以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図中互いに同一又は同等の部分には同一符号を付す。
本実施形態に係る印刷装置1は、図1〜図3に示すように構成される。印刷装置1は、ユーザが手で持って被印刷媒体上を滑らすように移動させるのに合わせて被印刷媒体に印刷対象の画像を印刷することが可能な印刷装置である。このような方式の印刷装置は、手動型の印刷装置、ハンディプリンタ又はダイレクトプリンタ等と呼ばれている。なお、印刷装置1は、印刷ヘッドの被印刷媒体に対する一回移動によって印刷対象の画像が印刷される、いわゆるシングルパス方式の印刷装置である。印刷装置1は、インクを被印刷媒体に対して直接に吐出するインクジェット方式で、印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷する。印刷装置1は、300dpi(dots per inch)、600dpi又は900dpiの何れかの解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷する。
印刷対象の画像は、例えば文字列、図形、記号、模様又は絵等である。印刷対象の画像は、印刷画像又は印刷パターン等ともいう。被印刷媒体は、記録媒体又は印刷対象物ともいう。被印刷媒体の形状は、シート状又はテープ状等のような平面的な形状であることに限らず、箱状又はボトル状等のような立体的な形状であってもよい。言い換えると、据置型の印刷装置のように被印刷媒体を搬送する必要がないので、手動型の印刷装置は、どのような形状の被印刷媒体にも印刷することができる。被印刷媒体の材質は、例えばコピー用紙、段ボール、写真印刷用紙、アクリル板、布、木材、プラスチック等のインクを付着させることができる任意の材質であってよい。被印刷媒体の材質に応じて、被印刷媒体上におけるインクの滲みやすさは異なる。
下記の表1は、様々な被印刷媒体について、各被印刷媒体上におけるインクの滲みやすさを示している。表1は、同一組成のインクの、同一の液量の液滴を各被印刷媒体に吐出した場合の例を示している。具体的に、表1は、液量6.4plの大ノズルと液量3plの小ノズルとを備える印刷ヘッドを用いて、同一の場所に、5回インクを吐出した場合の例を示している。以下、表1の内容について、図4を参照しながら説明する。
図4は、被印刷媒体に吐出され、被印刷媒体の表面に着弾したインクの態様を示している。被印刷媒体へ吐出されたインクは、被印刷媒体の表面に着弾した後、被印刷媒体上で滲み、図4に示すように、被印刷媒体上において円状の領域Cを占めるに至る。以下、被印刷媒体へ吐出されたインクが、被印刷媒体上において滲むことにより被印刷媒体上で占めるに至った円状の領域Cの直径を、インク液滴の直径Rと呼ぶ。インク液滴の直径Rは、この円状の領域Cのサイズを示す情報である。インク液滴の直径Rは、主として、インクの組成及び被印刷媒体の種類に依存する。具体的に、被印刷媒体がインクの滲みやすい種類の被印刷媒体であれば、インク液滴の直径Rは大きい。より具体的に、被印刷媒体上においてインクが滲みやすいほど、インク液滴の直径Rは大きい。すなわち、インク液滴の直径Rは、被印刷媒体上におけるインクの滲みやすさを示している。具体的に説明すると、表1の例では、段ボール上のインク液滴の直径Rが写真印刷用紙上のインク液滴の直径Rよりも大きく、これは、段ボール上においては写真印刷用紙上におけるよりもインクが滲みやすいことを意味している。なお、インクの吐出速度は、インク液滴の直径Rに影響を与えない。
表1における表面品質値は、被印刷媒体の表面の滑らかさを示す値である。表面品質値は、SQUAL(Surface Quality)値とも呼ばれる。被印刷媒体の表面品質値が大きいほど、この被印刷媒体の表面が滑らかであることを意味している。具体的に説明すると、表1の例では、アクリル板の表面品質値はコピー用紙の表面品質値よりも大きく、これは、アクリル板の表面がコピー用紙の表面よりも滑らかであることを意味している。表1の例からも分かるように、表面品質値と、被印刷媒体上におけるインクの滲みやすさと、の間には相関関係がある。具体的に、被印刷媒体の表面品質値が大きいほどインク液滴の直径Rは小さく、これは、表面品質値が大きいほど、この被印刷媒体上においてインクが滲みにくいことを意味している。すなわち、被印刷媒体の表面品質値は、被印刷媒体上におけるインクの滲みやすさを示している。
図1に示すように、印刷装置1は、ユーザに把持されるグリップ部100と、印刷開始の指示を受け付ける印刷開始ボタン101と、印刷装置1の移動を検出する移動検出部102と、印刷を実行する印刷部103と、被印刷媒体の表面を撮像する撮像部104と、を備える。グリップ部100を含む印刷装置1の筐体は、ユーザが手で持ちやすいように四角柱状に形成されている。
印刷開始ボタン101は、印刷装置1の側面に設けられた押圧ボタンであって、印刷開始の指示をユーザから受け付ける。ユーザは、印刷開始ボタン101を押圧してから所望の被印刷媒体上で印刷装置1を移動させると、被印刷媒体への印刷が実行される。逆に、印刷開始ボタン101を押圧せずに被印刷媒体上で印刷装置1を移動させても、印刷は実行されない。
移動検出部102は、印刷装置1の下部に設けられており、印刷装置1が被印刷媒体上を移動した際の印刷装置1の移動を検出する光学センサを備える。具体的に説明すると、移動検出部102は、被印刷媒体にレーザー光を照射し、被印刷媒体が反射したレーザー光を光学センサによって読み取り、読み取った光の変化に基づいて印刷装置1の移動量と移動の向きとを検出する。
印刷部103は、印刷装置1の下端部に設けられており、被印刷媒体上における装置本体の移動に合わせて、被印刷媒体に印刷対象の画像を印刷する印刷手段として機能する。
図2に示すように、印刷部103は、インクを充填したインクタンク103aと、インクタンク103aに充填されたインクを吐出する印刷ヘッド(インクジェットヘッド)103bと、を備える。インクタンク103aと印刷ヘッド103bとを合わせて、インクカートリッジと呼ぶ。インクカートリッジは、インクが無くなった場合又は異なる色で印刷する場合等、必要に応じてユーザによって交換される。
印刷ヘッド103bは、インクタンク103aに充填されたインクを吐出して、被印刷媒体に印刷を実行する印刷機構である。印刷ヘッド103bには、複数のノズルが第2方向に沿って配列されている。より具体的に、印刷ヘッド103bは、図3に示すように、第1方向に沿って配置された複数のノズルアレイ103dを備えている。各ノズルアレイ103dは、図示しない複数のノズルを備えている。各ノズルアレイ103dが備える複数のノズル内のインクは、ヒータによって加熱されることで気泡を生じ、生じた気泡によって、複数のノズルのそれぞれから被印刷媒体へ向けて(鉛直下向きに)インクが吐出される。印刷装置1の底面を被印刷媒体Pに接触させながら移動させた場合であっても、印刷ヘッド103bは被印刷媒体とは直接接触せず、印刷ヘッド103bと被印刷媒体とは一定の距離を保っている。このような原理によって、印刷ヘッド103bは、被印刷媒体に印刷対象の画像を印刷する。
図5に、印刷装置1で被印刷媒体Pに文字列「ABCDEFG」を印刷する場合の例を示す。図5に示すように、印刷の際、ユーザは、グリップ部100を把持して、印刷装置1の底面を被印刷媒体Pに接触させながら、図1において矢印で示す第2方向に向けて移動させる。すると、移動検出部102によって印刷装置1の移動が検出され、検出された移動に合わせて印刷部103の印刷ヘッド103bからインクが吐出される。その結果、印刷対象の画像が被印刷媒体Pに印刷される。
印刷ヘッド103bは、後述する印刷制御部103cの制御に従い、印刷制御部103cが設定した、300dpi、600dpi又は900dpiの何れかの解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体Pに印刷する。印刷ヘッド103bは、インクを吐出するノズルの数を調整することにより、印刷時の解像度を調整する。具体的に説明すると、印刷ヘッド103bは、インクを吐出するノズルの数を減らすことにより印刷時の解像度を下げ、インクを吐出するノズルの数を増やすことにより印刷時の解像度を上げる。
図1に戻って、撮像部104は、光学レンズと、光学レンズが光を集光することによって結像した被写体の光学像の電圧情報をデジタル画像データにアナログ/デジタル変換するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサと、を含み、被印刷媒体の表面を撮像する。
図6に、印刷装置1の電気的構成を示す。図6に示すように、印刷装置1は、CPU(Central Processing Unit:制御部)105と、ROM(Read Only Memory)106と、RAM(Random Access Memory)107と、ユーザインタフェース108と、通信部109と、撮像制御部110と、印刷制御部103cと、電源部111と、を備える。
CPU(制御部)105は、例えばマイクロプロセッサ等であって、様々な処理や演算を実行する中央演算処理部である。CPU105は、中央処理装置、中央演算装置又はプロセッサ等とも呼ばれる。CPU105は、命令やデータを転送するための伝送経路であるシステムバス112を介して印刷装置1の各部と接続され、印刷装置1全体を統括制御する。
ROM106は、CPU105が各種処理を実行するために使用する各種プログラム及びデータを格納している。CPU105は、ROM106に格納されているプログラム及びデータに従って動作する。ROM106は、例えば、後述するユーザインタフェース108の表示部に文字、記号及び絵文字等を表示するための表示用データを格納している。
また、ROM106は、印刷データを格納している。印刷データは、印刷対象の画像を表す画像データと共に、印刷サイズ等の情報を含むデータである。印刷データは、例えばPC(Personal Computer)又はスマートフォン等の外部機器(以下、「PC等」という。)において、予めインストールされたプリンタドライバを介してユーザからの操作指示を受け付けることによって、生成される。印刷装置1は、印刷データを、通信部109を介してPC等から予め取得し、ROM106に格納している。
また、ROM106は、図7に示す第1の解像度テーブルTBL1を格納している。第1の解像度テーブルTBL1は、後述する印刷制御部103cが印刷時の解像度を設定する際に参照するデータテーブルである。第1の解像度テーブルTBL1は、インク液滴の直径Rの範囲を示すデータと、印刷時の解像度を示すデータと、を互いに対応付けて含んでいる。印刷制御部103cが印刷時の解像度を設定する動作の詳細については、後述する。第1の解像度テーブルTBL1は、PC等においてユーザからの操作指示を受け付けることによって生成される。印刷装置1は、第1の解像度テーブルTBL1を、通信部109を介してPC等から予め取得し、ROM106に格納している。
RAM107は、CPU105のワークエリアとして機能する。RAM107は、CPU105が各種処理を実行することにより生成又は取得するデータを記憶する。CPU105は、RAM107にプログラム又はデータを一時的に書き込み、書き込んだプログラム又はデータを適宜参照しながら、各種処理を実行する。また、印刷装置1は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備える。このような不揮発性メモリ、ROM106及びRAM107を併せて記憶部又はメモリ等ともいう。
ユーザインタフェース108は、例えば入力キー、ボタン、スイッチ、タッチパッド又はタッチパネル等のような入力受付部と、LCD(Liquid Crystal Display)パネル又はLED(Light Emitting Diode)等の表示部と、を備える。ユーザインタフェース108は、入力受付部を介してユーザから各種の操作指示を受け付け、受け付けた操作指示をCPU105に送信する。また、ユーザインタフェース108は、各種の情報をCPU105から取得して、取得した情報を示す画像を表示部に表示する。
通信部109は、印刷装置1がPC等と通信するためのインタフェースである。通信部109は、例えばUSB(Universal Serial Bus)を介してPC等と通信する。或いは、通信部109は、例えばWi−Fi(Wireless Fidelity)等の無線LAN(Local Area Network)又はBluetooth(登録商標)等の無線通信を介してPC等と通信する。通信部109は、CPU105の制御の下、USB、無線LAN又はBluetooth等を介して、PC等から印刷データ及び第1の解像度テーブルTBL1を含む各種データを取得する。
印刷制御部103cは、ROM106に格納された第1の解像度テーブルTBL1を参照して、印刷時の解像度を、300dpi、600dpi又は900dpiのうち何れかに設定する。印刷制御部103cによる印刷時の解像度の設定の詳細については、後述する。
また、印刷制御部103cは、印刷時における印刷ヘッド103bからのインクの吐出を制御することにより、設定した解像度で印刷ヘッド103bに印刷対象の画像を印刷させる。具体的に、印刷制御部103cは、印刷時の解像度を設定すると、ROM106に格納されている印刷データを読み出し、印刷データが含む、印刷対象の画像を表す画像データの解像度を、設定した印刷時の解像度に従って調整する。印刷制御部103cは、解像度を調整した画像データを含む印刷データを、RAM107に格納する。移動検出部102によって印刷装置1の移動が検出されると、印刷制御部103cは、検出された移動に合わせて、RAM107に格納されている解像度を調整した印刷データの内容を印刷ヘッド103bに出力する。そして、印刷制御部103cは、内部に設けられたドライバIC(Integrated Circuit)によって印刷ヘッド103bの通電ドットを制御し、印刷ヘッド103bからインクを吐出させる。これにより、印刷が実行される。印刷制御部103cは、印刷ヘッド103bの通電ドットの制御を通じてインクを吐出するノズルの数を調整することにより、印刷ヘッド103bによる印刷の解像度を調整する。なお、インクタンク103a、印刷ヘッド103b及び印刷制御部103cを含む構成を印刷部103と呼ぶ。
電源部111は、バッテリ及び電圧検出器等を備え、各部に必要な電源を作り出して供給する。電源部111は、例えばグリップ部100の内部に設けられている。また、図示しないが、印刷装置1は、電源がオフの間も計時を継続するRTC(Real Time Clock)等の計時部を備える。
図8に、印刷装置1の機能構成を示す。図8に示すように、印刷装置1は、取得部10と、印刷部11と、を備える。CPU105は、ROM106に格納されたプログラムをRAM107に読み出して、そのプログラムを実行して制御することにより、これら各部として機能する。以下、各部の機能について、図4及び図7を参照しながら説明する。
取得部10は、被印刷媒体上のインクの拡散しやすさを示す拡散情報を取得する。
具体的に、取得部10は、被印刷媒体上におけるインクの滲みやすさを示す滲み情報を、拡散情報として取得する。滲み情報は、インクが被印刷媒体に浸透し、滲むことにより拡散する場合におけるインクの拡散しやすさを示しており、拡散情報に含まれる。
なお、本実施形態では、取得部10が、滲み情報を拡散情報として取得するものとして説明するものの、これは一例に過ぎない。取得部10は、被印刷媒体上におけるインクの拡散しやすさを示す任意の情報を拡散情報として取得できる。例えば、取得部10は、インクが、被印刷媒体に浸透することなく、被印刷媒体の表面上で広がることにより拡散する場合におけるインクの拡散しやすさを示す情報を、拡散情報として取得することもできる。
より具体的に、取得部10は、インク液滴の直径Rを滲み情報として取得する。上述したとおり、被印刷媒体上のインク液滴の直径Rが大きいほど、この被印刷媒体上においてインクが滲みやすいことから、インク液滴の直径Rは、インクの滲みやすさを示している。
具体的に説明すると、取得部10は、印刷対象の画像の印刷に先立って、印刷部11を制御し、印刷制御部103cを介して印刷ヘッド103bを制御させ、被印刷媒体へインクの液滴を吐出させる。上述したとおり、被印刷媒体へ吐出されたインクの液滴は、被印刷媒体上で滲み、図4に示すように、被印刷媒体上で円状の領域Cを占めるに至る。取得部10は、撮像制御部110を介して撮像部104を制御し、この円状の領域Cを表す画像を撮像させる。取得部10は、撮像部104が撮像した画像が表す円状の領域Cの直径、すなわちインク液滴の直径Rを、滲み情報として取得する。上述したとおり、インク液滴の直径Rは、この円状の領域Cのサイズを示す情報である。なお、撮像部104が撮像した画像に複数の円が含まれている場合、最も大きい円の直径を、インク液滴の直径Rとして取得する。或いは、各円の直径の平均値、最頻値又は中央値をインク液滴の直径Rとして取得してもよい。
印刷部11は、インクを被印刷媒体に対して吐出することにより、取得部10が取得した滲み情報が示すインクの滲みやすさに応じた解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷する。具体的に、印刷部11は、滲み情報が示すインクの滲みやすさが大きいほど低い解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷する。
具体的に説明すると、印刷部11は、印刷制御部103cを制御し、ROM106に格納されている図7の第1の解像度テーブルTBL1において、取得部10が滲み情報として取得したインク液滴の直径Rが属する範囲を示すデータに対応付けられているデータが示す解像度を印刷時の解像度として設定させる。
印刷部11は、印刷制御部103cを介して印刷ヘッド103bを制御し、印刷制御部103cが設定した解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷させる。具体的に説明すると、印刷制御部103cは、印刷部11の制御に従い、ROM106に格納されている印刷データを読み出し、印刷データが含む、印刷対象の画像を表す画像データの解像度を、設定した解像度に従って調整する。移動検出部102によって印刷装置1の移動が検出されると、印刷制御部103cは、印刷部11の制御に従って、検出された移動に合わせて、解像度を調整した印刷データの内容を印刷ヘッド103bに出力し、印刷ヘッド103bからインクを吐出させる。これにより、印刷制御部103cが設定した解像度で印刷対象の画像が被印刷媒体に印刷される。
図7に示すように、第1の解像度テーブルTBL1においては、より大きなインク液滴の直径Rを示すデータに、より低い解像度を示すデータが対応付けられている。インク液滴の直径Rが大きいということは、被印刷媒体上においてインクが滲みやすいことを意味している。従って、印刷部11は、印刷制御部103cに第1の解像度テーブルTBL1を参照して解像度を決定させることにより、滲み情報が示すインクの滲みやすさが大きいほど低い解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷させることができる。
一方、第1の解像度テーブルTBL1においては、より小さなインク液滴の直径Rを示すデータに、より高い解像度を示すデータが対応付けられている。インク液滴の直径Rが小さいということは、被印刷媒体上においてインクが滲みにくいことを意味している。このため、印刷部11は、印刷制御部103cに第1の解像度テーブルTBL1を参照して解像度を決定させることにより、滲み情報が示すインクの滲みやすさが小さいほど高い解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷させることができる。
取得部10の機能は、CPU105が、撮像制御部110及び撮像部104と協働することによって実現される。印刷部11の機能は、CPU105が、印刷部103と協働することによって実現される。
以上のような手動型の印刷装置1において実行される印刷処理の流れについて、図9に示すフローチャートを参照して、説明する。
印刷装置1は、通信部109を介し、PC等から印刷データを予め取得し、ROM106へ格納している。
印刷の実行を所望するユーザが、印刷装置1の電源を投入すると、印刷装置1のCPU105は、図9のフローチャートに示す印刷処理を開始する。
まず、CPU105は、印刷開始ボタン101が押圧されたか否かを判別する(ステップS101)。印刷開始ボタン101が押圧されていないと判別すると(ステップS101;NO)、処理はステップS101へ戻り、印刷開始ボタン101の押圧を待機する。
ユーザは、印刷を開始するための手順として、印刷開始ボタン101を押圧し、その後、印刷装置1の底面を被印刷媒体Pに接触させながら、装置本体を第1方向へスライドさせる。
これに応答して、印刷開始ボタン101が押圧されたと判別し(ステップS101;YES)、取得部10が、印刷部11を制御して、被印刷媒体Pへインクを吐出させる(ステップS102)。具体的に説明すると、印刷部11は、取得部10の制御に従い、印刷制御部103cを介して印刷ヘッド103bを制御し、被印刷媒体Pへインクを吐出させる。
取得部10は、撮像制御部110を介して撮像部104を制御し、ステップS102で吐出されたインクが被印刷媒体P上で滲むことにより占めるに至った円状の領域Cを表す画像を撮像させる(ステップS103)。取得部10は、ステップS103で撮像した画像が表す円状の領域Cの直径であるインク液滴の直径Rを滲み情報として取得する(ステップS104)。
印刷部11は、印刷制御部103cを制御し、ステップS104で滲み情報として取得したインク液滴の直径Rに対応する印刷時の解像度を設定させる(ステップS105)。具体的に説明すると、印刷部11は、印刷制御部103cを制御し、ROM106に格納されている図7の第1の解像度テーブルTBL1において、取得部10が滲み情報として取得したインク液滴の直径Rを示すデータに対応付けられているデータが示す解像度を印刷時の解像度として設定させる。
印刷部11は、印刷制御部103cを介して印刷ヘッド103bを制御し、ステップS105で設定した解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷し(ステップS106)、印刷処理を終了する。具体的に説明すると、印刷制御部103cは、印刷部11の制御に従い、ROM106に格納されている印刷データを読み出し、印刷データが含む、印刷対象の画像を表す画像データの解像度を、ステップS105で設定した解像度に従って調整する。移動検出部102によって印刷装置1の移動が検出されると、印刷制御部103cは、印刷部11の制御に従って、検出された移動に合わせて、解像度を調整した印刷データの内容を印刷ヘッド103bに出力し、印刷ヘッド103bからインクを吐出させる。これにより、ステップS105で設定した解像度で印刷対象の画像が被印刷媒体に印刷される。
以上説明したように、印刷装置1は、滲み情報が示す被印刷媒体上におけるインクの滲みやすさに応じて異なる解像度で印刷対象の画像を印刷する。具体的に説明すると、印刷装置1は、滲み情報が示すインクの滲みやすさが大きい被印刷媒体に低解像度で印刷対象の画像を印刷する。これにより、印刷装置1は、被印刷媒体上においてインクが滲むことにより印刷対象の画像が不鮮明に印刷されてしまうことを抑制する。また、低解像度で印刷することにより、高解像度で印刷した場合よりも、被印刷媒体へ吐出されるインクの量及びノズルの制御に要する電力を低減することができる。すなわち、印刷装置1は、インクの滲みやすい被印刷媒体に対する高解像度の印刷を制限することにより、インク及び電力の浪費を防止している。
インクが滲むことにより印刷対象の画像が不鮮明に印刷されてしまうことを抑制する方法として、全ての被印刷媒体に低解像度で印刷対象の画像を印刷することも考えられる。しかし、この方法では、インクが滲みにくく、本来は高解像度で印刷対象の画像を印刷することができる被印刷媒体にまで、低解像度で印刷対象の画像が印刷されてしまう。
これに対し、印刷装置1は、滲み情報が示すインクの滲みやすさが小さい被印刷媒体に高解像度で印刷対象の画像を印刷する。すなわち、印刷装置1は、被印刷媒体上においてインクが滲むことにより印刷対象の画像が不鮮明に印刷されてしまう可能性が低い場合には、高解像度で印刷対象の画像を印刷する。
すなわち、印刷装置1は、拡散情報である滲み情報に応じた解像度で印刷を行うことにより、被印刷媒体に応じた適切な印刷を行うことができる。
以上に本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態において、印刷装置1の取得部10は、被印刷媒体へ吐出されたインクが、被印刷媒体上で滲むことにより占めるに至った円状の領域Cの直径を、滲み情報として取得するものとして説明したが、これは一例に過ぎない。取得部10は、この円状の領域Cの面積を含む、円状の領域Cのサイズを示す任意の情報を滲み情報として取得することができる。また、被印刷媒体へ吐出されたインクの液滴が、被印刷媒体上で滲むことにより、円以外の形状を有する領域を占めるに至った場合、取得部10は、この領域のサイズを示す任意の情報を、滲み情報として取得することができる。
また、上記実施形態では、印刷装置1は、ユーザが手に持って被印刷媒体上を移動させることにより印刷を行う手動型印刷装置であるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、印刷装置1は、任意の種類の印刷装置であってよい。例えば、印刷装置1は、据置型印刷装置であってもよいし、被印刷媒体上で装置本体を移動させる移動機構を備え、装置本体が移動機構によって被印刷媒体上で移動されることに合わせて印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷する、いわゆる自走式印刷装置であってもよい。
また、上記実施形態では、印刷装置1は、ノズル内のインクをヒータによって加熱することにより被印刷媒体へ吐出する、いわゆるサーマル方式のインクジェットプリンタであるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、印刷装置1は、任意の種類のインクジェットプリンタであってよい。例えば、印刷装置1は、ピエゾ素子の変形を利用してノズル内のインクを被印刷媒体へ吐出する、いわゆるピエゾ方式のインクジェットプリンタであってもよい。この態様によれば、印刷装置1は、印刷制御部103cが設定した解像度に応じて、ノズル毎に噴出するインクの液量を調整することができるため、サーマル方式を用いた場合よりも一層効果的にインクの使用効率を向上させることができる。
また、上記実施形態において、印刷装置1は、インク液滴の直径Rを滲み情報として取得した。しかし、これは一例に過ぎず、印刷装置1は、被印刷媒体上におけるインクの滲みやすさを示す任意の情報を滲み情報として取得することができる。以下、印刷装置1が表面品質値を滲み情報として取得する第1変形例と、印刷装置1が被印刷媒体の材質を示す情報を滲み情報として取得する第2変形例と、について説明する。
(第1変形例)
第1変形例に係る印刷装置1が備える取得部10は、表面品質値を滲み情報として取得する。上述したとおり、被印刷媒体の表面品質値が大きいほど、この被印刷媒体上においてインクは滲みにくいことから、表面品質値は、インクの滲みやすさを示している。取得部10は、被印刷媒体の表面品質値を、移動検出部102から取得する。
移動検出部102は、上記実施形態においてと同様に印刷装置1の移動を検出すると共に、表面品質値を取得する。具体的に説明すると、移動検出部102は、被印刷媒体の表面にレーザー光を照射し、被印刷媒体の表面にある凹凸によって反射されたレーザー光の間の干渉を光学センサによって読み取ることにより、被印刷媒体の表面の滑らかさを示す表面品質値を取得する。
本変形例において、ROM106は、図7に示す第1の解像度テーブルTBL1の代わりに、図10に示す第2の解像度テーブルTBL2を予めPC等から取得し、格納している。第2の解像度テーブルTBL2は、表面品質値の範囲を示すデータと、印刷時の解像度を示すデータと、を互いに対応付けて含んでいる。
印刷部11は、印刷制御部103cを制御し、第2の解像度テーブルTBL2において、取得部10が滲み情報として取得した表面品質値が属する範囲を示すデータに対応付けられているデータが示す解像度を印刷時の解像度として設定させる。
図10に示すように、第2の解像度テーブルTBL2においては、より小さな表面品質値を示すデータに、より低い解像度を示すデータが対応付けられている。表面品質値が小さいということは、被印刷媒体の表面が粗く、被印刷媒体上においてインクが滲みやすいことを意味している。従って、印刷部11は、印刷制御部103cに第2の解像度テーブルTBL2を参照して解像度を決定させることにより、滲み情報が示すインクの滲みやすさが大きいほど低い解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷させることができる。
一方、第2の解像度テーブルTBL2においては、より大きな表面品質値を示すデータに、より高い解像度を示すデータが対応付けられている。表面品質値が大きいということは、被印刷媒体の表面が滑らかであり、被印刷媒体上においてインクが滲みにくいことを意味している。このため、印刷部11は、印刷制御部103cに第2の解像度テーブルTBL2を参照して解像度を決定させることにより、滲み情報が示すインクの滲みやすさが小さいほど高い解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷させることができる。
以上説明したように、本変形例に係る印刷装置1は、滲み情報である表面品質値に応じた解像度で印刷を行うことにより、被印刷媒体に応じた適切な印刷を行うことができる。
(第2変形例)
第2変形例に係る印刷装置1が備える取得部10は、被印刷媒体の材質を示す情報を滲み情報として取得する。上記の表1に示すとおり、被印刷媒体上におけるインクの滲みやすさは、被印刷媒体の材質に依存することから、被印刷媒体の材質を示す情報は、インクの滲みやすさを示している。
本変形例において、ROM106は、図11に示す判別テーブルTBLiを予めPC等から取得し、格納している。判別テーブルTBLiは、被印刷媒体の材質を示すデータと、各被印刷媒体の表面を表す画像データと、を互いに対応付けて含んでいる。
取得部10は、撮像制御部110を介して撮像部104を制御し、被印刷媒体の表面を表す画像を撮像させる。取得部10は、判別テーブルTBLiが含む画像データのうち、撮像部104が撮像した画像と最も類似した画像データに対応付けられた被印刷媒体の材質を示すデータを、滲み情報として取得する。
本変形例において、ROM106は、さらに、図7に示す第1の解像度テーブルTBL1の代わりに、図12に示す第3の解像度テーブルTBL3を予めPC等から取得し、格納している。第3の解像度テーブルTBL3は、被印刷媒体の材質を示すデータと、印刷時の解像度を示すデータと、を互いに対応付けて含んでいる。
印刷部11は、印刷制御部103cを制御し、第3の解像度テーブルTBL3において、取得部10が滲み情報として取得した被印刷媒体の材質を示すデータに対応付けられているデータが示す解像度を印刷時の解像度として設定させる。
図12に示すように、第3の解像度テーブルTBL3においては、よりインクが滲みやすい材質を示すデータに、より低い解像度を示すデータが対応付けられている。従って、印刷部11は、印刷制御部103cに第3の解像度テーブルTBL3を参照して解像度を決定させることにより、滲み情報が示すインクの滲みやすさが大きいほど低い解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷させることができる。
一方、第3の解像度テーブルTBL3においては、よりインクが滲みにくい材質を示すデータに、より高い解像度を示すデータが対応付けられている。このため、印刷部11は、印刷制御部103cに第3の解像度テーブルTBL3を参照して解像度を決定させることにより、滲み情報が示すインクの滲みやすさが小さいほど高い解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷させることができる。
以上説明したように、本変形例に係る印刷装置1は、滲み情報である被印刷媒体の材質に応じた解像度で印刷を行うことにより、被印刷媒体に応じた適切な印刷を行うことができる。なお、上記の変形例では、被印刷媒体の材質を示す情報を、被印刷媒体の表面の画像に基づいて取得するものとして説明したが、これは一例に過ぎない。印刷装置1は、任意の方法により被印刷媒体の材質を示す情報を取得できる。例えば、印刷装置1は、被印刷媒体の静電容量や電気抵抗率を測定することにより、被印刷媒体の材質を特定してもよい。
上記実施形態、上記第1変形例及び上記第2変形例は、互いに任意の方法で組み合わせることができる。
例えば、印刷装置1は、上記実施形態、上記第1変形例及び上記第2変形例の方法を全て組み合わせ、インク液滴の直径Rと、表面品質値と、被印刷媒体の材質と、を滲み情報として取得し、この滲み情報に応じた解像度で印刷対象の画像を被印刷媒体に印刷することができる。
あるいは、印刷装置1は、上記実施形態、上記第1変形例及び上記第2変形例のうち一の方法により印刷を実行できないと判別した場合に、上記実施形態、上記第1変形例及び上記第2変形例のうち他の方法によって印刷を実行することもできる。
例えば、上記実施形態の方法では、印刷対象の画像の印刷に先立って被印刷媒体へインクを吐出することにより、滲み情報を取得した。印刷装置1は、上記実施形態の方法で印刷を行うにあたって、被印刷媒体上のスペースを検出し、滲み情報を取得するためのインクの吐出を行うために必要なスペースが被印刷媒体上に存在するか否かを判別することとすればよい。インクの吐出に必要なスペースが被印刷媒体上に存在しないと判別した場合、上記実施形態の方法により印刷を行うことはできないものの、印刷装置1は、上記変形例1又は上記変形例2の方法により印刷を行うことができる。
また、上記実施形態では、印刷装置1は、印刷データを、通信部109を介してPC等から予め取得し、ROM106に格納しているものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎない。印刷データは、任意の方法により取得できる。例えば、印刷装置1は、ユーザインタフェース108の入力受付部を介して印刷データの内容の直接入力を受け付け、入力された印刷データをROM106に格納しておくこともできる。
また、上記実施形態では、印刷装置1において、CPU105がROM106に記憶されたプログラムを実行することによって、取得部10及び印刷部11のそれぞれとして機能した。しかしながら、本発明において、印刷装置1は、CPUの代わりに、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、各種制御回路等の専用のハードウェアを備え、専用のハードウェアが、取得部10及び印刷部11のそれぞれとして機能してもよい。この場合、各部の機能それぞれを個別のハードウェアで実現してもよいし、各部の機能をまとめて単一のハードウェアで実現してもよい。また、各部の機能のうち、一部を専用のハードウェアによって実現し、他の一部をソフトウェア又はファームウェアによって実現してもよい。
また、上記実施形態では、印刷装置1自身が備えるCPU105が取得部10及び印刷部11のそれぞれとして機能したものの、これは一例に過ぎない。印刷装置1の外部のプロセッサが、印刷装置1の各部を遠隔制御することにより、取得部10及び印刷部11の各部の機能を実現してもよい。この場合、外部のプロセッサは、通信部109を介して印刷装置1の各部に指令を送出することにより遠隔制御を行い、取得部10及び印刷部11の各部の機能を実現させる。
なお、本発明に係る機能を実現するための構成を予め備えた印刷装置として提供できることはもとより、プログラムの適用により、既存の情報処理装置等を、本発明に係る印刷装置として機能させることもできる。すなわち、上記実施形態で例示した印刷装置1による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の情報処理装置等を制御するCPU等が実行できるように適用することで、本発明に係る印刷装置1として機能させることができる。
また、このようなプログラムの適用方法は任意である。プログラムを、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して適用できる。さらに、プログラムを搬送波に重畳し、インターネットなどの通信媒体を介して適用することもできる。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にプログラムを掲示して配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OS(Operating System)の制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とが含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
被印刷媒体上におけるインクの拡散しやすさを示す拡散情報を取得する取得手段と、
インクを前記被印刷媒体に対して吐出することにより、前記拡散情報が示すインクの拡散しやすさに応じた解像度で印刷対象の画像を前記被印刷媒体に印刷する印刷手段と、
を備える
ことを特徴とする印刷装置。
(付記2)
前記インクの拡散しやすさは、前記インクの滲みやすさを含み、
前記拡散情報は、滲み情報を含むことを特徴とする付記1に記載の印刷装置。
(付記3)
前記印刷手段は、前記滲み情報が示すインクの滲みやすさが大きいほど低い解像度で前記印刷対象の画像を前記被印刷媒体に印刷する
ことを特徴とする付記2に印刷装置。
(付記4)
前記取得手段は、
前記印刷手段を制御することにより前記被印刷媒体へインクを吐出させ、
前記被印刷媒体へ吐出されたインクが、前記被印刷媒体上で滲むことにより前記被印刷媒体上で占めるに至った領域のサイズを示す情報を前記滲み情報として取得する
ことを特徴とする付記2又は3に記載の印刷装置。
(付記5)
前記取得手段は、前記被印刷媒体の表面の滑らかさを示す表面品質値を前記滲み情報として取得する
ことを特徴とする付記2乃至4のうち何れか一つに記載の印刷装置。
(付記6)
前記取得手段は、前記被印刷媒体の材質を示す情報を前記滲み情報として取得する
ことを特徴とする付記2乃至5のうち何れか一つに記載の印刷装置。
(付記7)
被印刷媒体上におけるインクの拡散しやすさを示す拡散情報を取得する取得ステップと、
インクを前記被印刷媒体に対して吐出することにより、前記拡散情報が示すインクの拡散しやすさに応じた解像度で印刷対象の画像を前記被印刷媒体に印刷する印刷ステップと、
を含む
ことを特徴とする印刷方法。
(付記8)
コンピュータを、
被印刷媒体上におけるインクの拡散しやすさを示す拡散情報を取得する取得手段、
インクを前記被印刷媒体に対して吐出することにより、前記拡散情報が示すインクの拡散しやすさに応じた解像度で印刷対象の画像を前記被印刷媒体に印刷する印刷手段、
として機能させる
ことを特徴とするプログラム。