JP2017170383A - 二酸化炭素吸収剤および二酸化炭素の回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】二酸化炭素の吸収速度に優れた、新規かつ改良された二酸化炭素吸収剤および二酸化炭素の回収方法の提供。【解決手段】水と、アミン化合物と、式(I)又は(II)で表される触媒とを含む二酸化炭素吸収剤とその使用。(R1はアリール基、複素環式基、脂肪族炭化水素基又は水酸基;R2はアルキル基;Ma+は2又は3価の金属イオン)【選択図】なし

Description

本発明は、二酸化炭素吸収剤および二酸化炭素の回収方法に関する。
近年、人類の社会活動に付随する二酸化炭素やメタンといった温室効果ガス排出量の急激な増加が地球温暖化の原因の一つに挙げられている。特に、二酸化炭素は温室効果ガスの中でも最も主要なものである。そして、2005年に発行された京都議定書に従った、二酸化炭素排出量削減へ向けての対策が急務となっている。
石炭、重油、天然ガス等を燃料とする火力発電所、製鉄所の高炉、セメント工場のキルン、製造所のボイラー等から排出される混合ガスには、大量の二酸化炭素が含まれている。今日、このような施設から排出される混合ガスを対象にして、当該混合ガスに含まれる二酸化炭素を分離回収し、圧縮して、輸送の後、圧入するという一連の二酸化炭素分離回収貯留(Carbon dioxide Capture and Storage、CCS)技術が、化石燃料に代わる代替エネルギー開発までの繋ぎ(ブリッジング)技術として注目されている。
この貯留技術を実用化するためには、可能な限りの低コスト化が要求される。また、現在、二酸化炭素の分離回収、圧縮、輸送、圧入の一連の工程の中では、二酸化炭素の分離回収に要するコストが二酸化炭素分離回収貯留に係わる総コストの60%以上を占めていることから、この二酸化炭素分離回収コストを低減するための技術開発が重要となる。
そのため近年では、発電所や製鉄所から排出される二酸化炭素含有ガスを対象として、アミン化合物の水溶液を主成分とする化学吸収法による二酸化炭素分離回収の技術開発が精力的に推進されている。化学吸収法の二酸化炭素分離回収コストの過半は、分離回収に要する熱エネルギーのコストが占めている。その分離回収エネルギーは吸収液の特性によってほぼ決まる。すなわち二酸化炭素が吸収液に吸収され、吸収液から放散される際に必要なエネルギーが、分離回収エネルギーの大部分を占めている。したがって、吸収液の改良による分離回収エネルギーの低減が大きな課題となっている。
特許文献1には、所定の金属錯体と第3級アミンとを含む水溶液がCO吸収剤として開示されている。
非特許文献1、2では、ホウ酸を用いた水溶液中における二酸化炭素の吸収についての検討が行われている。
特開2009−226251号公報
Energy Procedia 1, 1075-1081 (2009) Environ Sci. Technol. 45, 4802-4807 (2011)
しかし、従来知られている二酸化炭素吸収剤は、二酸化炭素の吸収速度が十分でなく、実用性が十分でなかった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、二酸化炭素の吸収速度に優れた、新規かつ改良された二酸化炭素吸収剤および二酸化炭素の回収方法を提供することにある。
本発明者らは、上述した課題を解決すべく鋭意検討した結果、アミン化合物と、水と、所定の触媒を組み合わせると二酸化炭素の吸収速度を増加させることができるという知見を得、かかる知見に基づき更なる検討を行った結果、以下に示す本発明に想到した。
上記のような知見に基づき完成された本発明の要旨は、以下の通りである。
(1) 水と、
アミン化合物と、
触媒と、を含み、
前記触媒は、下記式(I)または(II)
Figure 2017170383
Figure 2017170383
式中
は、出現毎に独立して、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環式基、置換もしくは無置換かつ直鎖状、分岐状もしくは環状の脂肪族炭化水素基または水酸基であり、
は、出現毎に独立して、置換または無置換の直鎖状または分岐状アルキル基であり、
a+は、a価の金属イオンであり、
aは、2または3である、
で表される化合物から選択される1種以上を含む、二酸化炭素吸収剤。
(2) Rは、出現毎に独立して、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基または水酸基である、(1)に記載の二酸化炭素吸収剤。
(3) Rは、出現毎に独立して、置換もしくは無置換のフェニル基、ピリジル基、フリル基もしくはチエニル基、または水酸基である、(1)または(2)に記載の二酸化炭素吸収剤。
(4) 下記式(I−1)〜(I−10)
Figure 2017170383
で表される化合物から選択される1種以上を含む、(1)〜(3)のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
(5) Rは、出現毎に独立して、ハロゲン原子によって置換されたまたは無置換の鎖状または分岐状アルキル基である、(1)〜(4)のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
(6) Rは、出現毎に独立して、モノ、ジもしくはトリフルオロメチル基、モノ、ジ、トリ、テトラもしくはペンタフルオロエチル基、メチル基、またはエチル基である、(1)〜(5)のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
(7) Ma+は、Cu2+、Al3+またはFe3+である、(1)〜(6)のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
(8) 前記触媒を、0.010〜15質量%含む、(1)〜(7)のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
(9) 前記アミン化合物は、2級または3級アミン化合物を含む、(1)〜(8)のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
(10) 前記アミン化合物は、2−イソプロピルアミノエタノールを含む、(1)〜(9)のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
(11) 二酸化炭素吸収剤と二酸化炭素を接触させて前記二酸化炭素を前記二酸化炭素吸収剤に吸収させる工程を有し、
前記二酸化炭素吸収剤は、水と、アミン化合物と、触媒と、を含み、
前記触媒は、下記式(I)または(II)
Figure 2017170383
Figure 2017170383
式中
は、出現毎に独立して、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環式基、置換もしくは無置換かつ直鎖状、分岐状もしくは環状の脂肪族炭化水素基または水酸基であり、
は、出現毎に独立して、置換または無置換の直鎖状または分岐状アルキル基であり、
a+は、a価の金属イオンであり、
aは、2または3である、
で表される化合物から選択される1種以上を含む、二酸化炭素の回収方法。
(12) さらに、前記二酸化炭素を吸収した前記二酸化炭素吸収剤から前記二酸化炭素を放散させることにより、前記二酸化炭素を回収する工程を有する、(11)に記載の二酸化炭素の回収方法。
以上説明したように本発明によれば、二酸化炭素の吸収速度に優れた、新規かつ改良された二酸化炭素吸収剤および二酸化炭素の回収方法を提供することができる。
本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤における、仮定される二酸化炭素の吸収機構を示す反応スキームである。
以下に本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<1.二酸化炭素吸収剤>
まず、本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤について説明する。
本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤は、水と、アミン化合物と、触媒と、を含む。
[1−1]触媒
まず、触媒について説明する。本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤は、触媒として、下記式(I)または(II)で表される化合物から選択される1種以上を含む。
Figure 2017170383
Figure 2017170383
式中
は、出現毎に独立して、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環式基、置換もしくは無置換かつ直鎖状、分岐状もしくは環状の脂肪族炭化水素基または水酸基であり、
は、出現毎に独立して、置換または無置換の鎖状または分岐状アルキル基であり、
a+は、a価の金属イオンであり、
aは、2または3である。
上述したような触媒は、水分子から水酸化物イオン(OH)を生成させる機能を有する。生成した水酸化物イオンは、触媒に付着した状態にて安定的に存在することができ、周囲の二酸化炭素と反応して炭酸水素イオン(HCO )となる。なお、生じた炭酸水素イオンは、触媒から脱離して、二酸化炭素吸収剤中に溶解する。上述した触媒は、このような一連の反応を促進させ、結果として二酸化炭素吸収剤による二酸化炭素の吸収の速度を向上させる。
上記式(I)中、上述したように、Rは、出現毎に独立して、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環式基、置換もしくは無置換かつ直鎖状、分岐状もしくは環状の脂肪族炭化水素基または水酸基である。
アリール基としては、例えば、フェニル基等の単環式芳香族基、ビフェニル基、ターフェニル基等の非縮合多環式芳香族基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等の縮合多環式芳香族基等を挙げることができる。上述した中でもフェニル基等の単環式芳香族基が好ましい。アリール基の環形成炭素数は、特に限定されず、例えば6〜40、好ましくは6〜12であることができる。
における複素環式基としては、ヘテロアリール基(芳香族複素環式基)および非芳香族複素環式基が挙げられる。
ヘテロアリール基としては、例えば、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、フリル基、ピラニル基、チエニル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリル基およびイソキノリル基などの単環式ヘテロアリール基、ならびに、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基等の多環式ヘテロアリール基を挙げることができる。ヘテロアリール基の環形成炭素原子数は、特に限定されないが、好ましくは5〜30であり、より好ましくは5〜12である。
非芳香族複素環式基としては、例えば、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、オキソラニル基、チオラニル基、オキサニル基、チアニル基、等の単環式基や各種他環式基が挙げられる。上述した非芳香族複素環式基の環形成炭素数は、特に限定されず、例えば、3〜30、好ましくは3〜12、より好ましくは4〜6である。
における直鎖状、分岐状または環状の脂肪族炭化水素基としては、直鎖状または分岐状のアルキル基、アルケニル基およびアルキニル基等の脂肪族鎖状炭化水素基ならびにシクロアルキル基、シクロアルケニル基およびシクロアルキニル基等の脂肪族環状炭化水素基が挙げられる。
直鎖状または分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の直鎖状アルキル基およびイソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の分岐状アルキル基が挙げられる。上記アルキル基の炭素数は、特に限定されず、例えば、1〜12、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4である。
直鎖状または分岐状のアルケニル基としては、例えば、エテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、1−ペンテニル、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、4−メチル−3−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、1−ヘプテニル基、1−オクテニル基等が挙げられる。上記アルケニル基の炭素数は、特に限定されず、例えば、2〜12、好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4である。
直鎖状または分岐状のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、2−ヘキシニル基、3−ヘキシニル基、4−ヘキシニル基、5−ヘキシニル基、1−ヘプチニル基、1−オクチニル基等が挙げられる。上記アルキニル基の炭素数は、特に限定されず、例えば、2〜12、好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4である。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の単環式基や、ビシクロヘキシル、テルシクロヘキシル基等の多環式基が挙げられる。
シクロアルケニル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、1,3−または1,4−シクロヘキサジエニル基、1,5−シクロオクタジエニル基等の単環式基や、ビシクロヘキシル基、テルシクロヘキシル基等の多環式基が挙げられる。
上述した脂肪族環状炭化水素基の環形成炭素数は、特に限定されず、例えば、3〜30、好ましくは3〜12、より好ましくは4〜6である。
における各基に置換可能な基としては、特に限定されず、ヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖状または分岐状の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜4のトリアルキルシリル基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素原子数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、アルケニルオキシ基もしくはアルキニルオキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。上述した中でも、ハロゲン原子、特にフッ素原子が好ましい。なお、脂肪族炭化水素基としては、上記に例示した各基が挙げられ、さらに、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基としては、それぞれ、上述したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基にオキシ基(−O−)が付加したものが挙げられる。
さらに、直鎖状または分岐状の脂肪族炭化水素の置換基としては、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環式基を挙げることができる。なお、置換基としてのアリール基、複素環式基としては、上述した各基を用いることができる。
上述した中でも、Rは、互いに独立して、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基または水酸基であることが好ましく、置換もしくは無置換のフェニル基、ピリジル基、フリル基もしくはチエニル基または水酸基であることがより好ましい。
また、複数のRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、式(I)で表される化合物における1つ、または2つ、または3つのRは、水酸基であることができる。
以上説明した式(I)の好ましい具体例を以下の式(I−1)〜(I−10)として示す。
Figure 2017170383
なお、触媒は、式(I)で表される化合物を1種のみ含んでもよいし、複数種含んでもよい。例えば、上記式(I−1)〜(I−10)で表される化合物から選択される1種または2種以上を含んでもよい。
また、上記式(II)において、Rは、互いに独立して、置換または無置換の直鎖状または分岐状アルキル基である。
直鎖状または分岐状アルキル基としては、例えば、上述したRにおいて説明したものと同様のものを用いることができる。また、上記直鎖状または分岐状アルキル基に置換可能な置換基としても、上述したRにおいて説明したものと同様のものを用いることができる。
特に、Rは、互いに独立して、ハロゲン原子によって置換されたまたは無置換の鎖状または分岐状アルキル基であることが好ましく、モノ、ジもしくはトリフルオロメチル基、モノ、ジ、トリ、テトラもしくはペンタフルオロエチル基、メチル基、またはエチル基であることがより好ましい。
また、複数のRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
a+は、a価の金属イオンである。このような金属イオンとしては、例えば、Mg2+、Ca2+、Zn2+、Fe2+、Fe3+、Co2+、Co3+、Cu2+、Pd2+、Sr2+、V2+、Ra2+、Be2+、Cd2+、Hg2+、Al3+等が挙げられる。上述し中でも、Cu2+、Al3+、Zn2+またはFe3+が好ましい。
以上説明した式(II)の好ましい具体例を以下の式(II−1)〜(II−4)として示す。
Figure 2017170383
なお、触媒は、式(II)で表される化合物を1種のみ含んでもよいし、複数種含んでもよい。例えば、上記式(II−1)〜(II−4)で表される化合物から選択される1種または2種以上を含んでもよい。
また、触媒は、1種以上の式(I)で表される化合物と、1種以上の式(II)で表される化合物とを同時に含んでもよい。
また、二酸化炭素吸収剤は、上述した式(I)または(II)で表される化合物以外の触媒を含んでいてもよい。
二酸化炭素吸収剤は、上述した触媒を、例えば0.010〜15質量%、好ましくは0.050〜10質量%、より好ましくは0.10〜7質量%含む。これにより、二酸化炭素吸収剤により十分な吸収速度で二酸化炭素が吸収されることができる。また、二酸化炭素吸収剤の粘性、発泡性、液性等を適切なものとすることができる。
また、二酸化炭素吸収剤は、上述した触媒を、例えば0.010〜1.0mol/L、好ましくは0.020〜0.50mol/L、より好ましくは0.050〜0.20mol/L含む。これにより、二酸化炭素吸収剤による二酸化炭素の吸収速度を特に大きなものとすることができる。
[1−2]アミン化合物
次に、アミン化合物について説明する。本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤は、上述したように、アミン化合物を含む。アミン化合物は、二酸化炭素吸収剤中において、水素イオンを受け取ることによりカチオン(アンモニウムカチオン)となり、対イオンとして二酸化炭素由来の炭酸水素イオンを安定化させる。本実施形態において用いることのできるアミン化合物は特に限定されず、一級、二級または三級アミン化合物のいずれをも用いることができる。
より具体的には、一級アミン化合物としては、特に限定されないが、例えば、モノエタノールアミン(MEA)、ジグリコールアミン(DGA)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、2−アミノ−1−プロパノール等の一級アルカノールアミンが挙げられる。
二級アミン化合物としては、特に限定されないが、例えば、2−メチルアミノエタノール(MAE)、2−エチルアミノエタノール(EAE)、N−n−プロピルアミノエタノール、2−イソプロピルアミノエタノール(IPAE)、N−n−ブチルアミノエタノール、N−イソブチルアミノエタノール、3−エチルアミノ−1−プロパノール、3−n−プロピルアミノ−1−プロパノール、3−イソプロピルアミノ−1−プロパノール、3−n−ブチルアミノ-1-プロパノール、3−イソブチルアミノ−1−プロパノール、ジエタノールアミン(DEA)、ジイソプロパノールアミン(DIPA)等の二級アルカノールアミンが挙げられる。
三級アミン化合物としては、特に限定されないが、例えば、N−メチルジエタノールアミン(MDEA)、トリエタノールアミン(TEA)等の三級アルカノールアミンおよびN,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサン(TMDAH)、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノブタン(TMDAB)、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル(BDER)等の三級アルキルアミンが挙げられる。
なお、二酸化炭素吸収剤は、上述したアミン化合物を、1種または2種以上含むことができる。
上述した中でも、二酸化炭素吸収剤は、二級アミン化合物および/または三級アミン化合物を含むことが好ましい。一般に、二酸化炭素のアミン化合物との反応は発熱反応であり、一方で、アミン化合物からの二酸化炭素の離脱反応は吸熱反応である。したがって、上記吸熱反応時に必要な熱量を低減できれば、分離回収エネルギーを低減することができる。そして、二級アミン化合物および三級アミン化合物は、一級アミン化合物と比較して、反応熱が低く、分離回収エネルギーの低減の観点から有利である。
特に、二級アミン化合物は、分離回収エネルギーの低減と二酸化炭素の吸収速度とを同時に優れたものとすることができるため、好ましい。二級アミンとしては、2−イソプロピルアミノエタノール(IPAE)、2−エチルアミノエタノール(EAE)または2−メチルアミノエタノール(MAE)が好ましく、2−イソプロピルアミノエタノール(IPAE)がより好ましい。
二酸化炭素吸収剤中におけるアミン化合物の含有量は、特に限定されないが、10〜70質量%であることが好ましく、20〜60質量%であることがより好ましく、30〜60質量%であることが特に好ましい。これにより、二酸化炭素吸収剤の粘度の増加を防止しつつ、二酸化炭素の吸収量を十分に大きなものとすることができる。また、活性剤としての水の含有量を十分なものとすることができ、二酸化炭素の実用的な吸収性能および離脱性能を十分なものとすることができる。
[1−3]水
本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤は、水を含む。二酸化炭素吸収剤において、水は、溶媒として機能するとともに、二酸化炭素から炭酸水素イオンが生成する際に必要な基質としての水酸化物イオンを提供する。
水の由来としては特に限定されず、例えば、水は、蒸留水、イオン交換水、水道水または地下水であることができる。
また、通常、二酸化炭素吸収剤中の水の含有量は、二酸化炭素吸収剤の他の成分に対する残部の量である。しかしながら、二酸化炭素吸収剤は、例えば、水を30〜90質量%、好ましくは40〜80質量%、より好ましくは40〜70質量%含む。
[1−4]その他の成分
本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤は、上述した成分以外の成分を含んでもよい。このような成分としては、特に限定されないが、例えば有機溶媒、酸化防止剤、腐食防止剤、物理吸収剤等が挙げられる。
有機溶媒としては、他の成分と混合可能であれば特に限定されず、例えば、プロトン性溶媒を用いることができる。このようなプロトン性溶媒としては、例えば炭素数1〜10の分岐状または直鎖状アルコールや、炭素数1〜10の分岐状または直鎖状ポリオールが挙げられる。なお、有機溶媒を1種のみならず複数種組み合わせて用いることができることは言うまでもない。
炭素数1〜10の分岐状または直鎖状ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオールおよび1,4−ブタンジオール等のジオールや、グリセリンが挙げられる。このような分岐状または直鎖状ポリオールは、二酸化炭素吸収剤が二酸化炭素を吸収した後の二酸化炭素の放散効率を向上させることができる。
分岐状または直鎖状ポリオールが含まれる場合、二酸化炭素吸収剤は、当該分岐状または直鎖状ポリオールを5〜30質量%、好ましくは5〜20質量%含むことが好ましい。
酸化防止剤は、二酸化炭素吸収剤の化学的または物理的安定性を向上させることができる。酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エリソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄等が挙げられる。
腐食防止剤は、二酸化炭素吸収剤が用いられる装置や設備の材質の劣化を防止することができる。腐食防止剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ホスホノプロパン−2,3−ジカルボン酸、ホスホノスクシン酸、2−ヒドロキシホスホノ酢酸、マレイン酸系重合体(例えばマレイン酸及びアミレンの共重合体、またはマレイン酸、アクリル酸、及びスチレンの三元共重合体)等が挙げられる。
物理吸収剤は、物理的に二酸化炭素を吸収可能な剤である。通常、物理吸収剤は、高圧、低温下において二酸化炭素を吸収することができる。物理吸収剤としては、例えば、シクロテトラメチレンスルホンおよびその誘導体、脂肪族酸アミド(例えばアセチルモルホリンまたはN−ホルミルモルホリン)、N−アルキル化ピロリドンおよび相応するピペリドン(例えばN−メチルピロリドンまたはN−メチルピペリドン)、プロピレンカーボネート、メタノール、ポリエチレングリコールのジアルキルエーテル等が挙げられる。
なお、上述した酸化防止剤、腐食防止剤、物理吸収剤等の成分の含有量は、特に制限されないが、それぞれ、質量比で二酸化炭素吸収剤全体に対して5質量%以下であることが好ましい。
[1−5]形態
本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤は、液状の吸収剤であってもよいし、固体吸収剤であってもよい。二酸化炭素吸収剤が液状である場合には、上述した各成分の混合物とすることができる。以下では、二酸化炭素吸収剤が固体吸収剤である場合について説明する。
本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤が固体吸収剤である場合、固体吸収剤は、例えば、支持体上に上述した各成分を担持させたものである。
支持体としては、特に限定されず、例えば、メソポーラスシリカ、ポリメチルメタクリレート、アルミナ、シリカアルミナ、粘土鉱物、マグネシア、ジルコニア、ゼオライト、ゼオライト類縁化合物、天然鉱物、廃棄物固体、活性炭、カーボンモレキュラーシーブ、またはそれらの混合物等が挙げられる。このような支持体は、市販品をそのまま用いてもよいし、公知の方法によって合成したものを用いてもよい。市販品の支持体としては、シグマ−アルドリッチ社製のメソ構造シリカMSU−F、三菱化学株式会社製のダイヤイオン(登録商標)HP2MG等が挙げられる。
また、支持体は、より多くの上述した各成分を担持するために、多孔質であることが好ましい。このような場合、支持体の比表面積および細孔容積を比較的大きくすることができる。
固体吸収剤は、上述した各成分を含む溶液と支持体とを混合することにより得ることができる。また、混合時または各成分を含む溶液の調製時において、アルコール等の溶媒を用いてもよい。このような場合、アルコール等の溶媒は、例えばエバポレーター等により留去することができる。また、混合時においては、撹拌を行ってもよい。さらに、混合時における温度は、特に限定されず、例えば室温とすることができる。
このような固体吸収剤は、液体である場合には適用できない圧力スィング法(吸収剤を減圧条件下におき、二酸化炭素を脱離させる方法)に適用することが可能である。また、温度スィング法(吸収剤を加熱し、二酸化炭素を脱離し、放散させる方法)も適用することが可能である。
また、本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤は、分離膜であることもできる。このような場合、上述した各成分を含む液体を、例えば高分子等によりゲル化させて分離膜を形成する。このような分離膜も、固体吸収剤の場合と同様に、上述した各成分を含む溶液を膜状に成形した上記支持体に含浸させることにより製造することができる。
[1−6]吸収機構
次に、本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤の推測される二酸化炭素の吸収機構について説明する。なお、以下に説明される吸収機構は、あくまで仮定されたものであって、必ずしも実際の吸収機構と一致しない可能性も存在する。
図1は、本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤における、仮定される二酸化炭素の吸収機構を模式的に示すスキームである。なお、図中、アミン化合物の代表例としてイソプロピルアミノエタノールを示したが、本発明は当然これに限定されるものではなく、イソプロピルアミノエタノールに代えて各種アミン化合物を使用することが可能である。また、Mは、上述した式(I)におけるホウ素原子(B)および式(II)における金属イオンMa+について代表的に示す、触媒の活性中心元素である。
反応(1)は、図1に示す素反応(1a)、(1b)で構成されている。反応(1)では、水酸化物イオン(OH)が生成する。まず、触媒の活性中心元素Mに対し、水分子が吸着する(1a)。次に、吸着した水分子からアミン化合物へプロトン(H)が移動し、活性種である水酸化物イオン(OH)が生じる(1b)。
ここで、触媒とアミン化合物との親和性が、触媒と水分子との親和性よりも大きい場合には、触媒にアミン化合物が吸着して触媒が被毒する可能性がある。触媒がアミン化合物により被毒してしまうと、触媒の活性が失われてしまう。したがって、触媒の被毒を防止するために、反応エネルギーの観点からは、反応(1)における反応エネルギーをΔE、アミン化合物と触媒との結合エネルギーをBE(アミン)としたときに、以下の式(A)においてxが正であり、かつ大きいことが好ましい。
式(A): x=−ΔE−BE(アミン)
次に、反応(2)では、生成した水酸化物イオンと二酸化炭素とが反応し、触媒上で炭酸水素イオン(HCO )が生じる。このとき、反応(2)の速度が、アミン化合物と二酸化炭素との反応速度より小さい場合、触媒は、触媒効果を発現することができない。したがって、反応(2)の活性化エネルギーをEa(触媒)とし、アミン化合物と二酸化炭素との直接的な反応の活性化エネルギーをEa(アミン)としたとき、以下の式(B)においてyが正であることが好ましい。また、yが大きいほど、反応(2)の速度が速くなる。
式(B): y=Ea(アミン)−Ea(触媒)
次に、反応(3)では、触媒から炭酸水素イオンが離脱する。これにより、触媒は新たな水分子を受け入れて反応(1)を進行させることが可能となる。ここで、炭酸水素イオンが触媒と結合した状態で触媒から離脱しない場合、触媒は、次の水分子との反応(1)を進行させることができず、失活してしまう。したがって、炭酸水素イオンと触媒との結合エネルギーをBE(HCO )、反応(1)における反応エネルギーをΔEとしたときに、反応エネルギーの観点からは、以下の式(C)においてzが正であり、かつ大きいことが好ましい。
式(C): z=−ΔE−BE(HCO
以上のような反応(1)〜(3)が繰り返し行われることにより、二酸化炭素が炭酸水素イオンとして二酸化炭素吸収剤に吸収されると推察される。
ところで、本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤においては、触媒上で水酸化物イオンが生成する際にアミン化合物が水素イオンを補足してアンモニウムカチオンとなる。このようなアミン化合物とアンモニウムカチオンとの間の反応は可逆反応ではあるものの、アンモニウムカチオンは比較的安定なカチオンである。したがって、一旦水分子から離脱した水素イオンが、再び水酸化物イオンに結合する反応を抑制することが可能である。また、アンモニウムカチオンが比較的安定して存在することにより、例えば無機酸や無機塩基を使用して液性を調節した場合と比較して、液性の変化を抑制することができる。したがって、単純に触媒のみを使用した場合や単純にアミン化合物のみを使用した場合と比較して、本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤は、二酸化炭素の吸収速度および吸収量に優れている。
したがって、本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤は、一般に反応熱が小さく、吸収速度が小さかった2級アミン化合物、3級アミン化合物を用いた際にも、十分な二酸化炭素の吸収速度を有することができる。この場合、二酸化炭素の分離回収工程に要するエネルギーが低減され、低いエネルギーでの二酸化炭素分離回収が可能となる。また、二酸化炭素との比較的低い吸収反応熱を持ちながらも二酸化炭素回収量の低さ故に利用が難しいアミン化合物をも、消費エネルギーの低い高性能な吸収剤の構成成分として利用することが可能となる。さらに、よりコンパクトな二酸化炭素分離回収設備の設計が可能となり、初期コストが低減される。
また、本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤については、後述する実施例において示すように、上記の式(A)〜(C)のx、y、zに関し、比較的好ましい範囲を有していた。
<2.二酸化炭の回収方法>
次に、本実施形態に係る二酸化炭素の回収方法について説明する。
本発明の二酸化炭素の吸収方法は、二酸化炭素吸収剤と二酸化炭素を接触させて前記二酸化炭素を前記二酸化炭素吸収剤に吸収させる工程(第1の工程)を有する。また、本実施形態に係る二酸化炭素の吸収方法は、さらに、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を放散させることにより、二酸化炭素を回収する工程(第2の工程)を有する。
[2.1 第1の工程]
まず、第1の工程では、二酸化炭素吸収剤と二酸化炭素を接触させて前記二酸化炭素を前記二酸化炭素吸収剤に吸収させる。二酸化炭素吸収剤と二酸化炭素の接触は、例えば二酸化炭素を含むガスを二酸化炭素吸収剤と接触させることにより行うことができる。
二酸化炭素吸収剤としては、上述したような本実施形態に係る二酸化炭素吸収剤を用いることができる。
二酸化炭素を含むガスとしては、二酸化炭素を含むものであれば特に限定されないが、例えば、火力発電所、製造所のボイラー、セメント工場のキルン、製鉄所の高炉、転炉や、焼却炉等の各種施設・設備から排出される排ガスが挙げられる。これらの排ガスには、重油、天然ガス、コークス、銑鉄中の炭素や、焼却物由来の炭素等を燃焼させることによって生じた二酸化炭素が比較的多量に含まれている。
また、当該ガス中における二酸化炭素濃度は、特に限定されるものではなく、例えば、5〜50体積%、特に10〜40体積%、さらにまた20〜30体積%であることができる。このような二酸化炭素濃度の場合、十分な吸収速度および吸収量で、二酸化炭素吸収剤に二酸化炭素を吸収させることができる。なお、当該ガス中には、二酸化炭素以外に水蒸気、NOx、SOx、CO、HS、COS、H、O等を含んでもよい。
二酸化炭素吸収剤を二酸化炭素を含むガスと接触させる方法は、特に限定されない。例えば、二酸化炭素吸収剤中に二酸化炭素を含むガスを、例えばバブリングにより、通過させる方法、二酸化炭素を含むガス中に二酸化炭素吸収剤を霧状に散布する方法(噴霧またはスプレー方式)、充填塔内で二酸化炭素を含むガスと吸収剤とを向流接触させる方法等が挙げられる。
本工程における二酸化炭素吸収剤の温度は、特に限定されないが、例えば、25〜60℃とすることができる。二酸化炭素吸収剤の温度が上記範囲内であると、二酸化炭素を比較的大量かつ迅速に吸収することができる。上記温度は、好ましくは25〜50℃であり、より好ましくは25〜40℃である。
また、本工程において、二酸化炭素を含むガスの圧力は、特に限定されないが、例えば、大気圧以上の圧力とすることができる。二酸化炭素を含むガスの圧力を、大気圧よりも高く設定した場合(ガスを加圧した場合)、二酸化炭素の吸収速度、吸収量を増加させることができる。一方で、二酸化炭素を含むガスの圧力を、大気圧と同等の圧力とした場合、二酸化炭素回収後の圧縮のために要するエネルギー消費を抑制することができる。なお、本工程において、二酸化炭素を含むガスの圧力を大気圧未満の圧力としてもよい。
以上のような第1の工程により、二酸化炭素を従来と比較して高い速度で二酸化炭素吸収剤に吸収することができる。特に、二酸化炭素吸収剤中のアミン化合物が2級アミン化合物または3級アミン化合物である場合には、これらの化合物の二酸化炭素との反応に要するエネルギーが低く、このため従来二酸化炭素の吸収速度を高くできない問題があった。しかしながら、本実施形態においては、このような場合であっても、上述したような特定の触媒を採用することにより、二酸化炭素吸収剤による二酸化炭素の吸収速度を十分に大きくすることができる。また、二酸化炭素吸収剤により二酸化炭素を吸収することにより、二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を分離することができる。
[2.2 第2の工程]
第2の工程では、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤から二酸化炭素を放散させることにより、二酸化炭素を回収する。
二酸化炭素吸収剤からの二酸化炭素の放散は、例えば、二酸化炭素吸収剤を加熱することにより行うことができる。加熱時における二酸化炭素吸収剤の温度は、特に限定されないが、例えば、70〜150℃とすることができる。二酸化炭素吸収剤の温度が上記範囲内であると、二酸化炭素の放散速度が優れたものとなる。二酸化炭素吸収剤の温度は、好ましくは70〜120℃、より好ましくは70〜100℃である。
また、本工程において、二酸化炭素の放散を行う際の圧力雰囲気は、特に限定されないが、例えば、0.09〜0.3MPaの圧力雰囲気とすることができる。これにより、二酸化炭素回収後の圧縮のために要するエネルギー消費、および二酸化炭素吸収剤の沸騰による揮散損失を抑制することができる。なお、二酸化炭素の回収量および放散速度を高めるために、前記下限値よりも低い圧力雰囲気下で二酸化炭素の放散を行ってもよい。
また、本工程では、単純に二酸化炭素吸収剤を加熱してもよいし、充填剤等に二酸化炭素吸収剤を展開して二酸化炭素吸収剤の外気との界面を増加させた上で加熱を行ってもよい。前者の場合、蒸留と同じく、釜中で二酸化炭素吸収剤を加熱することにより行うことができる。また後者の場合、棚段塔、スプレー塔、磁製、金属網製等の充填材の入った放散塔を採用することにより行うことができる。
(二酸化炭素吸収剤が固体吸収剤である場合)
また、二酸化炭素吸収剤が固体吸収剤である場合、以下の(i)〜(iii)の方法により、二酸化炭素を放散させることができる。
(i)二酸化炭素分離材を減圧条件下におき、二酸化炭素を放散させる方法(圧力スィング法)
(ii)二酸化炭素分離材に二酸化炭素を含まない不活性ガスを接触させ、二酸化炭素を放散させる方法
(iii)二酸化炭素分離材を加熱し、二酸化炭素を放散させる方法(温度スィング法)
(i)の方法においては、二酸化炭素の放散量および二酸化炭素吸収剤の安定性の点から、0.2Pa程度まで圧力を下げることが好ましい。減圧時に二酸化炭素吸収剤またはこれを含む容器を加熱してもよい。加熱する場合の温度は例えば、60℃程度まで加熱することができ、この場合の圧力は0.5Pa程度まで圧力を下げることが好ましい。
(ii)の方法においては、二酸化炭素を含まない不活性ガスを接触させることにより、二酸化炭素分圧を下げ、二酸化炭素を放散させることができる。不活性ガスとしては、二酸化炭素分離材がそのガス中で安定であり、二酸化炭素を含まないものであればよいが、例えば、アルゴンや窒素等が挙げられる。
(iii)の方法においては、二酸化炭素吸収時の温度から温度を上昇させることにより、二酸化炭素を放散させることができる。この場合における、二酸化炭素吸収時の温度と二酸化炭素脱離時の温度は、例えば、二酸化炭素吸収時の温度として20〜25℃、二酸化炭素脱離時の温度として60℃程度とすることができる。
以上の第2の工程により、純粋な、あるいは比較的高濃度の二酸化炭素を回収することができる。回収された二酸化炭素の利用用途は、特に限定されるものではない。回収された二酸化炭素は、例えば、95〜99.9体積%の濃度を有している。回収された二酸化炭素は、現在その技術が開発されつつある地中や海底等への隔離貯蔵(CCS)や石油増進回収法(Enhanced Oil Recovery、EOR)に供することができる。また、例えば、回収された二酸化炭素は、化成品等の合成原料または食品冷凍用の冷剤として用いることができる。
また、二酸化炭素を放散した後の二酸化炭素吸収剤は、再び第1の工程における使用に供することができる。すなわち、本実施形態に係る二酸化炭素の回収方法においては、二酸化炭素吸収剤を循環再利用することが可能である。
また、第2の工程後に二酸化炭素吸収剤を第1の工程での使用に供する際に、二酸化炭素吸収剤を冷却する必要がある。一方で、第1の工程で使用された二酸化炭素吸収剤は、第2の工程において放散を行うために加熱される必要がある。したがって、第2の工程後の二酸化炭素吸収剤と第1の工程後の二酸化炭素吸収剤との間で熱硬化を行うことにより、本実施形態に係る二酸化炭素の回収方法における工程全体のエネルギーの低減が可能となる。
以下に、実施例を示しながら、本発明の実施形態に係る二酸化炭素吸収剤および二酸化炭素の吸収方法について、具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明に係る二酸化炭素吸収剤および二酸化炭素の吸収方法のあくまでも一例であって、本発明に係る二酸化炭素吸収剤および二酸化炭素の吸収方法が、下記の例に限定されるものではない。
<1.吸収速度評価>
(二酸化炭素吸収剤の調製)
イソプロピルアミノエタノール30質量%を含有する水溶液に対し、表1に示す触媒を、表1に示す量添加して、実施例1〜6および比較例1、2にかかる二酸化炭素吸収剤を調製した。なお、表中、化合物名の右の符号(例えば「(I−1)」)は、上述した構造式の対応する符号である。
(評価)
得られた実施例1〜6および比較例1、2の二酸化炭素吸収剤に対し、二酸化炭素の吸収速度の評価を行った。評価に用いた二酸化炭素吸収放散装置(図示せず)には、炭酸ガスボンベおよび窒素ガスボンベ、炭酸ガス流量コントローラーおよび窒素ガス流量コントローラー、ガラス製反応容器(0.5L)および温度調整器、ガス流量計、チラー、ならびに二酸化炭素濃度計(YOKOGAWA製IR100)を順次接続されていた。
ガラス製反応容器の周囲は、電気式ヒーターで覆い、温度調整器によりガラス製反応容器内の吸収剤の温度を任意に制御する仕様とした。ガラス製反応容器内には、撹拌翼を設け、ガラス製反応容器内の吸収剤を強制撹拌することで気液接触を促す仕様とした。
ガラス製反応容器内に実施例1〜6および比較例1、2にかかる二酸化炭素吸収剤0.1Lを投入した後、窒素ガスによりガラス製反応容器内上部の気体を置換した。ガラス製反応容器内の二酸化炭素吸収剤を0.1MPaの圧力雰囲気下で、40℃とし、同状態を保持した。0.14
L/minの流量の炭酸ガス及び0.56L/minの流量の窒素ガスをガラス製反応容器内の吸収剤に吹き込み二酸化炭素の吸収を開始し、2時間継続した(第1の工程)。
二酸化炭素の吸収工程が終了した後、ガラス製反応容器内の二酸化炭素吸収剤を0.1MPaの圧力雰囲気下で、70℃とし、二酸化炭素の放散を開始し、2時間継続した(第2の工程)。第1の工程および第2の工程において、ガラス製反応容器からの排出ガスを二酸化炭素濃度計により分析した。
二酸化炭素吸収剤への二酸化炭素溶解量Sc[g/L]は、二酸化炭素濃度計から得られる二酸化炭素濃度C[体積%]の経時変化から下記の式(1)を用いて求めた。
Figure 2017170383
二酸化炭素吸収剤への二酸化炭素吸収速度は、第1の工程における最大の二酸化炭素溶解量に対し50%溶解時における単位時間当たりの二酸化炭素溶解量変化として定義した。
上記の実験において得られた実施例1〜6および比較例1、2に係る二酸化炭素吸収剤の二酸化炭素吸収速度を、比較例1における二酸化炭素吸収速度に対する相対値として、表1に示す。
Figure 2017170383
表1に示すように、実施例1〜6に係る二酸化炭素吸収剤は、比較例1、2に係る二酸化炭素吸収剤と比較して、二酸化炭素の吸収速度が大きかった。
<2.量子化学計算評価>
表2に示す触媒と水とイソプロピルアミノエタノールとを含む二酸化炭素吸収剤を想定し、前述した式(A)〜(C)についてのx、y、zをGaussian09プログラムを用いた量子化学計算により求めた。以下に、式(A)〜(C)を再度示す。
式(A): x=−ΔE−BE(アミン)
式(B): y=Ea(アミン)−Ea(触媒)
式(C): z=−ΔE−BE(HCO
上記量子化学計算を実施するにあたり、SMD溶媒和モデルを適用したwB97XD密度汎関数理論を用い、安定分子構造を求めた後に、該分子構造におけるエネルギー値を算出した。
上記安定分子構造の計算における基底関数としては、C、H、N、O、Al原子には6−31G(d)を、Fe、Cu、Zn原子には[5s4p2d](S. Huzinaga, J. Andzelm, M. Klobukowski, E. Radzio-Andzelm, Y.
Sakai, H. Tatewaki, Gaussian Basis Sets for Molecular Calculations; Elsevier:
New York,1984)を、それぞれ用いた。上記安定分子構造におけるエネルギー値の計算における基底関数としては、6−311++G(2df,2p)を用いた。計算結果を表2に示す。なお、表中、触媒の化合物の右に示す符号は、上述した化合物の構造式の符号に対応している。
Figure 2017170383

表2に示すように、計算例2〜11に係る触媒は、上記の式(B)のyに関し、特に好ましい範囲を有しており、計算例12及び13に係る触媒は、上記の式(A)のx及び式(C)のzに関し、特に好ましい範囲を有している。これらの計算値と、実施例1〜6との良好な対応から、計算例4、6〜10の触媒についても好ましい結果が得られることが期待される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

Claims (12)

  1. 水と、
    アミン化合物と、
    触媒と、を含み、
    前記触媒は、下記式(I)または(II)
    Figure 2017170383
    Figure 2017170383
    式中
    は、出現毎に独立して、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環式基、置換もしくは無置換かつ直鎖状、分岐状もしくは環状の脂肪族炭化水素基または水酸基であり、
    は、出現毎に独立して、置換または無置換の直鎖状または分岐状アルキル基であり、
    a+は、a価の金属イオンであり、
    aは、2または3である、
    で表される化合物から選択される1種以上を含む、二酸化炭素吸収剤。
  2. は、出現毎に独立して、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基または水酸基である、請求項1に記載の二酸化炭素吸収剤。
  3. は、出現毎に独立して、置換もしくは無置換のフェニル基、ピリジル基、フリル基もしくはチエニル基、または水酸基である、請求項1または2に記載の二酸化炭素吸収剤。
  4. 下記式(I−1)〜(I−10)
    Figure 2017170383
    で表される化合物から選択される1種以上を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  5. は、出現毎に独立して、ハロゲン原子によって置換されたまたは無置換の鎖状または分岐状アルキル基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  6. は、出現毎に独立して、モノ、ジもしくはトリフルオロメチル基、モノ、ジ、トリ、テトラもしくはペンタフルオロエチル基、メチル基、またはエチル基である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  7. a+は、Cu2+、Al3+またはFe3+である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  8. 前記触媒を、0.010〜15質量%含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  9. 前記アミン化合物は、2級または3級アミン化合物を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  10. 前記アミン化合物は、2−イソプロピルアミノエタノールを含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  11. 二酸化炭素吸収剤と二酸化炭素を接触させて前記二酸化炭素を前記二酸化炭素吸収剤に吸収させる工程を有し、
    前記二酸化炭素吸収剤は、水と、アミン化合物と、触媒と、を含み、
    前記触媒は、下記式(I)または(II)
    Figure 2017170383
    Figure 2017170383
    式中
    は、出現毎に独立して、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環式基、置換もしくは無置換かつ直鎖状、分岐状もしくは環状の脂肪族炭化水素基または水酸基であり、
    は、出現毎に独立して、置換または無置換の直鎖状または分岐状アルキル基であり、
    a+は、a価の金属イオンであり、
    aは、2または3である、
    で表される化合物から選択される1種以上を含む、二酸化炭素の回収方法。
  12. さらに、前記二酸化炭素を吸収した前記二酸化炭素吸収剤から前記二酸化炭素を放散させることにより、前記二酸化炭素を回収する工程を有する、請求項11に記載の二酸化炭素の回収方法。
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