる。すなわち、図7に示すように、ラベル5は、少なくとも、(i)成型樹脂部6との接着層(シーラント層)53aと、(ii)印刷層53bと、(iii)ガスバリア層53cと、(iv)合成樹脂層53dが順に積層された積層体である。なお、(i)の層と(ii)の層とは兼用されることが可能である。これら各層53a、53c、53dは、それぞれ独立して製膜され、接着剤を介して貼合(ドライラミネーション)するか、又は、その一部の層又は全層を溶融押出(EC、共押出)することで形成することもできる。また、用途や目的に応じて、印刷層を省略することもできる。なお、印刷層53bは、内容表示又は美感付与等の目的で設けられ、印刷表示としては、例えば、文字、数字、図形、記号等が挙げられる。
接着層53aとしては、成型樹脂部6と接着するものであれば特に限定されないが、通常、成型樹脂部6と同材質のプラスチックや、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)を含有するポリエチレン等の接着性を有する樹脂、又はそれら樹脂が共押し出し加工、又は、コーティング加工されたプラスチックフィルム等が好適に使用できる。接着層53aの素材としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(CPP、OPP、HS−OPP)などが挙げられる。接着層53aの厚みは、例えば20μm以上50μm以下である。
ガスバリア層53cとしては、例えば、(a)アルミ箔(7〜25μm)、(b)無機物又は無機酸化物を蒸着等でプラスチックフィルム基材等に積層したもの、例えば、酸化珪素蒸着プラスチックフィルム、酸化アルミ蒸着プラスチックフィルム、アルミ蒸着プラスチックフィルム、(c)ガスバリア性を有する樹脂、例えば、ポリアクリロニトリル系樹脂、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)フィルム、PVDCコート二軸延伸プラスチックフィルム等が挙げられ、所望の性能に応じて適宜選択される。ガスバリア層53の厚みは、(b)であれば、無機物又は無機酸化物として1nm以上300nm以下、プラスチックフィルム基材として5μm以上50μm以下であり、(c)のガスバリア性を有する樹脂であれば、5μm以上50μm以下である。
合成樹脂層53dとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ナイロン(Ny)などの1層又は複数層構造を用いることができる。合成樹脂層53dの厚みは、例えば、5μm以上50μm以下である。上記各層は常法に従い、ドライラミネーション法、押出ラミネーション法、押出コーティング法その他のコーティング法によって形成される。
具体的には、ラベル5として、例えば以下の層構成のラベルを用いることができる。なお、「/」は、層を列記する場合に、層と層との境界を示す表記として用いている。
・2軸延伸ポリプロピレン(20μm)/酸化アルミニウムの薄膜層/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(12μm)/ヒートシール性延伸ポリプロピレン(HS−OPP)(20μm) (成型樹脂部6側)
・2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(12μm)/酸化アルミニウムの薄膜層/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(12μm)/ヒートシール性延伸ポリプロピレン(HS−OPP)(20μm) (成型樹脂部6側)
・2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(12μm)/酸化アルミニウムの薄膜層/ヒートシール性延伸ポリプロピレン(HS−OPP)(20μm) (成型樹脂部6側)
・2軸延伸ポリプロピレン(20μm)/酸化アルミニウムの薄膜層/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(12μm)/ヒートシール性延伸ポリプロピレン(HS−OPP)(20μm) (成型樹脂部6側)
・2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(12μm)/酸化アルミニウムの薄膜層/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(12μm)/ヒートシール性延伸ポリプロピレン(HS−OPP)(20μm) (成型樹脂部6側)
・2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(12μm)/酸化アルミニウムの薄膜層/ヒートシール性延伸ポリプロピレン(HS−OPP)(20μm) (成型樹脂部6側)
ラベル5の酸素バリア性は、上記JIS K−7126による酸素透過度の値が、0.5cc/m2・day・atm(23℃、90%RH)以下であることが好ましく、0.3cc/m2・day・atm以下であることが更に好ましい。また、水蒸気バリア性は、JIS K−7129 B法による水蒸気透過度の値が、1g/m2・day・atm(40℃、90%RH)以下であることが好ましく、0.7g/m2・day・atm以下であることが更に好ましい。
容器本体2の成型樹脂部6としては、射出成型可能な熱可塑性樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等が使用される。
酸素バリア性のラベル5を備える容器本体2の全体の酸素バリア性は、上記JIS K−7126による酸素透過度の値が、1.0cc/pkg・day・atm(23℃、40%RH)以下であることが好ましく、0.7cc/pkg・day・atm(23℃、40%RH)以下であることが更に好ましく、0.5cc/pkg・day・atm(23℃、40%RH)以下であることが特に好ましい。また、容器本体2の全体の酸素バリア性は、例えば、酸素透過度の値が、0.1cc/pkg・day・atm(23℃、40%RH)以上である。
水蒸気バリア性は、JIS K−7129 B法による水蒸気透過度の値が、0.02g/pkg・day・atm(40℃、90%RH)以下であることが好ましい。水蒸気バリア性は、例えば、水蒸気透過度の値が、0.01g/pkg・day・atm(40℃、90%RH)以上である。本実施形態における容器本体2は、ラベル5以外に、高いガスバリア性を有する層(各種シート、シート成型体など)を備えていない。
蓋材7は、少なくとも、外面から基材層、ガスバリア層、シーラント層が順に積層された積層体である。基材層としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(OPP)、ナイロン(ONy)などの1層又は複数層構造を採用することができる。基材層の厚みは、例えば、10μm以上50μm以下である。
ガスバリア層としては、上記のラベル5のガスバリア層53cと同様の構成が挙げられる。
シーラント層としては、低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(CPP)などを用いることができる。また、一の樹脂と他の樹脂が非相溶性の混合樹脂(例えばPPとPE)やポリブテンなどのゴム成分を含んだポリオレフィン樹脂などを用いることにより、イージーピール性を発現させることができる。シーラント層の厚みは、例えば20μm以上100μm以下である。その他の層として、印刷層などを備えていてもよい。
蓋材7の厚みは、例えば30μm以上150μm以下である。蓋材7として、例えば以下の層構成の蓋材7を用いることができる。
2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(12μm)/酸化アルミニウムの薄膜層/2軸延伸ナイロン(15μm)/イージーピール性無延伸ポリプロピレン(50μm) (容器本体2側)
2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(12μm)/酸化アルミニウムの薄膜層/2軸延伸ナイロン(15μm)/イージーピール性無延伸ポリプロピレン(50μm) (容器本体2側)
蓋材7の酸素バリア性は、上記JIS K−7126による酸素透過度の値が、0.5cc/m2・day・atm(23℃、90%RH)以下であることが好ましく、0.3cc/m2・day・atm以下であることが更に好ましい。また、水蒸気バリア性は、JIS K−7129 B法による水蒸気透過度の値が、1g/m2・day・atm(40℃、90%RH)以下であることが好ましく、0.7g/m2・day・atm以下であることが好ましい。
このような構成からなるインモールドラベル容器1の内部には、固形物や液体状の内容物(不図示)が充填される。次に、インモールドラベル容器1のフランジ部21に蓋材7が接着されて、インモールドラベル容器1は密閉される。
次に、容器本体2(底壁3、側壁4)の外面の面積に対するラベル5の面積の比について説明する。本発明においては、ラベル5は、底壁3及び側壁4の外面(ラベル配置面)全面には配置されていない。換言すると、底壁3の外面(ラベル配置面)の面積S3と側壁4の外面(ラベル配置面)の面積S4との合計面積S2に対するラベルの面積S52の比である合計ラベル面積比(S52/S2)は、100%未満である。
なお、容器本体2、底壁3及び側壁4の外面又は内面のうちラベル5が配置する側の面をいずれも「ラベル配置面」という。第1実施形態におけるラベル配置面は外面である。後述の第2実施形態におけるラベル配置面は内面である。ラベル配置面は、該当する面(外面、内面)の全域(ラベル5が存在しない領域(面積)も含む)を意味し、例えば、外面のうちラベル5が存在しない領域(面積)を除くという意味ではない。
底壁3の外面(ラベル配置面)の面積S3と側壁4の外面(ラベル配置面)の面積S4との合計面積S2に対する底壁3の外面(ラベル配置面)の面積S3の比である底壁面積比(S3/S2)は、例えば10%以上、好ましくは20%以上、更に好ましくは30%以上である。
合計ラベル面積比(S52/S2)の上限は、例えば95%であり、好ましくは90%であり、更に好ましくは85%である。合計ラベル面積比(S52/S2)の上限が大き過ぎると、容器本体2の加工精度やのラベル5の配置位置精度の要求レベルが増加する。
また、合計ラベル面積比(S52/S2)の下限は、例えば70%であり、好ましくは75%であり、更に好ましくは80%である。合計ラベル面積比(S52/S2)の下限が小さ過ぎると、容器本体2のガスバリア性が不十分となる。
底壁3において、底壁3の外面(ラベル配置面)の面積S3に対するラベル5の面積S53の比である底壁ラベル面積比(S53/S3)は、50%以上100%未満である。底壁ラベル面積比(S53/S3)がこのような範囲であると、容器本体2のガスバリア性と、容器本体2の加工精度やラベル5の配置位置精度の要求レベルとのバランスが優れている。底壁ラベル面積比(S53/S3)の上限は、例えば99%であり、好ましくは95%であり、更に好ましくは90%である。底壁ラベル面積比(S53/S3)の下限は、例えば60%であり、好ましくは70%である。
側壁4において、側壁4の外面(ラベル配置面)の面積S4(4個の平面状壁の外面の面積の合計)に対するラベル5の面積S54の比である側壁ラベル面積比(S54/S4)は、50%以上100%未満である。側壁ラベル面積比(S54/S4)がこのような範囲であると、容器本体2のガスバリア性と、容器本体2の加工精度やラベル5の配置位置精度の要求レベルとのバランスが優れている。側壁ラベル面積比(S54/S4)の上限は、例えば99%であり、好ましくは95%であり、更に好ましくは90%である。側壁ラベル面積比(S54/S4)の下限は、例えば60%であり、好ましくは65%である。
次に図8を参照して、本実施形態のインモールドラベル容器1の製造方法について説明する。図8(A)及び(B)はインモールドラベル容器の製造方法を示す模式図である。
まず、底部ラベル部51及び側部ラベル部52を備えるラベル5を準備する。次にキャビティM2と、コアM1とを有する金型Mを準備する。次に図8(A)に示すように金型MのキャビティM2にラベル5を吸着させる。
まず、底部ラベル部51及び側部ラベル部52を備えるラベル5を準備する。次にキャビティM2と、コアM1とを有する金型Mを準備する。次に図8(A)に示すように金型MのキャビティM2にラベル5を吸着させる。
次にキャビティM2に対してコアM1を接近させ、キャビティM2内にコアM1を挿着し、キャビティM2とコアM1とを型締めする。
この状態で、図8(B)に示すように、キャビティM2とコアM1との間の空間に、キャビティM2に設けられた射出樹脂の注入口M2aから、成型樹脂部6を形成する樹脂を射出する。これにより、注入口M2aから射出された樹脂により形成された成型樹脂部6は、ラベル5に設けられたゲート穴512からコアM1とラベル5との間に侵入し、成型樹脂部6とラベル5とが接着される。このようにして、ラベル5が外面に配置された容器本体2は、得られる。得られたインモールドラベル容器1の容器本体2は、金型Mから外方へ取り出される。
次に、窒素や二酸化炭素や希ガスなどの不活性ガス雰囲気中において容器本体2の内側へ内容物(不図示)が収容される。その後、容器本体2のフランジ部21に蓋材7が接着されて、インモールドラベル容器1は密閉される(図3、図4参照)。
本実施形態のインモールドラベル容器1によれば、例えば以下の効果が奏される。本実施形態のインモールドラベル容器1は、開口部22を有する容器本体2と、開口部22を覆う蓋材7とを備える容器であって、容器本体2は、その高さ方向に底側から、底壁3と、底壁3の周縁31に連設する側壁4と、側壁4の上部41に連設するフランジ部21とを備え、容器本体2は、その厚み方向に、ラベル5と成型樹脂部6とを備える。蓋材7は、ガスバリア性を有すると共に、フランジ部21に設けられる周状のシール部を介してフランジ部21に接着され、成型樹脂部6は、容器本体2の内側全面に存在し、ラベル5は、ガスバリア性を有すると共に、成型樹脂部6の外側に配置し、且つ容器本体2の底壁3及び側壁4に配置する。底壁3において、底壁3の外面(ラベル配置面)の面積S3に対するラベル5の面積S53の比である底壁ラベル面積比(S53/S3)は、50%以上100%未満であり、側壁4において、側壁4の外面(ラベル配置面)の面積S4に対するラベル5の面積S54の比である側壁ラベル面積比(S54/S4)は、50%以上100%未満である。
そのため、本実施形態のインモールドラベル容器1によれば、容器本体2の外面(ラベル配置面)全面にガスバリア性のラベル5が配置していないにもかかわらず、十分な容器本体2のガスバリア性が得られる。また、ラベル5の配置位置の精度に裕度ができるため、生産性に優れる。
また、本実施形態においては、ラベル5は、容器本体2の外面(ラベル配置面)の三次元曲面領域25には設けられていない。そのため、ラベル5に皺が形成されたりせずに、容器本体2の外面にラベル5が平滑に配置され、容器本体2の美観に優れる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図9を参照しながら説明する。図9は、本発明の第2実施形態のインモールドラベル容器における容器本体の層構造を示す模式図である(図6対応図)。第2実施形態では、主に第1実施形態との相違点について説明する。そのため、第1実施形態と同一(又は同等)の構成については、詳細な説明を省略する。また、第2実施形態において特に説明しない点については、第1実施形態の説明が適宜に適用される。
次に、本発明の第2実施形態について、図9を参照しながら説明する。図9は、本発明の第2実施形態のインモールドラベル容器における容器本体の層構造を示す模式図である(図6対応図)。第2実施形態では、主に第1実施形態との相違点について説明する。そのため、第1実施形態と同一(又は同等)の構成については、詳細な説明を省略する。また、第2実施形態において特に説明しない点については、第1実施形態の説明が適宜に適用される。
第2実施形態のインモールドラベル容器1Aは、第1実施形態のインモールドラベル容器1と比べて、容器本体2においてラベル5が配置される位置(ラベル配置面)が内面である点が、主として異なる。従って、第1実施形態におけるラベル配置面に関する「内面(内側)」及び「外面(外側)」の説明は、それぞれ、第2実施形態におけるラベル配置面において「外面(外側)」及び「内面(内側)」に置き換えられた形で、援用される。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
図6等に示す第1実施形態のインモールドラベル容器1においては、容器本体2は、その厚み方向に外側から順に、ラベル5と成型樹脂部6とを備える。成型樹脂部6は、容器本体2の内側全面に存在する。ラベル5は、成型樹脂部6の外側に配置する。底壁3において、底壁3の外面(ラベル配置面)の面積S3に対するラベル5の面積S53の比である底壁ラベル面積比(S53/S3)は、50%以上100%未満である。側壁4において、側壁4の外面(ラベル配置面)の面積S4に対するラベル5の面積S54の比である側壁ラベル面積比(S54/S4)は、50%以上100%未満である。
これに対して、図9に示す第2実施形態のインモールドラベル容器1Aにおいては、容器本体2は、その厚み方向に内側から順に、ラベル5と成型樹脂部6とを備える。成型樹脂部6は、容器本体2の外側全面に存在する。ラベル5は、成型樹脂部6の内側に配置する。底壁3において、底壁3の内面(ラベル配置面)の面積S3に対するラベル5の面積S53の比である底壁ラベル面積比(S53/S3)は、50%以上100%未満である。側壁4において、側壁4の内面(ラベル配置面)の面積S4に対するラベル5の面積S54の比である側壁ラベル面積比(S54/S4)は、50%以上100%未満である。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。例えば、前記実施形態は、インモールドラベル容器であるが、本発明はこれに制限されない。本発明の容器の容器本体は、例えば、予め成型された成型樹脂部の内面又は外面にラベルを貼着して形成することができる。容器本体2の側壁4は、全体が曲面状(例えば、円筒状、円錐台状)であってもよい。ラベル5は、容器本体2のフランジ部21にも配置されることができる。本発明は、開口部を有する容器本体と開口部を覆う蓋材とを備える容器に係る発明と捉えることができ、また、容器本体に係る発明と捉えることもできる。
以下に、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
〔実施例〕
<ラベル>
外側から、2軸延伸ポリプロピレン(厚み20μm)、酸化アルミニウムの蒸着層(10nm)、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(厚み12μm)、ヒートシール性延伸ポリプロピレン(HS−OPP)(厚み20μm)(成型樹脂部側)が順に積層されたラベルを準備した。
<蓋材>
外側から、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(厚み12μm)、酸化アルミニウムの蒸着層(10nm)、2軸延伸ナイロン(厚み15μm)、イージーピール性無延伸ナイロン(厚み50μm)(容器本体側)が順に積層された蓋材を準備した。
<ラベル>
外側から、2軸延伸ポリプロピレン(厚み20μm)、酸化アルミニウムの蒸着層(10nm)、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(厚み12μm)、ヒートシール性延伸ポリプロピレン(HS−OPP)(厚み20μm)(成型樹脂部側)が順に積層されたラベルを準備した。
<蓋材>
外側から、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(厚み12μm)、酸化アルミニウムの蒸着層(10nm)、2軸延伸ナイロン(厚み15μm)、イージーピール性無延伸ナイロン(厚み50μm)(容器本体側)が順に積層された蓋材を準備した。
(実施例1)
まず、ラベルをヒートシール性延伸ポリプロピレンが内側になるように金型にセットし、ポリプロピレンを射出成型することにより、外面にラベルを備えた容器本体を製造した。つぎに、窒素ガス雰囲気下で、蓋材を容器本体のフランジ部に溶着させて周状のシール部を形成することにより、図1〜図6に示す第1実施形態のインモールドラベル容器を製造した(容器容量:150cc、容器内における容器本体の外面の面積:158cm2、容器本体の開口部の面積は:60.7cm2)。このとき、ラベルは、容器本体の底壁の外面の面積の75.0%を覆うと共に、容器本体の側壁の外面の面積の88.6%を覆うようにした。また、内容物収容部における酸素濃度は0.2%となるようにした。酸素濃度の測定方法については、後述する。
まず、ラベルをヒートシール性延伸ポリプロピレンが内側になるように金型にセットし、ポリプロピレンを射出成型することにより、外面にラベルを備えた容器本体を製造した。つぎに、窒素ガス雰囲気下で、蓋材を容器本体のフランジ部に溶着させて周状のシール部を形成することにより、図1〜図6に示す第1実施形態のインモールドラベル容器を製造した(容器容量:150cc、容器内における容器本体の外面の面積:158cm2、容器本体の開口部の面積は:60.7cm2)。このとき、ラベルは、容器本体の底壁の外面の面積の75.0%を覆うと共に、容器本体の側壁の外面の面積の88.6%を覆うようにした。また、内容物収容部における酸素濃度は0.2%となるようにした。酸素濃度の測定方法については、後述する。
(実施例2)
ラベルが、容器本体の底壁の外面の面積の75.0%を覆うと共に、容器本体の側壁の外面の面積の68.3%を覆うようにした。それら以外は、実施例1と同様にして、インモールドラベル容器を製造した。また、内容物収容部における酸素濃度は0.2%となるようにした。
ラベルが、容器本体の底壁の外面の面積の75.0%を覆うと共に、容器本体の側壁の外面の面積の68.3%を覆うようにした。それら以外は、実施例1と同様にして、インモールドラベル容器を製造した。また、内容物収容部における酸素濃度は0.2%となるようにした。
(比較例1)
ラベルが、容器本体の底壁の外面の面積の75.0%を覆うと共に、容器本体の側壁の外面の面積の27.6%を覆うようにした。それら以外は、実施例1と同様にして、インモールドラベル容器を製造した。また、内容物収容部における酸素濃度は0.2%となるようにした。
ラベルが、容器本体の底壁の外面の面積の75.0%を覆うと共に、容器本体の側壁の外面の面積の27.6%を覆うようにした。それら以外は、実施例1と同様にして、インモールドラベル容器を製造した。また、内容物収容部における酸素濃度は0.2%となるようにした。
(比較例2)
容器本体にラベルを設けていない。すなわち、ラベルが、容器本体の底壁の外面及び側壁の外面を覆わないようにした。それら以外は、実施例1と同様にして、インモールドラベル容器を製造した。また、内容物収容部における酸素濃度は0.2%となるようにした。
容器本体にラベルを設けていない。すなわち、ラベルが、容器本体の底壁の外面及び側壁の外面を覆わないようにした。それら以外は、実施例1と同様にして、インモールドラベル容器を製造した。また、内容物収容部における酸素濃度は0.2%となるようにした。
<酸素透過度の測定方法>
下記に従ってモコン法によって、各実施例又は各比較例の容器本体の酸素透過度(酸素バリア性、単位cc/pkg・atm・day)を測定した。
(i)直径1mmの管を2本装着した厚さ10mmのアクリル板で、各実施例又は各比較例で製造したインモールドラベル容器の開口部を密封する。
(ii)前記アクリル板に装着した管の一本を測定機器に連設し、他の一本から窒素ガスを導入する。
(iii)容器内に導入された窒素ガスを、他の管を通して測定機に導入させ、容器の側壁を通過して入ってくる酸素の量を測定する。なお、測定は、温度23℃、40%RHの雰囲気下で行う。
下記に従ってモコン法によって、各実施例又は各比較例の容器本体の酸素透過度(酸素バリア性、単位cc/pkg・atm・day)を測定した。
(i)直径1mmの管を2本装着した厚さ10mmのアクリル板で、各実施例又は各比較例で製造したインモールドラベル容器の開口部を密封する。
(ii)前記アクリル板に装着した管の一本を測定機器に連設し、他の一本から窒素ガスを導入する。
(iii)容器内に導入された窒素ガスを、他の管を通して測定機に導入させ、容器の側壁を通過して入ってくる酸素の量を測定する。なお、測定は、温度23℃、40%RHの雰囲気下で行う。
各実施例及び各比較例の容器本体の酸素透過度を〔表1〕に示す。表1に示す測定結果によれば、全体ラベル面積比が70%以上となると、全体ラベル面積比が0%(ラベル無し)の場合と比べて、酸素透過度が1/3以下となり、高い酸素バリア性が得られることがわかる。
<酸素濃度の測定方法>
ガス置換後の容器内酸素濃度の測定方法は以下の通りである。
使用する測定器:Check Point II(Dansennsor製)
具体的測定方法:
(1)インモールドラベル容器内の気体を100%濃度の窒素ガスで置換し、容器本体に蓋材をヒートシールして密封する。蓋材の酸素バリア性は、0.16cc/m2・day・atmであり、容器本体の開口部に対向する蓋材の面積は、60.7cm2である。1回の測定で1容器を使用する(毎回新しい容器を使用する)。
(2)測定時の容器の外部の温度は23〜25℃とする。測定時の容器の外部の湿度は40%RHとする。
(3)窒素ガス置換直後の容器内酸素濃度(残存酸素濃度)を測定器にて測定した。
(4)経時(1日後、3日後、5日後、7日後、10日後、15日後、20日後)毎に測定を実施した。
ガス置換後の容器内酸素濃度の測定方法は以下の通りである。
使用する測定器:Check Point II(Dansennsor製)
具体的測定方法:
(1)インモールドラベル容器内の気体を100%濃度の窒素ガスで置換し、容器本体に蓋材をヒートシールして密封する。蓋材の酸素バリア性は、0.16cc/m2・day・atmであり、容器本体の開口部に対向する蓋材の面積は、60.7cm2である。1回の測定で1容器を使用する(毎回新しい容器を使用する)。
(2)測定時の容器の外部の温度は23〜25℃とする。測定時の容器の外部の湿度は40%RHとする。
(3)窒素ガス置換直後の容器内酸素濃度(残存酸素濃度)を測定器にて測定した。
(4)経時(1日後、3日後、5日後、7日後、10日後、15日後、20日後)毎に測定を実施した。
前記酸素濃度測定方法により各実施例及び各比較例の容器内酸素濃度を測定した。その結果を〔図10〕に示す。図10に示されるように、例えば、実施例1,2によれば、14日経過後においても容器内酸素濃度を2.0%以下に維持できると認められる。また、実施例1によれば、20日経過後においても容器内酸素濃度を2.0%以下に維持できると認められる。
まとめると、本発明において、ガス置換後の容器内酸素濃度の測定方法は以下の通りである。
(1)容器内の気体を100%濃度の窒素ガスで置換し、容器本体に蓋材をヒートシールして密封する。蓋材の酸素バリア性は、0.16cc/m2・day・atmであり、容器本体の開口部に対向する蓋材の面積は、60.7cm2である。
(2)測定時の容器の外部の温度は23〜25℃とする。測定時の容器の外部の湿度は40%RHとする。
(3)窒素ガス置換直後の容器内酸素濃度(残存酸素濃度)を測定する。
(4)経時毎に測定を実施する。
(5)14日経過後においても容器内酸素濃度は2.0%以下に維持される。
(1)容器内の気体を100%濃度の窒素ガスで置換し、容器本体に蓋材をヒートシールして密封する。蓋材の酸素バリア性は、0.16cc/m2・day・atmであり、容器本体の開口部に対向する蓋材の面積は、60.7cm2である。
(2)測定時の容器の外部の温度は23〜25℃とする。測定時の容器の外部の湿度は40%RHとする。
(3)窒素ガス置換直後の容器内酸素濃度(残存酸素濃度)を測定する。
(4)経時毎に測定を実施する。
(5)14日経過後においても容器内酸素濃度は2.0%以下に維持される。
1 インモールドラベル容器(容器)
2 容器本体
21 フランジ部
22 開口部
25 三次元曲面領域
3 底壁
31 周縁
4 側壁
41 上部
5 ラベル
51 底部ラベル部
511 周縁
512 ゲート孔
52 側部ラベル部
6 成型樹脂部
7 蓋材
2 容器本体
21 フランジ部
22 開口部
25 三次元曲面領域
3 底壁
31 周縁
4 側壁
41 上部
5 ラベル
51 底部ラベル部
511 周縁
512 ゲート孔
52 側部ラベル部
6 成型樹脂部
7 蓋材
Claims (6)
- 開口部を有する容器本体と、前記開口部を覆う蓋材とを備える容器であって、
前記容器本体は、その高さ方向に底側から、底壁と、前記底壁の周縁に連設する側壁と、前記側壁の上部に連設するフランジ部とを備え、
前記容器本体は、その厚み方向に、ラベルと成型樹脂部とを備え、
前記蓋材は、ガスバリア性を有すると共に、前記フランジ部に設けられる周状のシール部を介して前記フランジ部に接着され、
前記成型樹脂部は、前記容器本体の内側全面又は外側全面に存在し、
前記ラベルは、ガスバリア性を有すると共に、前記成型樹脂部の外側又は内側に配置し、且つ前記容器本体の前記底壁及び前記側壁に配置し、
前記容器本体、前記底壁及び前記側壁の外面又は内面のうち前記ラベルが配置する側の面をいずれも、ラベル配置面という場合に、
前記底壁において、前記底壁の前記ラベル配置面の面積に対する前記ラベルの面積の比である底壁ラベル面積比は、50%以上100%未満であり、
前記側壁において、前記側壁の前記ラベル配置面の面積に対する前記ラベルの面積の比である側壁ラベル面積比は、50%以上100%未満である、容器。 - 前記底壁及び前記側壁において、前記底壁の前記ラベル配置面の面積と前記側壁の前記ラベル配置面の面積との合計面積に対する前記ラベルの面積の比である合計ラベル面積比は、70%以上100%未満である、請求項1に記載の容器。
- 前記ラベルは、前記容器本体の前記ラベル配置面の三次元曲面領域には設けられていない、請求項1又は2に記載の容器。
- 開口部を有する容器本体であって、
前記容器本体の高さ方向に底側から、底壁と、前記底壁の周縁に連設する側壁と、前記側壁の上部に連設するフランジ部とを備え、
前記容器本体の厚み方向に、ラベルと成型樹脂部とを備え、
前記成型樹脂部は、前記容器本体の内側全面又は外側全面に存在し、
前記ラベルは、ガスバリア性を有すると共に、前記成型樹脂部の外側又は内側に配置し、且つ前記底壁及び前記側壁に配置し、
前記容器本体、前記底壁及び前記側壁の外面又は内面のうち前記ラベルが配置する側の面をいずれも、ラベル配置面という場合に、
前記底壁において、前記底壁の前記ラベル配置面の面積に対する前記ラベルの面積の比である底壁ラベル面積比は、50%以上100%未満であり、
前記側壁において、前記側壁の前記ラベル配置面の面積に対する前記ラベルの面積の比である側壁ラベル面積比は、50%以上100%未満である、容器本体。 - 前記底壁及び前記側壁において、前記底壁の前記ラベル配置面の面積と前記側壁の前記ラベル配置面の面積との合計面積に対する前記ラベルの面積の比である合計ラベル面積比は、70%以上100%未満である、請求項4に記載の容器本体。
- 前記ラベルは、前記容器本体の前記ラベル配置面の三次元曲面領域には設けられていない、請求項4又は5に記載の容器本体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016062068A JP2017171379A (ja) | 2016-03-25 | 2016-03-25 | 容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016062068A JP2017171379A (ja) | 2016-03-25 | 2016-03-25 | 容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017171379A true JP2017171379A (ja) | 2017-09-28 |
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ID=59972655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016062068A Pending JP2017171379A (ja) | 2016-03-25 | 2016-03-25 | 容器 |
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Country | Link |
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-
2016
- 2016-03-25 JP JP2016062068A patent/JP2017171379A/ja active Pending
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