JP2004250039A - 複合容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラスチックの成形部材と周囲の壁面材とで形成される複合容器の分野において、立体形状と自立性を有し、密封性、内容物の視認性にも優れると共に、使用後の容器を廃棄する際には、成形樹脂と壁面材とを容易に分離でき、減容化やリサイクルも容易な複合容器を提供する。
【解決手段】複合容器100 を、プラスチックの射出成形による骨組み状の枠体50a と、その外側をタイトに包み込むように設けた透明な積層フィルム製の袋体60a とで構成し、骨組み状の枠体50a を立体形状の外形を有するように形成して、袋体60a に立体形状の保形性と自立性を付与するように構成する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複合容器に関し、更に詳しくは、各種プラスチックフィルムを主とする積層フィルムで形成される袋体の内側に、プラスチックの成形体による外形が立体形状を有する骨組み状の枠体を配置して、袋体に立体形状と自立性を付与した複合容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内容物の密封が可能で、立体形状と自立性を備えた保形性容器としては、缶や成形ボトルのほか、シール蓋付きのカップ型などの成形容器や各種の液体用紙容器、或いは、積層シートを打ち抜いて作製したブランク板を成形金型内に挿入し、樹脂を射出成形することにより樹脂とブランク板とを一体化成形して形成される複合容器などがある。
【0003】
これらの中でも、液体用紙容器は、板紙を基材とする積層紙で形成され、加工性がよく、密封も可能であり、必要レベルの強度、保形性なども有し、且つ、軽量であり、また、使用後の廃棄時には、減容化やリサイクルも容易であるなど多くの長所を有し、その使用量も拡大している。
しかし、一方では容器が不透明であるため、販売時に内容物を視認することができないという大きな欠点があった。このため紙容器の側壁部などに透明な窓部を設けた液体用紙容器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、前記複合容器、即ち、紙とプラスチック層などを積層した積層シートを打ち抜いて作製したブランク板を成形金型内に挿入し、樹脂を射出成形することによりブランク板と樹脂とを一体化成形して形成される複合容器では、絵柄等の印刷をブランク板の紙またはプラスチックフィルムにフラットな状態で行えるため、通常のプラスチック成形容器と比較して、印刷適性および印刷効果に優れ、また、容器の保形性や密封性にも優れている。
しかし、上記の複合容器では、密封性を得るためには更にシール蓋や外蓋を必要とし、加工工程も増すためコスト面でやや高くなる問題があり、また、ブランク板とその周囲などに射出成形された骨組み状などの樹脂とが、一体化成形により強固に接着しているため、使用後の容器を廃棄する際に、例えば、ブランク板と射出成形樹脂とを分離しようとしても、容易に分離することができず、減容化やリサイクル性など廃棄処理性の点では劣る問題があった。この問題を解決するために、例えば、容器のブランク板の最内層の一部に、射出樹脂と相溶性のないカットテープを貼着して、使用後の容器を容易にバラバラに解体できるようにした複合容器がある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−194273号公報(第2頁、第1図、第2図)
【特許文献2】
特開平9−48417号公報(第2頁、第1図、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1に記載された発明の透明な窓部を設けた液体用紙容器でも、内容物を見やすくするため窓部を大きくすると、強度低下が著しく容器の変形が大きくなり、また、小さな窓部では、内容物が見えにくく消費者に対するアピール効果も低く、満足できるものは得られなかった。
また、前記特許文献2に記載された発明の複合容器でも、使用後の容器をバラバラに解体しやすくできる点では改善されるが、カットテープと射出樹脂とが仮着状態であるため、特に内容物が液体などの場合には輸送中などの振動や衝撃で剥がれやすく、密封の安全性の点ではやや劣り、コスト面でも加工工程が増すため更に不利となる問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、積層フィルム製の袋体とその内側に配置されるプラスチックの成形による骨組み状の枠体とで形成される複合容器であって、プラスチックの成形ボトルや成形容器と比較してプラスチックの使用量を大幅に低減することができ、且つ、密封性もよく、立体容器としての保形性や自立性を備え、また、容器を透明にして内容物の視認性を高めることも容易で、絵柄等の印刷適性にも優れ、更に、製造コストも低く、使用後の容器を廃棄する際には、骨組み状の枠体の樹脂と袋体との分離や減容化も容易で、骨組み状の枠体の樹脂のリサイクルも容易に行えるという、性能および使用適性と共に、廃棄処理性、経済性にも優れた複合容器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項1に記載した発明は、プラスチックを射出成形してなる骨組み状の枠体と、該枠体の外側に該枠体を包み込むように設けられた積層フィルム製の袋体とで形成される複合容器であって、該骨組み状の枠体が、立体形状の外形を有するように形成され、該袋体に立体形状と自立性が付与されていることを特徴とする複合容器からなる。
【0009】
本発明において、複合容器の形状は、特に限定はされず、例えば、横断面が正方形状、長方形状、或いは多角形状などの角形容器のほか、横断面が円形、楕円形状などの丸形容器、或いは、各壁面が三角形で形成される四面体構造の容器など立体構造で自立性を有する形状であれば自由に設計することができる。
只、骨組み状の枠体は、そのスタッキングなど取り扱いを容易にするためには、テーパー付きの立体形状であることが好ましい。
【0010】
前記のような構成を採ることにより、本発明の複合容器は、外側の袋体とその内側に配置されたプラスチックを射出成形してなる骨組み状の枠体とで形成されているので、製造工程が簡単で射出成形樹脂の使用量も比較的少なく、低コストで製造することができる。また、袋体の内部に包み込まれた骨組み状の枠体により、袋体に立体形状と自立性が付与されるので、外形が安定化されると共に、容量の割にコンパクトに包装することができ、また、その自立性により内容物充填後の容器の取り扱いも容易に行えるようになる。
複合容器に絵柄等の印刷加工を施す場合は、袋体に加工できるので、プラスチックの成形容器などと比較して印刷適性がよく、多色印刷も容易で優れた意匠性を付与することができる。
【0011】
容器に充填された内容物の視認性に関しては、袋体の積層フィルムを透明なフィルム等の材料で形成すると共に、絵柄等の印刷部の面積を調整することにより、任意の大きさの透明部分を設けることができるので、内容物の視認性に優れた複合容器とすることができる。
内容物の密封性についても、袋体の積層フィルムの最内層にシーラント層(熱接着性樹脂層)を設けることにより、通常の積層フィルム製の袋と同様に、ヒートシールなどにより強固に熱接着でき、密封性に優れた複合容器とすることができる。
また、使用後の複合容器を廃棄する際には、骨組み状の枠体と外側の袋体とは特に接着されていないので、容易に骨組み状の枠体を袋体から取り出して分別することができ、骨組み状の枠体の樹脂をリサイクルすることも容易であり、廃棄処理性にも優れている。
【0012】
請求項2に記載した発明は、前記立体形状を形成する骨組み状の枠体の少なくとも一端面を除く部分の枠体が、横断面がL字状またはT字状の柱状体で形成されていることを特徴とする請求項1記載の複合容器からなる。
【0013】
前記骨組み状の枠体は、各部の横断面が矩形状などの柱状体で形成してもよいが、立体形状の外形に応じて型離れなど成形に支障のない限り、横断面がL字状やT字状となる柱状体で形成することが、その強度を維持しつつ樹脂の使用量を削減できる点で好ましい。
【0014】
前記のような構成を採ることにより、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、骨組み状の枠体を射出成形する際、各部が薄肉化され冷却効果を向上できるので成形速度を上げられると共に、より少ない樹脂量で強度に優れた骨組み状の枠体を製造することができる。従って、複合容器の強度を良好に保ち、且つ、その生産性、経済性を一層向上させることができる。
【0015】
請求項3に記載した発明は、前記骨組み状の枠体とその外側の袋体の外形が直方体形に形成され、該袋体の端部が折り畳まれ、いずれかの面に接着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の複合容器である。
【0016】
本発明において、複合容器の形状は、立体構造で自立性を有する形状であれば、特に限定はされず、例えば、横断面が正方形状、長方形状、或いは、多角形状などの角形容器のほか、横断面が円形、楕円形状などの丸形容器、或いは、各壁面が三角形で形成される四面体構造の容器など、自由に設計できることは先に述べた通りであるが、これらの中でも複合容器の前記骨組み状の枠体とその外側の袋体とを、よりタイトにフィットさせ、外観面でもスマートに仕上げるためには、前記骨組み状の枠体とその外側の袋体の外形を直方体形に形成し、袋体の上下の端縁部を、例えば、それぞれフラットに重ね合わせてヒートシールし、それぞれの左右の端部に形成される三角形の突出部を容器の左右の側面または底面などに折り畳んで接着させ、複合容器の外形全体が直方体形状となるように形成することが好ましい。
【0017】
上記袋体の四隅の端部に形成される三角形の突出部を折り畳んで、容器の左右の側面または底面などに接着する際の接着方法は、例えば、ホットメルトまたはホットメルト型の粘着剤などを用いて接着することが、複合容器を開封する際に、その接着部の剥離が容易であるため、容器の開封操作を容易に行える点で好ましい。
【0018】
前記のような構成を採ることにより、請求項1または2に記載した発明の作用効果に加えて、複合容器全体が直方体形に形成され、安定した外観と自立性を有すると共に、圧縮強度や保形性にも優れた複合容器とすることができる。
【0019】
請求項4に記載した発明は、前記骨組み状の枠体が、ポリエチレンまたはポリプロピレン系樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の複合容器からなる。
【0020】
前記骨組み状の枠体は、プラスチックを射出成形して形成するものであり、また、複合容器に安定した立体形状と自立性を付与するために、袋体の内部に配置するものである。従って、骨組み状の枠体に使用するプラスチック、即ち、射出成形の樹脂は、少なくとも射出成形の成形適性を有し、且つ、剛性や衝撃強度などの機械的強度を有することが必要である。
只、骨組み状の枠体は、内容物と直接接触するため、内容物が飲料その他食品の場合、更に衛生性が必要となる。このように射出成形の成形適性および剛性や衝撃強度などの機械的強度に加えて、食品に対する衛生性、安全性も必要とされる場合には、前記骨組み状の枠体に使用する樹脂として、ポリエチレンまたはポリプロピレン系樹脂、即ち、ポリエチレンの場合、低密度ポリエチレンでもよいが、剛性を強くするためには高密度〜中密度ポリエチレンが好ましく、これらのポリエチレンの単独もしくはこれらを主体とするブレンド樹脂、またはポリプロピレンの単独もしくはポリプロピレンを主体とするブレンド樹脂やポリプロピレン共重合樹脂を好適に使用することができる。
【0021】
従って、前記のような構成を採ることにより、請求項1乃至3のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、内容物が食品以外のものの場合はもとより、飲料その他食品の場合でも安全に使用することのできる複合容器を提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の複合容器の実施の形態について説明する。
本発明の複合容器の袋体に用いる積層フィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、通常の包装用袋に用いられている公知の積層フィルムはいずれも使用することができ、これらの中から、充填される内容物の種類や、内容物充填後の加熱処理の有無など、使用条件に応じて、適するものを適宜選択して使用することができる。
【0023】
例えば、内容物が液体の場合に用いられる積層フィルムの代表的な構成例として、以下のような構成が挙げられる。
(1) (外側)ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(2) (外側)ONフィルム/接着剤/一軸延伸又は二軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(3) (外側)ONフィルム/接着剤/一軸延伸又は二軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(4) (外側)ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層はL・LDPE層)
(5) (外側)ONフィルム(無機酸化物の蒸着層)/接着剤/一軸延伸又は二軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(6) (外側)ONフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/一軸延伸又は二軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(7) (外側)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(8) (外側)PETフィルム/接着剤/ONフィルム(無機酸化物の蒸着層)/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(9) (外側)PETフィルム(無機酸化物の蒸着層)/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(10)(外側)PETフィルム/接着剤/ONフィルム(無機酸化物の蒸着層)/接着剤/一軸延伸又は二軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(11)(外側)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(12)(外側)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/一軸延伸又は二軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、様々な構成の積層フィルムを使用することができる。
【0024】
尚、上記の構成は、内容物の視認性をよくするため、積層フィルムを透明になるように構成した場合の例を示したものであり、透明性を必要としない場合には、前記積層構成の中間層にガスバリヤー層として、アルミニウム箔やアルミニウムの蒸着層などを積層することもできる。
また、上記各層の厚みは、容器(袋体)のサイズや充填される内容物により適宜に設定することができる。
【0025】
前記積層フィルムの構成において、ONフィルムは二軸延伸ナイロンフィルム、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、PPフィルムはポリプロピレンフィルム、PETフィルムは二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、EVOHフィルムはエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムを指すものである。
前記アンカーコート層は、押し出しコート、共押し出しコートなどで樹脂を基材フィルムに積層する際、その接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングするものでプライマーコートの一種である。
また、前記各フィルムの間の接着剤は、通常、これらのフィルムをドライラミネーション法で貼り合わせて積層するため、二液硬化型ポリウレタン系接着剤などのドライラミネート用接着剤を使用することができる。
【0026】
また、無機酸化物の蒸着層とEVOHフィルムは、積層フィルムにガスバリヤー性を付与するために積層したものであり、無機酸化物の蒸着層としては、具体的には、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウムなどの蒸着層を積層することができる。
これらの蒸着層は、CVD法や、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリングなどのPVD法で厚みが200〜1000Å程度になるように、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)や二軸延伸ナイロンフィルム(ONフィルム)などの耐熱性フィルム上に蒸着して形成することができる。
【0027】
このような無機酸化物の蒸着層は、前記いずれかの単独の蒸着層で形成してもよいが、複数の層で形成することにより一層優れたガスバリヤー性を得ることができる。また、このような無機酸化物の蒸着層は、その接着性を向上させ、或いは亀裂などの損傷を防止して優れたガスバリヤー性を有効に発揮させるため、その上下の面に接着性向上層、ガスバリヤー性向上層、保護層などの目的で、反応型アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シランカップリング剤を含有させたアクリル系樹脂、金属アルコキシドを含有させた水溶性高分子、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの樹脂層を設けることができる。
【0028】
前記積層フィルムの構成において、最外層のONフィルム、PETフィルムは、基材フィルムとして袋体に機械的強度や印刷適性を付与し、中間層に用いた一軸延伸又は二軸延伸HDPEフィルム、または一軸延伸又は二軸延伸PPフィルムのうち、一軸延伸HDPEフィルムまたは一軸延伸PPフィルムを用いる場合は、その延伸方向が袋を開封する際の切り取り線の方向と一致するように用いることにより、易開封性手段の一つとして、引き裂きの方向性を安定化させることができる。
また、二軸延伸HDPEフィルムまたは二軸延伸PPフィルムを用いる場合は、積層フィルムの剛性その他機械的強度を向上させると同時に、透湿度を小さくし水蒸気バリヤー性を向上させることができる。
【0029】
また、最内層のシーラント層には、L・LDPEフィルムのみを例示したが、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば、界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性などにも優れており、内容物として液体が充填される場合のシーラント層として、好適に使用することができる。
【0030】
シーラント層には、上記L・LDPEフィルムのほか、充填される内容物や使用条件などにより、無延伸ポリプロピレンフィルム(CPPフィルム)、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用することができる。
【0031】
特に、エチレン・αオレフィン共重合体でメタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、袋のヒートシール部にフィルムの重なりの差による段差のある袋の場合でも、ピンホールなどによるシール抜けの発生を防止することができ、このような形状の袋にも好適に使用することができる。
【0032】
次に、以上のような積層フィルムと前記骨組み状の枠体を用いて製造する本発明の複合容器について、図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の複合容器に用いる骨組み状の枠体の一例の構成を示す斜視図である。
図2は、本発明の複合容器の第1の実施例の構成を示す斜視図であり、図1に示した構成の骨組み状の枠体を用いて複合容器を作製した場合の一例の構成を示すものである。
そして、図3は、本発明の複合容器の第2の実施例の構成を示す斜視図であり、図4は、本発明の複合容器の第3の実施例の構成を示す斜視図である。
尚、本発明は、その要旨を超えない限り、これらの図面に限定されるものではない。
【0033】
図1に示した骨組み状の枠体50a は、外形が直方体形になるようにプラスチックを射出成形して一体的に形成したものであり、上部が、断面が長方形の横骨樹脂部2a 、2b 、2c 、2d で長方形の枠体をなすように形成され、胴部が、前記上部の枠体の四隅から、下方に垂直に同一長さで形成された4本の横断面がL字状の縦骨樹脂部1a 、1b 、1c 、1d で形成され、下部が、前記胴部の縦骨樹脂部1a 、1b 、1c 、1d の下端に連続し、長方形の枠体を形成する断面がL字状の横骨樹脂部2e 、2f 、2g 、2h で形成されて構成されている。
【0034】
図2に示した複合容器100は、前記図1に示した構成の骨組み状の枠体50a を用いて、その外側に、骨組み状の枠体50a を包み込むように袋体60a を設けて構成したものである。
このような複合容器100は、骨組み状の枠体50a の側部外周を袋体60a を形成する積層フィルムでくるんで、その端縁部同士を合掌シール形式で背シール部5のようにヒートシールして筒状に貼り合わせ、次いで、その下側を骨組み状の枠体50a の底面に沿うように前後から折り込んで、両側の端縁部同士をフラットに重ねてヒートシールし、両側に形成される三角状の突出部(図示せず)を底面側に折り込んでホットメルトなどで固定し、上部が開口する複合容器100を作製する。
【0035】
そして、上部の開口部から内容物を充填した後、骨組み状の枠体50a の上側に筒状に突出する袋体60a の上部を、骨組み状の枠体50a の上面に沿って前後から折り込み、袋体60a の両側の端縁部同士を中央部でフラットに重ねて上部シール部6のようにヒートシールし、両側に形成される三角状の突出部を下側に折り込んで胴部の側面にホットメルトなどで固定することにより、外形が直方体形で内容物が充填された複合容器100を作製することができる。
【0036】
次に、図3に示した複合容器200は、内側に配置される骨組み状の枠体50b を、外形が円柱形となるようにプラスチックを射出成形して一体的に形成し、その外側に、骨組み状の枠体50b を包み込むように袋体60b を設けて構成したものである。
このような複合容器200は、内側の骨組み状の枠体50b を、その上部を外形が円形で断面が長方形となるリング状の枠体、即ち、環状骨樹脂部4a で形成し、底部を外形が上部と同一径の円形で断面がL字形となるリング状の枠体、即ち、環状骨樹脂部4b で形成すると共に、胴部、即ち、上下の環状骨樹脂部4a と環状骨樹脂部4b の間を、垂直方向に等間隔で設けられた4本の横断面がT字形の縦骨樹脂部1a 、1b 、1c 、1d で連結して一体化された形状に形成し、その骨組み状の枠体50b の側部外周を、袋体60b を形成する積層フィルムでくるんで、その端縁部同士を合掌シール形式の背シール部(図示せず)でヒートシールして筒状に貼り合わせ、次いで、その下側を骨組み状の枠体50b の底面に沿うように前後から折り込んで両側の端縁部同士を重ねて合掌シール形式でヒートシールし、そのヒートシール部(図示せず)を一方に倒してホットメルトなどで固定して、上部が開口する複合容器200を作製する。
【0037】
そして、上部の開口部から内容物を充填した後、骨組み状の枠体50b の上側に筒状に突出する袋体60b の上部を、骨組み状の枠体50b の上面に沿って前後から折り込み、両側の端縁部同士を重ね合わせて上部シール部6でヒートシールし、その上部シール部6を一方(図では背面側)に倒してホットメルトなどで固定することにより、外形が円柱形で内容物が充填された複合容器200を作製することができる。
【0038】
図4に示した複合容器300は、外形を、各面が三角形で形成される四面体の立体形状に形成したものであり、このような複合容器300は、内側に配置される骨組み状の枠体50c を、前記四面体の各稜線部が断面三角形の斜め骨樹脂部3a 、3b 、3c 、3d 、3e 、3f で形成される四面体の立体形状にプラスチックを射出成形して一体的に形成し、外側の袋体60c は、積層フィルムを前記骨組み状の枠体50c を挿入可能な寸法の筒状にヒートシールして筒状の袋体60c を作製し、その一方の端縁部を底部シール部7でヒートシールした後、もう一方の開口端から前記骨組み状の枠体50c を挿入して配置し、一方の端縁部が開口する複合容器300を作製する。
そして、その開口部から内容物を充填し、次いで、その開口部を上部シール部6でヒートシールすることにより、外形が四面体の立体形状で内容物が充填された複合容器300を作製することができる。
【0039】
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
図1に示した構成の骨組み状の枠体を用いて、図2に示した構成の複合容器を作製することとし、骨組み状の枠体の射出成形の樹脂には低密度ポリエチレン(密度0.92g/cm)を用い、また、袋体の積層フィルムには下記の構成の積層フィルムを使用して、容量が250mlで容器寸法が縦40mm、横65mm、高さ105mmの直方体形の複合容器を作製し、内容物としてオレンジ果汁を充填して実施例1の複合容器を作製した。
〔積層フィルムの構成〕
(外側)PETフィルム(シリカ蒸着層付き)(厚み12μm)/印刷層/接着剤/ONフィルム(厚み15μm)/接着剤/L・LDPEフィルム(厚み60μm・シーラント層)
尚、上記接着剤には、二液硬化型ポリウレタン系接着剤を用いてドライラミネーション法で貼り合わせたものである。
【0040】
(実施例2)
前記実施例1の複合容器の構成において、骨組み状の枠体の射出成形の樹脂を高密度ポリエチレン(密度0.95g/cm)に変更し、また、袋体の積層フィルムの構成を下記の構成のものに変更したほかは、総て実施例1と同様に加工して実施例2の複合容器を作製した。
〔積層フィルムの構成〕
(外側)PETフィルム(厚み12μm)/印刷層/接着剤/ONフィルム(アルミナ蒸着層付き)(厚み15μm)/接着剤/L・LDPEフィルム(厚み60μm・シーラント層)
【0041】
(実施例1および実施例2の複合容器の評価)
以上のように作製した実施例1および実施例2の複合容器は、いずれも袋体の内側に外形が直方体形の骨組み状の枠体がタイトに配置されているので、複合容器の外形も略同様な直方体形であり、外観もよく、保形性、自立性にも優れていた。
また、袋体の積層フィルムは、ガスバリヤー層として、シリカ蒸着層またはアルミナ蒸着層を積層しているので、印刷層を設けた部分以外はいずれも透明であり、内容物の視認性にも優れていた。
尚、実施例1および実施例2の複合容器のガスバリヤー性(酸素透過度)について、MOCON社製の酸素透過度測定装置(OXTRAN)を用いて、容器1個当たりの酸素透過度を温度23℃、外側の相対湿度45%、内側の相対湿度90%で3日間のパージを行って測定したところ、いずれも0.15ml/個・day・0.1MPa以下であり、優れた酸素遮断性を有していた。
また、充填された内容物を取り出した後は、いずれも複合容器の上部の袋体部分を全面開封するだけで、内側に配置された骨組み状の枠体を容易に取り出して、袋体と骨組み状の枠体とを分別することができるので、空容器の減容化や骨組み状の枠体の樹脂のリサイクルも容易であり、廃棄処理適性にも優れている。
【0042】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、積層フィルム製の袋体とその内側に配置されるプラスチックの成形による骨組み状の枠体とで形成される複合容器であって、プラスチックの成形ボトルや成形容器と比較してプラスチックの使用量を低減することができ、且つ、密封性もよく、立体容器としての保形性や自立性を備え、また、容器を透明にして内容物の視認性を高めることも容易で、絵柄等の印刷適性にも優れ、更に、製造コストも低く、使用後の容器を廃棄する際には、骨組み状の枠体の樹脂と袋体との分離や減容化も容易で、骨組み状の枠体の樹脂のリサイクルも容易に行えるという、性能および使用適性と共に、廃棄処理性、経済性にも優れた複合容器を提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合容器に用いる骨組み状の枠体の一例の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の複合容器の第1の実施例の構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の複合容器の第2の実施例の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の複合容器の第3の実施例の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1a 、1b 、1c 、1d 縦骨樹脂部
2a 、2b 、2c 、2d 、2e 、2f 、2g 、2h 横骨樹脂部
3a 、3b 、3c 、3d 、3e 、3f 斜め骨樹脂部
4a 、4b 環状骨樹脂部
5 背シール部
6 上部シール部
7 底部シール部
50a 、50b 、50c 骨組み状の枠体
60a 、60b 、60c 袋体
100、200、300 複合容器

Claims (4)

  1. プラスチックを射出成形してなる骨組み状の枠体と、該枠体の外側に該枠体を包み込むように設けられた積層フィルム製の袋体とで形成される複合容器であって、該骨組み状の枠体が、立体形状の外形を有するように形成され、該袋体に立体形状と自立性が付与されていることを特徴とする複合容器。
  2. 前記立体形状を形成する骨組み状の枠体の少なくとも一端面を除く部分の枠体が、横断面がL字状またはT字状の柱状体で形成されていることを特徴とする請求項1記載の複合容器。
  3. 前記骨組み状の枠体とその外側の袋体の外形が直方体形に形成され、該袋体の端部が折り畳まれ、いずれかの面に接着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の複合容器。
  4. 前記骨組み状の枠体が、ポリエチレンまたはポリプロピレン系樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の複合容器。
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