JP2017169414A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コモンモードノイズ抑制用零相コアの過熱によるコアや装置の破損を防止可能とした電力変換装置を提供する。【解決手段】半導体スイッチング素子のスイッチング動作により、入力電力を所定の電力に変換して出力する電力変換装置であって、前記スイッチング動作により発生する電磁ノイズを抑制するための零相コアを備えた電力変換装置において、零相コアのキュリー温度を、この零相コアを巻き回す電線の耐熱温度以下、または、電力変換装置が満足するべき規格に応じて決まる零相コアの使用上限温度以下、もしくは電力変換装置に応じた推奨電線の耐熱温度以下となるように設定する。【選択図】図1

Description

この発明は、電磁ノイズ抑制用の零相コアを備えた電力変換装置に関するものである。
IGBT,MOSFET等のパワー半導体スイッチング素子を数[kHz]〜数100[kHz]で高速スイッチングすることにより、入力電力を所定の電力に変換して出力する電力変換装置は、高効率、小型化、軽量化等の利点によって急速に普及が拡大している。
しかし、電力変換装置における高速スイッチングは電磁ノイズを発生させる原因となり、周辺機器に与える電磁ノイズ障害が大きな問題となっている。
この種の電磁ノイズ障害を防止するために、電力変換装置には、一般にノイズフィルタやコモンモードノイズ抑制用零相コアを追加して外部へ流出する電磁ノイズを低減する措置が採られている。また、欧州から始まった電磁ノイズの法規制は世界的に広がってきており、規制対象となる伝導ノイズ(雑音端子電圧)及び放射ノイズ(放射電界強度)は、電力変換装置の使用環境において、低減すべきレベルが明確になっている。
電力変換装置に適用されるノイズフィルタは、一般にリアクトル(コモンモードチョークコイル)と線間コンデンサ、接地コンデンサを含む形で構成されるが、ノイズフィルタやコモンモード抑制用零相コア(以下、単に零相コアともいう)を追加することによって新たに発生する障害もある。
例えば、ノイズフィルタを構成する接地コンデンサにより漏れ電流が増加して漏電遮断器が応動する事例や、コモンモードチョークコイルや零相コアに過大なノイズ電流が流れることによってこれらの部品が過熱状態となり、装置の破損を招く事例等がある。
特に、零相コアの過熱による装置の破損は、可変速電動機駆動システム等において生じる場合がある。
図3は、可変速電動機駆動システムの主回路構成図である。この図3において、10は三相交流電源(電力系統)、20はダイオード21〜26からなる整流回路、30は直流中間コンデンサ、40はIGBT等の半導体スイッチング素子41〜46からなる三相インバータ、50は交流電動機、60は冷却フィン、R,S,Tは交流入力端子、Eは接地端子、U,V,Wは交流出力端子を示す。
上記の可変速電動機駆動システムでは、スイッチング素子41〜46のオン・オフに伴って、実線矢印に示す経路でコモンモードノイズ電流が流れ、破線矢印に示す経路でディファレンシャルモードノイズ電流が流れる。
ここで、電磁障害の多くはコモンモードノイズ電流すなわち高周波漏れ電流が原因となっており、電動機巻線の絶縁破壊や周辺機器の誤動作を引き起こす。
コモンモードノイズ電流を低減するためには、図4に示すように零相コア71〜73が用いられている。これらの零相コアは、コモンモードノイズ電流の経路上で少なくとも1カ所に挿入すれば良いが、図示する零相コア71,73のように、交流電源10側の入力ケーブルを一括して、または、電動機50側の出力ケーブルを一括して包囲する場合には、電力変換装置の外付け部品として使用されることが多い。更に、零相コアを電力変換装置に内蔵する場合もあり、図4の零相コア72のごとく直流中間回路に配置されることもある。
また、例えば特許文献1には、零相コアを、交流電源側の三相入力ケーブル及び接地線、または、電動機側の三相出力ケーブル及び接地線を、それぞれ一括して包囲するように配置することが開示されている。
なお、これらの零相コアは、コモンモードチョークコイルに比べてターン数が少なくて済み、1ターン(電線をコアに貫通させる)にて用いるか、多くても数ターンにより構成されている。
特開2001−86734号公報(図2〜図4等)
図4に示した零相コア71〜73は、インバータ40が駆動された際に、主として、出力ケーブル(以下、「ケーブル」と「電線」は同義であるものとする)や電動機と大地との間に形成される浮遊容量を介して接地線に流れるコモンモードノイズ電流を低減する役割を果たしている。
ここで、出力ケーブルが長くなるほど、あるいは電動機の容量が大きいほど、形成される浮遊容量は大きくなるため、コモンモードノイズ電流も大きくなる。従って、零相コアの損失も大きくなり、コアの過熱による温度上昇が顕著になる。
一般に、インバータ等の電力変換装置においては、その定格や仕様により、駆動可能な電動機の容量、使用ケーブルの配線長、耐熱温度等が規定されており、個々の電力変換装置には適正容量の電動機や適正長さのケーブルが接続されることを前提として、当該電力変換装置に適した仕様の零相コアが推奨されている。言い換えれば、電力変換装置にとって適正な電動機やケーブルが使用されている限り、零相コアに過熱等が生じないように設計されている。
しかし、フィールドにおいては、電力変換装置に接続される電動機の容量や出力ケーブルの長さ等を間違えることによって零相コアに設計値以上の過大なコモンモードノイズ電流が流れる場合があり、その結果、零相コアが過熱して装置の破損に至る危険がある。
また、零相コアの温度は、発生損失が極めて大きい場合にコア材料のキュリー温度まで上昇することがある。
この種の零相コアは、例えばフェライトやアモルファス、ファインメット(登録商標)等の材料によって形成される。そして、ノイズ対策に用いられるコア材料は、初透磁率が高く、キュリー温度が高いことが求められており、これらの特性に優れたファインメット(登録商標)からなるコアのキュリー温度は、例えば570[℃]にも達する。
一方、EMC(電磁両立性)対策用のフェライトや、電力変換装置のトランス,リアクトル用のフェライトに関しても、初透磁率が高く、高温で動作可能な材料の開発が活発に行われている。これは、ハイブリッド自動車や電気自動車等、従来よりも高温環境において動作させる半導体電力変換装置への適用が進んでいることが背景となっている。
つまり、今後の材料開発や適用装置の流れを考慮すると、キュリー温度が更に高くなり、装置設計上、想定外の条件で使用された際に零相コアが熱暴走する結果、零相コアが組み込まれた装置を破損するような事態が増えることも想定される。
そこで、本発明の解決課題は、コモンモードノイズ抑制用零相コアの過熱による装置の破損を防止可能とした電力変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、半導体スイッチング素子のスイッチング動作により、入力電力を所定の電力に変換して出力する電力変換装置であって、前記スイッチング動作により発生する電磁ノイズを抑制するための零相コアを備えた電力変換装置において、
前記零相コアのキュリー温度を、前記零相コアを巻き回す電線の耐熱温度以下となるように設定したものである。
請求項2に係る発明は、半導体スイッチング素子のスイッチング動作により、入力電力を所定の電力に変換して出力する電力変換装置であって、前記スイッチング動作により発生する電磁ノイズを抑制するための零相コアを備えた電力変換装置において、
前記零相コアのキュリー温度を、前記電力変換装置が満足するべき規格によって決まる前記零相コアの使用上限温度以下となるように設定したものである。
請求項3に係る発明は、半導体スイッチング素子のスイッチング動作により、入力電力を所定の電力に変換して出力する電力変換装置であって、前記スイッチング動作により発生する電磁ノイズを抑制するための零相コアを備えた電力変換装置において、
前記零相コアのキュリー温度を、前記電力変換装置に接続する電線として推奨された推奨電線の耐熱温度以下となるように設定したものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載した電力変換装置において、
前記電力変換装置は、前記半導体スイッチング素子のスイッチング動作に伴って発生するノイズを抑制するためのノイズフィルタを更に備え、前記ノイズフィルタは、少なくとも一つのコモンモードチョークコイルと少なくとも一つの接地コンデンサとを有すると共に、前記零相コアを、前記接地コンデンサよりも前記半導体スイッチング素子側においてコモンモード成分のインピーダンスが大きくなるように電線に巻き回すものである。
本発明によれば、電力変換装置に設けられる電磁ノイズ抑制用の零相コアのキュリー温度を、零相コアを巻き回す電線や電力変換装置の推奨電線の耐熱温度以下、あるいは、電力変換装置が満足するべき規格によって決まる零相コアの使用上限値以下に設定することにより、電力変換装置にとって適正でない電線や負荷が接続された場合でも、零相コアの過熱を防ぎ、零相コアや電力変換装置の破損等を未然に防止することができる。
また、上記のような特性を有する零相コアの設計、製造は比較的容易であるため、コストの大幅な上昇を招く恐れもない。
本発明の第4実施形態を示す電力変換装置の主回路構成を、ノイズフィルタの設置位置及び零相コアの適用範囲と共に示した図である。 ノイズフィルタの構成例を示す回路図である。 可変速電動機駆動システムの主回路構成図である。 図4における零相コアの設置位置を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
始めに、EMC対策用、電力変換装置用のフェライトは、コイルやトランス、AM周波数帯のノイズ対策等に用いられるMn−Zn系フェライトと、FM周波数帯のノイズ対策に用いられるNi−Zn系フェライトに大別されるが、例えば、TDK株式会社のフェライトのカタログによれば、どちらのキュリー温度も、一般的に120[℃]以上となっている。すなわち、フェライトの品質を保証する目安としてキュリー温度の下限値が明示されており、上限値については明示されていないことが多い。これは、電力変換装置用のフェライトについては、インダクタとしての動作範囲を規定することに主眼が置かれているためと考えられる。
EMC対策用、電力変換装置用のフェライトは、厳密には、いわゆるソフトフェライトであり、このソフトフェライトとは、酸化鉄を主原料とする軟質磁性材料である。
ソフトフェライトは、上記用途のほかに、感温スイッチにも使用されている。感温スイッチとは、ソフトフェライトが、キュリー温度を超えると磁性体としての特性を失い、急激にインピーダンスが低下すことを利用して、温度センサとして機能させたものである。
この感温スイッチに用いるソフトフェライトの場合、用途に応じて、約−10[℃]〜+130[℃]の範囲でキュリー温度を設定することができる。
上述したようにキュリー温度を比較的自由に調整可能な感温スイッチ用のソフトフェライトを利用すれば、零相コアの過熱や装置の破損を防止できる可能性がある。
これに対し、EMC対策用、電力変換装置用のソフトフェライトをそのまま零相コアに用いた場合、そのキュリー温度が一般的な電線(耐熱電線を除く)の耐熱温度よりも低いと、零相コアの過熱等の原因になる。
そこで、請求項1に相当する第1実施形態では、感温スイッチ用のソフトフェライトと同様な技術を用いて、零相コアのキュリー温度を、零相コアを巻き回す電線の耐熱温度以下に設定することにより、零相コアの過熱や焼損、装置の破損を防止するようにした。
なお、前述したように、電力変換装置用のソフトフェライトはキュリー温度を高める技術開発が進められていることから、ソフトフェライトのキュリー温度を低下させることは比較的容易に実現可能である。
従来、電力変換装置の内部に零相コアを実装する場合には、最悪の場合を想定して高耐熱電線を使用することで、零相コアが発熱しても装置が破損しないように設計しているが、コア材料のキュリー温度まで温度が上昇した場合でも溶融するおそれのない電線を選定することは難しい。
この点、本実施形態によれば、零相コアの低いキュリー温度に応じた耐熱性能を有する電線を選定すれば良いから、設計の自由度が向上する。
また、請求項2に相当する第2実施形態は、零相コアを電力変換装置に内蔵する場合を想定したものであり、電力変換装置が満足するべき規格によって決まる零相コアの使用上限温度以下となるように、零相コアのキュリー温度を設定する。
ここで、電力変換装置が満足するべき規格とは、電気用品安全法における技術基準、UL規格,CSA規格,IEC規格等が挙げられる。これらの基準や規格では、一般的に、リアクトルやトランス、コア等の素子単体で使用可能な温度範囲(最高温度)よりも高めのキュリー温度が設定されている。これは、各素子の安定した特性を保証できるのはキュリー温度よりも低い温度までであるためと推定される。
そして、電力変換装置が満足するべき規格によって決まる零相コアの使用上限温度(例えば、105[℃]や120[℃]等がある)は、通常、上記リアクトルやトランス、コア等の素子単体で使用可能な温度よりも低く設定されている。
このため、前述したごとく、フィールドにおいて、電力変換器に接続される電動機の容量や配線長を間違えた状態で使用する場合には、零相コアに設計値以上の過大なコモンモード電流が流れることになり、過熱、破損に至るおそれがある。
上記の点に鑑み、第2実施形態においては、零相コアのキュリー温度を、電力変換装置が満足するべき規格によって決まる零相コアの使用上限温度以下に設定することで、零相コアの過熱等を防止するようにした。
第1実施形態において説明したように、零相コアとしてソフトフェライトを使用すれば、感温スイッチに適用されている技術を流用することができ、約−10[℃]〜+130[℃]の範囲でキュリー温度を設定することが可能である。
EMC対策用、電力変換装置用のソフトフェライトでは、キュリー温度の最低温度の製造バラツキを管理し、装置として適切に動作する温度範囲を保証する必要があるのに対し、感温スイッチ用のソフトフェライトの場合、キュリー温度の上限値の製造バラツキのみを管理すれば良く、零相コアが、電力変換装置の要求規格に基づく使用上限温度以上に過熱されるのを防止することができる。
更に、請求項3に相当する第3実施形態は、電力変換装置の取扱説明書等に記載されている推奨電線の耐熱温度以下にキュリー温度を設定したソフトフェライト等を用いて、零相コアを形成するものである。
この実施形態は、特に、零相コアを電力変換装置に外付け部品として販売する際に、零相コアと電力変換装置とを梱包箱に同梱して提供する場合等を想定している。
このような場合には、零相コアが電力変換装置の外付け部品として顧客に納入されるため、その納入先では、設置作業者や装置使用者が、予め選定した電線に零相コアを取り付けることになる。その際、電力変換装置の取扱説明書等には、通常、推奨電線の最大長や耐熱温度が記載されているが、電力変換装置が設置されるフィールドにおいて、最大長を超える長さの電線が使用されることがある。
このため、零相コアに過大なコモンモードノイズ電流が流れ、零相コアが電線の耐熱温度を超えて過熱状態となり、装置の破損事故(電線が溶融して装置の出力側が短絡し、装置が破損する等)に至る危険性がある。
零相コアが電力変換装置の内部に設置される場合には、最悪の場合を想定して高耐熱電線を使用すれば装置の破損を防止することも可能であるが、製造メーカが零相コアを外付け部品として出荷する際には、納入先で使用する電線を管理できないため、上述した事故が発生する可能性は高い。
本発明の第3実施形態は上記の問題を解決するためのものであり、この第3実施形態は、電力変換装置の取扱説明書等に記載された推奨電線の耐熱温度以下に、零相コアのキュリー温度を設定することを特徴としている。
これにより、電力変換装置に適正でない長さの電線が接続されるような場合であっても、零相コアの温度が電線の耐熱温度を超えて過熱することがなくなり、装置の破損等を防止することができる。また、零相コアを電力変換装置に外付けして使用すると、従来では過熱状態の零相コアに使用者や管理者が接触して火傷する危険があるが、この実施形態によれば、零相コアが過熱するおそれがないため、火傷等を防止することができる。
なお、零相コアは、電力変換装置にノイズフィルタが使用されていない場合には、図4に示した零相コア71〜73のどの位置に設置してもほぼ同様のコモンモードノイズ低減効果を得ることができる。
すなわち、インバータ40の駆動により発生するコモンモードノイズ電流は、図3に示すように、インバータ40→出力ケーブル(交流出力端子U,V,W)→電動機50→接地線→三相交流電源10→入力ケーブル(交流入力端子R,S,T)→整流回路20→直流中間回路→インバータ40という一巡の経路で流れるので、この経路上に零相コア71〜73の何れかを配置すれば、所定のコモンモードノイズ効果が得られることになる。
これに対し、ノイズフィルタを備えた電力変換装置では、零相コアの適切な設置位置が限定される。そこで、請求項4に相当する第4実施形態は、電力変換装置にノイズフィルタと零相コアとを組み合わせて使用する場合の零相コアの設置位置を規定したものである。
図1は、この第4実施形態を示す電力変換装置の主回路構成図であり、ノイズフィルタの接続位置に応じた零相コアの適切な設置位置を示すためのものである。なお、図1において、91は入力ケーブル、92は出力ケーブル、93は接地線を示し、その他については図3,図4と同一の参照符号を付してある。
図1(a)は、交流電源10と整流回路20との間にノイズフィルタ80を接続した例である。この場合には、ノイズフィルタ80と電動機50との間の領域Aにおいて、整流回路20の入力ケーブル、直流中間回路(正負の電線),出力ケーブル92の何れかを包囲するように零相コアを配置すれば良い。
また、図1(b)は直流中間回路にノイズフィルタ80を接続した例である。この場合には、ノイズフィルタ80と電動機50との間の領域Bにおいて、直流中間回路(正負の電線)または出力ケーブル92の何れかを包囲するように零相コアを配置すれば良い。
ここで、ノイズフィルタの一般的な構成は、例えば図2(a)に示すとおりである。図2(a)において、ノイズフィルタ81は、電源側の交流入力端子R,S,Tと負荷側の交流出力端子R’,S’,T’との間に接続されたコンデンサ(線間コンデンサ)81a,81c、接地コンデンサ81d及びコモンモードチョークコイル81bを備えている。
図示されていないが、コモンモードチョークコイルを電源側に接続して接地コンデンサを直流中間回路に接続する、というようにノイズフィルタの構成部品を分散して配置する場合でも、零相コアは、接地コンデンサよりもインバータ側(電動機側)の直流中間回路または出力ケーブルに設置される。
接地コンデンサは、例えば図1(a),(b)のインバータ40が発生するコモンモードノイズ電流をバイパスさせる機能を持ち、コモンモードノイズ電流のほとんどは、インバータ40→出力ケーブル92→電動機50→接地線93→接地コンデンサ→電力変換装置(入力ケーブル91または直流中間回路)→インバータ40の経路で流れる。
つまり、ほとんどのコモンモードノイズ電流が流れる経路は、図1(a),(b)に示した領域A,B、すなわち、零相コアの適用範囲に含まれる。
ここで、接地コンデンサは、電力変換装置の内部の複数箇所に分散して配置されることもある。例えば、複数の接地コンデンサを1個ずつ並列に接続する場合や、図2(b)に示すように、線間コンデンサ82a,82c及び接地コンデンサ82e,82dとコモンモードチョークコイル82bとを用いて、π形ノイズフィルタ82を構成するような場合である。
この場合には、目安として、接地コンデンサの合成容量の約1/2以上の容量を持つ主要な接地コンデンサよりもインバータ側に、零相コアを配置すれば良い。
図2(b)に示したπ形ノイズフィルタ82を使用する場合には、接地コンデンサ82e,82dの容量をそれぞれC,Cとすると、一般的にはC≦Cとする場合が多いため、接地コンデンサ82dよりもインバータ側に零相コアを配置すれば良いことになる。
以上説明した各実施形態は、三相の電力変換装置を対象としたものであるが、本発明は、様々な産業分野に使用される単相または多相電力変換装置、直流電力変換装置に適用可能である。
10:三相交流電源
20:整流回路
21〜26:ダイオード
30:直流中間コンデンサ
40:三相インバータ
41〜46:半導体スイッチング素子
50:三相交流電動機
60:冷却フィン
80,81,82:ノイズフィルタ
81a,81c:線間コンデンサ
81d:接地コンデンサ
81b:コモンモードチョークコイル
82a,82c:線間コンデンサ
82d,82e:接地コンデンサ
82b:コモンモードチョークコイル
91:入力ケーブル
92:出力ケーブル
93:接地線
R,S,T:交流入力端子
R’,S’,T’:交流入力端子
E,E’,Ein,Eout:接地端子
U,V,W:交流出力端子

Claims (4)

  1. 半導体スイッチング素子のスイッチング動作により、入力電力を所定の電力に変換して出力する電力変換装置であって、前記スイッチング動作により発生する電磁ノイズを抑制するための零相コアを備えた電力変換装置において、
    前記零相コアのキュリー温度を、前記零相コアを巻き回す電線の耐熱温度以下となるように設定したことを特徴とする電力変換装置。
  2. 半導体スイッチング素子のスイッチング動作により、入力電力を所定の電力に変換して出力する電力変換装置であって、前記スイッチング動作により発生する電磁ノイズを抑制するための零相コアを備えた電力変換装置において、
    前記零相コアのキュリー温度を、前記電力変換装置が満足するべき規格によって決まる前記零相コアの使用上限温度以下となるように設定したことを特徴とする電力変換装置。
  3. 半導体スイッチング素子のスイッチング動作により、入力電力を所定の電力に変換して出力する電力変換装置であって、前記スイッチング動作により発生する電磁ノイズを抑制するための零相コアを備えた電力変換装置において、
    前記零相コアのキュリー温度を、前記電力変換装置に接続する電線として推奨された推奨電線の耐熱温度以下となるように設定したことを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載した電力変換装置において、
    前記電力変換装置は、前記半導体スイッチング素子のスイッチング動作に伴って発生するノイズを抑制するためのノイズフィルタを更に備え、
    前記ノイズフィルタは、少なくとも一つのコモンモードチョークコイルと少なくとも一つの接地コンデンサとを有すると共に、
    前記零相コアを、前記接地コンデンサよりも前記半導体スイッチング素子側においてコモンモード成分のインピーダンスが大きくなるように電線に巻き回すことを特徴とする電力変換装置。
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