JP2017170922A - 水陸両用車 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2には、船底から下方に出ている履帯を持ち上げ、車体内に収納することにより、車両本体底部を履帯が下方に突出することのない状態にして水上航行時の航行抵抗を抑える技術が開示されている。
(9)前記走行装置を前記車両本体に対して昇降させる昇降機構を備え、水上航行時には、前記昇降機構によって、前記走行装置の下面が前記車両本体の底部以上の上昇位置に設定されることも好ましい。
また、水陸両用車が陸上を移動する際には、カバープレートを格納位置に移動させて走行装置を用いて支障なく陸上移動を実施することができる。
なお、以下の説明では、鉛直上方を上又は上方とし、鉛直下方を下又は下方とし、車両本体の側面において、車両本体の幅方向中央の中心線に向く方向を内方又は内側とし、その反対側、中心線から離れる方向を外方又は外側として説明する。
まず、第1実施形態を説明する。
(構成)
図1(a),(b)に示すように、第1実施形態にかかる水陸両用車1は、車両本体10と、車両本体10の底部11の両側部に設けられ、陸上を移動する際に用いる走行装置としての履帯20と、各履帯20の下方を被覆可能なカバープレート30とを備えている。本実施形態では、走行装置として履帯20を備えているが、走行装置は車輪であってもよい。
なお、車両本体10と履帯20との間には、履帯20を車両本体10に対して昇降させる昇降機構50が装備されており、水上航行時には履帯20を上昇させ、陸上走行時には履帯20を下降させて車両の運行を行なう。この昇降機構50の構成は特に限定されないが、例えば、履帯20を保持し案内する各転輪を昇降駆動する油圧シリンダ等のアクチュエータを用いて昇降機構50を構成することができる。
一方、陸上走行時には、図1(c)に示すように、履帯20の下面21が車両本体10の底部11よりも下方に下降操作される。これにより、車両本体10の底部11やこの底部11に格納されるカバープレート30が路面と干渉することなく陸上走行を実施することができる。
なお、前フラップ41及び後フラップ42は、使用位置において、車両本体10の幅方向全域に対応して配置できるように、車両本体10の幅と同様の幅を有している。
つまり、移動モード選択スイッチで陸上走行モードが選択されれば、制御装置は各フラップ41,42が格納位置に固定されるようにフラップ移動機構,固定機構を制御し、移動モード選択スイッチで水上航行モードが選択されれば、制御装置は各フラップ41,42が使用位置に固定されるようにフラップ移動機構,固定機構を制御する。
本実施形態にかかる水陸両用車1は、上述のように構成されているので、以下のように作動する。
まず、陸上走行する際には、陸上走行モードが選択され、カバープレート30及び各フラップ41,42が格納位置に固定され、航行装置が陸上走行に支障のない状態とされて、履帯30を使用して陸上を走行する。
また、車両本体10の後部13から流出する水は、後フラップ42によって車両本体10から滑らかに離隔するため、車両本体10後方の渦流の発生が抑制され車両本体10の後部13の水の圧力低下が抑制されるため、粘性圧力抵抗が軽減される。
つまり、図3(a),(b)に示すように、車両本体10にカバープレート30を装備しない場合には、図3(a)に示すように、前フラップ41によって車両本体10の底部11に滑らかに案内された水流は、履帯20の凹凸面に沿って流れる。このため、この凹凸面の影響を受けて、図3(a)に示すような渦流を発生するなどして大きな摩擦抵抗が発生する。これに対し、本水陸両用車1は、履帯20の下面が、凹凸の無い平面状下面を有するカバープレート30で被覆されるため、水流は、図1(a)に矢印で示すようにカバープレート30の下面に沿って流れ、渦流の発生が抑えられ摩擦抵抗が軽減されるのである。
本実施形態の場合、水上航行時には、図1(b)に示すように、昇降機構50により、履帯20の下面21が車両本体10の底部11以上の高さ位置に上昇操作されるので、履帯20が車両本体10の底部11よりも下方に突出している場合よりも、造波抵抗が、粘性圧力抵抗、摩擦抵抗が軽減されるため、本水陸両用車1の航行抵抗が一層軽減される。
また、昇降機構50を備えずに、履帯20が車両本体10の底部11よりも下方に突出した陸上走行時の状態のままで水上航行した場合にも、履帯20の下面が、凹凸の無い平面状下面を有するカバープレート30で被覆されることによって渦流の発生が抑えられるため、摩擦抵抗が軽減される効果はある。
次に、第2実施形態を説明する。
(構成)
図4(a),(b)及び図5に示すように、第2実施形態にかかる水陸両用車1Aは、車両本体10Aと、車両本体10Aの底部11に設けられ、陸上を移動する際に用いる走行装置としての履帯20と、履帯20の下方を被覆可能なカバープレート30Aとを備えている。また、本実施形態でも、走行装置として履帯20を備えているが、走行装置は車輪であってもよい。
本実施形態にかかる水陸両用車1Aは、上述のように構成されているので、第1実施形態のものと同様に、陸上走行及び水上航行を実施することができ、第1実施形態のものに加えて以下のような作用効果が付加される。
また、カバープレート30A〜30Dを、使用位置において履帯20を被覆する主プレート部31と、使用位置において主プレート部31の側部外方に位置する補助プレート部32とから構成し、主プレート部31と補助プレート部32,32B〜32Dとを一体に構成してもよい。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態を適宜変更して実施することができる。
例えば、上記各実施形態では、カバープレートがその長手方向(車長方向)に1枚もので形成されるが、長手方向に分割形成し、使用状態では長手方向に1枚に連続するように形成してもよい。
10,10A 車両本体
11 車両本体10,10Aの底部
12 車両本体10,10Aの前部
20 走行装置としての履帯
21 履帯20の下面
30,30A,30B,30C,30D カバープレート
31 主プレート部
32,32B,32C,32D 補助プレート部
36 補助プレート部32Cの外側縁
35a 補助プレート部32Bの前縁
35b 補助プレート部32Bの後縁
36 補助プレート部32Cの外側縁
37 補助プレート部32Dの外側縁
41 前フラップ
42 後フラップ
50 昇降機構
Claims (9)
- 水上及び陸上を移動可能な車両本体と、
前記車両本体の底部に設けられ、陸上を移動する際に用いる走行装置と、
前記走行装置の下方を被覆する使用位置と、前記走行装置の下方から離脱した格納位置との間で移動可能に設けられ、平板で形成されたカバープレートと、を備えている
ことを特徴とする、水陸両用車。 - 前記走行装置は、前記車両本体の底部両側部にそれぞれ設けられ、
前記カバープレートは、前記走行装置のそれぞれに対して個別に備えられている
ことを特徴とする、請求項1記載の水陸両用車。 - 前記走行装置のそれぞれに対して備えられた前記カバープレートは、前記走行装置の下方を被覆する前記使用位置と、当該使用位置に対して前記車両本体の底部中間部寄りの前記格納位置との間で、スライド移動可能である
ことを特徴とする、請求項2記載の水陸両用車。 - 前記カバープレートを前記使用位置と前記格納位置との間で移動させる第1移動機構を備えている
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の水陸両用車。 - 前記カバープレートは、前記使用位置において前記走行装置の直下を被覆する主プレート部と、使用位置において前記主プレート部の側部外方に位置する補助プレート部とを有している
ことを特徴とする、請求項4記載の水陸両用車。 - 前記補助プレート部は、前記主プレート部とは別個に可動であって、
前記主プレート部は、前記第1移動機構により移動され、
前記補助プレート部を、前記主プレート部に対して独立して前記使用位置と前記格納位置との間で移動させる第2移動機構を備えている
ことを特徴とする、請求項5記載の水陸両用車。 - 前記車両本体の前方に、水上航行時に前記車両本体の前部に流入する水流を前記車両本体の底部に向けて案内する前フラップが備えている
ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の水陸両用車。 - 前記車両本体の後方に、水上航行時に前記車両本体の底部から流出する水流の前記車両本体の後部への巻き込みを抑えるように案内する後フラップが備えている
ことを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載の水陸両用車。 - 前記走行装置を前記車両本体に対して昇降させる昇降機構を備え、
水上航行時には、前記昇降機構によって、前記走行装置の下面が前記車両本体の底部以上の上昇位置に設定される
ことを特徴とする、請求項1〜8の何れか1項に記載の水陸両用車。
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