JP2017169616A - 面ファスナ部材及びその製造方法 - Google Patents

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修平 二艘木
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Abstract

【課題】ポリオレフィン接着剤に対する良好な接着性と、良好な機械強度及び耐熱性とを共に有する雄型の面ファスナ部材、及びその製造方法の提供。
【解決手段】表面と該表面上に複数立設された雄型係合素子とを有する係合部を有する、面ファスナ部材であって、該面ファスナ部材は、ポリアミド60〜95質量%と、ポリプロピレン5〜40質量%とを含むレジンから構成される、面ファスナ部材、及び該面ファスナ部材の製造方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本開示は、面ファスナ部材及びその製造方法に関する。
面ファスナは、従来、種々の物品を互いに固定する手段として広く用いられてきた。例えば、車両においては、内装天井、ヘッドライニング等のシート部材が面ファスナによって固定されることがある。
特許文献1には、車両内装部材のシート部材を固定するのに用いられる面ファスナが記載されている。特許文献2には、面ファスナ(デュアルロック部材3)が固定されたヘッドライニングが記載されている。特許文献3には、車両内装部材のシート部材として用いられるポリオレフィン系シートが記載されている。
特開2014−076210号公報 特開2005−145112号公報 特開2005−193524号公報
特許文献1に記載されるファスナ部材は、高さ調整部を有することによって部材間の距離の調整が可能であると共に、ファスナ部と高さ調節部とが一体に成形されていることによって、使用時の振動等によるがたつき及び異音を抑制できる可能性がある。
ところで、従来、車両内の各種部品間の接合には、ホットメルト接着剤がしばしば好ましく使用されている。使用される際、難燃性、車両製造工程の簡便化、コスト低減等の面で、車両の本体部及び内装のシート部材と面ファスナ部材との接着にホットメルトポリオレフィン系接着剤が使用されることがある。この場合、車両のシート部材の固定のために用いられる面ファスナ部材にはポリオレフィン接着剤に対する良好な接着性が望まれる。
更に、前述のような車両用途の面ファスナ部材においては、部材の使用時の脱落を防止するために、面ファスナ部材間の係合力は比較的大きく設計される。すなわち、面ファスナ部材の係合を解く際には、比較的大きい外力が面ファスナ部材の係合部にかかることになる。面ファスナは、典型的には、雄型係合素子(例えばフック)を有する雄材と雌型係合素子(例えばループ)を有する雌材との組合せ、又は、同様の雄型係合素子を有する一対の面ファスナ部材の組合せであるところ、雄型係合素子は上記外力に耐えられない場合変形又は破損する場合があるため、雄型係合素子は良好な機械強度を有していることが望まれる。また面ファスナ部材間の良好な係合力を発現させるためにも、雄型係合素子が良好な機械強度を有していることが望まれる。また、車両のメンテナンスの都合上、車両の本体部からシート部材を取り外したり、また再度取り付けたりする場合がある。従って、このような繰り返しの係合・非係合の動作によって、係合力の低下が生じないことが望まれる。そして、前述のような車両用途の面ファスナ部材は、例えば車内温度の上昇によって高温(例えば約90℃程度)の環境にしばしば曝される。従って、このような用途の面ファスナ部材には良好な耐熱性も望まれる。加えて、高温の環境下に曝され、凝集破壊(接着剤層内での破壊であって、接着剤自身の破壊)が生じないよう、適切なオレフィン接着剤を選択する必要があるが、このようなオレフィン接着剤と良好な接着性が望まれる。
本願発明は、上記の課題を解決し、ポリオレフィン接着剤に対する良好な接着性と、良好な機械強度及び耐熱性とを共に有する雄型の面ファスナ部材、及びその製造方法の提供を目的とする。
本開示の一態様は、
表面と該表面上に複数立設された雄型係合素子とを有する係合部を有する、面ファスナ部材であって、
該面ファスナ部材は、ポリアミド60〜95質量%と、ポリプロピレン5〜40質量%とを含むレジンから構成される、面ファスナ部材を提供する。
本開示の別の態様は、本開示の一態様に係る面ファスナ部材を製造する方法であって、
ポリアミド60〜95質量%と、ポリプロピレン5〜40質量%とを含む材料組成物を調製すること、及び
該材料組成物を射出成形することによって、面ファスナ部材を一体成形すること、
を含む、方法を提供する。
本発明によれば、ポリオレフィン接着剤に対する良好な接着性と、良好な機械強度及び耐熱性とを共に有する面ファスナ部材、及びその製造方法の提供が可能になる。
図1は、本開示の一態様に係る面ファスナ部材の概略斜視図である。 図2は、図1に示す面ファスナ部材の概略側面図である。 図3は、図1に示す面ファスナ部材の概略上面図である。 図4は、本開示の一態様に係る面ファスナ部材の概略側面図である。 図5は、本開示の一態様に係る面ファスナ部材の概略側面図である。 図6は、本開示の一態様に係る面ファスナ部材の概略側面図である。 図7は、本開示の一態様に係る面ファスナ部材を有する面ファスナの概略側面図である。 図8は、実施例及び比較例において作製した面ファスナ部材における雄型係合素子について説明する図である。 図9は、ポリオレフィン接着剤に対する雄材の接着特性の測定方法について説明する図である。
以下、本発明の代表的な実施形態を例示する目的で、必要に応じて図面を参照しながらより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態及び図面に限定されない。図面を通じ、同様の構成又は機能を有する要素は便宜上同一の符号を付している。なお本開示の種々の特性値は、特記がない限り本開示の[実施例]の項で説明する方法又はこれと同等であることが当業者に理解される方法で測定される値を意図する。
本開示の一態様は、
表面と、該表面上に複数立設された雄型係合素子とを有する係合部を有する、面ファスナ部材であって、
面ファスナ部材は、ポリアミド約60質量%〜約95質量%と、ポリプロピレン約5質量%〜約40質量%とを含むレジンから構成される、面ファスナ部材を提供する。
図1〜6を参照し、本開示の一態様に係る面ファスナ部材1,2,3,4は、表面121と、該表面121上に複数立設された雄型係合素子122とを有する係合部12を有する。典型的な態様において、面ファスナ部材1,2,3,4は、スペーサー部位112を有する基部11と、該スペーサー部位112上に配置された係合部12とを有する。典型的な態様において、スペーサー部位112は、略柱状の形状を有する柱状部材112aと、空洞部112bとを有する。典型的な態様において、基部11は、係合部12に対向する(より典型的には表面121に対向する)被着面111を有する。スペーサー部位112の頂面の少なくとも一部が係合部の表面121を構成する。被着面111及び表面121は、それぞれ略平面又は曲面であってよい。なお本開示で、面ファスナ部材又はその一部の部位に関し、被着面が長手方向をなす方向(図1中のLで示す方向)を長さ方向、被着面に平行で上記長さ方向に垂直の方向(図1中のWで示す方向)を幅方向、被着面に垂直の方向を高さ方向(図1中のHで示す方向)ということがある。
典型的な態様において、面ファスナ部材は、一体成形されたレジンで構成されている。この態様において、面ファスナ部材は、全体に亘って同じ材質で構成された一体成形物であることが意図される。すなわち、この態様において、面ファスナ部材は、部位による材質の相違がないことが意図され、例えば全体が2種の材質で構成された二色成形による一体成形物等であってもよいが、特に典型的な態様において、面ファスナ部材は、全体に亘って単一の材質で構成された一体成形物である。一体成形された面ファスナ部材は、がたつきを生じさせないため、使用時の振動による異音を抑制できる点、更に製造工程を単純化できる点で有利である。
面ファスナ部材を構成するレジンは、ポリアミド約60質量%〜約95質量%と、ポリプロピレン約5質量%〜約40質量%とを含む。このようなレジンは、ポリプロピレンの寄与によってポリオレフィン接着剤に対する良好な接着性を示しながら、ポリアミドの寄与によって、良好な機械強度、及び例えば約90℃のような高温の環境下でも良好な耐久性を保持し得るという良好な耐熱性も示すことができる。
本開示の面ファスナ部材が適用される例示の対象物としての車両の内装のシート部材は、通常、ポリウレタン、ポリオレフィン等から作製されるフィルム又は不織布のシートである。本開示の面ファスナ部材がこのような用途に用いられる場合、該シートと、面ファスナ部材とが接着剤を介して接着されることになる。典型的な態様において、接着剤はポリオレフィン接着剤(典型的にはポリオレフィンホットメルト接着剤)である。ポリオレフィン接着剤としては、耐熱性を有するポリオレフィン接着剤が使用できる。具体的には、90℃の熱間環境下で、2.0×10N/m以上、4.0×10N/m以上、又は、6.0×10N/m以上で耐熱性を有するポリオレフィン接着剤が好適に使用できる。換言すると、90℃の熱間環境下で、2.0×10N/m以下、4.0×10N/m以下、又は、6.0×10N/m以下で24時間以上負荷を受け続けても凝集破壊が生じないポリオレフィン接着剤が好適に使用できる。本開示に係るレジンは、その特定の組成の寄与により、特にポリオレフィン接着剤に対して良好な接着性を有することができる。
レジン中のポリアミドの含有率は、靱性を良好に得る観点から約60質量%以上であり、又は約63質量%以上である。レジン中のポリアミドの含有率は、ポリオレフィン接着剤に対する接着性を良好に得る観点から、約95質量%以下であり、約90質量%以下、約85質量%以下、又は約80質量%以下である。好ましくは、熱間環境下でもポリオレフィン接着剤に対する接着性を良好に得る観点から、約65質量%以上、約72質量%以下又は約75質量%以下である。
レジン中のポリプロピレンの含有率は、ポリオレフィン接着剤に対する接着性を良好に得る観点から、約5質量%以上であり、好ましくは、約10質量%以上、約15質量%以上、又は約20質量%以上である。レジン中のポリプロピレンの含有率は、靱性を良好に得る観点から約40質量%以下であり、又は約37質量%以下である。好ましくは、熱間環境下でもポリオレフィン接着剤に対する接着性を良好に得る観点から、約25質量%以上又は約28質量%以上、約35質量%以下である。
ポリアミドとしては、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン6、ナイロン610及びそれらの共重合体を例示できる。
レジンは、ポリアミド及びポリプロピレンに加えて、フィラーなどの添加材等を更に含んでもよい。
図1〜6を参照し、被着面111は、被着物に対向することになる面である。被着面111の形状は目的に応じて適宜設計でき、例えば、略矩形、略矩形の頂点が切り欠かれた形状(例えば図1に示すような)を有する平面、曲面等であってよい。被着面111には、接着剤に対する接着性を改善する目的で、例えば、成形時に又は成形後にサンドブラストなど既知の方法によって粗化、又はプライマー処理等の加工がされていてもよい。
例示の態様においては、図1〜6に示すように、係合部12の表面121の面積が被着面111の面積よりも小さい。例えば、図3に示すように、被着面111が長さL11及び幅W11を有し、係合部12が、長さL11よりも小さい長さL12及び幅W11よりも小さい幅W12を有することができる。例示の態様において、係合部12は、面ファスナ部材の幅方向及び長さ方向の中央部に位置できる。しかし本発明はこれに限定されず、面ファスナ部材における係合部12の位置、面積等は面ファスナ部材の所望の用途に応じて適宜設計できる。
スペーサー部位112は、被着面111から係合部12の表面121までの高さH11を画定する。スペーサー部位112の形状は種々可能であり、例えば図1及び2に示すような柱状部を備える形状、図4に示すような板状形状等、任意に設計できる。例示の態様において、スペーサー部位112は、被着面111と、係合部12の表面121とが略平行になるように構成される(例えば図2及び4に示すように)。一方、図5及び6を参照し、別の例示の態様において、面ファスナ部材3,4のスペーサー部位112は被着面111と表面121とが互いに傾斜した(すなわち平行でない)位置関係にあるように構成できる。図5は傾斜方向が面ファスナ部材3の長手方向である態様の例を示しており、図6は傾斜方向が面ファスナ部材4の幅方向である態様の例を示している。この傾斜の角度は、例えば車両の本体部とシート部材との間の所望のギャップ距離等、所望の目的に応じて任意に設計できる。
例示の態様において、スペーサー部位112の高さH11は、約0.5mm以上、又は約5mm以上、又は約10mm以上であることができ、また約200mm以下、又は約50mm以下、又は約30mm以下、又は約20mm以下であることができる。被着面111と表面121とが互いに平行でない場合には、高さH11を部位によって上記範囲内で適宜異ならせてよい。
係合部12は、表面121と、該表面121上に複数立設された雄型係合素子122とを有する。係合部12において、表面121上の複数の雄型係合素子122の配置は所望に応じて種々可能である。例示の態様において、複数の雄型係合素子122は、面ファスナ部材の長さ方向及び幅方向のそれぞれにおいて一定ピッチで配列されてよく、例えば格子状、千鳥状等の規則的配列を有してよい。
例示の態様において、雄型係合素子122の、係合部12の表面121上での1平方センチメートルあたりの密度は、良好な係合力を得る観点から、約10本以上、又は約20本以上、又は約30本以上であり、製造工程及び設備の簡便化、コスト低減の観点から、約65本以下、又は約55本以下、又は約45本以下である。
雄型係合素子122の形状は種々可能であり、例えば円柱体、四角柱、六角柱等の柱状体である軸部と、円板型、きのこ型、かぎ型、くさび型、矢じり型等の頂頭部との組合せの形状等を例示できる。このような頂頭部は、本開示の面ファスナ部材と組合される別の面ファスナ部材(例えば雌型係合素子としてループを有する雌材)の係合面に対してより良好に機械的に係合されることができ、かつ係合の着脱作業も容易である点で有利である。
例示の態様において、雄型係合素子122の高さH12は、良好な係合力を得る観点から、約0.5mm以上、又は約0.7mm以上、又は約1.0mm以上であり、雄型係合素子122の機械強度を良好にする観点から、約3.0mm以下、又は約2.5mm以下、又は約2.0mm以下である。
雄型係合素子122が軸部及び頭頂部を有する場合の例示の態様において、面ファスナ部材を高さ方向にみたときの、軸部の長径は、約0.4mm以上約1.0mm以下、又は約0.5mm以上約0.7mm以下の範囲内にあってよく、頭頂部の表面突出量(すなわち雄型係合素子を高さ方向にみたときの軸部の外縁と頭頂部の外縁との距離)は、約0.2mm以上約1.0mm以下、又は約0.3mm以上約0.5mm以下の範囲内にあってよい。その他、雄型係合素子122の形状及び寸法は、所望に応じて種々可能であり、当業者に公知のものであってもよい。雄型係合素子の当業者に公知の態様については、例えば特開2014−76210号公報に記載されている。
例示の態様において、面ファスナ部材の高さH1は、約1.0mm以上、又は約5.5mm以上、又は約11mm以上であることができ、また約203mm以下、又は約53mm以下、又は約33mm以下、又は約22mm以下であることができる。
例示の態様において、被着面111の長さL11は、面ファスナ部材を被着物に対して良好に固定する観点から、約10mm以上、又は約15mm以上、又は約20mm以上であり、被着物の形状に応じた面ファスナ部材の配置の設計を容易にする観点から、約200mm以下、又は約150mm以下、又は約100mm以下である。
例示の態様において、被着面111の幅W11は、面ファスナ部材を被着物に対して良好に固定する観点から、約10mm以上、又は約15mm以上、又は約18mm以上であり、係合を解くのに必要な力を過度に大きくせず使用時の利便性を良好にするという観点から、約200mm以下、又は約150mm以下、又は約100mm以下である。
また、被着面111の面積は、面ファスナ部材を被着物に対して良好に固定する観点から、約1500mm以上、約1800mm以上、又は約2000mm以上とすることができる。
例示の態様において、係合部12の長さL12は、良好な係合力を得る観点から、約5mm以上、又は約10mm以上であり、係合を解くのに必要な力を過度に大きくせず使用時の利便性を良好にするという観点から、約100mm以下、又は約80mm以下である。
例示の態様において、係合部の幅W12は、良好な係合力を得る観点から、約5mm以上、又は約10mm以上であり、面ファスナ部材間の着脱を容易にする観点から、約100mm以下、又は約80mm以下である。
<面ファスナ部材の製造方法>
本開示の別の態様は、
本開示の前述の態様に係る面ファスナ部材を製造する方法であって、
ポリアミド約60〜約95質量%と、ポリプロピレン約5〜約40質量%とを含む材料組成物を調製すること、及び
該材料組成物を射出成形することによって、面ファスナ部材を一体成形すること、
を含む、方法を提供する。
材料組成物は、前述したような、ポリアミド及びポリプロピレン、並びに、使用する場合にはフィラー等を添加し、その後溶融混錬することによって調製できる。
次いで、材料組成物を射出成形する。例えば、特開2014−076210号公報に記載のスライド機構を有する金型によって射出成形できる。射出成形は、インサート成形、二色成形等により実施できる。一体成形によれば、雄型係合素子の機械強度が高く弾性変形しにくい場合にも成形後の取出しが容易であるため、係合力に優れる面ファスナ部材を容易に製造できる。
<面ファスナ部材の適用>
例示の態様において、面ファスナ部材は、係合部に対向する被着面を有し、被着面においてシート部材(車両の内装のシート部材)に固定される。また、例示の態様において、本開示は、面ファスナ部材とシート部材とを含む車両内装部材を提供する。例示の態様において、面ファスナ部材の被着面とシート部材とがオレフィン系接着剤で接合されている。
図7を参照し、本開示の面ファスナ部材1は雄材として使用でき、別の任意の雌材5と組合せて面ファスナ6を構成できる。雌材5は、本開示の面ファスナ部材の雄型係合素子と係合可能な雌型係合素子を有していればよい。例示の態様において、雌型係合素子はループである。例示の態様において、本開示の面ファスナ部材である雄材は第1の基材に接着され、別の面ファスナ部材である雌材は第2の基材に接着され、雄材と雌材とが機械的に係合することで、第1の基材と第2の基材とを係合できる。例えば、第1の基材が内装天井等のシート部材であり、かつ第2の部材が車体である場合、面ファスナを介して車体に内装天井等のシート部材を固定できる。面ファスナ部材が、係合部12に対向する被着面111にてシート部材に接着剤で固定される場合、シート部材に面ファスナ部材を固定する構造を成形する必要が無く、シート部材の形状を単純化することができ、シート部材の軽量化を図ることができる。また、使用時の振動により、面ファスナ部材とシート部材との間の摺動により発生しうる異音が発生しないという利点がある。
被着物(例えば車両の本体部及び内装部材)と、雄材及び雌材のそれぞれとは、接着剤を、被着物又は雄材、雌材の少なくとも一つの被着面に塗工後、被着物と雄材又は雌材を互いに例えば5000N/mの圧力で押さえつけることで接着される。接着剤は、通常、約0.5mm〜約2.0mmの最終厚みを有する。
例示の態様において、本開示の面ファスナ部材は、ポリオレフィン接着剤に対する良好な接着性の寄与によって、被着物と接着された後に当該被着物との剥離力として、例えば約2.0×10N/mm以上、又は約2.5×10N/mm以上、又は約3.0×10N/mm以上を有することができる。該剥離力は、面直方向に引張速度300mm/minで引張る方法で測定される値である。
以下、本発明の例示の態様について実施例を挙げて更に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
1.射出成形用型
特開2014−076210号公報に記載と同様の、スライド金型によって射出成形した。
2.雌材
SJ9108:スリーエム ジャパン(株)製のループファスナーを長さ35mm×幅17mmに切り出した。
3.雄材としての面ファスナ部材の作製
[実施例1]
レジン材料を表1及び2に記載の重量比で混合し材料組成物を調製した。なおポリアミドとしては実施例1〜4、比較例2についてはナイロン66、実施例5についてはナイロン6を用いた。
該材料組成物を、前述の射出成形型に充填して、図1〜3に示すような概略形状を有する面ファスナ部材を作製した。係合部は、図8に示す形状の雄型係合素子を30本/平方インチの密度(従って雄材全体では150本)有していた。図8中の数値はmm単位である。被着面は長さ92mm×幅26.5mmの長方形から頂点が弧形状に切り欠かれている形状(被着面面積:2400mm2)を有し、被着面の中央部に設けた係合部の表面のサイズは長さ28mm×幅20mm、面ファスナ部材の高さは16mm(従ってスペーサー部位の高さは14.1mm)であった。
[実施例2〜5、比較例1、及び比較例2]
レジン組成を表1及び2に示すように変えた他は実施例1と同様に、面ファスナ部材を作製した。
<性能評価>
1.ポリオレフィン接着剤に対する雄材の接着特性
(1)常温時
図9に示す方法で接着特性を評価した。長さ300mm×幅100mmのポリプロピレンシート91(厚さ=0.5mm)上の長さ及び幅方向の中央部に、ポリオレフィンホットメルト接着剤92を幅26.5mm×長さ92mmで塗布し、この上に雄材93の被着面(幅26.5mm×長さ92mm)を、被着面全面が上記接着剤に接合されるように位置合わせして対向させ、圧着することでポリプロピレンシート上に雄材を接着した。接着剤の最終厚みは約1mmであった。ポリプロピレンシートのうちポリオレフィンホットメルト接着剤が塗布されていない部分を固定した状態で、雄材のスペーサー部位に紐を通し、紐に2kgの重りを通し吊り下げて、雄材とポリオレフィンホットメルト接着剤の界面剥離の有無を確認した。
(2)熱間時
(1)と同様に、ポリプロピレンシート(厚さ=0.5mm)にポリオレフィンホットメルト接着剤を介して雄材を取り付けた。その後、温度を常温に代えて90℃とした他は(1)と同様の手順で、2kgの重りを吊り下げ、雄材とポリオレフィンホットメルト接着剤の界面剥離の有無を確認した。
2.ファスナ性能
(1)雌材から剥離した後のステム破損
雄材と雌材との係合素子を手で互いに係合させ、次いでこれらを手で剥離して、雄材における雄型係合素子(ステム)の破壊の有無を目視で調べ、下記基準で評価した。
破損本数:5%未満(7本未満) ○、5%以上(7本以上) ×
(2)耐熱性
また、前述の雌材からライナーを剥離し、テープ面を、Tブロックの表面(スリーエム ジャパン(株)製N200−NTによるプライマー処理済)に貼り付けた。雄材と雌材とを480mm2の領域にて係合させた。次いで、面ファスナが下になるような方向で、雄材の基部のうち係合部が配置されていない部分を固定した状態で、Tブロックに2kgの重りを吊り下げ、115℃で168時間保持し、雌材と雄材との係合が保持されるか否かを調べた。
結果を表1及び2に示す。
Figure 2017169616
Figure 2017169616
表1及び2に示す結果から、ポリアミドとポリプロピレンとの組合せは、面ファスナ部材に、ポリオレフィン接着剤に対する良好な接着性と、良好な機械強度及び耐熱性との両者を与えたことがわかる。
本開示の面ファスナ部材は、例えば、車体、本体シート等の本体部に対して内装天井、ヘッドライニング、シート(椅子表皮)等の内装のシート部材を固定する用途等に好適に適用される。
1,2,3,4 面ファスナ部材
11 基部
111 被着面
112 スペーサー部位
112a 柱状部材
112b 空洞部
12 係合部
121 表面
122 雄型係合素子
5 雌材
6 面ファスナ
91 ポリプロピレンシート
92 ポリオレフィンホットメルト接着剤
93 雄材

Claims (6)

  1. 表面と前記表面上に複数立設された雄型係合素子とを有する係合部を有する、面ファスナ部材であって、
    前記面ファスナ部材は、ポリアミド60〜95質量%と、ポリプロピレン5〜40質量%とを含むレジンから構成される、面ファスナ部材。
  2. 前記係合部において、前記雄型係合素子は前記表面に1平方センチメートルあたり10本以上65本以下の密度で立設されている、請求項1に記載の面ファスナ部材。
  3. スペーサー部位を有する基部と、前記スペーサー部位上に配置された前記係合部とを有する、請求項1又は2に記載の面ファスナ部材。
  4. 前記係合部に対向する被着面を有し、前記被着面においてシート部材に固定される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の面ファスナ部材。
  5. 請求項4に記載の面ファスナ部材とシート部材とを含む車両内装部材であって、前記面ファスナ部材の前記被着面と、前記シート部材とが、オレフィン系接着剤で接合されている、車両内装部材。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の面ファスナ部材を製造する方法であって、
    ポリアミド60〜95質量%と、ポリプロピレン5〜40質量%とを含む材料組成物を調製すること、及び
    前記材料組成物を射出成形することによって、面ファスナ部材を一体成形すること、
    を含む、方法。
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