JP2017169656A - 医療用チューブの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
初めに、本発明に係る医療用チューブの製造方法を用いて製造される気管チューブについて説明する。図1は、本発明の一実施形態としての医療用チューブの製造方法を用いて製造される気管チューブ1を気管内に留置した状態を示す図である。図2は、気管チューブ1における医療用チューブとしてのチューブ本体2を単体で示す斜視図である。図3は図2に示すチューブ本体2の拡大断面図であり、チューブ本体2の内面に形成された微細凹凸構造100を示す。図4は、気管チューブ1を基端側から見た図である。図1に示すように、気管チューブ1は、チューブ本体2と、このチューブ本体2の外周面上に取り付けられた収縮及び拡張可能なカフ3と、チューブ本体2の一方の端部に装着されたフランジ部材4とを備える。
次に、医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法を説明する。図5に、医療用チューブとしてのチューブ本体2の中心軸線方向A(図2参照)に垂直な方向の断面図を示す。なお、図5は、チューブ本体2の中心軸線方向Aにおいて、第1ルーメン12、第2ルーメン13及び第3ルーメン14が全て存在する位置での断面図である。本製造方法は、図5に示すように、内周面31を有する医療用チューブとしてのチューブ本体2の製造方法である。内周面31には、図3に示すような微細凹凸構造100が形成されている。
まず、第1の金型40をコアピン50に巻回する工程(P1)について説明する。本工程で用いる第1の金型40は、図8(a)に示したように、微細凹凸パターン42を表面41に有し、長辺と短辺とを有する長方形のシート状の部材である。第1の金型40の表面41に形成された微細凹凸パターン42は、上述の内周面31に形成される微細凹凸構造100と凹凸の向きが逆向きのものである。第1の金型40は、コアピン50に巻回できる程度の可撓性を有する。第1の金型40は、コアピン50に巻回した際にコアピン50の周方向を隙間なく覆うために、短辺がコアピン50の外径と略等しい長さを有することが好ましい。また、第1の金型40は、長辺がコアピン50の軸方向と略等しい長さを有することが好ましい。
次に、第2の金型60の内部空間62に、第1の金型40を巻回したコアピン50を挿入する工程(P2)について説明する。本工程で用いる第2の金型60は、上記各工程における形状変化が無視できる程度の剛性及び耐熱性を有し、例えば金属によって構成される。第2の金型60は、図8(b)に示したように、内部空間62を区画する内面61を有する。内部空間62は円柱状であり、内部空間62の内径は、第1の金型40を巻回したコアピン50の外径よりも大きい。この内部空間62に、第1の金型40を巻回したコアピン50を、第2の金型60の内面61との間に間隙63が形成されるように、先端側から挿入する。なお、第2の金型60は、図8(c)に示したように、成形材料70を外部から内部空間62に注入するための、外部から内部空間62に連通する注入孔64を有する。
次に、成形材料70を充填してチューブ80を成形する工程(P3)について説明する。図8(c)に示したように、注入孔64から、軟化する温度に加熱した成形材料70を、射出圧(通常、10〜3000kgf/c程度)を加えて注入することで、内部空間62の間隙63に成形材料70が充填される。その後、成形材料70は、温度が低下すると固化し、筒状のチューブ80が成形される。このとき、コアピン50に巻回された第1の金型40は、微細凹凸パターン42を有する表面41を外面としているため、成形されたチューブ80の内面81には、微細凹凸パターン42が転写されて微細凹凸構造100が形成される。なお、成形材料70の構成材料としては、チューブ本体2の構成材料と同一のものを用いることができる。
次に、コアピン50を引き抜く工程(P4)について説明する。図8(d)に示したように、第1の金型40をチューブ80内に留置したまま、コアピン50を基端側から引き抜く。コアピン50を引き抜く際にコアピン50を第1の金型40から脱離させるため、例えば、コアピン50として、図10に示すように、空気等の気体を噴出可能な噴出孔54aを外面に有するコアピン50aを用いることが好ましい。コアピン50aが有する噴出孔54aは、先端部51及び/又は本体部52に配置される。噴出孔54aの大きさは、例えば径が1μm〜50μm、好ましくは1μm〜10μmである。コアピン50aの外面に凹凸が形成されている場合、噴出孔54aは窪み部に設けることが好ましく、突出部又はこれら両者に設けてもよい。なお、図10では、噴出孔54aがコアピン50aの軸方向に沿って等間隔に配置された例を示すが、このような配置には限定されず、噴出孔54aはコアピン50aの軸方向及び/又は周方向の任意の位置に配置することができる。このようなコアピン50aを用いることで、本工程において噴出孔54aから気体を噴出させると、コアピン50aの外面と第1の金型40の内面との間に気体の層が形成される。よって、コアピンaを引き抜く際の抵抗を低減することができる。
最後に、第1の金型40をチューブ80から剥がす工程(P5)について説明する。工程(P3)においてチューブ80の内面81に形成された微細凹凸構造100を崩さないようにしながら、チューブ80の内面81から第1の金型40を剥がす。これにより、図8(e)に示したように、微細凹凸構造100が形成された内面81を有するチューブ80が得られる。
次に、微細凹凸構造100の表面にフッ素コーティングを施し、フッ素コート層200(図3参照)を形成する。具体的に説明する。まず、上述した、微細凹凸構造100が形成された内面81を有するチューブ80の微細凹凸構造100表面に、上述したフッ素樹脂を含むフッ素コーティング剤を塗着する。フッ素コーティング剤を塗着する方法としては、例えば、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒中にチューブ80を浸漬するディップコーティング法、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒を内面81に流し込んで微細凹凸構造100が形成されている領域全域に拡げる方法、スプレーで内面81に吹き付ける方法、又は、箆部材を用いて内面81に塗る方法等が挙げられる。次に、フッ素コーティング剤が含まれる溶媒が塗着された状態でチューブ80を乾燥させる。これにより、溶媒が除去されてフッ素コーティング剤の皮膜が形成される。続いて、フッ素コーティング剤を硬化し、内面81との結合を形成する。フッ素コーティング剤を硬化する態様の一例として、例えば、チューブ80をオーブン(不図示)に投入し、オーブン内で所定時間、所定の温度で加熱して硬化することができる。設定温度は、好ましくは、約70〜100度、より好ましくは80度とし、加熱時間は好ましくは約30〜90分とする。このようにして、微細凹凸構造100の表面にフッ素コート層200を形成する。
2:チューブ本体(医療用チューブ)
3:カフ
4:フランジ部材
5:チューブ本体の先端
6:チューブ本体の基端
7:チューブ本体の中空部
8:チューブ本体の先端部
9:チューブ本体のカフ装着部
10:チューブ本体の湾曲部
11:チューブ本体の基端部
12:第1ルーメン
12a:第1基端開口
13:第2ルーメン
13a:第2基端開口
14:第3ルーメン
14a:第3基端開口
14b:連通口
17:筒部
17a、17b、17c:連通孔
18:フランジ部
19a、19b:吸引用チューブ
19c:カフ用チューブ
31:内周面
40:第1の金型
41:第1の金型の表面
42:微細凹凸パターン
50、50a、50b、50c:コアピン
51:コアピンの先端部
52:コアピンの本体部
53:コアピンの基端部
54a、54b、54c:噴出孔
55b、55c:内層
56b、56c:外層
57b、57c:連通孔
60:第2の金型
61:第2の金型の内面
62:内部空間
63:間隙
64:注入孔
70:成形材料
80:チューブ
81:チューブの内面
100:微細凹凸構造
101:凸リブ
102:凹溝
103:突起
105:頂面
200:フッ素コート層
Claims (7)
- 微細凹凸構造が形成された内周面を有する医療用チューブの製造方法であって、
微細凹凸パターンを表面に有するシート状の第1の金型を前記表面が外面になるようにコアピンに巻回する工程と、
第2の金型の内部空間に、前記第2の金型の内面との間に間隙が形成されるように、前記第1の金型を巻回した前記コアピンを挿入する工程と、
前記間隙に成形材料を充填してチューブを成形する工程と、
前記コアピンを引き抜く工程と、
前記第1の金型を前記チューブから剥がす工程と、を含む医療用チューブの製造方法。 - 前記コアピンは、気体を噴出可能な噴出孔を外面に有し、
前記コアピンを引き抜く工程において、前記噴出孔から気体を噴出させる、請求項1に記載の医療用チューブの製造方法。 - 前記コアピンは、前記噴出孔を有する内層と、連通孔を有し前記内層より径方向外側に位置する外層と、を有し、前記噴出孔が前記連通孔を介して外部に連通する連通状態と、前記噴出孔が前記外層によって遮蔽される遮蔽状態とを切り替え可能である、請求項1又は2に記載の医療用チューブの製造方法。
- 前記コアピンは、径方向に縮径可能であり、
前記コアピンを引き抜く工程において、前記コアピンを縮径させる、請求項1に記載の医療用チューブの製造方法。 - 前記第1の金型は、前記成形材料よりも融点が高い、請求項1から4のいずれか一項に記載の医療用チューブの製造方法。
- 前記チューブの外部から力を加えることによって前記チューブの少なくとも一部を湾曲させる、請求項1から5のいずれか一項に記載の医療用チューブの製造方法。
- 前記微細凹凸構造にフッ素コーティングを施す工程を更に含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の医療用チューブの製造方法。
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